Larimar/amethyst 【〆】

ほら、お前さん、俺に貸してくれてるからさ。アンバランスだなぁってな…いや、俺的にはそのままでも充分嬉しいんだけど(喜んでもらえたことで安心したのか、自分の膝に頬杖をつけば己の片耳につけたままのピアスをトントンと指さしてから、言い訳がましい言葉を付け足し。それを誤魔化すように咳払いをすると「斗真は、トランプだとダイヤ…っちゅうよりはスペードのイメージがあってなぁ。見掛けたときに衝動買いしちまった」相手の方へと片手を伸ばし、緩く髪を掬うことで耳を眺めるように見詰めながら経緯を説明しては「かっこいいだろ？」擽ったそうな笑顔を浮かべながらそう締めくくり)

あー、なるほどなァ。そろそろ穴塞がっちまいそうだったし、丁度良かった( 相手の声色に言い訳がましさが滲んでいるのに気が付き肩を揺らしてクスクスと笑うも、不意に伸びてきた手が髪に触れれば目を細めてまじまじとピアスを見つめ。紡がれる言葉に何となく満たされるような思いで微笑むと、相手の表情につられるように擽ったげに笑い「かっこいい。今年のクリスマスが今までで一番最高だわ」と思うままを口にして眉を下げながら破顔し。ふと手にしていたピアスを「ん」と相手に差し出せば視線で己の耳に着けるよう促し )

お、まじ？間に合わせることが出来るなんて、流石俺(自分で自分を褒めないと誰も褒めてくれない気がすると思ったのか、けらけらと笑い声を零しながら満足そうに数回頷き。相手の言葉が胸に染みるのを感じると、少し身を乗り出し緩く掬った毛先へと唇を寄せて「はー…めちゃくちゃ安心した」と本音を漏らし。差し出されたピアスの意味を理解し、ピアスをひとつ手に取り空いたままの耳へとゆっくりと付けてやるとそのまま身を乗り出し耳へと唇を寄せて「似合ってる」そう囁きながらさりげなく腰へと腕を回し抱き寄せて)

まあ塞がんねぇようにたまに何かしら着けては居たんだけどな？( 堂々とした自画自賛に軽い調子で水を差しながら笑い。縮まる距離に身を委ねるように髪への口付けを受け入れつつも、若干の物足りなさにごく小さな不満を感じながら密かに憮然とした表情を浮かべ。しかし聞こえて来る声にすぐに破顔してしまうと、相手から如何に想われているかをしみじみと実感して愛おしさを募らせて。耳元へ微かに触れる指先の擽ったさに漏れかける笑みを堪えたが、重ねてすぐ傍から相手の声が鼓膜を震わせれば我慢ならずに吐息混じりに笑みを零し。普段よりも随分と甘く感じてしまう相手の声に微かに背筋を震わせつつ、しな垂れかかるようにその肩へ頭を預ければ悪戯に目の前の首筋へ唇を付けながら「当り前だろ。誰の男だと思ってんだよ」と何やら自慢げな口調で呟き )

おい、俺の成績が台無しになったぞ？(水を差されれば小さく肩を揺らし、眉間に皺を寄せながら不満そうに訴えて。相手の耳を飾るのが自分がプレゼントしたものだと思うと、何だか少しだけ相手を独占しているような気持ちになり、そんな気持ちは久々に感じることとあまり抱きたくなかった感情なものの相手だからこそ少しは受け入れてもいいかな、なんて思って。身体に感じる重みを愛しそうに抱き締めていたところで、首筋に感じる唇の擽ったさに楽しげに笑い「俺の大好きなイケメンな彼氏」はっきりと言い切ると相手の身体を抱き締め直せば「明日のプレゼントも楽しみにしてくれてていいぜ」相手に触れたい欲はあるものの、時間帯を考えれば無理に触れることも出来ず我慢しているような表情を見せながら少しだけ強めに抱き締めて)

細かいこと言うなって。すげぇ嬉しいのには変わりねぇから( 相手の反応に愉快そうに笑いながら宥めるように頭を撫で、手を離すと頬を緩ませながら耳元のピアスに触れ。相手からの返答にクスクスと笑い、満ち足りたような気分でされるがまま一層距離を縮めるように此方からも相手の首元へ片手を巻き付けると「明日は俺もプレゼント用意してるからな。龍司さんこそ楽しみにしとけよ」と口元に笑みを浮かべ。その表情から何を考えているのか何となく察し、紛れも無く自分も相手を求めてはいるものの、一先ず明日を乗り切らなければならない思いと相手の温もりに包まれる心地良さから眠気を感じつつもあり「…龍司さんが我慢できなくなる前に寝るかあ」と間延びした声で揶揄うような言葉を言いながら肩へ頭を預けたまま瞼を伏せ )

…ここでも男前発揮ですか。おまえさんが最強だよ(ふてくされた自分に気付いたフォローが素早く頭を撫でられれば目を細め受け入れるも、不服そうな様子で訴えを続け。ゆるりと腕を背に回し、少しだけ腕に力を込めたところで聞こえた言葉は明日の仕事も乗り切れると確信できるもので、軽く吹き出すように笑えば「楽しみにしてる」きっと相手ならば自分が喜ぶものを選ぶという確信と、相手が選んだものならばなんだって受け入れられる自信があるからこそ楽しみってものだと言う意味をたった一言に込めて。自分の様子が気付かれたのだとわかれば、大袈裟に肩を竦めてから、器用に相手の身体を抱き上げて「そうだな。久々だわ、夜更かししたの。仕事以外で」寝室へと向かいながらのんびりとした口振りで伝えると、ベッドの上へと相手をおろし隣へと寝転がれば唇へ軽い口付けを送ってから「おやすみ、斗真。愛してる」ようやく言えたという雰囲気を纏いながら、重くなった瞼に逆らうことなく伏せると暫くして寝息を立て始めて)

そりゃ恋人が臍曲げてたら男前発揮するだろ( 言葉に反して不服そうな様子を見ると、笑いながら機嫌をとるように頬へと口付けを落とし。短い一言を聞けば満足そうに頷き、既に半ば微睡む中抱き上げられる感覚があると首元へ回す腕に力を込め。依然として痩せた相手の腕に抱き上げられている事実に複雑な思いが込み上げるもわざわざ抵抗する気も無く、大人しくベッドに運んでもらえば目を伏せたまま唇が触れる感触へ応えるように軽く啄み。夢現の中相手の声が聞こえると「ん…おやすみ、龍…」と小さく答え。朧気に耳に届いた最後の言葉に意識のうちでは同じ言葉を返しつつも、実際に声になるに至らず寝息を立て始め )

ただいまァ(仕事を終えて首を軽く回して凝りを解しながらリビングへと入ってくると、数回欠伸を漏らしては部屋着へと着替えてからソファの上へと寝転がって)

ただいま( リビングへ続く扉を開けると、ソファに寝転ぶ相手を認め「メリークリスマス」と上から顔を覗き込みながら口元に笑みを浮かべて言い )

おかえり(スマホをいじっていたところで、人影に気付き其方へと視線を向けると笑みが零れ。相手にぶつからないように体を起こしながら「メリークリスマス。今日が本番なんだなぁ」けらりと笑いながらのんびり伝えると、一旦立ち上がり「酒飲むか？」一応許可取り、確認の為に問いながらキッチンへと向かい)

おー、飲む。龍司さんは飲みすぎんなよ( 頬を緩ませて頷くと、カウンターに腰を下ろしながら穏やかな口調で釘を刺し )

う、りょーかい。ワイン買ってきたんだ。白ワイン(色良い答えを聞くと満足そうに笑いながらキッチンに立ち、冷やしておいたワインボトルを手に取るも続く言葉に息を詰まらせ。諦めたように応えつつ、コルクを抜けばワイングラスに白ワインを注ぎ二つのワイングラスを持って隣へと移動し「奮発した」少し誇らしげに一言告げグラスひとつ差し出し)

ちゃんとしたワイン飲むの久々だな( カウンターに頬杖をつき、眩しげに目を細めながら相手を眺め。所作がやたらと様になっているように感じながら隣へやってきた相手の言葉に小さく笑い「龍司さんが奮発って、俺じゃ一生手ェ出さねぇ代物だろうなァ」と受け取ったグラスを目の高さに掲げ燻らせながら呟き )

毎回飲んでたら飽きちまうよ(ひらひら、と片手を振りながらあっさりと言い切り。呟きが耳に届くと楽しげに笑いながら、グラスを目線の高さまであげ「まあな。奮発して四つ買って喫煙所に三つ置いてきたワ。ヤダ、サンタさんかしら」否定することなく高いことを認め、おどけた口調でさらに続けるとグラスから顔を覗かせるように頭を傾けて)

…俺はそれ以前に、飲みたくても早々飲めねぇんだよ( 片眉を器用に上げて憮然とした口調で返し。少しの否定も無い堂々とした物言いに笑ってしまいながら「随分カッコつけたことしてんなァ」と揶揄うような口振りで茶化し。チャーミングにさえ見える仕草に目を細めて微笑みながら「社長に拾ってもらった恩恵受けすぎだな、俺」と思わず独り言ちれば互いのグラスを軽く当て )

良いんだよ、飽きてワインなんか飲みたくねぇってなったら、つまんねぇだろ？ちょっとお高いけど安いワインは飲めるし…くらいが、丁度いい(確かに自分はいくらでも高級なものを手に入れることが出来るが、それをすると道から外れる気がするんだと大袈裟に肩を竦め。けらけらと楽しげに笑えば「まあ、あいつらが気付いて取りに来てなけりゃなんの意味もねぇけどな」緩く首を振ることで話を終わらせ。グラスが軽く当たり軽い音が響けば満足そうにしつつ一口飲んで「使えるもんは使っとけ。俺だって毎回こんなんしたいわけじゃねぇしな。今日はクリスマスだから…格好つけたかったのかもな、斗真の前だし」まあ、あんまり意味無いけど。と付け足せば擽ったそうに笑い)

はぁ、なるほどねぇ( 相手の言い分がわからないでもないが、結局のところ庶民である自分としてはあまり実感が伴わずに緩く首を傾げながら生返事をし。ワインを口に含めば口内に広がる芳醇な香りに目を細め、うっとりとして満足気な息を漏らし。横から聞こえる言葉にクスクスと笑うと「好きな奴の前ではカッコつけてぇって？顔に似合わず可愛い事考えんのな」と茶化し )

そこまで行っちまったら、もうワインが美味いって感じられなくなるぞ(生返事になってみないことにゃ分からないことだとわかるからか、可笑しそうに喉を鳴らして笑い。キリッと表情を引き締めると「いーつだってお前さんの前でにゃカッコつけていたいわよ…っと、ほら、メリークリスマース」グラスをテーブルに置き、相手の方へと身体を向けたかと思えばカウンターテーブルを昨日のよりのは少し大きな箱を滑らせ相手の前で止まれば、内心上手くいったとガッツポーズをし。箱の中にはシンプルな黒革のベルトに黒の背景にシルバーの文字盤と小さく日付、楕円形のシルバーの縁の腕時計が入っており)

はいはい、一生そんなことになんねぇから大丈夫だって( ひらひらと片手を振りながら適当な口振りで返し。そこへ不意に目の前で箱が滑らかに停止すれば、気障なその行動に小さく笑いながら「本命の方か。ありがとな」と嬉しげに礼を言い。そっと包みを解き中を見れば、現れた高級感のある時計に瞠目し「こりゃまた高そうなもんを…」と不躾とわかっていながらもつい言葉が漏れ )

そこ、俺も愛用してるフランク・ミュラーってとこの時計なんだけど。お前さんの仕事柄あんまり付けることは、中々ねぇとは思うけど一個いいもん持っといた方がいいぞ(礼を聞ければ、大満足と言った様子でカウンターテーブルを左肘で頬杖をつき。のんびりした口振りで簡単にメーカーの説明をすれば「それに、カジュアルだからお前さんに似合う。香水と迷ったんだけどな」手を伸ばし軽く頬へと触れ顔をまじまじと見詰めながらブランド感が少なくシンプル感を優先したものを選んだと言いたげで、本来考えていたものも口にしては「俺にゃ香水の見分けが付かなかった」揃いのものを増やすのもいいが、相手の人生の中でひとつふたつ高級品があった方がという気持ちが勝ったことを隠しつつ大袈裟に肩を竦め)

…俺に金使いすぎだ( 流石に聞き覚えのあるブランドに思わず引き攣った表情を浮かべると、何となく把握している相場を思い浮かべて中々箱の中身へ手が伸びずにただぼんやりと時計を見つめ。横から伸びて来る手にされるがまま相手と視線を合わせながらその言葉へ耳を傾けるも、どちらを選ばれたにしても自分では手に取る気すら起きないようなものを渡されるのだろうと漠然と思い。つい小言のような一言を漏らした後「俺のプレゼントが霞みまくるんですけど」と頬にある手へ自らの手を重ねながらボソッと呟き )

これからも使うから宜しくな？(きょとんとして数回瞬きすると悪戯に口角あげ笑いながら首を傾げることで止めるつもりは無いと暗に伝え。重なった手を自然と指先を絡めるように握り締めながら「そんなもん、金より気持ちの問題だろ？斗真クンのが欲しいなぁ」金にものを言わせてる人間が何を言うかと怒られそうな発言をしつつも、駄々をこねるように訴えてはゆるく手を引き)

…程々にしてくれ、頼むから( 苦言も全く響いていないようで、有言実行される様が容易く想像できる物言いにげんなりとしながら言い。目の前にある時計の額を考えれば信じられない発言に眉を寄せて瞠目するも、無論渡さないはずもなくするりと手を離し一度席を立ち。2つの紙袋を手に戻ると、小箱の中にシンプルなブラックダイヤのピアスが入った袋を渡し「こっちが先に用意しといたやつ」と軽く説明し。続けてもう一方のメンズコスメブランドのスキンケア用品一式が入った大振りな袋をカウンターに置き「で、昨日ピアスもらった時に被っちまったなーと思って、こっちは急遽用意したやつ。使い心地は俺の折り紙付きなんで」と笑いながら説明を加え )

──わぁった。頑張る(げんなりとした様子に此れは本当に有難くも複雑な気持ちを抱いているのだとわかれば、困ったように笑いながらもひとつ頷くことで約束し。二つの紙袋に瞳を丸くさせ不思議そうに首を傾げたまま袋を受け取り、大振りな袋に驚愕してはカウンター席から立ち上がり中を覗こうと試みて。一旦それは諦めることにすると、小箱の中身を開けたタイミングで相手の言葉が聞こえれば思わず笑うと「まじか？奇遇にも程があんだろ？」ピアスを愛しそうに指先で軽く触れながら示し合わせたわけでもなく、同じ系統を買っていたとはと嬉しそうに呟くように問い掛け。続くように改めて大振りな袋から、スキンケア一式が入っていれば「これがあれば、スキンケアに疎い俺でも流行についていけっかね？」可笑しそうに肩を震わせ笑いながら中身をひとつひとつ確かめてから席へと座り直し「有難うな。俺の為に選んでくれて。すげぇ嬉しい」目を細め微笑むように笑えば、あまりの嬉しさに言葉が出てこないようで手を伸ばしぎゅうと抱き締めて)

…でもまぁ、龍司さんから貰えるもんは何でも嬉しい、とだけ言っとく( 身に余る物を受け取るのは多少気が引けるものの、時計に関しては紛れも無く嬉しいもので丁寧な手付きで箱を閉じながらボソボソと言い添え。嬉しげな様子に安堵を浮かべて相手を見詰めながら「龍司さんが俺がやったやつばっか着けてるからな。ちゃんとしたのやりてぇだろ」とゆるりと首を傾げて微笑み。問い掛けには「間違いねぇな。しかも益々良い男になれる」と満足げに頷いて答え。相手の笑顔を見蕩れるように見詰めていたが、抱き締められれば宥めるように背中を撫で「どういたしまして。俺も嬉しかった。ありがとな」と緩み切った笑顔を浮かべ )

…フォローもしっかりだな…って会話昨日もしたな？(あっという間に自分の気持ちを引き戻してくれる相手に賞賛の拍手を送りたい気持ちになりながら、緩く頭を振ればハッと気付いたように顔を上げ。もっと互いに我儘になってもいいような気がしたが、それ以上に相手とプレゼントをしあって、気持ちが通じあえたということが嬉しくて堪らなくなれば何も言えなくなり。背を撫でる手の心地良さに甘えていたところで時間を気にしてしまったせいか一気に睡魔に襲われたようで「こうして過ごすっちゅうのはあっという間だなー眠ぃ」欠伸を漏らせば緩く相手の方へと体重をかけ「んー、一緒に年越せそうだったら、越してぇな」朧気な意識の中でふと願望を口にすると重い瞼には逆らえず落としてしまい、静かな寝息を相手の肩に頭を預ける形で立て始め)

昨日悪い、寝ちまってたわ。年越しな。俺も一緒に年越してぇし、一応31日は休みだから予定空けとくわ。けど無理はすんなよ。
クリスマスも終わっちまったし、前のやつに返しとくな。


>1007

知ってる知ってる。ワガママで甘え下手な( 相も変わらず呆れ混じりに笑いながら時折感じる事を一つ付け足し返しては、何やら自慢げな相手の鼻の先を軽く摘まみ。随分と軽い調子で紡がれる告白を聞き流してやるつもりが思わず頬が緩み、手元に集中するふりをして締まりの無い顔を伏せながら調理を続け。完成しつつある鍋焼きうどんを盛り付ける食器を取り出しながら問い掛けに束の間思案すると「俺も言った事あるかもしれねぇけど、別に得意なもんとかはねぇんだよなぁ…。けど最近は今流行りの韓国料理に手ェ出し始めた」と口元に笑みを湛えて答え )


都合良いこと言うじゃねぇか。…まぁ良いけどさ。近くなったら言う、忘れてなかったら。
…何だよ( 何やら意味ありげな復唱に微かに眉を顰めるが、問い掛けには小さく吹き出し「気障な事考えんなァ。別に良いぞ、家の中で渡してくれんなら」とクスクスと笑いながら首肯して )

良いよ、気にすんな。俺も31日は休みだから、多分声かけられると思う。ま、年越す前には声かけられっから。無理しねえから安心しろ。ちなみに、少しくらい太ったんだぜ？俺。あーあと、見たかもしんねえが、喫煙所に顔出してきた。ワインは皆に行き届いてて良かった。あーで…なんだっけ。あ、そうそう。尚也クンから、シャンパントリュフと蜜柑もらったぞー。蜜柑は食わせてもらった(きりっと表情引き締め)




ん？さりげに何か追加してんじゃねーぞ？(自分自身では甘え下手とは思っていないようで、鼻先を摘まむ手はそのまま自慢気な様子から不満気な様子へと変わると訴え掛け。食器を取り出す姿とかをぼんやり眺めながら「今度食器でも買いに行くか？欲しいもんねえの？」一通りの物は余すことなく用意しているとは言えど何かしら足りない物はないだろうかとふと思うと不思議そうに首を傾げ。相手がハマり始めた料理に小さく肩を揺らせば己の腹部を擦り「韓国料理って聞いただけで胃が痛くなる…ちなみに辛い奴？」辛い物を想像しているようで目を細めながら不思議そうに問い)


アラフィフは都合で生きてるんだよ(？)二月になったらメッセ送りまくろ。
ちゃんとタキシード来て薔薇百本…あー、そういや、本数で意味変わるんだっけか？まあいいか。とりあえず、薔薇百本用意しといてやるよ(己の身体指し示しながら丁寧に説明していくも、ふと気付くもののすぐに諦めたように頭を振れば、キリと表情引き締め言い切って)

おう、了解。へえ、てことは飯は食えてんだな。良かったじゃねぇか。あのワイン美味かったから皆喜ぶだろうな。…シャンパントリュフかぁ。俺好きなんだよな。食っていいのか？


してねぇよ。何か聞き間違ったんじゃねぇの？( 相手の鼻から手を離しつつ、嘘であることを隠す意思が殆ど無い芝居がかった所作で首を傾げて見せ。不意な問い掛けに「え、欲しい物？」とうどんを皿に盛り付ける手を一旦止めて逡巡し、少しの間そうして思案した後に「ホットプレートかな。何かあの、色んなプレート付いてるやつ」と抽象的に伝えながら盛り付けを済ませた皿を相手の前に置き。その仕草に笑いながらひらひらと片手を左右に振ると「辛いのばっかじゃねぇよ。ソトックソトックとかチーズボールとか、屋台っぽいのにハマっててさ。そういうのは辛くねぇし、無限に食える。まぁ油っこいから龍司さんが食えるものは限られそうだけどな」と頬を緩ませながら言い )


とか言って、龍司さんはぜってぇ忘れる( クスクスと笑い )
…本気でやりそうだから不用意な事言えねぇんだよな( その言葉に愉快げに耳を傾けていたが不意に表情を曇らせると小さく零し )

少しずつだけどな。粥とか、雑炊とか。こういっちゃなんだが、会食とかなくて本当にラッキーっていう気持ちだなぁ。喜んでくれたなら、おじさんは機嫌がよくなる。食って良いよ。流石に、チョコは胃もたれする。


…最近、耳が遠くなってんのかな。年を感じるぜ(首を傾げる姿からわざとらしさを感じ取ると呆れたように息を吐き出すものの、注意するわけでもなく悪ふざけに乗るようにしみじみと呟き。抽象的なものの、なんとなく言いたいことが伝わってくれば「確かに便利だよな。焼き肉もできてー、たこ焼きパーティーも出来る…最高じゃね？」此れは買う選択肢しかないのではと言いたげに何度か頷きながらさりげなく食べたいものをリクエストし。目の前に盛り付けられた鍋焼きうどんが置かれれば嬉しそうな雰囲気を醸しだし「いただきます」と一言声を掛けてからゆっくりとうどんを食べ始め。うどんを食べながら語る相手を眺めていると楽しんでいるんだなあと微笑ましく思いながらも、自分の記憶が正しければ脂っこさが真っ先に浮かんだのを見透かされた気分になれば「そのうち食えるって。ちーずぼーるとか言うの食ってみてぇし」此れから先も食べられないなんてことはないと言いたげに言葉を付け足せば、その日が楽しみだと擽ったそうに笑い)


忘れねえよ？と…言いたいところなのに否定できねえのが残念だ(顎撫で)
お。よくおわかりで。薔薇の本数に希望はある？(けらりと笑えば緩く首を傾げながら、揶揄い交じりに問い)

とりあえず、家にいっから。いつでも声かけてな。(ソファの上に寝転がり雑誌を読み始め)

おー、丁度四度寝から起きたわ( クスクスと笑い )ありがとな。こっちに返事させてもらう。


なぁ、龍司さん味見して( 先程からキッチンに立ち料理の下拵えをしていたが、一段落すると小皿へ少量のつゆを注ぎソファに座る相手へ歩み寄って小皿を差し出し )

そんなに寝てたのかよ？(きょとんとしてから可笑しそうに笑い)おう。


んー？どれ……ん、お、美味い。味付け薄めにした？(声を掛けられれば身体を起こし、差し出された小皿を受け取って一口飲めば、瞳を丸くさせ不思議そうに問い掛けつつ立ち上がり)

昨日思ってたより仕事納めに手こずったからな。…まぁ明日もイベントの仕事あるし仕事納めなんかしても、って感じだけど( 眉間に皺を寄せて不服を零し )


若干な。食材から出汁出るし。それでも薄めにはしてあるけど( 色良い返答に頬を緩ませて頷くと、小皿を相手の手から受け取りキッチンへ向かいつつ答え )

お疲れ。明日イベントなのか。そりゃ、休まった気がしねぇな。(ぽんぽん数回頭を撫でると、意外そうな表情をみせてから、困ったように笑い)


俺好みの味ー。さすが、俺の彼氏(相手に続きキッチンに立てばさり気なく相手の髪へと軽く口付けては「何作ってんの？」味は確かめたが、料理がわからんと言いたげに不思議そうに首を傾げ)

年越しイベントのヘアセットの仕事、上が勝手にオッケー出しちまったからな。俺たちが知ったの決定後だぞ、有り得ねぇよな( 顔を顰めて愚痴を吐きながら甘えるようにその肩へ頭を押し付け )


