検索 2022-07-09 20:46:55 |
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…、っしゃあッ!!やったぜフィリップ!メモリだけ破壊できた!お前の読み通りだ!!
(今まで相手に感じたことのない感情が、相手となら成し遂げられるという高揚感が胸の中に高まっていく、その信頼は自然と言葉になってその言葉を受けた相手からはまた感じたことのない何か熱い気持ちが閃光のように一瞬、しかし確実に爆ぜて伝わってきた。相手の声に合わせて渾身の一撃を叩き込む、確かな手応えを感じると同時に何かが壊れる音が聞こえた。地面に転がる怪物を固唾を飲んで見守っていたがその姿が人間に戻りメモリが飛び出して砕け散ると呆気に取られてしまう、相手の得意げな言葉を聞いてようやく上手くいったのだと確信した。思わず変身中であるのを忘れて左手だけで拳を突き上げる、興奮のまま相手の労をねぎらいたかったが二人で一人の姿では難しそうだ。気を失った犯人を警察に引き渡す必要があるのも思い出せば「俺は後処理やってくる。だから事務所で待ってててくれ、相棒」と声をかければドライバーを閉じた。未だ犯人を止められることが出来た興奮がおさまらいままジンさんに連絡するとその後の処理に対応して)
分かった、…待っているよ。
(確かな手応えと共に的確にメモリ回路の部分を叩けば人間の姿に戻った男からメモリが飛び出して砕け散る。上手くいったと告げると隣から興奮が湧き上がって行くのがわかって左手を突き上げるのを感じれば呆れたようなそれでいて少し口角を上げながら息を吐いた。一方的に声が掛かって後処理をすると伝えられるといつもの様に淡々と答えていたがドライバーが閉じて意識が切断されるとぽつりと零した。【相棒】という言葉がリフレインする中、乱れる気持ちを落ち着かせるようにマーカーを手に取り、今回の事件のまとめをホワイトボードに記していき)
___ただいま。待たせたなフィリップ
(ドライバーを閉じて意識を一旦切ると早速ジンさんへと連絡する。未だ興奮は覚めやらなくて現場検証にきたジンさんにダブルのことを言ってしまいそうになったがなんとかメモリを使われる前に拳で黙らせたと昔からの流儀を使ったことにしておいた。怪訝な顔をしていたジンさんだったが『いつもより顔色がいい、こいつなら治療できるかもしれんな』と呟いたのを聞けばこっそりと口角を上げていた。現場検証も終わり帰宅の許可が出れば依頼人に犯人が捕まったことを伝える。明日の学会に向けてエールを送り電話を切ってから早速事務所に向かう、その途中でふととある店が目に入れば浮かされるままに少しだけ寄り道をすることにした。事務所に帰ってくれば帽子を仕舞ってすぐにガレージへの扉を開ける、相手に声を掛けながら螺旋階段を足早に降りてグレーチングを進んだ。今回の事件を纏められたホワイトボードをみれば相変わらずの様子に笑いつつ左に立てば「やったなフィリップ。お前のおかげで今回の依頼無事に解決できた。ありがとな」と礼を言いつつ隣を見て)
…、僕が協力できる部分に手を貸しただけだよ。ともに動くなら犯人の命までは奪いたくないという君の流儀に従うべきだろう?
