No one matters but you.

──！？……か、間接っ！？伊黒さん！どの指！？口許に付いていたご飯粒を取った指は！？

（彼が心配していることなどまったく知らない彼女は不機嫌な事ももちろん知らずにいて。それよりも彼により口許に付いていた御飯粒を取り除かれ。さらに其れを食べられると其方の方が衝撃的で恥ずかしさも混じりつつも興奮露わにさせ、取り除いた方の手を両手でガシッと掴み間接的にキスをした指はどれかと問うて。しかし冷静になると恥ずかしい発言をしたと後悔し、ゆっくり手を離すと『……ごめんなさい。恥ずかしいところを伊黒さんに見せてしまったわね。』しょんぼりと落ち込みながら謝罪して。

五段あったお重は残すところ一段となりもぐもぐと咀嚼し、飲み込むと返ってきた言葉は何時も訊くいかにも教師らしいマニュアルな内容に改めて、彼女ひとりだけが期待しているという現実に内心悲しくなると気持ちがモヤモヤして。それでも二人きりで居られるのは幸せなのだが、今日に鍵って我儘になり用事や呼び出しもされていないのだが何故だか冨岡先生の名前を登場させて。本音はもちろん放課後は空き教室へ行く予定でいるので、子供じみた意地の悪い事をしたと内心反省して）

……そっか。 今日は放課後、冨岡先生の所に行くから伊黒さんの邪魔はしないわ。でも……私の有意義な時間は伊黒さんと一緒に居る事よ。二人でいる時が一番幸せなの。周りの目を気にしないでたくさん食べられるし、伊黒さんの隣は私には居心地が良すぎるくらで、好きな場所なの。……やだわ！しんみりしちゃって私らしくない！










（　／　御飯粒を取るなど伊黒さんのさり気ない行動にドキドキです！興奮しました！余分な脂肪は胸へといってほしい……。

悩む伊黒さんの姿が気になった蜜璃ちゃんは覗き見て画面越しからこれがいいわ！という微笑ましいシーンが思い浮かびました！
伊黒さん、頑張れ！蜜璃ちゃんが目を閉じて待っていますよ！（ お強請り ）
なるほど！ぽんこつな伊黒さんも可愛くて素敵です！お酒を呑んでいる時は無防備という事ですか！？（ そわ ）
冨岡さん……ごめんなさい。今回の冨岡先生発言で伊黒さんは内心焦っていましたら嬉しいですが冨岡さんが犠牲に……しのぶちゃんとの恋、応援しています！

悶々としている伊黒さんが可愛くて映像に残したくなりました！ 入浴する度にぼんやりと思い出し、葛藤する姿！頑張れ！と応援したくなります！

マスク奪取に失敗して手首掴まれ問いかけられると、目を泳がせ焦りつつ絞り出した答えは『 伊黒さんの寝込みをお、襲おうとしたのよ……』苦し紛れな言い訳が寝込みを襲うという。蜜璃ちゃんに言って欲しい！　）

………甘露寺、？
よくわからないが、少し落ち着け。
…どの指だったかは、言わん。

(食い入る様に聞かれ気色悪がられては居ないのだろうと解釈する一方で、親指で取り上げた御飯粒の事は恥ずかしさのあまり伏せ。放り出された箸彼女の掌へと握らせては其の儘食事続ける様促し背後ろ優しく撫で相手落ち着かせ。「気にするな」と気の利く発言をと悩みながらも素っ気ない一言で済ませてしまう自身に悔しさ覚え。

冨岡、の言葉に一度思考停止。自分より彼を優先順位として先に立たされている事に内心もやもやと醜い嫉妬心沸いて。頭では日々自分が共にいるのだからそれ位は自分も大人にならなければと思っているのに行動というものは素直な物で。片手伸ばした資料は音立て掌で形崩れ、其れを机に放り出すと彼女に向き合い片手は肩に置いて安全確認を早口で捲し立てて)

