───月夜に浮かぶ、 ( 〆 ) 

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とくめい  2019-09-25 09:21:08 
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  • No.301 by 日和 / 膝丸  2020-01-04 23:30:49 



→ 日和

うん、…ふふ。楽しみだなぁ。
( 凭れるように抱き締められ、密着した部分が更に増えていく。近過ぎる距離にやはり落ち着かない心地になってしまうのだが、今はそれよりも幸福な気分の方が勝り。堪え切れないとばかりに緩々とした笑みを携えたまま、彼の背に腕を回して抱き締め返し、胸元に顔を埋め。愛しい相手の温もりに包まれて眠り、起床後はまったりと睦み合う。普段一人で寝起きする部屋に彼が居るというだけで、一体どれ程満たされるのだろうか。じんわりと幸せに浸りながら瞼を落とし、徐にぎゅ、と腕に力を込めてから再び顔を上げ。明日の朝に回していた執務を今のうちに済ませておかなければと、名残惜しげに彼の頬へそっと口付けて )
えっと…──私、一旦お仕事に戻るね。


→ 膝丸

──…ああ。俺も、君の物だという証が欲しい。
( 早速彼女の肌に印を散らしていこうかと瞼を伏せたものの、再度抱き締め直されると不思議そうに目を開き。頬に触れる小さな手に促されるまま視線を合わせ、どこか熱を含んだその瞳に小さく息を漏らし。白い頬にじわりと赤みが差すのを眺めながら、零される文言を耳に入れ。彼女自らの申し出に少々驚きつつも、断る理由もなく口角を緩め。正面から伝えられる独占の意に胸中を喜びに浸らせる。自分の印を付ける事にばかり気が向き、彼女の物にという思考にまでは至らなかった。首元の服を軽く寛げ、好きな所に付けるようにと視線を送りながら首を傾け )

  • No.302 by 燭台切/霖  2020-01-05 19:48:29 





燭台切:
ああ、──…うん、そうだね。僕に手伝えること、あるかな。
( 腕の中から聞こえる楽しげな笑い声が可愛らしく、大事に大事に包むように抱き竦め。ふと背に回る彼女の腕に力が込められたかと思うと、見える彼女のかんばせに疑問を抱くが、頬に唇が押し当てられ幸せに満ちた時間の終了を告げられると胸中に寂しさが生まれ。腕を緩めたくない、せめてもう少しだけこうしていたい。そんな我儘を諌めて微笑み頷くと、此方からは額へと口付けを。ぽんぽんと軽く背を叩いて激励し、それでも未だ残る彼女の側にいたいという欲に任せ問い掛けを。)


霖:
……どうしよ、恥ずかしくなってきちゃった…。
( 上がった口角を見て密かに胸を撫で下ろし、抱き締めていた腕を緩めて。先程自身が彼からの所有印に胸を暖めたのと同じで、彼が喜んでくれていること、想いが通じていることが堪らなく嬉しい。ふわふわとした気分で彼を眺めていると、襟元を緩める彼に思わず身動ぎを。普段から露出の少ない彼の肌が晒されるのはどうにも背徳的で、何だかいけないことをしている気分になってしまう。何度か細切れに視線を送り、ゆっくりと近付いて彼の胸板へと手を添え、煩い胸の音を聞きながら金の瞳を見上げ。矢張り湧く羞恥心に頬を染め、苦笑を混じらせ。)
…え、へへ。ごめんね、取り敢えず座って。



  • No.303 by 日和 / 膝丸  2020-01-07 18:30:14 



→ 日和

特には、……。
( 額へ落ちて来た口付けに頬を緩め、もう一度だけとばかりに彼をぎゅうと抱き締めてから腕を解き。離れるのを惜しく思いながら彼の服を軽く掴み、問い掛けには首を振る。書類関連のものは一人でも出来てしまうし、手伝って貰うような事もない。しかし、もっと彼の側に居たいと思うのも事実。何か口実を作れないものかと暫し逡巡し、ふと視線を上げるなり緩く人差し指を立て。だが最終確認として普段は自分で行っている作業を彼に任せるのは如何なものか。手間は省けるのだろうが、何となく湧いてくる罪悪感に語尾は徐々に小さくなり )
あ、じゃあ…書類の記入漏れだったり、誤字脱字がないかの確認をお願いしても、いい…かな…。


