僕と貴方の道の先

僕と貴方の道の先

狼。  2018-03-31 22:48:57 
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僕が待つのは貴方だけ。



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  • No.21 by シアン・カナリア  2018-04-02 15:08:10 

ええ。人間も亜人も、絵描きの私にとっては関係ない。
私はただ、キミを助けたいの。
(自身の素直な気持ちを真っ直ぐと相手に告げて。この街の人々が亜人に対して口にしない言葉を彼らに掛けては毎度の事ながら疑われる。それは人間に対しても同じことで、今となっては絵のモデルにと言えば耳を貸してくれるが、この街では亜人に関わる人間は変わり者扱いされる。小さな彼の反応からも、本当の意味でその言葉を掛けた人間はいないのだろうと悟りつつ。警戒を解かずに獣のようにじっと見詰める彼に目を細めては、徐々に緊張が解れてきた様子に安堵し)

キミは優しくて強い子なんだね。
――ほら、大丈夫。怖くないでしょ。
(己と同じ人間に痛め付けられたにも関わらず、その小さな躰から発せられる言葉一つ一つに胸を痛め、牙を向けない彼に視線を反らさず言葉を返し。ゆっくりと歩み寄ってくる彼に直ぐにでも触れ介抱したい気持ちをぐっと抑え、大きな懐で待ち構えて。伸ばされた手を包み込むようにそっと握れば大丈夫だと言葉を繰り返し、うっすらと瞳に涙を浮かべて)

  • No.22 by 狼。  2018-04-02 17:08:43 



…お絵描きする人…? そんな人が助けてくれるの…、何だか不思議。
(彼女から告げられる事は何だかとても新鮮なもので、疑いが無い訳ではないが、その言葉に耳を傾けて。そういえばひっそりと隠れながら暮らしていれば、変わった絵描きが居ると街ゆく人が話していた気がする、と思い出し。十中八九彼女がそうだろうかと思いを巡らせながら不安や恐怖、希望等様々な感情が重なった瞳で見詰めて。)

優しく、…は、ない。ただ、…ただ、怖いだけ。
でもお姉さんはふにゃふにゃして、ぽかぽかで、怖くない。
(彼女が己に与えてくれる言葉は、優しくて暖かくて何だか心がぽかぽかする。今まで感じたことの無い気持ちに戸惑いながら柔らかく握られた手を弱い力で握り返し、彼なりの言葉でそう告げて。彼女に触れても己に対して何もしない様子、寧ろ役人達とは全く逆で優しく接してくれる姿に、己の心に浮かんだのは安心という気持ち。それでいて薄らと彼女の瞳に浮かぶ涙を見ては“…怖くない。”と再び小さく呟き。そう判ったと同時に緊張の糸が解けてしまったのか躰の力が一気に抜け、その場にぱたりと倒れてしまって。)

  • No.23 by シアン・カナリア  2018-04-02 19:45:32 

そう、これからキミの絵を描く人。
不思議だよね…権力も力もない人間が君達を助けるの。
(彼らからの疑いが晴れるとは思わないものの、自身が画家であり、彼をモデルに絵を描くことを告げて。この活動をはじめてから幾年も過ぎ、自身でも不思議に思うこともあるが、権力も力もないただの人間が、“買い取った”などと言えるわけでもなく。自身にも言い聞かせるように、己が非力であってもただ彼らを助けると言葉を繋げては、彼の瞳にはどのように写るのだろうかとクスリと笑って)

ごめんね、疲れたよね。私の家――アトリエに行こう。
ちょっと画材臭いかもしれないけど、我慢してね。
(彼が紡ぐ言葉に静かに聞き入り頷いて。戸惑いつつも握りしてくれる小さな手に、役人らからこの子を助けることができたのだと実感が沸き上がり、頬を濡らして。気を張り続け肉体的にも精神的にも疲弊した躰の力が抜け倒れ込む彼を抱き起こし、耳に触れないように頭を撫でて。自宅兼仕事場であるアトリエは仕事をするとき以外は換気を心掛けているものの、画材道具は仕事部屋だけに収まらず溢れ返り、人間の鼻でも感じる程匂いが充満している。気にしない子も中にはいたが、以前引き取った亜人に嫌な顔をされたのを思い出し、前以て忠告し)