(一度消したホワイトボードに今回の事件とメモリの内容を一気に記していく。動機は逆恨みという単純なものだったがあのクラスのメモリを手に入れている辺り相当深いものだったのだろう。更に続いて今回のド.ー.パン.ト化を解除してメモリだけを排出・破壊できる仮説が実現可能だったと実証できたことを踏まえればドライバーなどを調整すればこのトドメの刺し方を標準化できるかもしれない。そのための方法を今回の件から考え込んでいれば背後から声が聞こえた。振り返れば帰ってきた相手の姿があってそれを見ればまたホワイトボードに顔を戻す、隣に並んだ相手に礼を言われるがこういうことには慣れてなくて文字を書きながら淡々とやるべきことをしただけだと告げる。役割を果たしただけだと何処か他人事のような、今回の倒し方も相手のやり方に合わせたのだと言葉を続けていて)
俺の探偵って仕事に相乗りしたんだったよな。そういやそういう話だった。…お前に頼みがあるんだ、フィリップ
(ガレージに降りて声をかければ一度は顔がこちらに向くものの直ぐにその視線はホワイトボードに戻る、相変わらずな態度だがいつもとは違って興味が無いという言葉で切り捨てられることはない。あくまでも今回の成果を他人事を貫きたいようだがこちらにはそれが照れ隠しに見えた。慣れない行動をした事に対するむず痒さか戸惑いか、いずれにせよ素直に初の成果を喜ぶ可愛げがないのはこの短い付き合いでも知っている。ここはハードボイルドな男らしく、そして探偵の先輩として、少し茶化すような言い方をしながら労いの代わりに軽く肩を叩いていた。軽く息を吐く、あの夜から始まってずっともがいてしかし最低限にすらたどり着けなくておやっさんに顔向けが出来なかった。しかし今日初めてこの街の涙を拭うことができた、一人ではなく二人で挑んだことで。改まった口調になると相手の方に体を向ける、そしてその瞳を真っ直ぐ見つめると「これからもダブルだけじゃなくて、俺の相棒として相乗りしてくれねぇか?」と願い出て)
頼み…?…相棒として、というのはどういうことだい?
(やるべきことを果たしただけだと淡々と言葉を返しても相手が引くことはなく、むしろ慣れた様子でこちらの肩を叩いてくる。だがそのしぐさが嫌という訳ではなくて向けられる信頼のようなものをどう受け止めていいかわからないでいた。そうしていると相手が息を吐いてから体ごとこちらに向け、少し纏う空気が変わる。ホワイトボードに書き込みが終わったタイミングで名前を呼ばれながら頼みと聞けば動きを一瞬固めて、顔を相手の方に向ける。まっすぐな目がこちらを見つめていて無意識に背筋を伸ばしながら続く言葉を待っていると妙なことを言われて目を瞬かせる。今回の使命は鳴.海.宗.吉の跡を継いだダブルとしての側面が大きい、だが相手が最近口にするようになった相棒というワードとともに願われるとその意図を深く知りたくてじっと伺うように、確かめるような口調でその真意を問いかけて)
今日みたいに俺と一緒にこの事務所に来る依頼とか街の人の困り事とかを解決して欲しい。今日お前が一緒に捜査してくれたおかげで俺一人じゃ調べられなかったことも、出来なかったことも全部出来たんだ。…俺一人じゃ、探偵には足りねぇ。ほんとはまだ帽子に相応しくねぇんだ。でもお前となら、おやっさんみたいにこの街の涙を拭える。お前と二人ならこの街の探偵ができる。俺も、お前も、あの夜の罪を償い続けなきゃならねぇ。なら、俺と一緒におやっさんの意志を継いで探偵になってくれねぇか?
