牙は深淵に堕つ、≪〆≫

牙は深淵に堕つ、≪〆≫

吸血鬼  2018-06-27 00:10:52 
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森を訪れたとある青年は、狼に襲われ、逃げ込むように古びた屋敷へ足を踏み入れた。

しかしそこは、血を吸う鬼が孤独に住まう、呪われた屋敷であった――。


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  • No.21 by 吸血鬼  2018-06-29 23:12:15 



冷たい……と言うより逞しいに似ている。人間とは自分の心象を上げるために迎合する生き物だと思っていたが、お前は自分の考えを貫き通すことが出来るんだな。……いや、いい。口にする価値もない陳腐な仮想だ


(実際、彼と話していて、気分を悪くすることなど一回もなかった。彼の現段階での印象は、確かに人間味は少し欠けるものの、自分というものを大切に出来る人間であるからだ。そういう人間は少なく、もし彼がこのまま人間界で生活を営んでいれば、大物になったのではないかと考えを巡らせる。と、先ほど言い出しかけて頓挫した質問について言及されれば、とりとめもないことだとはぐらかして)


幸い、この屋敷は普通の建物ではないからな。紅茶は尽きることはないだろう。……俺が衰弱し朽ち果てるまではな


(紅茶の備蓄については、心配無用だ。それを形容するなら、ポケットを叩けばビスケットが増えるが如く。そこになかったものを一から作り出すことは難しいが、そこにあるものならば、特殊な力を働かせて複製できる。万能ではないが、ここで暮らすことに不自由はしない程度の力をラザロは持っていて)


…………良い報せと悪い報せがある。良い報せは、風呂が豪華だということだ。一階の南側の突き当りにバスルームがある、気軽にいつでも使ってくれて構わない。悪い報せは……客室が無い、ことだ。使っていないベッドならあるんだが、俺の寝室にある。俺は長年愛用している棺で寝るが…………、


(思いつく限りの部屋を脳内で網羅してみたが、どうもそれらしい部屋には心当たりがない。廊下を歩けども歩けども、彼を泊めてあげられるような個室はこの屋敷には備えられておらず。無論模様替えをすれば個室を作れないこともないが、今からとなると時間もかかる。おもむろに口を開き、まずは良いニュースから彼に告げた。そして、本当に申し訳なさそうに肩を竦めながら、悪いニュースを告げる。化物と同じ部屋で、彼が安心して眠れるだろうか。いくら彼が逞しいとはいえ、そこまで図太い神経を持っているかどうかは定かではなく、ラザロは少し困ったような顔でハリーを見つめて)



【少しだけダサい行き方でしたが、結果オーライです笑/そうですよね!ありがとうございます!その時はぜひ、ハリーくんから誘ってあげてください。ラザロは棺は棺で気に入っていそうですし、笑/それでは失礼いたします、引き続きよろしくお願いいたしますー!】

  • No.22 by とある青年  2018-06-29 23:56:30 


逞しい、か。案外自分の考えを貫きつつ人と良好な関係を結ぶのは難しいことじゃないけど…

(付かず離れずの絶妙な距離を保っていられるのはひとえにハリーの立ち回りが上手いからであるが、本人は特に意識せずともそれをやってのけている。敵も味方も作らない生き方だ。言いかけの言葉はそのまま飲み込まれたようで「そうか」と一言答えるとそれ以上は言及することなく)

…つまり君が生きている限りこの屋敷は君が生きていける環境が保たれるんだな。…吸血鬼は不老不死かと思ってた。だから血を飲まなくても平気なんだって…

(使用人がおらずとも屋敷が綺麗に保たれているのも紅茶と同じ原理なのだろう。ラザロが生き続ける限り屋敷も生き続けるのだろう。そして新たに浮かんだ疑問はそのまま口に出てしまった。吸血鬼が衰弱し朽ち果てるのなら食事をとっていない状態のラザロはそれに刻一刻と近づいているのではないだろうか。彼が抱えるものがちらりと見えたような見えていないような、もどかしさがそこにはあって)

いいね、家の風呂は狭くって…明日の朝に入ってみる。悪い報せって…あぁ、そうか。なるほど。でもベッドがあるなら…くく、君そんな顔もするの?今日見たなかで1番面白い顔してる。それなら悪いけど君の寝室にお邪魔してもいいかな?