  • No.24 by 狼。  2018-04-02 20:59:22 



僕の絵…、なんて、描いても詰まらないでしょ…? …僕は汚いし、お姉さんの絵を汚してしまうよ。
…権力がないからこそ、だと、僕は思うけども。
(画家であると判れば描くものは風景画や人物像であろうと予想はしていたが、まさか亜人である己が描かれるとは思ってもおらず、驚いた様子でそう呟いて。己の姿は酷く汚れていて肉付きも善い訳でも無いし、みすぼらしい姿である。狼故に鼻が利く、彼女から微かに匂う絵の具や画材道具の香りからして、趣味で描いてる訳ではなく本業として常にキャンバスに向かって筆を下ろしているだろうと幼い頭で考えて。そんな彼女が亜人を描くとなると少なからず批判等が集まるのではないかと心配そうで。)

少し疲れちゃった、ありがと、お姉さん。
頑張ってる匂いは落ち着くから大丈夫。
(くたりと力の入らない躰、抱き起こしてくれた彼女の服を縋るようにぎゅっと緩い力で握り締めて。気持ち善さそうに撫で受けながら、ふと彼女の表情を見詰めてはきらりと光る涙が頬を濡らしているのに気付き、どうしてだろうかと不思議そうにしながらも己の長い爪に気を付けながら涙をそっと拭ってあげようとして。己を包み込むような優しさに思わず小さな笑みを零しては彼女から香る匂いに対して抵抗が無いことを伝えると小さく尻尾をゆらゆらと揺らして。気が緩んできたのか不意に、ぐう、と腹の虫が鳴ってしまい、何とも場違いな出来事に慌てながらも一言“……お腹空いちゃった。”と告げ。考えてみれば昨日の晩から何も食べていないことを申し訳なさそうに伝えて。)

  • No.25 by シアン・カナリア  2018-04-02 22:06:48 

そんなことない、キミは素敵だよ。それに気づいていない人間が多いだけ。
それに、私の絵は……君達を題材にしたものが、有名、だから…。
(人間は己と違う者を異端とし蔑む反面、自身らと異なるものに特別視し神秘性を感じるものも中にはある。自身にとっては後者、ましてや種族の違いは些細なことで、彼らと触れ合うことは心から喜ばしいと。己を“汚い”と卑下する彼に自身からすれば、その姿の何をとっても“素敵”であると諭し。何年も画家として活動し多様な絵を手掛けてきたが、己が描く彼らの絵の話になると一瞬表情を強ばらせ視線を落とし口を噤んで。子供ながらに心配そうに見詰める彼の頬を何処か悲しげに見詰めては優しくなぞり)

ありがとう、やっぱりキミは優しいね。
(礼を言う姿勢も、労いの言葉にも、己を受け入れてくれたこともと、言葉に想いを乗せて。不思議そうに此方の顔に伸ばす手に驚き眼を見開くも、自身の頬を伝う涙に気付くと目を細め受け入れて。彼の顔の緩みと尻尾を揺らす様子から気の緩みを感じ、先の出来事から気が紛れたのではと内心ほっとして。不意に聞こえた腹の虫と咄嗟に見せた子供らしい一面に吹き出し笑顔を見せては「何か買って食べようか。少し汚れちゃったけどこれ使って」路地裏の外からは此方に気付いていないものの、未だに意気揚々と行き交う人々で賑わっており、外に出れば必然的に人目についてしまう。彼の今の好のままでは、眼を離した隙にまた標的にされかねず、先程投げ捨てたニットパーカーを拾い上げ彼に掛けてやり)

  • No.26 by 狼。  2018-04-03 17:03:15 


…でも、それで亜人が認めてもらえるなら僕は嬉しいよ。
(彼女が口を噤んでしまえば不思議首を傾げながら、頬をするりと撫でるその優しい手に擦り寄るように甘えて見せて。彼女がどのような気持ちで描き続けているのかは、亜人の己には到底理解できないだろう。ただ、異端である亜人を題材に描くとなれば、半端な気持ちでは出来ないだろうということは理解しており。己の事を“素敵”と告げるその姿は何処か尊敬にも値するだろう。彼女は他の人とは明らかに違うと改めて思い。)

