《ヒプマイ》せんせえ、お呼び出し！《オオサカ》

ん、…んー、……（布団の中からごそり手だけを出せばぺたぺた辺り探るように動かし。指先触れた硬いもの――スマホを掴めば寝惚け眼で静かに時間を確認し）……ああ、もうそろそろ昼か。ええ感じの時間に起きれたな。…簓、おはようさん。まだ寝とるんか？（ごろり寝返り打って彼の方向き。半身のみ軽く彼にのしかかればぐっと顔近づけ彼の目元におはようの口付けちゅっ、）

　

…んっ…、んー……ろしょ…？（くうくう…と極穏やかに静かな寝息を立てて、起きているときとは真逆の雰囲気を醸し出しながら眠っていたものの、すぐ側の人の気配と目尻へのキスに擽ったさ感じればぴくり意識浮上させ）…いまおきたわ……（ゆったりと重い瞼上げればぼんやり映る桔梗色。寝起きの柔い声でぽそり。次いで、へらりと口元緩めて）……おはよぉ、

…ん、おはよう。…ほら起きや（瞼上がる様をにこにこと上機嫌に眺め、彼から挨拶聞こえるとやんわり起床を促す。先ずは自身が身体起こし、眼鏡を掛けてはカーテンを開け。途端部屋差し込む眩しいくらいの陽光に目を眇める。彼の方振り向けばその光を背にして穏やかに言葉紡ぎ）外見てん簓。今日はええ天気やで、絶好の散歩日和や。

　

んぁあ…！目ぇつぶれるぅ……とけるう…（寝起きは良い方だと自覚している。バイブレーションのアラームでも起きれるし、仕事柄僅かな睡眠でも無理矢理寝て起きる事もあるので訓練はされている筈…だが、盧笙の前では全部無効化。甘ったれの駄々っ子になってしまうらしい(これも自覚はある)。布団から抜け出した彼を寝惚け眼で追ったものの、眩しい陽光が部屋を満たせば呻き声を上げてばふり布団の中に頭から潜る。それでも‘散歩’のワードに、そやった今日は盧笙とラブラブお散歩デートやった…！とおもいだせば、巫山戯るのもそこそこに布団から起き出す。ぺたぺたと歩み寄って緩く抱き着けば窓のこと眺めながら眩しそうにしぱしぱと双眸瞬かせ、）おー…ほんまやぁ。陽ぃあったかいなぁ…光合成中ー…（くたり凭れ掛かりぼそ、ふふふ）

はいはい溶けやんといてな？そもそも目ぇ潰れる程開いてへんやろ（ふは、と揶揄するように軽く笑いを飛ばす。どうせ簓のことやからこうして言葉を交わしているうちにしゃっきり目ぇ覚ましてくるはず。…そのお陰か否か、思った以上に早く起き出してきた彼。抱き着いてくる彼をふわり包むように抱擁。陽光をあったかいというその言葉にふっと柔く笑みを零し）…そうやなぁ、日向ぼっこ気持ちええわ。冬が来たらお陽さんの下で眠る猫さんを道端でよう見かけんねんけど、そん気持ちもようわかるわ（今日の散歩デートはその猫が居る場所へも寄ろうか、なんて密かに思案。陽の光に温められた緑の御髪へ手をやればわしゃり、大雑把ながら寝癖整えるように撫で）

　

うっさいわー…開いてるもん！…悪口やん。…んん…猫？ええなぁ猫…最近収録で珍獣としか戯れてへんから恋しいわ。…っふふ、俺は猫ちゃいまっせ盧笙くん（寝癖を整えるよう髪撫でる手が心地良くてごろごろと喉ならさんばかりなくふふ、と笑み零して。ぐり、と擦り寄りながらしっかりと意識覚醒させれば小さく欠伸零して彼から離れ伸びをして、）んんー…！ほいっ、起きた！目ぇもパッチリ、心もウキウキ！ほな…準備しよか。先、洗面台借りるでーっ（ぐりぐりと肩を回して後引く眠気断ち切って、彼の方向けばにこり。大好きな相方とのお忍びデートに溢れる楽しさ滲ませれば、チュッと頬に唇押し付けひひひ、と悪戯に笑み、逃げるよう洗面台駆け込んで顔洗い歯磨き済ませて）

あっ、こら…！　もお……（頬へのキスにびくり肩跳ね上げ勢い良く反応――するも此方の行動を先読みしてか振り向く頃には洗面所へ雲隠れしてしまった愛しのお陽さま。呆れたような声を上げるがそれでも頬の緩みは隠せない。とはいえ此方も待たせるわけにはいかないためいそいそと部屋着から外出着へ着替える。伸縮性のある黒スキニーにペールトーン紫のワイシャツ、その上にはダークグレーのＶ字ネックニット。後はいつも通りの外套でいいかと思考巡らせてはそろそろ終わる頃だろうかと洗面所へ足を向け）ささらー、終わったか？そろそろ俺もそこ使いたいねんけど…。

