▼ 黎明の棺 / 群像劇 / ファンタジー ▼

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主  2020-11-09 23:11:14 
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 魔導を極めし者に与えられる究極の称号、賢者。
 1000年振りに誕生した二代目賢者ギムニアは、大陸各地の勇猛果敢な人々へ声明を表した。


「 【 黎明の棺 】の探索に協力して欲しい。それは初代賢者の最高傑作であり、手に入れた者のありとあらゆる願いを一つ叶える究極の魔道具である。報酬は君の願いの成就だ。協力する意思のある者は第二主都ミルジャスに集え 」



 ある者は大切なものを護る為。
 ある者は最強への渇望を満たす為。
 ある者は愛する者と同じ魔族に転生する為。


 黎明の棺の前には、一体いくつの墓標が立つのだろうか――。


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  • No.96 by 主  2020-12-19 17:12:02 


>リック

【 ラニ / 第二主都ミルジャス- バー『ヤドリギ』 - / >>95 】

ノースフィア…。
(真新しい単語を耳にしたかのように反射的に土地の名を反芻しながら顎を引き俯く。靄のかかった海馬にはその地名に関して該当する情報は無かったようで「 これもちがう。 」リックに聞こえるか否か、小さな声でぽつりと呟き落胆を短い溜息として吐き出して。しかし"世界各地を巡った経験のある冒険者"という情報を得ればぱっと顔を上げ「 じゃあ、じゃあ!"青い砂漠の塔"のことは知ってる? 」期待を込めた目でじっとリックの返事を待ちながら「 私もね、どうしても叶えたいお願いがあるのっ 」華奢な両腕を胸の前に掲げ柔く拳を握り、逼迫した視線をリックへ注ぎ。冗談めかした言葉にはふるふる小さくかぶりを振って「 ううん。素敵! 」にへら、と緩い笑みを向け、自分のグラスに視線を落とし「 リックとラニの出会いと――ふたりの願いに、が良いな。 」ゆっくりと再度リックへと視線を向けて)


  • No.97 by フレスベルグ・ノーラッド  2020-12-19 17:30:57 


>リリス

【 フレスベルグ・ノーラッド / 針葉樹林 />94

……聞き分け良くもなるさ。
(何を聞いても必要以上には何も答えてくれない男を師に持った故の、自覚していなかった諦めの良さを指摘され嫌そうに目を細め、吐き捨てるような自嘲を漏らし。賢者の名に今度こそ横に並び歩きつつ、その呼び捨てに目を丸くし「賢者様に会ったことがあんのか?」とリリスをまじまじと見つめながら素直に首を傾げて。褒められ慣れていない身にリリスの賛辞は刺激が強かったようで、顔に血が集まる感覚にぷいと顔を逸らし。いてもたってもいられないようなこそばゆさの一方、妙な居心地の良さに母親がいたらこのような感じなのだろうかと言う考えが頭を過ぎり、初対面の相手に何をと調子が狂っているのを自覚しワシワシと頭をかいて。ぶっきらぼうな声音の降参は、それだけならば拒絶の意を伝えられていたかもしれないが、隠しきれていない耳は薄暗い森の中でもその赤さを主張していて。)
勘弁してくれ。褒められ慣れてないんだ。なんでもまんま受け取っちまう。

  • No.98 by 主  2020-12-19 18:42:14 


>フレスベルグ

【 リリス / 針葉樹林 / >>97 】

――なら、彼に『もう俺を追うな』と言われても聞き分けられる?
(視線は前方を捉えたまま、穏やかながらも先ほどのような暖かい温度は宿らない声で唐突な問いを。賢者との関りを訝しむ彼の視線に応えるように、次は横に立つ彼の顔を見上げ「 ええ、ビジネスパートナーみたいなものね 」特に賢者との繋がりを隠そうともせず重要な関係性を明かすのは、フレスベルグに何らかの縁を感じての事なのだろうか。ふと思い出したように一歩前に出て彼と向き合い「 彼、お行儀の悪い子は苦手なの。だから気を付けてあげて頂戴 」片腕を伸ばし、柔らかな人差し指でちょこんと高い鼻先に触れて忠告した後、微笑みを湛え。ふと、紅潮した耳に目が行けば思わず「 うふふ、 」愛おしげな笑みが吐息と共に零れ「 私はお世辞は言わないわ。だから素直に受け取ってもらえたら嬉しいの 」やわい手のひらの温もりを与えるようにフレスベルグの頬をするりと一撫でし、その手をゆっくり引きつつ)けれど、褒められるのが嫌なら控えるわ。


