匿名さん 2022-06-25 23:59:19 |
|
通報 |
( 相手の言うことも一理ある。再び現れた店員を見れば、やはり忙しくてこちらに来れないということなのだろうか。少しぶっきらぼうに返事をする彼と一緒にとりあえず案内された部屋まで行くことにして。)
──ったく、何なんだよ。
(店員に案内され大層立派な応接室に通され、そこにオーナーの姿はなく適当にソファへ座り。『暫しお待ち下さい、すぐにオーナーを呼んで参りますので』とまるで執事の様に丁寧に挨拶をしていけば部屋を後にする店員。どう言うつもりなのかまるで分からないとため息を一つ。)
んー、やっぱり忙しいんだよ。
でも…こんなにまでしてエドに恩を返したいって…。
( 部屋に通されれば、そこには誰もいない。相手の横にそっと座るとため息をつく相手を見て。それでもここまでして、エドに何かをしたいというオーナーとは一体どんな人なのか、エドが一体何を助けたのか気になる。)
【オーナー】
いやー、お待たせしまして申し訳ない。仕事が立て込んでましてね。以前強盗に金を奪われて困っていた所を助けて頂いたリオルドと申します。覚えていらっしゃいますか?
(暫くしてドアを開けてオーナーにしては若い30代前後の特徴的な顎髭を生やした一人の男が入ってきて、自己紹介をすると対になる様に反対側のソファへ腰掛け。)
【エド】
……!髭っ、あ、いや…リオルドさんでしたっけ。貴方の店だったとは…夢が叶って良かったですね。
(特徴的な顎髭を見て以前助けた事を思い出し。中央滞在中、偶々通り掛かった所で店を出す為に必死で貯めた金を強盗に奪われた所に遭遇。見逃す訳にもいかず、弟と二人で追い詰め奪われた金を取り返し犯人を逮捕したという流れだ。自分の母親が叶えられなかった夢を叶える為に必死で働き貯めた金だとも聞いていた為よく覚えている。しかし、見返りを受ける為に助けた訳ではない為きっぱりと断り)
俺たちは見返りを受ける為に助けた訳じゃないので、気持ちは嬉しいですが好意を受ける訳にはいきません。
( 顎髭が立派な男性が向かい側に座ると一応ぺこっと頭を下げて。相手の様子からして、いつ助けたのか思い出したようで。2人の会話をじっと聞いている。受け取らない相手の姿勢には相変わらずだと苦笑して。)
【オーナー】
ふむ、そうですか…貴方の弟さんも数週間前に来てくれたんですが、やはりご兄弟似てらっしゃる。アルフォンスさんにも同じく断られましてね。姿が違っていたので驚きましたが…。
(少しばかり残念そうに肩を落とすも、何処か納得した様に諦めて相手の言い分を聞き入れ。助けて貰った時は鎧の姿だった為気付かなかったが、予約された名前を見て気付き同じ様に好意を受け取って欲しいと伝えたのだが断られてしまった訳で苦笑いを浮かべ)
【エド】
あはは、すみませんね。その代わりと言っては何ですが、次来る時は弟や知り合いも連れて来ますから美味い飯頼みますね?楽しみにしてますから。
(弟にも言ったのかこの人は、と苦笑いを浮かべるも直ぐに真っ直ぐにリオルドの目を見れば上記を告げニッと笑みを浮かべて。要件は以上のためソファから立ち上がればドアの方へ歩き出して)
あの、ご飯とても美味しかったです!
また来ます!
( 会話もそこそこに立ち上がりドアの方へ向かった相手に合わせて自分も立ち上がれば。リオルドさんへ食事の感想を述べ、また絶対来ると約束すると頭をペコッと下げて、相手の後を追いかけ。オーナーの部屋を出れば相手の横に並び。)
今度はみんなでこようね。
ああ、約束しちまったしな。
(オーナーには悪いが変な話、厄介事に巻き込まれる様な事態にならなくて良かったと心底ホッとして。この店の料理はどれも美味しかったのは確かだし、家族や仲間といつか来れたらなと笑みを浮かべれば先程の席へ戻り伝票を手に取れば1階の会計へ。パパッと会計を済ませれば外へ出て、腹も膨れた事だしさてこれからどうするかと考え)
この後どうする?美術館とか博物館なら近くにはあるけど。
じゃあ美術館いこ?
( 店から出るとこの近くにあるという美術館か博物館の2つを提案され。セントラルにある美術館や博物館といえば、かなり大きく貴重な作品も数多く展示されていると有名である。とりあえず、美術館の方を選び。)
おう。今だと何か企画展やってたかな。
(目的地が美術館と決まれば、美術館の方向へ歩き出し。時期的に面白そうな企画展や変わった展示物があれば良いなと思いながら歩みを進め)
エドは美術作品には興味あるの?
