リンリ 2013-06-15 20:30:14 |
通報 |
3. 2人でお出掛け
無理矢理連れてこられた場所は……。
「カラオケ~?」
街中にある大きなカラオケだった。
「でかい声出せば気分晴れるだろ!」
唐馬は笑いながら言う。私のためだったんだ。
唐馬は手慣れた様子で受付を終わらせた。
唐馬は面倒見が良いから後輩にもしたわれているのかな?
そう思うとなんだか私も嬉しくなる。
ガチャ……。
フカフカとしたソファーと大きなテレビ画面。そこは薄暗くて落ち着いた雰囲気の部屋だった。
「まず俺歌お~♪」
早速曲を選び始める唐馬。
「カラオケよく来るの?」
「ああ。昨日も来たし。部活の反省会とか、ダチとよく来るんだよ。」
「えっ昨日も?ごめん私のせいで。」
「バーカ!お前は気にすんなよ。」
ぴんっ!とおでこにデコピンをされる。
うう…。痛い。一言二言余計なんだからっ!
唐馬とは何度もカラオケに来たことあったけど
柚季と付き合ってからは今日初めて来た。
本当に誘ってくれて良かった。
じゃないときっと1人で悩んでたと思う。
唐馬の歌うのは前と変わらず上手いし。
私はきゃりーぱみゅぱみゅの『インベータインベータ』や、
西野 カナの『私たち』を歌った。
最後は2人でBzの『ウルトラソウル』を歌って盛り上がった。
歌い終わった後は心にあったモヤモヤが消えて気持ちが晴れていた。
お店を出た後2人肩を並べて歩く。
「たのしかったぁ!」
「だな!」
「歌ったら腹減ったわ。」
「唐馬も!?私もお腹ペコペコ~!」
ガラッ
「いらっしゃいませ♪」
私達はマクドナルドへ入る。
店内はカップルや学校帰りの学生で溢れかえっていた。
「…俺らも周りからみたら恋人なのかな?」
唐馬も同じ事を考えてたらしい。
「だね~!」
幼馴染みでやましい事は無くてもこれってヤバイのかな?
彼氏いるのに男の子と遊んだなんて。
今更…罪悪感。
なんとかちょうど2人掛けのテーブルを見つけ座る。
なんか唐馬は顔が赤くなっている。
なんだろう?
すると唐馬は我慢しきれない様子でガタンと立ち上がる。
「俺買ってくるわ。いつものでいい?」
「…あ。うん。」
返事をするとすぐレジへ行ってしまった。
『いつもので』で通じるから凄いよね。
なんかおじいちゃんとおばあちゃんの会話みたい…。
その後私達はバニラシェイクとポテトをを飲んだりほうばりながら
他愛もない会話をしていたんだ。
ーーーーーこの後起こる事にまだ誰も気づくはずなく時が流れていくーーーー。
トピック検索 |