(良い報せの方には顔をパッと明るくさせバスルームがある方向に顔を向ける。今日はもうクタクタで風呂に入る元気はないので、明日1番の楽しみにとっておくことにする。悪い報せの方には眉をひそめた。といっても吸血鬼と同じ部屋だから、という理由ではなく今日あったばかりの彼と一緒のベッドで寝なければならないのかと思ったからだ。だが彼は棺で寝るというのでそれなら大丈夫と答えようとして顔をあげたところで、ようやく彼が申し訳なさそうな顔をしているのが見えた。最初はあんなに怖くて威厳のある顔だと思ったのに今やしゅんとしていてまるで犬が耳を垂らしているようだ。その顔にまた笑顔が漏れだすと、改めてこちらから同部屋になる許可を願い出て)

【ですね笑トーナメントでバシッと決めて欲しいです。ではもう少し先になりますがいつかラザロくんをお誘いしたいと思います。こちらも失礼いたしますね!そして引き続きよろしくお願いします!】

  • No.23 by 吸血鬼  2018-06-30 00:33:09 



そうだろうな。大抵そういう人種は顰蹙を買い敵を作るものだが、お前はそうではなかったのか?


(我を通しながらも周囲と上手くやる、その難易度は高いだろうと、彼の言うことに同意する。今まで話していて、彼はどこか世渡り上手な印象を受け、実際のところはどうなのだろうかと問いかけて)


…っ、ふ。全く、間違った吸血鬼像が人間界では定着しているようだな。俺達は、人間と同じように老いて死ぬ。ただ、お前達に比べて時の流れが緩やかなだけだ。にんにくで怯んだり、十字架や聖水で致命傷を負ったりもしない。……無論、好みもしないがな。人間は、どのくらいの期間、食事を断てば死ぬんだ?


(ふと、小さく零れるように笑ってしまった。自分たちが不老不死?それこそ荒唐無稽だ。確かにそういった不死の生物が存在しているという事実もあるが、吸血鬼にも人間にも等しく死は待ち受けている。そして浮かんだ素朴な疑問を、さきほどうやむやにした問いと交換するように問うて)


…………廊下に茣蓙でも敷いてそこで寝かせてやろうか。全く……お前さえ気にしないなら俺は構わん。だが、いびきの一声でも漏らせば締め出してやる


(親切心を笑われた、という思いから、一転して不機嫌そうな顔に変わり、低い声で冗談に聞こえない冗談を述べて。やれやれ、と溜息を吐きながら、寝室の扉を開く。そこには、仄暗いシャンデリア、臙脂色の分厚い遮光カーテン、黒檀のような光沢のある棺など、いかにもな家具が並べられた光景が広がる。その気になれば3、4人でも生活できそうな広さで)

  • No.24 by とある青年  2018-06-30 12:26:18 


大丈夫だったよ。今君にしたみたいな話を早い段階で相手にしとくんだ。そしたらお互いの中で線引きがされて顰蹙を買われるくらいに親しくならない。きっとおかしな奴だとは思われてるけど恨みを買われるほどにもならないってこと

(人と関わったとしても常に記憶に残らないような、そんな淡白で希薄な人間でいること、それがハリーの世渡り術らしい。暗に君とも今線引きをしたとでもいいたげに2人の間にある空間にスっと指を走らせる。相手が吸血鬼だろうと一緒に閉じこめられた仲間だろうと、そこを譲る気はないらしい。今の所は)

吸血鬼は遥かに長寿命だけなのか…世のオカルト好きは残念がるだろうな。人間は飲まず食わずなら1週間足らず、水を飲んだら40日前後で死亡する。…それって吸血鬼でいうとどれくらいの期間?それと、君いつから断食してる?

(不老不死だけでなくニンニクや聖水などの噂も否定されまた驚いた。コウモリを使えさせていたり暖炉に火を灯したりできるのだからただの長寿命な人間、とは違うものの吸血鬼像が崩れて残念がる人はいるだろうと肩をすくめる。しかし、もし彼が不老不死でないのなら彼は自ら死を望んでいるということなのだろうか。その真意を探るためにも質問を返して)

悪い悪い、君の顔があまりにも…ギャップがあったから。僕はいびきはかかないよ、多分。この広さなら少しくらい音がしても大丈夫な気がするけど。…ふ、ぁ

(今度は冗談が混じらない本当に怒った顔だったが、先程のしゅんとした顔をみたあとでは恐怖心はわかず、軽く謝っておく。彼が寝室と呼ぶ部屋はそこだけでハリーが住む部屋以上にひろくやるせないため息がでる。片隅に置かれたベッドに近づきそこに腰を下ろすとどっと疲れが押し寄せて欠伸がでてしまい)