年越し蕎麦かうどん。俺的にはうどん食わせてぇんだけど、どっちが良い？( 賛辞に満更でも無く得意げに微笑んだが、髪へ触れる微かな感触につい小さく笑みが漏れ寄り添うように肩口へ軽く凭れながら鍋の火を止め。下拵えを終えた食材を一度冷蔵庫へしまいながら問いへ答えると、口元に笑みを浮かべて尋ね )

あー、現場のこと優先できねえのは駄目だなぁ。で、自分らは休んでたりすると余計腹立つよなぁ(緩く抱き締め、髪を梳くように撫で)


うどん(下拵えが終わったのだと分かれば流石と何度目かの褒めを送れば、問われた言葉に即答気味に答えては「取り敢えず、終わり？」相手の手が止まったのを確認してから腰に腕を回すことで構ってほしいと暗に示し)

許さねぇよマジで。…せっかく今日は龍司さんと年越しすんのに( 髪を撫でる手の感触に心地良さを覚えて目を閉じると、凭れかかるように相手の方へと体重を傾け )


おー、了解( 蕎麦でなければ何かと意味が無いような気もしたが、相手の体調の事やら好みやらを思えば元からそのつもりで準備はしており、クスクスと笑いながら頷いて。軽く台所を整頓したところで問い掛けられれば、片手をその腕に添え空いている手で髪を撫でながら頬へ口付けを落とし「ん、終わった」と答え )

いいよ、年越したら、あんま夜更かししねぇように寝ような(体重を受け止め抱き締め直せば、緩く頬へと唇をよせ)



お。じゃあ、ちょっと休憩な(頬に貰う口付けが擽ったく嬉しそうに笑いながら告げると、軽々と相手の身体を抱き上げてはソファへと移動し、腰を下ろすとそのまま膝の上へと相手を向かい合うように座らせては改めて腰を抱き)

…寝る気になったらな( 目を細めて微かに表情を緩めるも、拗ねたような口振りで言い )


そうだな…って急にやんなって。でけぇんだから( 不意に体が浮き上がり視界が高くなると、慌てて縋るように相手の首元へ両腕を回し、苦言を呈しつつもされるまま膝の上に腰を下ろし。久しぶりのことに何となく気恥ずかしさを覚え、落ち着かないように視線を彷徨わせながら僅かに身動ぎし )

ふは。じゃあ、朝まで寝させねぇって言ったほうがいい？(軽く吹き出せば、耳元で囁くように問い)


んー？たまには、ほら。男らしいってとこ見せとこーみたいな？(悪びれる様子もなく適当な口振りで答え。落ち着かない様子の相手に気付けば、相手の頬へと手を添え少し身を伸ばし、互いの額を合わせると鼻先を擦り合わせては何も言わずにちらりと視線を向けて)

…その声でそれ言うのは狡いんじゃねぇの？( 間近から聞こえる相手の声に否が応でも鼓動が跳ね、眉間に皺を寄せて不満を呟き )


別にいつも男らしいだろうが( そもそも男らしさの見せ方の認識が偏っていると一瞬脳裏を過るも、口にすることは無くボソボソと答え。そこに互いの距離が一層縮まり、現状と相手の仕草から最早条件反射的に頬が熱くなると、良い歳の男がする反応ではないと自らに呆れつつ啄むように唇を重ね )

本当は俺だって寝かせたくねぇからな(相手の反応が可笑しくて、くつくつと喉を鳴らして笑えば少し大袈裟に肩を竦め)


え、そう？男らしい？(答えを聞けば、珍しくぱあと表情を明るくさせてはキリッと表情を引き締め改めて問い。重なり合った唇を受け入れれば満足そうに目を伏せ、角度を変えて啄むような口付けを繰り返せば、時折瞼を開き視線を向けて)

俺も寝たくねぇよ。龍司さんと朝までゆっくりしてぇわ( 顰め面で訴えると、腹癒せとばかりに両手で相手の頬を引っ張り )


っ、ん…( 想像していなかった相手の反応につい笑みが零れたが、唇が触れ合うと瞼を伏せて相手の肩口へ緩く腕を回し。心地良く体が火照るような感覚の中応じるように薄く唇を開き、視線を向けられているとも知らず恍惚として吐息が漏れ )

いてててて。露天風呂でも作れば良かったなぁ。朝風呂とか(痛くもないのに痛がるフリをしつつ、ふと思い立ったように呟き)


──すげぇ、可愛いなぁ(暫く続けていたものの、我慢できず唇を離せば互いの額を合わせたまま愛しそうに呟きを漏らせば、緩く相手を抱き締めるようにしては「斗真で、いっぱいだわ」心底嬉しそうな様子で耳元で囁き)

…露店風呂？( 脈絡を感じられないまま突然飛び出した言葉を相手の頬から手を離しながら復唱し )


…マジでやめろ、そういうの( 耳元で聞こえる言葉とその声に、つくづく相手の声に弱いと自覚しながら耳まで赤く染め。その肩口へ顔を埋めながらボソボソと言い )

ほら、露天風呂ありゃさ、年初めの朝日見ながら酒飲めんじゃん？気兼ねなく(楽しげに笑いながら答えては、本気で考えてみるかと言いそうな雰囲気を醸し出し)


なんで？斗真のそういうの見れんの俺だけなの、すっげぇ嬉しいからしてぇの(肩口へと顔を埋めた相手に可笑しそうに笑えば、相手の身体を抱き締め直して顔見せてと訴えれば、軽く音を立てて耳へと唇をよせ)

いやそれ、一般人の思考回路じゃねぇから。家にあるもんじゃねぇんだよ。露天風呂で初日の出見るために旅館行くのが普通の人間が考える事なんだよ。わかったか？( その言葉と口振りに思わず真顔になると、教え諭すような口調で言い )


っだ、から、やめろって…( 紡がれる言葉に一層頬が熱くなり思わず顔を顰めていたものの、不意に耳元に唇が触れると咄嗟に上擦った声を漏らし。弱々しく告げながらもそろりと体を起こすが、顔を上げる事はできそうになく俯いて )

…え？だめか？(真顔で諭すような声に、漸く思考回路が違うのだと気付けば心底不思議そうに首を傾げ)


触れてい？(戯れに可愛らしさを感じて何だかゆっくりと触れられるのは久々だと思えば、我慢しているのが馬鹿らしい気持ちになってきたようで抱き締めていた腕を解き、ゆるりと服の中へと手を忍ばせれば腰を撫でながら一言問いかけ)

いや、駄目ではねぇけど…その金銭感覚はどうにかした方が良い( 此処は相手の自宅であって何をどうしようが口出しする権利は無く言い淀み、問い掛けに対し明言はしないまま言い )


ッ、…もう触ってんじゃねぇか、( 素肌を撫でられ小さく震える息を漏らすと、久々に肌に感じる相手の手の感触と甘ったるい空気に早くも鼓動が速まる中小声で答え )

…んー、でも、好きなやつに貢ぎたくならねぇ？(不満そうな声を漏らすと、相手をぎゅっと抱き締め子供のように訴え掛け)


だって、ダメだって言うだろ？(聞いてからじゃと言いたげに告げると腰から上へとなぞりあげるように鳩尾まで指先を滑らせていくと、耳元へと顔を近付けると緩く耳朶へと噛み付いて)

それにしても、龍司さんは貢ぐもんのスケールがおかしいんだよ( 不満げな物言いに呆れたような表情を浮かべながらも愛おしさが込み上げるのも確かで、宥めるように頭を撫でながら言い聞かせるような口調で言い )


はっ…ん、…言わねぇよ…( 相手の手付きを意識する程背筋が震えてしまい、堪えようと下唇を噛むも立て続けに耳朶へ感じた刺激に吐息を漏らし。一層顔を俯けながら消え入りそうな声で答え )

え゛…俺、斗真いねぇとダメダメな感じじゃない？やばくない？(頭を撫でる手をそのままに心底驚いた声を漏らすも、こうして言ってくれることが有難いと思っているのか目を細めながら呟き)


…ん。じゃあ、許可をもらえたっちゅーことで(満足そうな声を漏らすと頬を撫でそのまま唇を指先でなぞると、耳元で囁くとソファの上へと相手の身体を寝かせるように押し倒しその上へと覆い被さると唇を重ね合わせ)

暗転するな。

今更何言ってんだよ。よく今まで無自覚で俺と付き合って来れたな( 相手に負けず劣らず声に驚きを滲ませながら言い )


( 未だ微かに息を弾ませ、汗が引きつつある中肌寒さを覚え相手の体に密着するように抱き締め。目を閉じながら相手の体温に心地好く微睡んでいるも、不意に僅かに掠れた声で「…まだ年明けてねぇ？」と相手へ声を掛け )

いや、まあ…知ってたけど。改めて？実感した的な？(す、と目を細めると数回頷いた後に、適当な声を漏らすと誤魔化すように、ぎゅうと抱き締めて)



(ベッドに移動すべきだったかと思いはするも後悔はしておらず、背凭れに掛けていた少し大きめのブランケットで自分と相手を包み、抱き締めたまま広めのソファに寝転がったところで聞こえた声に反応するように時計へと視線を移せば「まだ。でも、あと少しで明ける」答えを返すと、緩く腰を撫でながら額へと唇を寄せて)

へぇ、なるほどなァ。まぁでもお互い様だな。俺も龍司さんが居ねぇとダメダメだから( クスクスと笑いながら物言いたげな相槌を返すも、柔らかに破顔すると相手の背中を優しく撫でながら言い )


ん…うどん茹でねぇと( ブランケットと相手の体温に包まれる心地良さには危うく意識を手放しそうになるも、腰を撫でられると僅かに背筋が粟立ち肩を震わせ。額に触れる唇に、甘えるように首元へ鼻先を擦り寄せると、ボソボソと呟きながらも行動を始める気配は見せず )

…まじ？(自分は確かに相手がいないと駄目だという自覚はあるが、相手も同じとの言葉に驚きを示し)


んー、明けてから。(呟きを聞けば確かにと思いながらも、別にいいんでない？と言いたげにそんな言葉を口にしては、少し身を離し相手を見下ろせば触れ合うだけの口付けを送り)

俺がちゃんとしねぇと、って思うのは龍司さんが居るからだしな。一人じゃもっと生活能力ねぇよ( その反応に笑いながら首肯し )


…けど、年越しに食わねぇと( 相手が体勢を変え互いの距離が縮まると、瞼を伏せて口付けを受け。口にした言葉とは裏腹にその首元へやんわりと腕を回すと、此方へ引き寄せ鼻の先を触れ合わせ )

…褒められてんのか、そうじゃねえのか…でも、おまえさんの中にそこまで入り込めてんのすげぇ嬉しい(複雑そうな顔を見せるものの、すぐに表情緩めれば互いの額合わせ)


…んー、うどんって時点でほら、違うから大丈夫(ゆっくりと唇を重ね合わせるものの、すぐに離れれば屁理屈を捏ね。然し、渋々といった様子で身体を起こせばスウェットへと着替え、相手には自分のパーカーを少々強引に着せ「行くかぁ？」と首を傾げ)

あけましておめでとう。

2020年に出会えて半年くらい経ったな。
長ったらしいのはあんまり得意じゃねぇんだわ。だから、シンプルに言うぞ？

愛してる。斗真。これからもずっと俺の隣にいてくれな？

そうだぞ、俺の生活習慣正せる奴、他に居ねぇからな( 笑いながら小さく頷いて見せると、額を触れ合わせたまま鼻の先を擦り寄せて )


…でけぇ( 相手の言う事も一理ある、と納得しかけたところで相手が先に行動を始めたことに意外そうに目を瞬きつつも続いて体を起こし。大人しく着せられたパーカーの袖が僅かに手元を隠すのを見ると、決して身長が低いわけではないために早々味わうことのないサイズの大きさを実感して何処と無く不服そうに呟き。問い掛けに首肯すれば「気合入れて作ったからな。食ってもらわねぇと」と早くも乗り気で口にしつつゆっくりと立ち上がり )

すっげ、時間ぴったりじゃん。意外とこういうのちゃんとするよな。

あけましておめでとう。龍司さんのシンプルなのが結構クるんだよなァ。
もう半年か。早いな。去年は龍司さんに出会えたし、まさかの俺を選んでくれたし、滅茶苦茶良い事だらけだったな。今年も俺の一年をよろしく頼むわ。その先も。

俺も愛してるよ。ずっと隣に居るし、今年こそは龍司さんの好きなもんたくさん食わせてやれるようにするから、龍司さんも俺の傍に居てくれな。今年一年、俺が良い年にするからさ。

…ホント。おまえさんが俺を選んでくれて、俺もおまえさんが差し伸べてくれた手を取ることが出来て凄ぇ嬉しいよ(擽ったそうに笑いながら、ゆっくりと唇を重ね合わせ)


此れが巷で流行ってる彼シャツとか言う奴？可愛くてしょうがなくて、抱きたくなるな(不服そうな呟きに反応するように振り替えると背丈の問題で横幅よりも丈を意識した服装だった為に、相手が着ると妙な色気を感じたのか髭のない顎を撫でながら真剣な表情で呟き。立ち上がった相手の手を取り緩く握り締めれば「蕎麦の方がいいんだろうけどなー。俺、うどん派」相手と共にキッチンに向かいつつ、とっくにバラしている情報を呟き)



俺もそれなりにロマンチストってことかな。
…やっぱり俺の彼氏はイケメンすぎて辛いです。本当に幸せにしてくれるんだろうなってわかっから、余計に好きになってしまうわー。俺、ずっと斗真のことみてられっかも。

嗚呼、後、眠くなったら寝ろよな。無理すると明日に響く。俺は明日も休みだから、おまえさんが仕事終わる頃に声かけてくれりゃ、反応する。行って砕けて来いよ。(くつくつと喉を鳴らし楽しそうに笑えば緩く頭を撫で)

…急に気障な事言うのやめろ( 相手の笑顔に見蕩れたように見入って居たが、唇が重なると瞼を伏せて応じ。離れれば高鳴った鼓動に僅かに眉を潜めながら言い )



シャツじゃなくてパーカーだけどな。ついさっき抱いたじゃねぇか。ほんと元気なおっさんだな( 律儀に訂正を入れつつ呆れ混じりの笑みを零しながら、それでも何処か愛おしげな口振りで揶揄い。キッチンへ向かうまでのごく僅かな間だと言うのに握られた手に、普段よりも触れたがりな印象を受けながら握り返した手の甲を親指で軽く撫で。キッチンに立ち先程下拵えしたつゆの入った鍋を火にかけながら「まぁどうせ年明けたし、年明けうどんだな」と笑いながら言い )




俺も彼氏が良い男すぎて辛いから、お互い様だな。かも、じゃなくて断定しといてくれよ。

すげぇ寝ちまったわ。悪い。まだうどん食わせてねぇから、持ち越しさせてくれ。あと、一応俺は6時頃に仕事終わる予定だけど、たぶん何か起こるから遅くても7時には、ってとこだ。もう既に砕けそうだけど踏ん張るわー…。良い子で待っててな( げんなりとした様子で言い額に口付けを落として言い添えるとひらりと手を振って )

気障って。本音だっての(瞳を丸くさせてから困ったように笑うと、少々大袈裟に肩を竦め)


パーカーとかはなぁデカめのを持つんだが、基本的にシャツはピッタリになるもん選んでっから、普通におまえさんでも着こなせそうなんだよ(自分が言い出したのだが、ふとシャツでの想像もしたようで、それじゃあ可愛さが際立たないと言わんばかりに首を振り「おまえさんのことなら、いつだって元気だヨ」目尻の皺を深めるような笑みと共に言い切って。キッチンで、すぐさま調理に取り掛かる姿を眺めるように見詰めながら「年明けうどんも最高ってことでハッピーな一年になるんじゃない？」あっけらかんと笑いながら適当なことを口にしては、要は相手の料理を食べられらばそれでいいと言いたげな雰囲気で)



ふは。ずっと見てる。

俺もあの後めちゃくちゃ寝たから気にすんな。おけおけ。ん、無理しない程度にな。帰ってきたらめちゃくちゃ癒してやっから、楽しみにしとけ。ちゃーんと良い子で待ってるから、ご褒美もよろしく(擽ったそうな笑顔で答えたかと思えば、キリッと表情引き締め親指立てて)

その本音を普通に言うとこが気障なんだって( 相手の仕草に笑みを漏らしつつ言い )


別に着こなす必要ねぇけどな( 言わんとする事を何となく察しつつも一言言い添え。その言葉につい笑ってしまいながら「言い方おっさん臭いぞ」と揶揄うような声色で言い。うどんを茹でつつ冷蔵庫から食材を取り出し忙しなく手を動かしながら、横から聞こえてくる言葉には「そうだな。俺も龍司さんと年越せたしハッピーだわ」と呑気な口振りで応じ )




ただいま。ご褒美やるから先に癒してもらいてぇんだけど( 口元に笑みを浮かべつつゆるりと首を傾げ )

…まあ、そんな俺もカッコイイってことで(ポジティブに捉えれば軽く額へと口付けを送り)


そろそろスーツを買ってもいいとは思ってるぜ？(相手の職業柄、必要ないとは思うもののオーダーメイドで一着くらいは作ってもいいと本気で思ってるのか緩く首を傾げ「あら、ヤダ」片手を口に添え、からからと笑い。答えが返ってくると、何かを手伝おうかと思うものの下手に手を出すよりは任せた方がいいと判断したようで、カウンターへと移動し腰を下ろしては「いいねぇ、年明けから彼氏のうどん」頬杖をつきながらしみじみ呟き)


お疲れ、お帰り(くすくす、と笑えば相手の身体を緩く抱き締めては何やらごそごそと動かせば相手の首元にペンダントを着けて)

ふはっ、違いねぇわ( 額への口付けを瞼を伏せて受けながら小さく笑い )


龍司さん滅茶苦茶高そうなの何着も持ってんじゃねぇか。買い替えんの？( まさか相手の言うスーツが自分に対する物とは思わず、数度目を瞬くと不思議そうに尋ね。茹でたうどんを器に盛り付けつゆを注いだ上に小さめのかき揚げやら薄くスライスした伊達巻きやら海老やらネギやらのトッピングをのせ、出来上がったものを相手の前に置きつつ「龍司さんの胃が元気だった頃に食ってたもんに比べたら見劣りすんだろうけどな」と笑いながら言い )


んー、ただいまー…？( 凭れるように相手の方へ体重を掛けながら抱き着くと、瞼を伏せて深い一息を吐き。不意に首元に触れる硬質な感触に目を見開くと「…何だこれ？」とペンダントを手に取り )

俺は常にオーダーメイド。って、違うくて。おまえさんよ？(緩く顎を撫でるようにしながらキリッと表情引き締め言い切るものの、すぐに首を振れば相手のことだと髪を乱すように撫でて。目の前に器が置かれるのだとわかれば姿勢を戻し、うどんの上に置かれている豪華なおかずの数々に目を細め「まさか。一人暮らしだから、そもそも食わなかったから有難ェよ？」くすくすと笑いながら答えると、相手が隣で共に食べるのを待ち)



コレ、可愛くねぇ？(身に付けさせたことで満足すると、相手の背を撫でるように触れていたが流石に疑問を抱いたのを見ればペンダントへと視線を落としランタンモチーフで灯りの部分が青色なのが気に入ったのだと問い掛け)

…え、俺？何で( そうだろうな、とクローゼットに並んだスーツを思い返していたお陰で危うく聞き流しそうになったが、頭を撫でられる事でハッとすると瞠目し。キッチンから相手の隣へ移動し椅子に座りつつ「何で一人暮らしだと食わねぇって事になんだよ。だから今食えねぇんだぞ」と苦言を呈しつつ箸を相手へ差し出し )


可愛いし、滅茶苦茶綺麗だな( ペンダントを目の高さまで掲げながらまじまじと見つめ、口元に笑みを浮かべながら答え )

俺の持論なんだけど、スーツ、革靴、腕時計は、男としていいもんを各一個持っておくべきってな(押しつけるつもりもなければ、すぐに行動に移すつもりはないとでも言いたげに軽い口振りで答えてはケラリと笑い。箸を受け取って、いただきますと声を掛けてからうどんを少しずつ食べ始めては「今はおまえさんがいるお陰で落ち着いてるけど、一人の時は仕事に没頭してたからな。倒れるくらい。だから、何かを食うっていう作業をするより、仕事をしてたほうが楽だって考えてたんだよなあ」相手と結ばれるまで本当にそうだった、としみじみと呟くとスープを一口飲んでからかきあげを食べ)



仕事中に見付けた雑貨屋で買ったの忘れててさ。さっき見付けた(相手の言葉に満足そうに笑ったかと思えば、ハハ。と空笑いを零し)


返事遅くなって悪ぃな。ちょっと寝ちまってた。明日は仕事あっから、昼間とかは返事できねえけど、夜には返事できるだろうから、うどん完食するまで付き合ってくれると有難い(苦笑)

…龍司さんに選ばせたら全身でそれなりの車買えるくらいになりそうだな( 相手の持論を否定するつもりは無く何処かぼんやりとして聞いていたが、クリスマスに貰った時計の事を思えば遠い目をして独り言ち。同様に手を合わせてからうどんを食べ始め、我ながら心中自画自賛しつつ食べ進める傍ら横から聞こえてくる声に眉を顰め。「危険思想すぎるな。寧ろよく生きてたわ、今まで」とため息混じりに言い )


へえ…で、たまたま見つけたから買って俺にくれたわけ？( ペンダントを見詰めながら相槌を打つが、このプレゼントに何かしらの意味や理由があるわけでは無いのだろうかと首を傾げて尋ね )


俺もすぐ寝たし、完食するまで見届けるつもりだったから気にすんな( クスクスと笑いながら頷き )

まさか。買えて中古車じゃね？(独り言ちを拾えば緩く首を傾げながら、車が買えることを前提として答え。溜息を零す相手の言葉にケラケラ楽しそうに笑えば「ホントにな。斗真に出会ってなけりゃ生きてなかったかもなぁ」うんうん、と満足したかのように頷けばうどんをすすり半分ほど食べて)


おまえさん、気に入りそうだなって思ったから買っちまった(うん？と首を傾げるとなんの意図もないと言いたげに答え)


ただいまァ(ひとつ息を吐き出せば疲れたように声を掛け)

時計だけで中古買えるくらいになんのに？( 先日貰った時計の相場を思えば、どこをどう低く見積もっても中古車にはならないだろうと片眉を上げて首を傾げ。まるで他人事のような口振りで話す相手の様子を呆れ混じりに聞き流しながらうどんを食べ、ふと同様にうどんを食べる相手へ視線を向ければ「無理して全部食わなくて良いからな」と言葉をかけ )


…ほんとそういうとこだぞ( 返答に思わず深い溜息を吐くと、こんな事を平然とやってのけるのは果たしてわざとなのかそうでないのか、記念でも何でもない日のプレゼントに余計に鼓動が速まるのを感じながらボソボソと言い )


おかーえり。お疲れさん( ソファに座り雑誌を眺めていたが、聞こえた声に視線を上げると表情を綻ばせてひらひらと手を振り )

んな高くねぇって……多分(はは、と笑っていたものの値段を見ずに買った為か自信はないようでふと顔を背けて。掛けられた言葉に片眉をあげては「ゆっくりなら、もうちょい食える」スライスされた伊達巻を咀嚼すると美味そうに頬を緩ませ)


ん？(ボソボソ何やら呟いてるのはわかったのだが、何を言ってるのかがわからなく不思議そうに顔を覗き込み)


癒しをください(相手の隣へと腰を下ろせば軽く寄りかかって素直に強請り)

( 高くないはずが無い、というツッコミが喉元まで出かかるも、相手に何を何度言おうと長い時間を掛けて築かれた価値観は変えられないのだろうと諦めると「多分、な」と物言いたげに復唱するに止め。相手の言葉と表情に嬉しげに目を細め、頬杖をついて見蕩れるようにその様子を眺め )


…何も言ってねぇ( 顔を隠すように背けながら短く答え )


ふはっ、かぁわいー。あげますよ( 笑いながら口調を真似て答えると、距離を置くようにソファの上を後退ってから相手の背後から肩に手を置き。そのまま引き倒すように背後へ引くと、胡座をかいた足の上に相手の頭をのせ両手で頬を包むと額に口付けを落とし )

まあ…あくまでも、俺の金銭感覚だからな。狂ってるのが当たり前ぐらいが丁度いいだろ(物言いたげな声が心に突き刺さったかの如く胸に手を添えるも、ぱっと顔をあげたかと思えば吹っ切れたかのような勢いであっけらかんと笑い。こういう時にしか食べられない伊達巻きの甘さは好みだったようで、もう一個と頬張ろうとしたところで相手の視線に気付けば「どした？」相手の方へと顔を向けると頬杖をついて此方を見ているので可笑しそうに笑いながら首を傾げ)