  • No.99 by リック・ウォーカー  2020-12-19 21:23:07 



>ラニ

【 リック・ウォーカー / 第二主都ミルジャス―バー『ヤドリギ』― / >>96 】

えっと……、ラニは自分を思い出す手がかりを探してる……?
(彼女の呟いた声音がうっすらと聞こえて一瞥し。話を振られたくはなさそうだと思っていたが、考え込む彼女の様子に直感的にそういうことではないのかもしれないと感じて。少し踏み込んで、しかし嫌そうならすぐに謝ろうと様子を窺うように彼女を見ながら控えめな声音で尋ねる。そして「『青い砂漠の塔』か……」と、頬杖をついてぼんやりとした声音で呟き。一天四海流記なら何かしら情報が記載されている可能性はあるが、彼女の前で使うべきか悩んで目を細める。果たしてその名は正式名称なのか、それとも彼女がそう呼んでいるだけなのか、下手をすれば一天四海流記に引っかからないことも考えられて。しかし切実そうなラニの、願い事を叶えたいという想いに共感し、ふっと表情を緩めて穏やかな笑みを浮かべる。「もう少し詳しく聞きたいな。それは願い事を叶えてくれるための建物で、他の人もそう呼んでるの?」首を傾げて、問いかける。「お! すごくいいね。じゃあ、俺とラニの出会い、そして二人の願いに、乾杯」顔を綻ばせ、麦酒の入ったグラスを彼女に向けて持ち上げ)


  • No.100 by フレスベルグ・ノーラッド  2020-12-20 13:16:20 



>リリス

【 フレスベルグ・ノーラッド / 針葉樹林 />98

俺が追ってるのはアイツじゃなくて、最強の奴だ。それについて師匠の言うことを聞くつもりはねえよ。
(あくまでそれがあの男なだけだ。と、終までは言わずとも、リリスの温度のない声を意外に思ってチラリとその横顔を見やり、すぐに前に向き直ると少し語尾の掠れた穏やかな声で答え。人のことを深く追求はしないが、自分の夢や覚悟に踏み込ませる気もないと、焔馬の蹄鉄を手に取ると首にかけたまま見つめ、覚悟を再確認するように握って。賢者との関係をこともなげに語るリリスに「 へえ、リリスはすげえんだな。 」と疑う様子もなく感心したように相槌を打ち、目の前に来たリリスにぶつからないように足を止め。つつかれた鼻ごと顔を隠して顔を逸らし「 う、行儀なあ。得意じゃねえんだよなあ。 」と今度の頬の紅潮は照れよりは苦手なことに対する動揺が滲んでいて。そのまま優雅とは言い難いが実直な印象を与える爽やかな動きで膝を地面につき、自分の頬を滑った柔らかい手を剣ダコや傷跡で固くなった大きな手でとって「 貴女の様な美しい方にお褒めいただき光栄です。 」と真面目な顔でリリスを真っ直ぐに見上げ。「 はっ、こんな感じか?……ケツが痒くなるな。 」寧ろ照れ隠しだと分かりやすいほど品のない動きで、本当に臀部をかきながら立ち上がり、どさくさに紛れてボソリと。)
リリスなら嫌じゃねえから、困る。

