リンリ 2013-06-15 20:30:14 |
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「よっ♪」
「うひゃあっ!?」
誰かが後ろから私の頭に腕を乗せて
私の髪をワシャワシャする。
“誰かが“っていってもこんな事やるのはコイツしかいない。
「唐馬何すんのよっ!」
守口 唐馬。
私の唯一の幼馴染み。
漫画みたいな恋愛感情は私達の間には全くない。
家族みたいな……兄弟みたいな関係。
クールな柚季とはうって変わってクラスのムードメーカ的存在。
賑やかで明るい唐馬の周りには人がたえない。
(←柚季は主に女子。)
そんな性格もあり、柚季まではいかないけど、
唐馬も結構、整った顔立ちをしているからモテる。
私は柚季とも、唐馬とも一緒にいるから女子の視線が痛いんだよね…。
「『うひゃあ!?』ってもっと女らしい反応しろよな~!」
ムカムカッッ!!!
「こっちは被害者なんですけど~?ついでに文句つけないでくれる!?」
いっつもいっつもよく飽きないね!
「…はぁ。だからお前暗い顔してっから心配してんだよ。」
へ?
「……なんかあったら言えよな?幼馴染みなんだからさ?」
…生意気な口調だったから気づかなかったけど心配してくれてたんだ。
「ありがとう…。」
「……で?何でなんだよ。」
「………実はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
私は柚季のことを説明する。
すると唐馬は複雑そうな顔をする。
「…本人に聞けばいーことで何で悩んでんの?」
はぁー。とため息をつく唐馬。
「だ~ぁ~か~ら聞けないから悩んでるの!」
まったくコイツは~!!!
「ボソッ。俺ならそんな事絶対ぇしねーのに。」
ん?
「今何か言った?聞こえな」
キーンコーンカーんコーン………。
運悪くチャイムが鳴った……。
「…何でもねーよ!」
何でもないわけ無いじゃん!ムカつくな!
でもでもちょっと気が紛れたかも。
感謝…。
私は唐馬の背中に向かって拝んでみたのだった。
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