教室の隅の魔法使い

ん…なら何も問題はありませんね。お互いが幸せなんですから…私、今本当に幸せなんですよ（ 背中へと手を回してしみじみ呟き ）怪しいだなんて人聞きが悪いですね。私は正々堂々一の身も心もバッチリ拘束しちゃうだけです（ えへ ）
ふふっ、わかりました。…でも、内心ちょっとぐらいなら…とか思ったりしないんですか？（ 背中指先でつつ ）

左様ですが、なら良かったよ。俺なんかで幸せ感じれて。( ぽんぽん、と背中叩けばぎゅう、と抱きしめて、) うーわ、本当にやめてよね？かなりタチ悪い事言ってるよキミ。やばたにえん、( やばたにえん、)
ひっ..！お、思ったって....んな事出来る度胸なんかないよ。( びくぅ、)

…はい、ずっとこうしてあなたに触れて愛し合いたかった…積年の想いがようやく叶ったんです。嬉しくならない筈がありません（ すりすり ）大丈夫です、心配しないでください。痛くはしませんから（ にこっ ）
心配しなくても今ここにいるのは私と一だけ…ここでのことは全部私と一の胸の内に秘めておけば誰にもわかりません。だから、ほら…こっち向いてください（ 既にタオルを巻き終わっているがそんなことを言ってイタズラっ子のように笑っていて ）

そっ、か....、そうだよね。もしも俺が双樹さんの立場だったら同じこと考えてるよ。( こくり、) 痛くなければ良いってもんじゃないの。やばたにえんよキミ。( むー、)
分かった！分かったから先に入ってよ！ちゃんと入るから！( 顔を真っ赤に染め上げながら必死に訴えかけては顔を手で隠して、)

多分、一の考えていることと私の考えていることは少しだけ違います……一は、前世というものを信じますか？（ 少しの間があって真剣な表情で問いかけ ）ふふ、そうは言いますが一に後ろめたいことが無ければヤバいことも何も無いのではありませんか？（ にこーっ ）
はーい、それじゃあ先に入って待ってますからね（ 手ひら ）

どーゆー..、前世か....まぁあんまり信じないかな。魔法だって双樹さんに会うまでは信じてなかったし。( 突然変わる真剣な表情に少し驚くもうーん、と首を傾げて。) ....。( 視線逸らして、)
....。( ちら、と後ろ見て。) はー、疲れる....取り敢えずパッと入ってパッと上がろ..、( 衣服を脱ぎ、腰にタオルを巻けば意を決して浴室へと、)

そうですか、それじゃあ私の一に対する想いが実は前世からのものでした…なんて言われても信じられませんよね（ 首こて ）…えいっ、お仕置きです（ 目を逸らす相手の首をグイッと魔法で此方を向かせて ）
待ってましたよ。ほら…立ったままだと身体冷えちゃいますから早く湯船に入ってください（ 湯船の端に寄って ）

....ふざけてるわけでもないね..、そっか。そうなんだ、でも、何でそんなこと分かるの？( 首コテ、) っ！ちょ、あだだだ！( 無理矢理に向かされた首。痛みに悶えながらやめてくれ、と必死に訴えて。)
....はい。( 必死に彼女の方を見ないように顔を逸らしながら隣へと入れば背中を向けるようにして、)

あら、関心を持ってくれるんですね？冗談だと笑い飛ばされることも覚悟してたつもりなんですが…理由は簡単です。私は一と…いえ、正確には一の魂と結ばれる、ただそのためだけに記憶を持ったままこの世界に転生してきたんです（ 瞳をじい、と見つめて ）もう、駄目ですよ？誤魔化そうとしても一の癖はバレバレだって前にも言ったじゃないですか（ むぅ ）
ふふ、照れちゃって可愛いですね？見たければいくらでも見ていいんですよ（ 首こて ）

あまり信じないけど、ないとは思わないからね。..俺の魂..、なんだかちょっとスケールデカい話になったね。でもまぁ、なるほどね。だったら色々納得は出来るかな、双樹さんが俺に惚れたとか、そーゆーの。( ふむ、と頷いて。) そーでしたね....。すっかり忘れてましたよ、( ふう、)
....見たいけど..、刺激強すぎるって..、( かああ、)