冨…冨岡……そう、か、冨岡…。
其れは甘露寺が為さなければならない仕事なのか、別に胡蝶に頼んでも良いのでは無いか？
密室で二人の作業等ではあるまいな？、嫌なら嫌だと言っても良いんだぞ、俺が断って来てやる。



(/彼は内心やってしまった…と後悔している事だろうとおもいます笑

其れはもう即決購入しちゃいますね伊黒さん…！
時々しないまま焦らして、「忘れてた」ってこっそり二人の時にちゅーしてくるんです、(絶対忘れてない)
お酒飲んでる時は兎に角無防備だと良いなと、「暑い…」とネクタイ緩ませて其の儘寝ようとしたり、持っている物を不意に落としたり、次の日覚えてないんですが抱き着いてくる甘えたな部分がチラ見せ出来たらなと。
職員室で見掛けるなり一蹴りされる姿が…色々と不憫な冨岡さん応援し隊…！笑

変に意識し過ぎて同じ湯船浸かる事も罪悪感に駆られて一ヶ月くらいお風呂から上がってくるの早そうですね笑

「襲う、という事がどういう事か、言葉の意味を理解した方が良い」と手首を掴んで言い乍立場逆転させ押し倒して。でも少しの悪戯で済ませて結局子供扱いして自室に帰っていくのでしょう。(ヘタレ)

そろそろ、此方のplの方は蹴って頂いても大丈夫ですよ！
御返事大変かと思われますし今後の楽しみとして行くのも良いかと思いまして、如何でしょうか？)

えー！？ 伊黒さんとの間接キス……残念だわ。

（両手の十本の指全てじっくり眺めているとやはり教えてくれない彼に対し、可愛らしく片方の頬を軽く膨らませ拗ねる演技をして。

しかし、資料が机に落ちていくその音に最初は驚いていたが直ぐに肩に手を置かれ早口で捲し立てて話すその姿が意外だったのか、冨岡先生に内心謝りつつも心配してくれたり、嫉妬してくれた事がなにより一番嬉しくて。嬉しそうに笑いながらしっかりとひとみを見すえて素直に全て説明し）

──伊黒さん！私は放課後、冨岡先生の所には行かないわ。会いたい人は、伊黒さんだもの。試すような事をしてしまってごめんね。冨岡先生は全く関係ないから先生に会っても怒らないであげて。これは私からのお願いよ！……ね？











（　／　こちらの会話も楽しくてついつい、長くなってしまい。毎回すみません！
負担になるようでしたらｐｌの方は今回で一旦区切りをつけ、終わりにしましょうか！
また何かありましたらその都度お伝えしたり。などなど！　※返信不要です　）

そういう物は将来の結婚相手の為に取っておくように。
…何かして欲しい事があるなら一つだけ、条件は健全な物で、叶えてやろう。

(何がしたかったのか隠そうともせずに零す彼女を見て、信用を得て御両親から預かっているのだからと理性で感情押し込め。膨らむ頬指先でつんのこ、不機嫌にさせてしまった事察しが付いた為機嫌良くして貰おうと掌へこっそり一口サイズのチョコ白衣から取り出し数個掌に乗せ。此の分量では足りない…彼女は満足してくれないだろう…と、悩んだ末に自分が彼女への甘さ捨てきれず別の提案差し出し。

わかりやすい反応示してしまった事への後悔に肩の力を抜いて手を置いたままわかりやすく項垂れ。彼奴に罪は無いと理解をし乍も別教科の先生とは違い肝心な所で頼りにならない部分が有る彼に沸々と怒りは込み上げていき。脳裏で時々ほくそ笑む彼の姿追い討ち掛ける様に思い出しては青筋額に浮かべ筒一蹴りくらいは怒るのうちに入らないだろうと理不尽な事考えるも、彼女には大人な優しい対応を意識して)

