鬼ごっこ【NL】

おはよう。って、はぁぁぁ！？(嬉々として絡んでくる様子につられて満面の笑みで挨拶をするも、細工が施されていると聞いて)待ちなさい！ちょっと私が目を離すとすぐこうなるんだから。どこに何を細工したの？答えなさい！昨日の借りはどうしたのよ。もてなしは？借りを返すんじゃなかったのー！？(別の委員にその場を預け、すぐに彼を追いかけながら、叫ぶように問いかけ)

無論借りは必ず返す。だがしかし！それとこれとは話しは別、俺たちの戦いに終わりはないのだ(借りを返すことと騒ぎを起こさないことはイコールでは結びつかないと断言し)血気にはやる者は足元を掬われるぞ、足元注意だ！(逃げながら相手との距離感を計りながら不意に空き教室から不自然に飛び出した紐を引くと扉が開いてテニスボールが中から大量に転がり出て、足元一面に広がって)

私に借りを返したければ、騒ぎを起こさないのが一番なのよ。何が“戦いに終わりはない”よ。私の気も知らないで。待ちなさい！逃げるなー。（借りを返すこと≠騒ぎを起こすことに納得がいかず）はぁ？何言って…って、キャっ！（大量に転がってきたテニスボールに足を取られて尻餅をつく。うまくこけたので幸いけがはないが）いったぁ…もう！何よこれぇ。こんなに散らかして！今日という今日は懲らしめてやるんだから！（お尻をさすり）

はーっはっはっはっ！お手本のような見事な転びっぷりだったぞ。こういった仕掛けがまだ後10個は軽くある、騒ぎが起こるよりも先に全てを回収できるか風紀委員の手腕に期待をしているぞ(転んでしまった相手を振り返ってそう煽れば、今回の仕掛けはこれに準ずるトラップの類だと教えてやり他の生徒が引っ掛かれば騒ぎが起こる事請け合いだろうと教えてやり)

な、なんですって！ばっっかじゃないの！？もし怪我したらどうしてくれるのよ。(スカートをはらって立ち上がり、他の生徒が転ばないよう一先ずテニスボールは端に寄せ、他の風紀委員に片付けの手配をし)もう怒った！私をはめたこと、後悔させてやるんだから！(痛みもあって怒りながら後を追いかけて)

とか言いつつバッチリ受け身をとる辺りは流石は我がライバルといったところだな、そうでなくては面白くない！(咄嗟に怪我をしないように転んだ辺り中々のやり手だと称賛し)だが、いいのか？愚直に俺の後を追えばまた足元を掬われるかもしれないわけだが(逃げれば追う、そんなスタンスを貫く相手に対し自分が逃走ルートを選んで逃げていた場合またトラップにかかるのではないかと忠告をして)

なにが“我がライバル”よ。そんなものになった覚えはないわ。あれくらい余裕よ。私を甘く見ないでちょうだい！(相手の称賛も挑発に思え)そんなこと、わかって追いかけてるのよ。大体、全部のトラップを暴かなきゃ、他の生徒に被害が及ぶわ。そうはさせないわよ。それに、あるとわかっていれば避けるのなんて造作もないわ。謝るなら今のうちよ。(仕掛けたトラップによる二次被害を防ぐためならば自己犠牲も厭わないと、相手の忠告をはねのけ)

その意気やよし！自己犠牲とはなんとも泣かせるではないか。…だが、ここで決して手心を加えないのが俺であり、お前もそれを望んでいる筈だ…！(騒がしい逃走劇を繰り広げ、上階へと続く階段を一気に駆け上がりつつ再び紐を引っ張って)……む、これは…加減を間違ったか…いかん！伏せろ！(紐を引っ張ってすぐには何も起こらず、少しの間があって爆発音のようなものが聞こえれば不穏な言葉を口走りながら踵を返して、咄嗟に相手を庇うように抱き竦めながら端に寄るとさっきまで彼女が走っていた場所をパイプ椅子が転がり落ちていって)

騒ぎを起こさないなら手心でもなんでも加えてほしいくらいよ。(追いかけて、階段を一気に駆け上がり、彼が紐を引っ張るのを見て次の仕掛けが来ると察して身構えるが)…？あれ、もしかして不具合？あなたもとうとうここまでのよう…(仕掛けがすぐに作動しなかった為今がチャンスと思った矢先、爆発音のような音が聞こえ、パイプ椅子が転がり落ちてきて、避けようと思うが間に合いそうになく、もう無理だと目を閉じて)～っ！…あれ？痛くない？…～っ！あ、あなた、何して、どういうつもり、ちょっと、離し、え？(来ると思っていた痛みがなく、目を開けて顔をあげると抱き竦められており、あまり異性に免疫がなかったので動揺するが、さっきまで自分がいたところに目をやるとパイプ椅子が倒れており)…助けてくれたの？あの、ありがとう。怪我はない？(自分を助けたことで怪我をしていないか気になり)

