マーメイドラグーンの従兄弟事情 《〆》

（　／　うわわ、ミスで連続投稿してしまったみたいです。すみません…！！全く同じ内容なので下の一つと、こちらの投稿は無視してください。ご迷惑おかけします…！蹴推奨。　）

そうだよ？アリエルって僕のデザインすっごく褒めてくれるからついつい会いに行っちゃうんだよね！仲間って一緒にリクルートしてる人達？それなら問題ないよ！ジョーの傘は既にもう異彩を放ってるし、もっとポップにしたって誰も文句言わないでしょ。なんならみんなのアイテムをアレンジしてあげてもいいよ！僕だってジョーのこと知りたいんだからさーいいでしょ？
(彼の表情が歪んだのも気にすることなく、王女とはさらに仲良しアピール。彼の上司が王女の敵であるのは知っているが、自分には関係ないと思っているようだ。傘のアレンジは拒否されてしまったが、それでは契約を果たせない。あの傘は既にかなり目立つもの、これ以上派手さが増しても問題ないと判断したのか、部屋の中を見回し傘を探し始め。彼の言葉の真意が仲間に馬鹿にされる、だとは思っていないようだ。)

あっそ、随分呑気にやってんだなぁ。まあどうでもいいけど。どういう意味だオイ、文句とかそう言う問題じゃなくて、…あーもう。分かったよ教えりゃ良いんだろ！？…今まで会わなかったのは、見て分かる通り住む世界が違うから。そんで、マスターからの仕事は俺が何よりも優先すべきことだ。あの人、怒らせると怖ぇからなぁ。…ほら答えたぞ、これで満足だろ。わかったらさっさと傘探すのをやめろ。
(主人との一件以降王女の事を目の敵にしている様子、不機嫌そうな表情にて心底興味無さそうに軽く話を流して。問題無いと勝手に判断され上手いこと言いくるめられそうになるのを引き止めようとするも既に行動に移ろうと動く彼に焦りを覚え、それを阻止するべく先程の質問にぽつりぽつり、答え始め。短く簡素に答え終えると傘が見付かる前に、と直接彼を止めつつ再度仕事に取り掛かろうかとペンを持ち直して。)

ふふっ、ジョーはアリエルのこと好きじゃなさそうだね。アリエルはジョーに会いたがってたのに。えー！ジョーはアースラに会うの禁止されてたわけじゃなかったの？それなら早く来てよ！僕はトリトン王から禁止されてたから会いに来れなかったけど、ジョーから会いに来てたらもっと早く話せたのに。家族の時間は仕事より大事だってアースラもきっと分かってくれるし、住む世界なんて関係ないよ！
(ついに根負けしたのか彼はこちらが提示した質問に答えた。その答えにふんふんと頷きつつ、内心はあの傘をアレンジし損ねたことを少々残念にも思っていて。話をきけばてっきり自分からは会いに行けない状態だと思っていたのに、いつでも会いに来れたのかと不満げな様子で身を乗り出して仕事を再開しようとしたのを遮った。)

…もう何なんだお前ら、揃いも揃って呑気な世間知らずかよ。あ？別に何も言われてねぇけど…あのなぁ。それを関係無いと思ってんのはお前とあの小娘だけだ。普通なら互いに相容れない存在で、お前らは俺らを避けるべきだ…って、実際そう言われてたんだろ。ま、目的のためなら例えどこに隠れようと逃がしゃしねぇから避けてもあんま意味ねーけどなぁ。
(二人して此方がヴィランである事をすっかり忘れてしまったかのような呑気さに驚きを通り越して呆れた様子顕わにぼそり、呟き。再開しようとした仕事遮られては気怠げに頬杖付きぶつぶつと認識の差を説き。彼に"家族"と呼ばれた瞬間不思議と僅かに温かさ覚える己の心情には気付かないふりをして。)

