°★。リンリの短編多分(汗)小説~切ない恋~。★°

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リンリ  2013-06-15 20:30:14 
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永遠の愛。~貴方の残したメッセージ~


。°★。[プロローグ]°★。°

なんで?

なんで?

なんで失ってから気づくの?

貴方の不器用な優しさにーーーーーーーーーーーーーー。

もっと、もっと

素直になればよかった。

「朱音。」

そう優しい声でよんでもらうの

大好きだったよ。

目を閉じれば、

いつでも貴方と会える。

思い出の中の貴方にーーーーーーーーーーーーーーーー。

今、遠い、遠いところから見ててくれますか?

一生で一番最初で最後の素敵な幸せな恋ーーーーーーーーーーーーーー。




リンリです(・ω・´)

3トピ目です♪
更新は毎日は無理かもですが・・・。
暇潰し程度に見ていって下さい。
切ない恋のお話書いていこうと思います。
もしよかったら、コメントくれたら嬉しいです

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  • No.1 by リンリ  2013-06-15 21:00:00 

永遠の愛~貴方の残したメッセージ~



1.日常。

「はぁっ…はぁっ!ごめんねっ柚季。」
「いいよ。俺も来たとこだし。」
今は学校へ登校中。
私は高校2年生の中川 朱音。
背は平均で、髪は黒髪ロング。容姿もフツーのごく普通の高校生。

今一緒にいるのは…
付き合い始めて1年の彼氏の佐藤 柚季。
色素の薄い茶色のサラサラの髪の毛。
女の子よりも可愛い顔。
パッチリとした大きな目。
筋の通った高い鼻。
色白なスベスベとした肌に小顔。
でも背は高くて、体つきは男のらしい。
相変わらずカッコいいな…。
「…みとれてんの?」
柚季が意地悪な笑みを浮かべる。
「ちがっ!?」
私、焦り過ぎて「うん。」って言ってるみたいじゃん!
「朱音は素直じゃないな。まぁ可愛いけど。」
反則だよ…。カッコよすぎ。
すると、柚季の完璧な顔がいきなり近づいて来る。
ギュッと目をつぶる。
チュッ……。
ひゃぁっ!キス…されたっ。
今まで数えきれないくらいしてるけどいつにまっても慣れない。
っていうかここ、思いっきり道ばたなんですけどね?
柚季はそんな事全く気にしていない様子で満足そうな笑みを浮かべる。
しかも……。
「もう一回したい?」
「なっしないに決まってるでしょ!?」
本当はちょっとだけ……
したいけど。
「……っ!?」
でも気づいた時にはキスされていた。
「してほしいって顔に書いてある。」
「へっ!?」
「クスッ。可愛いな朱音は。」
そう言って私の頭を優しくなでた。

