吸血鬼な彼女と俺の日常。{NL/吸血鬼役募集}

「上がろうかな」
一通り終わって、体をふき、髪を絞って

「え、」
眠そうな目をカッと見開き、テレビの画面を再び見やる
「(ここって‥いや。あそこは放火されてなくなったはずだぞ‥)」
青い顔をして

「どうかしたの？」
お風呂上り、青い顔の香槻を見て

「ふぁっ！！…んだよ…悠木かよ」
ホッとして。
「いやーそれがね？見てみ、この番組。」
そういってテレビを指差す。そこには、
{特撮！！紅赤旅館で一泊二日！}というテロップ表示に、人気の俳優が映っている。

「…？これがどうしたのよ？」
なにいってんのと言いたげに顔を見て

「あの‥ここさ、俺がガキの時に両親と行った事あるんだけど…」
生唾を飲み込み、深刻そうに悠木を見て
「その‥俺達が泊まった次の日に、放火魔のせいで火事になって、全部焼け落ちたはずなんだよ‥」
苦虫を噛み潰したかのように、テレビを睨み付け

「…それが今テレビでなぜか放送されてるってこと？そんなの、建て直されたとかじゃなくって？」
うーん、と首を傾げ

「いや。ただ建て直されただけならありえるかもなんだけど‥家具の配置とか、旅館の造りとか‥怖いくらい似てる気がするんだ‥」
ガキの時の記憶だからそれこそ勘違いかもだけどね‥とひきつった顔ではにかんで。

「ふうん…行ってみる？そんなに気になるんなら」
三連休も近いしと提案して

「え！？…いいのか？」
危険かもよ～wと脅してみせて。

「いいわよ。その辺幽霊とかなんて大丈夫よ。多分」
確証はないけど、そう言ってみる。

「ゆ、幽霊…。(そんなの居るのか？いや。現に吸血鬼は隣にいるしな…。)」
難しい顔をして。
「まぁ。も、もし幽霊が実在したとしても…俺も大丈夫だと思うぜ？ww」
ケラケラ笑い。

「でしょ？じゃ、今度の三連休に行きましょうか。」
ニコッと笑って
「そうだ、アイスあるけど食べる？」
冷凍庫を開けて。

「了解～☆」
嬉しそうに笑い。
「アイス！？食う食う！！チョコある？」
ちょっと食い気味に悠木を見やり

「あるわよ。どうぞ。」
香槻に渡して自分は抹茶味を食べて

「おお！ありがとう♪」
早速包装を解き、ハムッとアイスをくわえ。
「ん～！！おいしぃ～//」
幸せそうに微笑んで

「まったく、幸せそうな顔して。」
いたずら心でちょいっと香槻の頬を引っ張ってみて

「まったく、幸せそうな顔して。」
いたずら心でちょいっと香槻の頬を引っ張ってみて

「んえぇ～いひゃ！いひゃいほ！！」
不意に頬がつねられる感覚に驚き
「いてーよ！？wなに？どしたの！？」
まぁ遊びでやったのだろうと笑ってごまかし

「何となく」
ふふ、とおかしそうに笑って。