　

ん、おーもう終わりや。交代、俺も着替えて来るー……う、っわ…えらい男前やん…？（彼が洗面所に辿り着く頃には顔の水滴をタオルで拭って、化粧水と乳液をつけ終わったところ。いまの時代性別関係なくスキンケアは大事だし、カメラの前に立つ者として気を使いたい。ぱ、と振り返り瞳に映った愛しのお月さん。いつもと形は変わらない筈なのに、服の色のせいかオフの落ち着いた雰囲気のせいか、いつも以上に格段にシュッとして…輝いて見える。恋心が為せる術か、これがデートマジックか。どきり、高鳴る胸抑えつつ新しいタオルをほい、と渡しながらさらり顔脇に降りた髪に指先で触れて）…はーっ、隣歩くん気が引けるくらい別嬪さんやなぁ…ほな、着替えて来るな？（するり顔寄せて再び頬へキス。へへ、とはにかんでパタパタと再び入れ替わり寝室に戻り、クローゼット漁り着替え始めて）

…アホか、そないに褒めても何も出えへんで？（簓の隣に立つんやったら無論それなりな格好はせんと。そんなことを思いつつも彼に男前と言われて嬉しくないわけがない。肩を竦め、片眉上げて笑み零せば気恥ずかしさ隠す如く流すように紡ぐ言葉。けれどもそれは明らかに気分を良くしたかのような声色で。タオル受け取りさて歯磨き、というところで二度目のキス。ぶわ、と今度こそ赤くなる頬）…何なんあいつ、何であんなさらっと口付けていきよるん？…かっこいいんはどっちやあほぉ……（ぶつくさぼやきふらふらと洗面台へ近付けば、その熱冷ます如くしっかり顔洗いもそもそと歯磨き済ませ。それから髪のセットへ着手。…オフやしイメチェンすんのもありか？　普段より緩めのワックスで前髪上げ、手櫛で一つにまとめた後ろ髪を細い髪ゴムで括る。準備終了。そそくさとリビング戻れば外套羽織って財布とスマホだけ手に取り、そわそわと既にデートの待ち合わせのような気分で相手の準備完了を待ち）

　

んー…どないしよかなぁ、あんな男前の横何着て歩けーっちゅーねん……（ごそり引っ張り出したお気に入りのマウンテンパーカーはすっぽり肩幅から身体のラインも濁す優れ物で、明るいお日様のような橙色、そしてブラックのラインが裾元に掛けて斜めに入ったそれ。街へ出るには良いが、お散歩デートにしては些か派手過ぎるか、目を引いてデートの邪魔が入るのは避けたい。服でこんなん悩むん何年ぶりや…、シックで落ち着いた彼に釣り合うには…。シンプルに、アイボリーのタートルネックセーター、黒の細身のスキニージーンズ、少し洒落た、大振りで裾が長めのベージュのダッフルコートを合わせる）あーっと…帽子とマスクせな、どつかれるな…すまんっ、盧笙お待たせ！（ポッケに財布とスマホ突っ込み、セーターと同じアイボリーのニット帽被って顎にマスクを引っ掛け駆け足でリビングへ。首元すっきり、髪を結えた彼にトキメキ。ひゅ、と息飲みつつ）……いやもうえぐい…、男前メーター振り切って来るやん…！

おー、別にそれほど待ってへんよ。大丈夫…、（声の方向振り向けば、彼にしては随分と落ち着いた雰囲気の格好が目に留まった。暖色ではなく寒色を纏うと簓は途端に印象が変わるなというのが感想だった。そしてやはりすらりとした細身のパンツが似合う。普段はつい可愛いと言ってしまいがちだが、今日は一段とかっこよさが光っている気がした。あかん、どうしたんや今日の簓…俺の彼氏さんかっこええな？無言のまま内心べた褒め。スマホ取り出して写真撮りたいの堪えていれば相手からも賛辞が飛んで来て、思考の海からハッと息継ぎ。はにかみつつ自身の首元手をやれば、慣れぬ髪型に少しばかり落ち着かない様子を見せ）……変、ちゃうみたいで良かった。…そないに言ってくれる簓こそかっこええよ。その、いつもよりシュッとしてて、ちょっと動揺してしもた…。…そろそろ行こか（無防備な首元隠すように千鳥格子柄のマフラーを巻いては大好きな手袋はつけないままポケットに。そわそわするばかりで彼のことを上手く見れぬまま玄関へと向かえば、普段は靴箱に入っている黒のスニーカーを取り出し履いて）