心配には及ばん、この程度回避することなど造作でもない。その様子だとお前もなんともないようだな？(一緒に端に寄って回避したため勿論どこも怪我はなく、こちらを気遣うだけの余裕を見せる相手も平気そうだなと少し安心した様子で問いかけ)

よかった…。あなたも無事で。私も大丈夫。なんともないわ。っ！ち、近い、近い。離れて…(相手も怪我がないとわかり、安堵するや否や、改めて抱き竦められていることに焦って、慌てて離れ)って、べ、別に助けてもらわなくても自分で避けられたわよ。私、守ってもらわないといけない、か弱い女の子じゃないわ。でも、ありがとう。昨日の借り、これで返せたんじゃない？(本当は助けてもらわなければ怪我をしていたが、強がってみせ、しかし筋は通さなければとお礼を伝え)

ふっ、相変わらず口が減らんな。とはいえ…神谷女史がそれで満足ならば確かにこれで貸し借りは無しということになるな(お礼もそこそこに強がる相手に両手を軽く上げながら後ろへと下がって、これで貸しを返せたという解釈ならば別に終わりでもいいがといったスタンスで返して)これで俺たちは再び宿敵同士という訳だ…次なる俺の活躍を楽しみにしているがいい！(などと口走りながら高笑いをしてその場から走り去っていって)

相変わらずなんて失礼ね。（少しむぅっとして）宿敵同士？だから、そんなものになった覚えはないんだってば！…次なる活躍って何よ。誰もケガしなかったからよかったものの、待ちなさい。他の罠も全部片づけなさい！（叫んで後を追いかけようとして）

それは残念だな、これでも俺はお前のことをこの退屈な学校生活の中でも数少ない熱くなれる競争相手だと認めているのだがな(つれない返事が返ってくるのも半ば想定通りではあるものの、わざとらしく残念そうなそぶりをして)案ずるな、俺としても怪我人が出るようなことは望んではいない。今回のことは俺の失態ということで責任もって処理しておこう(態度が態度だけにわかりづらいが仕掛けの暴走に関してはそれなりに反省をしているようで、責任を持って片付けておくと伝えて)

あ、待って。これは言葉の綾で、確かに私はあなたを追いかけるけど、別に敵対してるわけじゃないっていうか、だから好敵手っていうか、ライバルっていうか…ってもう、なに言わせるのよ。(残念そうな素振りがわざとらしくても、それを真に受け、励まそうと焦るが、自分でも何を言っているのかと我に返り)それなら安心したわ。殊勝な心掛けね。これに懲りてもうおとなしくしてくれると尚嬉しいんだけど。(片付けると聞き、安堵しつつ、これからは改心してくれたらと無駄な願いとわかりつつも、口にし)

ふっ…勝手に暴走して勝手に怒っていれば世話がない。愚直なまでにお人好しだな(こちらの戯言にたいしても真剣に向き合おうとしてくる相手に好意的に笑いつつ肩を竦め)それは出来ん注文だ、俺の破壊工作…もといエンタメを楽しみにしてくれている者たちのためにも俺は止まるわけにはいかんのだ！…という訳で次こそさらばだ！(当然その要求は聞けないと一蹴しては次こそその場を走り去って)

そういう性格なのよ。ほっといてちょうだい。(お人好しと言われると恥ずかしくなり、)あ！破壊工作って言った。やっぱり、それが本心ね。絶対止めてやるんだから。(このままでは始業ベルが鳴ってしまうので、パイプ椅子を片付け、教室に向かい)

神谷女史、お前に重要な話しがあるのだがこの後時間は大丈夫か？(今日は一日中授業と食事時以外はスマホ画面を見て何やら思案顔を浮かべているばかりで目立つ行動などは一切せずに過ごしていて、あっという間に放課後になれば相手の席へと歩み寄ってきてはそう唐突に話を切り出して)

時間は大丈夫だけど、重要な話って…？…っ！そっか…あなたもやっと…！…全然、時間は大丈夫よ。それなら場所変えた方がいい？(今日は朝の一件以外は目立つ動きがなかったので、平和だなぁと思って放課後を迎えていると、相手から重要な話があると言われ、何のことだろうかと疑問符が浮かび、思案すれば、今朝の一件やその後動きがなかったことから、これまで騒ぎを起こしてきたことを謝罪したいというのが重要な話なのではないかと良いように解釈して、快く応じ)

何がやっとなのかは知らんが、ここは話しをするには些か人目が多すぎるか…どこに工作員が潜んでいるかもわからんからな(この時点で相手の思うような話しではなさそうな雰囲気を醸し出しつつ、周りをキョロキョロと見回し相も変わらず謎の多い奇妙な事を口走りながらも場所を移すということには賛成して)では行くぞ、ついて来い(一方的にそう口にすれば鞄を肩に担ぎ直し教室を早速出て行こうとして)