  • No.101 by 主  2020-12-20 13:18:48 


>リック

【 ラニ / 第二主都ミルジャス- バー『ヤドリギ』 - / >>99 】

……ソロルを探してるの。
(問いに応える表情は深刻そうではあるが、話すのを厭うような雰囲気は感じられない。ソロル、つまり"姉妹"を意味する言葉を口にした一瞬だけ、決意を感じさせる強い光が大きな緋色の双眸に宿って。「 ラニの記憶の手がかりが見つかれば、ソロルの居場所も分かるかもしれないの 」所在はおろか生死すら不明の姉妹、それに加えて実体のない自分の記憶を追い求める姿は、父とその仇の面影に衝き動かされ旅をするリックと似ているかもしれない。" 青い砂漠の塔 "についてリックから投げられた問いには、ふるふると控えめに首を左右へ振って「 わからない。でも、最近毎日ラニの夢に出てくるの 」塔が実在する確証もない話だが、ソロルと記憶に近付くためにそれしか手がかりが無いのも事実で「 何か知ってる…? 」おず、と縋るような期待を込めて上目遣いに見つめて。リックがグラスを掲げたのを見て此方も同じ乾杯の姿勢を取り「 えへへ。乾杯っ 」照れくさそうな、でも確かに嬉しそうなはにかんだ笑みと共にカチンとグラス同士を合わせ中身を一口飲み込んで)

  • No.102 by 主  2020-12-20 15:45:21 


>フレスベルグ

【 リリス / 針葉樹林 / >>100 】

茨の道ね――けれどどれだけ痛くったって進むのを止めない。あなたはそういう子なのね、
(最強を追い求める事、それは即ち修羅の道。自分より強い人間や、人知を超えた力を持つ魔族すら闊歩するこの大陸で最強を勝ち取る事は天地開闢の奇跡に等しい快挙だろう。けれど臆面もなくその夢を語れる若さと芯の強さに微笑みを深め「 だから彼はあなたを磨き上げた。 」その確信を持つには僅かな言葉を交わしたこの数分間で十分で。そして思い起こされるのはかの怪物との" 契約 "の事。今一度フレスベルグの目を見つめて「 ベル君くらいの歳では無茶も無謀も大切ね。けれど絶対に命だけは落とさない事。大丈夫、落としかけても私が拾ってあげるわ 」今後もあなたと一緒に旅を続ける、そんな自分の意志を言外に含ませながらゆるりと首を傾げて笑って。礼儀を強いる言葉は嫌だと突っぱねられるかと思ったが、予想に反して素直に跪く姿をキョトリと見つめ、武骨な手にされるがままに慇懃な言葉を受け取り「 ……まあ! 」想定の遥か上を行く上出来さに花開いたようにぱっと表情を綻ばせ「 あのひとはそんな事教えてくれなかったでしょう?良く出来たわね、凄いわ。 」多少お下品なその挙動を咎める事もなく、両手のひらの付け根をくっつけたままパチパチと小さい拍手を贈り。再度自分の目線より上に上がってしまった顔を見上げ「 何が困るの? 」意地悪のつもりかそれとも天然なだけか、じっと目を見つめて問いを投げ)


  • No.103 by 主  2020-12-20 17:53:58 




現在③を大募集中です。三つの募集枠で最も『魔族』との関わりが深く、希少民族の末裔というアツい設定が光るキャラです。ストーリー開始時点の最終目標は『魔族に転生すること』であり、一際異彩を放つストーリーを構築していければなと思ってます。

質問・相談だけでもお気軽に!


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  • No.104 by 主  2020-12-20 19:47:44 


>リック君、フレスベルグ君

( / おふたりにお知らせ、賢者の書斎(サブトピ)を更新しました!ラニとリリスの現時点キャラシートと、イラストメーカーをお借りして二人のイメージ画像も作ってみたので、是非チェックしてみてね!自キャラの小ネタ・小噺・イラストなんかはいつでも向こうに投稿して貰って構わないから、気軽に使ってね~。)

