主 2016-11-01 18:52:12 |
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あ…環っ!
(腕を振り払われ、今まで我慢していた涙も垂れ流しで。完全に言い過ぎてしまったと反省していると相手の体が傾いているのに気が付きとっさに抱きかかえようと構えて)
うっ・・・
(視界がすーっと真っ暗になり、倒れる、と思った時、相手に抱きかかえられ。恥ずかしがっていた時とは真反対の真っ青な顔は相手のほうに向けているも、どこかうつろな目をしており)
ど…どうしよう…きゅ、救急車!
(目の前で大好きな人が倒れていく瞬間を、自分が抱え込む瞬間を見たのは初めてで思考回路は停止して、どうしたら良いのかもわからず。やっと思いついたのは救急車を呼ぶことで相手をソファーに寝かせて救急車を呼び)
お、い…呼ばなくて、いいっつーの
(未だ顔は青白く、視界は霧がかったようにぼんやりしていたが、相手の声にゆっくりと意識が浮上し。慌てる相手の袖を掴むと大袈裟だ、といった表情を見せて「少しふらっとしただけだ」というとゆっくりと上体を起こして立ち上がろうとし)
っ…だって、だって!環に何かあったら…僕どうしよう…
(もし相手が死んでしまったらと縁起でもないことを想像しては涙が溢れてしまい立とうとしている相手に立ってはダメだと感じて寝るように促し、涙を流しながら上記を述べて。せめて病院に連れて行こうと車の鍵を探しながら「病院行こう…?」と嫌と言われたらどうしようと思いながら尋ねて。)
大丈夫だっつーの…
(立つのを止められてしまいそのままストンと座ると、手を伸ばして相手の涙をいつものように拭い。相手があたふたと鍵を探している様子を見てあまり心配もかけられないと、本当に少しふらっとしただけだから、と付け足すとソファーに体を預けるように頭を天井に向け、またぼんやりとし)
ダメだよ、行くよ!
(やっと鍵を見つけて、相手の前に座ると少しでもふらっとしたなら病気の可能性があると病院に行く気満々で。貧血なら貧血で対処法などを聞きたいのか病院に行くように説得しようとして)
わかった、わかったからそんな大声出すな…
(相手の決死の説得や様子からして、これは絶対折れないな、と思うと少しきだるそうに呟き。自分を心配してるとはわかりつつも頭に響く声に少し静止をかけ、ゆっくりと上体をおこして)
あ、ごめん…
(つい大きな声を出してしまったと反省して、歩ける?と体を支えようと隣に立って。相手を歩かしては可哀想と思い車を出そうと考えたが、免許は持っているものの運転は久しぶりで大丈夫かなと心配して)
歩ける…
(相手が心配そうにこちらを見ているのがわかり、大袈裟だと再度思い。また、ゆっくり立つと先ほどのようにぐら、っと視界が傾いたがなんとか耐え、上着、と小さく呟いて)
う、上着
(歩けると言われ、本当に歩けるのかはわからずおんぶをして車まで運ぼうかと思いつき。相手に上着を渡すと着終わるまで、相手に背中を向ける形で屈んで着たら乗ってとおんぶする準備をして)
歩ける、ってば…
(上着、といったのはとても寒く感じたからで。しかし渡された上着をおずおずと着るも、未だ寒いのかガタガタと震え。おんぶの体勢に気が付いたのかそう言いながらも、なんとなく断りにくく、相手の肩に腕を置いて寄りかかり)
まだ、寒い…?
(上着を着てもなおまだ寒そうにする相手に本当に大丈夫かなと心配いなって、近くに置いてあったマフラーを相手の首に巻くとまだ寒いと感じるだろうかと尋ね。取り敢えず車で暖房をつけようと考え、相手に負担が少ないようにゆっくりと持ち上げると車まで向かおうと歩き始め)
兄貴あったけえ…
(マフラーに顔を埋めて相手の首元にすりすりと寄り。相手の匂いと体温に包まれながらふわふわと浮遊感が襲って、少し怖くなりぎゅ、っと抱きついて。「重いのにごめんな」と相手の首元で小さく呟き)
環をあっためるための体温だからね
(あまり大きい声を出すと相手に悪いと感じ、優しく囁くように述べて。相手をおぶって病院に行くなんて小さい子のお父さんになった気分だなと思いつつ。重いからと謝った相手に、「重くないよ、僕力持ちだから」細身の割に高身長なので力はあり人1人持ち上げるくらい平気だとクスクス笑いながら述べ)
…なんだそれ
(あっためるための体温ってどんな体温だよ、と言いたかったが、そこまで長い文を言う気力もなく一言だけぽつりと呟き少し笑って。身長差はあるものの軽いわけではないだろうに、と笑う相手に言おうとし口を開くが、ひゅっ、と喉が鳴りごほごほとむせてしまい)
僕の体があったかいのは、環をあっためるためなんだよ?
(相手にどう言えば伝わるだろうかと考えるも、どうしてもいい言葉が思いつかず同じようなことを言ってしまい。でも相手が笑ってくれたのは少し嬉しく思って。自分の背中で相手が咳をしているのが聞こえ、大丈夫…?と恐る恐る尋ね。できるだけ急ごうと思い負担をかけないように早歩きで車に向かい)
あったかい…
(どういう意味か分かったような分からなかったような感じだったが、こうして自分をおぶっている姿はお兄ちゃんそのものだな、と思うとなんだか甘えたい気分になって、こてん、と頭を相手の方におきそう呟いて。相手の言葉に「大丈夫だって」と言うと少し笑いながら)
ほら車ついたよ
(いつも相手の方が年上なんじゃないかなと思うくらいに頼りになって面倒を見てくれるのに、今日は自分が相手に頼りにされているうえにお兄ちゃんみたいなことしてるなと新鮮に感じて。相手をおぶったまま車に着くと後部座席で横になれるようシートを倒してゆっくり下ろし)
ん…ありがと…
(車のシートの上にゆっくりと下ろされると、相手に小さくお礼を言い。離れていってしまう相手の体温に、あ、と小さく声をこぼすと無意識的に袖を掴んでしまい)
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