それから2人は、(〆)

過言だろ。…自信、なあ。俺も正直、人気者なツグさんとこういう関係に落ち着けたのは奇跡だと思ってっからね（　ほろ苦い半笑いの儘いやいやと掌を振り / 賞賛の言葉には遠慮気味に眉尻下げ首を左右に振り　）んは、ちょっと意地悪した。ごめんな（　汗を模した絵文字でも飛んでいるのではないかと勘繰りたくなる程の具合に幾度か瞬きした後、ぽふりと頭を優しく撫で至極柔らかい口調を意識し　）まだ笑ってんのなァ、…えい（　未だに吐き出される笑みにじわりと気恥しさを感じ得ては手慰みに彼の結ったヘアゴムに指を掛け / 彼の気遣いに気が付けば無意識的に口端を弛緩させ　）「付き合う以外の事」……（　反芻する様に彼の言葉を口内で転がすも理解が追いつかず、眉間に皺を拵えては首を傾げ乍らも傾聴し / 自ずと自身の経験を振り返ってみれど覚えの無い行為に須臾物思いに耽り　）なんだ、ンな事か。…つったらツグさんに失礼だな。先ず俺は急いでもねぇし、互いのペースでやってけりゃ何の文句もねぇよ。今はこの関係性を心地好く思ってる（　呆けた様に瞠目するも彼の発話に対しぽつり一言。続く言葉は朗らかに肯定の旨を唱え / 視線が交錯すれば僅かでも安心感を与えようと薄青色のレンズ越しの双眸を細めて　）…その点はちょい頑張るわ（　うぐ、と息詰まらせ / ゆっくり息吐いてからきりりと眉上げ　）