  • No.2 by リンリ  2013-06-15 22:10:07 

普段は無口でクールな柚季。
だけどいきなりキスしてきたり?
ちょっと強引なんだよね…。
本当心臓もたないよ…。

ガラッッ

柚季と教室のドアを開ける。
同じクラスなんだよね♪
素直に言えないけど、一緒のクラスって知ったとき泣くほど嬉しかった。
席は窓側の後ろから2番目のとこ。
結構いい席なんだよなぁ~。
柚季とは微妙に離れてるけど、後ろだから授業中とか柚季をみてる。
今でも彼氏なんて信じれない。
だって、今も…
「おはよ♪柚季く~ん。」
「キャア~今日も超カッコいいよぉ~!」
女子の柚季の周りに大群が群がってるから。
こんなカッコいいんだから当たり前だけど
やっぱりちょっと嫌かな…。
柚季にベタベタ触る女の子達。
離れたところで眺めることしかできない私。
柚季もうるさい女の子は嫌いらしいけど…。
やっぱり嫌…。
「離れてく…「キャァ~ん!不機嫌な柚季君もカッコいいよぉ~」
「………。」
とうとう柚季黙っちゃった。
うえーん……。
「ちょっとあんた達朝からうるさいし目障りなんだけど?」
相変わらずハッキリ言うなぁ…。
そこに来たのは美人さん。
茶髪のボブヘアーで、整った顔。
手足も長くて大人っぽい。
モデルって言っても納得するような超美人。
その美人は顔に似合わない言葉でトドメをさす。
「嫌がってるの見て分からないの?ハッキリ言って邪魔。」
……充分最初からハッキリ言ってましたが。
さすがに周りの女の子も何も言えなくなって
不満そうな顔をして一気に散らばっていく。
その美人は
「もう。朱音?しっかりしないと!」
バシバシと私の背中を笑顔で叩く。
…痛いけどなぁ…。
超美人の正体は私の大親友。
霧谷 愛
美人なのに、鼻にかけないし、
しっかりしてて気持ち良いくらいにサバサバしてる。
当然のごとく男女関係なくモテる。
告白&呼び出し当たり前だし。
バレンタインデーの時、女子からチョコ貰ってた。
私の自慢の大好きな親友。
「霧谷助かった。」
柚季が疲れた顔をして私達のところへ来た。
柚季と愛も仲がいいんだ。
「感謝してよ?毎回大変なんだから。」
「へいへい。」
「あ~?ちゃんと言いなさいよ。」
あはは…とそんなやり取りを見て私は笑う。
こんな普通の日々が幸せだった。

ずっと…続くって思い込んでた。

  • No.3 by リンリ  2013-06-16 09:39:40 

2.疑い。心が壊れていく….。



そんなある日ーーーーーーーーーーーーーーーー。
「ふえっ…うぇっ~。」
私は泣いていた。
柚季とは違う男の胸の中でーーーーーーーー。
「朱音泣くなよ。俺は朱音の傍にずっと居るから。」
そっと優しく頭をなてでくれた。
いつもと違うもっとゴツゴツといた手で。
誰でも良いから傍にいて欲しかった。
じゃなきゃ心が壊れてしまいそうだった。
ーーーーーーーー始まりは1週間前の事。ーーーーーーーー。

  • No.4 by リンリ  2013-06-16 16:11:06 

「ヒソヒソ・・・。知ってる?夜中柚季君と綺麗な女の人が
笑いながら歩いてたんだって。」

頭では柚季はそんなこと絶対しないって分かってるのに。
疑ってしまう。
そんな自分も嫌で。頭がゴチャゴチャ。
2日前から学校中で噂になっている。
確かめようとしても柚季はいつも通りにしてくるから
なかなか聞けずにいたーーーーーーーーーーー。
それに聞いてしまったら私達の仲が終わる気がして。
喧嘩になってしまいそうだから、あえて
私も何も知らないフリをするんだ。
それが一番良いと思ったから。
「別れよう。」
そう言われるのが怖くて。
ただ、逃げてただけだった。



この時、柚季に聞いていたら……
あんな悲劇が起こることも無かったと思う。
ーーーーーーーあの時ーーーーーーーー。
ちゃんと逃げずにぶつかっていたら、
今私の隣に君は居たのかな?