　
すまん！ちょっと仕事関係で色々あって落ちてたわ…。それと今から風呂入ったりするさかいまた返事遅なるかもしれん。悪いけど把握よろしゅうな。…それじゃあ、要件は報告だけやからこっちは蹴ってください。待たせてほんまに堪忍な…（小さく手振り、）

　

変ちゃう！全然！散歩行かんで部屋ん中閉じ込めときたいくらいやわ。……へへ、どう？えらいシュッとしてるやろ、カッコええ？（自分で選んだんやろうに何でそわそわしてんねん…可愛い。口に出さない彼への愛おしさと、思い掛けず此方に飛んで来た褒め言葉にへらりわかりやすく表情緩め。照れ臭そうに鼻先すん、と指先で擦ってはその腕腰に当て、クイッと半身に構えチュ、と投げキッス。ダサいやめぇ、と切り捨てられる前に…決めポーズもそこそこに屈んで、黒のハードゴアブーツをすっぽり履いて一足先にドアノブに手を掛けつつ、片手をそっと彼に差し出しふわり微笑んでは優しげな声名前呼んで）はな行こか、…盧笙（やんわり手を引いて外に踏み出せば顎にかけたままだったマスク引き上げ、鼻と口覆って覗いた目元だけでにへり笑い掛けて、）


おん、把握ーっ。こっちは気にせんでええよ、お疲れさんや…気楽に進めてこ（手振り返し、にこ／蹴り推奨、）

…おん、（開かれるドア、柔らかな光に満ち溢れたその向こう側へと足を踏み入れる彼のなんと眩しいことか。とろりと細まるこの目にしっかりと焼き付ける。彼の温かな微笑、優しい声色。簓はお陽さんの下が似合う男だ。彼が笑えばそれだけで此方の胸の内まで明るくなった。隠れる口元を惜しいと思いながら、それでも自分の言ったことをしっかり守ってくれる律儀さに安堵。…部屋に閉じ込めておきたい、というのは此方とて同じ。否、若しかすると彼のそれより重いかもしれない。けれど彼にはやっぱり‘陽’であってほしいとも思うのだ。輝く彼の姿が己の夢でもあるから、それはきっと叶わぬ願いに終わるのだろうと自己完結。手を引かれるままに同じ場所へと足を踏み出せば、先ずはどちらへ向かって歩き出そうか思案。最終的には帰って来られればOKという大雑把な予定しか立てていないが、彼となら何処へ行っても楽しい気しかしない。一寸程の間を置いて今度は此方が手を引いた。歩き出すは平日の出勤時とは真反対の方向。噂によると美味しいパン屋だとか喫茶店だとか、そういったものがちらほらあるらしい。密かな探検気分。小さい時分を思い出しては無邪気に笑む。ワクワクした気持ち伝えるようにきゅうと彼の手握り締め）散歩言うたけど、簓はどっか行きたいとこあるか？

　

んーせやなぁ、最近の…この辺何があるか知らんからなぁ。あ、土手行きたい！河原あったやろ、俺らがようネタ合わせしたとこ（東京にいた時期があったり、仕事が増えたり環境が変わってから暫く経った。きっと知っている店も閉店したり、新しい店が出来たり自分が知るそれとは少し変わってしまっただろう。それでもまさか、川が埋め立てられることはそうあるまい。言葉紡ぎながら優しく握られて引かれる手が嬉しくて、そっと指を絡めて所謂恋人繋ぎで握り返す。ふへへ、と言葉の端々に嬉しくて笑みが混じるのをそのままに、少し先を歩く背中を眺めた。大きな男らしい背中は、こうして見つめるのではなく、見送るのでもなく。本当は背中なんて見れなくて良い、隣に居て、時に慰めるべく摩ったり時に励ますべく叩き出してやったりしたかった。少し歩を早めて少し遅れたのを取り戻し、隣を歩く。形は違えど、今はそれが叶う。歩幅を揃えて同じ道を歩けるのがどれだけ嬉しいか、盧笙は知らんやろなぁ…なんて思い巡らせつつ戯れるように身体擦り寄せて）ダーリン、エスコートしたってやぁーっ（にひひ、）

ああ、あの土手……俺も暫く行ってへんねん。ええなぁ、夕方頃そっち着くようにルート考えるか（青春をお笑いに費やし、女っ気の無かったこの人生。恋人繋ぎなんて経験は過去に一度あったかどうかという具合だ。じわりと湧き上がる花咲く様な嬉しさを、聞こえる笑いに幸せを感じる。行きたい場所として挙げてくれたその河原、解散してからは寄り付くことも出来ずにいた。あの場所にはネタ合わせだけでなく些細でくだらなくとも大切な思い出ばかりが残っていて――…今日からまた、あの場所でも上手く笑えるようになるだろうか。否。…否、彼が隣に居るならこれもきっと笑いに変えられるだろう。悲しいだけの思い出にはしたくないし、何より簓がそうはさせてくれないはず。足音が僅かに早まるのが聞こえて彼の方を見る。隣に並ぶ彼が戯けて擦り寄ってくるのを呆れたように笑いながら、それでもふわり楽しそうに応え）はいはいハニー、勿論や。あんまりはしゃいで転けんといてな？（くすり、）