●サブトピ⇒[https://www.saychat.jp/bbs/thread/665934/

  • No.105 by リック・ウォーカー  2020-12-20 22:25:23 



>ラニ、一天四海流記

【 リック・ウォーカー / 第二主都ミルジャス - バー『ヤドリギ』 - / >>101 】

――ソロル……? 
(聞き慣れない言葉に反射的に呟くも、その語感から異国語らしいと感じ。各地を巡るうちに多少の語学力は身についてくるもので、目を細めながら記憶を辿り「 ラテン語で " 姉妹 " だったか…? 」と呟き。「 ――そうか、君も人探しをしてるんだな 」大切な者を探す苦悩を身に染みて知っていたから、その声音は複雑で。僅かな希望があるなら、それに縋りたいという気持ちも深く共感できる。しかしここで一天四海流記を使っていいのだろうかと葛藤がやはりあって、動揺を避けるようにこちらを見上げてくる彼女からふいと目を逸らす。束の間頬杖をつき、眉根を寄せて難しい顔で思案して。記憶がない彼女は謎めいていて、毎日夢に見る塔というのも不可思議で曖昧だ。ガウのようなガタイの良い冒険家でもスリに遭うように、気を許し過ぎると何が起こるか分からない。彼女の場合は例え記憶が戻ってからどうなるのかも予想がつかない。慎重で臆病な自分が頭をもたげてきて深く息をつく。だが彼女の力になりたいという想いも確かにあって「 調べれば分かるかもしれない。……ちょっとごめんな 」と固い口調で言うと、椅子の下に置いたリュックを膝の上に乗せ。ゴソゴソと底に沈んでいた一天四海流記を、周囲に見えないようリュックの中で開く。 " 青い砂漠の塔 " と心の中で強く唱え、一天四海流記の反応を待ってみて。これでダメなら、塔の外観を夢で知っているだろうラニに一天四海流記を渡してみるしかない。そして彼女と乾杯をすればこちらも照れたように笑って)

(/毎回ラニちゃんの可愛さに悶絶し、そしてベルくんとリリスさんのやり取りや描写の上手さに目が離せないリックの背後です。サブトピック確認させていただきました!イラストまで素敵過ぎました…!今後の展開も楽しみで仕方ありません。
 もしかしたら短めの小説や裏話、故郷の設定等を投稿することもあるかもしれませんが、内容的に今後のストーリーや世界観にそぐわない場合はご指摘いただけるとありがたいです。今後ともよろしくお願い致します…!)


  • No.106 by 主  2020-12-21 00:23:40 


>リック

【 ラニ / 第二主都ミルジャス- バー『ヤドリギ』 - / >>105 】

(ソロルの意味を問われれば声には出さずこくんと首肯し「 たったひとりの、大切なお姉ちゃんなの 」面影や声すらも思い出せないけれど、何もない空っぽな少女の心を独占してやまないソロルの存在に、無意識のうちに胸の辺りをきゅうと握り締めていて。「 リックも大切なひとを探してるの…? 」君"も"という接続詞にふと顔を向け、彼が気遣ってくれたのと同じように控えめに問う声音には" 嫌なら何も言わないで大丈夫だよ "と言わんばかりの想いが込められており。掴みかけたかもしれないソロルと記憶の手がかりを目の前にしているからこそ、リックの作った数刻の沈黙はあまりに重苦しく長時間に感じられて、乾杯の時に掴んだグラスに両手を添えて目を瞑り。そして再度リックが口を開いてくれたことに反応しぱっと目を瞠ってそちらを見つめる。調べる、という言葉が示す意味が分からず、まるで周囲を警戒するかのように鞄を覗き込む彼の姿を不安そうに眺めながら「 何か分かった…? 」と問うた瞬間。一天四海流記が内蔵する魔道具としてのエネルギーにぴくんと身じろいで「 ――それ、すっごく"強い"魔道具なんだね。誰の作品だろう…。 」独り言のようにぽつりと呟き)


【 一天四海流記 (著:ジュード・ウォーカー) 】

(リックが検索ワードを念じた瞬間、触れ続けてようやく感じられるほど微細に流記が振動を初めて。どうやらクリティカルな固有名詞以外で検索をかけた場合、流記に蓄えられた膨大な知識や記録をフィードバックするのに相当魔力が動いているらしい。無論その魔力はリックのものではなく流記そのものに蓄積されたエネルギーであり、不可視であるそれを感じ取れたラニにも違和感があるだろう。ともかく、検索ワードに最も近いであろうページがパラパラとひとりでに開かれて)