→ 膝丸

うむ、…これで良いか?──主。
( 本来であれば既に内番を開始している時間。皆が始動している最中、こうして睦み合っている事に不思議な気分になるも、細切れにちらちらと彼女の視線が向けられると小さく喉を鳴らして笑い。羞恥に頬を赤らめる可愛らしい彼女の表情を微笑ましく見詰めつつ、胸元に添えられた手に片手を重ね。身長差故に届かないのだろう、座るよう指示されては一つ頷いてその場に腰を下ろし。立ったままではやり難いだろうと自身の膝をとん、と叩いて示し。改めて彼女の証が己の身に残るのだと心を浮き足立たせ、期待を孕んだ視線を向けて )

  • No.304 by 燭台切/霖  2020-01-08 02:09:57 





燭台切:
あれ。…珍しいね。仕事、そんなに多いの?
( とは言えこの問い掛けに対し余り頷きが返ることは少なく、普段通り首を振られると予想通りに返事に苦笑を浮かべ。暫くしたらお茶でも淹れておこうかと考えたが、ふと視界の端で細指が立てられると視線を向け。小首を傾げてつい問い掛けるが、萎む語尾と態度も少しばかり気に掛かる。翌朝までの仕事だというから多少量が増えるのは分かるが、罪悪感を忍んでまで頼むとは珍しい。しかし頼られることは純粋に嬉しく、どこか得意げに、胸を張って笑みを浮かべ。それに、未だ彼女と共に過ごしていたい。気分良く雰囲気を和らげ、表情を覗き。)
…それとも、まだ僕といたいだけかな。


霖:
は、はいっ!じゃあ、えっと。…失礼します。
( 此方とは対照的に余裕のある笑みを見せる彼に更に顔が熱くなり、揶揄われているような気分になってしまう。子供扱いはされたくない。自らに喝を入れ腰を下ろす彼を見、示され促されたまま、内心では若干抵抗がありつつも彼に跨ってそのまま重心を下げ。向き合った瞳に満ちる期待が可愛らしいが、同時に酷く羞恥を煽る。そっと襟元の布を指で退け心を落ち着けると、ゆっくりと唇を白い肌へと寄せ。ふわりと香る彼の匂いに頭がくらりとしてしまいそうで心臓に悪く、早く終わらせてしまおうと首筋へと吸い付き、ちゅ、ちゅ、と小さな音を重ねるが、どうにも上手く痕が付かず、ただの甘い啄みになっていることを自覚すると表情を歪め。)
…むむ、……。膝丸、上手だったんだ…。



  • No.305 by 日和 / 膝丸  2020-01-09 18:37:07 



→ 日和

あ…、──や、やっぱりお手伝いは大丈夫。ごめんね。
( やはり無理があっただろうか、彼から返された問いに軽く唇を噛んで顔を俯かせ。拒まれる事はなかったが、特別仕事量が多いわけでもないのに、私情を挟んで手伝わせるのは主人として褒められた行為ではない。図星を突く言葉に眉尻を下げながら彼に視線を向け、先のお願いを撤回する。執務自体は一人で終わらせられるし、何より先刻、日頃彼に甘え過ぎだからと距離を置こうとしていたばかり。懲りもせず甘えに走る思考に小さく溜息を零しつつ、穏やかな彼の雰囲気にあてられて控えめに我儘を付け足し )
でも、あの、もう少しだけ一緒にいて欲しいなって…。


→ 膝丸

…君には少し、難しかったようだな。
( 緊張しているのか、羞恥故なのか、良い返事をしてから己の膝へと素直に誇った彼女の身体を支える様に抱き締め。己とは違う小さく柔らかなその抱き心地を堪能しながら、襟元の布を引かれるとやりやすいよう首を傾け。ぴとり、と首筋へ触れた唇に気分を高揚させ、直ぐ傍から聞こえる控え目なリップ音にゆっくりと瞼を下ろす。肌へと吸い付く柔い唇が心地良い。腰に回した腕に軽く力を込めて吐息を零し、少しの後不意に漏らされた呟きにはふと笑みを。己には見えないが、満足に痕を残せていないのだろう。男女の差だろうか、彼女の首筋に見える鬱血痕をじっと眺めながら片眉を上げ )

