鬼ごっこ【NL】

お楽しみ、ね。あなたが言うと碌なことがないんだけど…。(嫌な予感がすると、訝しげに相手を見て)わかったわ。運動公園ね。(1日、トラブルなく過ごせ安堵した様子で)あー、いつもこうだったらいいのに。(大きく伸びをして)

放課後
(訓練ということなので、制服から動きやすいスポーツウェアに着替えて運動公園で待っており、もしかすると脅かされるかもしれないと周囲を警戒して)訓練って一体何をするのかしら…。

それについてはこれから説明させてもらうとしよう(不意打ちのようにぬっと目の前に現れれば、いつから、どこで聞いていたのか相手の独り言へと腕組みしながらそう答えて)

きゃあああ！ちょっと脅かさないでよ！(不意打ちに驚いて後ずさりし)で、訓練って？(平静さを取り戻して改めて問い)

はーっはっはっはっ！世のリアクションを売りにしている芸人にもお手本にして欲しいぐらいの実にナイスなリアクションだったな(期待以上の反応を見せた相手に満足げに高笑いをして)今日の訓練はずばり！この公園を使ってのパルクールを行う！勿論心得はあるであろうな？(むしろ出来るのが当然と言わんばかりのノリで中々に無茶な訓練の内容を告げて)

そんな褒められ方、全っ然嬉しくないわ。(ただただバ.カにされているように感じべーっと舌を出して)パルクールって、わかるけど、そんな急に…心得って…ちゃんとやったことないし。んー、でも、そうね、出来るわ。(珍しく一瞬不安げな様子を見せるが、弱気なところは見せられないし、身体を動かすことには自信もあるので、頑張ろうと奮起して)

そうか、それは結構なことだな。ならば早速お手並み拝見といこう、俺に続け！(出来るという言質をとれば返事を待たずに駆け出し、近くにあった木を片足で蹴って跳躍してはその勢いのまま反対側にある手すりをヒョイと乗り越え)

え？いきなり！？もう、待ちなさい。(サッと髪をポニーテールに結ぶと彼の後に続いて、助走をつけて木を蹴り手すりを乗り越え)

ほう、良い動きだ…風紀委員でさえなければ我が組織で特別待遇で雇いたいほどなのだがな(相手の対応力を称賛し、本気なのか戯れ言なのかイマイチわかりかねる表現を用いてそんなことを口にしつつ広場へと降りる石段を横の手すりを超えて飛び降り、一回転して着地を決めて)

ん？今なんて？我が組織…？どういうことか、教えなさい。…よっと。(相手の戯れ言ともとれる発言を真に受け、追いついて問い詰めようと、なんとか追いかけ、同じく手摺りを越えて飛び降り、危なげなく着地して)

おっと…これ以上の追及は協定違反だ、ルールを護るべき風紀委員ともあろう者がよもや人との約束を違えることはないだろうな？(足は止めず、顔だけで斜め後方の相手を見やりながら風紀委員としての取り締まりに繋がる情報を引き出そうとするのは停戦の約束に反すると指摘して)もっとも…俺を完全に捉えられたら情報の開示を考えてやってもいいがな(言いながら広場にある水場の上の石を飛び石のように軽快に跳んで渡っていき)

むぅ…それはそうね。以後気をつけるわ。(追いかけながら、指摘されると不服そうにしつつ、潔く自分の非を認めて)え？いいの？言ったわね。忘れないでよ。(追いつこうとスピードをあげて同じく水場の石の上を跳び)

男に二言はない！…が、目先の勝利に囚われるとそれは遠のくものだぞ。お前の踏もうとしているその石だがかなりぐらついていて不安定だったからな、せいぜい気をつけるが良い(そう断言をしてから自分と同じルートを辿ろうとしている相手へと先程自分が踏んで感じた違和感を伝えてやり)

え？…嘘…っとと、…きゃっ(相手から忠告されると同時にその石を踏み、相手が先に通ったことでさらに不安定になっていたため、立て直せずバランスを崩して、バシャンと水場に落ち)いったー…ちょっと、そういうことは早く言いなさいよ。濡れちゃったじゃない。(幸い怪我はなく、すぐに立ち上がるが、ビショビショに濡れているため服の裾を持って絞り)

すまんな、思っていた以上の猛追だったから間に合わなかったのだ(忠告と同時ぐらいに相手が追いついてきたのだからそれは無理だと肩を竦め)…ともあれ、今日はこれまでだな。この気候の中濡れた服での活動は体調を崩しかねんからな(時期が時期だけに相手の体調を気遣うような言葉を口にしては今日はここまでで終わりにしようと提案をし)

いいわよ。私の不注意だし…。素直に謝られると調子狂うわね。(濡れたことを色々と弄られるかと思っていたが、相手から謝罪されたので、豆鉄砲をくらったかのような表情に)…全然平気…くしゅんっ…んー、やっぱりお言葉に甘えさせてもらうわ。(強がるもののくしゃみをしてしまい、素直に相手の提案に従うことにして)

ふっ、初めてにしては良い動きだった。お前の健闘にそれなりの敬意を以って応じたまでのことだ(そう言われて嬉しいかどうかは相手としては微妙なところだろうが、つまりは能力を認めている相手には相応の敬意を払うということであるようで)ああ、そうするといい。着替えは持ってきているのか？必要ならばこのタオルを使うと良い(賢明な判断だと深く頷き、タオルを差し出しつつ尋ねて)

なんだか釈然としないけど、素直に褒められることにするわ(良いように転がされている気もしつつ、素直に受け取ることにして)うん、持ってきてるわ。心配してくれてありがとう。これ、洗って返すわね(好意に甘えることにして、素直に受け取ると、ちゃんときれいにして返すと伝え)

お前のそういう義理堅さは中々に好感を持てる。ではまたな、油断して風邪など引くなよ(普段は競い合うことの多い間柄ではあるが基本的に礼儀正しい相手へとフッと笑いかけ、ほどほどで切り上げようと手をヒラリと振って)

気遣ってくれてありがとう。大丈夫よ。このくらいで風邪なんか引かないわ。じゃあ、またね。（体調を気遣うなど、騒ぎを起こす以外は紳士的である相手に再度、お礼を伝え、手を振って帰路につき）

翌日
（洗ったタオルを返そうとタオルの持ち主を探しており）いつも神出鬼没だから、どこにいるのかしら。騒ぎさえ起こさなければ良い人なのに…（頭を悩ませる相手に対する愚痴をこぼしながら）

誰かお探しかな？(相手がこちらを探して歩いているのをまるで初めから知っていたかのようにそう口にしながら相手の横から声をかけるが、現れた方向は行き止まりのはずであり相変わらず謎だらけで)