猫さん 2017-05-20 18:00:41 |
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(自分なりの懸命な訴えを茶化されれば途端、堪えきれないほどの羞恥が起こり。情けないヘタレな性分は今のは全て何でもないと掴む腕すら手放して撤回してしまえと逃げ道を探し、逃げるべく方向性や言葉を考える中で掴んでいた手を丸ごと包む様に重ねられれば地面ばかり見ていた視線をツイと上げて。無意識に期待していたその言葉が漸く己の物となり、手に入れば日に焼けない肌が茹だるように赤く染まり緩みそうになる口元を口角に力を入れる事で堪えて。丁寧に伝えられればその言葉の重みがより深まるようで「――俺も。」短いながら目尻に皺を作り微笑みながらその言葉を伝え。照れくささに逃げてしまわないようにコホンと小さく咳払いを行って「だから、責任取れよ」不器用ながら込み上げる感情のままに微笑んで、服を掴んでいた指先から力を抜いて。代わりに指の腹で重なる彼の手を二度ほど撫でて、顔の赤みは落ちる夕暮れの茜色で誤魔化せているだろうか。浮かぶ不安は既に小さな問題で、ゆらりと尻尾を揺らしてから「家まで送ってくれるか」無意識に張りつめていた肩の力を抜いて頭を少し傾ければ伺う様に目を向けて)
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