  • No.5 by リンリ  2013-06-16 21:29:04 

「よっ♪」
「うひゃあっ!?」
誰かが後ろから私の頭に腕を乗せて
私の髪をワシャワシャする。
“誰かが“っていってもこんな事やるのはコイツしかいない。
「唐馬何すんのよっ!」
守口 唐馬。
私の唯一の幼馴染み。
漫画みたいな恋愛感情は私達の間には全くない。
家族みたいな……兄弟みたいな関係。
クールな柚季とはうって変わってクラスのムードメーカ的存在。
賑やかで明るい唐馬の周りには人がたえない。
(←柚季は主に女子。)
そんな性格もあり、柚季まではいかないけど、
唐馬も結構、整った顔立ちをしているからモテる。
私は柚季とも、唐馬とも一緒にいるから女子の視線が痛いんだよね…。
「『うひゃあ!?』ってもっと女らしい反応しろよな~!」
ムカムカッッ!!!
「こっちは被害者なんですけど~?ついでに文句つけないでくれる!?」
いっつもいっつもよく飽きないね!
「…はぁ。だからお前暗い顔してっから心配してんだよ。」
へ?
「……なんかあったら言えよな?幼馴染みなんだからさ?」
…生意気な口調だったから気づかなかったけど心配してくれてたんだ。
「ありがとう…。」
「……で?何でなんだよ。」
「………実はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
私は柚季のことを説明する。
すると唐馬は複雑そうな顔をする。
「…本人に聞けばいーことで何で悩んでんの?」
はぁー。とため息をつく唐馬。
「だ~ぁ~か~ら聞けないから悩んでるの!」
まったくコイツは~!!!
「ボソッ。俺ならそんな事絶対ぇしねーのに。」
ん?
「今何か言った?聞こえな」
キーンコーンカーんコーン………。
運悪くチャイムが鳴った……。
「…何でもねーよ!」
何でもないわけ無いじゃん!ムカつくな!
でもでもちょっと気が紛れたかも。
感謝…。
私は唐馬の背中に向かって拝んでみたのだった。

  • No.6 by リンリ  2013-06-17 16:49:04 

キーンコーンカーンコーン………。
「よっしゃやっと終わった~!」
「早く部活行こうぜーヤナダうるせぇーし。」
「31のアイス食べに行こうよ~♪」
「いいね♪私オレンジサワー食べたい!」
ザワザワ………………。
考えてたらあっという間に授業終わっちゃった。
…私はちなみに帰宅部です。
だって運動も、家庭科も、絵も全部ダメなんだもん!
柚季はサッカー部で、愛はバスケ、唐馬は…うーん。
テンテンテン……………………………チン!!!
あっ!そうそうサッカーだった!
忘れてたよ。唐馬なんかどうでも良いのでね!
私はいつもは先に帰るけど、やっぱり柚季に聞こうと思ったから
グランドに向かう。

柚季のサッカーしてるときは他の誰よりも彼氏っていう
ひいき無しでも断然カッコいい。
ワイワイ……。
グランドはたくさんの部活があるから騒がしい。
グランドの奥のサッカーゴール付近を見てみると
いつもすぐに柚季を見つけれるんだよね。
今日もいつも通りに探す。
…しかしいつまで経っても柚季は見つからない。
サッカーゴールの真近くまで来てもう一度確認するけどいない。
…どうしたんだろ?
ずっと眺めていたら唐馬と
バチッッッ!!!
と目が合う。
わわっ!!
びっくりして私は顔を急いで背ける。
しかし時既に遅し。(泣)
「お前思いっきり目そらすんじゃねーよ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!?」
「…人を不審者扱いしやがって。」
そこにはかなり怒った唐馬が。
とっ唐馬何でここにいるのよ~!?
今だけは絶対関わりたくなかったのに
だってね…?
「何よあの子私達の唐馬様に慣れなれしく話しかけて…。」
「たいして美人でもないのにっ!」
これと言わんばかりの罵声。
はぁ……。
だから嫌だったのにぃ~!
唐馬のせいだ…。
いつもサッカー部には唐馬のファンクラブの方々がいたんでしたっけ?
本当は柚季のファンクラブの方々もいるけど、今日は居なかった。
「はぁ~。柚季様がいないなんてっ!」
ってなき叫んでるのが一部ここにいるけど…ね?
ってか同学年で“様“ってどうよ!?
はぁ。あり得ないよ…。
「…柚季か?」
ピンポーン!ストライクッ♪
「うん。だけど居ないみたいだね。」
「チッ……。」
はい!?
何でいきなり舌打ち&不機嫌なワケ!?
「なんかさっき『大切な用事があるからサボるから!』
ってどっか行ったけど?」
そぉそんな~!
私なんも言われて無いのに…。
「ありがとう…。」
疑いたいわけじゃないのに嫌な事が頭に浮かぶ。
もしかしたら、女の人といるんじゃないかって。
うー。最低だよね私。
ガックリ肩を落として私は行こうとした。
ーーーーーーーグイッーーーーーーー。
「ひゃぁっ!?」
唐馬に腕を捕まれ引っ張られた。
「ちょっと「行くぞ。」
ふへぇ?ドコに?
「柚季がサボるんなら俺もいいじゃねーか。2人でどっか行こうぜ。」
ななっ。なんと!?
「そんなッ!唐馬様行かないでっ!」
「私達置いていくんですか!」
半泣き状態のファンクラブの方々。
かわいいそうじゃんか!
「ごめんな?」
一言だけっておい!
乙女心分かって無いな!
私の考えを無視して唐馬は私を連れていく。
「どこいくのっ!?」
「秘密~♪」
バカッ!無駄にカッコいいんだから~!