すまない…大人気無い部分を見せてしまった。そうか、わかった。なら、今日は普段通り空き教室に来るんだな…待ってる。

しょ、将来の結婚相手！？……私にはもちろん、伊黒さんしかいないわ！しかも、伊黒さんの方からして欲しい事を！？これはご褒美かしら！健全な内容……伊黒さんと手繋ぎデートがしたい！デートはやっぱり……ダメ？


（彼から将来の結婚相手という発言に再び頬は赤くなり、両手で覆って素直に気待ち伝え。チョコレートを掌に乗せられるとやはりさり気ないその優しさに感動し『 伊黒さん！チョコレートありがとう。私も何かお礼をしなくちゃ！』お礼を伝えて。彼からまさかの健全な内容でのして欲しい事発言に驚き必死に内容を考えるも、思いつくのは少々健全ではない内容なのか。やっと決まったのは手繋ぎデートという内容で、瞳を潤ませながら上目遣いで返事を待ち。

返ってきた言葉にほっとするも額の青筋を見て改めて冨岡先生に対して内心謝罪して。桜模様の風呂敷で重箱包むとそろそろ昼休みが終わる時間になり。名残惜しくも午後の授業を出席する為に立ち上がると先程のチョコレートのお礼が決まったのか頬へ軽くキスをした後、笑顔にて教室へと戻っていき）


伊黒さん、また放課後ね？ チョコレートありがとう！

そ…うか。そう言って貰えるのは嬉しい。
ふむ、…まぁ、要するに人目も憚る必要が無いくらいに遠い場所へ行けば問題は無いんじゃないか？

(幼い頃父親と約束する様なノリの言葉だと思い、頭部撫で子供扱い。本当は録音して毎日聞きたい様な発言だったがそんな事は勿論理性が許さず、今の発言脳裏で思い出せる様必死で焼き付け。チョコレートは普段食事の準備をしてくれている礼でもある為、寧ろ礼はし足りないと思っている程で。彼女に礼等必要無いと手を左右に振り動作で伝え。
中々決まらない様子の彼女に内心健全な物と伝えて良かったと安堵し乍、愛らしい提案に一瞬宿泊迄過ぎらせ遠い距離を考えるも。流石に其れは彼女の御両親へ申し訳ないと思い掻き消して。

苛々、彼女の目前である為余裕見せようとするも内心の靄は取り残され、自身の面倒臭さに半ば嫌気が差し。立ち上がって去ってしまう自分の癒し、軽く手を振り背を見送る積りで再び押し寄せる書類製作に肩を落とせば不意打ち頬に口付けられ。落とした肩勢い良く跳ね上げ彼女へ視線向けては人の気も知らず笑顔で去っていき。
先程の冨岡への怒りは何処へやら、煩い心臓誤魔化す様態とらしく溜息吐いて。…前世の彼女よりも伸び伸びと育っている事に安堵しつつ、一人になった室内で誰にも聞こえないよう小声で本音を零し暫く突っ伏して)

…本当に君は昔から突飛な所は変わらないな…、心臓が何個あっても足らん……どれだけ、俺が我慢していると思ってるんだ…。

──伊黒さん！伊黒さん！温泉行こう！
しのぶちゃんがね、素敵な温泉宿を紹介してくれたのよ！ほら見て、この温泉。秘境みたいで素敵だわ！せっかくだから、温泉旅行にしない？温泉饅頭たくさん食べられたらいいなぁ！

（HRが終わると直ぐに何時もの空き教室へと走って。入室するなり唐突な温泉発言は、先程のデートの事であって。親友の彼女から山奥だが露天風呂付客室の温泉宿を教えてもらい、せっかくなので一泊の温泉旅行について瞳輝かせ携帯の画面を見せながら提案を。しかし、考えてみれば相手の意見を聞かず勝手にひとりで盛り上がって。いつも一人から回る癖は中々直ることはなくそれに対して内心反省すると直ぐに謝罪した後、珍しく落ち込んでしまい）

伊黒さんの気持ちもきかずに、ひとりで勝手に盛り上がってしまってごめんね。温泉だったら伊黒さんもゆっくりできると思って。しのぶちゃんが教えてくれたこの宿ね、一日一組様限定なんだって。しのぶちゃん、冨岡先生といつか行こうって約束していてその姿見たら羨ましくなって。