そ？俺ねー、こういうちょっとした手作り感っていうの実は好きなんだよね(深く追求するなということかと悟れば、話を切り替えるように言葉を並べつつランタンの部分を指先でちょいちょいと弄り)


ん？う、わ。……効果最適だわ。何それめちゃくちゃ可愛いじゃないの(頭を撫でてくれるくらいのイメージだったようで、不意に肩に手を置かれれば不思議そうな声を漏らし。そのまま引き倒され、相手の足の上に頭を乗せる体勢になっただけでも驚きだというのに口付けさえも額に降ってくれば珍しくキャパオーバーと言わんばかりに両手で顔を覆い)

丁度良くはねぇけど、まぁそっちの方がしっくり来るな( 相手につられるように笑みを零しながら小さく首肯し。相手が食べる姿を眩しげに目を細めて見詰めていたが、視線が合うと笑いながら視線を外し。再度うどんに箸をつけつつ「俺の手料理食ってる龍司さん見んの、やっぱすげぇ好きだなと思って」と穏やかな声色で答え )


へぇ、知らなかった。あんまりこういうの選ばなさそうなのに( 相手の触れるペンダントへ視線を落としながら呟き )


あんたの彼氏、天才だろ( その反応に満足感を滲ませた愉快げな笑みを漏らし、顔を覆う姿を見下ろして。得意げに言いつつ相手の髪を手櫛で梳くように撫で )

そんな俺の欠点を補ってくれんのが、斗真ってわけだ。ホント、俺たち一心同体だワ(一度離婚を経験しているからというのもあるが、相手との関係性が非常に心地よく、緩やかに笑みを深めるとさらりと口にするとケラケラと楽しそうに笑い。うどんを食べ始めたのを見ては改めて此方も食べ進めるものの、穏やかな声色の言葉は予想外に心を打ったようで、珍しく耳を紅く染めると「そりゃ、…うん。おまえさんの料理が美味いのがよくないな」おかずを半分程食べ、うどんを最後に二口ほどすすれば無理することなく箸を置き「ごちそうさん」と自分の食べられる量を食べたことを伝え)


俺は似合わねえからな。見るのは好きなんだよ。でも、斗真には似合う。なんたって可愛いからな(相手の頬へと手を添え身を屈めると額へと口付けを落とし)


めちゃくちゃ天才…最高(少し落ち着いたところで顔から手を下ろせば、擽ったそうな笑顔で答えつつ髪を梳く手の心地よさに酔いしれるように目を細め)

凸凹とも言うけどな( 果たして補えているのかと言えば自分では肯定し兼ねる部分はあるものの、相手の様子が楽しげなのを見れば些末な問題にも思え、その言葉を言い換えてはクスクスと笑い。うどんを啜りながら横から聞こえる言葉が思っていたよりも歯切れが悪く、咀嚼しつつ横を見遣るとその耳元が赤い事に気が付き。小さく瞠目するも賛辞は茶化す事無く受け取り「ん。お粗末様でしたー」と応じると自分の分と相手の残した分を完食して両手を合わせ )


…けど、この前龍司さんに貰った時計職場に着けてったら後輩にビビられたからな、俺( 瞼を伏せて額への口付けを受けるも、つい先日の出来事を思い出すと“ 可愛い”への否定として言い )


龍司さんのツボも心得てんだよ、最高の彼氏だからな( 実際のところ自分がしたいようにしただけではあるが、得意げに微笑むとゆっくりと髪を撫で続けながら言い )

ま、それもいいじゃない。ぴったりハマるんだし？(くすくす、と楽しげに笑えば首を傾げ。自分が残した分もあっという間に平らげたのを見ると、自分はまだまだだなあと思うのと同時に相手がまだ若いからそんなことが出来るんではないかというポジティブ変換をし「美味かったよ。来年…というか今年か？今年は食いながら年越せるといいな」片付けを手伝うと、二人分の器を持ってキッチンへと移動しては流し台の中へと置き)


…え。そんなに？わりと皆身につけてたりしない？(予想外の言葉、と言いたげに目を細めながら問えば不思議そうに首を傾げ)


ホント、おまえさんには負けるよ。すげぇ癒やされていく感じがする(髪を撫で続ける手を受け入れる中でパチ、と瞼を開けば視線を向けながら素直に礼を述べたつもりで)

っと、そろそろ寝るな。明日も仕事だけど…夜には多分時間作れると思うが、どうする？こんな感じで話し続けてもいいし、前のに返す形でもいい。どっちでも良かったら、とりあえずこっち続けさせてもらう。三が日だし。三が日だし…ふあ。おやすみ、斗真。…あ。ちなみに俺の初夢はおまえさんが出てきてただ只管にイチャついてる夢だった。(相手を抱き締めるようにしながらベッドに倒れ込み、眠りへと落ちていき)

ふはっ、丁度いいな( その言い分に納得しながら笑みを零して頷き。「良かった。そうだな、まぁ年明けうどんってのも存在するらしいし、今年も一緒に年越せたらそれで良い」と目を細めて答えつつ、相手に続いてキッチンへ向かい服の袖を捲ると食器を洗い始め )


身に付けてねぇって。俺と龍司さんじゃ普段接してる人種が違ぇんだからな( 呆れながら肩を竦めると、諭すような物言いで述べ )


ベタ褒めだな。そんなに良いかァ( なるほど、とばかりに頷きながら独り言のように呟き、徐に両手で頬を包むと捏ねるように撫で回し )


悪い、俺も寝てた。こっちこのまま続けても良いんじゃねぇかな。向こうのやつ長くなっちまったし、内容的にはうどん被りしてるし？ふはっ、そりゃ1年幸せになっちまうな。俺はまだ初夢見れてねぇよ。じゃ、今日も頑張れよ、龍司さん。

流行病くんの所為で、ごたごたしてきやがった。
ちょーっと返事遅くなると思うけど、必ず返す。
あと、某宣言が行われりゃ多分来る回数増える。んだけどー！どう転んでいくのかわかんねぇから、ちょっとだけ待たせる。悪ぃな。お詫びに次は旅行でも行く感じにしようぜ…詫びになるか？俺が行きたいだけなんだけど。あと、うどん美味かった。愛してるぞ、斗真

あー、そうだよな。気にすんな。何ならリセットしても良いし、龍司さんのやりやすいようにしてくれりゃ良いよ。
出そうではあるよな。俺が住んでるとこは残念ながら関係ねぇけど。
そうだな、行こうぜ。全然なる。何なら家でだらけてるだけでも充分詫びになるしな。ふはっ、俺も愛してるよ。無理すんなよ。龍司さんが罹っちまったら本末転倒だからな。…まじで気ィつけて。

とーまー。おじさん、もう限界、癒して(久々に帰ってきての第一声を発したかと思えば、両腕を広げ相手が腕の中に来るのを待機しており)

お、出来上がってんなァ限界オジサン( 玄関の扉が開く音に反応しソファから体を起こすも、その第一声に思わずクスクスと笑い。立ち上がって歩み寄ると広げられた腕の中へ体を収め、宥めるように背を撫でながら「お疲れさん」と言葉をかけ )

あー、癒し。俺の彼氏まじで癒し(腕の中に収まった相手を包み込むように抱き締めては、相手の肩へと顔を埋めるようにしながら念仏かのように呟きを漏らし「なんかさ、疲れすぎて、少し宙に浮いた月の間接照明買うとこだったよ。何コレ癒しーって」少し擦り寄りながら、ペラペラと要らぬことを喋れば少しだけ力を抜き相手に甘え)

おー…疲れてんなあ( 相手の声に耳を傾けながら笑みを零し、髪を梳くように撫で。相手の体温と微かな重みに心地良さを覚えて目を細めつつ聞こえてくる言葉に「ふはっ、何だそれ。別に欲しいなら買っても良いけど」と小さく吹き出しながら言い。ゆっくりと髪を撫でながら耳元に軽い口付けを落とし )

色々な不幸が重なってなぁ、やんなっちゃう(髪を梳く手の心地良さに甘えるように目を細めながら最後の愚痴を零せば満足したように息を吐き出し。耳元に感じる口付けの擽ったさに小さく笑えば「使い道なくない？見てるだけで癒されそうだけどさ」自分で言っておいて緩く首を傾げ。相手の腰を改めて抱き寄せると少し顔を上げ頬へと唇を寄せて)

…それは嫌になるな。よく頑張ってるよ、えらいえらい( 時折頷きながらその言葉に耳を傾けると、柔らかな声色で答えながら髪を撫で続け。「間接照明なんてそれだけで充分だろ」とクスクスと笑いながら言うと、頬に触れる唇の感触に目を細め「あー…龍司さん久々すぎてやばい」と小さく笑むと首元に緩く腕を巻き付け )

…んー。おまえさんにそういうことされんの嫌いじゃないワ、って思った時点で俺相当ヤバいかしらね(髪を撫でてくれる手の心地良さに目を細め、いつも感じていたことだが改めて感じるとぽつりと漏らしながらも甘えるように軽く頬を擦り寄せ。首元に感じる腕の感覚に小さく笑えば「奇遇、俺も」一言返すと顔を上げ互いの額を合わせ鼻先を触れ合わせてから、ゆっくりと唇を重ね合わせては啄むような口付けをゆったりと繰り返し)


悪ぃ寝てた…うちの彼氏が可愛すぎるからそのまま返すな？(口角上げ小さく笑い)

龍司さんがやばいのは前からだから大丈夫だって( 相手の仕草に思わず頬を緩ませつつ、軽口を返しては変わらぬ手つきで髪を撫で続け。短い返答に鼓動が高鳴り密かに熱の籠った吐息を零すと、鼻先が触れ合うのに応じて目を閉じ。仄かな快感を覚え酔いしれるように脱力する中、応えるように唇が触れ合う度相手の唇を啄み )


俺もあの後すぐ寝ちまったから全然大丈夫。ん、了解。俺も彼氏が男前すぎてこのまま終わらせたくねぇし( クスクスと笑い )

まじか…そんな俺でも嫌いになったりしない？怒んない？(バレているなんて、と言いたげな雰囲気を醸し出したかと思えば、不意に頭を上げ不安そうな様子で子供のような問いを重ねるとハタと気付いたように動きを止め、だるっと相手に体重掛けるように抱き締め「怒られる毎日を過ごしてきたので過剰になった」と素直に気持ちを吐露し。触れ合うことなど何度となくしてきたのにも関わらず、唇が触れ合っただけでこんなにも自分の気持ちが、熱が高まっていく感覚はいつも新鮮で。愛しさを込めて啄むように繰り返していた口付けから、舌先で唇をなぞることで先を促しつつ、腰に回した指先で身体の線を確かめるようになぞりあげていき)


はー、うちの彼氏は本当にイケメンだわ(実感したように数回頷き)そっち、天気ど？流行病とか。無事ならそれでいい(心配そうに首を傾げ)

…こんなん在り来りだけど、俺はどんな龍司さんでもだぁい好きだよ( 相手の様子にきょとんとして目を瞬かせるが、不意に抱き締められ耳元で聞こえた言葉に何となく大変だったのであろう事は察すると、宥めるように髪を撫でながら囁くように言い。ゆったりと繰り返される口付けに思考が甘く蕩け、混濁していくような感覚の中で先を促されれば薄く唇を開き。それと同時に相手の指先の感触に体の奥が疼き、小さく背筋を撓らせると「はぁ…っ」と熱の籠った吐息を漏らし )


俺の彼氏は負けねぇくらい男前だけどな( クスクスと笑い )天気はやばい時もあったけど無事。流行病は…まぁ着々と広がってるけど、今のとこは何ともねぇよ。龍司さんのとこ、やべぇんじゃねぇの？大丈夫か？

…そんなありきたりの言葉が今の俺にはとてつもなく響いて…斗真が愛しくてしょうが無くなるわけですヨ(囁くような声に数回瞬きした後、困ったように眉尻を下げて笑い。髪を梳く手に甘えつつ相手の頬へ頬を擦り寄せるように寄り添うと小さな声で“有難うな”と付け足し。唇が開かれたのを確かめると舌先を伸ばし相手の口内へと侵入させては唇を重ね合わせたまま、根元から深く舌を絡めるような口付けを送り。身体を支えるように片腕をしっかりと腰にまわした状態で、腰を撫でていた手を首筋へと移動させ、首筋から鳩尾までゆったりとした動きでなぞりおろしていき)


やだ、照れちゃう。知ってたけど(ふはりと吹き出せば、あっさり認め)なら良かったわ。おまえさんが倒れるってなると、本当に心臓に悪ぃし。こっちはねー多いんだけど、身近にはまだいねぇって感じかな。取引先も、そんな感じ。今はテレワーク中心にさせて必要あらば出勤って感じだな。ちょいちょい処理で忙しかったりすっけど、少しずつ前回みたいに時間取れそうになってて、ちょっと嬉しいおれさまもいるわけですよ。可愛い彼氏がいるもんで？

俺も、俺の言葉1つでこーんなご機嫌になっちまう可愛いおっさんが愛しくてしょうがねぇよ( 困ったような笑みにさえ胸を満たされ表情が緩んでしまうままに破顔すると、触れ合う頬の感触に何処か擽ったそうに笑い。片手で相手の頬を撫でながら顔を傾けると、耳元へ口付けを落し「どう致しまして」と答え。目を伏せ口付けに没頭するあまり自然と全身から力が抜け、相手の首に半ば縋り付くようにしながら深く舌を絡ませ。それでさえ吐息が震えるのを不意に相手の指先に触れられると、快感がじわりと全身に広がっていくような心地がし「っん、ふ…」と鼻に掛かったような吐息を漏らし )


知っててもらわなきゃ困る。俺がこんな骨抜きになってんだからな( 口元に笑みを湛え )それ、全面的にこっちの台詞だからな。…不謹慎かもしんねぇけど、それは喜んじまうわー…。もっと会いてぇもん。

───、やべぇ。止めらんねぇから…移動すっか(どんな相手の姿であろうと愛しさが募ることには変わりなく、過ごせば過ごすほど好きになっているのだと自覚させられれば胸いっぱいと言わんばかりの表情を浮かべて。相手の身体をしっかりと支えるように腰に回した腕に僅かに力を込めたところで、耳に届く自分にとっては酷く甘い吐息は情欲をそそられるばかりならしく、我慢できなくなったと言わんばかりに唇を離しては腰に回していた手をそのままに反対の手を膝裏に差し込みひょいっと抱き上げては寝室に向かい)



…何それ。ヤバイくらい好きなんだけど…(口元隠しながら真顔で)…ふは。ん、俺もめちゃくちゃ会いてぇし、何だったらこうやって話せてんのめちゃめちゃ嬉しいよ。

ん…っ、うわっ、…よくそんな軽々行くな…( 暫く恍惚として口付けに応じていたが、不意に唇が離れるとそれと同時に薄く目を開き。告げられた言葉を頭で理解する前にぼんやりとして頷いたものの、突然体が浮き上がると慌ててしがみつくように首元に腕を回し。以前よりも慣れてきてしまった事に複雑な心境を抱きつつ何処か呆れたような感心したような口調で呟き )


ふはっ、俺も。すっげぇ好き( クスクスと笑い )最近ほぼ毎日会えてるもんなぁ。俺も嬉しい。

斗真もさー、そんなにこうガッツリ筋肉系じゃねぇから。軽いのヨ(当たり前の如く抱きあげたので違和感なくいたが、呟きが聞こえてくれば楽しげに笑いながらサラリと答え。器用に寝室の扉を開き、寝室のベッドの上へと相手を寝かせるように下ろせば「あと、これくらい出来ねぇと俺的に俺が許せねぇ。彼氏としてのメンツが潰れる気がする」相手の頬へと唇をよせ甘えるような仕草をみせながら言葉を重ねては、するりと相手の服の中へと手を忍ばせて)


困ったねぇ、こんなに好きになるとはなぁ(緩く抱き締めてはしみじみと)そう言ってもらえっと、おじさんホント嬉しい。というか、喜びが倍増して可笑しくなりそう。

( 軽いと言われれば何となく複雑な心境ながらも相手の言葉を聞き流し、大人しく相手に身を任せて肩口に頭を預け。柔らかなベッドの上に腰を落ち着けると、頬へ触れる唇の感触に愛おしさを感じて眉を下げ破顔しつつ「そんなん言われたら俺の方こそメンツ云々言ってられねぇんだけど」と軽口を返し。相手の後ろ髪へ指を通すように撫でながら目を細めては、掌に直に触れられる擽ったさと心地良さに小さく吐息を漏らし )


予想してなかったか？俺は元々何処までも惚れさせるつもりで居たけど( 凭れるように抱き締め )おー、良いぞ。おかしくなってもらっても。その分俺の事好きになってくれれば。

…いや、大丈夫さ。俺の彼氏は世界最強。なんたって、俺が惚れ込んでんだから(髪を梳く手の心地良さと耳元で聞こえる特有の甘さを含んだ吐息に酔いしれるような素振りをみせていたが、ふと手を止めると顔を上げ真っ直ぐに見詰めたかと思えば悪戯な笑顔で言い切り。言葉を紡いだことで満足したらしく、互いの額を合わせ鼻先を擦り合わせることで合図を送ってからゆっくりと互いの唇を重ね合わせると啄むような短い口付けを繰り返しながら、相手を挟むようにベッドの上へと膝をついては押し倒すように覆い被さって)


かっこよすぎるかよ？流石は俺の惚れた男。愛しくてたまんねぇな(真顔でぽつり呟いてから、大袈裟に肩を竦めて)…お前さんが好きで好きでたまんなくなって、いつだっておまえさんのこと考えてるよ(顔を上げ意地悪く笑い)上暗転するな。

( 未だ微かに汗ばむ身体に心地良い倦怠感を覚えながら、相手の頭を胸元に抱くようにして抱き締め。半ば微睡みながらも片手を相手の頭に置き、指先をその髪に絡ませるようにゆっくりと撫でて )


俺はそれ龍司さんに毎日思ってるよ( クスクスと笑い )…狡いおっさんだな( 眉を寄せ微かに染まった頬を隠すように俯き )了解。場面進めとくな。

…んー、(触れ合う肌の温もりや髪を梳く指先の心地よさに甘えるように目を細めながら、相手の背に回した腕をそのままに痕を残した鳩尾へと唇を寄せてはそのまま顔をあげ「おまえさんに撫でられんの気持ちいいなぁ」のんびりとした口振りで言葉を紡げばへらりと笑みを零し)


そりゃそうだろう…と、自分で言いたいところだが、おまえさんに言われるとすげぇ嬉しいよ(くしゃりと笑い)狡いおっさんはお嫌い？(あげた顔を近付け頬へ唇を寄せ)なんといことでしょう！バレンタインが過ぎたじゃない！と騒ぎたいところだが、それどころじゃねえよなあ…地震大丈夫だったか？こっちは結構揺れたけど、無事よ。

( 微睡みの最中、腕の中で相手が身動ぐ気配があると目を開いて視線を落とし。目の前にある緩んだ笑顔と甘い響きを持って鼓膜を揺さぶる声にきゅう、と胸が締め付けられるような愛おしさを感じ、正しく“可愛い”と“好き”以外の語彙が頭から吹き飛ぶ一方、同時にほんの少し前まで目にしていた滲む程の色香を持って注がれる相手からの視線が朧気に蘇って来ると、感情の処理がままならずに思わず絶句し。無言の後辛うじて「…めちゃくちゃ好き…」とくぐもった声で漏らし、相手の髪へすりすりと頬を擦り寄せて )


ふはっ、龍司さんのそういうとこ憎めねぇわ( クスクスと笑い )…好き( ボソッと返しながら目を細め )いや、わりとそれどころだから大丈夫だって。俺のとこも揺れはしたけど特に何も影響ねぇし。龍司さんが無事で良かった。…ってことで、遅れたけどこれな。口に合うかわかんねぇけど、スイーツ作んのは初めてだから大目に見てくれ( 洋酒入りのチョコ数個をラッピングした箱を差し出し )

？( 言葉を放ったのにも関わらず返事が返ってこないことに疑問を抱き、不思議そうに数回瞬きをし。直後、辛うじて漏らされたであろう言葉に瞳を丸くさせては楽しげな笑い声を漏らし「俺もめちゃくちゃ愛してるよ」擽ったそうに目を細めながら同じであり自分の中で最上級の想いを伝えると、相手から少し身を離し身体の位置を上へとずらすと真正面から相手を見詰め「今のすげぇ可愛かったからキスしていい？」悪戯に口角を上げ態とらしく首を傾げて )


俺はカッコイイからな、それは紛れもねぇ事実だから( 言い切ってからぶはっと吹き出し )俺も、俺を好きなお前を愛してやまないよ( くつくつと喉を鳴らし )影響ねぇなら良かったよ。おまえさんがいなくなるのは本当に嫌だからなぁ。……え。まじ？手作りなの？何それ、ときめきが止まらないワ。…食べさせて( 瞳を丸くさせ固まり。差し出された箱を受け取る訳ではなく口を開け待機 )

…わざわざ聞かねぇだろ、いつも( 返される相手からの想いに鼓動が速まり思わず微かに頬を染めるも、相手の体が上へと移動してくるのに応じ抱き締めていた腕の力を緩め。正面から視線を合わせれば、問いに対し目の前の意地の悪い笑みを見据えて不服げに呟きつつ鼻先を触れ合わせ )


まぁ事実だな。俺が保証するし( クスクスと笑い )一々言う事が狡い( 眉を寄せ )俺だってそうだ。高いやつ買ってもどうせ龍司さん的には珍しくも何ともねぇだろ。それなら俺が作った方が良い反応すんだろうと思ってさ。…はいはい、特別な( ラッピングを解き一粒を口に咥えると、口元に笑みを讃えながら唇を重ね合わせ )

たまには聞いたっていいでしょ？( 不服そうな声は予想通りで楽しげな笑い声を漏らすものの、鼻先が触れ合う擽ったさに自然と笑みが零れ。ゆっくりと距離を詰めるように唇を重ね合わせては、温もりを感じたい気持ちからか、ゆっくりと長めの口付けを数回繰り返しては「んー、美味い」ぽつりと悪戯っぽさを含んだ感想を漏らせば頬へと唇を寄せて )


おまえさんのそういうとこも、俺のこういうとこも好きだわ( キリッと真顔で言い切り )本音本音( ケラケラ笑い )チョコなんて中々食べないわヨ。ん、( 何を言うかと楽しげに笑うも唇が重なれば嬉しそうに受け入れ )まーた、返事までの間空いちまったばかりか3月なんですけど。マジでごめん。おまえさんの誕生日いつよ？過ぎてるよな？( 申し訳なさそうに頭下げ / 不思議そうに首を傾げるも答えをどうしても聞きたいという意志を示しており )

( 何やら相手ばかりが楽しげな空気に益々不服げに眉を寄せたが、唇が重なればそんな考えも直ぐに吹き飛びうっとりと瞼を伏せ。繰り返される口付けに次第に体の力が抜けていき、唇が離れ目を開ければ微かな熱を孕んだ瞳で相手を見遣るも、告げられた一言に思わず頬が熱くなると｢…変態｣と悪態を吐きつつも抵抗はしないまま相手の頬を軽く摘み )


俺も龍司さんのそういうとこ好き( 頬へ口付け落とし )だから狡いって言ってんだろ( 唇を尖らせ )…美味い？( 相手の口内へとチョコを押し込んで軽く唇を啄んでから離れると笑みを浮かべて尋ね )別に気にしなくて良いって。俺の誕生日は2月27日( 相手の様子に思わず笑いながら答え )

うーん…そんなおまえさんにでも情欲って湧いちゃうのネ( 唇が離れた瞬間に見えた熱を孕んだ瞳、紅に染まっていく白い頬。頬を摘む手を受け入れながら目を伏せていたが、何処と無く不服そうな声を漏らし。我ながら自分に呆れている、今先程したばかりなのだから、と言いたげな雰囲気で言葉を紡ぎながらも、相手の背筋をゆっくりと指先でなぞりあげていき項で止めれば軽く擽って「斗真は、いつだって俺の起爆剤………なんつって？」顔を覗き込むように少し頭を傾けながら視線を向けるとジジくさい台詞を吐いては口付けを強請るように互いの額を改めて合わせ鼻先を擦り合わせるのに留めて )



