山姥切国広 2016-12-29 11:35:55 |
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そう言われると、刀としてはとても嬉しいことだね。
(僅かに感じた彼の柔らかな気配と口元に浮かべた笑みを見ては、こちらも釣られるように微笑んで。少しは彼との距離も近付けたのだろうかと思うと心のどこかで安堵して)
…体のなりも筋肉も俺とは違うし…触ってもいいか?(姿見ながら幾つか上げるとふと言葉を止めじいと腕を見つめる。我慢ならなかったのかゆっくり腕のばしては伺い立てるように見上げては強請り)
え?あぁ...構わないけど(太刀と打刀では確かに彼の言うように身体付きも違うし、自身は太刀の中でも身体付きはいい方だとよく言われていた為別に嫌な気はしない為了承し)
…刀が重い分もあるだろうが、…がっしりしているな…(恐る恐る触れるも次第に形なぞるように触れ始める。無意識か考えたことを口からこぼしつつ惚れ惚れとした表情でなで)
ふふ、そうかな?(こうも褒められると思いはしなかったようで、照れ混じりに笑って。布に隠れてはいるがちらちらと見える髪の毛先に触れては「うん、綺麗で格好いい色をしてるね」とやはり気に入ったようでそう言って)
!…綺麗じゃない、(びくりと大袈裟なほど肩を跳ねさせるとすぐさま後ろへと体を引きその手から逃れる。自分へ向けられた賛辞が恐ろしいとでも言うように首を振ると布を引き下げ)
あ、いや…すまない。…嘗ての…ここの、審神者に。よく髪を褒められていたから(反射的に離れてしまったことを謝りつつも嘗て己を顕現させた者のことを思い浮かべ声を落とし)
そうだったんだ、前の主さんもお気に入りだったのかな?(彼の前の主は黒本丸だったとしても、若しかしたらまだ良い審神者だったのだろうか?などと思ってみては微笑みを浮かべそう言って)
そうだろうな。…彼奴が良い審神者だったのは、俺に対してだけだったからな(相手の言葉に小さく答えると表情無くし。感情のこもらない声でそう答えれば自嘲するように口角上げて相手から手を離し)
...贔屓、って事か。それだと他の刀剣達からの反発も強そうだね(彼は前の主に確かに愛されていた、しかしその愛は少し歪んでいたのだろう。きっとその審神者には彼しか写っていなかったのか...などと悶々と考えてみてはふと疑問が出たようで首を傾げ呟いて)山姥切君を大事にしていたならなぜ手入れを怠ったんだろう...
それは、構わなかった。俺は写しだからな、どういう扱いを受けようが構わない。…ただ、仲間が傷つくのは…手入れ、?(ぎゅうと胸あたりを握りしめ過去の苦痛に眉を寄せ暗い影落としつつ己以外の刀たちの傷を想っては深くため息を漏らし。相手の言葉に顔を上げるとつられるように首をかしげてみせ)
...まさか、手入れを知らない訳じゃない、よね?
(手入れ部屋を聞いた時もだが、相手の反応には所々疑問が浮かぶところもあり。手入れ、という言葉を鸚鵡返しした彼の言葉を再度聞いてサッと血の気が引いた感覚になりながらそう問い)
自分で刃を磨くことはしていたが…それのことではないのか?(自分の予想の反応ではなく血相を変えた相手に当然のように答える。しかしそれは審神者によって施される手入れとは異なるようで、その異常さにさえ気付かぬまま不思議そうな表情浮かべ)
違うよ、審神者の手によって僕らの本体を手入れしてもらうんだ(確かにそれも手入れなのだろうが、実際にはその内容は違い首を振ってはその意見を否定して。それなら確かにボロボロでもおかしくないがよく折れなかったな、と思って)
しらない…アレが俺たちの本体に触れることはなかった、(相手の言葉を聞き取るも理解できないようで髪揺らし首を振る。それならここで折れていったものたちはと小さく呟けば憎しみを込め血のにじむほど強く唇を噛み締め)
審神者としての責務を放棄していたんだね、その罪はとても大きい。(かつて自分の身にも起きていた行為、それは許されるものではなく。唇を噛み締めるその姿を見てはいたたまれなくなり、そっと抱き締めては「大丈夫、これからは僕が君を守るよ」と告げ)
手入れさえしていれば、救えたかもしれないのに、あいつらを、………っ(過去の記憶が戻ってきたのか頭抱え込みぶつぶつと言葉をおとす。抱きしめられた腕の中温もりにびくりと肩が跳ね言葉を止めると体強張らせ、かけられた声に目を見開きゆっくりと相手見上げて)
君は何も悪くない、審神者による不祥事で君たちが傷ついてしまった。僕は、審神者じゃないし頼りないかもしれないけど...(自身を責めるような姿をする彼を抱き締め、驚いた表情をするのを見ては苦笑混じりに述べながらも自身の意思を伝えて)
…あんたは…おかしな、刀だな(かけられる言葉の温もりと優しさに居心地が悪そうに視線を避け布を深く被ってしまうも、包まれた腕から逃げ出そうとすることはなく。軈ておずおずと相手の背へ腕を回し)
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