(真剣な声色で声をかければ相手の顔がこちらへと向く、そんな動作だってここに来たばかりにはなかった反応だ。あの夜に軽くあしらわれたのを思えば随分な変化だろう。こちらが投げかけた言葉の意味を問われると一拍間を置いてから口を開く。ひとりではまるで上手くいかなかった事が相手とならば全てが上手く噛み合って歯車が回り始めたのだ、それに相手から今日聞いた言葉の数々を今日限りのものにしたくない。真剣な顔をしていたがふと表情を崩すと「俺達は一心同体なんだろ?そういう相手をハードボイルドな探偵は相棒って呼ぶんだよ」と相手の言葉を引用しながらニヒルな笑みを浮かべ)
二人で、この街の探偵……。…今までの君の行動がハードボイルドだったかはともかく、一緒に過ごしていくなら探偵という側面も共有するのは悪くないね。
(相手の言葉の意図を探るように問いかけると相手がまた一呼吸置いてから語り出す。その内容は今日と同じように探偵業をして欲しいというものだった。だが単に自分の能力を利用したい、といったものではなくて共に並び立つことを望むような中身だ。今まで相手だけがこなしていたことを2人でやっていく、鳴.海.荘.吉の意思を継ぐのだとそのワードを噛み締めるように呟いていれば今まで真剣だった顔がくずれていつものかっこつけの姿が現れる。いままでの言動から一切ハードボイルドらしさは感じられないことを指摘しつつ相手の言葉を噛み締めるように考え小さく頷く。そして改めて相手を見ると「ならば今日から僕も君と同じ探偵で、相棒だ」とハッキリとした口調で告げて)
一言余計なんだよ!ったく……なら、これからよろしく頼むぜ、相棒
(探偵としてもダブルとしても相乗りするこの形ならおやっさんにも出来なかった方法で依頼人の涙を拭い犯人に罪を数えさせる事ができる、何よりも相手が罪を償いたいと思っているのならその思いを昇華させたい。二人で探偵をすることを持ちかければ相手はこちらの言葉をゆっくり咀嚼するように繰り返す、相棒という最高にかっこいい存在になるならばとクールにその意味を伝えてみたがハードボイルドの単語はさらりと流されてしまって思わずツッコミをいれていた。だが相手はこちらの提案に乗ってくれるらしい、小さく頷いた相手はこちらへと向いて自らが探偵で相棒であると宣言した。その表情は見た事のないほど意志を宿していて決断する男の顔だった。胸に熱いものが湧いて自然と口角があがる、先程戸惑っていたのを思い出して自ら相手の手を取るとしっかりと握って握手をして、ふと内ポケットのものを思い出すと「そういや今日の礼にと思って買ったんだが、探偵兼相棒記念ってことにするか」と長方形の箱を取り出すと相手へ差し出して)
ああ。…記念?……、開けて良いのかい?
(一度きりではなくこれからずっと探偵としてもダブルとしても共にあることを願われると何と呼んでいいか分からない感情が昂るのが分かる。クールに持ち掛けてくる相手に指摘すればハードボイルドらしからぬツッコミが入るがやはりこうやって喜怒哀楽をハッキリと示す姿は第一印象から変わって興味深く好ましい物だと思う。こちらから今日から新しく始まる関係を宣言すれば相手は口角をあげてこちらの手を取る。人に触れることなど滅多に無くて生きている生物特有の温かさを感じると視線はその手の方に移って無意識にこちらも軽く握り返していた。そうしていると相手が内ポケットから長方形の箱を取り出し、差し出してきてまた僅かに首を傾げる。今まで見たことのない類の箱で表には相手が普段愛用しているブランドのロゴが刻まれている。手を伸ばして箱を受け取りその質感や外形を観察してみれば上下に開く構造なのが分かった。こうやって生活に必要な食べ物や衣類を渡される機会は殆ど無ければ安易に開けて良い物かも分からず、瞳に戸惑いと興味を宿しながら相手と箱を交互に見比べてから問いかけて)
…そういやこういうのお前に渡すの初めてだな。もちろんだ、俺からお前への、その…贈り物だから、もうお前のもんだ