  • No.25 by 吸血鬼  2018-06-30 13:18:02 



.....得心がいった。群れなくても生きていける人間もいると、後学の為に覚えておこう。この知識が役に立つ日が来るとは思えないが


(ハリーの理路整然とした答えを聞きつつ、心底納得と言わんばかりに腕を組みながら頷く。覚えておくと言ったが、そのつもりがなくても、彼の存在は忘れられないだろう。無論今の段階では、数百年で生まれて初めての来訪者という理由だけで、だが)


40日?年ではなく?.....つくづく薄命な生き物だな。俺達は少なくとも400年は、飲まず食わずでも生きられるだろうな。1000年の間、何も口にしていないと自慢していた老婆を見たこともあるが、定かではないな。襟元に新しい血痕がついていた。俺は.....この屋敷に閉じ込められて以来だから、約300年ほどか


(ハリーの驚く顔につられるように、ラザロもまた目を丸くした。40日なんて、吸血鬼にしてみれば欠伸をすれば流れる月日だ。種族の違いでこうも寿命に差が出るものかと驚いた。餓死という概念を今度は自分たちに当てはめてみたが、よっぽどの理由がなければ吸血を拒む者などいないので、はっきりとしたタイムリミットは分からないが、おおよその推測を告げて。自分がそうなった時期についても、細かい日付までは覚えておらず、数十年単位の誤差をすっ飛ばして答えて)


大人しく静かに眠るならそれでいい。では、良い夢を


(いびきはかかないという返答に満足げに応答すれば、ハリーが欠伸を漏らす。とはいえ自分は当然まだ眠くないし、近くでゴソゴソされては睡眠の妨げになるだろうと気を利かせ、ラザロは夜の挨拶を短く残して寝室を後にした。そして訪れたのは、ハリーが屋敷へ来る前に読書をしていた書斎。ずっと使い道のなかった、古ぼけたノートを取り出し、ペンを走らせた)


『今が西暦の何年で、季節がいつなのか、この呪われた屋敷の中では知る由もないが、特別な出来事があったので書き残しておく。人間の男がやってきた。呪いを越えて、だ。しかし彼はヴァンパイアハンターでもなければ聖職者の類でもなく、ただの医術を学ぶ学生らしい。彼には深い同情を禁じ得ないが、せめて男で良かったと思う。もし女なら、明日の朝日を見ることなく死んでいただろう。彼を俗世へ帰してやりたいのはやまやまだが、それが出来ないことをどう謝ろう。兎にも角にも、何かの間違いで彼の血を貪るようなことが今後一切ないことを切に願う。』


(ゆっくりとしたためられた手記をもう一度読み返し、ノートを閉じる。どうやらもうすぐ夜明けなのだろう、ラザロにも眠気が訪れつつある。寝室に戻れば、ハリーはよく眠っていた。その安らかな寝顔を見れば、確かにいびきなどかかなさそうで安心した。革靴を脱ぎ、棺に横たわれば、ラザロはすぐに意識を手放した)


(そして太陽が昇り、人間達の時間が始まった。寝息も建てず死んだように眠るラザロの傍に、人影が立ち尽くしていた。星のない夜空を彷彿とさせる濃紺の髪は、尻あたりまでまっすぐに伸ばされている。線の細さや、その中にもメリハリのある体型から、後ろ姿からでも、彼女が女性であると判断するのは難くない。彼女は、ラザロの眠る棺の傍らにただ佇んでいる。まるでそれは枕元に出る幽霊を思わせ、どこか不気味な印象を与えた。しかし、次の瞬きの瞬間には、彼女の姿は消えていた。最初からそこにはいなかったかのように、忽然と)

  • No.26 by とある青年  2018-06-30 14:40:59 


ありがとう。おやすみ、ラザロ

(自分の欠伸をみて気を使ってくれたのか、彼はすぐに寝室を出ていった。その行為に甘えて布団の中へと潜り込むと一気に眠気が襲ってくる。こっそり玄関までいって出口が開かないか確認するのは明日にしよう。)



(徐々に停止していく意識の中で先程の彼の言葉を思い出す。400年飲まず食わずで生きていけるなら、彼の試算によればあと100年ほどで彼は餓死する。自分がいようといまいと、彼はこのまま死んでいく道を選択するのだろう。彼は死にたがっている。それだけははっきりと聞かずにも確かだ。だがなぜ、彼はそんな道を選択しているのだろうか。この屋敷に封じられた理由を彼は不運といい、「悪いこと」をしたせいではないと言った。この屋敷に閉じ込められていることと彼が血を飲まないことは未だ結びつかない。本当に謎の多い吸血鬼だ。彼は孤独の300年間何を思い暮らしてきたのだろうか。そこまで考えてつくづく自分の性格は厄介だと改めて思う。他人との繋がりを希薄なものにしたいのに他人が困っていれば手助けしたくなる世話好き。ハリーとしては自分のことを降って湧いた幸運くらいに思ってくれればよいのだか、向こうはそれ以降の関係を望んでくる。もう深い人間関係なんて、二度とゴメンだ…それがハリーの頭に最後に過ぎった言葉でその後意識を手放した)



