まほらばくろにっく

まほらばくろにっく

猫さん  2017-05-20 18:00:41 
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にゃぁご、にゃぁご


ああ!よろめいて居ります。


にゃぁご、にゃぁご


濡れた朝顔を見に行こう

早く!早く!




1045の黒猫さん待ち



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  • No.23 by 冬  2017-05-29 15:29:07 



(いっそ清々しいほどに笑われてしまえば瞳を二度ほど瞬いて、状況が掴めないとケタケタと楽しそうに笑う姿を眺めて。まさか、己の発言を切欠にして彼がこんなにも笑い出したとは繋がらず笑いすぎで滲んだ涙を拭い去る仕草を依然伺うような怪訝がるような眼差しで黙りこくったまま見詰めて。漸く、年頃の少女の如く笑いが止まらなかった彼からも落ち着きが戻ってくると問いかけられた内容にスルリと目じりを細め上げて、部屋の中を一瞥するため首を伸ばしてグルリと視線を送るとそこには当たり前だが己に安全を説いてくれる飼い主の姿は無くて。いっそ、己に選択の余地が無いほど強引に話を進めて貰えれば狡い己はそれを体の良い言い訳に出来たのに、と身勝手な思いを浮かべて眉尻を落とし表情を曇らせて。背を丸くして意味も無く指先を擦り手の置き場を持て余した所で「___お前が一緒なら」返事を返すにはえらく時間を要したが結局返答として向けたのは一緒に行くと言う内容で、丸めていた背筋を僅かに伸ばせば「未だ、夏と一緒に行ったお前の家しか知らない。近い所から案内してくれ」悔しくも自分より若いこの彼は自分とは比にならない程のことを知っているようで、考える為渋く刻んでいた眉間の皺を和らげ、口角をゆるりと持ち上げれば今一度頼むように言葉を重ね)

  • No.24 by 千秋  2017-05-29 23:59:43 



(この家に留まり続けることを選んだとしても己がこの家に訪ねて来れば良いだけのこと、それでも相手が自ら外の世界を知ろうとしてくれた答えを聞けば嬉しくなりニッと口角上げて。それも己が一緒なら……なんて可愛い台詞を耳にしてしまえば悶絶もの。何の気なしに発せられた言葉だったとしても此方としては勝手に深読みしてしまい、表情にこそ出さないものの水面下でばっくばっくと騒ぎ出す心臓を落ち着ける為にすーはー、と大袈裟に深呼吸したあと「まず手始めに近くの公園から行ってみようか。デート、」ちゃっかり後半に余計な一言を入れてみたりしてヘラ、と表情崩して。公園と言っても遊具はブランコしかない、遊びたい盛りの子供にとっては少々物足りない場所。その所為か人も少なく己にとってはお気に入りスポットの一つであり。最初に行く場所としては立地も距離も最適だろうと思えば既に脳内は相手と共に出掛ける妄想を繰り広げ始めており、「今から行く?」相手の気が変わらぬ内にとやや張り切りすぎてしまったか。しかし口をついて出てしまった言葉は今更取り戻すことは出来ずチラリ、室内の壁掛け時計に目をやれば午後一時を回ったところ。昼下がりの散歩ほど気持ちのいいものはないと思えば手にしていたアイスの棒を放り、それが緩く放物線を描いてゴミ箱に入ったのを横目で確認すると運をも味方につけた気がして臆することなく「__つか、行きたい。一緒に行こ?冬さん、」と積極的な言葉続けて)

  • No.25 by 冬  2017-05-31 16:06:56 



――、(与えられる物や環境を受け入れる以外の行動を自ら望み、そして直ぐにそれが叶うなど誰が思っただろうか。余りにもトントン拍子として進む話に決めた度胸はどこへやら慎重と言えば聞こえが良いただのヘタレが顔を覗かせ始め。家の中から見る外は何処までも広くて、一度外へ出てしまえばまた此処に返ってくることが出来るだろうかと必要以上の不安を胸に起こしたところで聞こえた冗談の様な”デート”と言う単語、親子と兄弟の間程の年齢差が見える雄同士では冗談にもならないと浮上しかけた不安が姿を翳ませて。不安を落とし切るように口角を持ち上げ「気が変わらない内に頼む」ペタリと両足を床にくっ付け立ち上がり、ゴミ箱へアイスの棒を捨ててから今まさに彼の勢いに押されている自覚も無く承諾をし。玄関まで向かえば人の姿で外に出る事が有ればと用意されたものの一度も日の目を見る事が無かった己用のぺったんこなシルバーカラーのサンダルを持ってきて、いそいそと突っかけのようなそれに足を入れては一足先に外に出て「デートなんだろ、ちゃんとリードしてくれよ」出入り口の様に使う窓へ手を掛ければ不器用なりに彼を急かす言葉を添えて、家の中からだと時折吹く風が涼しかったが実際に外へ体を出すとジリジリと頭を焼く様な熱を感じ、その熱を払うべく少しだけ頭を揺らせば「暑ぃなァ」と両方の眼を細め眉間にしわを寄せて久方ぶりに受ける直射日光を意図せずとも睨むような眼で見やり)



  • No.26 by 千秋  2017-06-01 19:16:35 



はぐれない様に手でも繋いでおく?(リビングを出て行く細い後ろ姿は少なからず不安さを残していて、それでも靴を片手に戻って来た時には何処か吹っ切れたような表情にも見え。真新しいサンダルを履き外に出る相手を追いかける様にして立ち上がれば壁に引っ掛けてあった、おそらく家主の物であろうグレーの中折れハットを流れる様な所作で片手に取ると己も靴を履いて外へと出て。外出初心者なら恐らくこの暑さにやられるのも早い筈で、少しでも体力の消耗を防ぐべく手にしていたハットを鬱陶しそうに日差しを睨みつける相手の頭に被せ、ぴょこんと出ている猫耳の邪魔にならない位置に調節してやり。いそいそと片手を差し出せば手繋ぎデート交渉をしてみるも、駄目元だとわかっているからか返事を聞くより先に「男同士でそりゃないか」顔をクシャリと崩して笑うと手を繋ごうと試みた其の手で後頭部の髪をガシガシ掻きながら進行方向へ身体を向け直し。先導する様に歩き始めればあっという間に相手の家の敷地を出て家の前の路地へ、いつもより慎重に左右を見て車がいないことを確認しゆったりと道端を歩きつつ時折相手の様子窺って)

  • No.27 by 冬  2017-06-02 17:52:21 


(コンクリートばかりじゃないからか、所謂自然の匂いがつんと鼻を突き時折吹きすさぶ風は多くの緑を感じさせ少し頭を揺らせるだけで田舎特有の土の匂いが意識を奪う。それも、これも、睨みつける太陽の茹る熱の成すものか、唐突に熱を遮るような影が頭に落ちると瞬きを一つ。上目に覗き込むように自身の頭を守るハットを見るとそれが見慣れた物、飼い主が時折頭に乗せて外に出ている物だと理解をして。そんな折に彼が述べ、そして答えを聞くより先に引っ込めてしまったその手の動きを見つけると逃げるものを追いかけたくなるのは猫の本能か、片手をパンツのポケットに入れ込んで肘を少しだけ折り曲げると一人分の手を差し込むスペースを作り「はぐれる心配が有るなら腕を貸してやるよ」先導をするように少し先を進むその背中を数秒程見詰めてから”千秋”と名前を呼び掛けて、どちらが大人かわかりかねる様な物言いで別案を持ち上げて。ある程度心配が吹っ切れると気分は変わるのか、先ほどは違和感の様に思えた草花の匂いすら楽しい物の一つと言う様に、ちらちらと周囲へ好奇心の眼差しを送り。「あれ、お前んとこの飼い主に良く似合いそ」その中で見かけたのはどこかの家のガーデニングか、柔らかな色合いのマーガレットを示し以前見かけたその姿を今傍にいる彼から連想して)

  • No.28 by 千秋  2017-06-02 23:20:29 



__これじゃあまるで俺が道案内されるみたいじゃね?(すっかり諦めていただけにまさか相手の方から譲歩された提案されるとは思ってもおらず、名前呼ばれるままにゆるりと振り返れば、しぱしぱと瞬きを繰り返してから嬉しそうに口角上げ。相手に触れるチャンスを逃すまいとスルリと細い腕に己の手を絡めてみるものの、傍から見れば己が甘えているようにしか見えないこの状況に不服とまではいかなくても若干の違和は覚えたらしくアハ、と笑い溢しながら其れでも絡めた腕は離すこと無く。共に歩みを進めて行く最中、相手が周囲の景色楽しんでいるのと同様この至近距離にて相手の顔を眺められる機会も少ないと思えば整った横顔にチラチラ視線遣り此方も此方で道中の時間を楽しんでおり。飼い主の話題に移ると相手の視線追って可愛らしい花に目を向け「あれはマーガレット。あんな綺麗な花が似合うって言われたら、春香のやつ浮かれんぜ?」くは、と飼い主の反応を想像して笑み浮かべつつ庭の色取り取りの花観賞していれば十字路の道に差し掛かり。相手とこうしている間に意識が舞い上がってしまったのだろう、右から向かってくる車の存在に気づくのに時間を要してしまいアッと気づいた時には声を掛けるより先に触れていた腕を引き寄せ、相手を内側に追いやり己が車道側に一歩踏み出すことで咄嗟に守りの姿勢をとって車が通り過ぎるのを待ち。道に慣れていれば危険という程の出来事でも無かったのだが、外出慣れしていない相手からしたらそう流せるものでも無いだろう。「ッ、……わり。冬さんに夢中になり過ぎてたわ」冗談交じりながらも申し訳なさがあるのか眉を落とし、身を守る為とは言え強く掴んでいた腕を解放するとポフポフと帽子の上から頭を撫でて)