突然の告白心臓に悪い。嬉しい( 顔を両手で覆い )そこ、ずる賢いって言葉に変えない？賢そうになる
( 己の顎髭撫でながら我ながら妙案だと言いたげに )…すんげぇ美味いよ( 照れ臭そうに嬉しそうに目を細めてくしゃりと笑い )カレンダーに記入したわ。来年は祝える。( カレンダー見ながら頷き )遅れてだけど、誕生日プレゼントとホワイトデーな。誕生日プレゼントは、おまえさん料理すっから、えーと…なんだっけ。あ、そうそう。ミニ揚げ物鍋とか言うやつ。いちいちデカいの出さなくていーんだと。( 箱を取り出しては外面に書いてる説明をそのまま軽く読んで )んで、ホワイトデーなんだけど…バームクーヘンと色んな味のキャンディ。…あ、んな高くねぇやつヨ……意味の方を伝えたくて( 首裏を撫でながら珍しく照れくさそうに恥ずかしそうに言い淀んで )

ん…、…ふはっ、んっとに困ったおっさんだな( 正直なところ先程から微かな火種が消えないまま体の内側にあるような火照りは感じていたものの、このまま時が経てば自然と鎮火するはずだったものが相手の言葉に再び熱を持ち始め。呆れもありつつ決して拒む事ができないまま束の間言葉を探していたが、妙に艶っぽい手付きで触れられると思わず背筋が粟立ち微かに背を撓らせ。擽ったげに肩を竦めつつ相手の言葉に吹き出すと、腕を相手の首元に回しながら強請られるまま唇を重ね )


ふはっ、嬉しい？( 相手の手首を掴み引き剥がそうとし )変えねぇよ。賢いとこでもねぇだろが( じとっと見据え )良かった。初めてだったからさァ、気に入ってくれっかなって超緊張した( 嬉しげに頬を緩めて相手の頬を両手で包み愛おしそうに額を触れ合わせ )俺も。今年は龍司さんの誕生日祝ってやれる( クスクス笑い頷き )揚げ物鍋！？すっげぇ嬉しい。俺でかいのしか持ってねぇから油無駄んなるしめんどくせぇし丁度良かった( ぱぁ、と表情を輝かせ )…意味って？( 何となく聞いたことはあるものの相手の様子を見るとその口から聞きたくなってしまい口端を上げて尋ね )

そんな俺も含めて愛してよ( 本気で嫌がっていないようにみえる姿に相手もまた自分と同じ気持ちなのかもしれないと少々嬉しい気持ちになれば自然と口角もあがり。唇が重なり合う直前、楽しげに笑い声を漏らしながらさらりと歯の浮くような台詞を吐くと満足そうな様子で口付けを受け入れ。相手を下に覆い被さるように互いの位置を調整しつつ、重みになってしまわないよう片手で自分の身体を支えながら反対の手を頬へと添え角度を変えて口付けを深めていき )



やだ、見ないでヨ( 引き剥がされるがままにするもニヤリと口角あげれば軽く唇へと噛みついて )冗談です…( 両手あげ降参 )そういうこと言われると凄い喜ぶって誰かから聞いた？もう、愛しい奴だな( 心底不思議そうに問うも、くすくすと楽しそうに笑い )まあ、まだ互いに先だけど。今年も楽しみが増えていーわね。そうさなあ…世間一般的にゃ連休があるらしいから、連休ってことにしてどっかに遊びに行っちゃう？( 何かイベントを…と悩んで見付からなく首を傾げ提案 )ふは。そりゃ、良かったわ。うん、良かった。下手な高級な何か買ってこなくて( 安堵したように眉尻下げるも斜め上へ視線をあげれば数回頷き )……いちごは、恋や結婚。ぶどうは、酔いしれる恋。レモンは、真実の愛。んで、りんごは運命の相手…多分、諸説あるんだろうが、俺がみたとこはソレだったな( 恥ずかしいと言いたげな表情見せるも各種の飴を手に取りながら答えては、最後のりんごの飴を相手の唇へと押しつけ照れくさそうに笑い )

ん、ふ…( 此方が擽ったくなるような言葉を臆面も無く言ってのける相手に何故か自分が羞恥を覚えるも、唇が重なれば意識は其方へ絡め取られうっとりと目を閉じ。衣擦れの音とベッドが軋む音に静かに体の内が火照っていくような感覚の中相手の髪に指を絡めるように撫でると、時折喉奥から吐息を漏らしつつ口付けに答え。僅かに顎を引いて一度唇を離すと｢…愛してるよ、とっくに｣と笑みを浮かべて囁き相手の下唇を甘噛みし )


んむ、( 瞠目すると仕返しとばかりに同様に相手の唇へ噛みつき )どっちかって言うと、俺が龍司さん好みの男になってんだよ( 相手の胸元をつん、とつつき )あー、めっちゃ良い。俺には連休なんかねぇけど。温泉も行きてぇし、海とかも行きてぇし、観光地だったらどこでも楽しいだろうけど( 頬を緩ませ )…いやこれも普通の鍋じゃねぇ感すげぇけど( じとっと相手を見据え )ふはっ、…それ、龍司さんが俺に思ってくれてる事？( 笑いながら飴を口に含むと愛おしげに相手を見ながら首を傾げ )

…今のすげぇきたわ( 世界中に自分たち二人だけしかいないような空気感に酔うように愛しさを込め頬を撫で長い口付けを送っていたが、相手が顎を引いたことで瞑っていた瞼を開くと視界いっぱいの笑みにプラスした囁きにゾクリと背筋をなぞりあげられるような感覚に陥れば目を細め。頬へと添えた手の親指で相手の目元をなぞり、少々余裕のないような笑顔を返せば困ったような口振りで呟きを落とし、噛み付くような口付けの後息継ぎを与えないかのように根元から舌を絡め取り膝で軽く太腿をつつき )


どっちかか降参するまでする？( 両腕腰に回しニヤリ )…いや、おまえさんはおまえさんのままよ。俺がどんどんお前さんに溺れて、おまえさんの色んな面を引き出してるだけで( 瞠目するもすぐの可笑しそうに笑い )俺もねぇけど。んじゃ、海が近くにある露天風呂付きの旅館に行ったらいいんじゃない？全部解決。別荘買ってもいいけど、おまえさん怒るだろ( ケラケラと笑ってから首傾げ )…え。ちっちゃいじゃん。お得お得( 若干焦るもへらりと笑って誤魔化し )ぜーんぶ、思ってるよ。あー、だから恥ずかしいって言ってんのに( 頭掻き )上、我慢できないから暗転するなぁ( へらり )

( 未だに体の内側で相手の熱が燻る一方で徐々に汗は引いていき、同時に心地良い倦怠感と眠気を感じ始めると相手の頭を抱き込むようにして首元へ回していた腕に僅かに力を込め。甘えるような仕草で相手の髪へ頬を擦り寄せては掠れた声で｢…なーあ、龍司さん、……名前呼んで、｣と眠たげな声で強請り )

…やめとけよ、どうせすぐ降参する事になんだから( 相手の首に腕を回し )龍司さん俺の事めちゃくちゃ好きだもんなァ( 相手の頬を両手で包み小さく笑い )べっ、…当たり前だろ。俺に無駄な金使うな。…じゃあ連休入る頃に切り替えるか( 瞠目するも気を取り直したように言い )お得ねぇ…( 疑わしげに繰り返すも直ぐに頬を緩ませると片手に持った鍋を機嫌良さげに眺め回し )そっかー…俺、龍司さんの運命の相手か( にやにやと頬を緩め )了解。飛ばしとくわ( 頷き )

…ん？…なあに、甘えた斗真( 内側から湧き上がってくる熱を全て解放したかと問われれば、再び触れ合ったのにも関わらず否定できそうなほど燻っているのを感じながらも疲労が勝っているのか、首元に回されている相手の腕の中で心地よさに酔いしれるように瞼を落としており。不意に感じた力と掠れた声が耳に届けば随分と無理させたと改めて実感しながらも、瞼を開けば楽しそうな声色で何かあったのかという意味も込めて要望に応え。顔をあげて顔に張り付いている相手の髪を指先で払い互いの額をくっつけながらじっと至近距離で見詰め )


…どっちが？( くすくすと笑いながら首傾げ )そうヨ。おまえさんが…斗真だから、めちゃくちゃ好きになったんだから( 擽ったそうに笑い )そうねー…どこからやる？荷物準備するところからにする？俺、すっごい荷物少ない自信あるわヨ( ケラリ )…そういや、今何か欲しいものはないの？あ、買ってあげるとかは言わんから素直にな( 微笑ましげに見詰めながら首傾げ )斗真だから、本気になってる。斗真じゃなかったら、此処まで本気で好きにはならんよ( ふ、と頬を緩ませると軽く頬を突き )

( 名前を呼ぶ声がいつも以上に甘く意識に溶け込むような感覚がし、指先で優しく触れられる感触の心地良さに目を閉じながら自然と頬を緩ませて。この時間があと少しでも続けば意識を手放しそうというところで額が触れ合うと、ゆっくりと細く瞼を開き小さく笑いながら顎を上げて相手の鼻の先に唇を付け｢…俺の、…こと、好き？｣と眠たげな声でぽつりと尋ね )


そんなの龍司さんに決まってんだろ( 口元に笑みを浮かべ )前は誰彼構わず手ェ出てたクセになー( 意地悪く笑いながら鼻先を軽くつまみ )ふはっ、俺だってそんなにねぇよ。旅館着いたとこからにしようぜ( くすくすと笑い )……龍司さんの時間( 暫く無言で首を傾げた後相手の首元へ腕を回し )…っあ゛ー、駄目だ。無理( 耐えるように唇を引き結んでいるも直ぐに両手で顔を覆うと赤くなった頬を隠すように俯き )

( 額から伝わる熱、雰囲気から何となくこのまま寝落ちしてしまいそうだというのが伝わってくると眠りの邪魔をしない方がいいだろうかと思い直し、離れようとしたが鼻へと触れた唇の心地良さに自然と頬が緩み。続く声で眠気があると確信しつつ「……好きだよ、愛してる…から、夢の中でも俺に愛されてて」尋ねられた言葉が可愛らしく心が擽られるのを感じながら眠気の邪魔にならないよう、優しく柔らかく囁くような声で想いをはっきりと伝えれば、緩く包み込むように抱き締め直し )


おいおい、俺だってやるときはやれるのヨ？( ふは、と吹き出せば頬へ唇をよせ )…そうさな、おまえさんを探して探して、ずーっと探してたら色んな奴に手を出してたなぁ( 少々引き攣った笑みを浮かべるも言い訳のような声を漏らし )じゃあ次で旅館の部屋に入ったとこから回すわ、海で泳ぐ？泳ぐ？( 小さく笑ったかと思えば子供のように問い )……それは狡いなぁ( 参ったと肩を竦めつつ腰を抱き )…ふは。斗真ー、俺をからかってるように見せかけて耐えてたのかぁ？( 予想外の行動に瞠目するもニヤリと口角をあげれば、後から抱き締め )

( 触れ合う場所から感じる温かさと心地好く鼓膜を震わす相手の声に今にも意識を手放してしまいそうになる中、その言葉に胸が甘ったるく擽られ小さく首を竦ませるようにしながら笑みを零し。促されるまま相手の腕の中で身を委ねるように寄り添うと｢おやすみ、…龍、｣と途切れ行く声で口にし )


分かってるって、いつもやられてんだし( 目を閉じて相手の首元に腕を回し )もうちょいまともな探し方して欲しかったんだけどな( 手を離しながら肩を竦め )了解、ありがとな。ふはっ、龍司さんが泳ぎたそうだから泳ぐか( クスクスと笑い )俺、めちゃくちゃ欲張りだからな( 口角を上げて視線を絡め )ちがっ、違ぇよ、…龍司さんが恥ずかしい事言うからだろ( 顔を背けながらぼそぼそと反論し )

いい時期にいい部屋が取れたと我ながら思うな( 漸く二人で休みを合わせての旅行を前日から楽しみにしていたと言っても過言ではなく、のんびりと鈍行を使って海まで差程遠くもない旅館までやってきて。露天風呂付の離れを予約したこともあり、喧騒が聞こえることも無い部屋に入ると自分の家が洋室だからか和室という事実にはしゃいだ様子で部屋の奥へと進んでいき )

…かなわねぇなぁ。愛してるよ( う、と小さく肩を揺らしてから脱力すると戯れのような口付けを送り )……もし、めちゃめちゃまともなおじさんが喫煙所にいたらおまえさん好きになってくれた？( 顎に手を添え首傾げ )ちょい確ロル多めだけど、大目に見てくれると嬉しい。もちろん、嫌なとこあれば直していいし言ってな。まじで？斗真の水着姿楽しみ( するりと腰を撫で )いくらでもやるよ、斗真になら。情勢的に今ならめちゃくちゃ来れるしな。即レスとまではいかんが( けらけら、あっけらかんと笑い )おまえさんが望んだんだぞー？動画で撮っていい？めちゃ可愛いから( スマホを取りだし真剣な様子で )

…なんか広くねぇ…？( 事前にあれこれと調べ何となく予想していた部屋の広さを優に超える広さと豪華さに思わず部屋の入口で佇むと、悠々と室内へ進んでいく相手とは対称的にまじまじと周囲を見渡した後そっと足を踏み入れ。呆然とした様子でぼつりと声を漏らすも視線を移せば何やら無邪気に浮かれている相手の様子を目に留め、改めて何となく住む世界が違う事を実感しながらその隣へ歩み寄り )すっげぇ部屋だな…。


ふ、…自慢してやりてぇなァ。こんな男前にめちゃくちゃ愛されてる、って( 軽く目を閉じて口付けを受けるとくすくすと笑い )当たり前だろ。まともでも、何なら今より手広く遊んでても好きになってたよ( 笑みを浮かべて頷き )おう、全然大丈夫。…急に下心出してくんなァ( 呆れ混じりに小さく笑い首元に腕を回し )…やば、普通に嬉しい。喜ぶとこじゃねぇのにな( 思わず頬を緩め )…良いって言うと思うか？( 眉を寄せて顔を隠すように俯き )

そりゃ、旅館の離れだからな。一室ってより一小屋に近いんじゃないか？( 全く同じようなところに泊まったことがあるわけではないものの、出張などで見栄を張るためにも宿泊したことがあるらしくスラスラと答え。隣に並んだ相手へと視線を向けて可笑しそうに肩を揺らしえ笑うと「いいじゃん。此処で、数泊すんだ。満喫しようぜ？まずは──此処だろ！」片手で髪を乱すように撫でてから一歩踏み出すと窓を大きく開くと視界に広がる海の姿に目を細めて )


奇遇、俺も。俺の彼氏イケメンすぎて辛いって言いてぇ( 頬へ悪戯にキスを送りながら楽しげに笑い )…今の、とか言われると思ってたけど……そっか。俺だから。どんな俺でも好きになってくれたか( 予想外の言葉に胸打たれ硬直、ゆっくり息を吐き出せば嬉しそうに泣き笑いをみせ )さんきゅな。えー、見たいって言っただけじゃん？( くすくす笑えばゆるりと抱き締め )俺は嬉しいよ。仕事も落ち着いてて、落ちる様子は今のとこねーし…待たせまくってる彼氏に時間費やせるの、最高じゃね？( 情勢は気にするなと言いたげに笑えば首をかしげ )ジョーダンですよー( 慌てたようにスマホをおろし )

マジかー…( まさかとは思っていたが相手の口ぶりからすると先程から周囲に人が居ないのはこの場所が全て一つの客室だかららしいと察し、瞠目しながら低い声でぼそっと零し。そこまでとなると萎縮する気持ちさえ湧いてきそうだったものの突然頭を撫でられると首を竦ませ、相手によって開かれた窓一面に広がる海に一層大きく目を見開き。海が近いとは感じていたがあまりの景色の良さに瞳を輝かせると｢うわ、すっげぇ…！｣と弾んだ声を上げて窓に張り付き )


辛いなら手加減してやろうか？( 笑いながら相手の耳元へ口付けを返し )…前そう言っただろ。どんな龍司さんでも、全部好きだよ( その表情にハッとしたように瞠目するも、眉を下げて愛おしそうに微笑むと両手で頬を包み )じゃあ下心は全く無かったわけか( 相手の頬を片手で軽く引っ張りくすくすと笑い )…最高( 嬉しげに頬を緩めては特に理由も無く相手の顎髭を撫でるように軽く触れ )目に焼き付けとけ( 唇を尖らせて言い )

お、そこ露天風呂だな( 景色の良さに瞳を輝かせた姿に思わず小さく笑ってしまうも、視線を横に動かすと木の仕切りに気付けばトントンと軽く肩を叩いて視線を向けるように促すと「後で入ろうぜ」近くの壁へ寄りかかりながらニィと口角をあげながら首を傾げ。きょろりと部屋内へと視線を向けてから思い出したようにポケットからスマホを取りだし「今から部屋に入ってもいいけどなぁ。晩飯まで時間あるし」時間を確認しては待ち受けを見せるようにしながら何する？と問いを重ね )

んー…無理だな。物足りなくなるに決まってる( 擽ったそうに肩を竦めるも楽しげに笑い )改めて実感すっと、こういう気持ちになるんだよ( 頬を包む手に手を重ね、心地よさそうに眉尻を下げて )いひゃい…いや、無かったとは言えませんけどね？そら、可愛いし、斗真( なすがままになりつつ素直に白状し )ふは、俺も。久々だなぁ、こうやって話せんの。めちゃくちゃ幸せ( 顎髭を撫でる手に目を伏せ、頬を緩めて )常に焼き付けてんヨ？可愛くて可愛くてどーしよーってなったくらいよ( 大袈裟に肩を竦め )

うわー…最高じゃん( すっかり海に気を取られ一心に窓の外を見つめているも、肩を叩かれると促されるままに露天風呂の方を見遣り、そこから見える景色も然ることながら客室露天風呂にしては随分と立派な造りに思わず感嘆の声を漏らし。壁に寄り掛かる姿へ視線を移して｢ん、楽しみだな｣と頬を緩めて応じ、問い掛けには｢晩飯までダラダラしてるか海行くかだなァ｣と今自分の中にある選択肢を挙げながら楽しげに笑みを浮かべ )


だよな( くすくすと笑い )じゃあ、普段あんまり実感させてやれてねぇのかァ( 笑いながら額を触れ合わせ )俺はめちゃくちゃ下心ありきで龍司さんの水着姿楽しみにしてんだけどな( 頬から手を離しては悪戯に微笑み )…一緒に居れるだけで幸せなんて言ってくれる奴ができると思わなかったな( その言葉に目を瞬くと嬉しげに破顔し )…そんな可愛く見えてんの？( 僅かに眉を寄せて相手を振り返り )

…斗真、すぐナンパされそうだな。じゃ、今日は来たばっかなんでダラダラしようぜ( はしゃいでるように見える姿があまりにも愛らしくてぽつりと呟きを漏らしてから、観光地に来たからといってすぐさま行動できるほど若くもないようで首を回しながら選択肢を選ぶと近くの座椅子へと胡座で座り。すぐに相手の方へと、顔を向けるとトントンと軽く膝を叩くことで膝の上に座ってほしいというお願いを暗に示してから「こういう観光地に来ると晩飯時には日本酒をきゅっと飲みたくなるなぁ」まったりとした口振りで晩御飯を想像するとうんうんと数回頷き )


なあ、斗真( コツンと額合わせ )普段は、おまえさんと過ごせる時間の幸せを噛み締めてんだヨ( 小さく笑えば、ゆっくり瞼を伏せ )ナニソレ、可愛い。俺の水着なんて普通だよ？海パンでしょ、パーカーでしょ、サングラスでしょ、シャンパンでしょ…( 瞠目してから、少し悩む素振りをみせてから冗談めかして )全くもって同じ言葉を返しちゃうわヨ。此処まで本気になるつもりは、なかったはずなんだがなァ。俺を生かしてるのはお前の存在だけだとか言ったら重い？( くすくす、と笑い声を漏らすと相手の手を取り掌へ口付け )キッチンに立つ姿とか、朝俺の方が早いから寝顔とか、お風呂上がりはちゃんと髪乾かしてから戻ってくるからほかほかしてるところとか、おかえりって出迎えてくれたときとか…数え切れないくらい？イケメンだなぁってとこもあるけど( 真顔 )

…龍司さんが居たらされねぇと思うけどな( 見目は確実に周囲より優れているもののそれが余計に近寄り難さに繋がっているようにも見える相手の姿を眺め小さく首を傾げながら呟くも、膝を叩くその意図を察すると｢重くねぇ？｣と問い掛けつつおずおずと向かい合うようにして相手の膝の上へ控えめに腰を下ろし。首元へ腕を回しながら｢飲みたいっていうか、飲むだろ。ルームサービスみてぇなのもあるし｣と体を捻りテーブルに置いてあったサービス案内に目を通しながら頬を緩め )


…ん？( 目を細めつつ問うように声を漏らし )ふはっ、なるほど。そりゃあ俺、責任重大だな( 笑いながら鼻先を触れ合わせ )俺だって普通だよ。…そこにシャンパン付く奴は早々居ねぇんだけどな( くすくすと笑い )えー…？重いけど、俺もそれくらいの気持ちでずっと龍司さんの事好きだったからなァ( 擽ったそうに肩を竦めながら首を傾げ )…言ってて恥ずかしくなんねぇの、それ( 聞く程に頬が再び熱を持ち始め、思わず両手で口元を覆うようにしながら俯きがちに尋ね )

斗真の重みも愛しいってもんよ( 呟きが耳に届けば楽しそうに笑うだけで。意図を察し控えめながらも断ることなく座ってくれたことに嬉しそうに笑みを深めると、重くないなんてカッコつけられればいいのだろうが生憎そのような性格をしていないくせにさらりと返せば、下ろしてしまわないように腰に腕を回して。相手の手元を覗き込みながら「お、結構種類あんじゃない。各種を少しずつ飲むのもいいなぁ」晩御飯に思い馳せては酒の料金を気にする素振りもなく一人納得するかのように頷き )


好きだよ( 愛しさが募れば目を伏せ自然と溢れた想い伝え )そういうこった、よろしくお願いしますヨ( くすくす笑いながら唇触れ合わせ )今カッコイイかなって思ってテキトーに言った( あっさり )…じゃあ、お似合いのふたりってこった( 瞠目するも楽しげに肩を竦め )おまえさんの好きなとこ、可愛いとこ、カッコイイって思うとこはいくらでも惚気られるからな( ケラケラと笑いながら問題ないと言いたげに首傾げ )

ふはっ、何だそれ。無理すんなよ、おっさんなんだから( 想像していなかった返答に声を上げて笑うと、揶揄いと本気の心配半分に言葉を掛けながら相手の額へ口付けを落とし。目で楽しめる程の種類とそれぞれに添えられてある簡単な紹介文に視線を走らせてどれが良いかと思案しているも、平然と告げられた相手の言葉には瞠目してつい値段表示へと視線が向き「…でもこれ、一杯でもそれなりの値段だぞ」と言葉を漏らし )


…俺も好きだよ。愛してる( 胸の内が甘ったるく擽られるような心地に嬉しげにはにかむと囁くような声で言い )ん、…任せな( 軽く目を閉じ口付けを受けると微笑んで頷き )いや龍司さんは普通に飲んでそうだけど( くすくすと笑い )そりゃそうだろ。俺以上に龍司さんに釣り合う奴なんか居ねぇしな( 口角を上げて言い )それを平気で言える奴はそんな居ねぇんだよ( 呆れもありながら素直に表に出せない嬉しさと気恥ずかしさが入り混じり何やら複雑そうな面持ちで言い )

今日が終わる前に言っとくか。もう眠くて微妙に上手く言えねぇかもだど…( 小さく欠伸を零し )