  • No.7 by リンリ  2013-06-18 15:00:00 

3. 2人でお出掛け

無理矢理連れてこられた場所は……。
「カラオケ~?」
街中にある大きなカラオケだった。
「でかい声出せば気分晴れるだろ!」
唐馬は笑いながら言う。私のためだったんだ。
唐馬は手慣れた様子で受付を終わらせた。
唐馬は面倒見が良いから後輩にもしたわれているのかな?
そう思うとなんだか私も嬉しくなる。
ガチャ……。
フカフカとしたソファーと大きなテレビ画面。そこは薄暗くて落ち着いた雰囲気の部屋だった。
「まず俺歌お~♪」
早速曲を選び始める唐馬。
「カラオケよく来るの?」
「ああ。昨日も来たし。部活の反省会とか、ダチとよく来るんだよ。」
「えっ昨日も?ごめん私のせいで。」
「バーカ!お前は気にすんなよ。」
ぴんっ!とおでこにデコピンをされる。
うう…。痛い。一言二言余計なんだからっ!
唐馬とは何度もカラオケに来たことあったけど
柚季と付き合ってからは今日初めて来た。
本当に誘ってくれて良かった。
じゃないときっと1人で悩んでたと思う。
唐馬の歌うのは前と変わらず上手いし。
私はきゃりーぱみゅぱみゅの『インベータインベータ』や、
西野 カナの『私たち』を歌った。
最後は2人でBzの『ウルトラソウル』を歌って盛り上がった。
歌い終わった後は心にあったモヤモヤが消えて気持ちが晴れていた。

お店を出た後2人肩を並べて歩く。
「たのしかったぁ!」
「だな!」
「歌ったら腹減ったわ。」
「唐馬も!?私もお腹ペコペコ~!」

ガラッ
「いらっしゃいませ♪」
私達はマクドナルドへ入る。
店内はカップルや学校帰りの学生で溢れかえっていた。
「…俺らも周りからみたら恋人なのかな?」
唐馬も同じ事を考えてたらしい。
「だね~!」
幼馴染みでやましい事は無くてもこれってヤバイのかな?
彼氏いるのに男の子と遊んだなんて。
今更…罪悪感。
なんとかちょうど2人掛けのテーブルを見つけ座る。
なんか唐馬は顔が赤くなっている。
なんだろう?
すると唐馬は我慢しきれない様子でガタンと立ち上がる。
「俺買ってくるわ。いつものでいい?」
「…あ。うん。」
返事をするとすぐレジへ行ってしまった。
『いつもので』で通じるから凄いよね。
なんかおじいちゃんとおばあちゃんの会話みたい…。
その後私達はバニラシェイクとポテトをを飲んだりほうばりながら
他愛もない会話をしていたんだ。




ーーーーーこの後起こる事にまだ誰も気づくはずなく時が流れていくーーーー。

  • No.8 by リンリ  2013-06-20 20:10:00 

ポツポツ・・・。

「雨だ・・・。」

マクドナルドから出てきた直後に雨が降りだした。

もちろん雨が降るなんて天気予報では言ってなかったから
傘は持ってきていない。

「タイミング悪いな・・。」

唐馬がそう呟くと私に自分の着ていた上着をすっぽり被せる。

そして私の頭を押さえて走り出す。

「ちょっ!?」
「どっか雨宿りしようぜ。」

唐馬は意識していないかもだけど
私の心臓はうるさいくらいにドキドキしてる。
な・・・何で唐馬なんかに?