  • No.29 by 冬  2017-06-04 15:21:29 



___(絡まる腕は今までに経験した事の無い感覚を与え、今まで当たり前と触れ合う機会が有るのは略略飼い主だけの世界では自信同様の猫と触れ合う機会が有るとも思っていなかったと腕同士が交差するように触れる箇所を一瞥して感慨深く思い、指摘のように伝えられた言葉が背を押して小さく喉を鳴らす笑い声を上げると「年上を敬ったと思って格好くらい付けさせろよ。」誘導をしているような立ち位置を譲る気が無いと暗に伝え。綺麗だと思った花を伝えれば直ぐにその花の名を教えられる、たったそれだけの事ながら彼がどれ程まで世に詳しいかを教えられたような気になり。返事を返そうと唇を開けばその際に視線の先が変わり、車特有エンジン音が大きく聞こえ、案の定突然すぎる事態に対応なんて出来るはずも無く体を固め、情けなく瞳を丸くすると余りにも近くを通り過ぎた車に為す術も無かったと尻尾はだらりと地面に向いて。遅れて来た恐怖に心臓が忙しなくバクバクと脈打てば依然ポカンと車の通り過ぎた道路を見詰めて。頭を撫でられたことで漸く何処かへ行っていた意識が戻り「――危ねぇ、」捻りだすような低い声で呟いてから道路に向けていた眼を目の前の彼へ移動し、緩く握った拳で行うのは猫パンチのような動きで彼の額を小突いて「庇って轢かれるような真似は止めろ」キッ、と鋭い眼差しで彼を捉えたまま叱咤の如く注意を行い。その後に腕を伸ばせばくしゃりと彼の頭部を一撫でし「……助かった」前後逆になってしまった感謝の気持ちを少々照れ臭そうに伝えて)

  • No.30 by 千秋  2017-06-04 22:39:28 



(不安にさせてしまったことを詫びる気持ちは膨らむ一方だったが不意にくらった軽いパンチにより良い意味で肩の力が抜けて、幾分明るくなった表情は己も相手も同じだろうか。頭を撫でられれば今度は自分でも分かる程頬の緊張が解けていくのを実感しつつ照れくさそうな表情浮かべる相手に胸高鳴り、ハットに乗せていた手を退けると男性にしては細めの肩を守る様にして壁に両手つき「もしもの時は轢かれてでもアンタの事守りてぇの。__っていう、歳下の強がり」フハ、と笑い含ませつつ冗句っぽく告げたのはせめてもの照れ隠し。飼い主が持っていた少女漫画に出てきたワンシーン、確か壁ドンとか何とか巷で言われているものを実践してみたは良いものの果たして効果は如何程だろう。漫画の中みたいに甘々な空気になるとは到底思えず、早々に両腕を引っ込めるも道中掴んでいた腕だけは諦めること出来なくてちょこん、と控えめに手を添えて。「もう直ぐ着く。……ほら、あそこ見える?」くいくいと腕を引っ張って示せばもう残り数十メートルという距離まで近づいた公園を指し、小さなブランコが二台、そして大きな白樺の葉が気持ちよさそうに風に揺れているのを遠目に捉えると口角きゅ、と持ち上げ。改めて周囲を確認した後相手の手を引いて公園の入り口へ向かい)

  • No.31 by 冬  2017-06-05 21:28:40 



(一人で過ごす時間が幼少期より長かったからか、飼い主の弁解の為に述べるなら仕事が終われば真直ぐに家に戻って来てくれて之でもかと構い倒してくれた。それでも仕事に出ている間は嫌でも一人になる訳で、一人でいれば何を話しているのか今一分かり兼ねるテレビの内容に相槌を打つくらいしか声を出すことが無い訳で、こうして飼い主以外に話を振り感謝の気持ちを述べ、冗談を交えるとは不思議な気持ちで。その中で壁が有り逃げ場を失った状態で彼の腕に囚われることで心臓が音を鳴らしたのは、至近距離にて己の事を守ると述べた彼が年下にも拘らず頼りがいを見せたからなのか、男らしい筈なのに照れを含んだ笑顔が幼く思え可愛らしくそのギャップのせいなのか、将又、今し方身近に命の危機を感じたせいで大分昔にテレビを通して知った吊り橋現象のせいなのか。理由付けが出来なければ今の胸の高鳴りが証明できずに口は一の字を硬く結んだまま、それでも彼が離れてしまうまで逸らすことなくジっと正面より端正な顔を見つめ。再び当初の如く腕が触れる距離感に落ち着く頃には自分らしくもない胸の高鳴りは落ち着いて、目の前の殺風景とも言える公園に瞳を輝かせ。うずうず、と湧き上がる好奇心はゆうらりと揺れる尻尾に現れて「千秋、あれは椅子か。」初めて見る形態の恐らく椅子の様な物に好奇心を留めた声色で尋ねかけ、行きたいと頼むのは照れくさく代わりに触れる腕を引いてそこに行きたいと示し)

  • No.32 by 千秋  2017-06-06 17:14:24 


椅子__?ぷっ……ハハッ!はい、それじゃあ冬さんこの“椅子”に座ってみて?(公園に入れば広さも大した事のない、特段面白味の無い場所だと改めて認識。己はこの寂れた雰囲気が気に入っているのだが意中の相手を連れてくる場所ともなればもう少し考えるべきだったか、と小さな後悔が芽生え始めていた矢先遊具の知識が全くないびっくり発言を耳にしてしまい驚きで猫耳をピン、と伸ばし。相手の視線の先にあるのは間違いなくブランコなのだが其れを椅子かと尋ねてきたのに対し心底不思議そうな顔で首を倒し、数秒の沈黙の後堰を切った様にヒィヒィと笑い出し敢えて誤りを訂正しないままブランコに座る様促してみて。興味のない他人しかもそれが歳上であったならば度を超えた世間知らず具合に呆れ返っていただろうが好きな相手ともなれば話は別。寧ろ無知であればある程構ってやりたくなる衝動に突き動かされるのを感じつつ、己も片方のブランコを脳内で無理矢理椅子に変換した上で腰掛けてみるとゆぅらり左右に尻尾を揺らしながら相手の動向を興味に満ちた瞳で見守り)

  • No.33 by 冬  2017-06-07 10:21:04 



……(何かを切欠にまた彼が盛大に笑い出すと自身が見当違いの”何か”を発言したのだと察して、怪訝がる様子の表情で盛大に笑う彼を数秒見つめ。観察する様に自身の失言を探れば今し方口にした”椅子”が何やら間違いなのだと答えに至り、眉間に皺を深く刻みつけると怪しむ表情は其の儘に臆病ながらも初めての道具が目の前に有れば経験をしてみたいと好奇心は止まらずに、何よりも危険だったり危ない物だったならば座って見ろなんて彼は言わない筈だと言う気づけば抱いている彼に対する安心感が背中を押してソロリソロリとブランコに歩み寄り。取っ手のようなチェーンに片手を添えて座ろうとしたその瞬間に己の動きを切欠にしてそれが揺れると衝撃にパッと触れていた手を離して警戒を見せるべく息を呑んで。声は一つと上げなかったが小心者の心臓がバクバクと煩い事は毛が逆立ちビンと真直ぐに立ち上がる尻尾が証明していて、少しの間を驚きのままに今も尚、僅かに揺れているブランコを見てから振り返り「これッ、――危ないぞ。古くなってんのかも、子どもが乗ったら怪我しちまう」椅子が揺れるとは木が悪くなっている古い物だから、と連結するように持論を上げて引いては公園と言う場所ならば子供が遊びに行く場所だと認識が有るようで心配を覗かせ如何したものかと意見を仰ぐべく目を向けて)