今日で付き合って1年、だよな。あっと言う間だったし全然実感ねぇけど、こんな風に1年記念ーとか言えるまで一緒に居れた事はすげぇ嬉しいよ。こんな俺と飽きもしねぇで付き合ってくれてありがとな。お陰様で俺にとっては特別で大切なもんが山ほどできた一年だった。ほんとにこんなに続くとは正直思ってなかったけど、今じゃこれから先も龍司さんと居る未来しか考えられねぇな。そんくらい、この一年かけて、俺の中のあんたの存在がデカくて掛け替えの無い物になった。ありがとな。
龍司さんのムカつくくらい男前なとこも、たまに情けなくて可愛いとこも、おっさん臭い気障な事平気で言うとこも、俺の事呼ぶ時の柔らかい声とか、全部好きだよ。…あと、何だかんだ俺に金掛けてくれようとするとこも、実は結構好き。自慢して歩きてぇけど、全部独り占めしてぇな、っていつも思ってる。愛してるよ。
これから先も俺が精一杯龍司さんを幸せにするから、末永くよろしく頼むな。

だってさ、家、洋室じゃん？こういうのあんま出来ねぇし。畳だと新鮮でさ。夜も布団だから、楽しみだなー( 額に落とされた口付けの擽ったさに嬉しそうに目を細め、改めて周囲へと視線を向けてからどことなく子供のようなキラキラとした眼差しを相手へと向けては首傾げ。値段など二の次くらいの気持ちでいたが相手の声色を聞いてから手元のメニューを再び覗き込むと「んー……じゃあ、選ぶか。でも、5種は飲みてぇ」相手の腰に回した腕をそのままに少し距離をとるように軽く己の腰を反らすと素直なワガママな気持ちを伝えては様子を伺うような視線を向けて )


おう( 擽ったい気持ちで胸がいっぱいになってそれ以上もそれ以下の言葉が出てくる様子はないらしく自然と笑みを深め )シャンパンは美味いけどなー。だんだん炭酸がな…( どことなく遠い目をし )逆に俺以上に斗真に釣り合う奴なんかいねぇからな( 楽しそうに笑いながら頷き )今度、惚気けてほしいって言われたら惚気けてやろうか？( 少し悩む素振りをみせてから、ふと思い出したように顔を上げると表情を輝かせながら首を傾げ )

別にそんな良いもんじゃねぇと思うけどな。どんだけ良い布団でも龍司さんちのベッドの方が何倍も寝心地良いぞ( 畳への感動ばかりか布団にまで心躍らせているようなのを見れば可笑しいやら愛おしいやらで笑ってしまい、これまで布団で寝ていた頃の記憶を辿れば答えながら相手の髪をわしゃっと撫で。相手なりの妥協点であるようだが本来なら2人で1種類や多くて2種類というところを随分と欲張りな事を言うものだと半ば呆れつつ、向けられる視線には抗えず｢…わかったわかった、どれにする？｣と困ったような笑みを浮かべつつメニューに視線を落とし )


ふはっ、まじ？その歳になると炭酸も駄目になんの？( 瞠目しつつ笑みを零し )そりゃ俺が龍司さんを選ぶし、龍司さんが俺を選ぶわけだな( くすくすと笑い )…言わねぇから良いわ( その輝く表情から逃げるように視線を逸らしながらぼそぼそと言い )

…こういうときは雰囲気に乗ってそうだな、楽しみだなって言うか、恥じらって顔を赤らめてくれてもいいんじゃない？…いや、それじゃ斗真じゃねえか。俺らの家の方が何倍も良いって言ってくれるのは嬉しいことだわネ( 髪型が乱れることも気にせずふと悩むような素振りをみせたかと思えばジトと見詰めながら訴え。然しすぐに撤回したのと同時に自分の家ではなく既に自分たちの家なのだということをさり気なく付け足せば嬉しそうな雰囲気で頬へと軽い口付けを送り。駄々を捏ねる自分とそれを受け入れる相手の姿は恋人同士と呼ぶには相応しくないほど深い関係にもみえるなんてぼんやり考え。メニューへと視線を落としている相手の腰に回した腕に力を込めるように身体を元の位置へと戻せばメニューと相手の顔の間から顔を覗かせ、そのままゆっくりと唇を重ね合わせると言葉を塞ぐように何度か啄み )



そーよ？だから余計に日本酒の旨味とか、ワインの年代に拘ったりすんのかもなあ( 顎髭撫でながら数回頷き )まあ…もし、他を斗真が選んだら。昔なら身を引いたけど、今なら奪いにいくさ。お前が俺を見てくれるまで、ずっとアピールし続けんだろうな…そんくらいおまえさんを愛してるわけだわ( 大袈裟に肩を竦めつつ、小さく笑い )そうかあ？( 相手の姿が面白く可笑しそうに肩を揺らしながら笑い )

…もっとこう、それっぽく言ってくれんならそうなるかもしんねぇけど、あまりにも嬉しそうにしてっからさァ。尻尾振ってる犬みてぇで( そういったニュアンスが含まれているような気もしたが先程の様子は無邪気そのものに見えてしまい、思わずくすくすと笑いながら乱れてしまった相手の髪を整えるように撫で付けながら答え。遠回しながら訂正されるような言葉に頬を緩めると｢何処を取っても俺らの家が一番良いよ｣と戯れるように頬へ口付けを返しながら言い。メニューへ視線を走らせながらこれが良いのでは、と口を開きかけたが、直後に視界を埋める相手の顔に目を瞬いて視線を合わせ。何となく意図を察しメニューを持つ手を一旦よけると唇が重なるまま目を伏せ応えるように唇を啄み。軽く顎を引いて僅かに離れれば｢…こら、龍司さんのために選んでんのに｣と口元を綻ばせながら囁き )


俺そこまで味覚繊細じゃねぇから、ほぼ違いわかんねぇよ( 緩く首を傾げながら呟き )…その、そういう台詞をサラッと吐けるマインドはどこで身に付いたんだよ( 気恥しさを誤魔化すように眉を寄せながら尋ね )龍司さんの場合、行動でも充分伝わって来てっから( 笑う相手を恨めしげに眺めつつ言い )

……ワン、ってか？( 髪を整えていく手の心地よさに身を任せるよう目を細めていたが、自分はそんなにはしゃいでいたのかと自覚させられると年齢が年齢故に恥ずかしい部分もあり。うーん、と唸るような声を漏らしてから細めていた目を開くと口端を吊り上げるようニヤリと笑いながら犬の真似をして。頬へと返された口付けに小さく笑えば「これからは出来るだけ旅行って思ったが家で充分だな…おまえさんがいりゃ、どこでも高級旅館みたいなもんだし」カラカラと楽しそうに笑い声を漏らし満足そうに頷いて。唇の柔らかさ、熱を確かめるように触れ合わせていたが相手が顎を引いたタイミングで伏せていた瞼を開き、悪戯っ子のように笑うと「そんなおまえさんが可愛くてね…我慢できなかった」少し大袈裟に肩を竦めさらりと答えては素直に身を離し「辛口、甘口、この土地限定の日本酒…拘りはそんな感じ」自分が望む銘柄というものは無いが、その土地ならではという文言には弱いようでお強請りを付け足し )


……おまえさんも、この歳になりゃわかるよ( 肩ぽんぽん )おまえさんと出会ってから( きょとんとするが楽しげに笑いながら首傾げ )伝え足りねぇからなぁ…俺が満足することは、きっとこれから先もないさ。だから、残念ながら斗真クンは俺の傍から離れられません( 大袈裟に肩を竦めるとわざとらしい口振りで告げ )

んー、可愛い可愛い( 色っぽい笑みに不釣り合いな犬の鳴き真似が不思議と胸を擽り微かに眉を下げて弛緩した笑みを浮かべると、両手で相手の頬を包み大型犬に接するような手付きで撫で回し。告げられる言葉は嬉しいものの大袈裟にも聞こえ、笑いながら肩を竦めると｢高級旅館にはならねぇけど、ちょっと良いホテルくらいにはしてるつもりだな｣と愉快げな口調で言い。恥ずかしげも無く口にされる台詞に此方がむず痒い気持ちになり頬に昇りかける熱を逃がすように小さな溜息を吐くと、気を取り直すように再びメニューへ視線を向け。横から聞こえる言葉に相槌と共に頷きながら吟味するように少しの間メニューを見詰め、やがて口を開くと｢限定ならこの3つだろ、あとはこれとこれ。龍司さん好きそうじゃね？｣と順に指差しながら尋ね相手へ視線を向け )


俺龍司さんよりは健康的な生活送ってきてるからなァ。そう簡単には炭酸離れしねぇよ( くすくすと笑い )…ぜってぇ嘘。完全に言い慣れてんだろ( ジトッと相手を見据え鼻の先を軽くつまみ )離さないで居てくれんの？一生？( 口元に挑発的な笑みを浮かべつつも何処か強請るような声色で尋ね )

斗真は、どっちかってーと猫だなぁ。猫耳つけてみる？今度買ってくるから( 乗ってきてくれた相手の手つきに楽しげに笑ってから、ふと思いついたように顔を上げると眺めるように視線を向け。相手の腰元に回していた腕を回し直しながら「良いホテル、それもいいな。料理もできて掃除もできて美容師でもある。最高だな？」ひとつひとつ感謝するように言葉を紡いでいくと、ふと気付いたように首傾げ。んー？と声を漏らしながらメニューを覗き込むと少ない手掛かりからドンピシャで好きそうな日本酒を選んでくれていることに自然と頬が弛み「ん、それがいい。流石、斗真…ホント好みわかってくれてるわよネ」嬉しそうに眉尻を下げた笑みを見せれば素直に礼を言ったつもりでいるようで。すぐさま注文してもいいが、もう少しと思う自分もいるようで畳の上ということもありそのまま相手と共に横へと倒れ込んで )


まあ、そうさな……これでも良くなった方だぞ？月…２回は粥生活しないといけないときはあるが( ほのぼのとしてから自然と言葉を続けるとハタと気付けばだんだん声は小さくなり )ってて。信用ねぇなあ？言いまくってるよ、俺の愛娘に。パパ、クサイって言われっけど( 降参ポーズしつつ白状しては悲しげに )信じらんなくても、離さねぇから、これから、ゆーーーーっくり実感していくだろうよ( ふ、と流すように笑うと断言するわけではなくその期間も利用すると暗に示し )

猫？…龍司さんが犬着けてくれんなら考えてやらねぇ事もねぇけど( 意外そうに眉を上げて首を傾げながら相手の言葉を繰り返すも、問い掛けに一瞬嫌そうに眉を顰めた後ふと思案顔を浮かべて答え。褒め言葉に謙遜もせず得意げな表情で頷くと｢これ以上無い優良物件だろ｣と片手で相手の顎髭に触れながら言い。相手の好みと自分の好み込みでのチョイスに良い反応があれば頬を弛めて｢俺だからな｣と頷けば、決まったのなら早速注文をしようと腰を浮かせかけ。しかし不意に体が傾き畳の上に横たわると｢何だよ、甘えん坊かぁ？｣とくすくすと笑いながら相手の頬を指の背で擽るような手付きで撫で )


…じゃあめちゃくちゃ進歩してんな。俺の料理もそろそろ食えるかァ( 瞠目すると嬉しそうに頬を緩め )マジ？全然わかんなかった( 相手の耳元へ鼻先を寄せ )ふは、それは有難いな( くすくすと笑い )

……悪かったよ。今の無し！( 嫌がるのをどう丸め込んで猫耳を着けさせてやろうか、なんて考えていたものの、予想外な言葉が返ってくればピクッと肩を揺らし眉間に皺を寄せると迷いなく諦める発言をするも、どこか不服そうな表情で。顎髭へと触れる指先の擽ったさに目を細め「嗚呼。最高の優良物件だよ」そのまま目を伏せると嬉しそうな雰囲気と柔らかな笑顔でさらりと答え。頬を撫でる擽ったさに小さく笑ってから「いいじゃない。いつも二人きりっちゃ二人きりだけど、こうしてのんびり出来んのも久々でしょ？そんな急かずにいこーぜ」さっきの続きがしたいと言わんばかりに相手の頬を両手で包み込み額を合わせてから鼻先を擦り合わせ )


…ふ、だろ？食えるようになりてぇからさ( 少し申し訳なさがあったものの、嬉しそうな様子に自然と頬が緩み )でも、好いてるやつにしか言わねぇから、安心してくれよ( 擽ったそうにしつつ、ぎゅうっと抱き締め )……愛してるよ( 頬へと軽く口付けを送り )

…そーんな拗ねた子供みてぇな顔すんなよ( 相手が犬の耳を着けている姿をぼんやりと考えていたが、予想以上にあっさりと諦める姿に相当着けたくないらしい事が伝わって来ればくすくすと笑い。しかし未練さえ伺える不貞腐れたような表情に気がつくと、頬を指先でつつきながら声をかけ。平然と告げられる肯定の言葉に擽ったげに笑いながら｢ご満足頂けてるようで何より｣と嬉しげに言い。相手の言葉も尤もで微かに胸を高鳴らせながら強請るようにも見える口付けの合図に応じようとするも、この流れでは腕の中から離れ難くなってしまうのを予見しふと制するように相手の唇に人差し指を置き。少し顔を離すと｢なぁ、その前に折角旅館来たんだから浴衣着てぇんだけど｣と頬を緩めて告げ )


前はなーんも食えなかったのにな( 懐かしむように零し )えー、できねぇ( 顔を逸らしわざとらしく拗ねたような声を上げ )…最近よく言ってくれんじゃん( はにかみつつ照れ臭さを誤魔化すように茶化し )

この歳になって犬耳着けてられっかという俺と、斗真の猫耳が見れるなら我慢しろよっていう俺が俺の中で喧嘩しているんだ( 頬をつつかれればちらりと視線をあげ腰に回していた手を背に移動させグッと抱き寄せるとぽすっと音を立てて相手の肩へと頭を乗せ、真面目な口調で真面目にふざけては我慢できなかったのか僅かに肩を震わせ。いくらでも褒め言葉など出てくるし、いくらでも口説き文句も出てくるので止まることを知らないという自覚はしているようで、言葉を止めると嬉しそうにはにかんだ笑みを浮かべ。このまま甘い空気に酔いしれ、再び時間を忘れてしまおうか。そんな事を考えていたが止められてしまうと不思議そうな視線を向け、止められた意味を理解すると眉尻を下げ小さく笑うと「そうだな。俺も着っか」相手の身体を抱き起こしながら自分もまた起き上がり、浴衣はどこだと周囲に視線を向け )


あんときは倒れてもいいからつって仕事に集中してたからなぁ。飯の食い方を忘れてたくらいだし( 過去のことだとカラカラ楽しげに笑い )え。どこが不満ヨ。こんなにおまえさんしか見てねぇのに？( 予想外だと首傾げ )最近会える機会が増えてるから嬉しくてたまんねぇのかもな…( ふむと悩む素振りをみせてから、はにかんだ笑みを浮かべ )

ふはっ、何言ってんだよ。仮に俺の猫耳が見てぇ龍司さんが勝ったとして、見たら見たで後悔するぞ。払った犠牲の割に大した事なくて( 凭れてくる相手の背中を撫でながら受け止めるも、可笑しな事を言う傍から笑っていることに気が付けばつられるように呆れを含んだ笑みを漏らし。徐に相手の髪に触れると、犬の耳を模しているつもりで二本の角のように髪を細く立たせるようにつまみながら言い。言うまでもなく自分が着るということは相手も着る前提で、抱き起こされると立ち上がりそれらしき抽斗の扉を開け浴衣を二人分手に戻り。立ったまま浴衣を広げては「龍司さんでかいから丈短くなりそうだな」と呟きつつ促すようにその浴衣を差し出し )


…この後もそういう感じになる可能性はあんの？( 不意に思案顔で口を噤んだ後相手を見て尋ね )……色々( 当然不満等無く考え込むような間があったが諦めて適当な事を零し )かわいー…( 返答とその表情がどうしようもなく胸を擽り思わず顔を両手で覆うとか細い声で呟き )

おまえさんの猫耳重要よ？( 可笑しくて可笑しくて仕方なくなれば吹き出すように笑い始めるもハッキリ断言し。然し、髪に感じる手の感覚に気付くと顔を上げ「なーにやってんの？」自分で自分を見ることはできないので不思議そうな声で問い掛けては、自然と二本の角を軽く作った状態で上目遣いに見詰め。立ち上がった相手に続くように立ち上がったところで差し出された浴衣を受け取ると「俺もでけぇ方だけど、斗真も似たようなもんだろ？」ふはりと吹き出せば緩く首を傾げ。さて浴衣を着るかと改めて浴衣を広げてみるものの、よくよく考えたら着方よく知らねぇなと考えながら服の上から羽織ってみて )


無い、とは断言はできない。が、もう俺には斗真がいるからな、早々簡単に物食わねぇで残業続き、なんてことはしないよう努力する( 困ったように笑ってから肩を竦め、ぽんぽんと軽く頭を撫で )…ほう？ヤーダワ、信用ないのネ？( 不意に相手の身体を抱きあげれば首の付け根へ唇寄せ )斗真？( 呟きが聞こえず、おーいと声を掛けるように口許に手を添え名を呼び )

( そんなにも笑いながら言われたところで説得力はほとんど無く、どんなに頼まれたところで絶対に着けないと心に決めつつある中頭の上に角を作り此方を見上げる姿の愛くるしさに思わず「ふ…っ」と笑みを零し。スマホを手に取るとその姿を写真に収め、それを表示した画面を相手に見せて。自分の分の浴衣を広げ体に当て丈感を確かめながら「まぁそれはそうだけど、俺とこんな身長差ある奴見たことねぇもん」と互いの間にある十センチ近くの目線の高さの違いを思いながら言い。一度浴衣を傍らに置き服を脱ぎ始めたところで、相手がそのまま浴衣を羽織る姿を見ると、一度動きを止め少しの間無言でその様子を観察するように眺めた後「……龍司さんて浴衣着たことねぇの？」と尋ね )


努力する？( 此方から質問したにも関わらず相手の返答に不満を露にしながら首を傾げ )うわっ、…っ、急にすんなって( 突然体が浮き上がり慌てて相手の首元にしがみつくと続け様に首筋に感じる擽ったさに小さく息を呑み、これまで何度か口にしたことのある苦言を述べ )なに( 浸るような思いで顔を覆っていたが名前を呼ばれると両手を下ろし口を尖らせながら応じ )

…？…！おま、何やってくれてんのヨー( 笑みを零した相手に不思議そうに首を傾げるものの、スマホの画面のうつる自分の姿に流石に驚き慌て始めたかと思えば一旦相手から手を離し、髪を整えるように梳きながら「消せよ？」恥ずかしいのか耳を紅く染めたまま確認するように問い。自分は猫背なのでそこまで差はねぇだろと言いたげな表情を浮かべていたが、互いの少々不自然な間の後の問いに小さく肩を揺らすと「………ナイデスネ」目を伏せカタコトになりながら素直に答えて。諦めたように息を吐き出しガリガリと頭をかき「そういうのが似合うのは秘書の方なんだよ」自分から見ても美人と言える秘書を頭に思い浮かべながら言い訳じみた言葉を口にすると不貞腐れたように唇尖らせ )


…倒れるまではしないと約束する( 不満そうな様子に肩揺らし、両手をあげ降参ポーズ )許可とってたら、やらせてくんねえだろ？( 少し目線の高い相手を見上げながら楽しげに笑い )…なにってこっちの台詞。どうしたの、急に伏せって( 尖らせた唇を指先でつつき悪戯っ子なような顔で )

消す消す。もちろん( 相手が赤くなるところは早々見られる物ではなく、頬が緩みにやけてしまう表情を引き締める事ができないまま明らかに白々しい口調で答え、愛おしさのあまり赤らんだ耳元へ口付けを落とし。何やら言い訳になっているようでなっていない言葉を呟くその声を聞き流しながら一度手を止め歩み寄ると｢服は脱ぐんだよ。一回全部脱げ、着せてやるから｣と相手の浴衣を脱がせつつ言い )


忘れんなよ( ジトッと訴えるような視線を送りつつ脅迫じみた声で釘を刺し )…やらせてやるよ、気分次第で( 図星を突かれ眉を寄せるとぼそぼそと言い )何でもねぇよ( 素直に答えるつもりは無く唇に触れる指先に弱く歯を立て抵抗の意を示し )

…誰にも見せんなよ？( 消さないな、これはと判断するとひとつ息を吐き出し忠告をひとつ告げたのと同時に耳元へと寄せられた唇の感触に動きを止め。相手が何故その行動に踏み切ったのかということがわかれば悔しそうにしながらも、今は何をしても逆効果とわかっているのか少々唇を尖らせるのみで。歩み寄ってきた相手の手に合わせて浴衣を脱いでから「よろしくお願いしまース」のんびりとした口振りで伝えるととりあえず着ていた上着やシャツやらを脱ぎ、ズボンも脱いだところでふと悪戯心が芽生えると「こっちも？」ボクサーの紐の部分を引っ張るとニヤリと口角を上げ )


忘れないさ、こうしておまえさんを見るたびに…今日も生きてて良かったって本気で思ってる( 小さく肩を揺らすも、眉尻を下げ困ったような、然し嬉しそうな笑顔を向け )斗真の気分が乗るとき、中々無いデショ。姫抱っこさせてっつったらさせてくれる？( 可笑しそうにくすくす笑いながら首傾げ )！おー、反抗期か？可愛い反抗期すんなよ、可愛がりたくなっから( 甘い痛みの感覚に瞠目し、けらけら笑いながらも視線はどこか本気を感じさせ )

見せねぇよ。俺だけのもんだし( 写真を消さないことを容認するような忠告に満足げに微笑むと、相手の首元に緩く腕を絡め。不貞腐れたような様子が可愛くて仕方が無く、堪えきれずに頬を弛緩させながら答えると額に口付けを落とし。相手が衣服を脱いでいる間に浴衣を広げ待機しているも、悪戯っぽく笑む表情とその仕草につくづく良い男だと実感しつつ何て事もないような素振りで歩み寄り。正面に立つと広げた浴衣を相手に羽織らせながら「そっちは後でな」と口角を上げて答え、その首筋に口付けを落としつつ襟元を合わせると「此処押さえといて」と声をかけ片手を伸ばして帯を手に取り )


…そう言ったら俺が何も言えなくなるってわかってて言ってんの？( 向けられる表情と言葉にあっと言う間に毒気が抜かれ、きゅう、と胸が締め付けられるようで眉を寄せながら額を触れ合わせ )させねぇよ。大体一々確認してまでやりたくなるような時ねぇだろ( 眉を寄せ答えながら相手の肩に凭れるように頭を乗せ )…可愛がってくんねぇの？( 相手からの視線にゾクッと微かに体が震え指先へ軽く舌を絡めた後に口を離すと笑みを浮かべて尋ね )

まあ…俺も？斗真の寝顔撮ってるし？( 首元に回ってくる腕に合わせて腰に腕を回し額に感じる口付けで少し落ち着きを取り戻すと、変な負けず嫌いを発揮したようで口を開いたかと思えばそんな言葉を口にし。戸惑うもしくは怒るだろうかと思っていたが何事も無かったかのように浴衣を羽織らされると思わず「うお」と声を漏らし。首筋に感じた甘さに双眸細め「慣れてきたなぁ、可愛いけどさ」可笑しそうにくすくす笑い声を漏らしながらも言われるがままに襟元を押さえてはぼんやりと眺めるような視線を向けて微笑ましそうに眉尻下げ )


まさか。気付いてた？俺らもう出会って…付き合って一年経ってんだぜ( 小さく笑いながら肩竦めると、思い出したように双眸細めながら首傾げ )あらヤダ。したくなるときあるかもしんないでしょ？( くすくす可笑しそうに笑うと頬へ唇を寄せ )…どこで覚えてくんの？そんな誘い方( 仕草、表情にゾクリとすると双眸細めどこか余裕のない声で問い )

…んなもん俺だって撮ってるし( 仕返しとばかりな言葉に一瞬頬を引き攣らせるも、一緒に住んでいれば寝顔を撮るタイミングは幾らでもあるだろうと納得もしてしまい、現にそれについては自分も同じ事をしている為に早々に開き直れば何やら得意げな表情で言い。慣れた手付きで帯を相手の腰に巻き付けながら頭上から聞こえる声に｢脱げって言ったらぜってぇ何か言って来ると思ったからな｣とくすくすと笑いながら答え、背後に回り纏めるように帯を結んで仕上げると一瞬の無言の間があってから｢…まぁ正直、抱かれてぇなとは、思った、し…｣と言葉の途中で込み上げてきた羞恥により徐々に小さくなる声で告げ )