…胡蝶め。甘露寺に余計な事を…。
温泉と言っても一人で浸かるのは味気ないんじゃないか、どうせなら胡蝶と行ってきた方が…。

(一言目はマスク越し彼女に聞こえない小さな声で呟き、嬉しそうに差し出された携帯利き手で無い方にて受け取り旅館のホームページをスクロールして確認。本当は理性云々が堪えきれる自信が無い為に断りたい気持ちが七割程あるのだが、そんなに反省され謝罪されては言い出せず。彼女の寂しそうな笑顔には激弱な為、暫く思案し悩みに悩んだ後、純粋な疑問を投げ掛けると同時に冨岡と胡蝶は一体どんな約束をしているんだお前達も関係がバレたら問題が大事になるのはわかっているだろうに…とネチネチ内心で文句零し。
普段から世話になってる彼女の礼も探して居たのもあり、…そう、普段から同居しているのだから温泉に行こうと何ら変わりはない。変わりは無い、少し場所が変わるだけだ、と自身に言い聞かせて落ち着き取り戻し。利き手で白衣から自身の携帯取り出すと彼女から伝えさせる前にさり気なくフォローの連絡を先に入れておき)

わかった。甘露寺には日々の礼もしておきたかったから、こうして君がゆっくり出来る時間を作れるのは良い機会だと俺も思う。

只、確りと御両親には確認を取ってからだ、君の御両親が良しとするなら温泉に行こう。

え！？ 伊黒さんと一緒に入浴するつもりでいたのに！露天風呂は客室内にあるし、お互いにタオル巻いていたら大丈夫だよ！

（彼に対して絶大な信頼感があり安心しきっているのか、彼女の中で警戒心という言葉は存在していない程に異性に対して全く警戒心はなくて。なので、一緒に入浴する気でいる彼女は不思議そうにきょとんと首傾げて。

何だかんだ言って優しい彼に昔から甘えてしまう。昔──彼には前世の記憶はないと思っているのでこんなに優しくされる理由が見当たら無い。……どうしてなの？今更前世の記憶について考えてしまうと混んがらがる。ダメだ、忘れよう。『 伊黒さん、ありがとう！大好き！』笑っていれば解決するはすなので、嬉しさから勢いあまって抱きつくも直ぐに離れ、母親へ許可を得るために通話して。『 ──お母さん？今通話しても大丈夫？休日に伊黒さんと温泉旅行に行きたいの。行っても良い？ 』通話開始されて数分、終わると彼へ微笑みかけて）

伊黒さん！お母さん大丈夫だって！あと、伊黒さんによろしくって言っていたわ。温泉旅行楽しみね！

（笑顔で伝えるも内心、モヤモヤしていた。それは母親から言われた些細な事で。その内容は娘の蜜璃と訳あって暮らしているが気遣って彼女ができないのではないか。彼女がいてもおかしくは無い。などなど、今まで一度も彼女の事など考えなかった。考えたくもない。母親から言われて彼女という存在に気付かされて。彼に好きな人はいるのではないかなど色々考えてしまい、無意識に言葉にして）

伊黒さん……私がいたら彼女できなくて、無理してない？ えっと……好きな人とか、いたりするよね。カナエ先生美人だし。私、伊黒さんにずっと甘えていた。それが当たり前になっていてごめんね……。

其れは駄目だ。
カーテンでもして室内から話相手になるくらいは構わないが嫁入り前の娘が男と入る等言語道断。

(頭痛がして来る無防備さに盛大に溜息吐いて首を振り、其れは予め絶対に無い事を伝え。既に旅準備前から色々と不安が増えていく一方で、理性で乗り切っていかなければと小首傾げる愛らしい仕草からとんでもない発言告げる彼女視線送り。