(大方の常識が抜け落ちた相手にとって握手も知らない行為のようだが相手は握った二人の手に視線を向けてそこを軽く握り返している、この手に籠った感謝や信頼やこれからよろしくやら、様々な思いが籠っている事が言葉以外の形で伝わった気がする。その喜びを今度は形として相手に贈ることにして化粧箱を相手へと渡す、中身が気になって直ぐ様開けるかと思ったが一番最初に箱の構造を確かめ始めて思わず笑ってしまった。しかし直後顔が上がって戸惑いと興味を宿した表情が向くと目を瞬かせる、これまで見てきたのは無関心か好奇心に目を輝かせるかの表情だったが今までで一番複雑な感情を浮かべているかもしれない。真っさらな相手には贈り物というもの自体が初めてなのだ、それに何処となく嬉しさを覚えてしかし小っ恥ずかしさも湧き上がって落ち着かない口調になってしまう。なんとか視線を向ければ見え隠れする好奇心を後押しするように小さく笑みを向けて「お前の頭の中にはこの地球の全部が入ってんだろ?ならそれがピッタリだと思ってな」と中に眠る地球儀のペンダントを選んだ理由を口にしながら目で箱を開けるように促して)
僕のモノ…、…!…綺麗だ…
(温もりを宿した手を一旦離して手渡された箱を受け取る、見た目を確認してから開ける許可を求めると何処か落ち着きのないぎこちない口調で肯定がされる。今までは消耗品や元々この場所の物を借りたりしていて思えば自分の物と言えるのは普段持っている本くらいだ。贈り物、そして自分だけの物だという特別な響きに熱を持って同じ言葉を繰り返す。紹介を受けて促されるまま箱を開けると中には地球儀を模したペンダントが収められていて目を見開いた。照明の下で自分と繋がっている地球が煌めいているように見えると惹かれるように中から品を取り出して更によく観察しようと試みる。海を表す水色に銀色の地上が映えて見つめる瞳に静かに光を宿しながら見つめていれば自然と思った感想が零れた。惹かれるような視線を向けていたがふとペンダントであることを思い出すと早速自分でつけてみようとする、だが初めてでは上手くチェーンの金具部分を首の後ろで留めることが出来なくて暫し苦戦してから相手に近づくとペンダントを差し出し「…つけてくれ」とお願いして)
お前にピッタリだって言っただろ?…任せとけよ、相棒
(相手は化粧箱を手に小さく呟きを零す、それは今までのどの言葉よりも感情が滲んでいて同時にプレゼントを喜ぶ子供のようにも思えてまだ中身を開けていないのにこちらも嬉しくなってしまう。箱が開かれて中から地球儀を宿したペンダントが現れれば相手の視線はそこへと吸い込まれた。興味を宿した時の激しい輝きとは違う魅入られたような表情、まるでペンダントの煌めきが相手の瞳に宿ったように静かに揺れていて言葉以上に相手の感情が湧き上がっているのが見て取れた。そして今まで決して聞くことのなかった類の感想が伝えられればこちらもまた胸が暖かくなってその感情が声に滲んでしまった。あの夜悪魔とさえ思った相手が贈り物を受け取ってくれたことも、それを喜んでくれていることも嬉しい。やがて相手はペンダントを身につけようとして、早速つけてくれる嬉しさで胸は弾んでいたがなかなか上手く付けられず最終的にこちらへとペンダントが差し出される。頼ってくれたことも嬉しくて調子よくまた『相棒』と口にしながら背後へ回れば髪が絡まないよう気をつけながらペンダントを付けた。正面に戻ってくれば「俺の見立て通りめちゃくちゃ似合ってんな」と照れ隠しに自画自賛していて)
…ああ、気に入った。……ありがとう、左,翔,太,郎