……ん、…

(翌朝、比較的規則正しい生活をしていたハリーは目覚まし時計なしにいつもの時間に意識が覚醒した。しかしまだ完全には目覚めておらず、今どこにいるのか、まだはっきりとは認識していなかった。そんな状態で体を捻ると目に写ったのは女性の後ろ姿。だが直後その姿は消えてしまい、怪訝な顔をする。そこまでしてようやく頭が覚めてくる。ゆっくり上体を起こして周囲を見回し昨夜の出来事が夢でないことを思い知らされ深くため息をついた。まだ彼は眠っているようだ。バスルームに行きたい気もしたがその前に玄関を見ようかなど考えながらも先程見えた幻のような女性のことが頭からはなれずにいて)

  • No.27 by 吸血鬼  2018-06-30 23:32:08 



――…………。


(空が白む頃の微睡みの中、ハリーと同じように、ラザロもハリーのことを考えていた。自分の知る限りの人間像からはかけ離れていた彼。それは生来生まれ持った性格なのだろうか、それとも、彼に深い関係を築くことを避けさせる決定的な出来事があったのだろうか。どうにもラザロには、ハリーが先天的に冷淡な性格をしているとは思えなかったのである。確実な証拠があるわけではないが、彼の勘がそう囁いていた。だが、相手の過去のことなど、こうして一人で考えていても堂々巡りだ。ラザロはいつの間にか深い眠りについた。こんなにぐっすりと眠れたのは、数百年ぶりに「おやすみ」という言葉を誰かに言ってもらえたからかもしれない)


≪玄関≫
・何の変哲もない両開きの扉。固く閉ざされているような印象は受けないが、もちろん押しても引いてもスライドしてもぴくりとも動かないし、動く気配もない。
・玄関ホールには(この屋敷全体を通じて言えることだが)窓がない。その為日光が差し込まず、時計以外で現在の時間を知ることは不可能。とはいえこうなれば、時計すらも正しい時間を刻んでいるとは限らない。


≪バスルーム≫
・この屋敷の中で最も明るい照明が使われている場所かもしれない。華美すぎる装飾は施されていないが、センスの良さを感じさせるローマ調の脱衣所や浴場がある。
・湯舟は広く、浮かんでぷかぷか漂うことが出来る。ジャグジーやその他さまざまな機能がついているが、ラザロなしでは起動方法が分からないだろう。


【まだ探索したい場所がある場合は、その場所の名前を仰ってください!間取りは細かくは決めていませんので、こんな部屋があるなら謎解き(?)のために見てみたいなー、なんてのもお気軽に!もし特にとりたい行動が無い場合は、次レスで時間を日暮れまで飛ばし、ラザロを目覚めさせる予定です!】

  • No.28 by とある青年と  2018-07-01 11:47:50 


(ベッドから降りるとまずは棺の方へと目をやる。先程何かがいたように見えたのと同じ場所にゆっくりと近づいてみた。そこはちょうどラザロの顔を見下ろせる位置で、しばし彼を見下ろした。絵画のように整った顔で色白の彼は目を瞑ると死体のように見える。一瞬過去の映像がフラッシュバックし、軽く頭をふるとため息をはいてから静かな歩調でまずは玄関へと足を向けた)

…まだこんなに未練があるなんて…昨日あれだけ人と親しくならないってラザロに言ったのに

(屋敷に閉じ込められているなんて彼の嘘、あるいは閉じ込められているのはラザロだけで取っ手を回せばすぐに自分はでられる…そんな淡い期待も胸にあったが、簡単に打ち砕かれてしまう。1人静かな玄関ホールにたち開かぬ玄関扉に額をつけて目を閉じるとまた不安や焦りが胸を支配した。帰りたい…大切なものはこの屋敷の外にも内にもないが、現世から切り離されることで幸福だったあの時の時間すら奪われたようで胸が苦しい。そこで自嘲気味に笑う。そんな過去とは決別しただろうと、全部捨ててきただろうと。額を扉から離すと深く呼吸をする。彼は吸血鬼、それならば活動時間は夜だろう。彼が起きるのにはまだ時間がある)