  • No.306 by 燭台切/霖  2020-01-09 22:58:28 





燭台切:
…しょうがないな。それじゃあ代わりに、僕のお願いも聞いてくれる?
( 己の言葉で罪の意識を抱えてしまったのだろうか、唇を噛んで顔を伏せる彼女を見ると閉口し。そこで身を引かれるのならば何も出来ずに終わってしまうところだったが、今回は後に続いた頼みにほっと胸を撫で下ろし緩く笑みを。此方を見ずに話す彼女をじっと見詰めて返事をし、その可愛い顔が見えるよう細い顎を掬って瞳を己へと向けさせ。警戒心を解くように微笑を浮かべ、顎に添えていた手を頬へと移動させると、目尻へと口付けを落とし。金の瞳に慈しみをたっぷりと含め、此方の願いが伝わるよう思いを込めて。)
僕に手伝わせてくれないかな。…少し早めに床に就くのも、悪くないよね。


霖:
で、できるってば。もう子供じゃないし…。
( 儘ならない現状を憂いての呟きに対し、彼の笑みが聞こえると口を尖がらせあからさまな不満を。既に婚姻だって結べる年齢だというのに、こんなことも出来ないのはどうにも情けないというか、彼と釣り合わないというか。先程から漏れる吐息の悩ましさに煽られ、もう一度肌に唇を押し付け。少しばかり強めに上顎と舌で挟むように吸い付き、舌先の痺れを感じつつゆっくりと離れ、白い肌に浮かぶ赤い痕に瞳を輝かせ。愛おしげに目を細めて自らの所有印を眺め、興奮冷めやらずに顔を背ける彼の頬を掌で包み、はむりと唇を重ね。)
…っん、…ふふ、膝丸。ほら、ちゃーんと大人だよ。



  • No.307 by 日和 / 膝丸  2020-01-10 22:10:29 



→ 日和

…それが君のお願い?──…ふふ。うん、そうだね。
( 今夜共寝するのに加え、もっと傍に居たいと望むのは欲張り過ぎだろうか。彼の顔を見れずに視線を落として悶々とする最中、了承の意と共に顎を掬い上げられては仄かに頬を染め。彼の優しい笑みにほうと気が抜けた様に息を吐けば、目尻への口付けを受けながら頬に添えられた手へ緩く擦り寄り。こちらの要望を受ける代わりとしてのお願いにはそれで良いのだろうかと目を瞬かせる。しかし彼の瞳から伝わる心地良さに胸はじんわりと温まり、柔らかく笑みを浮かべて頬にある手をそっと包み込み。そうと決まれば早速執務室へ移動をと腰を上げ、握ったままの手を軽く引いて )
じゃあ、早く終わらせなきゃだね。お手伝いお願いします。


→ 膝丸

そういう意味で言ったのでは、…。
( 言い回しが悪かったらしく、不満げな声が耳元から聞こえてくると咄嗟に口を開き。子供だと揶揄していたわけではないのだが、そう聞こえてしまったのなら謝る他ない。だが謝罪を並べる前に再度唇が押し付けられると大人しく口を結び、瞬間ぴり、と僅かな痛みが走る。痕を付ける事に成功したのだろうか。傍から感じる満足げな息遣いに双眸を細め、ふと小さな掌に頬を包まれては不思議そうに視線を彼女へ。そのまま流れるように唇が重なり、僅かに目を見開いた後、そうして喜んでいる姿は幼子のようだ、などと微笑ましく思いながら彼女の掌に一つ口付け )
ふ、──そうだな、君はもう子供ではない。