  • No.34 by 千秋  2017-06-08 09:51:54 


__これはな?実は椅子じゃなく遊び道具。ブランコっていう遊具。……こうやって遊ぶんだ、ちょっと見てろ(本当に何も知らないのかと目を丸くし、相手の仕草や言葉のどれを取っても悪ふざけの其れに値するものは感じられず。己からしてみればブランコで遊ぶ子供たちより世間知らずな相手の方が心配だと、異なる色を放つ両の眼をまじまじと見詰めて。あれだけ盛大に笑っていた賑やかさは息を潜め、真剣な顔で説明し始めるものの百聞は一見に如かず__。口で教えるより手っ取り早いだろうと途中で考え切り替え早速タンッ、と地面を片足で蹴り上げればゆるゆると動き出すブランコ。前へ後ろへ、行ったり来たりする動きに合わせ両脚の屈伸運動をプラスすると、次第に振り幅は大きくなっていき。ある程度の動きがついたところで足の力を抜き宙に放れば、あとは流れに身を任すだけ。嫌悪までは抱いていなくとも現時点でブランコに良い印象が無いであろう相手に向かって敢えて満面の笑み浮かべては「あー……風が気持ちい」びゅん、と風を切りながら独り言の様に小さな、しかし確実に相手の耳に届く声量で呟くことで少しでも興味を引ければと)

  • No.35 by 冬  2017-06-08 13:45:09 


(先ほどのように笑い転げるのではなく実演を持って説明してくれると遊び道具ならば子供が怪我する事も無いと先ず安心の気持ちになり、今度は説明と共に実演を行ってくれる様子を視線で追いかけて、前へ後ろへと彼の動きに合わせて次第に大きな揺れに変わるその動きが大丈夫なのかとか危なくないのかとハラハラとした様子で保護者のように見てて。びゅん、びゅん、と風を切る勢いが尚更その不安を煽るようで口を一の字に結び。心配はいらないとでもいう様子で風に乗った楽し気なつぶやきが落ちてくると嘘だとばかりに顔を上げ、揺れ動く中の彼の表情が余りにも楽しそうで先ほど見出した不安は姿を薄めて好奇心がうずうずと生まれだし、黙りながらも隣のブランコへおずおずと近づいて行き不安定な其処へ腰を下ろして。両手で確りとチェーンを握れば不器用なりに彼の動きを真似て「――驚いた、……不思議だな」普段の動きじゃありえないその揺れに戸惑いながら興味深いと僅かに瞳を輝かし、思わず小さく息を漏らして笑いを零し、不慣れさと抱く恐怖心のせいで彼ほど大きな揺れは出来ない物の「こんな遊具が有るなんて初めて知った」それを教えてくれた彼の知識に感心する様子で動くたびに頬を掠る風が心地よいと口元に笑みを浮かべ)

  • No.36 by 千秋  2017-06-10 12:05:02 



(ブランコに挑戦する様子黙って見守って、初めてにしては上出来な動きを視界に留めつつ二人きりのこの時間を楽しんで。出会ってからそう日にちは経っていないのだが、どちらかと言えば表情の変化が少ない相手からこうも笑顔が零れると嬉しくなってしまうもの。つられる様にして自分も頬の筋肉が緩むのを感じながら「家の中じゃ、こんな経験出来ねぇだろ?」ゆぅらりゆらり、徐々に動きが少なくなっていくブランコを片足を床につけることで完全に止めて。「“つまんない、帰る”とか言われたらどうしようって思ってたんだわ。でも、此処に連れて来て正解だったみたいだな」ふう、と安堵から息を吐き出すと決して自信満々で引き連れてきた訳ではないと吐露、上品なイメージがあったから己が触れてはいけないような遠い存在だと思い込んでいた相手。そんな相手に少しだけ近づけた様な気がすれば、嬉しくてそわそわと落ち着かない足はジャリジャリと地面の砂を蹴り)

  • No.37 by 冬  2017-06-10 18:00:08 



キャットタワーにも似たような、こうして揺れるのは有る。……でもこうやって風を感じるのは初めてだ、車に乗ったら風を感じるより先に気分が悪くなるから(足の動きに比例して揺れが大きくなったり、逆に控え目な動きに変動するのが面白く、かと言って我を忘れて大きく動かせば気持ちに体が追い付かず落ちてしまったり転んでしまうと自分の動きを制御して。彼が動きを止めてしまえば自らも同じように少しずつ動きを緩め、自宅に置かれるキャットタワーを思い出せばハンモックの様に揺れる場が有るのを頭に描き、それでは今みたいに涼しい自然の風を堪能することが出来ないと。風を堪能するには車しかないが、余りにも目まぐるしく変わる景色を見ていては風を楽しく堪能する間を見つけるより先に気分が悪くなるのだと頭を揺らして足を止め。いまだ僅かな揺れを足を地面につけたままブランコに起こして、コホンと小さく息を付いてから「良い場所を教えてくれてアリガトな。……また連れて来てくれよ」彼がそわついてる事など露知らず、こんな素敵な場所を教えて貰っても一人で家を抜け出して危険を冒してまで来ようとは思わない訳で、人任せと言ってしまえばそれまでだが最後には此処を気に入ったと言う事を示し加えて此処に来るのは暗に彼とじゃ無ければ嫌だと伝える様に言葉を添え、チェーンに回していた片手を伸ばせば隣に座る彼の鼻を摘まむべく指先で触れ「約束、」と頼む立場とは思えない手癖の悪さで小さく笑い)

  • No.38 by 千秋  2017-06-11 04:17:40 


(蹴り上げても砂埃が舞うだけの行いにも飽きてきて、何とは無しに其方へ放った視線は此方へゆっくり伸びて来る指先へと移し。まんまと捕らえられた鼻からは先程迄握られていたチェーンの鉄の匂いが微かに流れてきて、一緒に公園に来たのだという実感がより強く脳味噌に叩き込まれる気がした。予期せぬ接触にパチパチと瞼の開閉を繰り返したことでやっとこそ此の状況が現実であるのだと理解出来れば、胸中に悦びが広がっていくのに比例する様に表情にもぱっと花が咲き。「……やく、そく?、おう。分かった。約束な」にひ、と笑いながら小指同士の其れでは無いけれど間違いなく“約束”を交わしたことは二人だけが知ってればいい。公園の中央に位置する白樺が待ちきれないと言わんばかりに風に揺られてざわざわと騒ぎ出せば、呼び寄せられる様にしてブランコをぴょんと飛び降り。「あ。あと一個。この公園のお気に入りの場所がある」おいでおいで、と手招きしながら太い幹へ近づいて行くと「__此処、涼しいから。暑い日には此処に涼みに来ような?」ブランコの他にもう一つ約束重ね、意味もなくひっそりとした声で告げれば“よっこらしょ”と年寄りめいた掛け声と共に幹に背を預けて腰を下ろし。見上げれば視界いっぱいの緑、目の前には質素な公園、何処を切り取ってもど田舎感満載の景色でも相手と居る今日だけは違って見える。服に汚れが付着すれば飼い主に家から出たと疑われてしまう可能性を考慮し、ジーンズのポケットからブルーのハンカチを取り出すと己の横に広げて敷いて「此処座ってみ?」とちょっとした避暑地気分を味わってもらおうと相手に視線上げ)

  • No.39 by 冬  2017-06-11 11:37:07 


(摘み触れた鼻はつんと高さが有る端いっそ憎々しいと雌が嫉妬するだろう正な作りで、加えて若さの為す張りのある肌は夏の暑さだけじゃない熱をジリジリと焼くように胸を焦がし。その感覚が何なのか、何を現しているのかと答えを見つけるより先に触れていた手を離し。年甲斐も無い約束を取り付ければそれが少し気恥ずかしくて目元を細めて視線をツイとばかりにずらし抱いた羞恥を掻き消して。視線を逸らしていれば彼がブランコを降りる際にキイといちど軋む音を立てたお蔭でその場の移動に気づき、ピと耳先を立てれば手招きに導かれるべく自らのブランコの動きを完全に静止させてから立ち上がり。俊敏とは世辞にも言い難いノロノロとした危なっかしい動きでブランコの場所を区切る鉄の塊を避けて、彼の傍まで行けば汚れを気にするような雌猫じゃ有るまいしとそのまま腰を下ろそうと仕掛けた所で自分の場所を指定する様に引かれたハンカチを見ればムズムズと擽られるような居た堪れない気持ちになり、置かれたハンカチを手にすれば汚れが付いていないことを確認してから隣に座り「そんな気ぃ使わないで良い、遠慮されたら次が来辛い」パンパンとハンカチに付いた土を払ってから角を合わせる様に綺麗に畳み、それを差し出しては「こんなことで汚したらお前の飼い主に合わせる顔が無い」困ったように眉尻を落として小さく笑い、気が利きすぎてるほどに優しい彼の気持ちを無下にするのも申し訳なくて「汚れても良いから気にしないで色々連れてってくれよ」不器用に笑みを浮かべては代わりの言葉を向けて)