…すごいな

(浴室に1人立ちまた独り言が漏れてしまった。自分の家の風呂とは比べ物にならない広さと格式の高さ。風呂にはいろいろと機能がついているようだがさっぱりわからない。少々残念に思いつつも結局はいつも自分のアパートでしているようにシャワーだけで体を綺麗にして浴室を後にした。バスローブを拝借すると自分の服を洗わなければなと汚れ物を見下ろす。だがランドリーの場所はまだ知らなかった。仕方なくバスケットに服を入れてそれを手にすると昨日通された応接間へと向かい椅子へと座った。
ここから出られないんだ、と改めて自覚する。一生ここから出られないのなら自分が望んでいた煩わしい人間関係を全て断ち切ることができるじゃないか、という思いと自分の夢とそれに連なる大切だった人をなくしたくないという思いが交差する。頭を抱えるようにして机に突っ伏すと湧き上がってくる過去を必死に胸の底に押し返していた)

【ロケーション詳しく出していただいてありがとうございます!探索だとひたすらソロルになっちゃいますし、早くラザロくんと絡みたいので次レスで夕暮れまで進んでいただいてもよろしいでしょうか?ハリーはこのまま応接間にずっといたということでお願いします!】

  • No.29 by とある青年と  2018-07-01 11:47:50 


(ベッドから降りるとまずは棺の方へと目をやる。先程何かがいたように見えたのと同じ場所にゆっくりと近づいてみた。そこはちょうどラザロの顔を見下ろせる位置で、しばし彼を見下ろした。絵画のように整った顔で色白の彼は目を瞑ると死体のように見える。一瞬過去の映像がフラッシュバックし、軽く頭をふるとため息をはいてから静かな歩調でまずは玄関へと足を向けた)

…まだこんなに未練があるなんて…昨日あれだけ人と親しくならないってラザロに言ったのに

(屋敷に閉じ込められているなんて彼の嘘、あるいは閉じ込められているのはラザロだけで取っ手を回せばすぐに自分はでられる…そんな淡い期待も胸にあったが、簡単に打ち砕かれてしまう。1人静かな玄関ホールにたち開かぬ玄関扉に額をつけて目を閉じるとまた不安や焦りが胸を支配した。帰りたい…大切なものはこの屋敷の外にも内にもないが、現世から切り離されることで幸福だったあの時の時間すら奪われたようで胸が苦しい。そこで自嘲気味に笑う。そんな過去とは決別しただろうと、全部捨ててきただろうと。額を扉から離すと深く呼吸をする。彼は吸血鬼、それならば活動時間は夜だろう。彼が起きるのにはまだ時間がある)

…すごいな

(浴室に1人立ちまた独り言が漏れてしまった。自分の家の風呂とは比べ物にならない広さと格式の高さ。風呂にはいろいろと機能がついているようだがさっぱりわからない。少々残念に思いつつも結局はいつも自分のアパートでしているようにシャワーだけで体を綺麗にして浴室を後にした。バスローブを拝借すると自分の服を洗わなければなと汚れ物を見下ろす。だがランドリーの場所はまだ知らなかった。仕方なくバスケットに服を入れてそれを手にすると昨日通された応接間へと向かい椅子へと座った。
ここから出られないんだ、と改めて自覚する。一生ここから出られないのなら自分が望んでいた煩わしい人間関係を全て断ち切ることができるじゃないか、という思いと自分の夢とそれに連なる大切だった人をなくしたくないという思いが交差する。頭を抱えるようにして机に突っ伏すと湧き上がってくる過去を必死に胸の底に押し返していた)

【ロケーション詳しく出していただいてありがとうございます!探索だとひたすらソロルになっちゃいますし、早くラザロくんと絡みたいので次レスで夕暮れまで進んでいただいてもよろしいでしょうか?ハリーはこのまま応接間にずっといたということでお願いします!】

  • No.30 by 吸血鬼  2018-07-01 13:56:21 



(ハリーが風呂から上がると、何やらキィキィ鳴きながらコウモリたちがやってきた。どうやら、洗濯物の入ったバスケットを寄越せと言っているようだ。半ば奪い取るようにして、コウモリたちは協力してバスケットを持ちながらどこぞへと忙しそうに消えていった。ハリーが応接間に腰を落ち着けると、それを待っていましたと言わんばかりに、またコウモリたちがやってくる。運んできたのは、暖かいスープとパン、芋のソテーとオレンジジュースなどの、簡素な食事。どうやら昨晩のうちに、ハリーの食事や身の回りの世話をするよう、ラザロから申し付けられていたらしく)


.....ここにいたのか。風呂はどうだった?