ふはっ、当たり前だろ。何なら俺、当日に言ったしな( つい吹き出して笑うと笑みを浮かべて頷き )ねぇよ。…ところで俺はいつ下ろしてもらえんの( 既に相手の腕に身を預け脱力しているわりには不服げな声色で尋ね )…さぁ？龍司さんと色々してるうちに、自然と？( 相手の声が更に自らを昂らせるのを感じつつ口元に笑みを浮かべ含みを持たせた言葉で答え )

え、まじで？( 自分ばかりがしていると思っていたことが相手もしているとわかると驚いたように顔を上げ、気付かなかったと言いたげな様子で問い掛けると腰に回した腕をそのままに肩へと顎を乗せると「やっぱ今度斗真にコスプレさせるしかねぇな？」俺ももっと欲しいと言わんばかりに付け足し。自分の性格を知り尽くした相手の言葉に可笑しそうに笑っていたところで背後から聞こえてきた小さな声にピタリと動きを止めて「えー、斗真サン？俺の背中に向かって、それ言うの狡くないですかね？」帯を結んでくれているので振り向いてはけないという気持ちはあるようで、動かないもののゾクゾクとし昂っているのに抱き締めることができない不満をぶつけるように口を開いて )


いや、実はちゃーんと見てた…本当ならおまえさんと同じく返したかったんだが、泣きたくなったから止めたんだよネ。ってか、おまえさんので泣いたし？漸く落ち着いたから今言った( そうだった、と肩を竦めてから相手の背に腕を回し力を込め肩に顔を埋め )俺が疲れたら？( ケラケラ楽しげに笑うと口付けを望むように顔を上げた状態で目を伏せ )はー、もう、やだ。愛してる( 勢いよく抱き締めては耳へと唇寄せ )

俺がすんなら龍司さんもするって事を忘れんなよ( 相手の表情に浮かぶ驚きに満足げに頬を緩めたものの、続く言葉に眉を上げると肩口にある相手の髪を撫でるように触りながら釘を刺し。帯を結び終えても尚その場から動く気配は無く、熱くなる頬に言わなければ良かったと後悔を募らせながらひたすら帯の結び目へ視線を向けており。しかし聞こえてくる不満に眉を寄せながら「狡くねぇよ」と普段よりも声に勢いを欠いて返すと、相手と背中合わせになるように其方へ背を向けて早々に着替えてしまおうと服を脱ぎ )


…ふーん？( 抱き着いてくる相手の背中を撫でながら思案するような間があった後に曖昧な相槌を返し )…腕力どうなってんだよ( 平然と言ってのける姿には未だ疲れが見えず思わず一言呟くも、相手の意図を察すると軽く啄むだけの口付けをし )ふはっ、俺もだよ( 相手の体を受け止めて背中に両手を回すと擽ったさに少し首を竦めながら笑みを零し )

あ、あー……俺でもできるコスプレにしとくか( 今先程したばかりの会話を思い出すと不満気な唸り声をあげるものの、今度はめげないことにしたのか、これはいい提案だと言わんばかりの雰囲気で呟き落とせばスッキリしたようで、顔を上げ頬へと口付けてからちろりと軽く舐めて。自分に対する動きが無くなったと感じ取ればもう自分は動いてもいいのだと判断し、振り返ろうとしたが逆に衣擦れの音が耳に届くと着替え始めているということに気付き。今までも似たようなことがあったはずなのに高揚感からか「……今、斗真が着替えてるってのを背中で聞くのすっごいえろい」片手を腰に当て片手で口を隠すことで高揚感やら焦りを隠すようにしつつそれでも本音を隠しきれずに漏らすと目を伏せ相手が浴衣へ着替え終わるのを待ち )


…嘘ついてると思ってる？今まで忘れてたんじゃねぇの、と( 曖昧な返事を聞けば自覚しているのか顔を上げると不安気に尋ね )愛の力さ( 口付けが降ってくれば満足そうに笑い下ろしてやると額へ軽く口付けて )ほんと、色んな意味で危険にしてくれるねぇ( 愛しそうに抱き締めたまま呟きを重ね )

…おい、やらねぇからな( 自分自身も道連れだと言えばやむを得ず諦めると踏んでいた為に予想に反し前向きな呟きが聞こえてくると顔を顰めて口を開くも、直後に頬へ唇が触れ微かに舐められたような感触があると擽ったそうに首を竦め。色香と同時に大型犬のような雰囲気さえ感じ微かに絆されるものの、尚も不服そうに眉を寄せると相手を睨んで低く告げ。広い室内で互いに無言のまま衣擦れの音だけが響くのは何とも言えない緊張を感じてつい鼓動が速まる中、不意に背後から相手の声が聞こえてくれば落ち着きかけていた頬の熱がじわりとぶり返し眉を寄せ。腰に帯を巻き付け正面で結んでから背後へ回しつつ「すけべ」と短く言葉を返し )


別に思ってねぇよ、わざわざそんな嘘つかねぇだろ。…どっちかって言うと、それならそれで一言くらい返せよ、って思ってんの。あんま付き合った時期とか気にしねぇのかなとか色々考えて、…理由は何にしても浮かれてたのは俺だけかァってわりとへこんだんだからな( 向けられた不安そうな顔に溜息をついて肩を竦めると、相手から顔を逸らし眉を寄せ不貞腐れたような表情でぼそぼそと答え )愛の力は偉大だな( 相手の言い分につい小さく笑みを零すと額へ降ってくる口付けに目を細め )おっさんの血圧上げすぎねぇようにしねぇとなァ( 背中を撫でながらゆらゆらと小さく左右に揺れると笑いながら揶揄い )

俺もやるんだぞ？( そのまま絆されてくれる、というか流してくれるだろうと思っていたが、此方に向けられた視線と低い声に反応するように一度離れ、両手を上げることで降参ポーズするものの不貞腐れたように唇を尖らせながら眉間に皺を寄せると訴え掛けて。短く返された言葉にふはりと吐息を漏らすように笑い声を返せば「今更」同じく短く返してから少しの間を置くと「そっち向いてい？」そろそろ浴衣へ着替え終わっただろうかと不思議そうで下心もない声で問い掛け )


………ごめん。俺達のこと考えたら気にしない方ってのが難しいよな。不安にさせて悪かった。んー、ちゃんと今度、言葉にすっから待っててくれねぇ？( 答えを聞くと瞠目し、少しの間を置いてから素直に謝罪すると顔を上げ両手で頬を包み込むと互いの額を合わせては、じっと見詰め )愛の力でいくらでも頑張れるから凄いよなぁ、ホント( くすくすと楽しげな笑い声を漏らし、続くように頬へと唇を寄せ )そうだぞー、おじさんすぐ倒れちゃうぞー( 少し落ち着けば満足そうに笑いながら軽口を叩き )

……だとしても、俺と龍司さんが同等の被害を受けるとは限らねぇだろ。どっちかって言うと俺のが深刻な被害受けそうだしな、精神的に( 欲に従うなら相手の言葉は何とも魅力的で一瞬言葉に詰まり黙り込むものの、少し思案すれば相当酷い物でなければコスプレをさせられようともあっけらかんとしていそうな相手の姿が浮かび。それに対して自分は何を着させられようが羞恥心が極限に達しそうな気配があり、対等な重みにはならない可能性の方が高いと判断して尖った唇を指先でつまみながら答え。問いかけに何と無く気まずいような感じがし、俯いて手元に視線を遣りながら皺の寄った部分をちまちまと手直ししつつ「…良いよ」と言葉を返し )


…ん、( 頬に相手の手が触れ逸らしていた顔を其方へ向けると、問いかけに小さく頷いて強請るような仕草で鼻先を触れ合わせ )それはそうだけど、あんまり頑張り過ぎねぇでくれよ( 擽ったげに笑いながら相手の髪を梳かすように撫で )龍司さんの場合は冗談に聞こえねぇもんな( 何やら深刻そうな面持ちを浮かべると腕を組んで呟き )

──斗真クンが予想以上に賢くなってておじさんは吃驚してるよ( 唇を摘まれると目を細めその手を取り大袈裟に肩を竦めながら緩く首を振り態とらしい口調で言葉を紡ぐと、取った手を軽く握るようにしながらまるでダンスをするかのように上にあげ腰を抱き寄せ「じゃあさ、おまえさんが俺に着てほしい服を選んでよ。例えばホストのようなスーツとか白衣とか？」新たな提案するように言葉を紡いでいきながらその場で相手共々一回転すると「50/50になりゃ問題ねぇだろ？」ちゅと音を立てて頬へと唇を寄せては首傾げ。振り向いていいとの許可をもらうと漸く振り返り、然し背を向けたままな相手の姿にひとつ息を吐き出すと両腕で相手の腕ごと後ろから抱き締めるようにすると「すげぇ、似合ってるよ。ソソられる」耳元へと顔を近付け囁くような声で素直な気持ちを伝えるも、すぐに触れようとするわけではなく暫く抱きしめたまま動かずにいて )


さんきゅ。ちょっと時間掛かるかもだけど、広ーい心で待ってて( 眉尻下げ微笑めば、合図をきっかけにゆっくりと唇を重ね合わせ )仕事は程々…おまえさんに向ける愛情はたっぷり、だな( 撫でる手の心地良さに目を細めながらニィと口角上げ )うっわ、言葉間違えたなー…墓穴を掘るってこんな感じ？( 予想外な深刻そうな様子に肩を竦めると不思議そうに首傾げ )唐突だけどさ、おまえさん仕事どうよ。影響してる？無事？( 心配そうに首傾げ )

( その仕草と言葉に不服気に眉を寄せ一言文句を口にしようとするも、その前に抱き寄せられるとよろめくようにして其方へ歩み寄り。相手からの提案に束の間逡巡するように視線を横へ逸らし、強ち悪い条件ではないような気もすると思い直したところで相手の動きに翻弄されるまま足を動かせば問いかけに小さく首を傾げ。頬へ受ける口付けに目を細めながら再び少しの間無言で考え込むと「……じゃあ、俺がメイド服着ろって言ったら着んの？」と相手をじっと見据えて尋ね。相手が振り返る気配を背中に感じるものの、普段ならば滅多に口にしないような事を口走ってしまった手前どうしても此方から振り向くことはできずに顔を俯かせつつ視線を彷徨わせ。何故か身構えている最中に不意に抱き締められると一瞬強張った体の力を抜き半ば凭れるように身を任せると、耳元で聞こえる色香漂う声に思わず小さく背筋を震わせながら「…それはどうも」と小さく笑みを浮かべて答え、背中から伝わってくる相手の体温に心地よさげに目を細めつつ体の前に回る相手の手を指先で撫で )


…でも、あれで龍司さんが泣いたって分かったしそれで良いよ( 目を閉じて一度唇を啄むと、唇を触れ合わせたまま笑みを零して言い )ん、そうしてくれ( くすくすと笑い額に口付けを落とし )龍司さんが健康体じゃねぇのが悪かったな( 小さく頷き )仕事？いや、そこまでは影響ねぇよ。時短営業にはなったけど、目に見えて客数減ったとかもねぇし( 不意な問いかけに目を瞬くと首を傾げつつ答え )

俺とダンスしたあとの質問がソレかネ。……みたい？( 足を止め様子を伺うような視線を向けていたものの小さく笑うと頬から額へ、続くように鼻の頭へ口付けを落とすと困ったものではあるものの表情を柔らかくさせ。然し少しの間を置き、ぼんやり自分のメイド服姿を着るのを想像すると無い無いと首を振ってから恐らく極論の質問で出来ないといえば断れると思っているんだろうなんて考えながら不思議そうに首傾げ。上から覗き込むように額付近へと口付けを落とすと「すっげぇ、抱きてぇけど……この後に飯来るんだよなぁ。そんなときおまえさんを伏せさせておくわけにはいかねぇし……焦らすことしてみる？」ストレートに自分の感情をぶつけたかと思えぼ少し悩むような声を漏らし間を置き。顔を耳元へと近付け囁くように小さな声で問い掛けながら浴衣の上から相手の太腿を撫でるように形を確かめるように触れればちゅと音を立てて耳へ口付けを落とし )


……泣いたことを忘れさせるくらい感動的な文章でも書こうか？( うぐっと息を詰まらせてから、困ったように笑いつつ触れ合う唇の心地良さそのままに )最近は健康になりかけてんだ、大目に見てくれない？( くすくすと笑いながら首傾げ )そうか。なら良かった…俺の知ってる人が店閉めるって言ったりしてたから気になってな。美容業界まで口出しされてるイメージなかったから気になった( 素直に答えると肩を竦め )うちも、基本的に在宅ワークだが、中々抜け出せませんなぁ( ふは )

…見たいよ。俺はどんな龍司さんでも見てぇし( 顔中に降ってくる口付けにくすくすと嬉しそうに笑いながら目を伏せているも、問い掛けに対して問いで返されると口元に笑みを浮かべて答え。しかし好きな恰好をさせられるなら相手の魅力が引き立つものを着せたい気持ちがあるのも確かで、未だ思い悩むように僅かに眉を寄せると｢別のでも良いんだけどさ、｣と呟くように言い。あまりにも率直な言葉に居た堪れない様な気恥しさを感じて黙り込むも、不意に再び耳元で相手の声が聞こえるとそれだけで体の奥が疼くような感覚がし。太腿を這う手がそれに拍車を掛け思わず体を強ばらせると、耳へ触れる唇に耐えかねたように小さく身動ぎをし。歓迎するべき提案では無いはずが想像するとじわりと体の内側から熱が滲み出すようで、そんな自らの浅ましさに嫌気が差してしまい口が裂けても同意の言葉は言えず｢…やだ｣と弱々しく答え )


自分でそんなハードル上げて大丈夫か？( 唇を僅かに離し鼻先を擦り寄せるように触れ合わせるとくすくすと笑い )…まぁ、それは事実だしな。許してやるよ( 笑う相手の頬を軽くつまみながら言い )大変だな…まぁそういう所もあるよな。俺は個人とかじゃなくて会社に所属してるから、万が一俺が居る店舗が閉店する事になっても別の店舗行くだけなんだよ( 小さく頷き )いーなー、在宅。俺も龍司さんと丸1日一緒に家居てぇな( 唇を尖らせ )

…嘘偽り無い笑顔で言われちゃうと俺弱いのよネ( 直視した口元に浮かべられた笑みに困ったように瞼を伏せるとひとつ息を吐き出してから素直な気持ちを吐露し、互いの額を合わせて軽く鼻先を擦り合わせると口付けはせずに閉じていた瞼を開きじっと見詰め。付け足された呟きに優しさを感じると思わず小さく笑ってしまえば「某場所のようなメイド服じゃなくて由緒正しいロングスカートのメイド服なら着てやらんこともない。から、おまえさんも着てな？」流石に可愛さを追求したようなメイド服は着ることは出来ないものの昔のメイド及び侍女と呼ばれるような人物達が着るような服であれば露出も少ないし、何より見るのが相手だけとなれば問題ないと思ったのかその気持ちをそのまま伝えると我慢していた口付けを唇へと送り。大胆に誘うような甘い姿もまた情欲を掻き立てられるものがあるが、布越しでも伝わってくる熱とは裏腹な弱々しい抵抗の声にさえもゾクリと背筋を駆け上がるものを感じ取れば思わず息を詰まらせ、然しゆっくりと息を吐き出すことで少しだけ気持ちを落ち着けさせるが昂ぶった気持ちは中々落ち着かなく抱き締める腕に力を込めれば「悪ぃ、俺が…無理。しないから、ちょっとだけ触れさせて」互いに互いの表情をきちんと確認できないという状況が余計に身体の熱を疼かせ、どこか余裕がなく縋るような低い声で強請れば抱き締める腕はそのままに太腿に這わせていた手を浴衣の隙間から忍び込ませ腰へと触れればそのまま撫で上げていき )


俺様を誰だと思ってんのよ。……時間は掛かるからながーーーい目で見てもらうことになるけど( あっけらかんと笑いながら言い切るも少しの間の後にさり気なくハードルを下げるともっとしたいと強請るように顎に指先を引っ掻け軽く引き )さんきゅ。でも、やっぱな、うどんばっか食ってる( なすがままになりつつ最近の食事を思い出し目を細め )嗚呼…そういうことか。んー…でも、今のおまえさんが働いているところ俺好きだからな。閉店にならねえように月一で通おうかしら？( くすくす )ふは。つっても、ずっとパソコンと睨めっこよ。いつかのおまえさんみたいに。然も…サボってないかと見張るために基本的に秘書クンと繋ぎっぱなし。映像付きで( 悲しげに両手で顔覆い )

( 相手の弱点を本人の口から聞けば内心なるほど、と呟き何と無く得をしたような気分で居るも、額、鼻先と触れ合えばその先を予感して目を開いたまま薄く唇を開き。しかしそこが触れ合う気配は一向に無く、言葉を続けられると相手を丸め込んだ満足感はすぐさま霧散し対価として自分も着なければならないという最も重要な事を今更思い出し。やはり相手のように潔く踏ん切りがつかず返答に困るも、その時になって唇が触れ合うと一先ず目を閉じ相手の下唇を食むように啄んで。相手の息遣いをすぐ耳元に感じる度に少しずつ気持ちは昂り、あれこれと考える事さえ億劫に感じ始めると熱に浮かされるような心地の中で鼓膜を擽る相手の声に小さく喉を引き攣らせ。いつも自らの思考を蕩かしてしまうその声に抗えるはずも無く、ろくな返答ができないまま感じ入るように瞼を下ろすと直に触れられる場所から震えが競り上がるに任せ小さく身を捩りながら「ん…ん、」と喉に閊えるような吐息を漏らし )


んー……龍司さん可愛い( 相手の言葉にくすくすと笑っていたが、その強請るような仕草に目尻を下げて微笑むと両手を相手の頬に添えて一度だけ唇を啄み。顔を離せば既に意識は胸を擽る相手の行動にばかり向いてしまっており柔く微笑みながら呟き )じゃあ今度俺が最強に美味いうどん作るかァ( 手を離すと鼻の先へ口付けを落とし )嬉しいけど、今でさえ来る度に色々言われんのに月一で来られたらどうなるか想像できねぇよ( 首を傾げ )それは普段の龍司さんの行いのせいだろうなァ。…でも俺も龍司さんとずっとテレビ通話しながら仕事したい。羨ましー…( 唇を尖らせてぼやき )

( すぐさま返答がないことから嫌だと思っている、もしくは嫌ではないがそう簡単に頷けないとでも思っているのか。どちらにせよ、例え始まりが此方に悪戯した事とはいえ、ここで全く関係ないことだと突っぱねてしまえばいいものの悩んでくれてる姿が只管に愛おしくなり。愛しい相手にどうやって愛しさを伝えよう、そんなことを考えながら僅かに唇を開き、相手の上唇を食むように啄んでから頬へと片手を添えて親指を顎へと乗せると僅かに動かすことで唇を開かせ、ほんの少しの隙間を縫うように舌先を侵入させると互いの舌を絡ませていき。高まる体温、昂る気持ちに合わせ息は乱れていき、何度か詰まらせては深く吐き出し再び深く吸う、そんなことを繰り返しながら、肌の熱さはどちらのものかわからないほどの熱さを感じながら肌を上へと滑らせると心臓付近で一度手を止め鼓動を確かめると自分と同じく早鐘を打っていることが伝わってくれば思わず小さく笑って「俺とおんなじくらい早い…俺の方が少し早いか？」余裕のなさは消えず愉しさが加わった声で耳元から直接囁き続けると、手を移動させその付近の輪郭を確かめるように指先を滑らせ )


ん…からかうなよ、恥ずかしくなるだろ( 触れ合う唇の熱さに目を細め。離れた相手を見送ると、照れくさそうに首裏撫でながら軽く俯き )かまぼこ入れて。好きなのヨ( 満足そうに笑えば強請り )…逆に何も言われなくなるかもよ？あらーいらっしゃーいニヤニヤ、みたいなのはあるかもだけど( ふは )真面目に仕事してますヨー…いいなぁ。テレビ通話で、シてるとこ見てぇなぁ( 少し悩み思い付いたような表情から色香を纏った笑顔を浮かべ )

( 交わす口付けの心地良さに徐々に意識は呑まれほとんど無意識に相手の首元へ腕を絡ませると、その手に促されるまま唇を開けて応えるように舌先を絡め。耳元へ相手の吐息の熱さを感じる度に頭の芯が痺れるような快感を覚え、一方で胸元を這う指先の感触に自ずとこの先の相手と肌を重ねる熱さや期待感が体の奥を疼かせ自然と息が上がっていき。いつの間にか全身が汗ばみ頬が上気し、凭れるように相手の肩に頭を乗せて半開きの唇から浅い呼吸を繰り返していたが、耳元へ聞こえた言葉による羞恥が微かに意識を現実へと引き戻し湧き上がる興奮とは裏腹にハッとしたように瞼を震わせ。変わらず素肌の上を滑る指先に｢──っん、ふ…っ｣と喉元から迫り上がる熱が声になろうとするのを耐えるように唇を噛みながら、制止するように力無く相手の手に自らの手を重ねると｢…も、我慢…できねぇから、やだ、｣と微かに上擦ったか細い声で途切れ途切れに訴え )


揶揄ってねぇよ、ほんとに可愛くて( 俯く相手の視線の先に回り込むように身を屈めて顔を覗き込み )…俺の彼氏が、もー…めちゃくちゃ可愛い、( 強請る言葉にきゅう、と胸が鳴るような愛おしさを感じると相手の首元に腕を回しすりすりと首元へ頬を擦り寄せ )それもそれで嫌だろ。ていうか龍司さんが帰った後いつもすげぇ言われんだからな、色々( 唇を尖らせ )……今そういう話してねぇだろ( 唐突な言葉と相手の表情に思わず頬を微かに染めながら眉を寄せ )

( 絡み合う舌の熱さに酔っていくのを感じつつ、回数を重ねれば重ねるほど飽きることなく貪欲になっている自分に年甲斐もないと呆れるも止めどない愛情を降り注ぐような甘い口付けを息が苦しくなる瞬間まで続け。目の前で快楽に悶え寄りかかってきた重みと熱さに理性が試されているような気分になり。言葉ひとつで指先から感じる熱の高まりが自分の熱の高まりを促し、己の項から汗が伝えば一向に収まる気配のない昂りを思うがままぶつけてしまいたい衝動をゆっくりを心掛けて深呼吸することで何ととか押さえ込み。ふと視線を表情へと向けると酷く扇情的で支えていた手を口元に持っていき緩く親指でなぞれば「血、出るから噛むな…」思っていた以上に掠れた声が出たことに呆れ果てていたところで、重なった掌の熱、上擦ったか細い声が耳に届くと試されているような感覚。深く熱帯びた吐息を吐き出すと耳へ顔を近付け音を立てて口付けを落とし「やだ、って…どっち？やめたい？…する？」我ながら意地の悪い質問をしていると思いつつ、肌に触れていた手をひっくり返し重なっている手を握り指先を絡めると手の甲を撫で )


！…おまえさんの可愛い祭りはおじさんの心臓に悪ぃなぁ？流石に照れるって( 瞠目後、困ったように笑い、誤魔化すように髪を乱すように撫で )え、えび天頼んだ方がカッコイイ？ちなみに好きなのピンクの部分。味一緒だろうけど( 腰に腕を回し軽口を叩いてから愉しげに言葉を続けると紙へ唇を寄せ )前にさ、ホストみたいな格好して行ったら俺って認識されるまで時間かかったのすごい覚えてる( 良い職場だと笑ってから顎に手を添え思い出すように目を細め )…そらそうだけどー…嫌？( くすくす小さく笑いを零せば懲りずに首傾げ )

──っ、は…、息、続かねぇわ…( 甘い口付けに快感を覚える程少しずつ全身が熱を持ち、同時に頭の芯が蕩けるような脱力感にも似た心地を覚えながら舌を絡めるも、段々と呼吸のペースが乱れ始めると軽く息切れをしながら顎を引いて唇を離し熱を孕んだ吐息と共に呟き。熱に浮かされた思考の中でぼんやりと相手の声が聞こえると、その掠れた声に鼓動は一層速まる中で言われるままに唇を薄く開き。目に見えて普段よりも余裕がないように見えるその姿に甘く胸が締め付けられ、愛おしいと思う程相手の熱を欲して体の奥が疼き、すぐ傍にある相手の横顔へ気持ちが溢れるままに好きだ、と口をついて出そうになったのとほぼ同時に相手の意地の悪い言葉が聞こえると眉を寄せて顔を背けるように俯き。あまりにも口にするのが憚られ既に熱い頬をますます火照らせながらしばらくの間無言でいるも、手の甲を撫でる指先の動きにすら息が詰まると堪えきれずに「……し、…した、い…、…龍、」と消え入るような声で言い、最後には相手の方へ僅かに顔を向け強請るような声で相手の名前を呼び )