　

おん、おおきに。盧笙ナビは優秀やぁ（嬉しくて嬉しくてスキップを通り越して走り出さんばかりに踊る心を何とか宥める。清々しい冬晴れ、幸い過疎化が進んでいるでも廃れている訳でもないが人通りが少ない。辺りは、何処かの車のエンジン音や走行音、電車の音が至極微かに聞こえるくらいで、後は二人の足音、鳥の囀りが心地良く響く。休日の昼下がり。繋いだ手から伝わる体温と、あまりにも日常な風景にほけーっと意識を漂わせつつ、うわ…俺めっちゃオフしとるやん…）幸せ…（ぽそり、マスクの中零れた無意識に近い嘘偽りない本心。隣に盧笙が居るからこそ生まれた感情。赤や黄色に色付いた街路樹や歩道の隅に溜まった落ち葉、何とは無しに眺めながら聞こえてきた彼の返答にふはっ、と吹き出して）なぁ、自分その見た目でハニーはさっぶいわぁ。どっからどう見ても別嬪さんはそっちやん、…っふふふ、盧笙も気ぃ付けや。足元のバナナの皮と、頭上のタライには気を付けなあかんで（ひひ、）

…（不意に聞こえた彼の一言、それに対して感じる安堵。‘彼が幸せであること’。それが今一番の望みだったから、早々と叶ってしまっては張り切っていた肩の力も静かに抜けた。お前が幸せやったら俺も幸せ、…なんて言うたらまたクサいセリフやて笑われるかもしれんなぁ…。喉まで上がってきた言葉を再び飲み込み、代わりにゆったり一度だけ深呼吸。冬ならではのひんやりとした空気が心地好い。のんびりとした気分と歩調、二人分の足音。一定のリズムと間隔は耳にも楽しい。そこへアクセント加える如く隣で吹き出した彼にまた意識を向けては）あ？寒い言うなやほっとけ…（可愛さならささちゃんの方が、なんて今日は言えない。だって今日の彼はかっこいいから。むう、と態とらしく眉顰めるも、続けられた気遣いにやれやれと今度こそ呆れに肩竦め）あーほ。何処ぞの人気芸人さんや無いんやし、何処の誰が一般人にそないなもん仕掛けてくんねん（くつり、）

　

俺やー！盧笙んちの…あ、今はもう俺らの家みたいになってもうてるけど。部屋の構造は俺がいっちゃんよう知っとんねん、せやからタライ仕掛けんのなんて容易いわ！（くふふ、と肩竦めて笑いながらその肩を彼のそれにぶつけて、戯れつく。中身のないくだらない、オチもヤマも考えてない、他所には出せないような会話を、評価を気にせず、だらだらと垂れ流しても許してくれるのは盧笙だけ。心地良い。会話弾ませながら周りきょろり見渡しては、周りの風景に懐かしさを覚えて思わずマスクの下の頬が緩む。確かこの通りを行くとそろそろ自販機が見えてくるはず。握った手は二人分の体温でポカポカと温まっているが、彼の空いた手は今どうしているだろう。つい最近‘お前には冷え性の辛さがわからん！’と訴えられたのを思い出して、何か暖を取るものを…と）盧笙、ここもうちょい行ったら自販機あるよな？何かあったかいもん買おか（前方指差し、）

簓ぁ…朝早いからもうそろそろ寝さしてもらうわ（…うと、）…昨晩の夜更かしから昼起きてこの時間まで、ほんまに長々ありがとおな。この続きはまた朝起きて、空いた時間に返すから。…お前と話すの楽してつい時間忘れてまうわ、あかんな……（ふは、／照れ苦笑）それじゃあおやすみ簓。良い夢、見れますように…（彼の額にちゅ、／布団潜り込めば数分もしないうちに寝息立て始め…）

　

おはよお盧笙ーっ！すまん、返事打ちながら寝てたわ。よう寝れたか？こっちこそ長い時間ありがとおな！なんやもう、幸せ通り越して虚無の境地やねん…なんてな、ちょっと盛った。……ほんま幸せ、お前が居ったら他なんも要らん。他なんて望んだら罰当たりそうやわ、……おおきになぁ（ふへ、）
しっかり盧笙チャージしたし！今週も気合入れてやったるか！盧笙も凍えんように気を付けてな、ほなまた夜に！行ってきますー！（手振り、）