匿名さん 2022-06-25 23:59:19 |
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へえ!武具!
( やってきましたといわんばかりに目を輝かせる。武具といえば、人がつけるもの。即ち機械鎧と近いものがあると俄然テンションは上がって。エリアに入るとすぐにアメストリスの工芸品エリアに辿り着き。ガラス細工の置物など、どれも職人の細かな技術が見て取れる作品になっていて、ひたすら感嘆の溜息が零れる。)
お前、ホントこういうの好きだよな。
(目を輝かせてはしゃぐ様に少しばかり引き気味で苦笑いを浮かべるも、まあ本人が楽しんでいるのなら良いかと。見た目と機能性から機械鎧に近しいものがあるし分からなくも無いのだが。繊細な技術を駆使したガラス細工や伝統的織物まで多種多様展示されており、他の客も足を止めて見入る人が多い。順路を進んでいくと、丁度部屋を半々に分けて前半部が伝統工芸品で後半が武具展となっている。珍しい品々が多い事もあって人気の様で人も多く)
武具には機械鎧に通づるものがあるから、参考になるわ!
( 工芸品、武具のエリアを見て回れば、とりわけ武具展には時間をかけて見ていく。機械鎧といっても、性能も様々。武器が内蔵されているもの、表面にデザインが施されているもの。機能性を考えて作りつつ、耐久性も。試行錯誤の日々。それが楽しいのだが。じっくり見ていることから我に返れば、はっと気付き相手の方を見て。)
…はっ、ここにいたら時間を忘れちゃう。
ん?…あー良いよ、なかなか来れねーんだしゆっくり見ろよ。
(このフロアは珍しい物も多い為、何度も足を運んではいるがそれでも来る度に新しい発見があり楽しい。が、彼女を見ていると流石は機械鎧技師と言うべきか目の付け所が違い、完全に機械鎧と結び付けて見ている様に感じあははと苦笑いを浮かべ。すると此方を見た彼女と目が合い、何だろうと思うも時間や自分の事など気にしなくて良いから気が済むまで見たらいいと告げ。彼女の仕事柄を考えても、中央に来る事などあまり無いだろうから。
「俺ロビーで待ってるから終わったら来いよ?」とだけ告げると手をヒラリと軽く挙げればロビーへ行き、遭いているソファーに座り)
うん、ありがとう。
( こちらの事を気遣ってか、待つと言ってくれる相手には折角だしと言葉に甘えることにして。傍から見れば女が武具コーナーに釘付けになっているのはおかしいだろうかと若干思うも、そこは気にせず見ることに。
暫くして武具コーナーの端から端までをじっくり見れたこともあり、待たせている相手の元に戻らねばと思ったとき、ふと昨日までのことが蘇る。彼が1人でいたら女の人に声をかけられたり、絡まれたりするのだろうか。そう思うといても立っても居られず、ロビーまで足早に戻り相手の姿を探して。 )
──っ、ウィンリィ!
(一人ソファに座り本でも読もうと、休憩スペースに置かれた適当な本を手に取り読み始める。少し離れた位置で此方を見ながらコソコソと話す人も居れば、憧れというかやたら熱い眼差しを向ける人達が居て。その殆どが女性からのものなのだが、全く気にせずと言った様子と言うより本に集中している為それにすら気付いておらず。時折サービスだと出されたコーヒーを口にしつつ、あまりにも本に集中しすぎて朝の様なことにならない様にと彼女のいるフロアを気にして見ていると出て来た彼女の姿を見付ければ本を置いて立ち上がると手を挙げてアピールしながら名を呼び。その瞬間エドに向けられていた眼差しは彼女の方へ向けられ)
っ…!
( 案の定彼を視線の先に捉えたところで、周囲の女性がやたら彼に向けて熱い視線を送っていることに気付き。しかし彼が自分の名前を呼んだことで、視線はこちらに向くことになり、なんだかいたたまれない気分になる。先程同様早足で、相手の元に近寄ると立ち上がった相手の腕をとり。「…つぎのとこいこっ!」と少し顔を赤くしながら言うと、腕を引っ張り。)
お、おい、どうしたんだよ?何怒ってんだよ?
(そのまま腕を引っ張られれば、相手のされるがままとなり合わせる様に歩き出して。早足で近付いてきた時点で、彼女の様子が可笑しく何か怒らせる様なことをしただろうかと問い掛け。ただ彼女の姿を見つけた為声を掛けただけなのだが。一方周囲の女性達は何事かと此方を気にしている様子だが、何だ恋人持ちかと何処か諦めた様に散り散りになり。)
怒ってない!