  • No.40 by 千秋  2017-06-11 17:26:44 



(尻に敷かれる事なく返されてしまったハンカチを取り敢えず手に取り、役目を果たせなかった布を掌の中できつく握り締め。猫仲間でもあり過去には彼女という存在でもあったシャム猫が言っていた“好きな相手だけは特別。お姫扱いしてくれなくっちゃ嫌よ”そう言われたのを今でも教訓にしているのか、よかれと思ってした行為が無駄に終わったことが未だ信じられない様子で。遠慮なんかじゃあない、好きな相手を自分なりに特別扱いしただけ。彼女たちには喜んでもらえていた筈のお姫扱いは、眼前の相手には通用しない……だけなら未だしも嫌がられてしまうのだろうか。だとするならば早めに己の恋の理念を改め直さないと、ブランコに乗っていた時のものとは違うぎこちない笑みを向けられれば余計に焦燥感に駆られ。「俺は冬さんに汚れて欲しくねぇと思ったし。こういうのって大切な相手にはやって当たり前のことだろ?__嫌なのか?」ゆらゆらと不安げに尻尾を揺らしながら隣に座った相手の顔を覗き込むべく首を倒して)

  • No.41 by 冬  2017-06-11 18:33:44 


――……。(背筋を真直ぐに伸ばして凛と澄ました様な体制で、好意を無碍にする事と綺麗なハンカチを踏んで汚す罪悪感を天秤にかけ罪悪感が無くなる方を選択した事が間違いだったとでも言うような彼のいじけ具合に口角をより落としてオロオロと困惑するように視線を泳がせて、顔を覗き込まれて嫌かと問われればより言葉は喉を通らずに留まり右に左に、上に下にと行き場の無い視線の先がうろちょろと泳ぎ。ごく当たり前のように大切な相手と言われ、だから汚したくないとばかりに真直ぐに伝えられた思いが可愛くない筈が無く「――」顔を覗き込んだ彼の後頭部に腕を回せばそれ以上見られては罪悪感に敵わないとグイと抱き寄せて「気持ちは嬉しい、勘違いするな。凄ぇ嬉しい、――でも、俺は雄だしお前よりも全然年上なのに、そんな風に大事にされたら反応に困る」ストレートな言葉とは見事なまでに心に響き、年甲斐も無く胸が高鳴る思いを隠そうと彼の顔を自らに抱き寄せる事で自身の顔を隠し自分で言葉にしながらも彼が己を大事にしてくれていると言う事をヒシヒシと実感してしまい、顔に熱が集まるのを感じながら羞恥から二つの耳はぺたりと垂れて)

  • No.42 by 千秋  2017-06-13 21:03:09 

ッ……!?__、(不安な気持ちいっぱいで返事待っていたのだが、引き寄せられるがまま相手の肩口に顔を寄せて。綺麗な物には軽々しく触れていけないのだと、今まで何度伸ばしかけた手を堪えたことか。こうも簡単に抱き締められてしまえば今までの己の我慢は何だったのだと困惑する一方、相手の息遣いまでもが聞こえる近過ぎる距離に脈が早くなるのが自分で分かり。相手がどういう考えでこういった行動に出たのか見当もつかなければ考える余裕すらないまま、愛しいあまり心がチリチリと焼かれていくみたいな息苦しさすら覚え。歳下と言えど己だって一人の男、其れも相手に好意を抱いている男なのだと伝える為にシャツから僅かに見える滑らかな鎖骨にれろ、と熱帯びた舌を這わせ。一度触れてしまえばタガが外れ止まらなくなってしまいそうで、傷一つないこの肌に牙を立て消えない傷を残してしまいたいと頭の片隅で芽生えた加虐心をどうにか押し殺し。猫の姿の時に自分の身体を舐める様な舌使いでぺろぺろと相手の首回りを舐めなながら「あのさ、分かってると思うけど俺だって男。しかも冬さんに一目惚れしてる。……嫌がられてねぇならとことんお姫様扱いして、アンタの事大切にする」困惑する相手だって見せて欲しい、照れてるならその顔だって見せて欲しい。次々と生まれる思いは“欲しい欲しい”と相手に求めるものばかりだから、せめて己も有りのままの姿を見せようと舐めていた舌を引っ込めて顔を離せばいつになく真剣な瞳を向けて。「……っとに、アンタ可愛過ぎ。」ぺたりと垂れた耳や熱に染まる頬が可愛くて、いつもなら茶化す場面でも今は素直に本心伝えてはグラデーションがかる指通りの良い髪を優しく撫でて)

  • No.43 by 冬  2017-06-14 11:40:56 


(悪気が有る訳じゃ無い、ただ飼い主以外からの無償の好意が無縁過ぎた為に年下の彼に大事にされるとどの反応が正しいのか分からなくなってしまう。その気持ちが少しでも伝われば良いと体を寄せたが、鎖骨に濡れた暖かい感触が這った事で自らの行動が距離感を測りかねた出過ぎる真似だと知り。人の姿では毛が無く舐められる度に水音が響くようで、都度脳髄が痺れるようで。止めようにも咄嗟の事に反応できず絞り出す様に"ちょ"だの"やめ"だのと言葉にならない音しか出せず。雄だと伝えても引く事無く、剰え一目惚れと伝えられれば愈々言葉の重みに上手く頭が回らなくなり。今の状況が流されては駄目な場面だと自覚が有るのに、いっそ流されてしまいたいと思うのは自身もまたこの青年を想っている証拠で。上がった顔と目が合えばふざけている訳じゃない真摯な眼差しに押され、顎を引けば躊躇いがちに視線を返し「__馬鹿言うの止めろよ、今は余所から来たのが珍しいだけなんだ」凛と伸ばしていた背筋は何処へらや、すっかり丸まり身を小さくして指先を丸めた手で未だ少し濡れている鎖骨をなぞり。漸く口を突いたのは此処で真に受けて追々傷つくことを避けるべく防波堤で、「直ぐに目ェさめるだろ」自分で遠ざける様に言葉を綴りながら胸は理不尽にズキンと痛み、それすらも誤魔化す様に、今されて気持ち良かったその行為を真似て腕を伸ばし「イイコイイコしてやっから、」ふ。と表情を和らげて彼の頭部を撫でる様に触れて)

  • No.44 by 千秋  2017-06-14 19:37:51 


(舌が肌を掠める度咎めの言葉が耳を擽り、其れでも抵抗までは及ばない微力なものだった所為か相手の肌質を堪能した後で顔を離し。真っ直ぐ向かう己の視線とは違い、戸惑いがちに返された瞳が複雑な相手の心情を表している様で。まるで己のこの感情が一時のものだと決めつけられたみたいで少し悔しくもあるが、出会って間も無い事もありにわかに信じられない相手の気持ちも理解出来る。態と此方と距離を置く言葉を受け取っても、怒りも不安も覚えないのはきっと髪を撫でるこの手が優し過ぎるから。微風と相手の指が髪一本一本を撫でていく、この何気無い時間ですら愛おしい。撫でられ続ければ相手も少なからず好意があるのでは、と己の良い方向へと錯覚してしまいそうになり髪撫でるその手をそっと掴み取ると童話の中で王子様がする様に手の甲を己の口許に寄せて。「__俺に狙われてるって警戒心少しは持てば?」唇が触れる寸前で挑発交じりに伝えれば、にぃと少し意地悪に口角上げて相手に視線流し。逃げる気配が無ければそのまま唇落とそうとして)

  • No.45 by 冬  2017-06-15 23:01:57 


(指と指の間をスルスルとすり抜ける感覚が毛糸や猫じゃらしに戯れている時の様に心地よく、また気持ちが満たされるようで相手の手により止められるまで何度も繰り返して。手を掴まれて続く動作と共に伝えられる思いは先ほどと何も変わらない真直ぐ過ぎる物で、若いから真直ぐに気持ちを伝える事が出来るのか、それとも相手の性分がそういう物なのか。恐らく先を先をと考えすぎて気づけば余計なことで頭を悩ませる己の悪癖とは真逆に有るのだろうその思考に気を取られ、その間に何処までも紳士的で何処か大人びた背伸びをする口づけが手の甲に落とされて。もう片方の手の甲を自らの口元に宛がえば見られるのが我慢ならないと言う様子で顔に集中する熱を隠して、黙っていては茹ってしまいそうな程に顔に熱が集まれば上手に考えがまとまらず、緊張で浅い呼吸に至っていれば慣れない外出と過度な動揺やら羞恥で軽度の熱中症状態になり。浅い呼吸のまま目の前がチカチカとしだすと、普段から端正な容姿だと思っていた彼の姿が物理的にキラキラ輝いているようで。"まずい、"と思ったときには遅く相手に取られている手に引き寄せられるように彼へ倒れこみ「―――悪、い」体に力が入らなければ押し倒すように凭れる身を起こすことが出来ず浅い呼吸に肺を動かしながら詫びて)

