それから2人は、(〆)

締切は少し余裕がある。…急いでたら呼ばないというか呼べない…追われてるだろうからね。
(何にとは言わず遠い目で乾いた笑いなど零し/自分を求める言葉は未だくすぐったい思いがして自身の頬を指先で薄ら掻き)
…知っているかも知れないが僕はひねくれてるからさ。…まあでも、…大したことはしない。
(彼の胸中が透けて見えそうな様子に愉快げに口端持ち上げるが一瞬伏し目となれば彼の指先にするりと自分の指を絡め)
…まじまじとこうして崇臣くんを観察するのも悪くないだろ？

（　それもそうか、と安易に彼の言葉を聞き届け / 隣人の様子に見慣れた彼らしさを見出し顔を背けては密かに笑い　）そんなんすげぇ知ってるよ。ツグさんの言う大した事って、例えば…──んや、この話は止めとくか（　失言を繰り出しそうになっては早急に口を噤み / 自主回収した言葉が脳裏を掠めるも咳払いをして彼に向き直り　）…なんの面白味もねぇだろ。嫌ではねぇけど、小っ恥ずかしいなァ（　絡まる互いの指に視線を落とし柔い笑みを吐息と共に零し / 口では否定の意を唱えるも途端指を滑らせ、恋人繋ぎの形へ変えて　）…捕まえた。

(回収されてしまう疑念、開いた口からは言葉が直ぐに出ず/合わせるように例える言葉を喉奥にしまい込んで)
…情欲の儘に行動するのなんて結局案外やろうと思えば出来るからね。…どういうつもりか知らないけど、…僕はこの純愛が付加価値を日々増やしている気はしている。
(降りたままの双眸は彼の節榑だった指を移す。戯れるよう親指の腹で彼の指を撫で/仕事の頭が抜けず少しぼんやりした脳は彼の動作を追えず、手繰られるまま。柔く落とされる声音やその光景に、眼差しが彼へと自然と移動して)
…困ったな。…ちょっと幸せな感じがする。
(滲むように、眉を下げて小さく笑い)

んは、OK。純愛路線でいこう。「据え膳食わぬは男の恥」なんてよく聞くけど、俺達はまだ日が浅いし───先ずはゆっくりと、皆の知らねぇようなツグさんを知りてぇな（　静寂の中彼の声だけに意識しては耳を傾け戯れに軽口を叩いて / 淡く茶色味かかった黒い瞳を真っ直ぐに見据え、レンズ奥の双眸細めては機嫌良く　）！……そりゃあ僥倖（　胸奥を射抜くような、それでいて暖かみを感じ得る眼差しに身動ぎ / 交錯する視線に照れが混じるが、依然として視線逸らせず　）



（　/　悪い、遅くなった。とりあえず昨晩の続きに返事したけど、リアタイのが都合が良けりゃ従うよ。それと言い忘れてたんだけどなァ。俺が居ない間に限らず自由に向こうに顔出しても良いからさ、ツグさんの好きなように過ごして欲しい　）

…とても不純なことを聞きそうになったんだがまだ言わない方が良さそうだな。…何ていうか僕は今あと3つくらい心臓が欲しい気持ちだよ…、一個に収まりきらない、色々と。
（目の前で口説く彼をシンプルに見続けるのに未だ慣れぬ様子、ちらと視線持ち上げれば容易く目が合ってしまう。好意的な視線に落ち着かず瞬きを挟みながら左右に目線はズレていって）
ーー…、…むつかしい言葉知ってるね。…、崇臣くん、
（彼の心の機微がそのまま反映するような所作に揶揄述べながらも表情は少し思案めいた真顔に引き戻し/まじまじと顔を眺めてから口を開いて）
…キスくらいならしてもいいと思うんだよ。少なくても、今は。



（/ 気にかけているだろうと思ったけど、僕も続けたかったから問題はない。…これは僕の主義という話になるが僕は僕を君にあげたいからこういう結論に至ったので他の人と話すなら背後がまた別で違う人物を作れば良いという判断をしているよ。…君こそ屹度仲良い子もいるだろうからそこは僕も制限するつもりはないよ、とは言っておくね）