嬉しそうな姿を見るのが矢張り此方も幸せを感じられる瞬間で。抱き締められると頭部撫で、柔らかな桃色の髪に指先通し彼女に見せて貰っていた携帯を返して。其の儘連絡し確認を取る姿を見て表情が曇った様子見逃さず。電話が切れる也、どうかしたのか、といの一番に問い掛けて。

早々に許可が降りたらしくネット予約確認し彼女にどの日付で行こうか学校の日程も折り合いを付けて置かなければと考えて居るとあからさまにしおらしくなった彼女。…此れは母親に何か言われてしまった事予想しそっと彼女を手招いて、傍を寄る彼女膝上座らせ。あまりこういう事をするのは良くないと頭では理解して居るものの、彼女が安心するのはこうして行動に示すものだとも理解しており。背中に手を回し抱き締め後ろ髪撫で下ろし耳元唇寄せては優しく呟いて。
こうして傍で日々の成長を見届けられる事が何よりの幸せで、手に余る程満たされている事伝え、一括りで簡単に済ませられる「好き」の言葉は飲み込んで)

甘露寺、…俺は君と一緒に居る時間を何より優先したい。
俺にとって、これ程幸せで価値ある時間は無いんだ…其れこそ、別の物に目を向ける余裕等端から無い。

言語道断……そうよね。軽率な発言だったわ、ごめんなさい。

（嬉しさから彼の発言で盲目的になっていた事に気付かされると、軽率な発言をしてしまったので嫌われないかと内心で色々と心配しながら素直に謝罪して。

母親の諭すような発言に現実を知り、珍しく落ち込んでしまい。そんな姿を見て優しい彼はこんな時も優しく、手招かれるままに近づいて膝上に座り。まるで我が子をあやす様に優しすぎる抱き締められると泣きそうになるのをぐっと堪え。耳許で囁かれる内容を訊いて安心したのか嬉しさと安堵が入り交じり、改めて彼を好きでいて良いのだと実感すると涙が頬を伝って。親へ甘える様な気持ちで一度抱きしめ返すと彼と向き合い、マスク越しなのが残念だが軽く唇へ口付けると直ぐに離し瞳を見据え。心情全て吐露してから再び甘える様にぎゅっと強く抱き締めると離れる気は無いのか、密着して近くなっているので首筋を舐めたり軽く吸い付いたりと悪戯を）

伊黒さん……私と過ごす時間は価値があり、幸せだと感じてくれていてありがとう。とても嬉しいわ。気持ちを聞けただけで私もとても幸せ。ずっとこの時間が続いて欲しい……伊黒さんと過ごす時間は私も幸せだから、ずっと傍にいたい。……温泉旅行の日程とかこの状態のまま決めたいわ。伊黒さんから離れたくないの！

そう…だ。俺は君と真正面から向き合っていきたい、甘露寺は俺なら、という考えがある様だが買い被りすぎてはいけない。

(反省する姿にフォロー入れて駄々甘やかそうとする自分を叱咤し、ぐっと堪え込むと其の儘心を鬼にして。自分は異性として見られていないのか…父か兄弟と同じ立場として見られているのだろうかと複雑さ抱き乍告げ。

腕の中へ抱き締めるだけで罪悪感と葛藤してしまう程なのに、マスク越しであれど不意打ちでも唇が触れ合って。脳が理解を拒絶しているのか、今の彼女の行動が理解出来ず。大切である事は伝えたが此れは恋人関係になる為に告げた積もりではなく、結果、恋人になる前に彼女と口付け…。前世引き摺ってしまう所為で一途さ貫き恋愛経験が無い為情けなくされるがままで暫く居たが、慌てて片手で彼女の口元やんわり塞ぎ阻止。脆い理性ぐらぐら彷徨わせ乍必死に抵抗、自分はからかわれているのかと得意のマイナス思考巡らせ頭の中は期待と不安入り交じり混乱状態。視線合わさないまま彼女の肩掴み説教するも、耳や頬の熱は広がる一方で視界で確認出来る程紅潮していき)