(まだ完全な日没ではないが、時刻もそろそろ逢魔が時。ラザロはいつもより早めに目を覚まし、自身もさっと入浴を済ませた。ふと応接間を訪れれば、そこに彼の姿を見つけて、改めて実感する。昨夜、起こるはずのない奇跡が起こったことを。否、奇跡などという綺麗なものではないのだろう。これを奇跡と呼ぶにはあまりにも暴力的すぎる)


寒くないか、そんな格好で。明日までに、何枚か簡単な衣服を拵えさせよう。多少不格好でもよければ、俺の服を貸すが


(そういえば、ハリーはまだバスローブ姿だ。そろそろ陽も落ちるし、この屋敷は自分に合わせてあまり暖かい造りになっていない。人間には寒さは堪えるだろうと、自分の着ているジャケットを脱いでハリーに羽織らせようとする。さきほどまで着ていたというのに、ジャケットから一切の体温を感じられないことから、改めてラザロが体温を持たぬ冷たい化物だということを思い知るかもしれない)


【かしこまりました!要所要所でプチ確定ロルを使ってしまって申し訳ございません、問題があれば書き直しますので遠慮なく仰ってください!】

  • No.31 by とある青年  2018-07-01 17:22:45 


あぁ、ありがとう

(応接間でじっと動かないでいると使い魔達が食事を運んできてくれる。簡単なメニューだったが、どれも大量生産で作られた学食よりも美味しいものばかりだ。広い屋敷、豪華な風呂、身の回りの世話は使い魔がやってくれる…これで自由に出入りさえできればこの上なく快適な生活をこの屋敷で送れただろう。同居人の吸血鬼だって怪我さえ気をつけていれば特に害はなさそうだ。唯一の問題をあげるなら彼と馬があいすぎてしまうことだろうか。外の世界ならば仲良くなりそうな奴を避けるのは簡単だったがこの閉鎖空間では嫌でも会うことになる。彼は死にたがりだ、そんな人物と親しくなってしまえば、過去と同じ結果が待っている)

あぁラザロおはよう…であってるのかな?そうだね、用意してくれると嬉しい。君の服だと僕には大きいだろうから…でも今日だけは貸してもらっていいかな、さすがにこの格好のままはまずい

(それからずっと応接間で考え事を繰り返していると、ふいに彼の声が聞こえてそちらの方を振り返る。彼は死んだように眠っていたがこうやってきちんと動く彼をみるとどこか安心した。ジャケットをはおらせてもらうと「ありがとう」と短く礼をいうが、ハンガーにでも欲していたようにそれは冷たい。やはり彼は自分とは違う生き物なんだと改めて思い知らされるようだった)

…なぁ、変なこと聞いてもいいかな。この屋敷にゴーストって住み着いてたりする?髪が長い女性の

(傍に立つラザロを見上げながら明け方みた人影について尋ねてみる。ハリーは霊感があるわけでもなく、寝ぼけていたもののあんなものを見たのは初めてだったのだ。あれをみたのはこの屋敷のせいなのか、それとも彼が吸血鬼だからなのか…常識を超えたことがいろいろと起こる場所だ。早めにはっきりさせてほうがいいだろう。)

【いえいえストーリー進行上必要なこともたるかと思いますのでお気になさらすお使い下さい!】

  • No.32 by 吸血鬼  2018-07-02 15:14:29 



――――……。

(今日だけは服を、と言われて頷き、新品の部屋着やスウェットの類があったかどうかと記憶を辿っていれば、ハリーの口から飛び出した質問に、脳天に落雷が落ちたように思考が一瞬で停止した。数瞬だけ瞠られたアメジストの瞳、そして徐々に眉間にしわが刻まれてゆく。怒りや嫌悪、そういった類の感情がふつふつと腹の奥から湧き上がり、叫び出したくなる衝動をぐっと堪えてラザロは拳を無意識のうちに難く握り込んでいた)


……いつ、どこで見た。そいつは、何をしていた


(必死に感情を理性で抑え込み、怒鳴り声を我慢して低い声で静かに呟くように言葉を並べたラザロに、噴火寸前の活火山のような印象を覚えるかもしれない。無論ラザロはハリーに怒っているわけではない、この屋敷で彼は悪いことなど何一つとしてしていないのだから。ハリーからの質問に、逆に質問で返してしまったことを気に病む余裕も、今のラザロにはなく。滅多に怒らないご主人様の変貌を察知したのか、慌てたように屋敷中からコウモリが集まって来る。心配そうにラザロの周りを飛び回るものもいれば、気を和ませようと紅茶を運んできたはいいが慌てるあまり廊下にそれを零してしまうものも。騒々しい使い魔たちのおかげで、ラザロは徐々に冷静さを取り戻し、爪が手のひらに食い込んで出血してしまうほどに固く結ばれていた拳を解いて)