…すげぇ早くハンドル切ろうとするね。心臓をンな残機みてぇに。余裕の無いツグさん、俺は結構好きだから心臓は一個で充分（　逸れた視線に僅かに残念そうに眉尻下げるも、瞬きの度照明に照らされた睫毛が影を作る様に漠然とした美しさ見出し / 終いにはほう、と無遠慮に眺めて　）っはは、お褒めに預かり光栄──これを唇にすんの。ツグさん耐えられる？（　朗らかな笑みを湛えど握った手の甲に唇落とし / そのまま悪戯に視線を上げ、気遣いと情欲の間で揺れる心情を一つ言葉にして　）


（　/　一旦了解。…けど、ツグさんに会いたがってる子も居そうだぞ。俺にツグさんをくれるのは嬉しいけどなァ。今はツグさんと居たい気分なモンでね。暫くはあんたと二人、此処に居るのも悪くねぇや　）

君って僕のこと何だと思ってるか偶に疑うんだけど…、可憐なお嬢さんにでも見えてるわけじゃないだろう、な…？（目を細めて疑いの目線数秒、それも長くは持たず吐く息と共に一度ゆっくり目を閉じ）
…どうにかイニシアチブを取ろうと思うことはよくあるんだけど、…ずっと無理そうなの何なんだ…
（恨めしげに上げた瞼に照れ隠しを込め乍、不服そうに語尾も弱々しくなりながら肩を落とし/サングラス奥から見入る視線と見せつけるように手の甲に触れる彼を視界に収めるなら、）
ーーっ…、（浅く喉奥は息を飲み、肩が僅かに揺れる。そうした後に見せるのは押し寄せる羞恥により赤面を露わにしながら声にならない声を上げるように口を開いて）…まだ早いっぽいな…すいません…（空いた方の手で自分の顔を覆いながら小さく首を横に振り、珍しく普通に謝罪するなどして）


（/君って変なとこ律儀だよね…？…そう、なのか。…どっちでも好意的に責められる僕どうしたらいいんだろう…？　／強引に〆）

っはは、それはねぇよ。ちゃんと格好良い大人な男性として見てる、……よな？（　朗らかに笑み零し綽々と応じたと思えば語尾にかけて弱まって / 終いには疑念の締めとなり　）じゃあ試しに俺がしおらしくなってみっか（　宣言通り一先ず口を噤むもレンズ越しの双眸は分かり易く弛緩しており / なにかを待つようにただ静かに其処に居座り　）ふ、っ…くく、うん。ごめんなァ、吃驚させちまったか。別に急いじゃいねぇから、ゆっくり俺に慣れて。…そうだなァ、ほら。おいで、ツグさん（　見事に紅潮する白い肌、追い討ちをかけるが如く物珍しい謝罪を受けてしまえば肩を揺らし愉快と笑い / 思考巡らせては試しにと両腕を広げ落ち着いた声音を意識し誘い　）

…多分かっこいいの部分がダウトなんだろうな…
（これまでの言動から聞いたことのない単語だったように察しやや呆れる様に/彼の方に首を傾げ横目に見たなら、）…絶対そういうことではないと思うんだ？（思ってたしおらしさというのが目前の恋仲には感じられなかったので嘆息合間に挟みながら諦観示して）
…、思ってたのと、違った……。…、（困惑と焦燥と自分でも整理のつかない気恥ずかしさに苛まれ顔を上げれずそれだけ声音を返すも/誘う三文字。一寸目線持ち上げれば自らを迎えるように開かれた腕見遣り）
…、…崇臣は絶対にずるい…（何処か不貞腐れたような言葉は勢いもなく紡がれ/上体を彼の方に倒したなら自身の額を彼の肩口に擦り付けるように触れさせようとして）

ダウトって事もねぇよ。ツグさんは格好良いよ。ただ他の要素が強過ぎんだよなァ…（　緩々と首を横に振り否定の胸を唱えれど続く言葉は恐らく自身の中の真理に近しく 　）これしおらしくねぇの？じゃあ俺には到底無理な話だわ（　一方当人は本気であったが故に腑に落ちず眉間に皺を拵え / 早々に諦めの色滲んで　）期待に応えらんなくてごめんなァ。後で「ツグさんが思ってた通り」の方やろうか（　揶揄等ではなく一切の冗談を抜きに問うては忠犬の如く反応を待ち / 但しそこに疑問符は非ず　）お、これは大丈夫か。狡くねぇって。恋人を愛でても、なんの問題もねぇよ（　一寸視線が交錯すれば断れられるだろうかと不安が過ぎる。但しそれは無駄な危ぶみであり / 腕に収まる痩躯を包むように柔く抱き締め、独り幸せを噛み締めては屁理屈をつらつらと並べ　）