(自分のために考えてくれた贈り物、今まで見た何よりも輝いて見えて魅入られてしまう。それを身に着けようとして上手くいかなくて相手に任せると調子よく相棒なんて言葉が返ってくる。背中を任せて後ろで留め具をつけてもらうと地球儀を模した飾りが胸の上あたりに来て自分の動きに合わせて揺れる。ペンダントなんてしたことがないのにやけにしっくりきてまるで最初からここにあったような心地さえする。正面に戻ってきた相手が自画自賛するのを聞けば視線をそちらに向けじっと相手を見つめる。時間からして依頼が解決してすべてが片付いたときにこれを購入したのだろう、それにこのブランドの物がこの事務所の経営状況ではやすやすと買えるものでないことも知っている。相棒、という言葉がまた胸に響くとペンダントの飾りを軽く握りながらわずかに笑みを浮かべた。そして心が動くままに相手に一歩近づくといつの日か感謝を伝えるときに使うのだと教えてもらった言葉を思い出して礼を伝えて)
…っ、……え、あーいや…それは俺からの感謝の気持ちだからこっちが礼を言いてぇくらいってか……
(何か贈り物をと考えときに真っ先に浮かんだのがこの地球儀のペンダントだった、お気に入りのブランドのラインナップの中で自分では手を出しづらいと思っていたデザインで購入を見送っていたが、地球と深く関わりがあるという意味でも風のように揺れるという意味でもこのペンダントは相手にもってこいの品だろう。小っ恥ずかしさを誤魔化していれば相手がこっちをジッと見つめてくる、何か言いたいのだろうかとこちらも見つめていれば相手の顔に小さく笑みが浮かんで思わず目を見開いた。嫌味でも含みがあるものでも好奇心を爆発させているでもない、ただ純粋な笑みなんて初めて見た。こちらからの贈り物を大事に握って微笑むその姿は胸の知らない所が知らない跳ね方をした気がした。そのまま相手が一歩近づけば体が勝手に跳ねて一瞬反応が遅れる、続け様に正しい意味でありがとうを言われるのも滅多に無いことでまともな返事も出来なかった。しどろもどろの口調に軽く頭を振ると「つーか、いつまで俺の事フルネームで呼ぶんだよ。翔太郎だけでいいだろ、相棒なんだし」とツッコミの体を保つことで口調を立て直して)
一緒に依頼を解決したのなら立場は対等だろう? …確かにそれもそうだね。 ならば…翔太郎、
(初めて貰った贈り物に自然と口元が緩んで小さく笑みを浮かべると相手が固まったように見えた。だがそれも気にせずに1歩踏み出して礼を言うと何故かいつものキザな仕草ではなくしどろもどろなくちょで返答がされて首を傾げる。二人で依頼をこなしたのならお互いにやるべきことを果たしたということで対等なはずだ。だから贈り物を貰ったことにこちらが感謝することはあれど贈った相手が礼を言うことはないはずだが恐らく遠慮と呼ばれるものなのだろう。そんなすいそくを立てながらいつもより1歩近付いた相棒の距離で相手を見つめていたが呼び方について指摘されると目を瞬かせる。出会った時からその人物の固有名詞であるフルネームで呼んでいたが一般的には苗字か名前のどちらかで呼ぶことが多いらしい。特に今のままでも支障はないが相棒というワードを聞けば変えるのもありかもしれない。指先で唇をなぞり軽く悩んでからその提案を受けいれ、相手をじっと見ると初めて下の名前だけで呼んだ。初めての経験を確かめるようにもう一度「翔太郎」名前を呼ぶと「…こう呼べば良いのかい?」と相棒を問いかけて)
…、……っ、…ンな何回も呼ぶなよ!これからいくらでも呼ぶ機会あんだから
(知らない心地に半分戸惑いつつ調子を取り戻す目的で呼び方へ話題を移す、フルネームは他人に興味が薄い相手らしい呼び方でいい加減慣れたいたところもあったがもう他人ではなくなったのだから呼び方だって相棒らしいものにしたっていいだろう。相手もこちらの言い分に納得したようで再び顔が上がって目が合う、一瞬それだけの時間が流れて直後視線を交わしながら名前を呼ばれるとまた知らない所が跳ねた気がした。動揺しているうちに不意打ちでもう一度名前を呼ばれれば胸の奥が締め付けられるような感覚に陥って上手く息が出来なくなる、名前の呼び方を確かめるように問う姿にも胸が押さえつけられた気がして息が苦しくなった。体が酸素を欲しているのを思い出して漸く口を開くが飛び出してくる言葉はツッコミの体裁を保ったものでぶっきらぼうな口調になってしまう。今日一日で相手の知らない考えや表情に多く触れたせいかどうにもいつもの調子が出ない、首の後ろに手をやると「まぁなんだ、これからよろしくな」と場を誤魔化すに改めて言って)