  • No.46 by 千秋  2017-06-16 23:19:33 


(日を浴びて居ない手は雪の様に白く女性の其れよりも華奢に見えて、壊れ物を扱う手つきで優しく握ったまま甲に口づけを。なんと柔らかい感触だろう、異性だとか同性だとかそう言った垣根を越えて相手という存在が胸の中を埋め尽くしていく。離れ難くなってしまう前にそっと唇を離して顔を上げ、頬を赤く染めたまま一言も発さない相手の様子を見て頭上に疑問符を浮かべるより先に相手が倒れ込んで来れば反射的に片手を背中に回し抱き止めて。密着する面積が多く煩いくらいに騒ぎ出す心臓を止める術もなくぎゅう、と回した手に力を込めれば「……具合悪い?それとも、襲って良いって合図?」なんて巫山戯た事を言いつつも後者でないと分かっているからかそれ以上積極的に仕掛ける事はせず。一定のリズムで軽く背中叩きながら相手の呼吸が落ち着くまで待つ事を心に決めるものの、相手のシャンプーの香りが風に乗って鼻先掠める度に理性は不安定にぐらぐらと揺れて)


  • No.47 by 冬  2017-06-18 14:19:59 


(倒れた体を落とされる事無く支えられれば申し訳なさを抱きつつも相手が彼だからこその安心感を持っていて、立ち眩みのように暗転した視界は宥めるような手つきで背を擦られたからかゆっくりと瞬きを数回繰り返すうちに元に戻り、乱れ浅かった呼吸も伴い戻って行くとふざけた言葉に耳先を僅かに揺らしてから地面に手の平をついて凭れていた身体を起こし上げ「――今少しだけ、クラっとした。もう平気」未だ少しだけぼんやりとする頭をハッキリさせるために頭を左右に揺らしてから過保護すぎる環境で安定だけを与えられた弊害とも言えるキャパオーバーを照れくさく、そして情けなく思って。半ば無理やり触れていた身体が離れたことで物寂しく思うのは相手の事を意識している証拠なのだが、それを自覚することが出来ず「でも、少しだけ膝借りても良いか」と無自覚のままに触れ合いをもう一度と申し出て)

  • No.48 by 千秋  2017-06-21 11:28:44 



__、(心配していたことに変わりはないが相手の身体が離れていってしまえば温もりを失ってしまうのを素直に寂しく思い。だからと言って再度抱き寄せる理由も見つからなければ体調の優れない相手を引き止める程の強引さを持ち合わせておらず、ただ背中に回していた片手だけは外せないまま撫でる必要がなくなっても背中に置いておき。白い髪が左右に揺れるのをぼうっと見詰めていればその後耳に入った言葉がとてもじゃないが信じられず耳をピンと立てたまま瞬きを数回、先の接触だけでも理性はぐずぐずだったのに膝枕なんてしてしまったら如何なることやら__。そんな不安が過ぎるも第一に相手のことを優先して考えているために答えは初めから決まっていて「……良いぜ?女の脚みたいに柔らかくないけど文句言うなよ?」くしゃ、と髪を撫でればお世辞にも脂肪がついているとは言えない自身の太腿を見下ろして。両脚揃えて前に伸ばせば気恥ずかしさも確かにあるのだが相手を甘やかしてやりたい気持ちの方が圧倒的に強く、背中に回していた手で相手の手首掴むとそっと此方へ引き寄せて)

(/遅くなりすみません!)

  • No.49 by 冬  2017-06-23 16:22:38 



(普段から彼が自身の事をと思って行動してくれている事に気づかない程の鈍感じゃなければ、頭がこれ以上考えられないと熱を持つまでは彼の気持ちにだって気付いている。気づいた上で触れ合いを求めるのは酷な事かもしれないし、曖昧な意識のままでは自分本位極まりない行動だと言う事もポーと霧掛る意識の中で理解していて。それでも彼の行為に胡坐をかいて甘やかされてしまうのは情けなくも本能の為すがままのことで。髪を撫でられれば帽子を落としてしまわないように手に取ってからそれを彼の頭にポンと乗せて手を引かれるままに引き寄せられた体をごろんと倒して横になり、悲しくも女の足なんてペットショップにいた時代しか経験が無ければ記憶の奥過ぎて覚えていない。引き締まったような彼の足は枕にするには少し硬いが不思議と満たされて「文句なんか言わない、__折角連れてきて貰ったのに駆けっこの一つ付き合ってやれなくて悪いな」横になれば幾分か落着き少し口角を上げて冗句の一つを綴り「夏木より硬えなぁ」一つ冗句が言えれば調子も付いてパシパシと枕にして貰っている腿を叩くように触れて若さもあるだろうが野生経験のせいか確りと筋肉がついている事が伝わる感覚に感心し)

(/私生活が大事ですので全然お気になさらないで下さいー!)

  • No.50 by 千秋  2017-06-24 20:57:29 



(帽子を預けられると風で飛んでいってしまうことを心配してもう一度自分の手でぐっと頭に押し込み深く被って。飼い主の所持品だと理解はしているのだが帽子から残り香が漂ってくれば多少なりとも妬いてしまい、己が相手に被せて連れてきたくせに妙な気持ちがぐるぐると胸の中荒らして。複雑な心境が表情に表れずに済んだのは相手の体温をこんなに近くに感じるからだろう。そう思えば一層相手を愛しく思い、太腿を木に例えられたり多少叩かれたりしても何てことはないと笑い飛ばして「くはッ……そんなにガチガチに硬くないだろ?鍛えてるわけでもねぇし」調子取り戻して来た様子のを見れば此方も同じ軽さで言葉を返しけらりと笑って。相手も触れているんだから勿論触れられる事への抵抗も無いのだろうと短絡的な頭は己の思うままの答を弾き出し、其の結果何の悪気もなく相手の太腿をすりすり撫でるという行動に繋がり。「冬さんは細いな、脚。……長ぇし、羨ましい」下心はないが骨格や肉付きなどを確かめたいが故に、己のものとは随分つくりの違う下肢を確かめるような入念な手つきで暫く触り続け)

(/有り難う御座いますー!)

  • No.51 by 冬  2017-06-27 16:01:53 



___擽ってぇ、(冗談を交えていれば彼もまた同様に調子を取り戻し、男らしいとは掛け離れた体躯を羨ましいと本音とは思い難いそれを述べる。健康的な身体を持つ彼が述べればいっそ清々しい冗句だと思い直し触れられる手をぺしりと力を入れない手で叩き「交換できるなら交換してやるよ」横たわった姿で見上げる様に目を向けると青空を背負うような姿がこれ以上ないほど良く似合うと見惚れそうになり、瞳を細め。力を抜いた片手をヒラヒラと払うように揺らせば「そしたら飼い主だって美人になる」自身の飼い主が田舎に来て以来熱中している相手の飼い主を頭に浮かべて、勿論そんな気なんて無い癖に「羨まし。」ぽつりと漏らす様に彼の言葉を真似て呟きを一つ。とは言え困ったように眉を落とせば「でも、俺一人じゃお前に会いにいけねぇな。俺の体じゃ迎えに行く体力が有るかもわかんないし……やっぱり今のままが一番だ」入れ替わっても尚、当たり前のように会いに行くことも会いに来てもらう事も考えているようで、暗に普段彼が会いに来てくれることを喜んで居る事や逆に彼の立場になったなら迎えに行くことも視野に入れていた発言をして小さく笑い零し。ゆるりと細めていた瞳を開けば躊躇うように頬を人差し指で掻いてから「お前、外が似合うのな。太陽の下だとキラキラしてる」透き通る瞳が輝く様は宛ら宝石だが、それを例える事すら野暮に思えて"く"と喉を鳴らしてから腕を伸ばし彼の目の下をなぞる様に親指の腹で触れ)

  • No.52 by 千秋  2017-07-01 17:11:33 



入れ替わったとして飼い主が変わるだけ。……冬さんとの距離が縮まらないんじゃあ意味ねぇな、(きっと冗談なんだろうけれど代わってもいいという発言聞けばク、と喉を鳴らし。もしも相手になれたのなら綺麗な容姿を存分に使ってナンパしまくるだとか自分にとってあまりよろしくない生活環境になってしまいそうで苦笑い浮かべ、其れに相手が言うように会えなくなってしまったら何の意味も為さない。細く長い脚はとても魅力的ではあったが緩く首を左右に振ることで入れ替わりの件を頭から消し去り、今のままが一番だと口にしてくれる相手の言葉が何より嬉しく口許に弧を描き。毎日の様に会いに行くのは迷惑なんじゃないかと考えた時もあって、自分の欲や我儘貫き通して相手の家に押しかけていたのだが少なからず拒否されていない事実が分かり緩む頬。葉が微風に揺れる音、隙間から差し込む日光は相手の白い肌をより美しく演出していてまるで映画のワンシーン。“愛しい、愛しい”と心の中では溢れんばかりの愛を叫び「__太陽の下じゃなくたって、俺の目には冬さんはいつもキラキラして見える」目元をなぞっていく手の先を優しく握り込めば息を薄く吐き出す様に喋り。片方ずつ違う色宿した瞳をもっと近くで見たいと腰を折れば近付く顔の距離、このまま口づけてしまおうかと熱く突き上がってくる欲望に揺れ始めるも「___帰ろう、か。あんま長く居て冬さん疲れさせたくねぇし」寸での所で止めると帰宅の理由をこじつける。そうでもしなければ理性を繋ぎ止められそうに無いのだ)

