リンリ 2013-06-15 20:30:14 |
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ーー2時間後ーー
あれから柚季の両親と私の両親が知らせを聞いて病院に来た。
フッ・・・。
と、ランプが消える。
すると医者が出てきた。
「・・・柚季は・・・!?」
泣きながらすがりつく柚季のお母さん。
ウチの両親とも関わりがあって、いつも温かい笑顔で笑っていた。
最近はお互い忙しくて、会えなかったのに
まさかこんな形で会う事になるなんて。
「手をつくし、何とか一命をとり止めましたが・・・。」
そこまで言うとなぜか意味深な表情になり、何も言わなくなった医者。
私達は医者の言葉を静かに待つ。
・・・変な胸騒ぎがする。
「頭を強く打ったみたいで重傷です。」
次の言葉を聞きたくなくて、思わず耳をふさぎたくなる。
もう・・・何を言うか分かっているから。
聞きたくない。
認めたくない・・・。
柚季はさっきまで元気だったのに・・・。
「残念ですが、柚季さんはもって・・・後1週間でしょう。」
急につきつきられた現実はあまりにも残酷で。
言葉が出ない。
皆泣いている・・・。
どうして?柚季がいなくなったら・・・
私はどうなるの・・・?
嫌嫌嫌・・・。
「・・・うぇっ・・・」
私はそう泣く事しか出来なくて。
無力な自分が嫌になる。
ーーしばらく、病院に私達の泣き喚く声が静かに響いた。ーー
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