待て、待ってくれ、………俺の話を聞いてくれていると思ったんだが…、理解出来て居るか？
俺と君は交際はして居ないのだからそういった事は出来ない。…それに、未だ、甘露寺にそういった事は早い。

伊黒さん、だからこんな事したのよ。伊黒さんは教師だけど、私のお兄ちゃんではないわ。


（買い被りという言葉に反論し、遠回しで告白の様な発言に対して彼女自身気付いており。いつか気持ちを伝えるつもりでいるが、断られるのが怖いのか臆病になっていて。

キスをした事に対して後悔はしていない。気持ちを知って欲しいという感情もあるが、日頃のお礼もあって。肩を掴まれ距離が生まれると交際という言葉に過剰に反応し、本気でもあるが冗談交じりで告げて。まだ早いという発言に対しこども扱いされされたと感じ、やはり彼は彼女に対して生徒や妹などと同等にしか見られていないと思うとモヤモヤした感情をぶつける様にして言葉にしており。改めて見ると彼の頬や耳まで赤いのは明らかで、両想いなのではないかと淡い期待をしてしまうと最後は彼に聴こえぬような声量で、離れるどころか再び抱きついてしまい）


話は今もきちんと聞いているし、理解出来ているわ。私の事を心配して抱き締めてくれたのよね？
なら、伊黒さんと私が交際していたら良いのよね？……なんて。それに早いって、私はもう18歳よ。幼い女の子ではないわ……慕っている異性だっているし。なら何で伊黒さんの顔は赤いの？期待……しちゃうじゃない。甘味処でデートしたり、文通した……あの幸せな日々の事を。

…俺だから…か。其れはもう、期待してしまって良いのか…？後々、後悔しても知らんぞ。

(此処迄言わせてしまっているのだから、流石に其れすらはぐらかそうとは思わず。いっそ兄として見られていた方が彼女の幸せを大事にしていけたのに、なんて無い物強請りを内心でし乍も抑え切れない感情吐露し。額合わせる様に見詰めては色違いの両目で彼女の綺麗な翡翠色の瞳覗き込み。

歯止めの利かない彼女の言葉の羅列、其れを聞き筒も御両親への謝罪と精神的に押し寄せる頭痛。眩暈を起こしそうだが其れよりも尚、耳を疑う様な衝撃の言葉が抱き着く距離感により耳元届き。耳に届いたのは彼女が前世の記憶を持っている事を意味する数々の単語。当然今は携帯もあり同棲している為文通等した事も無く、今迄我慢して押し殺してきた感情が鼓動を速め乍昂り高揚感が抑えられなくなってくる。捲し立てるように言葉連ねる彼女の頬撫でるとマスクは外さないものの、其の儘自らも唇を触れ合わせ。自身を覚えてくれていて嬉しい半面…彼女には辛い思い出を抱えて居て欲しくなかったと両極面の感情犇めき合って)

会いたかった、俺も会いたかったんだ…。
だが、君に思い出しては欲しくなかった、こうして共に居るよりも……君が一番に幸せになれる姿をただ、傍で見られるなら、俺は其れだけで。
それなのに、今の言葉に感情が高ぶってしまった…俺は君の先生として、失格だな…。

後悔なんてしないわ……伊黒さんでないと嫌。嫌よ。この色違いの綺麗な瞳もマスクに隠れた唇も……私からしたら全てが素敵に見えるの。私だけを見て欲しい……。

（返ってきた言葉は意外なもので、嬉しさと恥ずかしさが入り交じった感情に戸惑いつつも額が合わさり色違いの美しい瞳と視線重なると、瞬時に微笑みかけて包み隠さず全て伝え。

“ 会いたかった ” その発言に大きな瞳が更に大きく見開かれて。まさか彼も前世の記憶があるとは思わず驚いていると唇に柔らかな感触を感じ、更に驚くと気持ちが溢れ両手で口許押さえると嬉し涙が頬を何度も伝って雫となり。前世の記憶について思い出したのではなく覚えていたという事を伝え、ゆっくり首を左右に振ると口許を押えていた手は彼の頬に添えられており）