≪ ラジャ=ハリ砂漠 ≫

『最西端の集落ラジャ=ハリを超えた最果てに存在する広大な砂漠。言わずもがなのアネクメーネであり、ラジャ=ハリの族長に直談判したが砂漠への侵入は許可して貰えなかった。何でもそこには【 砂漠の蝶 】と呼ばれる魔物が巣食う塔があるのだそうだ。なぜ【 砂漠の蝶 】がラジャ=ハリに定住しているのか、その塔には何があるのか、かなり問い詰めてみたが族長は口を割らなかった。しかし一つ教えてくれたのは、その塔を中心とする円形エリアは世にも奇妙な青い砂で満たされているらしい。そして、年々青い砂のエリアはその直径を拡大しているらしい。「 魔族絡みなら呑気に集落で生活をしている場合ではない、早急に調査隊を組んで塔と青い砂を分析すべきだ 」と進言したが、保守的な彼らには響かなかったらしい。私一人でも調査に向かおうとしたが、ラジャ=ハリ砂漠を進むには【 砂海船メルガ 】という特殊な船舶が必要なのだそうだ。詳しい事は解らないが、それが魔道具であること、また膨大な魔力を動力とすること程度は予想が付く。さすがの私もここはお手上げだった。』


( / わざわざ反応有難う、ラニを気に入ってもらえてほっとしたよ。別サイドの物語も追ってくれてるみたいで嬉しいな、いつかリック君とベル君の道が交わる瞬間を用意できたらいいなと思ってるから、ぼちぼち楽しみにしててね。それと、このトピの世界観を大事にしてくれて本当にありがとね。此方こそ、今後とも宜しくです。 / 蹴り可)


  • No.107 by リック・ウォーカー  2020-12-21 18:36:25 



>ラニ

【 リック・ウォーカー / 第二主都ミルジャス - バー『ヤドリギ』 - / >>106 】

(唯一の肉親を探すラニの姿がますます自分と重なって、彼女を見つめる眼差しが湖面のように静かに凪いでいく。「 そうか……ラニはお姉さんを。大切な人がどうしてるのか分からないのって不安になるよな 」と、穏やかな口調で述べ。「 俺はさ、父を探してるんだ 」ラニが気を遣ってくれているのが分かると、目元を和らげて微笑みを浮かべて続ける。「 たった一人の肉親だよ。俺の手がかりは……これ、と " チェッタリントン " ていう名前。何か覚えはないかな 」鞄のサイドポケットからメモ帳を取り出し、先程賢者様に見せた蠍の文様を書いたページをラニに見せて。彼女に記憶がないとはいえ、一応首を傾げて尋ねてみる。しかし一天四海流記の様子が昨晩と違うことに気付くと怪訝に目を細め、そして魔道具と言い当てたラニにぎょっとして顔を上げる。「なんで、」と言葉が口をついた瞬間、ふいに流記のページを捲る動きが止まってハッとして視線をその頁に向け。文章を目で追い始める。疑問が次々と浮かび上がってきて、目を細めながら眉根を寄せ、片手で口元を覆う。ラニはこれを知ったらどう思うだろうか。いや、しかし決断するのは自分じゃない。「 ラニ、分かったことがあるよ 」ふいに彼女に真剣な眼差しを向ける。「 調べた箇所を見せて君に教えたっていい。でもこれが君にとって良い話なのか悪い話なのか俺には分からない。そして君はこの先この魔道具について、絶対誰かに言ったり悪用したりしないって約束できる? ……疑うようなことを言ってごめん。でもこれは預かりもので本当に大切なものなんだ。……どうする? 」今自身が使用したものが " 調べものができる強い魔道具 " だと知れてしまった以上、姉を探す旅をしていれば遅かれ早かれ、これが一天四海流記だったと気がつくだろう。真っ直ぐに、しかしどこか彼女を心配するように見つめながら尋ね)