…優しいかは、判らないけど、これが僕の普通。
(その言葉を否定するように小さくそう返してはお腹をぐっと押さえ恥ずかしそうに俯いて。彼女のパーカーを羽織っては小さな己にはぶかぶかであり、引き摺らないようにと裾を掴んで手繰り寄せ。“…服、汚れちゃうかも知れない…。ご飯、パンくずでも何でも善い。”ぽつりと小さくそう呟いては賑わう街人の声にぴくりと耳動かし、彼女のアトリエに向かおうが、ご飯を買おうが、どちらにせよこの人集りの中を通っていかないと駄目なのかと気付いて。ぶるり、と小さく身を震わせながら“…怖くないから大丈夫。”と羽織ったパーカーぎゅっと握り締め自分に言い聞かせるように告げて。)

  • No.27 by シアン・カナリア  2018-04-03 21:32:55 

……そう、だね。認められる日が、来れば良いのに…。
(己の手に擦り寄る彼の言葉に胸が苦しくなり、引き攣り歪んだ顔を悟られないよう顔を伏せ、僅かに言葉を震わせては絞り出し。己の描く有名な彼らの絵を、彼が知ったらどんな反応をするのだろう。あの子達のように幻滅し襲い掛かるだろうか、それとも受け止めてくれるだろうか。本当に、亜人が認められる日が来ることを切に願う夢を壊す“彼らの絵”を手描き続ける愚かな画家を。彼らに恩を返すと心に誓ったものの、それらを創造する罪悪感から逃れるようにロケットを握り。せめて目の前の彼には心配をかけまいと気丈に、屈託のない笑みを見せて)

こういう時は、ちゃんと美味しいものを食べよう。私もお腹空いちゃったし。服は引き摺っても良いから私の側を離れないでね。
(痩せ細りボロボロな姿で素っ気ない食べ物で良いと呟き返す彼に、栄養価のあるものを口にするようにと告げて。既に己は買い出し前に昼食は済ませたものの、遠慮しないようにとお腹を擦って見せて。サイズが合わずぶかぶかと裾を手繰り寄せる可愛げな様子に苦笑しては、自身を受け入れ始めている彼に逸れないようにと念を押して。身震いし呪(まじな)いのように、自身の服を握り締める様子を見ては心苦しくも「その…嫌だと思うけど、これを持っててくれるかな」申し訳なさそうに鞄から鈍く光る鎖を取り出して。野放しにされた亜人が街に姿を現せば、人々は嫌煙し標的にするか役人に通報をするか。周囲に“所有された亜人”と知らしめるために一番手っ取り早いのは鎖で繋いでしまうこと。持たせるだけで羽織らせたパーカーが手元を隠し、所有物として管理し連れ歩いていると周知できると考えて。鎖の端を自身の手に巻き付け、もう片方の端を相手に差し出して)

  • No.28 by 狼。  2018-04-03 22:23:11 


そしたらね、僕、宜しくねって皆と握手がしたい。
(彼女の気持ちを知ってか知らずか、己が放った言葉は純粋なもので。彼女の言葉に小さな希望だと受け取ったのか、今では出来ないであろう事を嬉しそうに述べて。きらきらと輝く笑みを少しばかり浮かべるも、何やら彼女はそうではない様子。表情は伺えないものの、雰囲気が何だか冷たくて泣いているようだと感じてはしゅん、と尻尾が垂れ落ち込んだ様子を見せて。それでも彼女が笑顔を見せてくれたので、気のせいだったのかとへら、と緩く笑って。)

美味しいの…? 僕知ってる、甘くてべたべたしたのついてるパン……じゃ、ジャアームパン…だっけ。判った…お姉さんと一緒に居る。
(己の食事といえば木の実を食べたることが殆どであるも、時々人間が残した残飯を食べる時もあり、いつだったか甘くて美味しいジャムパンの欠片を食べたことがあると思い出して。だが名前も知らなかったのか、確か人間がそう言っていたようなと思い出す素振りを見せながらそれらしい名前を捻り出し。不意に差し出された、変にどんよりとした鈍い輝きを持つ鎖。それを見れば一瞬でこれは嫌なものだと直感的に判り、おずおずとした様子でそれを見詰めて。彼女が持ってて云うからには、何か理由がありこの先必要な物だろうと嫌気を押さえそっと手を伸ばし鎖の片端掴んで。次第に不安が胸の内をいっぱいにし、かたかたと震える躰で一歩一歩ふらりふらり、と大通りに向かって歩みを進めようとして。暫く休ませてもらったおかげか体力は少し回復してきたようで。)