伊黒さん……それって！？ 伊黒さんも覚えていたの？私……伊黒さんは前世の記憶ないと思ってた。この世で再会した時は、嬉しくて泣きそうになったわ。それでね、私の幸せは伊黒さんの傍に居ること。素直な気持ちを知ることができて幸せ……だから、教師として失格ではないわ。

俺の瞳には昔から君しか映って居ない。
…初めて甘露寺を見たその時から、忘れる事も出来ずにずっと君に恋い焦がれて生きて来たんだ。
君が必要としてくれるなら、俺の全てを差し出したって構わない。

(優しく目元細め彼女の言葉一つ一つ丁寧に相槌返し噛み締める様に耳を傾け。間近から見詰める翡翠色の瞳吸い込まれそうな程に綺麗で、夢に描いた様な時間に思いの丈を吐き出し乍じんわりと熱くなる目頭に何度か瞬き繰り返し。

元々記憶があった事聞き、此方も驚き筒も其れ以上に泣き出した彼女の涙指先で拭い取り背中優しく撫であやし。落ち着くまで暫し背中撫でたままゆっくりとした時間を過ごし、様子伺い乍も口を開き。此方の頬に掌添える彼女抵抗しないままに、自身も物心付いた頃から前世に関し思い出して行った事伝え)

嗚呼、覚えていた。
幼い頃から、前世の過去に魘されていた、…其れを助けてくれていたのが君だったんだ、…甘露寺。

伊黒さん！それはあの……告白と捉えても良いかしら？伊黒さんから言われるとその……恥ずかしいけど、とても嬉しいわ！
伊黒さんが必要としてくれるなら、私も全てをかけて捧げるわ！伊黒さんに出会ってから、私の瞳も伊黒さんしか映っていない。


（耳を傾けて静かに訊いてくれる彼に安心して。現世で多分初めて彼から告白の様な言葉を訊いて瞬時に耳許迄赤く染まり、涙も何時の間にか止まって。彼の言葉の全てが愛おしく、彼の為なら全てを捧げると宣言し。

前世ではお見合い相手に「君と結婚できるのなんて熊か猪か牛くらいだ」など散々言われてきたので、救われたという発言に折角涙を拭ってくれたり優しく背中撫であやしてくれただが、再び嬉し涙が溢れ出て今度は声に出して泣いてしまい。救われたのは私の方──お礼を言わなければと思い、彼に対する感情を伝えると爆発してしまい。）

救われたのは私の方よ！大食らいなことや、この髪の色のせいで男性から敬遠されてきたから、伊黒さんに出会って私は救われたの。たくさん食べても伊黒さんは私に優しくしてくれて……そんな伊黒さんが、私は大好きなの！私の旦那様は伊黒さんしか考えられないわ！……もう一度キス、してもいい？

告白、こんなもので良かったのだろうか。…もっと時と場合を定めて……ならば、将来甘露寺と共に不自由なく暮らしていけるだけの稼ぎはしていかないと、な。
ただ、君は子供じゃないと言ったが未成年の内はまだ子供だ。不服に思う事もあるかもしれないが、俺が其れだけ君を大事に思っている事も理解して欲しい。

(本当に唐突な事で、互いの意見漸く擦りあったことを自覚し、告白をするならもっと彼女の為に色々と喜んで貰う為の準備をしておきたかった本音零し。全て捧げるとの言葉噛み締め乍、彼女の言葉後悔はさせないよう努めていかなくてはと内心で決意新たに。

髪の色も大食らいも、其れすら愛すべき彼女の一部分であり、美味しいそうに食事をする彼女の横顔がどれだけ自分へ幸福を運んでくれた事か。其の笑顔があったからこそ強くあろうと努力し続けていけたのもあり、彼女の隣に恥じない、そして何時までも彼女を守っていける努力を重ね続け。今は支えて行く形が変わってしまったが、気持ちはあの頃のまま変わらず。再び泣かせてしまうと尚も変わらず同じ様に泣き止む迄背を撫で続け、強請られた口付けはマスク外すか逡巡したもののもう暫くはと其の儘唇が不織布越しに触れ合い改めて告白を、)