  • No.308 by 燭台切/霖  2020-01-10 23:29:02 





燭台切:
…うん、出来れば夕餉の前に終わらせようか。
( 桜色に染まる白い肌の愛おしさを確かめるようにじっと眺め、まるで子猫のように掌に擦り寄る姿を堪能し。愛猫の滑らかな肌を指の腹で軽く擦って撫で、重なるての小ささにほうと吐息が溢れ。ああ、なんとも可愛らしい。瞳が熱を持ち、職務はもう少し先でも良いのではと思いかけたところで徐ろに彼女が腰を上げ。そのまま手を引かれ先導されると、随分と欲に忠実な己を内心で叱責し。幾ら思いが通じ合ったとはいえど、浮かれすぎだろう。髪が乱れることも気に留めずにふるふると首を振り、気を取り直すと明るい声色を。)


霖:
ふふ、膝丸に大人にされちゃったもんね。
( 前言の撤回にも聞こえる彼の言葉に満足げに頷き、少しばかり意味深を装い揶揄を返して。しかし彼の唇が掌へと触れれば満悦の色も抑えられ、じいとその箇所を見詰め、僅かに眉根を寄せ。同じように口付けが返ってくると思っていたのに、未だ言い付けを守ってくれているのだろうか。あからさまに拗ねた様子で彼を深く抱き締め、肩口に顎を乗せて落ち着きなく身体を緩く揺らし、自制のできない自身が情けなく思えばそこから派生し幼さが目立ち、歯痒さに背を丸めて。)
……でも、もうちょっと大人になりたいなぁ。



  • No.309 by 日和 / 膝丸  2020-01-11 02:20:08 



→ 日和

夕餉の前か、……うん、頑張ります。
( 彼に甘えてだらだらと怠けてしまいそうな予感がして無理矢理切り替えたものの、やはり胸中に寂しさが残ってしまう。襖を開いて廊下に出ながら誤魔化すように笑み、そこから少し廊下を歩いて執務室へと辿り着けば、中に足を踏み入れつつ名残惜しげに彼の手を離し。共に居たいとは言ったが、仕事中に私情を挟んで触れ合ってしまうのは効率的にも宜しくない。一先ずは終わるまで我慢だろうか。残念そうに眉を下げながら隅に寄せていた書類を抱え、それを作業用の机に置いて考える様に首を傾げては、取り敢えず今ある処理済みの書類をお願いしようかと束を取って振り返り )
うーんと、──まずはこれから確認してもらおうかな。


→ 膝丸

俺はさして何も、…していないのだが。
( 彼女を大人にしたのは己、それはどういう意味であろうか。揶揄を含むその言葉に首を傾けつつ軽く眉を顰め、目前で分かりやすく拗ねた様子を見せる彼女にゆっくりと瞬きを。その後身体を揺らして背を丸め、幼子を彷彿とさせる仕草や口調に目元を和ませ、子をあやす様に肩口に乗せられた頭へと片手を添えて髪を撫でる。既に大人へと足を踏み入れた所だというのに、彼女はどこまで望んでいるのだろう。己としては、人の目を引く魅力的な大人の女性にはあまりなって欲しくないのだが。それを言うと束縛になってしまうだろうか、悩ましげに彼女の肩へと頬を乗せながら問いを投げ )
君は……どう、大人になりたいのだ?

  • No.310 by 燭台切/霖  2020-01-12 21:54:09 





燭台切:
オーケー、それじゃあここからは審神者と近侍だからね。
( 手を引かれるままに自室から主人の執務室へと赴けば、近侍らしい仕事に襟を正して気持ちを引き締め。手が離れふと見えた彼女の横顔に、何処か惜しむような色が見えたのは自らの思い上がりだろうか。可愛い主人のためにも本腰を入れて早めに片付けてしまわなければ、気付かれないようにくすりと笑い、抱えた書類を受け取って。詰まれた書類の内容に軽く目を通しつつ卓前へと腰を下ろすと、己を叱咤激励する意図も含めて一つ宣言をした後、視線は既に誤字脱字の確認へと注がれ。)


霖:
…もうちょっと、余裕のある大人。膝丸に何されても、大人っぽく対応するの。
( 髪を撫でる手付きはまさに子をあやすようではあるが、好きな人の掌に安堵しない筈もなく。不機嫌の色も段々と薄まり、肩に感じる重みの心地よさに瞳を閉じ、はふりと心地の良い吐息が漏れ。投げられた問いに少し間を空け、目の前の愛しい相手を想いながらも理想の自分を語り。想い合う仲となったとはいえ、矢張り十数年間で培われた憧憬の念は拭えず、何処か遠い存在として認識している節が多々ある。彼に似合うような女性に、審神者になりたい。彼の目元に唇を寄せ、口角を緩く上げ。)
膝丸は私に甘いから、向上心は自分で持たなきゃ。