  • No.29 by シアン・カナリア  2018-04-03 23:34:32 

そうね。じゃあ…私はシアン。シアン・カナリア。
この街で画家をしているの。改めて、宜しくね。
(無垢な瞳で嬉しそうに純粋な言葉を並べる彼を空いている手でそっと撫で、沸々と後ろめたさが沸き上がりロケットを握る力を強めていき。コロコロと心情を見せる様子に目を細めては、彼の夢を叶える一歩となればと改めて自身の素性を明かし、握手をと手を差し出して)

ありがとう。それじゃパンを買いにいきましょう。
そのパンが食べられる美味しいお店に連れていってあげる。
(教えを守ると告げた彼に安堵し、森の木の実を余すことなく使ったジャムパンが行きつけの店で取り扱っている事を思い出して。日持ちするパンなら、少し多目に買って沢山の美味しいものを与えようと微笑んで。想定はしていた事とはいえ、鎖を目にした彼から笑みが消え、底知れぬ不安が伝わってくる。鎖を見て喜ぶものなど虐げる側だけ、守るためだからと自身に言い聞かせても、この瞬間はどうも慣れない。本当なら、手を繋ぎ連れていくべきで心からそうしたいと思っても、世間の眼は許してはくれない。それでも己を信じ受け入れ震える躰で向き合う彼に居ても立っても居れず「ごめんね。少しだけ、少しだけ我慢してね…」小さな背を抱き寄せ自身にも言い聞かせるように呟き顔を埋めて)

  • No.30 by 狼。  2018-04-04 10:31:20 


シアン、さん…えっと…僕自分の名前覚えてなくて…。
その、よろしくお願いします。
(嬉しそうに撫で受けながら彼女の名を聞いては、何処か照れた様に小さくその名を復唱して。今まで名前で呼び合う習慣も無かったためか何処と無くむず痒さを感じながらも、己に向かって何も躊躇せずに手を伸ばしてくれたことに少なからず驚いて。握手がしたいと云ったものの今の己は汚いし爪だって伸びきっている、そんな事を思いながらもしたい気持ちはいっぱいでおずおずと手を差し伸べ軽く握り初めての握手を交わそうてして。)

ほんと? 嬉しい。
(その言葉を聞いては嬉しそうにふにゃりと緩い笑みを浮かべて。パンが並べられたショーケースは幾度と見てきたが、実際には中へ入り好きなものを買って食べる等、亜人である己には到底できなかったことで期待で胸が膨らみ。震える己を優しく抱き締め言葉を掛けてくれる彼女をちらり、と見ては“……大丈夫…、怖くないよ。”と返し。彼女の優しさは己の不安や恐怖を和らげてくれるものであり、今も気持ちが少し落ち着いてきたのかぱたぱたと尻尾を振って見せ。)

  • No.31 by シアン・カナリア  2018-04-04 17:35:56 

シアンでいいよ。他の子たちもそう呼んでるから。
そっか…後でキミの名前も考えなきゃだね。
(愛らしくも己の名を復唱しては敬称を付けられて擽ったそうに苦笑して。これまでも、名の無い彼らと幾度となく接してきたため名前を覚えていないと告げる彼を疑うことなく言葉を返し。何時までも“キミ”呼ばわりではもどかしく、何か良い名を考えなくてはと思いつつ、差し出された汚れた手も伸びきった爪も気にせず、相手から握られた手に微笑んではしっかりと握手を交わして)

ええ、これから行く店では人払いもしてもらえるから。
遠慮しないで、美味しいパンを沢山食べてね。
(常連である行きつけのその店の店主とは、何度か口論したことがあるものの、今では交渉次第で彼らを店に連れていくことも了承し、その為に店も空けてくれる。嬉しそうに笑みを浮かべる相手の期待に応えられるように人払いさえ出来てしまえば、人目も種族の違いも気にせずに好きなものを好きなだけ選んで良いと述べて。尻尾を振って見せ大丈夫だと返す言葉に自然と笑みを溢すも、もっと己がしっかりしなくてはと息を整え向き直ると「これから大通りに出て、人間から嫌な言葉だったり、多分私も冷たい言葉を言うと思うけど…これだけは信じて。何があっても、私がキミを守ってみせるから」曇りの無い真剣な眼差しで彼の瞳をじっと見詰めて)