…………心当たりは、ある


(そして漸く、ハリーの質問に答える。負の感情をむき出しにしてしまったことが心暗いのか、ハリーに背を向けながら。だがラザロ本人もその女の影が現れた現象に確証があるわけではないらしく、その返答は曖昧なもので)

  • No.33 by とある青年  2018-07-02 18:28:29 


ラザロ…?_____っ!待て、ラザロ…落ち着いて…僕は、なにを……

(問いかけに対して一瞬静止した彼を不思議そうに眺めていると、その顔にはふつふつと負の感情が湧き上がっていた。最初こそ驚きの顔を浮かべたがラザロの顔に憎悪が増すほどに、今度は恐怖心に襲われた。思わず派手な音を立てながら立ち上がりゆっくりと後退していく。使い魔たちが異常に騒いでいて今がまずい状態であるということを一層に思い知らされた。恐怖で体の震えが止まらかった)

…僕がみたのは君が眠るのを見下ろしてる女性の霊だ。ラザロ、その…不用意なことを言ったみたいだ、ごめん

(ラザロが冷静さを取り戻してもまだ震えは止まらなかった。この屋敷にきて初めて本気で命の危機を感じたからだろう。だが今背中を向けて立つ彼からは憎悪の類は感じられず彼が抱える闇に閉ざされているようだった。ゆっくり足を進め、震える手を彼の背中に添える。生気のない冷たい背中だが、それでも彼に触れることで震えは止まった。彼の質問に答えつつも、彼の立ち入ってはいけない領域に入ってしまったことを謝罪する。だが一方であの女性の影がラザロにどんな闇を落としているのかなぜか無性に気になって仕方がなかった。)

  • No.34 by 吸血鬼  2018-07-02 19:29:24 



……俺が眠る傍らに、それがいたと……?


(その女性の影を“それ”と呼ぶ辺り、ラザロがどれほど深い嫌悪を抱いているかがうかがえるだろう。眠っている、すなわち一番無防備な姿を晒している自分のすぐ横にそれがいたのかと思うと、ラザロはもう頭に血が昇るのを通り越し、もともと生気のない顔からさらに血の気を引かせて)


――!……いや、お前は何も悪くない。取り乱して済まなかった。お前は、無事か?その女に、何もされていないか。もし、覚えていればでいいんだが……その女の特徴を、教えてくれないか。体型や、髪の色、どんな些細なことでもいい


(ふと背中に温かい感触を感じ、一瞬だけ身震いする。誰かに触れられるなんて久しぶりのことだったし、そもそも自分にとって“触られる”ということは嬉しいことではない。だが不思議なことに、ハリーに触られることに嫌悪は感じなかった。そのことを訝しむ一方で、ハリーを怯えさせてしまったことを謝る。目を見ながらでなければ謝意は伝わらないかとも思ったが、また彼が怖がるといけないという思いから、あえて背を向けたままで。彼女が単なる“ゴースト”だとするならば、実体を持たないそれは自身に干渉できないため、そんな心配は無用だろう。ラザロの言葉の端々から、女の影はたくさんの意味で異様な存在であることが感知できる。ラザロ自身も確信があるわけではないから、その女の影の心当たりについて詳しく説明するのは、ハリーが見たそれが本当に自分の思い描くそれと一致したと確信できた時にすべきか、と思案していて)

  • No.35 by とある青年  2018-07-02 20:32:44 


…そうだ、僕がみた限りは君に何かをしようとしてるわけじゃなかったけど…ラザロ、君顔色が…大丈夫か?

(このままあの女性の話を続けてもいいのか少し迷ったが、彼が望むのならばと会話を続ける。後ろの位置から彼の隣へと移動するといつも白い彼の顔はより一層生気がなくなっていてぎょっとした。思わず背中に添えていた手を肩に回すような形にする。医者を目指す者の癖か、頬に手を添え彼の意識を確かめようとした)

いや、気にするな。君のその様子からみて彼女は君に…悪い影響を及ぼしてる。僕はなにもされてないよ。ベッドの上から見ただけなんだ。特徴的なのは濃い紺色の髪が腰くらいまであることかな、それ以外は…ごめん寝ぼけてて覚えてない。なぁラザロ、彼女…何者なんだ?いや、答えたくないならそれでいいんだけど…

