恐竜博士 2018-08-22 19:01:10 |
通報 |
ひどい…(絶滅した生き物を復活させておいて今更かもしれないが野生の動物を助けて良いものか葛藤に苛まれ、しかし助かるかもしれない命を放ってもおけず傷口にハンカチを当て止血し)まだ助かるかしら、お願い頑張って
………出血が大分酷い、とにかく止血しないと(彼女の当てたハンカチが赤く染まっていくのを見ながら暫し考えると車の中にあった荷物を思い出し)クレア、車に治療用のカバンが入ってるから持ってきてくれ。黒の大きいカバンだ。コイツは俺が看ている。
黒のカバンね、分かった(見る間に赤く染まるハンカチから来た道へと視線をずらし、指示されたカバンらしき物を後部座席で見たような。返事を終えるや否や車に向かって駆け出し)
頼んだぞ、クレア。……大丈夫だ、ちゃんと助けてやる、命の恩人だからな(相手が駆け出す後ろ姿を見送ると時折弱々しい声を上げる恐竜に優しく声を掛け、自分のシャツの脱いでは血まみれになるのも省みず傷口に押しつけて強めに当て)
黒いカバン…これだわ(焦るせいか車までの道が随分と遠く感じ急ぎ必要な物を手に来た道を引き返し、道中で草木が触れ腕を数ヶ所切った事にも気付かず懸命に止血する彼の横に治療セットを置き)これで良い?何か手伝える事があれば教えて
あぁ、ありがとう。中にガーゼと包帯、後消毒薬が入ってるハズだから取ってくれ(頭の中で色々と考えながらも戻ってきた相手を見ると怪我をした姿に気付くも今は恐竜の手当が先だとカバンの中身を出すように伝えて、置かれた一式を見ると赤に染まったシャツを外し、消毒薬を手にしたところでコレを使えば流石に染みて痛がることは明白であり)クレア、危ないからアンタは下がってろ。
分かった…これで良いのね(カバンを漁り指示された道具をトレイの上に並べ、シャツの染まり具合から判断しても出血が酷いようで一瞬の躊躇いの後自分も役に立ちたい一心で恐竜の身体を押さえ)平気よ、絶対に離さないから
……気をつけろよ(離れろ、と更に促そうとしたが一度言い出したら聞かないことを分かっている為に小さく声を掛け、消毒薬を染みこませたガーゼを傷口に押し当てると流石に染みたのか足をバタバタと動かし始め、自分の片足を恐竜の胴体に乗せると彼女と一緒に動きを抑えようとし)OK、OK、大丈夫だ……落ち着け、大丈夫だから。
大丈夫(口を横一文字に固く閉じ痛々しい傷口から目を反らしたくなる気持ちを鎮め、痛みに暴れる硬い頭を何度も撫で少しでも落ち着くようにと優しい口調を心掛け)彼を信じて、必ず助けてくれる
(彼女の言葉に自分を信頼しているのが窺えると少しだけ照れたのか視線を怪我の部分に戻し、弾は残っていなかったのか血を拭って傷口を見れば比較的綺麗な怪我の痕を見て、新たなガーゼを押しつけて包帯を強めに縛ると徐々に暴れるのを止めて恐竜も大人しくなり、一息付くと知り合いの恐竜の医者を思い出して)……はぁ、…とりあえず血が止まれば後は何とか…、ジアが居てくれればもっと良かったんだが。
彼女に連絡を入れたら力になってくれるわよ(少し落ち着いた様子に一安心してガチガチに力の入った肩を降ろせば先程まで気付かなかったが彼は止血にシャツを使ったらしく、冷静になれば目のやり場に困るしドキドキする胸を鎮めさせようとシャツを手に立ち上がり)…あっちに川を見付けたの、これ洗ってくるわね
あぁ、そうだな…(最後に別れた時のジアとフランクリンを思い出しつつ恐竜の様子を見守っていたが、相手の声で自分がシャツを脱いだままだと思い出すと視線を向け)悪い、頼む。落ちなかったら…無理しなくてもいいぞ。
後でメール入れとく(屋敷での一件以来は代表者自らブルー探しの旅に出てしまったが獣医とパソオタのペアは引き続き恐竜保護団体に在籍しているはず、スマホの入ってるポケットを叩き。さて乾く前に洗わないと大変、急ぎ川へ向かい赤色が見えなくなるまで水中で揉んだり絞ったりを繰り返し)
(相手がその場を離れると自分は恐竜の方を向き、未だに苦しげな荒い呼吸をしているが少しずつ落ち着くハズだろうと思えば硬い頭部をそっと撫でては彼女同様に常に持ち続けている罪悪感と後悔を独り言のように漏らし)……ごめんな、こんな世界にしてしまって。それでも、人間を嫌わないでほしい…全員が、キミ達にとっての悪ではないんだから……なんて、これも人間の勝手なエゴだな。
(流れる赤い水を眺め足元に転がる小石を投げて、本来なら感じる事のなかった苦痛を強いてしまった罪悪感や苛立ちや様々に生じた感情をぶつけ。心配しない内にと幾分か綺麗になったシャツを片手に戻り、恐竜に優しく話し掛ける相手を後ろからそっと抱き締め)…少なくともオーウェンの事は信頼してくれてる、きっとそうよ
(愛娘のように首を傾げる仕草は無く、自分の気持ちが伝わっているかどうかも分からないが唯吐き出したかったのかもしれないと自嘲的に笑ったところで背後からの温もりを感じ、柔らかくて温かい感触は彼女が生きているコトを実感させるのか柄にもなく鼓動が高鳴り、少し情けなくなった顔は向けずに恐竜を見つめたまま淡々と答えるも回された細い腕にそっと手を添えて握り)…それなら、いいんだけどな。生かしてしまった以上、人間の手で彼女達を排除するのは間違っている。自然に身を任せ、お互いに生きていくしかない…クレア。
(恐竜を産み出した責任を負わなくてはならい重みもオーウェンが傍に居れば軽くなる、添えられた手に反応して腕の力を込め外気に晒された肌が暖まったであろう頃に身体を離し。落ち着いた様子の恐竜は起き上がろうと何度か力を込めるが上手くバランスが取れず、何度か目にやっと立ち上がり数歩進んで二人の顔を方へ振り返り)共存も出来るかもしれない、その為にも彼女達の出没場所を見付けないと
あぁ、そうだ。…立ち止まってる暇はない(じんわりと温かくなった身体から無駄な力が抜けるのを感じ、濡れてしまったシャツを着るのは流石に嫌なのかバックの中に荷物を詰めてから立ち上がり、恐竜の方を見て)この子についていってみるか、もしかしたら……何か手がかりになるかもしれない。
あぁ待って、これ取ってきたから(進むべき道が見えたところで救急バックと一緒に引っ付かんだシャツの存在を思い出し肩に引っ掛けてやり。彼の提案を待って居たのか立ち止まったままの恐竜が方向転換しゆっくりと歩みだし)そうね、じっとして居られないし行ってみましょう
……悪いな、助かる(肩に掛かったシャツを受け取ると早々に袖を通して、荷物を持ち直すと恐竜の後を付いていくように歩みを進めると片手にはライフルを構え)
トピック検索 |