  • No.32 by 狼。  2018-04-04 18:55:08 


…シアン…、ふふ、シアン、…他の亜人も居るの…?
名前もくれるの…? 嬉しい。
(敬称は要らないと告げられては照れくさそうに、それでも何処か嬉しそうに何度か復唱してみせて。彼女の言葉からして他の亜人も居るのだろうかと不思議そうに首傾げ。それは幾度も亜人を救ってきたのであろうと安易に想像が着き、改めて彼女は亜人に理解が有り、恩を掛けてくれる相手だと認識し。己の汚れを気にせずに握手を交わしてもらえては嬉しそうにふにゃりと微笑んで)

僕もお店に入れるの!?… 初めてだから楽しみ。
(彼女の言葉を聞いては思わずそう言葉を弾ませて。甘くて美味しそうな香りがするパン屋に、亜人である己が入れるとは思っても居なかったのか、嬉しそうにぱたぱたと尻尾を振りきらきらとした笑顔を浮かべ。だが、店に入れるまでになるには己の想像を遥かに超える努力が必要ではないかと気付き、“ありがと”と小さく感謝の言葉を告げて。大通りに向かう為の言葉を聞いては少なからず予想はしていたのか、驚く様子もなく小さく頷いて“…慣れてるから平気、ちゃんとシアンのこと信じてる。……怖くないよ、大丈夫。”と彼女の瞳をじっと見詰めそう返し。緩い服を再び手繰り寄せ片手で抱えては、鎖をぎゅうっと握り締め大通りへと進む準備をして。)

  • No.33 by シアン・カナリア  2018-04-04 20:35:55 

先週まではね。今はもう森に帰ったけど。
私が名付け親でいいなら、ね?
(何度も名を復唱されては照れ臭そうにはにかみ、他にも亜人がいるのかと聞かれ、つい先日までいたが傷が癒え仲間がいるからと森に返したと説明して。名を与えることを喜ぶ彼に、今までの子らのことを思いつつ、これも彼らへのせめてもの償いになればと願い悪戯っぽく彼の口元を指で触れ。反面、ふにゃりと笑みを溢す彼に、果たして本当に己が名付けて良いものかと葛藤し、一瞬視線を反らして)

そうよ。心行くまで楽しんで。
――さあ、行こう。
(店の中に入れることが余程嬉しかったのか瞳を輝かせながら言葉を弾ませて自身の尻尾で最大限に気持ちを伝えてくる言動に、心から嬉しく釣られて笑って。自分達人間にとって当然のことでも、やはり彼らにとっては難儀なことなのだと改めて痛感させられては、握る鎖をじゃらりと鳴らし跡が手に付くほど強く握って。酷な話に動じずに見詰め返し慣れているから大丈夫だと言い張る彼に影を落とし「ごめんね」とただ一言ポツリと呟き。身支度をし準備を済ませる彼を名残惜しそうに眺めては、鞄を肩に掛け立ち上がり凛とした顔つきで鎖を引いて)

  • No.34 by 狼。  2018-04-04 21:56:09 


そっか、幸せだっただろうね。
シアンが善いの。
(その話を聴いては彼女の様に亜人を保護し、一時的にでも住まわせてくれる親切な人間で善かったと改めて感じて。奴隷として亜人を所有物にする人間は居るには居ると聞いている。奴隷というのだから受ける仕打ちは想像を絶するものなろうと感じながら、彼女で本当に善かったと内心でほっとして。悪戯に口元撫でられてしまってはぴくっと体跳ねさせるも嫌がる様子は無く“…僕は、シアンに付けて欲しいの。お願い。”と改めて己の思いを口にして。)

…シアンの為に頑張るから。大丈夫。
(尻尾を振りへらり、と笑い大通りに向かってふらりふらりと歩みを進めるも、近付くにつれ矢張り躰は強ばってしまい。彼女との繋がりである鎖がじゃらり、と鈍い音を響かせるもぎゅうっと握り締めては其れを頼りにするかのように脚を一歩一歩動かして。街の人から浴びせられる冷たい目線、彼等を見ずとも痛く突き刺さる視線、身を縮こませながら俯き、成る可く見られないようにと彼女のパーカーで顔を隠して。)

  • No.35 by シアン・カナリア  2018-04-05 00:30:55 

ええ、とても幸せそうに笑う子だったわ。
じゃあ、そうね…「アスター」、とか? パン屋に辿り着くまでに考えておいてね。
(あの子と過ごした日々を思い出しながら、一時であれど安息を与え不安を拭い去ることができた。初めのうちは生きることさえ諦めていたあの子が、時折見せたその笑顔に己も何度も救われては、今度は仲間を救いに森に行ったとも告げて。飛び跳ねて驚く彼を見てはクスリと笑うも、改めて名付けを頼まれては顎に手を当て、思い出のある花の名を口にして首を傾げ、気に入ったかどうかは後で教えてと述べて)