「つったってないで行くぞ。」

あーあ。ちょっと怒ってる。
唐馬って強引っていうか・・・。
極度のめんどくさがりやだよね。

「・・・ごめ!?」

沢山の人混みの中、柚季がいるのを見つけてしまった。
何で?

何でなのーーーーーーーーーー?

私は自分の目を疑った。

だって大好きな柚季の隣にはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。



綺麗な大人の女の人が楽しそうに微笑んでいたから。
どう見てもお似合いで・・・。
凄く悲しいのに、でもなぜか涙は出ない。

きっと心の奥で理解していたんだと思う。
ーーーーこうなる事を本当は分かっていたのかも知れない。ーーーー

  • No.9 by リンリ  2013-06-21 21:45:57 

ーーザァァァァァァーー

一層雨が激しく降りだす。
地面のコンクリートは真っ黒に染まっていた。
目の前には沢山の人が早足で通りすぎてゆく。
傘持っている人は本当に少ない。

視界には嫌でも入ってくる柚季と女の人。

「・・・。」

唐馬も黙って私の眺めている方をじっと見ていた。
私達はずっと立ち止まって柚季と女の人を眺めいる。

グイッッッ!

しばらくして唐馬は強引に私を引っ張り早足で歩いていく。

「・・・イヤッ待ってっ唐馬っ!!」

私は必死に抵抗するが男の力には到底敵わない。

そしてあっという間に柚季達がいるところまで来てしまった。

「・・・なんで朱音がここにいるんだ?」

柚季は目を見開いて相当驚いている。

自分でも思う。
なんでこんな冷静なんだろう・・・?
頭ではなんで女の人といるの?
そう聞きたいのに聞けない。
・・・ううん。聞きたくなかった。
本当の事知りたくなかった。
ただただ立ち尽くすことしか出来ない私。
惨めだなぁ・・・。
自分にも嫌気が刺す。
もし、こんな綺麗な女の人だったら
堂々と『彼女です』って言えたのかなぁ?

こんなこと考えても無駄って分かってる・・・。
だけどそうでもしなきゃ心が死んでしまいそうだった。

「柚季お前こそなにやって・・・」

唐馬が柚季を睨み付ける。

「・・・いや・・・。」

口ごもって何も言わない柚季。
否定も肯定もしない曖昧な返事。

「言えないことなんだ・・・?」

「・・・朱音?」

「・・・え?」

もう私無理だよ・・・。

バシャッバシャッ・・・。
私はその場から逃げるように走り出した。
走るたび無数の雨粒が跳び跳ねて靴下に染みをつくる。
今の私にはどうでもいい。
ただ、ただ、がむしゃらに走ってた。

そう、前を見ず、ひたすらーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

気づいたときにはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。




え・・・・?
私の目の前には大きなトラックがあった。

「きゃああああああー!!!」
「危ないっ!!!」

あぁ私・・・死ぬんだ・・・。

私は諦めて目を静かに閉じた。

  • No.10 by リンリ  2013-06-22 08:51:25 

3.夢だったらいいのに・・・

キィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーードンッッッ!!!

「きゃあああああっ」

「おいっひかれたぞっ!」

「誰か救急車を!」


トラックは止まる事なく一瞬で人の命を脅かす。
私はひかれていない。

ひかれたのはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。










「柚・・・季?」

私は目の前にいる柚季を呆然と眺めていた。
柚季だけどそこにいたのはいつもの柚季じゃなかった。


血だらけで赤く染まった柚季。
なんで柚季なの・・・?
ひかれるのは私でしょ?
柚季は何も悪く無いのに・・・。

周りはパニック状態。
でも私はただ柚季を見ていた。
視界いっぱいに広がる赤い世界。

「おいっ!柚季っ!」

「イヤッ・・・柚季君っ!?」

唐馬と女の人が柚季に駆け寄って来て叫ぶ。

いつもふざけている唐馬は酷く動揺しているし、
女の人は涙が溢れている。

なんで私なんかかばったのよ・・・。
私の事どうでもいいんじゃないの?