  • No.53 by 冬  2017-07-01 18:14:35 



(伝えられる言葉は年上に対する憧憬が為すもの、直ぐに若気の至りと気づき思い出したくない恥ずかしい過去に姿を変えるのだ。言葉よりも素直に、肌を指す様な真摯な眼が自惚れかもしれないが己を想い音無く愛を語るいじらしさを見つけ。近付く距離に合さって太陽が彼のシルエットで姿を消すと刺した影が不思議な事に広々とした外の世界にも拘らず二人しかいない閉鎖的錯覚を与えて。近付いたまま止まる彼の顔を逸らさずに見詰めれば、若い思いが燻りながらそれでも日懸命に堪えようとする彼の葛藤に触れた気がして。熱に煽られたのか、ごくりと生唾を呑みこむと一つの賭けと頬に触れた手を後頭部へと回しグイと引き寄せ"ふに"と唇の柔らかさだけを余韻に残す一瞬だけ触れる口付を行って。直ぐに手を離せば横になっていた体を起こして、彼に被せた帽子を取り戻してから深々と頭に被り。勢いで行動に移した癖に今更となって羞恥が大きな波の様に襲い来て「帰る、」心境を語るならば正に合わせる顔が無い、その思いを表すべく熱を持つ顔は俯いて深くかぶる帽子で隠し。欲と良心の間で葛藤する彼が可愛くて意地悪したかっただけじゃない、初めての出来事が多すぎてアドレナリンが出過ぎてブレーキが壊れたまま手を出してしまった。もしも、年上への憧憬と言う魔法がこれにて解けて今更ながら同性のおっさんと現実が見えてしまっても仕方がない、と彼の反応を伺うことが出来ず尻尾はだらりと地に落ちて口角をきゅと結び)

  • No.54 by 千秋  2017-07-01 19:10:38 



___!?(柔らかな唇が重なればたとえ一瞬だってその感触が強く脳裏に焼き付いて、表情だとか匂いだとか相手の情報が一気に流れ込んでくると直ぐに脳内はキャパオーバー。余韻に浸る間も無く膝から身体を起こして帽子を目深に被る相手の心が読めない、読めないのだけれどでも既にタガが外れてしまった己には関係のないことなのかもしれないとやけに冷静に考えるもう一人の自分がいて。帰宅の意を告げる相手の声がちっとも耳に入って来ていないのか、俯く顔に手を伸ばせば顎を上げて顔を隠す帽子も取っ払ってしまおう。そうして現れた綺麗な顔を一瞥すると「足りない」少しだけ紅潮した顔で囁くように伝えては今度は迷い無く距離を詰めていき、何かを言い返される前に唇を塞ぎ先程よりもずっと長く触れ合わせて)

  • No.55 by 冬  2017-07-01 19:33:00 



(もういっそ、早く家に帰って今日は何もしなかった。暑いリビングで転寝をし、懐いてくれる青年を夢に見た己の深層心理が見せた浅ましい夢だったと言われた方が彼に嫌われるより余程ましと思う。伸びる腕が顔を隠す帽子を払うと冗談が過ぎたと続いて伸びるだろう手に殴られることを覚悟して。腹を括るべく強い力で瞳を瞑ればギュウと両目を瞑り歯を食いしばり、そして耳に届いた熱を持つ声に瞑っていた眼を開いて。重なる様に再び顔が近づけば状況を把握するよりも先に唇が重なっていて。一度開いた眼はただ真直ぐに彼の姿を捉える事しかできず、紅潮する顔を見れば今の行為が本気だと心を揺らし。爪を立てることなく彼の肩口に手の平を触れさせれば引き離すべくグイと押し当てて「―――本気、かよ」顔を離せば片手を使い己の唇を覆い隠し、これこそ今更過ぎるのかもしれないその言葉を、知っている癖に改めて彼から貰おうと尋問の様に重さを持つ声色と、逸らす事の無い真直ぐの瞳で尋ねかけ)

  • No.56 by 千秋  2017-07-01 20:27:25 



(一目みたあの日から思い焦がれていた猫に触れる喜びは言葉では表しきれない。本当なら恋人関係前提でする筈のキスを今目の前の相手としていて、順番が違うだろとか多々思う点はあるのだが茹だる頭ではまともな思考など期待できず。性急に次のステップへとはやる気持ちは肩を押されたことによって束の間息を潜めるものの、いつまた暴れ出してしまうか自分でも予知できなくて未だ相手の温もり残る唇に指先這わすことで平静取り戻そうとして。決定的な言葉は伝えていないとしても己の言動を受けていれば生半可な気持ちじゃないと相手も知っている筈、だからこそ今更何の本気を問われたかのかピンと来ず「__本気って、何が?」ぼつり、聞き返したのは焦らそうとしたり意地悪しようとしてる訳じゃないが相手にとっては満足のいく回答ではないだろう)

  • No.57 by 冬  2017-07-02 10:52:45 




冗談でやってるなら今の事はお互い忘れようぜ。俺もお前も、何もなかった(本気だと理解した上で、それでも彼の言葉を強請り求めようとした欲深さは姿を消さずに、聞き返された言葉は今求めていた物ではなく理不尽にも面白くないと文句が生まれる。顔を半分隠す様に口元を覆っていた手の平を落とせば分かり易いほど単純な誘導で彼の言葉を求め、ごくりと唾を飲み込み答えを待つ時間さえも惜しいと乱暴に彼の首回りの服を掴んで「お前に惚れさせて、後になって手を引くなら__最初から期待したくない」恋心が生まれる事自体想定外、ましてこの年齢になってからとは。彼が顔を出しに来てくれることを待ち、隣に並んで心臓が鳴り熱を感じる、これが愛や恋じゃないなら何だと言うのか。裏を返せば彼に惚れていると言うのをストレートに告げるその言葉を真直ぐに伝えて、耐えきれない羞恥心に彼の服を掴む指先にはキリキリと力が籠り「言葉にしろよ、」顎を引き地面を見つめる、詰めるところで小心が顔を出すヘタレた性分に嫌悪しつつ己が求めるそれを伝え)

  • No.58 by 千秋  2017-07-05 22:03:54 



……ッ、俺の気持ち分かってるだろ。それにそんなに回りくどい言い方しなくたって「好きか?」って聞いてくれれば良いのに(掴まれれば地面を強く踏みしめることで姿勢保ち一体何事かと瞠目し、好きな相手を怒らせてしまったとなればタイミングが悪すぎる。キスの後ともなればより一層バッドタイミングに思えて。親指と人差し指を眉間にあてて悩み始めた矢先、相手から紡がれたのは自惚れてしまいそうなくらい嬉しい言葉の連続。ストーレートに伝えられない性分だと分かっているから今みたいに行動で、言葉で懸命に訴えてくれるのが嬉しく、そして何より可愛くて堪らない。ぶわりと増す胸の中の熱を心地良く思いながら片肘でぐいぐいと相手の脇腹を小突けば素直に言ってくれたら話は早かったのにと茶化し、だが直ぐに表情を真剣なものへと変えてはシャツを掴んでいる相手の手に重ねる様にして自分のを重ね両手をぎゅっと握り締めたところで目線合わせ「冬さんのこと__すげぇ、好き」大事、だとか大切だとかは言葉にしていたかもしれないが思い返してみると肝心なこの二文字は伝えていなかったと思えばこそ、ゆっくり丁寧に愛おしむ気持ち口にして)

  • No.59 by 冬  2017-07-06 19:29:23 


(自分なりの懸命な訴えを茶化されれば途端、堪えきれないほどの羞恥が起こり。情けないヘタレな性分は今のは全て何でもないと掴む腕すら手放して撤回してしまえと逃げ道を探し、逃げるべく方向性や言葉を考える中で掴んでいた手を丸ごと包む様に重ねられれば地面ばかり見ていた視線をツイと上げて。無意識に期待していたその言葉が漸く己の物となり、手に入れば日に焼けない肌が茹だるように赤く染まり緩みそうになる口元を口角に力を入れる事で堪えて。丁寧に伝えられればその言葉の重みがより深まるようで「――俺も。」短いながら目尻に皺を作り微笑みながらその言葉を伝え。照れくささに逃げてしまわないようにコホンと小さく咳払いを行って「だから、責任取れよ」不器用ながら込み上げる感情のままに微笑んで、服を掴んでいた指先から力を抜いて。代わりに指の腹で重なる彼の手を二度ほど撫でて、顔の赤みは落ちる夕暮れの茜色で誤魔化せているだろうか。浮かぶ不安は既に小さな問題で、ゆらりと尻尾を揺らしてから「家まで送ってくれるか」無意識に張りつめていた肩の力を抜いて頭を少し傾ければ伺う様に目を向けて)