  • No.311 by 日和 / 膝丸  2020-01-15 20:57:54 



→ 日和

──…よし。できた、かな。
( 書類を受け取った彼を見て同様に腰を下ろし、その後宣言された言葉には己も気を引き締めて一つ頷き。普段通りにと意識して小さく息を吐いては、早速書類に目を通す彼に倣って執務を開始した。勿論最初はあまり身が入らなかったものの、元々集中し始めると周りが見えなくなる性質。故に気付けば意識は書類に向かい。印を押すだけのもの、署名や報告書類の作成などそれぞれミスの無いよう丁寧に記入し、黙々と出来たものから順に彼の方へ回していき。それから数刻後、最後の一枚へと記入を終えるなり顔を上げては、満足げに書類を持って確認し。彼の方は問題がなかっただろうかと視線を投げて )


→ 膝丸

自ずと向上心を持つのは良いが…──あまり大人になられては困るな。
( 少しは機嫌が直っただろうか、気の抜けた様な吐息を零した彼女に双眸を細め。語られてゆく大人の理想を静かに聞き入れ、ある台詞を耳にするなり僅かに眉を吊り上げ。何をされても大人な対応を、という事は己が触れても今の様に可愛らしい反応を見せる事もなくなるのだろうか。子の様に拗ねたり、顔を赤くして恥じらいを見せたり、そういった素直な反応がなくなるのは面白くない。無論、主人の成長は嬉しいもの。理想に口を出すつもりはないが、手放しに応援できそうもない為に曖昧な苦笑を零し、呟き混じりに緩く腰を抱き寄せ )

  • No.312 by 燭台切/霖  2020-01-18 22:56:18 





燭台切:
───…ん、終わった?お疲れ様、主。
( 次々に渡される書類を一枚一枚確認していると、気付けば日は随分と傾き夕陽が顔を見せ始め。随分と集中しているようで、無駄口も叩かずに手を動かす様子に感心しながら確認作業を進めていれば、暫くぶりに聞こえた彼女の声に顔を上げ、微笑みと共に労いの言葉を。時刻を確認すると、夕餉まですぐ、という程でもなく、矢張りやる時はやるのだと再確認し、自らの主人を内心で誰にでもなく誇り。彼女の手から最後の一枚を受け取り軽く目を通してから再び主人の方へと視線を向け。手を伸ばして小さな頭を優しく撫でると、心からの賛辞を。)
僕はもう数枚残ってるから、先に休憩してていいよ。集中してよく頑張ったね。


霖:
…子供の方が、かわいい?
( 聞こえた曖昧で複雑な苦笑に彼をじいと見詰め、此方も嬉しいような、残念なような、様々な意図を併せ持つ表情でぱちりと瞬きを。優ったのは嬉しさか、やや期待の込められた声で問いを。成長するのを望まれていないというのもまた複雑だが、今のありのままの状態を好いてくれていると改めて実感すると、愛おしさが増し気恥ずかしげに照れ笑いを浮かべ。とは言え成長しなくてもいいという理由にはならないが。せめて行動くらいはと細やかな抵抗として優しく彼の髪を撫で、子を愛でるように頬を擦り寄せて。)
大人な女の人の方が好きかなって、…思ったんだけど。



  • No.313 by 日和 / 膝丸  2020-01-21 22:20:31 



→ 日和

ん、……じゃあ、お茶淹れてくるね。
( 労いと共に微笑みが向けられ、集中していた意識が一気に解れていき。頭を撫でる大きな手に緩々と嬉しげに頬を和らげ、彼からの賛辞を享受する。その柔らかな笑みと、優しい掌が己に向けられている事に満足し、気が抜けた様に息を吐き。彼に任せた分がまだ残っているのなら手伝おうかと書類を見るも、休憩を促された手前遠慮されてしまうかと思い留まり。ならば彼が残りを終わらせる間にゆっくり休憩出来るよう準備しておこうと腰を上げ、長時間座り続けて固まった身体を軽く解しながら厨へと向かい )