他の要素…気になるけど全然深掘りしたくないな…（引っかかる文言ではあるが嫌な予感しかしなくてややどんよりめに喉奥唸らせ/無理を謳う様子は真面目が過ぎてひっそりと愉しげに口角持ち上げて）
…君、僕の思い通りになることなんてそう無いだろう。…余裕のある年上のムーブなんて所詮夢幻の淡雪が如くなのだよ…、…？君もエスパーに目覚めたのか。
（絶賛後悔する様ぶつくさ呟くもふと汲み取るような言葉に違和感覚えたなら問い返し）…大丈夫っていうか。…あまりに手を出せなくて変に距離感出来るとかもあるかと、…何だか色々迷走していたのに。
（先の会話とも織り交ぜてぽつりぽつりと言葉を連ねるも全ては杞憂だと悟っている様に深く息を吐き出し/己の片腕も彼の背に回したなら少し自分に引き寄せるよう力を込め、前髪が乱れるのも厭わず彼の首筋に額寄せて）

ま、ソレだってツグさんの個性だから俺は好きだけど（　全肯定に似通った短な呟きは部屋の空気に溶け込み / 暫く脳をフル回転させ唸るが、早々に諦めがついた「しおらしさ」を執拗に追う事はせず幕を閉じ　）ンな脆いの。エスパーになった憶えはねぇけど、偶には……エスパーの前任が居るみてーな言い方しなかった？（　ツグさんのペースで、と続けようと口を開くも彼の文言に引っ掛かりを覚え首を傾げ　）俺は硝子細工でも、ましてや生娘でもねぇんだから。でも、ツグさんなりに考えてくれてンのは嬉しいね（　迷走中の彼を宥めるよう、幾つか喩えを挙げた後に本音を吐露し / 引き寄せられてはバランスを崩さぬ為片手をベッド際に置き、首筋に柔い髪が触れたのならば擽ったさから微かに吐息を洩らし　）

…なん、っか、…もしかして君僕のこと滅茶苦茶好きだな…？（至近距離ゆえ簡単に拾えてしまう声音にこそばゆい感覚覚えながら眉を顰めながら彼の方、小首を傾げながら/それはどちらかといえば未だ信じ切れない様な口調で）
戦闘力の差がデカ過ぎて統計的にはそんな感じだ。…ん？…以前エスパーかって言われたような気がしたけど君じゃなかったかな…？
（記憶の差異か一瞬思い返すように天井見上げるも仔細には思い出せず緩く黒髪揺れ）……生娘って。…フ、（彼の口から聞くには珍しい単語で思わず喉奥笑わせ/幾らかの安堵を得て一度深呼吸をすると顔を持ち上げて彼の肩に軽く顎を添えるように直し、）…そりゃ考えるさ。…余りしっかり付き合うということをしたこともないしね。（良くわからないんだよ、と自分の経験値の無さに辟易しながら肩を緩やかに落とし）

そりゃあ、……今更？（　肯定すべく続く言葉は途中で途切れ少しの間を置き怪訝な顔で聞き返し　）戦闘力って。ツグさんのスカウターで俺の事見たら壊れちまうんじゃないの。恐らく…だけど俺じゃねぇなァ。記憶にない。なあ、俺と他の子ごっちゃになってンの？（　喉奥鳴らし愉快そうに言葉を紡いではサングラスをスカウターと見立て軽く持ち上げて / 記憶を辿れど手応えのない単語に首を傾げては、わざとらしく唇尖らせ拗ねた素振りを見せ　）…なに笑ってんの（　不服気味に横目で見遣り / 歳頃の自身には酷な生殺しだが彼の事を思えばゆったりとしたペースが丁度良いのだろうと片腕擡げそっと後頭部を撫で　）…殆どのはじめてを俺に費やす事になるけど、ツグさんは後悔しねぇ？（　正直に語ってくれた事に対する安堵感と僅かな不安を双眸に灯し一度身体を離しては両手を柔い力加減で握り　）