  • No.60 by 千秋  2017-07-09 13:40:43 


ずりぃ……。言えよ、冬さんも。気持ちちゃんと言葉にして(落とされていた視線が此方に戻って来て一安心。“俺も”だけの短い返事だけでは物足りないらしくむ、と口を結べば茜色とはまた違う紅が頬に広がっていくのをもっと見ていたくて。己の気持ちだけ聞いて離れようとする相手を逃がさないとばかりに今度は己が相手の襟元を掴みグイと引き寄せる。恥ずかしがり屋な相手には難しい事だと分かってはいるがどうしても口にして欲しく、じっと見詰めたまま「責任取るし、帰りも家まで送ってく。だから、……な?」言ってよ、とせがめばその後に続く相手の声がどんなに小さくても聞き逃しはしないと強く思うあまり耳をピンと伸ばして)

  • No.61 by 冬  2017-07-09 18:38:23 



(言わせたのだから求められる、それはさして不思議な事じゃ無くて寧ろ当然とも思える彼の要望に情けないがどう逃げるかと言う事ばかりを考えていて。今し方したばかりの行動を今まさに己も受ければ不謹慎かもしれないが己の言葉を待ち詫びるが為に必死になる姿とは心臓を痛い程高鳴らせて。言葉にすると言うのはどうにも難しく、逃げ道を探す物の見つからなければ開き直る様に焼かんばかりに見詰めるその瞳に視線を合わせ。ゴクリと緊迫に喉を鳴らしてから唇を奪う様に触れさせて顔が離れるその瞬間に"すきだ"と声が音となり届くかすら怪しい小さな掠れる音で、殆ど口パク状態だがそれが限度と伝えて。じわじわと込み上げる常識と客観的な自分の行動に居た堪れずに頭を抱えて)

  • No.62 by 千秋  2017-07-12 19:34:34 



うん。……有難う、冬さん(じっと見詰めていれば視界いっぱい相手の顔で、睫毛長いなだとか鼻高いなだとか一目惚れした時の新鮮な気持ちがまた心に広がり始めてくる。しかし唐突に唇奪われると何が起こったのか把握するのに少々の時間を要し、“え”と声を掛けようとするも次の瞬間待ち望んでいた告白が聞こえれば相当嬉しいらしく直ぐに破顔して。一度だけじゃなく二度三度と続けたくなる様なキスの余韻だけ残して頭を抱え込んでしまう相手を見ると、相手にだけ特別なフィルターが掛かっているのか、自分の目には歳上の相手の姿が最早可愛いくしか映らなくなっており。ぎゅっと抱き締めて精一杯気持ち伝えてくれた事に感謝を述べれば、帽子の上から数回頭を撫で遣って。落ちてきた陽は公園を紅く染めている。きっとお互いの顔の赤みなんて気にならない。最後に一度だけ触れるだけのキスを唇に落としては「__帰ろっか」ニィ、と笑って手を繋いで。帰り道まで貴重なデートだと馬鹿真面目に考えながら一歩一歩地面踏み締めてゆるりと歩き出し)

  • No.63 by 冬  2017-07-14 17:50:09 


(年甲斐の無い羞恥にクラリクラリと眩暈がする思いで、唇にだけ残る熱が心臓が顔に有る様な熱と鼓動に変化する。既に、今現在が冷静とは遠くかけ離れた状況にいると言う事は十分知っており、浮かれたこの感覚を嬉しいと幸せとこのまま浮かれているのも悪い事じゃないと言い聞かせるまでに浸っていて。同性だとか、年齢が離れているだとか、今日の夜寝る前に冷静さを取り戻し今の時間を思い出して羞恥に悶える事は想像に容易いがそんな余計な考えすらも彼に抱きしめられればどうでも良い事、ずるずると引き摺られる様に押され流され戻れない深みに嵌ってしまう。今一度、愛しむ様に落とされた口付に実感を得るべくチロリと僅かに覗かせた舌先で己の舌唇を舐めり。ゆるりと歩き出した彼が確りと己の手を引いてくれているから連動するように自身もまた足を一歩ずつ踏み出して、夕日の赤を背負い己の少し先を歩く姿をぼんやりと眺め、繫がれた手の平を手放してから"ごろごろ"と喉を鳴らし歩く動作に合わせて尻尾を揺らして「物好き」からかいを含んだ声色で彼の笑みに同調した様に自身の口元にも控えめな、少しふざけるような笑みを浮かべて。手を引かれるのではなくその隣を並ぶように帰路について)

(/千秋くんが格好良くてドキドキしながらお返事をさせて頂いてます…!キリが良さそうなので、一度回収として新規にしましょうか!)

  • No.64 by 千秋  2017-07-15 23:36:08 


(/冬さんとの素敵な時間をいつも有り難う御座います!反応が可愛らしくて…千秋共々、冬さんの虜になってしまいました。
そろそろ区切った方が良いかなと思っていたところでの回収助かります!さて。新規交流はどういった始まりに致しましょう…?夏なので田舎で催されるような夏祭りに一緒に出掛けてみたいと思っていたり、内緒で出掛けているのが夏木さんにバレてしまったり、等々やってみたい内容は幾つかあるのですが。主様のお考えも教えて頂きたいと思っております!)

  • No.65 by 冬  2017-07-16 15:07:18 



(/お祭り…!季節にもぴったりのイベントを是非とも…!飼い主さん同士も行くから浴衣を着せてくれたりしてくれそうで…!千秋くんと一緒に行くのも春香さん宅の猫が一緒なら安心だって承諾してくれそうだし、寧ろ春香さんとの接点を作れるから夏木も喜びそうで!絡む前から妄想ばかり進む有様なのですが…ぜひともお祭りを舞台に絡みたいのですが、良かったでしょうか…!)

  • No.66 by 千秋  2017-07-20 22:11:53 



(夏祭り当日。毎年仲間と一緒に行く恒例の行事であったが今年は違う。想いが通じ合ったばかりの相手と約束をしており、表には出さないものの部屋のカレンダーを毎日塗り潰す、なんて少女じみた真似をするくらいには心待ちにしていて。普段着で行くつもりだったのだが飼主が気を利かせて購入してくれた紺の浴衣を一目見てしまえば気に入ってしまい、着付けまで済ませてもらったところで鏡を見ると満足そうにくるくるとその場で回ってまるで別人のようになった自分を色んな角度から眺め。矢張り着慣れた服とは違って落ち着かないが、夏祭りの賑やかな雰囲気には此れくらいがぴったり。白い扇子をシルバーグレーの帯の隙間に挟むと、飼主が財布や手拭いを詰めてくれた巾着を持ち雪駄を適当に引っ掛けて自宅を後にして。玄関を出れば緊張の面持ちの夏木が今正にインターホンを鳴らすかどうか迷っている場面に鉢合わせお互い“あ”と一拍間を置いてから同時にケタケタと笑い出す。春香は夏木が来るのを首を長くして待っているなんて野暮なことは言わないものの、今迄に見た事もないくらい時間を掛けて粧し込んでいるのも知っている。「春香、可愛いから心の準備しといた方いいよ」揶揄う様に其れだけ伝えるとひらひらと片手を振って、すれ違いざまに“冬もすごく可愛いよ”と夏木から囁かれた言葉に思わずドキリ。いつもは人通りの少ない道も田舎の大きい行事ともなれば行き交う人の数も多く、顔見知りの人や猫仲間を見つけては軽く挨拶しながら急ぎ足で相手の家を目指して。恋人の可愛い姿をたとえ飼主であろうとも先に見られてしまったのが悔しいのか、正面玄関からではなく相手がいつも居るリビングの窓に直接向かい「__冬さん、お待たせ」コンコンと窓ガラスを数回ノックしながら夕日に照らされた室内に相手の姿探し)

(/ではでは夏祭りを舞台に絡みましょう…!浴衣デートなんてわくわくしちゃいますね。夏木さんと春香もこの夏祭りでぐっと距離が近づけばいいと願いつつ…千秋も気合入れて頑張ります!新規絡み文出しますね!)