ふはっ、俺龍司さんが照れるとこあんま見たことねぇからなァ。たくさん見たい( 笑いながら首を竦めて言い )カッコよくはねぇけど、かまぼこは流石に可愛い( くすくすと笑いながら相手の頬へ口付けを返し )あー…あの後も大変だった( 思い返すと苦い表情で呟き )…嫌( 強く言い切れない事にまた歯痒さを覚えて頭を掻きながらボソッと答え )

――は、……悪ぃ。我慢できなくてな( 深く甘くお互いが蕩けきってひとつになるまで続くのではないかと思わせるような口付けを続けていたが、相手が顎を引いたことで口付けは終了し。それと同時に自分もまた呼吸が乱れているのだと自覚させられれば小さく困ったように笑いながら素直に謝罪と気持ちを伝えればお詫びと言わんばかりに軽く頬へと口付けを送って。ひとつひとつの仕草を、表情を、吐息が乱れる瞬間を見逃してしまわないよう全神経を集中させればさせるほど相手の魅力というのがドストレートに伝わってきて我慢しなければならないとわかっていながらも我慢ができるだろうかという疑問がぼんやり頭の中に浮かんで。数秒、もしくは数分の間の後に集中していなければ聞き逃してしまいそうな消え入りそうな声に息を呑むと、我慢だとか相手のことを考えればなんて言い訳にしかならない余裕は消え去り、相手の手を改めて取り近くの壁へとつかせながら相手の腰を軽く引き背中に覆い被さるように乗りながら壁につく手に手を重ね、耳元へと顔を近付けると「…もっかい、龍って呼んで」微かにだが確実に耳に届いた縋るように呼ばれた自分の名前をもう一度聞きたいと強請りながら、相手の浴衣の帯を弛め開いた隙間から手を忍ばせると下から上へと太腿の形を確かめるような手つきでなぞりあげ )


常に余裕のあるおじさんでいたいんだけど…おまえさんの前じゃあ、無理だなぁ( 顎髭を撫でながら格好付けるも、すぐに肩を竦め )…じゃあ、斗真の心の内の中にだけしまっといて。ほら、俺、まだカッコイイおじさんっていう印象残ってるだろうから( 擽ったそうに笑ってからキリと表情引き締めたかと思えば可笑しそうに笑い出し )え…俺、なんかやらかしてたの？( 自分が去った後のこと知りたいと見詰め )…じゃあ、良いって言ってくれるようになるまで、プレゼンしようかね( ちゅと音を立てて口端へと口付け )上、暗転するな。

( 全身の倦怠感に畳の上へ寝そべりながら目を閉じ、微かな眠気を感じる一方体の奥で疼いている熱や火照った頬を冷ますようにゆっくりと浅い呼吸を繰り返して。頭の中では浴衣が皺になってしまった事やら早々に気にする余裕が無くなった声が離れとは言え誰かに聞こえていたのではないかという懸念が渦巻き、勝手に想像を巡らせては悶々とし )


…そんなの、付き合う前から全然無理だっただろ( くすくす笑い )それはどうだろうな。結構愛嬌ある可愛いおっさんって思われてる気ィするけど( 口元に笑みを浮かべながら緩く首を傾げ )やらかしてただろ。質問攻めだったからな、主になんの仕事してんのかっていう。…何も知らねぇ子には奥さん居るんですかねー、とか言われるし( 思い返しては苦々しげに眉を寄せて )そんなもんのプレゼンされる俺の身にもなれよ( 僅かに眉を寄せて呟きつつ相手の頬を両手で挟み )了解。飛ばしとく。

…斗真？( 相手の横で寝そべった状態で珍しく瞼を伏せ浅い呼吸を繰り返していたが、やがて落ち着きを取り戻すと最後に深く息を吸ってからゆっくりと吐き出すのと同時に瞼を開き。真っ先に視界に入ってきた姿は何やら悶々と悩んでいる姿で自分とは違い考えることが沢山あるのだろうかと心配しながら手を伸ばすと頬を指の背で撫でながら柔らかな声で名を呼んで )


…斗真の前じゃあ、そうね( 小さく肩を揺らしてから諦めたように頷き )あっれー？それは可笑しいな、おじさん、わりと格好付けてたんだけど( けらけら可笑しそうに笑い声をあげ )あっはっはっ！年取ったからまだいー方よ。若い頃にあんな格好して歩きゃ、知らねえ奴に頭下げられたこともあるくらいだし。…ちゃんと彼氏がいますよーって答えた？( 可笑しそうに笑い声をあげてから過去を懐かしむよう顎撫でてから、ふっと笑みを浮かべれば首傾げ )冗談じゃねーか( 頬を挟まれると流石に降参と両手をあげつつせめてもの言い訳をぽつり付け足し )

んー…？( 頬を擽る手と相手の声の心地良さに柔らかに相好を崩すと、擽ったげに首を竦めながらその手を取りやんわりと握り。薄く開いた目で此方へ来るよう訴えるような視線を向けながら握った手を引き寄せつつ片手を広げ )


俺あんな泣きながら告られたの初めてだしなァ( にやにやと頬を緩め )あれでクールな感じだったらかっこいいに全振りかもしれねぇけど、龍司さんはそういうタイプじゃねぇし、ぜってぇ可愛い方だって( 緩く首を傾げながら言い )…いや、どうすっかなーって思ってたら他の奴が恋人居るって答えてくれた( 唇を尖らせて答え )…冗談に聞こえねぇ( 唇を食むように口付けると手を離しながら呟き )

なんかめちゃくちゃ考え込んでますって顔してる( 手を握られ軽く引かれたことで意味を理解すれば距離を詰め身体の位置を少し下へずらすと腰と畳の隙間から腕を滑り込ませ背に腕を回しながら胸元へと額を寄せて。それから顔をあげると握られた手を解かせすぐに指先を絡めるように握り締めながら、緩く頭を傾けると“何を考えてるか教えて欲しい”という意味も込めて言葉を続け )



…今までどんな告白されたのか聞きてえところだなぁ？( うっと息を詰まらせてから思いついたように意地悪く口角あげ )え、何ソレ、悲しい現実。たまに皆と話したいって思うこともあるけど、微妙な忙しさの中じゃあ斗真のこと以外考える余裕なくって困っちゃうわネ。おまえさんにベタ惚れすぎるわ、俺( 衝撃の事実と胸を押さえるも、すぐに表情を緩ませては呟きを漏らし )…じゃあ、今度行ったときおまえさんへのハグから始めようかね( 少し悩む素振りをみせてから悪戯を思いついた顔で )いや、ちょっとはしたいなーって思うけど( 本音をぽつり返せば今度は此方が頬を包み触れ合うだけの口付けをし )

…浴衣の替え持ってきてもらわねぇとなーとか、……声、誰かに聞こえてねぇかな、って( 自然な仕草で胸の中へ来る相手が堪らなく愛おしく感じ、甘ったるく胸が締め付けられるような感覚に目を細めながら頭を抱え込むように片手で抱き締め。髪を弄るような手付きで撫でながら下方から向けられる視線についやんわりと頬を緩ませると、その返答にどうやら心配を掛けてしまったらしいと察して考え込むように口を閉ざし。どう伝えるべきか、そもそも言うか否かを逡巡する歯切れの悪い間の後にゆっくりと口を開くとぼそぼそと答え )


別に良いけど、まじで聞きてぇの？( 片眉を上げると首を傾げ )困んの？俺は基本的に龍司さんの事ばっか考えてるけど( くすくすと笑い )そんなんしたって挨拶だと思われるぞ。龍司さんの外国人説浮上したことあったからな( 肩を竦めて見せ )…気が向いたらな( ほんの軽い口付けに絆されボソッと口にし )

…そりゃ、確かに。声は…大丈夫だろ、離れだろうし、ココ。っていうか、それ気にして…声我慢しようとしてた？( 自分の方が背が高いのを忘れ甘えられるこの瞬間が堪らなく好きなようで髪を撫でる手付きに心地よさを感じ自然と身体から力が抜け表情も緩みっぱなしなっていたが、小さな声で歯切れ悪く紡がれた言葉に動きを止め。浴衣に関しては同意でしかないしなんて誤魔化すかなんてことを頭の隅っこで考える中でふと思い出し。背に回した腕でさり気なく背筋をなぞりあげるようにしながら最中のことを思い出すように不思議そうでどこか意地悪い表情を向ければ首を傾げたまま絡めた指先にぎゅと力を込めて )



…いや、いい( 小さく肩を揺らすと悩む素振りをみせてから首を振り )ずっるいわー…、カッコヨスギ。ねえ、どうしてそんなにカッコイイの。俺の彼氏は( 不満そうな表情浮かべるも腰を抱けば肩に頭を乗せ )え、ナニソレ…あ。こういうことネ？( ぱちぱち瞬きしていたが喋り方に思い当たれば小さく笑いながら首傾げ )おまえさんはとことん甘いわネ、そういうとこも大好き( 可笑しそうに喉鳴らし笑いながら頬へ唇を寄せ )

……するだろ、普通( 離れであるという事を考慮しても堪えきれなかった声がそれなりに響いていた事は鮮明に覚えており、相手の返答も決して断言でないのを思えば男二人で離れに泊まるというだけで何かと察されているだろうにこんな時間帯から聞きたくもない物を聞かされる方の身になれば羞恥も相俟って居た堪れない気分にもなり。しかし背筋を撫でられる感触にすぐに意識が現実へ引き戻され、先程まで腕の中で何とも可愛らしく甘えていた相手が途端に意地悪く問い掛けてくるのを聞くと眉を寄せながら微かに頬を染めてぼそっと答え )


ふはっ、だと思った( 笑いながら相手の髪をわしゃっと撫でて )龍司さんの事がめちゃくちゃ好きだらかなー( 受け止めるように相手の背中に回した手で背中をぽんぽんと撫で )それもあるし、身長がすげぇ高いのもあるし、男前なのもあるし( 肩を竦ませて )こんなでけぇ彼氏が可愛くオネダリしてくるからなァ( 目を細めつつ溜息混じりに言い )

返事遅くなって悪ぃ、次ちゃんと返すから、待ってて。とりあえず生存報告。あと充電( ぎゅうっと両腕で力強く抱き締め )

いつ文句言ってやろうかと思ってたんだからな。…けど俺が我慢できなくなる前に来てくれんのは流石俺の彼氏だな( 眉を寄せてわざとらしく口を尖らせるも頬を弛め )取り敢えず顔見れて安心したから、もうちょい気長に待っててやるよ。龍司さんのペースで良いからな( 相手の背に腕を回しぽんぽんと軽く撫で )

…うーん…( 眉間に皺を寄せほんのり赤く染まった頬を見るだけでも自分からしたら可愛らしくてしょうがなく情欲が掻き立てられるものの、気にしている相手をこれ以上無茶させたくないので悪戯は悪戯で留めて。然し、何やら悩むような声を漏らしじっと眺めるような観察しているような視線を向けていたかと思えば背筋をなぞっていた手を戻し相手の頬を軽く撫で上げ「…声、抑えようとして抑えきれないのが、たまらなく可愛くて俺的には最高だったんだけど」今もそうだけど、とひとつ付け足してからどんなときであろうと、相手の仕草や表情、行動ひとつひとつが自分を昂ぶらせるんだとでも言いたげな言葉を並べた顔は口角あげどこか無邪気さを感じさせる笑顔で。再び相手の胸元へと額を寄せるように甘えれば「いやあ、揶揄ったら怒られると思って今一瞬言うか言うまいか悩んだけど、悩むのは身体に悪いなー」はっはっは。と笑い声付きで軽口を叩いて )


ちょっとこっち蹴らせてもらうな。本当に遅くなって悪ぃ( 申し訳なさそうに両手を合わせ頭を下げ )いやあ、身内の祝い事とか解除で一気に仕事が流れたりとか結局宣言出てまた仕事纏めたりとか…まあ、全部言い訳になっけど。そんなこんなを過ごしてた。心配掛けてごめんな。我慢できなくて顔出したの正解だったな、って言えば調子乗ってるって怒るかしら。うちの彼氏の懐が深くて感謝が絶えないね( 相手の首筋へと額を押しつけて )

( 気恥ずかしさに頑なに顔を上げ目を合わせずにいるものの、腕の中から聞こえる呻き声や何やら視線を向けられているような感覚に根負けしそうになった時、不意に頬に掌が触れるとそのまま下を向き相手を見遣り。しかし告げられる予想もしていなかった言葉に直ぐに其方へ顔を向けてしまった事を後悔し、引きかけていた頬の熱が再びぶり返すとみるみるうちに眉を吊り上げ何事かを怒鳴ってやりたい気持ちに駆られながらも言葉が出て来ず口を中途半端に開き。そんな事をしているうちに胸の中で甘えた仕草を見せるわりに可愛げない軽口を叩かれれば、とんでもない羞恥と愛おしく思う気持ちが綯い交ぜになり葛藤の末顔を上げさせまいと強く相手の頭を抱き締めつつ「…もう知らねぇ」と結局言葉が出なかった末に漠然とした不満を込めた一言を呟いて )

…ん、良いよ。忙しかったんだな。お疲れさん。こんな時期に頑張ってる龍司さんは世界一えらいよ(
目を細め相手の鼻の頭に口付け )ちゃんと食ってちゃんと寝てたか？夏バテだからって飯は抜くなよ。頑張るのも程々にな。…こっちこそ、時間開いても必ずこんな俺のとこに戻ってきてくれて、感謝が絶えねぇよ( 背中へ両手を回しぽんぽんと撫で )

…怒った？( 自分の言葉に一喜一憂してくれている姿が目に入らないわけもなく百面相したり口を開いたり閉じたりする姿が酷く愛らしく。最終的に不満を込めた一言を残した相手に思わず吹き出すように笑えば“本当に可愛いっていうか、俺の弱いトコ的確についてくるんだよなあ”なんてそんなことを考えながら強く頭を抱く腕をそのままに顔をあげるわけでもなく、穏やかでだがどこか軽い感じで一言問い掛け。改めて相手の背に腕を回すように身を寄せ直すと「もうちょいしたら風呂に入ろうな。汗流して…後、浴衣も持ってきてもらお」まだ余韻を感じていたいと素直に思うものの、だらだらとしていても良いことがないともわかっているようで静かに後の提案をすれば、提案をし終えたことで満足したのか、んーっと声を漏らすと眠たそうに相手の胸元に額を押しつけて)


…そうやって褒めてくれんのは俺のカッコイイ彼氏だけだから、頑張りがいがあるってもんだ( 擽ったそうに笑うと頬に手を伸ばし軽く撫で )寝てはいるんだが、暑くてなー…冷房ガンガンにしすぎたら冷えるし、悩んでる。飯はー……まあまあ。心配かけるほど食ってねえってわけじゃねえけど、やっぱ時期的なものもあって食欲はわかねえな。おまえさんは？……待たせてる間、仕事で頭がいっぱいになっけど、おまえさんのこと忘れたことはねえからなー…でも、おまえさんがどっか行っちまいそうで怖くなったりはするんだぜ？待たせすぎて( 困ったように笑いながら首筋へ寄せるのを額から唇へ変え )

…怒った( 腕の中で相手が笑い出すのがわかると益々不満を募らせ眉間の皺を深くし、小さく聞こえてくる問いかけには不貞腐れたような素っ気ない声色でぼそっと返し。しかし言葉を続けるその穏やかな声色を聞いていると怒りや羞恥も徐々に鎮まっていき、一つ小さな溜息を吐くと｢あと酒も頼んどかねぇと｣と忘れてかけていた酒の存在を付け足し。眠たげな仕草に腕に込めていた力を緩め其方へ視線を向けると、片手で相手の髪を梳かすように撫でながら｢…眠くなってきた？｣と囁くような声で尋ね )

程々にしとけよ( 目を細めて頬にある手へ掌を重ね )…なるべく疲れは溜め込まねぇようにしねぇとだめだぞ。熱中症やら脱水やらなっちまうとしんどいからな。…俺はめちゃくちゃ元気。別に食欲無くなる事もねぇし( 心配そうに眉を下げて言うも、問いかけにあっけらかんと笑いながら答え )ふは、…俺はどこも行かねぇよ。ここで龍司さんの事気長に待ってる( つい吹き出してしまうも唇が重なると目を伏せて一度啄み両手を相手の首元に回しながら言い )

じゃあ、なんとか今日中に機嫌を直してもらわないとネ( 素っ気ない声色で返された言葉に驚くわけでもなく寧ろ可笑しそうな笑いをそのままにさらりと言葉を返すも、それは暗に相手の望むことをしてあげたいという気持ちの表れでもあるのかどこか嬉しそうで。忘れかけていた酒の存在を思い出させてもらえば「そうそう。酒も。大事。色々頼むんだ」思考が眠りに落ちそうになっているからか軽い口振りで言葉を返すも、酔っ払いみたいな言い回しになり。さらに髪を梳く指先が眠気を連れてくるのを感じれば「ん…ちょっと。斗真の手、気持ちいいからな……でも、今、動かねぇと」瞼を開いては閉じ、然しなんとか起きようと瞼を開くというのを繰り返す中で言葉を紡ぐとふああ、と大きな欠伸をし )



わかってる( 重なった掌の温もりに頬から手を離せばぎゅと手を握り締め )ガンバッテル。健康なことはいいこった。夏は…やっぱ素麺が美味いかなあ( どこか遠い目で片言で答えるも、すぐにふっと笑うと思い浮かべるように目を閉じて )…さんきゅ。ほんと、たまんなく好きだって言いたいし、愛してるってすげぇ囁きたい。世間が落ち着きゃもっと定期的に来れるようになると思うが、中々なー。でも、来なくなるなんてことはねぇから( 啄む唇の心地よさに目を細め啄む口付けを繰り返しながら腰に腕を回し抱き寄せ直し )

( 此方の態度とは相反し何やら分からないが嬉しそうにも聞こえる軽やかな口調と笑みにすっかり毒気を抜かれてしまい、眉を寄せて暫く黙り込んでいるも根負けしたように小さく息をついて無言で相手の髪を撫で。起きる意思はあるようだが目に見えて眠たげな様子を見ていると少し寝かせた方が良いような気もし、普段よりも緩慢な甘ったるくすら聞こえる声に小さく胸の奥を擽られるような感覚を覚えつつも変わらない手つきで髪を梳かし。乱れた髪に唇を寄せ目を伏せると「まだ夕方だし、少し寝てからでも良いだろ。俺酒とか浴衣とか頼んどくからさ」と囁くような声で言い )


なら良いけど( 半分は未だ心配を浮かべつつ小さく笑って頷き )…じゃあ、今度素麺茹でるかァ。豚しゃぶとかのっけて( 休めと言っているのに頑張ってる、と返されては益々不安やら呆れやらが募るものの、切り替えるように笑みを浮かべると閉じられた瞼に口付けを落とし )…ほんとに無い？( 告げられる言葉が会えない時間を埋めるようで口付けに応えつつ微かに眉を下げるも、最後の言葉に一度唇を離すと強請るような響きを持たせた声色で尋ね )

( 文句のひとつでも言われることを覚悟していたが何やら黙り込んでしまったことに気付き表情を伺おうと視線をあげるも髪を撫でる手に落ち着いてしまえば、まあいいかとそのまま身を預けることにして。どちらかと言えば自分よりも相手の方が疲れているのだから少しくらい休ませてあげて自分が動かなければ、という気持ちでいたのだが囁くような声と髪を梳く手の心地良さに負けてしまうと「…ん。じゃあ…、頼む……３０分で起きる。ってか、起こして」相手の胸元に軽く額を押しつけて甘えるような仕草をみせ素直に相手の言葉に甘える意思を示せばくっついていては動けないだろうと、名残惜しさを感じながらも腕を解くとごろんっと床の上に仰向けになりゆっくりと深呼吸したかと思えば瞼を伏せ数秒で寝息を立て始めて )


心配してくれる奴がいるっているのは幸せだよなぁ( 困ったように笑いぎゅぎゅと握る手に力を込め )豚しゃぶを乗っける？ナニソレ美味そう( 素麺は基本的に茹でてそのまま食べるか焼くかの二択だったのか具材を乗っける発送に惹かれれば興味深そうに瞼を開きじっと見詰めて )本当に無い。待たせちまうことも多いし、不安にさせないことなんて出来ないだろうが、絶対に来ないなんて事は無い。絶対に斗真の腕の中に行くし、斗真を抱き締めに来るよ。それでも不安があるなら、もっと色々考えるけど( 唇が離れれば視線を相手に向け瞠目後、両腕で腕の中に閉じ込めるように強く抱き締めるとはっきり言い切り )

わかったわかった、おやすみ( 腕の中で身動ぎする様子が大型の猫のようにも思え、相手の視線が此方へ向いていないのを良い事に密かに頬を緩ませて。その腕から解放されると早くも寝息を立て始めた相手を起こさぬようゆっくりと身を起こし、少しの間仄かに口元に笑みを湛えながら寝顔を見詰めた後そっと額に口付けを落として。相手の髪をゆっくりと撫でながら気の済むまで寝顔を堪能した後、静かに立ち上がると取り付けられた電話から替えの浴衣と食後に酒を出してもらうよう頼み )


そりゃ良い事だけどな、心配かけられる方の身にもなってくれよ( 握られる手に愛おしさを覚え笑みを零しつつも釘を刺しておき )やった事ねぇ？冷麺風のスープにするとかさ、色々アレンジレシピあるだろ( くすくすと笑い )…ふは、ごめん。別に不安に思ってるわけじゃねぇよ。龍司さんがぜってえ来てくれることはわかってる。嬉しかったからもっかい聞きたかっただけなんだけどさ、こんな安心させてくれるとは思わなったなァ。流石俺の彼氏( 強く抱きしめられると瞠目しつつ相手の背に腕を回し、じわりと幸福感が滲んで胸の内を満たすと相手の首元に顔を埋めて呟き )

ん…ぁ……ああー…( 寝息を立て始めてから１５分経ったか経たないかというくらいで重く落ちていた瞼が僅かに震えゆっくりと開くと小さく声を漏らし仰向けにしていた身体をごろんと転がし手を突き上半身を伸ばすように起き上がりながら伸びたことによっておっさんくさい声をあげ。そのまま一気に身体を起こすと胡座をかいてその場に座り直すと大きな欠伸をひとつ漏らしてから「斗真ー…３０分経った？」固まっていた身体を解すように頭を左右に伸ばしたり、両腕を背中に回してぐいっと伸ばしたりと軽いストレッチをしながら声を掛けたのと同時に肩辺りからコキコキ音がなると「めちゃくちゃこってんなあ、俺の身体…音鳴りすぎじゃない？」腕を下ろしたところで自分で自分の身体にツッコミを入れると今度マッサージにでも行こうかと顎を撫でながら考えて )



…ソウネ？うん、大丈夫。あんまり心配掛けないように気を付ける( ピクッと肩を揺らし一瞬片言になるもすぐに力を抜けば握った手をそのままに身を伸ばせば頬へと唇を寄せ )うどんならあるけどなぁ…素麺か。そうか、太さの問題で出来なくはねえのか。んじゃ、斗真が作ってくれんの楽しみにしてる( 顎に手を添え悩むもふっと気付いたように納得したかと思えばへらりと笑みを浮かべ )…わりと本気だったり。おまえさんを此処じゃないどこかに連れてって閉じ込めるのも全然有だったんだけどなぁ…ってな。当たり前でしょ。俺は斗真に夢中だし…斗真に捨てられたりしない限りは絶対来るって言える…っていうのを今までの俺だったらしなかったんだけどなあ。絶対なんて確信、何処に持てるんだって思ってた身なもんで( 本音を小さく聞こえるか聞こえないかの声で呟くも、すぐに仕切り直すよう言い切ると首元に顔を埋める相手の髪を梳くように撫でながらのんびり言葉を紡いでいくと、しみじみ自分も変わったなあと言いたげな様子で )やあ、斗真。お盆だね。ちゃんと墓参りには行った？…っていうか、天候の方が心配だな。俺が居る方はわりと平気。土砂崩れとかに巻き込まれないよう気を付けろよ。