  • No.108 by フレスベルグ・ノーラッド  2020-12-22 16:45:46 


>リリス

【 フレスベルグ・ノーラッド / 針葉樹林 />102

どうだか、あのおっさん何も言わねえから。案外ただの暇つぶしだったかも知れないぜ。
(確かに茨の道だろう。命の保証もない道の先に何が見えるかなどわからないし、そもそも何も無いかもしれない。それでもあの男の背中に夢を見てしまったのだから仕方がない。あの男の視界を知りたくなってしまったのだ。リリスの確信を持った微笑みに素直に頷くには反抗期が長すぎて、軽口を叩くもそんな男でないことはよく知っていて、その表情には長年の信頼や家族の情が滲んでおり。見つめられると一瞬キョトンとした表情を顔にうかべ、自分が死ぬような相手から助けてくれるというリリスをまじまじと見つめ返し「 おー、リリスはすげえんだな。 」と先程と同じように疑ったり笑ったりすることなく感心し、リリスが何を背負っているのかは知らずとも、唯ならぬ縁を感じとり素直に頷き「 その時は頼んだ。 」とへらりと笑い返して。大袈裟なまでに礼儀正しい挙動を褒められれば、自分よりもニーズヘッグの礼儀作法や子育てに対するリリスの不信感へ苦笑し。「 まあ、そーいうのは殆ど村の奴の見様見真似だ。足らねー部分はリリスが教えてくれ。 」これから共に旅をするんだろ?、という視線を向け首を傾げ。何処までも逃がしてはくれないリリスにとうとう耐えきれなくなって、視線から逃れるように膝の泥を叩くと顔をあげないまま「 知らね。 」と首まで赤くなって素っ気ない声で吐き捨て。)

(/サブトピ確認致しました。pfの移行ありがとうございます。リリスさんが本当に魅力的で背後までドキドキしております。此方もリックさんの物語を楽しませていただいているので、今後お話出来る機会があれば嬉しいです。おふた方のロルなどと比べて未熟な点が多いと反省しきりです。
自分用にフレスベルグのキャラデザを描き止めた落書きがあるので、もしかしたら綺麗にして投稿するかも知れません。その際は特に蹄鉄は詳細な外見など御指摘いただけると幸いです。
今後もよろしくお願いします。)


  • No.109 by 主  2020-12-23 18:17:36 


>リック

【 ラニ / 第二主都ミルジャス- バー『ヤドリギ』 - / >>107 】

(リックの探し人を耳にした瞬間、父親という概念にどこかハッとしたように瞠目し。"何故、ソロルが自分の唯一の肉親だと断言出来たのだろう?""何故、自分に父親は居ないと確信していたのだろう?"そんな実態のない疑義に呑まれかけ沈黙していた矢先、チェッタリントンという独特な響きにカクンと首を傾げ「 遊戯の魔――? 」リックへ視線は向けず呆然と俯いたまま、自分で自分の海馬を疑うような口調で呟いて。ソロルに関する手がかりがあると告げられれば、ハッと息を呑み思わず両手で口を覆って。気の遠くなるほど昔から探し求めていたような気がするたったひとりの存在に近付けるかもしれないのだから、それだけで感極まってしまいそうなのを何とか堪えながらこくこくと頷き「 約束、する…っ 」その誓いを口にする事が精一杯で。早く早くと急く気持ちをどうにか抑えながら「 だからお願い、お願いだよリックぅ…っ 」切実な、消え入りそうな声と共にきゅぅと双眸を閉じて)