「ひっくっ・・・柚季っ嫌・・・」

私も我に返りようやく今の状況を理解し、たまらず泣き崩れた。

なんでーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?







そう思っても遅いのに。

夢だったらいいのに。

  • No.11 by リンリ  2013-06-22 09:40:32 

4.命の行方

あれから誰かが救急車呼び、柚季はすぐさま近くの病院へ運ばれた。

私は放心状態で、唐馬も動揺しながらもタクシーで病院へ向かった。

女の人は私達の代わりに事情を説明するため救急車に乗り込んだ。
私達は気が動転してるためまともに受け答えする事が出来ないから
気を使ってくれたんだろう。

本当に優しくて・・・憧れる大人の女性だ。
病院に向かう途中、唐馬は何も言わず私の背中をさすってくれた。
きっと唐馬がいなかったら私はどうなっていたのだろう。
きっと、ずっとあの場で泣き続けていたかもしれない。

そんなことを考えていたらあっという間についてしまった。

私達2人で無言で柚季の元へ向かう。

・・・もう柚季は助からないかも知れない。
そう思うとまた涙が浮かんでくる。
しかしこれ以上唐馬に迷惑はかけれないから
私は痛いほど唇を噛み締めた。

病院は怖いほど静かで人は全く居なかった。
はりつめた空気とツンとした薬の匂いに気分が悪くなる。

ずっと続く白い長い廊下。
普通でもかなり長く感じるのだろうけど
今はより長く感じる。

一秒でも早く会いたい。

けれど、もし・・・なんて最悪の事態も考えてしまう。

それに私のせいでこんなことになったのだから
無事だとしても会わせる顔がない。

そしてついたのは集中治療室。
赤いランプが付いていて今柚季は中にいる。
私はただ、近くのソファーに座り無事を祈る事しか出来なかった。

  • No.12 by リンリ  2013-06-23 19:35:45 

ーー2時間後ーー

あれから柚季の両親と私の両親が知らせを聞いて病院に来た。

フッ・・・。

と、ランプが消える。
すると医者が出てきた。

「・・・柚季は・・・!?」

泣きながらすがりつく柚季のお母さん。
ウチの両親とも関わりがあって、いつも温かい笑顔で笑っていた。

最近はお互い忙しくて、会えなかったのに
まさかこんな形で会う事になるなんて。

「手をつくし、何とか一命をとり止めましたが・・・。」

そこまで言うとなぜか意味深な表情になり、何も言わなくなった医者。

私達は医者の言葉を静かに待つ。
・・・変な胸騒ぎがする。

「頭を強く打ったみたいで重傷です。」

次の言葉を聞きたくなくて、思わず耳をふさぎたくなる。
もう・・・何を言うか分かっているから。

聞きたくない。

認めたくない・・・。

柚季はさっきまで元気だったのに・・・。











「残念ですが、柚季さんはもって・・・後1週間でしょう。」

急につきつきられた現実はあまりにも残酷で。

言葉が出ない。
皆泣いている・・・。
どうして?柚季がいなくなったら・・・
私はどうなるの・・・?

嫌嫌嫌・・・。

「・・・うぇっ・・・」

私はそう泣く事しか出来なくて。
無力な自分が嫌になる。




ーーしばらく、病院に私達の泣き喚く声が静かに響いた。ーー

  • No.13 by カナリア  2013-06-23 20:39:06 

私、今リアルに泣いてます(T_T)
こういうの弱いんだよ~(泣

  • No.14 by リンリ  2013-06-23 21:06:33 

このトピでコメントお初だよね?