『やあ、シアン。次はその亜人の絵を描くのかい』
ごきげんよう。ええ。次の私の所有物なの、とても醜くくて、素敵でしょう。
(大通りに近づくにつれ、強張る彼を横目で見ながらもゆっくりと外へ出て。そこに出てしまえば、想定通りに街の人々からの視線が集まり、その好奇の視線に自身は笑みを浮かべて手を振り返し。不敵な笑みを浮かべて彼に近づく者も、己がじゃらりと鎖を鳴らしちらつかせれば彼を苦しめないものの、その音が鳴る度に心に重く圧し掛かる罪の意識で笑みが消えていき。それでも興味本位で近づき、男に声を掛けられれば淡々と言葉を返す。その言葉を聞けば、男は満足げに頷き周囲の人々は舌舐めずりをするように彼をまじまじと見詰めて。空いている手を胸に当て「あまり見ないでくださいな。汚くて、見るに堪えませんから」確かに、とゲラゲラと人々は笑い、それに合わせるように己も笑み見せて)


(/な、名付けが苦手な背後でございます。今回、画家が提案したアスター(エゾギク)には、「変化」「追憶」「同感」「信じる恋」といった花言葉があるそうです。色によって意味が異なり、具体的には…
赤は「変化を好む」、ピンクは「甘い夢」、白は「私を信じてください」、青は「信頼」「あなたを信じているけど心配」、紫は「恋の勝利」「私の愛はあなたの愛より深い」、etc…
今回の舞台に対して、なかなかいい花言葉なのではないかなぁ、と思いつつ。気に入らなければ蹴っていただいて問題ありませんので…!)

  • No.36 by 狼。  2018-04-05 10:33:36 


(がやがやと騒がしい大通りも、彼女や己の姿を見ては一瞬静まり返り再びがやがやと騒がしくなり。己に向けられた好奇の眼、罵倒や罵声等は慣れているにしろ怖いものは怖い。出来ることならば今すぐに彼女に助けを求めたい、だがそんな事をしては彼女の立場が無くなってしまうだろうか。気持ちをぐっと抑えながら彼女が先程考えておいてと付けてくれた「アスター」と云う名を何度も何度も己の中で繰り返し。少し気が紛れるものの、彼女との彼の会話や道行く人の罵声に心が鷲掴みされるような苦しさや、悲しさを覚え涙が溢れそうになり。此処で泣いてしまっても人間達が面白がるだけだろう、必死に涙を堪えながら顔を隠していたパーカーを下ろしすっと前を向いて。“僕は亜人だ、この忌々しい鎖を引き契ってお前等の喉元を噛み切ることも出来るぞ、判ったならさっさと何処かへ行け。”震える声で、それでもはっきりと街ゆく人に聞こえるように告げて。挑発と捉えてしまうだろうか、出来ればこれで恐怖を覚え逃げて行ってほしいと思いながら。)



(/おはようございます!
わわわわわ花言葉までも調べてくれたんですね、ありがとうございます!
切ない部分だったり、希望や夢だったりが含まれていて、とてもこの物語にはぴったりな花言葉です!
有難く頂戴致します! 本当にありがとうございます!)

  • No.37 by シアン・カナリア  2018-04-06 00:28:30 

『お、一丁前に人間様に逆らう気か? 俺たちがこいつを躾けてやるぜ、シアン』
必要ないわ。それは所有者である私の役目よ、楽しみを奪わないでもらえる?
(心地の良い空間にも関わらず、自身の意思で前を向き震える声で訴える彼の言葉に内心驚くも表には出さず平然を装って。同じくその言葉を聞いた人々は、目を見開き一瞬の沈黙を作るも、直ぐに吹き出し品のない笑い声を上げて。躾けという名目で、暴行を加えようと馴れ馴れしく己の肩に手を置こうとする相手を振り払い、自身の所有物であることを主張して。不服そうな相手に見向きもせず堂々と歩き出し「…早く来なさい」低く冷たく言い放ち鎖を強く引けば、群がる人垣が割れ道を作り、その先に煙突から煙を立てているレンガ造りのパン屋が見えて)