──おはよ( 一度旅館へ来た時に着ていた服を着直し連絡を入れてから程なくやって来た替えの浴衣を受け取ったところへ室内から相手の呻き声のようなものが聞こえてくると、つい笑みを零しながら其方へ声を掛けて歩み寄り。適当なところに浴衣を置きつつ「いや、全然30分も寝てねえよ」と問いかけに答え、次いでぼやくように口にされる言葉に僅かに首を傾げてから「マッサージしてやろうか？多分めちゃくちゃ下手だけど」と尋ねつつ笑みを浮かべて )


…でも隠し事は無しな。許さねえから( 目を細めて頬への口付けを受けながらも脅迫染みた声で重ねて釘を刺し )任せな( 得意げに頷き )…監禁なんかされたら、龍司さんが居ねえ時間耐えられねえよ。仕事する時間があるからあんたの仕事中も我慢してられんのに。…良かっただろ？俺を選んで( 相手の声を聞き取れば眉下げて笑み、相手の頬を両手で包むと鼻の先へ口付けを落としながら言い。髪を撫でられる心地よさに目を伏せてその声に聞き入っているも、込み上げる胸が締め付けられるような感覚に首筋へ頬を押し当てるように寄り添い。暫くそのまま無言で居るも不意に首筋へ口付ければはにかむように笑いながら問いかけ )今年は実家に帰れなかったから行けなかったな。その代わりちゃんとこっちから拝んどいたけど。俺の方も全然大丈夫、言う程雨も降ってねえし。…俺は今流行りの病原菌の方が気になるんだけど、龍司さんは大丈夫か？

おう、おはよ( 相手の姿を視認すると妙に夢じゃ無かったという安心感が生まれ弛む頬をそのままに片手をひらひら揺らし「え、勿体なかったな。もうちょい寝ときゃ良かった」自分の体感では３０分をかなりオーバーしている気分だったのか、けらりと笑いながら全然悔しそうな様子も無いくせに悔しそうな言葉を選び。尋ねられた言葉に顔をあげ「え、いいの？俺、斗真がしてくれることならなんだって喜ぶけど」顎を撫でていた手が固まったように空中に浮いたまま真顔であっさり言い切るとすぐに笑みを浮かべ「じゃあ、お願いするわ」相手の方に背中を向けるようにして座り直すと「あれ、おまえさん着替えたの」背中を向けてから相手の姿を頭に思い浮かべ漸く気付いたように問いを重ね )


おまえさん、刺す釘多くない？隠し事はしないよ…そうだな、例えば――他考える余裕全くなくして俺の事だけ考えるくらいめちゃくちゃに抱きたいって思ってるとか( 小さく肩を揺らしてから顔を戻すと不満そうな声と共に首を傾げたが、ふと首を傾げたかと思うと相手の耳元に顔を近付け囁くように本音を伝え )…ふは、それは確かにそうネ。お互いに今の仕事は捨てらんないし、もっともっと未来の話だなあ。働かなくて済むようになったら二人で隠居でもしようぜ。…嗚呼、最高の彼氏だよ。ホントに( 鼻の先に落とされる口付けの擽ったさに目を細めるが優しさが伝わってくると小さく笑ってから同意を示し。寄り添う相手の温もりを忘れてしまわないようにしっかりと抱き締めたままだったが不意に首筋へと口付けられれば小さく肩を揺らし、相手の方へと視線を落とすと瞳を丸くさせるがすぐに笑みを浮かべ触れ合うだけの口付けをしながら断言し )え…墓のある方角に向かって拝んでたの？それはそれで見てみたかったけど( 曲解すると顎髭撫で )んなら、良かった。今んところ俺の周りでは流行ってないから問題ねえよ。薬も来月に打つ予定で今年中にとりあえず打てるから安心ってところだな。斗真は？職域か？

…職業病なんじゃねぇの( 歩み寄りながら視界に入れる相手の緩んだ表情に胸が詰まるような愛おしさが込み上げ、ふと傍に歩み寄り相手の目の前に腰を下ろすとやんわりと唇を啄むだけの口付けを落とし、顔を離すと相手の言葉に揶揄い混じりの返答をして。此方へ背を向ける相手の後ろに膝立ちになると「先こっちな。俺ヘッドマッサージのが得意だから」と相手の頭から項にかけてゆっくりと指圧し、その最中に問い掛けられれば「さっき浴衣持ってきてもらったからな。流石にさっきの着たまま受け取れねぇだろ」と部屋の隅に形ばかりは畳んでおいた皺塗れの浴衣へ視線を向け )


……そんなん、今更…( 耳に直に触れる吐息とその言葉に否が応でも蘇る記憶と共に体の奥が僅かに熱を持ち、つい熱が集まる頬を隠すように顎を引いて距離を取りながら咄嗟に普段でさえそうでなかったことはない旨を口走ってしまいそうになったのを寸でのところで押し留めて口を噤み )良いな。…そん時は避暑地とかに別荘買ってくれよ( 相手が当然のように二人で居る未来を思い描いている事に無意識に頬が緩み、普段ならば冗談でも口にする事の無い規模の大きい買い物を強請り )いやそうじゃねぇけど…まぁそういう事で良いわ( わざわざ訂正する程でもないと思い直して曖昧に頷き )そっか。龍司さんが無事なら良かった。ん、俺は職域でもう終わらせた。案の定副反応出て寝込んじまったけど。

確実性のある認めたくねえ職業病だなぁ( 目の前に腰を下ろした相手からの口付けの甘さに僅かに目を細め、離れていく相手を視線で追っていたが聞こえてきた言葉に小さく肩を揺らすと否定できないことが悔しいと本気で思っているのか眉間に皺を寄せていたがふと思いついたように相手の手を取り握れば「斗真が隣に…じゃねぇな、腕ん中にいるときが一番安心して寝れるから此れからもよろしく」手の感触や温度を確かめるようにぎゅ、ぎゅっと握り続けながら視線をあげるとくしゃりと小さく笑い。背後から相手の手が頭へと触れそのまま指圧されていく心地良さに瞼を落とせば「あー…店に行ったときもおまえさんがしてくれるときが一番寝そうになるわ。斗真だからって思ってたけど、おまえさんの腕もあんだなぁ。流石、俺の彼氏」定期的に訪れる相手の店の雰囲気を思い出しシャンプー後のヘッドマッサージが重なれば感じていた感想をそのまま口にしてから笑いながら自慢できると付け足し。相手の言葉に薄めを開き畳まれている浴衣へと視線を向けてから再び瞼を落とせば「…そうネ。色香出しっ放しの斗真が対応してたら襲われてたかもしれないし？」自分の所為というのを認めたくないところがあるのか褒め言葉は本心ではあるのだが、どこか現実から目を背けているかのような雰囲気を隠しきれず )



逃げんなって……つっても？普段から理性飛びまくってっから…これ以上理性なくなったら斗真本当に仕事できなくなっちまうな( 距離を取った相手を追うように両腕を伸ばし再び腕の中に閉じ込めるように抱き締め、何やら口を噤んでいる姿に気付くとひとつ息を吐き出してから本音を吐き出すと耳朶を軽く食んで )…え、今から探しとく？( 金遣いに関して叱られることが多いことから相手の言葉に驚いた後に、真剣な面持ちになると顎髭撫でながら首を傾げ )斗真クン、最近…いや、最初からか。俺の扱い慣れてるよネ( 曖昧に頷く仕草に少しの間を置いてから可笑しそうに吹き出すと緩く首を傾げ )副反応キツいって聞くからな。腕あがんなかったり熱でたりとかインフルに近いって言ってる奴もいたな……無理してなきゃそれでいい。辛かったな、大人しく寝込んでくれて有難うな。治すことに頭傾けてくれんのが俺にとっては一番安心できる言葉だわ。

当たり前だろ。俺ももう龍司さんの腕の中じゃねぇと寝れないから( 手を握られるだけの穏やかな触れ合いが何と無く擽ったく感じ、肩を震わせてはにかむように笑いながら言うと僅かに身を屈め相手の顔を覗き込み。そのまま額を合わせれば「…まだ薬飲んでる？」とこの頃は寝る前に見かけなくなった姿を思いながら潜めた声で尋ねつつ強請るように鼻先を触れ合わせ。自らの仕事への称賛に妙な気恥ずかしさと誇らしさを抱き、相手が此方に背を向けているのを良い事に密かに口元を緩ませながら暫く手を動かしていたが、一段落して両手を相手の肩に置くと髪の中へ鼻先を埋め「次もうちょい明るめのブラウンにして良い？」と普段よりも意識的に甘さを含んだ強請る声で尋ね。顔を見ていなくとも声色で伝わってくる後ろめたさを感じているような雰囲気に声を押し殺して密かに笑いつつ、揶揄いたい気持ちが抑えられないまま「誰のせいで？」と意地の悪い事を問いながら肩に置いていた手で首の付け根から肩にかけてマッサージし始め )


…っ、…こら、変な気分になるからもうこの話は終わり( 抵抗できるはずもなく再び相手の腕の中に納まるも掛けられる言葉や耳朶に感じる刺激に小さく肩を震わせると片手で耳元を押さえながら言い )探すとしても今ではねぇだろ。あと十年後くらいで良い( 冗談で口にしたわけではないが相手が介入して来ると途端に現実味を帯びる問いかけに小さく首を左右に振り )そりゃ一年以上も一緒に居たら慣れるって( 得意げな笑みを浮かべて頷き )…龍司さんが俺の事好きすぎて俺が照れるー…。

えぇ、何その可愛すぎる理論…ずっと抱き締めて寝ちゃう( はにかむ相手に対し真剣な表情を浮かべるものの声は喜びに溢れている所為か引き締まることはなく。覗き込んできた相手との額が合わされば自然と視線をあげ互いの視線が絡み合ったところで聞こえた問いに小さく笑うと「たまにな。スパッとやめられるもんじゃねぇし…でも、飲まなくても眠くなったりするから、そろそろ必要なくなると思うって医者が言ってた」隠すことなく自分の現在の状態を話せば強請られたものを差し出すように少し顔をあげゆっくりと食むように唇を重ね合わせては深めるわけではなく啄むような短い口付けを繰り返す中で「斗真が隣にいるときだけ眠くなったりするんだよ。ホントおまえさんのお陰」と付け足し。頭から手が肩に移動したのを感じると瞼を開き髪から伝わる吐息に気付くと視線を上へと向け「ん？お、新たな髪色？いーけど、俺似合う？」相手の声色が耳を通して脳を刺激し背筋をなぞられたような気分になるも何とかそんな自分を抑え込んでから答えると笑い声を小さく漏らし。目を向けないように必死になっていた現実が目の前に置かれると小さく肩を揺らし「…俺のせいですネ」首の付け根から指圧されることで頭を軽く揺らすと少しの間を置いてから漸く認めるような言葉を返し「悪かったよ、愛してる奴の浴衣姿に何も感じないほうが可笑しいだろ」素直に謝罪をするのと同時に開き直ったのか顔が見えないことを良いことに大人げなく唇を尖らせ拗ねたような口振りで訴えかけて )



…変な気分って？( くすくす笑い声を漏らしながらあえて問い掛けるも、それ以上手を出すことなく抱き心地の良さに甘えるよう肩に頭を乗せて )…じゃあ、十年後に探す( 出鼻を挫かれたような気持ちになるものの、相手の言葉の方が正しいことはわかるらしくひとつ頷いて )俺はいつまでも斗真に振り回されてんのに？( 意地悪く口角をあげると首を傾げ )…一年以上経っても照れてくれんの、嬉しいな？愛おしくてしょうがねえから仕方ない事実だとして受け止めろー？……ちなみに俺も打った。打つ人に「痛いですよねー嫌ですよねーわかりますー」って言われたんだが嫌そうな顔してたのバレてたんかな。

…どう書き始めたらいいのかがわからなくて初っぱなからずっと手が止まってる。おまえさん目の前に何も着飾る必要ねぇってわかってても、斗真の前ではずっと格好付けていたいっつーのが…恋人としてのワガママなのかもしれないな。んで、ちょっと中途半端な時期だけど言わせてくれ。

この部屋に来て最初にも同じ話しただろうけど…ま、気長に付き合ってくれ。

斗真と初めましてしたときなんてお互い印象最悪だったんじゃねぇか？…いや、俺からしたら既に目が離せなくて身体が動いてキスしてた。そんときから独占欲爆発してたってところかね…恥ずかし！好きだって自覚すんのが怖くて、不安で、色んな奴に手を出して、本気になれねぇくせに本気にさせちまった人もいた。想いを寄せてくれる子、一番長く時間を過ごした子、軽く手を出した子…俺みたいな男が幸せにできる自信なんて全く無かったから全部曖昧にして、年甲斐も無く苦しんで悩んで…そんなとき雨月クンに「目の前にある選択肢に悩みすぎて頭パンクしそうになったら、その時一番居心地良い奴のトコに行ってみンのも一つの手」って言われてさ。そんときマジで一番最初に思い浮かんだのが斗真だった。っていうか斗真しか思い浮かばなかった。それでも踏み出す自信なくてもがいてた俺の背中を押したのも雨月クンの「自信なんか自分が選んだ相手が一緒に居るうちに付けてくれるモン」って言葉。改めて「斗真が好きだ」って自覚した。…同時にこんな俺が好きになっちゃいけねぇって思った。斗真と玲也が両想いって思い込んでいたからな。
何も見ない、聞かない。見たくない、聞きたくない。見たい。聞きたい。知りたい。寂しい。かまってほしい。傍にいてほしい。矛盾した気持ちがごっちゃになって視界が真っ暗になったような気がしてボロボロだったのが更にボロボロになって壊れそうになったとき、斗真が声を掛けてくれた。真っ暗だった中に一筋の光っつーの？それが斗真だった。まさか斗真の方から言われるなんて思わなかったから、すげぇ吃驚して……めちゃくちゃ泣いたな。でも、そのお陰で今こうしておまえさんが俺の腕の中にいる。今思い出しても感謝しかない。

長ったらしいな。これだからおっさんはって言われてもおかしくねぇ…

一年記念日には間に合わなかったけど。改めて、斗真。俺を選んでくれて有難う。俺に選択肢を与えてくれて有難う。付き合い始めてわりとすぐに仕事が忙しくなってかまう暇がなかったり、俺の元々の性格の所為でおまえさんを悩ませたり怒らせたりもした。それでも手放す…なんて選択肢は一切俺の中にはなかった。おまえさんの声を聞くと嬉しくなる。おまえさんに触れられると愛おしさが込み上げてくる。おまえさんとキスすると抑えきれないほどもっと欲しくなる。おまえさんを抱くたびに好きだって気持ちが塗り替えられてもっと好きになる。
面倒見がいいところも、ちょっとヤキモチ妬きなところも、俺のためにレシピ考えてくれるところも、なんだかんだいってペース合わせてくれるところも、俺が寝てるときに龍って呼んでくれるところも…斗真の全てを愛してる。
これから先も悩ませちまうこともあるし、困らせることもあるだろう。でも、おまえさんがそう思ってくれたように俺にとっても斗真が居ない未来なんてもう考えられない。不健康だった俺を健康にしてくれたお陰で長生きしそうだしな。どうあがいても変えようのない事実の年齢はあるが、長生きしてずっと隣にいる。俺の隣にいるのは斗真だけだ。俺も俺の彼氏カッケエだろって自慢して歩きてぇけど、それで他の奴らに好きになられちゃたまったもんじゃねえ。斗真は俺だけのだし、どんな斗真も俺だけのもの。そしれ逆もまたしかりってな。

来年も、再来年も、ずっとずっと先も、斗真が精一杯俺を幸せにしてくれる限り、俺の全力を持って斗真を愛し幸せにする…いや、斗真が俺に飽きても俺が斗真に飽きないから絶対手放してなんかやらねぇから覚悟しておけよ？末永く宜しく、俺の最強にカッコイイ旦那さん。愛してるよ。今度、揃いの指輪でも買いに行こうか。

あー…龍司さんみてぇに両方いっぺんにと思ったんだけど、これいつ返せるか分かんなくなってきたから先こっちだけ返すな。遅れて悪い。もう一個はもうちょい待ってて。…すげぇ嬉しかった。ありがと、ってだけ先言っとく。


( 真剣みを帯びながらも浮ついたような声色での言葉に思わず笑ってしまい、擽ったい思いでその声に耳を傾け。潜めたような笑い声さえ胸に甘く響き、先に続く言葉へ安堵と嬉しさを感じながら甘えるように鼻先をすり合わせ。繰り返される口付けに恍惚として目を閉じると相手の首元に腕を回しながら此方からも応えるように唇を啄み、合間に紡がれる言葉に鼻から抜けるような笑みを漏らし「…それはそれで心配だけど、龍司さんが益々俺から離れられなくなんなら結果オーライって事にしとく」と悪戯っぽく笑みながら囁き。色好い返答に満足気な笑みを浮かべると顔を離し肩をゆっくりと揉み解しながら「ぜってぇ似合う。ちょっとチャラい感じになって絶対かっこいい。あーどうしよ、モテちまったら」と勝手に想像を巡らせ浮かれたような声で呟き。聞こえてくる拗ねたような声に密かにくすくすと笑いながら「にしてもあっと言う間だったけどちゃんと俺の浴衣姿見てたか？」と当然自分も相手の事を言えないにも関わらず堂々と棚に上げて尋ね )


…言わなきゃ分かんねぇの？( 意地の悪い問いかけに拗ねたような声でぼそっと口にし )平屋が良い。古民家みてぇな感じの( 相手の様子に気づきくすくす笑いながら楽しげに言い )…一々狡いんだよ、そういうとこ( 相手の表情やその言葉にさえ胸が小さく鳴り思わず顔を逸らしながら呟き )あんなん何年経っても照れるわ。なんでそういう事普通に言えんのかな。…ふはっ、何それ面白すぎんじゃん。見たかったわぁその顔。

…あー、引かれてないならそれでいい。おまえさんが返したいと思ったなら返してくれていーし、返すの大変だとかなら無理に返さなくていいからな？嬉しかったって言ってくれただけで、俺わりと満足してんだわ。

( 互いの酷く言えば甘ったるい空気感はどうしても嫌いになれないばかりか好きだと思ってしまう自分がいるのだからどうしようもないと考えれば弛んだ頬が元に戻る様子はなく。自分からすると首元に腕を回す仕草が色っぽく煽られる感覚を感じるものの、至近距離で悪戯に笑う姿に半分毒気を抜かれ半分更に煽られという状態で一度目を伏せることで現実逃避をし。数秒程で現実へと戻ってくると食むような口付けを一度送ってから「斗真クンには悪いなァ、益々どころか二度と俺から離れらんないんだから。もう一人暮らしもさせねぇし、どっか友達んとこに泊まるってのも許されないから…カワイソウに」少々大袈裟で態とらしい口振りで首を振るとすぐに視線を合わせて意地悪く口角をあげて言葉を締め括れば反論を認めないと言わんばかりに再び唇を重ね合わせ。肩が揉み解されていくのは心地良く自然と瞼を落とすと受け入れる姿勢をみせつつ浮かれたような声が耳に届けば思わず苦笑いを零し「ねぇ、チャラくなんのは必須なの？カッコイイって褒めてくれてるのは嬉しいんだけど、チャラいってのが頭から離れないんだけど？」茶々を入れるようで悪いがと前置きをしてから不服そうな声をあげ。尋ねられた言葉によってゆっくりと瞼を開き少しの間を置くと「…見てた見てた。見てたっていうか見下ろして俺が脱がしていくと斗真の肌が見えて…」軽いノリで返す辺り本当に見えていたのか怪しいだけでは終わらず顎に片手を添え顎髭を撫でながら思い出すように更に言葉を続け始め )



言わなくてもわかることを言わせる愉しみ( 思わず笑ってしまいながら答えなくて良いという意味を込めて背中を撫でてから本音を隠さず伝え )あ、わかる…二階建てにしたところで二階に行かないよな。囲炉裏もつけるか( 新たな提案に年齢不相応に瞳輝かせては大きく頷き表情を引き締め )褒め言葉だな( 両腕を伸ばすと緩く腕の中に閉じ込めるように抱き締めて )え、斗真相手だからじゃない？好きって思ったら好きって言いたくなるのと同じでしょ、女子高生みたいな( きりっ )ボランティアの皆さんの眼差しが心なしか生温かったような…ぜってぇ斗真には見せらんねぇ。幻滅されるわ。

遅くなってて悪い。立て込んでて色々手ェ回んなくて。すげぇ龍司さんに会いてぇんだけど…余裕できたらぜってぇ返すから。もうちょい待ってて。

普段散々待たせたんだ。今度は俺の番な( けらりと笑いの声ひとつ )無理しねぇで、身体壊すなよ。ちゃんと俺は此処で待ってるから( 微笑んでしっかりと頷き )

ちょい先に言わして。まだ返事できてねぇんだけど。
龍司さん、誕生日おめでと。こんな俺の傍に居てくれてありがとな。あんたみてえな良い男が俺みてえな奴を好きでいてくれる事が未だに奇跡だって思うよ。
ほんとは日付変わる頃に言えたらと思ったんだけど、失敗したな。俺もうちょっとで落ち着きそうだから、それまで待ってて。龍司さんの誕生日もちゃんと祝いてぇから、時間かかるかもだけど温泉のやつに捩じ込まさせてほしくてさ。先に言っちまったらあれかもだけど。俺の方で好き勝手やるからそっちで祝われてくれな。
あー、なんか業務連絡みてえになっちまった。とりあえず、産まれてきてくれてありがと。愛してるよ。

うわぁ、誕生日当日に祝ってくれてるよ。俺の彼氏は本当に最高すぎてにやけが止まんないわ。
すぐに気付けなくてごめんな…めちゃくちゃ嬉しい。噛み締めるように何度も読んでる。ほんと、可愛いし格好良いわ。
バタバタッと忙しくなって今落ち着いてきたとこだから、またおまえさんのタイミングだったり余裕を見て返してくれたらいいよ。
誕生日にちゃんと祝ってくれて有難う。斗真の為に産まれてきたようなもんだから……これからも宜しくな？

斗真、久しぶり。
連絡待っとこーって思ってたんだけど…なんかたまらなく会いたくなってな。
忙しいってのはわかってるし、元々待たせてたの俺だしだから、あんまワガママ言えねぇけど……
一旦描写置いて、話がしてーなーって。
都合良い日がありゃ、教えて？


返事、待ってる。俺はおまえさんだけを愛してるよ。

ごめん、返事もらってねぇのに。
もしかしたらもう見てねぇかもしんねぇけど…

誕生日おめでとう、斗真。
斗真がいなけりゃ、俺は俺でいられなかった。感謝してもしきれねぇ。
きちんとお祝いしてぇな。互いに。

またきちんと会えたときに祝わせて。
誕生日おめでとう、産まれてきて俺と出会ってくれて有難う。愛してるよ。斗真。

龍司さん、久しぶり。…とんでもなく久々になっちまったな。
元気にしてっかな、また体調崩してねぇと良いけど。飯は食えるようになったか？薬無しで寝れるようになった？あんな状態のおっさんを一人置いて居なくなるとか、本当に救いようもねぇ男だよな、俺は。
此処に来たのもさ、自己満足なんだ。もう此処には居ねぇだろうなって思ってんだけど、此処での出来事を振り返ってたら本当に幸せだったな、って思って。
ずっと待っててくれたのに、裏切るような真似してごめんな。龍司さんが嫌になったとか、そういうわけじゃなくて、此処でやり取りする気持ち的な余裕が無くなっちまってた。一言言うべきだったんだけど、龍司さんにちゃんと別れを伝えんのもさ、それはそれですげぇ気持ちの負担がでかくて、でも待っててとは言えねぇから、こんな形になっちまった。一番良くねぇよな、龍司さんに甘えすぎてた。本当にごめん。
また会いたいとか、そんな都合良い事は言わねぇ。さっきも言ったけど、とっくに龍司さんは此処に居ねぇもんだと思ってんだよ。…もしまだ居たとして、俺が此処に顔出す事で迷惑掛けちまってたら、ごめんな。…とか、思い上がった事も言わせといてくれ。
愛してたよ、本当に。それ以外の事なんか少しも考えてなかった。それだけは信じて欲しい。今でも、龍司さんは俺にとって掛け替えのない、大切な人だ。龍司さんに愛してもらった事が、今の俺にとってもすげぇ幸せだよ。
こっちこそ、産まれて来てくれて、俺と出会って、俺を選んでくれてありがとう。