→ 膝丸

君が子供だろうが、大人だろうが──愛しいと思う気持ちに変わりはない。
( こちらの意図を上手く汲み取れなかったのだろう。彼女もまた曖昧な表情を浮かべており、言い回しが悪かったかと僅かに眉を下げ。正直相手が彼女であれば子供っぽくても、大人っぽくても構わない。問われた言葉には否定も肯定もせず、己の気持ちのみを口にし。本人に変わりたいという意志があるのなら止めはしない、理想があるなら目指しても良い、けれど己に囲われたままでいて欲しい。湧いて出る我儘な思考に苦笑混じりの息を零し、髪を撫でる手と頬の柔らかな感触を堪能し。目尻を薄く上げながら近くの耳朶へ唇を寄せ )
ただ、君の成長を嬉しく思う反面、寂しくなるのだろうな…と。

  • No.314 by 燭台切/霖  2020-01-23 08:03:34 





燭台切:
ありがとう。慌てて零しちゃ駄目だよ?
( 己の行動によって、目に見えるほどに気を解し柔らかく微笑む彼女は一等愛らしく、此方の仕事が終わってさえいれは褒賞と称して抱き締めていたことだろう。ぽんぽん、と最後に髪を撫で付けると、腰を上げた彼女を一瞥し言葉を向けた後に再び書類の方へと顔を伏せ。しかし視界から消えるまでは視線が彼女を追ってしまい、凝った身体を解す様を見ながら胸中にてもう一度労いの言葉を。主人と茶が喫せるのならば、少しでも早く終わらせなければ。再び姿勢を伸ばして鉢巻を締め直すと、作業を再開し。)

霖:
…膝丸のものってことは変わりないのに。
( 淡々と気持ちを素直に紡いでくれる彼の言葉に耳を傾け、内側に染み込む想いに少し肩を竦め。何となく感想が子を思う両親のようで擽ったく、困ったように眉を下げて笑い。耳朶に口付けを贈られるのは少しばかり官能的に感じられ恥ずかしく、彼に対し抱く感情が家族に向けるそれでないことが改めて実感でき。こんなにも好きなのに、余すことなく伝える術のない自分が歯痒い。白い首筋を指で撫で、浮かぶ赤い鬱血痕に目を落とし、ちゅ、ともう一度其処へと口付けを落として音を立て。)
……じゃあ、これ以上成長しないように、隠しちゃう?



  • No.315 by 日和 / 膝丸  2020-01-24 21:56:41 



→ 日和

…お茶だけ、でいいかな。
( 執務室を出て厨に着くなり、茶を用意しながらふと小首を傾げて呟きを。普段の調子で休憩には茶と茶菓子をと思ったが、夕餉も近いし茶菓子は不要だろう。盆に二人分の茶器と急須を乗せて一つ頷き、ゆったりとした足取りで執務室へと歩みを進め。辿り着いた部屋の前で盆を抱え直して襖をそっと開けば、集中している彼の邪魔にならないよう静かに入室し。卓の上に盆を置いて腰を下ろしては、湯呑みに茶を注いで準備を終え、彼の仕事はもう少しだろうかと手元の書類をちらりと見やり。しかし、あまり見過ぎては気が散るかと視線を室内に投げて待ち )


→ 膝丸

いや、──俺は君を隠したいわけではないのだ。
( 首筋を辿る指の動きにすっと目を細め、先程痕を残した箇所へと軽い音を立てて口付ける彼女に薄く口角を持ち上げ。己の為に告げられる言葉に愛しさを募らせながら、その問い掛けには首を振る。彼女を隠してしまいたいという気持ちが少しも無いとは言い切れないが、完全に縛り付けるつもりはない。この本丸の主人を己の私情で奪ってしまうわけにはいかないだろう。それに何より、寂しくなるからなどという理由で彼女の成長を阻みたいとは思っていない。高い位置で結われた髪にするり、と指を通しながら優しく梳き、華奢な肩に顎を乗せ )