でもみんな同じ海の仲間たちでしょ！確かにトリトン王にはジョーと僕がいる世界は違うって言われたし、今も厳密には会うの禁止されてるけどさ…でも今ジョーと話してて僕はなんともないし、トリトン王は考えすぎだよ。――ふーん…つまり僕との契約があれば、ジョーは僕がどこにいこうと見つけ出してくれるってこと？
(ヴィランというのがどういう存在か、それはアリエルとアースラの一件で知ってはいるものの、その相手が従兄弟である彼となれば存在を見ないふりし続けていた過去には戻りたくないのが本心だ。さらりと今もここに来ることを禁じられていることを口から滑らせながら、気怠げながらもこちらを向いている彼に上機嫌な笑顔を返し。脅しで言ったであろう逃がさないという言葉を曲解してポジティブに捉えれば、何やら首を捻り考え始めて)

やっぱり禁止されたまま来てやがったか。そりゃ許可する理由がねぇもんなぁ、当然だ。良いのかァ？お前みたいな良い子ちゃんが大事な王様の言い付け破っちまって。──あァ？…まあ踏み倒されちゃ堪らねぇし見張っとけとはアースラ様に言われてっけど。だから契約者を追う時は見つけ出すなんて聞こえの良いもんじゃねえよ、取り立てみたいなもんだ。
(彼が口を滑らせ発した一言にやはりと納得すると同時に平然と決まりを破って此処に居る彼をじとりと横目に見ては、これまた主人の敵に等しいはずの王に絶大な信頼を寄せ従う目の前の彼含む住人達を馬鹿にするような口振りで言葉続けて。予想に反した捉え方をされ、何を考えているかわからないと不思議そうな顔しつつ其の質問には真面目な解答残して。)

あ、しまった。確かにトリトン王は偉大な人だけど、あんなの正しくないよ！僕、王様にジョーとは住む世界が違うって言われてさ、そんなものより従兄弟って繋がりの方が強いって言い返しちゃったんだ。あの時はトライデントから雷が落ちると思ったよー。でも僕の本心だし…ってことは僕は良い子じゃないかもね。僕が契約を守ろうとしない悪い子なら、僕の世界にも来てくれるんでしょ？やっぱりジョーと何か契約しようかな…
(トリトン王のことは信頼もしているし敬意もある。だがデザイナーらしく自分の信念はなかなか曲げない頑固な面もあるようで、王に盲目的に従わないのならば「良い子」としては失格だと含みのある笑みを彼のジト目へと向けた。そもそもトリトンとアースラの抗争さえ自分とジョーにとっては関係のない話、従兄弟という繋がりは本人達以外には切れぬものなのだから。契約の名のもとであれ、どういう形でも彼が此方を追いかけて来て会えるなら良しとするらしい。彼がずっと自分を追いかけてくれるような契約はないものかと勝手にその候補を考えていた)

…それマジで言ったのか？あのトリトン相手に？あっちはあっちでアースラ様に敵意剥き出しなんだから火に油じゃねえか。…案外肝が座ってんだな。いや、そもそもそんぐらいじゃないと許可も無くこんな処来れねぇか。例え良い子じゃ無くてもお前は悪にはなれねーよ。あとそんな動機で契約はさせねぇ。…お前には大切なもの失ってまで叶えたい願いも、差し出せるモンもありゃしねぇだろ。
(じと目向けていた表情一変きょとんと瞳を丸く見開いては数度瞬き、彼の行動を己に置き換えて頭に想像しては恐ろしさからかぶるりと身震いし、目上の存在にも物怖じせず信念を貫き通すその姿勢に珍しくも感心示した様子で話し。適当な契約を口実に利用しようと目論む彼が未だ思案続ける間に先手打ち門前払い。その内心は単に面倒くさいが半分、仮にも"唯一の従兄弟"である彼が悪の道に簡単に足を踏み入れるような事は避けたいと思うなけなしの良心が半分、といった様子。) 