…いやあ、うん。…思ったより僕は自信無いよ、君はかっこいいし。引く手数多と言っても過言ではないだろうし…実感が、現実に一体しない気持ちだ。（酷く真面目な顔をしてジ、と一度彼を見て/仄苦い笑みを浮かべ眉を下げながら肩を竦め）ええ、そんなに…？…そうだったか、…っ、…ご、ごめん、ね…？（冗談げに映る彼と裏腹に目を細めて何か物議醸したそうに視線だけ訴え/拗ねた様子には其の儘に意味を汲み取り分かりやすく慌てた結果幼なげな謝罪を小さく溢し）
…ううん、別に…フフ、（穏やかに残った笑みを吐き出しながら撫でる手に心地良さ覚え僅かに頭を垂らし/ー束の間、はたと一度の瞬き。何かに気づいた様にしてから、ずるりと片方の肩を落とし）…言い方が悪かった…。…いいかい、君。（握られる掌を目線を落として一度見遣り、）…「付き合う以外」の事は人並みにある。…で、だったらなんでこんなになってるか疑問だろうね…、…（些か言葉にするのには時間が掛かるようで、何度か空気を噛むように口を動かして）…恋愛、というフィルターで触れられることがここまでとは、思わなくて。…少し慣れる猶予が、欲しい。（情けないことは百も承知で辿々しく答える。本当にこれは自身なのかとグラグラとした疑念と羞恥に再度全身に熱を巡らせ堪えるよう眉を寄せながらそれでもゆっくり彼のレンズ越しの明るい目を捉えようと持ち上げ）…あと無意識に煽ったらそれは本当にすまない…。（ついでにとばかりぽそりと）

過言だろ。…自信、なあ。俺も正直、人気者なツグさんとこういう関係に落ち着けたのは奇跡だと思ってっからね（　ほろ苦い半笑いの儘いやいやと掌を振り / 賞賛の言葉には遠慮気味に眉尻下げ首を左右に振り　）んは、ちょっと意地悪した。ごめんな（　汗を模した絵文字でも飛んでいるのではないかと勘繰りたくなる程の具合に幾度か瞬きした後、ぽふりと頭を優しく撫で至極柔らかい口調を意識し　）まだ笑ってんのなァ、…えい（　未だに吐き出される笑みにじわりと気恥しさを感じ得ては手慰みに彼の結ったヘアゴムに指を掛け / 彼の気遣いに気が付けば無意識的に口端を弛緩させ　）「付き合う以外の事」……（　反芻する様に彼の言葉を口内で転がすも理解が追いつかず、眉間に皺を拵えては首を傾げ乍らも傾聴し / 自ずと自身の経験を振り返ってみれど覚えの無い行為に須臾物思いに耽り　）なんだ、ンな事か。…つったらツグさんに失礼だな。先ず俺は急いでもねぇし、互いのペースでやってけりゃ何の文句もねぇよ。今はこの関係性を心地好く思ってる（　呆けた様に瞠目するも彼の発話に対しぽつり一言。続く言葉は朗らかに肯定の旨を唱え / 視線が交錯すれば僅かでも安心感を与えようと薄青色のレンズ越しの双眸を細めて　）…その点はちょい頑張るわ（　うぐ、と息詰まらせ / ゆっくり息吐いてからきりりと眉上げ　）

…？…珍獣扱いされているんじゃないかと。自堕落呑んだくれ不真面目小説家になんの需要があるんだ…(人気と繋がる訳は無いとひどく疑念めいた様子/自覚が無さそうな彼にはまあいいかとばかり1度小さく首を振り)
…君は稀にそういうとこあるよね…(撫でる動作に合わせ双眸細めるも甘んじてされるままに/割と長い時間結っていた為安いヘアゴムは引っ掛けたら容易く解け)－…、(意図を辿れぬ様にある種の察しがついたが表情は崩れず。彼の返答にただ傾聴する様を取り)
…、なるほどこれが人を駄目にするって感覚か…。…僕を余り甘やかすなよ、付け上がるぞ。(寛容に映る彼の様にはた、と我に返り淡々とそんなこと述べ/頑張る、の言葉には瞼を伏せて笑い)
…うん。…、僕から提供出来るのは僕史上初のまともな恋愛くらいさ。…勿論後悔は無い。…そんなもので良ければ幾らでもあげるから、…出来るだけそばに居て。(繋いだ彼の手の甲の方を自分の額に宛てがい、祈るよう一瞬瞼を閉じて)