( きっと大きな美術館だから何か企画展をやっているはず。それも楽しみだ。相手はこういう美術作品には興味があるのだろうか。自分は美術館自体に来たことは1回ほどしかないが、機械鎧をつくるときのアイデアが浮かんでくることもあるし、何よりあのしずかな空間が落ち着くので好きだ。 )
まあ一応な。錬金術って、芸術の塊みたいなもんだしセンスも問われるからな。結構参考になるんだぜ?…一部例外もいるけど。
(錬金術を使って作られた作品でコンテストが開かれた事もあったなと思い出し、絵画や彫刻品だけでなく伝統工芸品なども展示されている為よく錬金術のインスピレーションに役立てばと足繁く通っていた程。錬金術を使って美術品を盗む輩も居たりして、これから行く美術館は警備が更に強化されている。今となってはあの警備網を抜け盗もうとする輩は居ないと思うが。目的地の美術館へ到着すればチケット売り場へ行き、チケットを二人分購入すると一枚を彼女に差し出して)
センスね…まぁ芸術家の作品ってときどき何処がいいのかわからないやつもあるし。
( 相手から「センス」という言葉が聞こえれば、こちらからすると足繁く通っていた割には彼のつくる錬金されたものはとてもセンスのいいと言われるものではなく。ただ、芸術家の作品もときには「これのどこがいいのだろう」というものもあるので、それに似た感性を相手は持っているのだろうか。チケットを受け取ると、中へと進む。)
はぁー!すごい広いのね…。
な、何だよ?俺にはセンスがないとでも言いたそうだな。
(言葉と言葉の妙な間を空けられた事が引っ掛かりジト目で問い掛けを。周りからもお前が作るのは良く言えばユニーク、悪く言えばセンスの欠片もない残念な産物と揶揄される事も多く、その度に言い返しても居た訳だが。個性が強すぎて周りがついていけないのも理由の一つだろう。彼女に続いて館内へ入ればロビーの広さに先ず圧巻される。毎回ながら拘りが詰まった壁や柱の彫刻、ロビー入って真正面の壁にはどの作品よりも巨大な風景画が飾られており。その名も「新しい明日への希望」、草原と湖畔と共に朝日と思われる太陽が、更にその太陽に向かって両の掌を伸ばす人が描かれておりその美しさに目を奪われ)
…この絵だけ、妙に惹かれるんだよな。
( センスがない、というよりは個性的だなとは思う。それは人によってはセンスがないということなのだろうか。ふと立ち止まった先にある大きな絵画に圧倒される。太陽に向かって手を伸ばす人間が描かれたその作品からは力強さが感じられ、まさしく題名の通り「希望」にふさわしい作品だなと思う。)
すごい迫力ね。
ああ…これだけ大きい作品にしたにも意味合いがあるんだろうけど、この絵を見てまた頑張るかって思えるし。
(暫し眺めていたが、そろそろ別の作品も見ようと風景画両脇にあるドアの左側から展示室へ入って行き。このフロアは絵画ばかりが展示されており、名のある作家から無名まで様々。取り敢えず、端っこから見ていくことにして)
( 風景画、抽象画、様々な絵画が軒を連ねている。ゆっくりと作品を見ていくも、これらを描いた人たちは凄いなと思う。ひとつの作品を作り上げることは機械鎧技師にも通づるものがあり、自分も頑張ろうと思える。絵画エリアの最後の方に、戦争によって手足を失った人の絵があり。それを見るとばっちゃんが言っていた言葉を思い出す。)
戦のおかげで飯にありつけてる、か。
平和な世の中だったら機械鎧を必要とする人も少ないんだろうね。
そうかも知れない。けど、お前やばっちゃんみたいに機械鎧技師が居るからこそ生かされてる人間がいるんだ。戦争は無いに越したことはねーけど、機械鎧を着けてる人の理由は様々だろ。
(国の為だの民衆を守る為だのと理由を並び立てて戦争を起こす国もあるけれど、結局は国の力を見せつける為や領土拡大の傲慢且つ勝手な都合だ。ただ平和に幸せに暮らしている人間が戦争に巻き込まれ家族を失う者や手足を失う者、下手をすれば命を落とすものだっている訳で。そう言った悲しみや悲劇、そして二度と起こしてはならないという戒めの意もこの絵には込められている様にさえ感じる。機械鎧を着けている人達は戦争によって手足を失った事による人が多いが別の理由で失った人も勿論居る。それを考えると例え戦争が無かったにしても、機械鎧技師が居なければ事故で失ったにしろ何にしろ二度と立ち上がる事や手で何かに触れたりする事も出来ない訳で。そう考えるともう一度立ち上がる為の足を、掴む為の手をくれる機械鎧技師という存在は誇らしく立派なものだと自分は思う。無論戦争が無い平和な世の中が理想ではあると付け加えて)
…うん、そうだね。
( 相手の言葉には、相手自身のこともきっと含まれているのだろう。そんな風に考えてもらえている人が1人でもいるならば、自分はその人達のために頑張ろうと思える。少し嬉しそうに、微笑むと。相手の言葉に頷いて。)
さて、次のフロアは伝統工芸品と武具展。ここ結構珍しい物とか展示されてるんだぜ?リンの国の武器とか置いてあってさ。
(絵画フロアを後にすると順路は左側で進んでいけば、フロア入り口の案内板に書かれた文字を読み。此処はアメストリス国内の工芸品だけでなく、各国の工芸品や武具なども展示されており珍しいものが沢山あり)
| トピック検索 |