ありがとう(^∀^*)

こういうの今まで書いてきたのと全然違うから難しいけど楽しいな。

こんな小説で泣いちゃダメ~(笑)

  • No.15 by カナリア  2013-06-23 21:37:10 

たしかに、リンリの他の小説と少し雰囲気違うなっておもってた!
私こういう小説1番好き。
まぁ、涙腺弱いから、1回読むとやばいんだけどねw

  • No.16 by リンリ  2013-06-23 22:10:06 

本当?
そういってもらえるなんてっ(´ψψ`○)

じゃあ頑張って書いてくね。
私もこういう方が書きやすいかも~!

私も感動したら涙ボロボロだよ~(´へ`)
↑なんか適当にやったら・・・この絵文字いいかも!(笑)

  • No.17 by カナリア  2013-06-24 17:26:58 

絵文字かわいい♪
私この前、すごい感動的な少女マンガ読んだんだけど・・・
ヤバイ、泣きすぎて次の日目赤くなった!
もう、1時間は泣いたね。てか、何回読んでも涙出てくる~!!
「僕の初恋を君に注ぐ」ってマンガなんだけど知ってる?
もう、最終巻が感動です。はい!

  • No.18 by リンリ  2013-06-24 18:48:56 

絵文字作るのハマリ中♪

カナリアそんな涙もろいんだ・・・。

1時間ってスゴいねっ!
その漫画知ってるよ!
凄く前に読んだから内容忘れたけど、
病気でどーのこーの・・・って言う話だよね!?

私は携帯小説で泣くのとか、
志村動物園の感動の話聞くと泣く!!!

  • No.19 by リンリ  2013-06-24 21:11:42 

5.真実。~誤解から生まれた傷。~

ーー次の日ーー

私は学校を休んで、病院へお見舞いに来ていた。

私は目を真っ赤にするほど泣いた。

でも沢山泣いたからからと言って気持ちは晴れないし、
ますます悲しくなるばかり。

あのあと変わり果てた柚季と再会した。

沢山の管で繋がれて包帯が巻かれた頭。
腕や顔に残った生々しい傷跡。

その柚季をみたら気づいたら涙が溢れていた。

どうしてなの?

なんで柚季なの?

優しくて、強い柚季を。

なんで命を奪おうとするの?

いるかいないか分からない神様に必死に問いかけた。
・・・しかしもちろん答えは帰ってこない。

柚季の温かい手を握りしめる。

でも反応はないんだ。
余命はたったの1週間。
このまま意識が戻ることが無かったり、
容態が急変したら命の保証はない。

ついこの間まで幸せで、笑いあっていたのに・・・。

終わりは・・・こんな早いものなの?
それに、私は最低な事を思った。

浮気をしても、してなくても、彼女として、
ちゃんと信じてあげないといけなかった。
私は裏切ったんだ・・・。
何より一番大切で大好きな人をーーーーーーーーーーーーーーーー。

ガララッ・・・。

病室のドアが開く音がして私は泣いて腫れた顔でドアの方を向いた。
するとそこには・・・・・・・。



「・・・こんばんわ。」





あの女の人がいたんだーーーーーーーーーーーーーー。

  • No.20 by リンリ  2013-06-25 07:31:46 

なんでここに・・・?
私はパッと顔を反らした。
こんなヒドイ顔で、泣いた顔を柚季の・・・
彼女さんに見られたくなかった。
悔しいけど美男美女で誰が見てもお似合いだった。
隣で柚季も照れながらも笑ってた。

「・・・。」

「・・・。」
お互い沈黙する。
しかしその重い沈黙を破ったのは女の人だった。

「いきなりでごめんなさい。私牧田 さやかです。」

風が彼女の髪をゆらゆらとゆらす。
私は柚季の彼女のなのになんで笑えるの?

私はまた悔しくて泣きそうになる。
それを見たさやかさんは・・・

「やっぱり誤解してたのね。」

そう私をまっすぐ見て言った。

誤解って・・・?

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