  • No.316 by 燭台切/霖  2020-01-25 23:57:20 





燭台切:
───…はい、おしまい。ごめんね、退屈だった?
( 暫くの後、盆を抱えて意図的に音を殺し部屋へと戻る彼女の気配を背後にて感じ。物音を立てないよう配慮しているのは、集中力を切らせないためだろうか。心遣いは助かるが、好いた子との休憩が目の前にあるというだけで、普段通り落ち着いていられない程には格好良くないらしい。急く自らを抑えつつ、粗が出てしまわないよう必死に堪えて最後の一枚のチェックが終わり、ふう、と溜息が漏れ。束の上へと紙を重ねてから主人の方へと向き直り、距離を必要とせずに隣へと腰を下ろし、心なしか少しばかり跳ねた声で謝罪を。)


霖:
…私、欲張りな膝丸も好きだよ。
( 軽い気持ちで投げた問いではあったが、首を横に振られると安堵と少しの寂しさが混ざり合い、少々迷った後に一言を返し。こうして気遣ってくれる彼も、嫉妬を表に出した彼も、どちらも愛おしくて堪らないのだ。勿論本当に隠されたらそれなりに困りはするが、彼のことを嫌いになるわけはない。髪を梳く優しい手に返すように、頬へと何度も唇を寄せて距離を詰め、はふりと吐息が零れて。離れ難い、名残惜しい。そんな思いを込めて、なんとも切実な声色にて先の発言を覆い返し、情けなさに小さく唸り。)
…んん、違うね。欲張りなのは私。もっと膝丸と一緒にいたいし、好きになって貰いたいしー…。



  • No.317 by 日和 / 膝丸  2020-01-28 15:38:22 



→ 日和

ううん、そんなに待ってないから──お疲れ様。
( 集中が切れたせいか、静かな室内にそわそわと落ち着かない様子で身動ぐ最中、不意に彼がこちらを向くと視線を投げ。隣へと腰を据える彼に緩く首を振っては、先程された事を返す様に労いの言葉と共に優しく頭を撫で。公私を分けていた反動か、離れていた距離が縮まるともっと触れたくなってくる。とはいえ、夜に共寝するのならその時まで我慢した方が良いだろうか。あまりベタベタし過ぎては鬱陶しいと思われ兼ねない。撫でるのみで止めた手を下ろし、湯のみを彼の方へ差し出しながら感謝の意を告げて )
手伝ってくれてありがとう。君のおかげで早く終わりました。


→ 膝丸

…君のそれが欲張りだというのであれば、何も違わない。
( 少しの沈黙後、ぽつりと返された言葉にふと笑みを零し。どんな己であろうと受け入れてくれるつもりらしい彼女に胸中を温める。そのまま頬に繰り返し受ける柔い唇の感触に意識を向けてゆくものの、色々と気持ちを含んだ声色で唸る彼女の様子には僅かに片眉を上げ。一緒に居たいと、愛する人にもっと愛されたいと、そう願うのはこちらも同じ。欲張りなのは彼女に限ったものではない。髪を梳いていた手をゆっくりと項に這わせ、白く細いその首筋に唇を押し付けてはやわやわと甘噛みし )
──俺も、君と同じ気持ちだ。

  • No.318 by 燭台切/霖  2020-01-30 03:28:32 





燭台切:
君と一緒に過ごすためだよ。これで今夜はゆっくり眠れるね。
( 誰かから頭を撫でられるのは余り慣れたことではないが、相手が彼女というだけで一定の心地よさが身を包み、ふっと瞳を細めて。差し出された湯呑みを受け取り軽く手を温めると、すぐに離れてしまった彼女の掌を惜しむように軽く凭れて体温を求めて甘え。暫くの間ずっと机へと向かっていたのだ、褒美として好いた女性を求めてしまうのは当然だろう。茶を啜る前に卓上へと置き、此方も更に彼女を労うように華奢な肩を抱き寄せ緩く抱き締めて距離を詰め。出来ることなら今からだって彼女と一緒に寝てしまいたいのだ、この程度の甘えは許してほしい。髪に鼻先を埋め、甘い香りに包まれ笑みを浮かべ。)
…ごめんね。夕餉まで、少しこうしていていい?