  • No.67 by 冬  2017-07-23 10:33:49 


(祭と言われても当初はさして興味や関心を抱くことは無く、好き好んで人気の多い場所に出向くと言う意識がそもそも希薄で取り付けた約束さえ無ければ普段と変わらない一日のままだったようで。いそいそと浴衣を着こむ主人を見れば"春香を誘った、一緒に行ける、"と言った浮足立つ内容を次々と聞かされて。祭とはそんなに良い物なのだろうか、何処かうきうきと弾む主人に感化され始めひっそりと未だ見ぬ祭りに思いを寄せ始め。普段と違う服装の主人に不思議な気持ちになりながら"さて、お前も着替えるから人の姿になりな"と声を掛けられれば状況が読めないまま流されるままに気づいた頃にはくすみの有る白色にグレーの太さが様々なストライプが入る浴衣を纏い、顔周りの髪は右側はいつも通りに下しつつ左側は後ろへ編み込み少しのヘアアレンジまで行って貰い。外に出るときは巾着を持つ事、だとか今日は靴じゃ無くてこれを履くんだよと歩きやすい低めの下駄を見せられたりだとか、一通りの説明を受けたころに時計を見て"行ってくる!"と慌ただしく家を出て行ってしまう後姿を見送って。流されるままに着せられた服装や持ち物に落ち着かず、変じゃないかと時折見下ろしてそわそわと玄関にてもうじき来るだろう彼の事を待ち。澄ましていた耳に届いたのはインターホンでは無く、控えめなノック音で耳先をぴくりと揺らせば伝えられた荷物に加えて今日履くべき下駄を取りいつもの場所、窓際へ向かい。其処にいる彼の姿を見ると先ほど飼い主を見た時には感じなかった心臓の高鳴りを覚え、新鮮な姿に思わず見惚れて慌てる様に窓を開いて、口を開き掛ける挨拶は抱いているドキドキを誤魔化す様に"よう"と素っ気無く、巾着を手首に掛けながら不慣れながらも下駄に足を通して窓から外に出た所でちらりと振り返り「似合ってる」何度見てもしっくり来ると言う様に、顎を少し引き、似合うの次に頭に浮かんだのは彼が恋人なのだと言う誇らしさだったようで微かに口元が緩んで)

(/新規の絡み文有難うございます…!浴衣姿の千秋くん!絶対素敵…!早速絡まさせて頂きますー!)

  • No.68 by 千秋  2017-07-25 21:17:02 



__、(リビングに相手の姿が見えなければインターホンを鳴らして来訪を知らせるべきかと迷い始めていると、玄関から下駄を持った相手がとことこと歩いて来るのが見え。会えた嬉しさで気づかなかったが窓越しに確りと相手の全貌が見える頃にはよく似合う浴衣や、髪型の違う細かな部分にまで気づいていて。いつにもまして素っ気ない挨拶は照れ隠しなのだろうと思うからこそ余計に可愛く見えてしまい、振り返りながら浴衣姿を褒められれば勿論喜びもあるのだがその言葉をそっくりそのまま返したいという気持ちの方が強く。夕日に照らされた笑顔を少しでも近くで見たいと相手に近づきながら「冬さんこそ似合ってる。可愛い。……ちゃんと見せろよ、」片側だけ器用に編み込まれた髪、色合いの良い浴衣、下駄にまで順々に目を通しては触れたい気持ち昂まり、揺れる巾着を唐突に自分に向かって引っ張っることで相手のバランス崩させ、あわよくば此方に倒れ込んでくれれば良いと算段していて)

(/冬さんの浴衣姿が、想像の中では女の子みたいな…!好みです!可愛いです…!千秋はドッキドキですよ。ではっ、背後は引っ込みますね。いつでもお呼び出し下さい!)

  • No.69 by 冬  2017-07-28 16:50:57 



(詰まる様に縮められる距離は逃げる事を許さぬようで堪らずに向ける目線の先を再び地面に落としてしまい、その油断も相まり巾着を引かれると慣れない下駄のせいで足を留めることが出来ずにヨロリと縺れ、引っ張られた方向へ其の儘よろけると反射的に伸ばした手の平は彼の肩口に触れて。倒れ込むまでは行かなかったが凭れる様に触れた手の平からブワッと広がる様に熱が生まれて、パッと水と油の様に触れた手の平が跳ね離れると「――危ないだろッ、足挫いたら祭に行けなくなる」最初は叱咤するような強めの口調で、後者はもごと口籠る様に浴衣姿の彼を見てすっかり祭り気分に流されている表れで。照れ隠しにクルリと背を向けてしまえば素直になれない思いを少しでも表現するように、しゅるりと長い尾を彼の身体に触れさせて「置いてくぜ」素直は尻尾は名残惜しむ様にツーと最後まで彼に触れ、先端が離れた所で熱を持ち照れ臭い顔は依然変わらずに彼に向けることが出来ず、正面を見るばかりで。ゴロゴロと喉奥を燻る様に鳴らして不器用なりの誘い文句を。)

  • No.70 by 千秋  2017-08-01 20:08:42 



置いてくって、冬さん一人じゃあ行けないくせに(目論見通り倒れ込んでは来てくれなかったが肩に触れた手を掴もうと手を伸ばせば、其れより先に逃げていってしまう手に動きが追いつかず肩を竦めて舌を出し。髪の毛一本にすら触らせてもらえない現状にやや不満気に溜息つくものの、素直じゃない態度に反して尻尾が相手の心情をストレートに表現しているのに気づけばク、と喉奥で低く笑い。置いていけるものなら置いていってみろと、強気に出てみるのは相手のことをよく理解しているからで。決して此方を振り向いてくれない相手に少々意地悪発言をかませば後ろから駆け寄ってぎゅっと手を奪い取り、有無を言わさず恋人繋ぎにすると普段より近い距離を保ったまま相手宅の敷地を出て行って)

  • No.71 by 冬  2017-08-02 15:18:25 


___~……。(一人で進めない事を見破られた上で己の事を理解した発言をされれば返す言葉が無く、何か言い返そうと開いた口は結局言葉を綴る事無く閉ざされて。不意に手を握られると取られた手を反射的に見やり、繋ぎ方がただ手の平を重ねるのとは少し違う、いつも以上に密着した繋ぎ方だったせいか意識をするなと言う方が難しく。何に囃されたと言う訳じゃ無いが照れ臭さが込み上げてきて「恥ずかしくねぇの?」ボソリとつぶやき程小さな声量で伝えるのは、先程より時折すれ違う浴衣姿の男女を見る事で生まれる申し訳なさの様な思いで。自身の飼い主が彼の飼い主を連れて祭に向かうのも、自身の横を抜けて行った男女が祭り会場に向かうのも絵になっていて、にも拘らず端正な彼の横に寄り添うのが年老いたおじさんで有ればこの感情も強ち間違いじゃないと絡まる指に力を返すことが出来ず。己の発言を相手が良く思わない事は百も承知だが彼の世間体も有るだろうと黙っていることが出来ずに「恥ずかしかったら無理しなくて良いぜ、逸れないから」ぺたんと先が垂れる耳を揺らし、祭であれば彼の友人なんかも来ているのではと言葉を続け)

  • No.72 by 千秋  2017-08-04 20:02:20 



(相手を壁側に自分は道路側になるよう歩いて行くと、遠くに屋台が並ぶのが見え近づくに連れ人通りも多くなってきて。家族や同性で来ているいる人たちも少なくはないが圧倒的に男女のカップルが目立ち、ただこの人の多さの所為で自分たちを好奇の目で見てくる人もおらず、そんな中まるで自分が無理しているかのような言葉を耳にすれば良い気はしないもののネガティヴな方向に考えてしまう相手の性格もなんとなく掴めてきているのか「恥ずかしくねぇよ」間を空けずにはっきり答えると元より弱くはなかった握る手に力を入れ。日も沈みかけているのにあちこちに吊るされた提灯の明かりで視界は良く、屋台の続く道に出れば道の狭さもあるのか人は何倍にも増しているように思え、人混みに入る前に足を止めては「……冬さんが手繋ぎたくねぇなら、無理にとは言わねぇよ?」いつまでも握り返されないのも面白くなくて繋いでいた手をぱっと離すと尻尾をゆらゆら揺らしながら尋ねて)

  • No.73 by 冬  2017-08-07 15:32:46 



(黙っていればグルグルと多くを考えてしまうのは長く生きてきたせいで保守的になっているからか、将又、生まれついての性分だからかは分からないが。それでも間髪入れずに伝えられた彼の意見は自身に考える間を与える事が無く、挙句につないでいた手を離されてしまうと逃げられれば追いたくなるのが本能なのか。相手の世間体だとか周囲の評価だとか今の今まで散々考え込んだそれらを頭から抜いて、離れてしまった手を追いかける事だけを考え腕を伸ばし。「繋ぎたくないなんて言ってない」ぼつり、と呟くように伝えたのは今の自分に出来る精いっぱいの素直な気持ちで。「祭に来たの初めてなんだ、確りリードしてくれよ」開き直りとは怖いもので一度自ら行動を起こし考える間が無くなれば遠慮がちだった先ほどまでの姿とは何処へやらと確りと握り、彼の腕を己に寄せる様に確りと体を触れさせてチラと横目に凛とした姿を捉えてから自分とて彼が一緒にいる祭りを楽しみたいのだと前向きな気持ちを吐露し人込みへ足を踏み出して)

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