ははっ、言っちゃった。でも僕は僕が信じたことをしていかなくちゃ、これデザイナーの基本だよ！ここに来たのもそういう理由かな。――…ふーん、契約「しない」じゃなくて「させない」なんだー…ジョーが僕のこと考えてくれて嬉しいな。でも契約内容が浮かばないから今すぐ契約は無理だね。僕の大切なものと叶えたい願いとは一緒だし、あと僕が持ってるものは…デザイナーとしての才能？
(トリトン王に言い返したことなど気にも留めない様子で軽く笑い飛ばす。自分が信じた道を突き進む力は個性がものを言うデザイナー界では必要な能力だ。ただでさえ近隣にライバルが3人もいるのに、自己主張して行かなくてはすぐに勢いに飲まれてしまう。彼の契約拒否への言葉に目を瞬かせたあと机に肘をついて、すました笑顔を見せた。そもそも噂によれば、彼はどんな願いであれ契約に応じ、その代償をいただく存在らしい。その彼が自分を契約させないという文言で断ったことが、どこか自分が特別扱いされているようで嬉しかった。すました顔からは途端に上機嫌なオーラが溢れ出す。今はまだ契約内容も浮かばない、良い条件が浮かんだら改めて彼に持ちかけてみようとまだ懲りない思想を持っていた)

怖いもの知らずにも程があんだろ。敵地に身一つで乗り込んで来たも同然だって自覚あんのか？…ねえんだろうなぁ。な、ッ…～そうだよ、本当は持ち掛けられたら契約取って帰らねーとアースラ様にどやされんだ。俺が気紛れで止めてやってるうちにさっさと引き下がったほうが身のためだぞ。次は…声でも、魂でも、本当に何でもとるからな。
(へらへらと笑いながら軽く言う彼に信じられないと言わんばかりに驚きを顕わに一言、現状が考え様によっては彼にとって危険な状態であること理解しているのかと問うも、どこまでも呑気なその様子にすぐさま己で答えを出して独りごち。澄んだ笑顔から溢れる上機嫌オーラと共に放たれた台詞に慌てて否定しようと声上げるもあながち間違っていないためそれは叶わず、すぐ居心地悪そうに彼から完全に視線外しては拒否した理由を"気紛れ"という言葉を使い誤魔化しつつ、尚も彼に契約はさせまいとさらりと脅しを混ぜつつ説得。)

うーん、ないね。だってジョーがいるところだし。危険な所だとは思うけど、敵のいる場所だとは思わないよ？ここにいる人達だってある意味海の仲間だし。僕アースラがショーの時率いてる人達の服のデザイン、結構好きだしね。ははっ、アースラは厳しいね。…その「何でも」って言うのはさ、例えば僕自信も含まれてるの？
(彼が自ら導きだした答えにトドメをさすかのようにこちらからも肯定を。自国を脅かす存在ではあるが彼女が率いるダンサー達はなかなか好みの服を纏っていて、密かにセンスがいいのではないかと思っていた。先程から言葉の端々に見える彼の上司の厳しさにはご愁傷さまと笑ってみせる。視線が外れてもこちらから彼をみることはやめず、またふと頭に浮かんだ疑問をそのまま口にして)

ふ……本当に変なヤツ。何を根拠に言ってんだか知らねーけど、今この瞬間だって何されても不思議じゃねーってのに。…あーあ、お前と話してっと気が抜けちまうなァ。──は？…まあ、契約内容にはよってはな。望みを叶えた後、そいつの魂をとる事も、身体ごとを貰う約束をすることもあるっちゃある。…んな事聞いてどーすんだ。
(あっさり肯定返す彼に思わず肩の力抜け、逸らしたままの顔僅かに口端吊り上げ小さく笑み溢れ。手持ち無沙汰な片手に視界映ったペンを持ち、しかし仕事を再開する訳では無くただくるくると手元で回しそれを眺めながら話して。この海の支配を目論む悪人への言葉とは思えない高評価に呑気だなぁなんて頭で思いつつ問われた疑問に答えては、また契約を持ち掛けるつもりかと疑り深く問い掛けて。)