  • No.110 by 主  2020-12-23 18:31:56 


>フレスベルグ

【 リリス / 針葉樹林 / >>109 】

いいえ。
(横に並び立ち歩みを再開しつつ不意にきっぱりとした否定を落とすが、声色は相変わらず柔らかく「 彼が時間を無駄にするような男(ひと)じゃないって、あなたも薄々勘付いているでしょう? 」フレスベルグが寝静まった後、そしてまだ夢の中に居る早朝、小屋の外から鍛錬の音を夢見心地に聴いた事があるか。一度たりとて、あの男が眠った姿を見た事があるか。そんな事実に訴えかけるように、隣の顔を見上げ「 無意味な事はしないのよ。私も、彼も。 」――そんな時間は残されていないの。そう紡ぎかけた言葉はついぞ吐息に乗せる事はなく再度前方へ向き直り。「 見て盗んだにしては質が高かったわ、きっと才能があるんじゃないかしら。そうね、お行儀は良いに越した事はないもの 」礼節を弁える事に羞恥心を感じているのかと思えば、意外な向上心の強さに願っても無いとニコリ微笑んで。勉強熱心な性質も彼をここまで鍛え上げたのだろうと得心しつつ、そっぽを向いてしまった彼に「 あらあら。 」空気を擽るような、淡い笑い声で彼の降参を許して。ザクザクと地を踏みながら「 ミルジャスの前に一箇所寄り道して良いかしら。待たせている子が居るの 」森の終わりが近付いているのか、少しずつ木の感覚が広く木洩れ日の差し込み始めた道で、愛おしげな目をして前を見つめて)


( / 向こうの確認ありがとう、さすがお二人さん、互いの道を把握しているんだね。二人の道が交差するとき、敵か味方かは分からないけれどそこも楽しみにしていて。こちらこそ、不器用だけど案外素直なベル君の反応に嗜虐心を擽られながら楽しませてもらってるよ。イラストの件もいつでも歓迎だし、気軽にサブトピで声掛けてね。それじゃ、こちらこそ今後ともよろしく! / 蹴り可)

  • No.111 by リック・ウォーカー  2020-12-25 16:56:29 



>ラニ

【 リック・ウォーカー / 第二主都ミルジャス - バー『ヤドリギ』 - / >>109 】

(遊戯の魔。その言葉を耳にすると目を見張ってそちらに顔を向け。しかしそう呟いた彼女の方が愕然としているように思え「 ラニ…? 」と心配そうに声を掛けて。そして約束を誓ってくれたものの、今までの話を総括して考えると無意識に視線がテーブルに落ち、思案してしまう。考えれば考えるほど彼女に対して心苦しさと、考えを振り払いたい自分がいて、乾いた喉を潤すためにグラスに口をつける。嚥下して一つ息をつくと「 どうすべきかな… 」グラスを手にしたまま苦笑して呟き。けれど知りたがる彼女の姿はやはり自分とよく似ていて、自分に出来ることがあるのならとも思ってしまう。「 約束してくれてありがとう。……でも忘れないで、ラニ。例え君が何者でも、他者を気遣え、明るい今の自分を、絶対に忘れないで 」祈るような声音で言って、ページを開いたままの一天四海流記の入ったリュックを隣の椅子に置いて。「読むなら鞄の中で読んで」と静かな口調で一言添え。)


  • No.112 by 主  2021-01-02 15:57:50 



みんな、あけましておめでとう!今年もどうぞ宜しくね。
年末年始で色々バタバタしててお返事お待たせしちゃってて御免ね。落ち着いたら絶対返すから、もう少しのんびり待ってて…!


  • No.113 by リック・ウォーカー  2021-01-03 13:04:00 



あけましておめでとうございます。
昨年はこのような素敵なトピに出会え、点と点が繋がっていくような緻密に組まれたシナリオに楽しませていただきました。
こちらのことはお気になさらず、リアル優先で全く構いません。いつでもお待ちしています。
今年も背後共々よろしくお願い致します。


  • No.114 by フレスベルグ・ノーラッド  2021-01-03 20:07:07 


あけましておめでとうございます。
こちらこそ年末年始でお返事が遅れて申し訳ありません。
昨年はとても素敵なトピックに出会うことができて、お返事を待って過ごすのが楽しみな年末でした。
取り急ぎご挨拶だけになりますが、早めにお返事できるように致します。
今年もよろしくお願い致します。

  • No.115 by 匿名さん  2021-12-03 16:00:49 

上げ

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