君が呼べって言ったのになんで怒っているんだい。 ああ、これから相棒としてもよろしく、翔太郎。
(呼び名を改めるように言われ、納得した上で相手の目を見ながら名前を呼んでみれば相手の瞳が揺れる。さらに続けて読んでこれでいいかと確かめてみれば相手は何とも言えない顔をしてからぶっきらぼうな返事がされて目を瞬かせる。自分からこの名前で呼んでくれと言ったはずなのになぜか動揺していてその理由に思い当たる節もなければ理解不能といった顔で疑問を口にした。だがこれまでのやり取りの中で似たようなことは何回もあった。嫌がってはいないように見えればこのままで良いだろうと呼び名はこのままにしておく。場を改めるようにこれからの話をされると今日からまた何かが変わっていく予感にまた軽く口角を上げて、先ほどの相手の真似をして目の前に手を差し出してみて)
加減ってもんがあんだよ……あぁ。俺がお前の相棒でお前が俺の相棒だ
(知らない感覚が次々に湧き上がってこのままではどうにかなってしまいそうな気がして結果叫んで無理やり場をリセットすることにした。相手はいつもの調子で怪訝そうな顔をしているが今に限っては相手の方が正しい、自分でも何故どうにもならなくなっているのか分からないのだから。適当な言い訳をしていれば今度は相手から手が差し出される、さっきまで握手することすら知らなかったのに目覚しい変化にこれから先の鳴.海.探.偵.事.務.所に期待しか湧かなかった。こちらからも手を差し出しその手を取るとしっかりと握りながらハードボイルドな探偵らしくクールな笑みを浮かべる、これまで人の心が分からないと思っていた存在だったが相手は間違いなく信頼のおける自分の相棒だ。また胸に熱いものが湧き上がると「今日から俺達は二人で一人の探偵だ、フィリップ」とその熱さを滲ませるように宣言して)
(/お世話になっております!そろそろ区切りかと思いましてお声掛けさせていただきました。記念日を受けての相棒になる日なお話でしたが、随所で『これから』に繋がる描写や場面を入れ込むことが出来てめちゃくちゃ熱い話ができてとても楽しかったです!まだ噛み合っていない二人が地.球.の.本.棚でメモリを検索するところから面白いくらい足並みが揃っていくのがとてもワクワクして、本編でも描写されていない二人で探偵になる所ができてめちゃくちゃいい補完のお話になったと思います。最後のどんどん感情が出てくる検索くんもとっても可愛らしく久しぶりに初心な探偵も出来て楽しかったです!今回もありがとうございました。
この後ですがどの方面のお話でも楽しそうかなと思って迷っているのですが、検索様のご希望などありますか?)
(/お世話になっております。丁度キリも良さそうなので一旦こちらだけでお返事させていただきます。始まりの夜が0とするなら0が1になるような新たな一歩を踏み出す話でしたが久しぶりに無機質な検索を動かしつつ未来を予感させるような描写がたくさんできてとても楽しかったです。現在ならば調査についていく所をスルーしたりおかえりと言えないのは歯痒くもあったのですがその分今の距離感を実感するような良い話でした。ペンダントと呼び名の件は是非ともやりたいなと思っていたので上手く組み込んで頂けて嬉しかったです。ちょっぴり兆しの見える探偵君も可愛らしく今を知っているからこそわくわくする過去辺でした、今回もありがとうございます!
次のお話ですが時系列や世界線の違う話、記念日のお話などが続いたので今の二人の話がしたいと思いまして前々から話している忘年会に参加する話、夜何となく眠れなくて夜更かしする話、今度は探偵君が体調を崩す日など色々浮かんだのですがこの中で気になる物や他にやりたい事があれば教えてください!)
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