(/気に入っていただけたようで何よりです! ぜひぜひ使ってやってください。
 名付けに困ったときは、花の名前とかから付けたりする癖があるもんで。
 息子様にピッタリな名前が決まってよかったです)

  • No.38 by アスター  2018-04-06 11:44:54 


…ッ。
(己が震えながらも必死で伝えた言葉、それは逆効果だったらしく人々を煽る様な形になってしまって。嘲笑う大きな声にびくり、と躰を大きく震わせては込み上げる恐怖に耐えながらもしっかりと前を見据えて、“がるるるっ”と1度威嚇するも、それ以上は何も言う事無く黙り込んでしまって。“はい…、御主人様。”鎖を強く引かれてしまっては一瞬ふらつくも直ぐに立て直しゆっくり歩いて。重く冷たいその声色に実はこっちが彼女の真の姿なのかと錯覚してしまう程で。鼻先をすっと掠る甘くて善い香りに気付き、何処から漂って来るのかときょろきょろとその場所を探して。)



(/お花の名前ってとても癒されますよね!
本当にぴったりな名前をありがとうございます!
そして、来週から少し忙しくなるので返信の頻度が低くなると思います、すみません。
来れない日も出てくるかと思います、その時は背後だけの連絡になるかもしれません!)

  • No.39 by シアン・カナリア  2018-04-06 20:42:25 

(周囲のガヤにも見向きもせず黙々と歩みを進め、そんな己に興が冷めたのか群がっていた人々は散り散りに各々の日常に戻り。目的地であるレンガ造りのパン屋の前まで辿り着けば、“closed”の看板が掛けられた扉をリズミカルに4回ノックをして。暫くするとゆっくりと扉が開かれ『やっぱりお前か…。さ、入れ』中から気だるげに煙管を吹かせては己の姿をみるなりため息混じりにぼやいた馴染みの店主が顔を出し。予め己が来ることを想定していたかのように、稼ぎ時にも関わらず既に人払いが済まされた店内に案内され。仄かに煙草の匂いがあるものの、店内は焼き立ての香ばしい香りが漂い、ショーケースの中には小さなカップケーキや甘い菓子パンが綺麗に陳列されていて。ケースの外に並べられたバスケットは、多様なパンが各種2つずつ用意され、パンの他にもガラス瓶に詰められたジャムやマーガリンなどが豊富に取り揃えられて。煙管を咥えたまま、一度亜人の彼に視線を落としじっと見詰めるも、興味なさげに表情を変えずることなくゆらりと店の奥に消えて。店主が奥に消えると緊張の糸が切れたようにへなへなとその場に座り込み大きく息を吐いて。疲弊しきった表情を浮かべては「…好きなの選んでいいよ。ジャムパンはあそこね。2個以上同じのが欲しいときは言ってね…」彼にぎこちない笑みを見せては力なくショーケースの隣の下の段にあるバスケットを指差して)


(/この時期は何かと忙しいですからね。了解しました。もしかしたら当方もお返しできない日が出てきてしまうかもしれませんのでお気になさらずに。お互い無理のない範囲で楽しみましょう!)

  • No.40 by アスター  2018-04-06 22:03:28 


…お邪魔します…。
(何とか群衆を抜け、甘い香りが漂う店内に入っては小さくそう告げて。己をちらっと見る店主にもぴくりと躰を震わせるも己に対して何も敵意を感じなければ、安心したように小さく息を吐き。先程まで気丈に振舞っていた彼女が力無くその場に座り込んでしまっては、心配したように見詰め“ん…、パンは後で選ぶ。だから少し待っていて。”と何を思ったのか鎖から手を離し重い扉を開けてはそのまま彼女を残し外へ出て。__周りの目線が突き刺さる中、きょろきょろとある物を探していると周りに人々が集まり出してしまい。己をどうにかしようと手を伸ばす人々の手を掻い潜り、怖さを押し殺しながら花壇を見付けては色とりどりの花を何本かぷちり、と切りそそくさと店の中へ戻って。彼女の元へと歩み寄れば、“シアンが守ってくれたから、そのお礼。素敵な名前もありがとう、とても気に入ったよ。”とはにかんだ笑みを浮かべてはその花を差し出して。)


(/ご理解ありがとうございます…!
画家様もご無理のないようにお越しくださいね!
まったりと楽しんで頂けると嬉しいです。)

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