そうですね…その点については少しだけ一には嘘を吐いていました。本当は一目惚れではありませんでした…だってここで出会う前から一のことしか眼中には無かったんですから（ ふふ ）でも、許します。それだけ一は私にとって特別なんですからね？（ 顔覗き込み ）
いずれは私の全てを見てもらうことになるんですから、今からそんな調子じゃ先が思いやられますね（ くすくす ）

あー....、そっ、か。そーゆーのって本当にあるんだね..運命ってやつですかね。そりゃあ、あんだけ俺にぐいぐい来るわけだ。( ふは、) ん、ありがとうサラ。( にっ、)
....だって見たら色々我慢出来なくなるよ。( 彼女の方へと身体を預ければぎゅ、と手を握って。)

運命という言葉はあまり好ましくはないですね。運命というのは受け取り手側がこうなる運命だったのだと納得し享受した結果…自分が築き上げてきたものも無数にあったかもしれない選択肢も何もかも見失い運命の一言の元に収束してしまう…ある種の呪いなのだと私は思ってますから（ ふぅ ）私は全てを自分で選び抗い続けた結果、こうして時代を超えて一と結ばれることが出来たんです。これは私が出した結果、必然なんですよ。…もっとも、一からすれば私の積年の想いなんて言われてもピンとこないのかもしれませんが（ くすっ ）
あら、私を相手に我慢なんてしなくてもいいんですよ？でも、せっかくならお風呂の後でじっくり…ね？（ にこ ）

うーん....、なんか、ごめん。容易な考えだったみたいだね。( ふむ、) うん、確かにそんなこと言われてもって感じだけど..、双樹さんがそう言うならそれは必然なんだろうね。( こくり、)
....じゃあ、さ。舌、出して。( 預ける身体を離し、体制を変えて正面向けば恥ずかしそうに顔を赤く染めながら強請って、)

ありがとうございます…伝えるかどうか本当は少し迷っていました…信じてもらえて…伝えて良かったです…ようやく私の想いは報われたんですね（ 涙ぽろ ）
舌、ですか？わかりました…一が望むのでしたら（ 改めて相手の方へ向き直り言われた通りにして ）

そりゃ信憑性が低すぎるのは信じないけど、双樹さんの..サラの話なら信じるさ。って、ええ！？ちょ、まっ、泣かないでよ....！( おろ、)
何でも言うこと聞きすぎじゃない？( 苦笑い、) やっぱり何でもない。しまっていいよ、( 首を横に振れば再び背中預けて、)

ごめんなさい、本当に嬉しくてつい…でも、もう大丈夫です。心配かけてすみませんでした（ 瞳の端に涙浮かべながら微笑み ）
一の考えが私の考えなんですから、どんなお願いも要求も受け入れるのは当然のことです（ ふふん ）…それじゃあ次こそは背中流しましょうか（ にこっ ）

いや、大丈夫ならいいんだけどさ....。サラには涙流して欲しくないよ。( 指で涙拭えばにこー、と笑って。) じゃあ、さ。俺が誰かを殺して欲しいって言ったら....殺してくれるの？( こて、) うー..恥ずかしいけど、やるしかないよね..。( はああ、と溜息吐き出すと湯船から上がり、床に腰掛けて。)

そうですね、それでは一が私がこの先泣かないで済むように守ってください…これから先ずっと（ 小さく身を竦めてニコッと微笑んで ）
はい…それが一の為に必要なことであるなら、例え私自身の命であっても差し出すことは厭わないつもりです（ コクリ ）そんなに恥ずかしがらなくてもいいでしょう？これぐらいまだまだ序の口ですよ（ スポンジ手に背中ごしごし ）

自信はありませんけど、頑張りますよ。俺なりに頑張ってみます。( こくり、)
そっ、か....うん。じゃあ、いつか俺が誰かを殺したくなったらよろしくね。( ふ、) 何序の口って..何するつもりだよ..、( うう、)