……ふふ、だってジョーは僕の嫌なことしないし、僕はジョーに何されても嫌じゃないからね。ここに証拠があるよ？…それじゃあさ、僕がジョーと何か契約をして、その契約の代わりに僕の身体を差し出すって言ったら、僕は一生ジョーの隣にいてもいいってこと？
(彼の口の端に浮かんだ笑みに数秒呆気に取られた。ニヒルな笑いではない小さいけれど自然な笑み、妖しげで怒った表情ばかりだった顔に特別に浮かんだ表情にこちらも思わず微笑んだ。少しだけ上がった口角をそのまま降ろしてしまうのが惜しくて、指でそこを押さえる。彼は怒るだろうが、今彼はペンを回している、即刻この手を払うことはできないだろう。そうやって頬に指を添えたまま、今までと比べれば真面目な声色で契約の対価を確認する。彼の言う身体を差し出すとは違う意味なのかもしれないが、自分が言ったように受けとることもできるはずだ)

……んん。そりゃあ、こっちに害の無いやつ相手にむやみやたらに手は出さねぇよ。上からの命令でもありゃ話しは別だがなァ。──そういう契約なら、まぁそうなるな。けどよ、お前には別にそこまでする理由はねぇだろ。家族や友人を捨て、仲間を裏切り、自由を失ってまでここに留まりたい…なんてまさか言わねえよな？
(口角意図的に上げようと唇端に指押し当てる彼に文句言いたげな視線のみ向け暫し無言の間を設けるも特に声を上げて怒る訳では無く、しかし何か話そうにも思うように口が開かないことに少しだけ迷惑そうな顔をしては手に持つペンを捨て彼の手をするりと上から覆い掴んで外し。再び自由になった口で、先程までより真剣に聞こえる問い掛けにこちらも茶化すことなくごく真面目な回答。それに続けて彼の良心に訴えかけるような言葉選びながらまさかそんなことは無いはずだ、とまるで肯定を待つような形の質問を返して。)

ってことはジョーの意思じゃないんでしょ？君から僕をどうにかすることはないってことだよ！…―契約をする理由ならある。ジョーは僕の唯一無二の従兄弟だからね、代わりなんていない特別な繋がりがジョーとはある。だから僕はジョーと自分を対価にする契約をしても構わないんだ。…でもジョーは間違ってるよ。ジョーと契約したからって今までの繋がりが途切れるわけじゃないでしょ？捨てたり、裏切ったりするわけじゃない、僕とジョーの新しい繋がりが増えるだけさ
(自分の手を掴んだ彼の手にさらに自分の手を重ねた。彼は根本的に勘違いしている、彼との繋がりか今の繋がりか、それらは取捨選択しなければいけないものではないはずだ。例え彼がそう思っていても、海を治める王がそうだと言っても、それは間違っていると何度でも否定するだろう。深海の住人だからだろうか、彼の手は自分より冷たい。それさえも心地良いと感じながら変わらず彼に笑みを向けていた)

お前がこうやって此処に来るだけならな、大した問題にはならねぇ…と思うが、それでもバレたら面倒事にはなるだろうな。そんときゃ俺は知らねーぞ、…だから勝手にしろ。…あのな、こっちはお前らの生きる世界と違って甘い話ばかり転がってるわけじゃねぇんだよ。例えばここから一生出られない魔法を掛ける事も出来るし、アースラ様が寄越せと言えば俺はそいつの身体を差し出す。…お前は俺達と契約するって事を軽く見すぎなんだよ、条件次第では本当に何もかも失うって事よぉく頭ん中に叩き込んどけ。
(彼と言葉交わす内気付けば随分と絆されてしまったようで、些か分かり難く遠回しながらも彼の来訪については少なくとも悪く思っていないと取れる意図の発言をぽつり、零し。笑みを絶やさず話す彼の口から洩れたあまりにも楽観的過ぎる意識にはなぜか此方が焦りを感じていた。やはり彼には契約をさせたくないという思いが強いようで、重ねられた手を解く事すら忘れて悪との契約のなんたるかをいつになく真剣なトーンで話して。)