ふは、皆良い子だからそりゃねぇって。中身じゃねぇの、…いやそのキャッチコピーかなり面白そうだけど（　彼方の面々を思い返しては伏し目に仄かに微笑み　）───美人だなァ、あんた（　さらりと肩に落ちる髪と整った絵面に惚れ惚れとし、一束掬っては流す等手触りの良い其れを弄び / 好奇心から始まった行為から我に返れば視線は右往左往しつつも声潜め問うて　）…好き放題し過ぎた？……よく言われる。でも付け上がって貰って構わねぇし、大いに大歓迎。生き生きと屁理屈捏ねてるあんたも好きだよ（　最終的に落ち着いた褒め言葉か危うい線の上、レンズ越しに見詰める瞳は真摯な含意あり　）俺は其れが欲しくて仕方ねぇの。ツグさんがそう願うなら幾らでも。…そうだなァ、この際俺も一つ願い事でもしようかな（　慈愛に満ちた眼差しで彼を見遣り、その美しい光景に短く息を吸って / 空いた手でそっと頬を撫で　）

そうなんだよなあ…皆良くしてくれた覚えしかない。…そう？その肩書きのルビは僕なんだけど。（面白いんだろうか、と自らにそんな覚えがない男はずっと怪訝そうにしてぼやき/美人、の二文字には何となし抵抗覚えて自分の顎と首の合間に手指を添えて）…自分の顔は余り好いていない。…が、君に言われる分にはそこまで悪い気はしないな。（不思議な心地で。彼が好いているのが空気から伝わるものだからか、否定的な割には後半は穏やかに伝えながら視界に入る髪を弄る彼の指先を為されるがままにして眺め）
…好き放題しない君の方が刺激がないから甘んじてこれからも許していくよ。…じゃあ精々太々しく屁理屈捏ねていこうかな。多分その方が僕には合ってる。（散々耳にする好意の言葉は一旦度外視の構え/終始伝わる真っ直ぐさに困ったようにだが仕方なさそうに眉を下げては口端持ち上げ、緩々肩の力抜いていって）…、僕の恋人が砂糖彼氏過ぎて辛い…（ライトノベルみたいなタイトルを深い溜息と共に吐き出し最終的に「しんどい」と独り言じみてぽそりと零し）…？願いごと、ね…？（ゆっくりと額から手を下ろすように促し、同時に視線の高さを彼の目線に注ぐか/肌に触れる彼の長い手指に気恥ずかしさが未だあるのか薄ら身動ぎながらも彼の言葉に純粋な興味を示すように語尾が持ち上がって）

そりゃ面白い訳だわ。流石ライター（　ふ、と笑えば少々自虐的なルビを含意なく褒め称え / 一連の仕草を眺め乍ら無駄に真面目な面持ちで口を開いたと思えば　）……ツグさん、チョロいって言われねぇ？惚れてくれてるから、って思っていいの？（　怪訝な視線を心配そうな表情で投げ / 髪を弄る手は止めず職業病か終ぞ毛質等に意識が傾き始め　）はは、ご了承を頂いたって事で宜しい？まあ、其れを解していくのも俺は好きだしね。精々あんたを臀に引こうと思う（　何時か免罪符にしようと企む口端は緩りと上がり / 身勝手に宣言を　）砂糖？つれぇの？（　知識の範囲外の言葉連なれば頭上に疑問符浮かべた儘きょとんと呆けた顔で　）ん、髪綺麗だし勿体ないねぇけど……いつか俺に切らせて貰いてぇなっつー、ね。願い事より我儘か、これは（　促されては手を下ろし / 頬を伝い其の儘流れ落ちる様に膝へ置いて　）