霖:
…!、え、へへ。もう、膝丸ってば…。
( 髪を伝って手が項へと移り、肌に触れると反射的に身体が小さく跳ね、擽ったさに身動ぎを。彼の唇が首筋に当たると柔く弱い刺激が身体を走り頬を薄く朱に染めるが、口を開いたその発言に目を見開き数秒呆然と彼を見詰めていたと思えば途端糸が切れたように破顔し笑みが溢れ。最愛の人が自分と同じ思いを、しかも愛を募らせていると知れば幸福が増してしまうのは仕方ないことで。彼の首裏に腕を回して抱き締め、更に深く触れ合おうと愛しい人を求め。完全に今までの寂しさを彼に溶かされてしまい、幸せいっぱいの溜息を。)
…もう近侍戻しちゃおうかなあ。膝丸と離れてるの、私には無理かも。



  • No.319 by 日和 / 膝丸  2020-01-31 03:02:37 



→ 日和

──ふふ。…私も、もう少し君とこうしてたい。
( 彼が受け取ったのを見て自身も湯呑みを取ろうと手を伸ばすも、ふと肩に凭れる僅かな重みを感じると顔を上げ。卓上に戻されゆく茶器を目で追う最中、肩に回された腕に抱き寄せられてはきょとりと瞬きを。今し方遠慮した行為を彼の方から求められるとは。甘える様な仕草に思わず笑みを零し、腕の中でもぞもぞと身を捩って向き直り。そっと両腕を伸ばして彼の背中に手を添え、溢れる幸福感に頬を緩ませながら抱き締め返し。愛しい相手の温もりに目尻をほんのり垂らしつつ肩口に顔を埋め、心地良さにゆっくりと瞼を落として )


→ 膝丸

…俺が傍に居ると、仕事に集中出来ないのではなかったか?
( 身体を跳ねて頬を薄紅色に染める彼女は愛らしい。己が触れる事で見せる反応に満足げな表情を浮かべ、呆然としていたかと思えば次の瞬間破顔する彼女の可愛い姿を目に焼き付け。柔く細い腕に抱き締められる心地にはふっと吐息を零し、甘さを含んだ香りにふわりと包まれながら柳腰を抱き寄せて。近侍を戻そうかとぼやく主人には僅かに首を傾ける。また側で支えられるのなら本望だが、己が近侍を下ろされた理由は執務に身が入らないから、であった筈。日々良い方へ向かっているとはいえ、未だ本丸建て直しの途中。今の距離感に悶々としているのは己も同じではあるものの、本気で言っているのだろうかと彼女の顔を覗き込み )

  • No.320 by 燭台切/霖  2020-01-31 20:05:50 





燭台切:
…駄目だね、浮かれてる。格好悪いなぁ……。
( すっぽりと覆い隠せてしまう小さく華奢な身体が腕の中でもぞりと動き、腕が背中へと回るとお互い求めあっているということが身に染みて分かり、気の抜けた微笑みが溢れて。肩口へと可愛い顔を埋められ、指先に髪を巻き付け遊びながら頭を撫で、与えられる温もりを甘受し。この後一つの寝具で添い寝するというのに、今こうして抱き締め合っているだけで満足してしまいそうで。これ以上の蜜月さがあるのだろうかと思えばふつりと欲が湧き、自身の従順さに苦笑を。薄い背を撫でながらぽつりと呟き、彼女に情けない姿を見られないようきつく抱き締め直し。)


霖:
…やっぱり、だめかな。今もお仕事放っちゃってるし…。
( 大好きな彼に抱き寄せられ、このまま眠ってでもしまいそうな温かさと安堵に包まれていたが、聞こえた疑問の声に眉を下げると一旦肩へと手を置き身を離し、此方からも向き直り。確かに今も内番は放置してしまっているし、余り成長の兆しがあるとは思えない。近侍を取っ替え引っ替えするのも忙しないだろうし、避けるべきか。同じ本丸にいるというのに、ただ遠くから彼を物欲しげに目で追うだけの悶々とした生活を思えば、鬱々とした気分が表に出てしまわないよう唇を噛んで、ちらりと彼を一瞥し。)
……膝丸は、寂しくない?



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