…ただ、エドのこと周りの女の人たちが見てたの嫌だっただけ。
( イライラしているというよりかは、周囲の女性に対するモヤモヤが大きい。相手の言葉には首を振りつつも、少し拗ねたような表情を浮かべて正直にその理由を話して。相手の腕を解放し、「ほら、次の場所案内してよ。」と誤魔化すように言い。)
!…ウィンリィ、ちょっとこっち来い。
(彼女の気持ちを聞くなり、やきもちを妬いてくれたのかと不謹慎かも知れないが少し嬉しく顔を少しばかり赤くして頬を掻き。また拗ねた表情も相まって愛おしく、腕が解放されたことで逆に彼女の腕を掴めば自分の方へ引き寄せ抱きしめて。「悪い、気付かなくて。俺鈍感だからさ、そういうの気付かねーっつうか…でもこれだけは言っとく。俺にはウィンリィ、お前しか眼中にねぇから」と耳元で囁く様に前半部を、その後は彼女の両肩を掴み少し離せば真っ直ぐに目を見て伝え。悪戯っぽい笑みを浮かべながら下記を)
…っても、偶にお前にやきもち妬かれるのも悪くねーかもかなっ。
な、な…っ。
( 急に抱き締められたことには目を大きく見開いて顔を真っ赤にして。それでも相手なりの真剣な言葉には、先程のことなどどうでもよくなってしまう単純な自分がいる。悪戯っぽい笑みを浮かべる相手にも終始ドキドキしっぱなし。ヤキモチを妬くのはごめんだと困ったように笑い。)
もう…。
だからさ、心配すんな。
(彼女の頭に手を伸ばせばわしゃりと優しく撫でニシシッと笑みを浮かべ。美術館内での展示は他にもあるだろうが、先程の一件もあるし美術館鑑賞はもういいだろう。そう言えばと、ポケットから徐に綺麗に折り畳まれた一枚の紙を取り出し開くと彼女に差し出して。中央に新しく遊園地が出来たらしく、今期間限定で夜の街を見下ろせる巨大観覧車の夜間運行と打ち上げ花火イベントを知らせるチラシで。)
折角だし、行って見ねーか?
遊園地?
行ってみたい!
( 頭を撫でられると嬉しいような恥ずかしいような気持ちで、照れ隠しで撫でられた髪を整えて。ふと彼から1枚のチラシを差し出されると、まさか遊園地がセントラルにあると思わず。しかも遊園地なんて、生まれてこの方行ったことがないため行かない理由もないと二つ返事で行くと伝えて。)
よし、じゃ次の目的地は決まりな。
(そうと決まれば早くいくことに越したことはない、移動遊園地なるものなら各地を旅していた時に見かけた事はあったが中央初の遊具施設となれば混み合う事は間違いない訳で。アメストリスの首都というだけあって、かなり大きい街な事と建物が密集している事もあって今いる位置からは観覧車らしき建物は見えない。チラシに書いてある地図を見れば、建物密集地域から離れた場所にあるらしくとても徒歩では行けない距離。となれば近くのタクシーを拾う為、タクシー乗り場に移動すれば運良く空車を見つけることが出来すぐに乗車して)
( 丁度今日はいい天気だから、花火も予定通り上がるだろうし、さらに観覧車から見る花火はさぞかし綺麗だろうと予想して。今から楽しみになってくると、慣れたように移動をする相手についていきタクシーに乗り込む。この都会のどこにそんな遊園地があるのか。セントラルについてはまだまだ知らないことだらけだなと思う。ふと、そういえば相手はけが人だったことを思いだすと、隣に座る相手を見て。)
ねぇ、エド。怪我大丈夫?
ああ、問題ねーよ。薬も持って来てるし、痛む時はちゃんと飲むから。
(運転手に行き先を告げ発車。食事を終えた時に飲むべきだったのだが薬自体ホテルに忘れて来てしまった為、正直ズキズキとした痛みはあるが無理な運動などしなければ平気。それに楽しみにしていた旅行を台無しにはしたく無い為、心配掛けまいと問題ないと告げ。)
それならいいけど…。
エドすぐに我慢するから…痛かったら言ってよ?
( そう言うなら信じるしかなく。しかし相手のことだなんでも我慢してしまいそうなところがある。少し心配そうに相手を見てそれくらいのことは正直に話して欲しいと告げて。街を走っていくと、少し中心地から離れたところに大きな観覧車が見えてきて。窓の外を見て子供気分でわくわくしつつ。)
ギクッ…わ、わーってるよ、心配すんなって。
(まさか図星を突かれるとは思っておらず、あからさまに肩を震わせ冷や汗を流し。しかし直様誤魔化すために言われなくても分かっていると、若干強めの口調になりながらも窓の外へ視線を移し。見えて来た巨大観覧車には迫力を感じ、隣に座る目を輝かせた彼女を見ると偶然とは言えあのチラシを見つけて良かったと微笑み。そうこうしている内に目的地に到着、料金を支払うとタクシーから降りると新しく出来ただけあって混雑しており)
( 相手の様子から恐らく図星だったことが分かるが、これ以上ガミガミ言うのも違う気がする。本人も痛くなったら薬を飲むと言っているのでそれを信じることにして。着いた遊園地は人で溢れている。思わず声を漏らしながら、近くにある巨大な観覧車を見あげては。とりあえず入場入口でチケットを購入することにして。)
はぁー…すごい大きいのね。
1番上までいったら、すごい高さになりそう。
すげぇ…何mあんだよ、コレ。
(下から見上げても頂上が見えず、思わず感嘆の息を漏らし。旅している途中に何かを建設しているとは聞いていたが、まさかこれ程にまで大きな遊具を作るとは。錬金術を使ったとしても質量等の問題から先ず作るのは無理だろう。他にも遊具は沢山あるが、一際目立ち人集りが多いのは間違いなくこの観覧車で。チケットを購入後、時計を確認すると打ち上げ花火まではまだまだ時間がある。他の乗り物にでも乗って時間を潰した方が良さそうだと考えれば)
花火までまだ時間あるし、他も見て回るか?
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