ふふ、じゃあ勝手に何度でもここに来るよ。トリトン王はなんとかなるから問題はアースラの方かなぁ？あの人僕のことどう思ってるんだろ…服をデザインして送ったら仲良くなれたりしない？…んもぉ、本当に何もかも失うことなんて絶対ないよ！僕がもつ繋がりは海によって繋がってる、それはアースラでも切ることができない繋がりなの！ジョーとも海の仲間たちともライバル達とも、どの繋がりも闇の力では消えない。……それとも、ジョーは僕に全てを捨ててここに留まって欲しい？
(彼との会話で見え隠れした僅かな優しさ、それを敏感に察知すると嬉しそうにまた笑みを浮かべる。少なくとも会うのを拒絶している訳では無いのだ、冷たい態度ではあるが彼が自分を閉め出すことは決してしないとどこか確信があった。相も変わらず彼の口から出るのは暗く恐ろしい契約の話。しかしそれでも引く気はないらしく、むしろそちらが光あるこちらの世界を理解していないと頬を膨らませる。このままでは話は平行線だ、永遠に契約するしないの押し問答になってしまう。ここはひとつ新たな手を打つべきだろう。彼の側にいることを了承してもらえればあとはどうとでもなること、それならば彼の考えを飲み込んで逆手に取ってみるのも悪くない。重なった手に少し力を込めながら、ゆるりと首を傾げて優しげに笑みを浮かべてみた)

…どーせ来んならもう少し手の空いてる時にでもしてくれりゃ有り難いんだけどなァ。トリトンの傘下でアリエルと仲良しやってるお前の事、あのひとがどう思ってるかなんて簡単に想像付くだろ？…触らぬ神に祟りなしだ、とりあえず鉢合わせでもしないようにせいぜい気ぃ付けとけ。ハイハイ、上で平和に生きてきたやつらは皆そう言うけどよぉ、そんな繋がり全部失くして消えてったやつを俺は何人も見てきてんだ。～……少なくとも、お前にそれを望んじゃいねーよ。…だからさっきから止めてんだろうが。
(嬉しげな笑顔何となく直視出来ず視線を逸らせばそこにあるのは彼が訪れて来たことをきっかけに作業が止まってしまった書類の山。見るだけでうんざりするその量に辟易とした様子。恐らく彼と自分が従兄弟である事はある程度知れているはず、彼が目立つ行動を起こせば間違いなく自分に話が回って来るだろうと想像し一瞬顔を顰めた。面倒事を嫌う性格上、彼が主人とコンタクト取ろうとするのは避けねばならないと考えてその案を却下し。幾度説明しても変わらず明るく真っ直ぐな彼の言葉、聞き飽きた台詞だと一蹴。此の海に潜む闇の力がそう甘くは無い事を話しつつ最後の問い掛けには些か答えづらそうに間をあけた後ぼそぼそと人に聞かせる気がないような声量で呟き。先程から触れたままの手は、珍しく僅かに熱を持っていた。)

まぁ、そりゃ僕のこと快く思わないのは分かるけどさ…とりあえず会わないように気をつける、ジョーと違ってアースラは容赦なさそうだし。…――やっぱりジョーは優しいね、君が僕の従兄弟で嬉しいよ。でもさっ！結局それじゃあジョーと僕が簡単に会えないのは変わりないよね？！うーん………ねぇ、ちょっと気分転換しに行こうよ。こんな暗いところにいたらポップな気分にもなれないしさ、一緒にパークに行こうよ！
(アースラの闇が深いことは重々承知であるし、この部屋にくるまでにも暗く不気味な場所を通ってきたのだから、自分と相容れない存在だというのは分かってはいる。彼の上司に関してはいきなり距離をつめてはいけない、それこそ彼と2匹のウツボと仲良くなってからアースラと接触する方がいいだろう。今はまだ時期が早いということにしておく。深海の奥底に住む彼の手は冷たいが、そこが僅かに暖かくなるのを感じて彼の言葉が心から自分を思うものであることが伝わる。顔は背けられたままだったが、上機嫌に彼の手を握ったまま笑顔を向けていた。といってもやはり話は平行線、堂々巡りだ。デザインを考える時でも行き詰まったら頭をリフレッシュさせるのが1番。それならば普段はショーに出演する側としていくその場所に遊びに行こうと提案する。机の上にある書類の山は目に入っていない、既に頭の中は彼とパークを回ることでいっぱいだった)