其の男に見る目がないだけで、甘露寺は充分魅力的だ。おおらかで誰にでも分け隔てなく相手を見る事が出来、真っ直ぐと自分の行くべき道を自分で見据えている。…昔から、君を慕っていた。────…誰よりも傍で見て来た俺が言うのだから間違いない。

結婚を前提に。…俺と、付き合って下さい。

私には十分すぎる程に嬉しいわ。勿体ない言葉だらけで……やっぱりこれは夢なのかしら！？
あのね！伊黒さんと一緒なら、どんな暮らしでも私は幸せよ。だから稼ぎや金銭面は気にしないでほしい……私も社会人になったらたくさん働くから大丈夫よ！

（今度は彼女が彼の発言を静かに訊く番で、何度も頷くと幸せすぎてこれは夢なのではと頬を掴み横へ引っ張ると痛みが生じ、現実であると改めて理解すると嬉しくて胸が痛み。将来迄見据えた内容の発言には軽くフリーズし、真っ赤に熟れた林檎のような頬で恥ずかしそうに『 伊黒さんになら、子ども扱いされるのも嬉しいかも。私が思っている以上に大切にされていて、愛されている……幸せすぎて怖いわ！』前世よりも幸せすぎて怖いと感じてしまうが、愛し愛されるという事がこんなにも尊いのだと実感し。

口付けや最後の結婚を前提にという一文で全てを持っていかれ、思考が完全にショートすると今度は完全にフリーズしてしまい。フリーズから数分経過し、やっと意識戻ると口をパクパクと鯉のように動かして絞り出されたのは『 不束者ですが、よろしくお願いいたします！』告白の返事で、キスよりも恥ずかしいのか珍しく言葉に詰まらせてしまい、彼の顔を見ることができず視線さ迷わせ。）

私も、昔から伊黒さんを慕っておりました……あなたがとても愛おしく、狂わしい。もう、私を離さないでね。離れるつもりはないけど……伊黒さんの口から聴きたくて。

夢と思う程の実感の無さで、都合良く自分が幻影を見てしまっている様なそんな気さえしてくる。
暫しの間は…働く事も勉強になるだろう、だが甘露寺が嫌でなければ将来的には家で家事をしてもらいたい。

(突然現実かどうか確認をと頬を抓って痛みを実感する彼女の頬撫で乍自身も夢心地である事伝え。ただ、自分がこんなに都合の良い夢を見られる訳がなく膝上抱き締める彼女も鮮明な物で。其れが何よりの証拠として伝えてくれており。
未だ、高校生の彼女に結婚なんて発言は重いと捉えられてしまわないか不安もあるが其れだけ真剣に思っている事に関しはっきりと、言葉にしておこうと。例え彼女の気が此の先に逸れてしまう事があっても、今の時間を後悔する事の無いように。そう思い筒幸せそうに微笑む彼女を眺め。

口付けは強請ったり、自ら大胆にも触れ合わせたりと此方を動揺させた癖に。告白の一つで頬染めフリーズしてしまう彼女が愛しくて、硬直する姿見て手を振り様子確認するも其の愛しさ故に降ってくる意地の悪い悪戯心隠しきれず。告白の返事を聞いて頷いた後に先程の仕返し、なんて都合良く建前を付けては彼女抱き寄せ背後ろ逃がさぬ様手を巻いて。身体密着させてから耳元にて囁き、蜜璃、と名前を呼ぼうにも自身も気恥ずかしくなってきて)

ずっとこうして甘露寺を抱き締める事に思いを馳せた。
叶わないと、其れは俺の感情を押し付けてしまう物だから…と。だが、もうその我慢も必要無い。

…前世を跨ぐ程、俺は君に恋をして…愛してる。