(何者かは分からないがあの女性がラザロを正気でなくすのは確かで彼が悪いわけじゃない。だが彼の心をここまで乱す彼女は何者なのだろうか。こちらに危害を加えてくる可能性がある危険な存在で、ラザロのコントロール下にはない。ラザロの口ぶりからすると彼女はラザロの命を狙っているのだろうか。そうやって考え事をしていると思わずその疑問を口にしてしまう。彼が答えてくれるかは分からないが、ラザロの心に介入するその女を知っておきたいと思ったのだった)

  • No.36 by 吸血鬼  2018-07-02 21:04:37 



ああ、大丈夫……大丈夫、だ


(ハリーの手が頬に触れると、長年縁のなかったその温かみに、一瞬だけ驚いたように身じろぎする。医者を志す者のある種義務的なスキンシップなのだろうとは思うが、それでも淡白な性格の彼が自分の頬に触れてきたことには、顔には出さないものの驚いていた。大丈夫、と繰り返し答えたその言葉は、ハリーへの返答というよりも自分自身に言い聞かせているようで)


濃紺の長髪……恐らく、間違いないだろう。その女こそ、俺を此処に閉じ込めた張本人であり、この屋敷の真の主。今やこの屋敷そのものへと姿を変えた、凶悪な魔女だ。まさか、生前の姿で現れるとは……


(ハリーが覚えていた身体的特徴に、長い溜息を吐いた。脳裏によみがえるのは、絶世の美女というわけではないが、触れれば火傷し、存在ごと虜にされてしまいそうな、蠱惑的な色気を持つ禍々しい魔女の姿だった。実体か幻かは分からないものの、その姿をその目ではっきりと捉えてしまったハリーに、彼女の存在を隠すのは得策ではないと判断し、ハリーの質問に偽りなく答えて。この数百年間、一度たりとも彼女が姿を現すことなどなかったので、それをハリーが見たという事実はにわかに信じ難く。そしてふと思ったのが、ハリーが彼女の存在を深く知ろうとした、ということだ。淡白な性格で人の事情に深入りしない男、というイメージを彼に持っているラザロにとって、ハリーがその女に興味を持ったことが印象的だった。だがまあ、自分に危害を及ぼす存在やもしれぬ謎の女性のことを知っておきたいというのも、防衛反応の一つであるかと一人勝手に納得して)

  • No.37 by とある青年  2018-07-02 22:11:37 


あぁ、ごめん。つい癖で…

(ごく自然な動作で彼の頬に触れてしまい驚いた様子をみてようやく自分からスキンシップをとってしまっている事実に気づく。急いで手を離すも、大丈夫だと繰り返す彼を落ち着かせるように背中を軽く撫でた。一体何をやっているのだろうか。他人に深入りしないとあれほど誓ったはずなのに、彼を放っておけない自分がいた)

魔女…また凄いのが出てきたな。生前、ということはもう死んでいるのか。彼女が君と僕を閉じ込めている元凶…それで君は彼女に対して怒ってたのか。君、彼女に何かしたの?

(寝ぼけ眼でみた彼女はそれほど凶悪そうには見えなかったが、自分がここから出られない原因は彼女にあるらしい。こんな屋敷を作り出しある程度の力を持つラザロを閉じ込めた上、死んでも幽霊のように姿を現すとは、彼女も相当な力を持っていそうだ。ここまで聞いてしまえばもっとラザロと彼女の関係が気になってしまう。それは魔女の情報からラザロのことを知りたいという欲求の現れだったが、ハリー自身それには気づかずにいる。無意識のうちにハリーは彼のことをもっと知りたいと願っているのだった)

  • No.38 by 吸血鬼  2018-07-02 23:13:58 



謝ることではない。……存外冷たいわけでもないらしいな


(無意識下での行動であったことに、ラザロは微笑とともに気にするなと告げる。困っている者や弱っている者を放っておけないたちなのだろう、そんなハリーを冗談交じりに軽くからかって)


穏やかな死を迎えたわけではなかったがな……。俺に非があるとするなら、魔女と出逢ってしまったことだ。言っただろう、お前も俺も不運だったのだと


(もう死んでいるのか、との言葉に、魔女が命を擲った真相の記憶がよみがえり、少しだけ眉をひそめて嫌悪感をあらわにした。自分が魔女の杖を盗んだり、魔女のことを誑かしたり、“悪いこと”なんて一つもしていなければ、こちらから能動的に魔女へ関わりを持とうとしたことすら一度もない。いわば一方的にこの状況に追い込まれた現状を、昨日と同じように不運だと表現して)

  • No.39 by とある青年  2018-07-02 23:36:04 


ははっ、まぁ僕の悪い癖みたいなものだよ。他人と関わりたくないなら他人に優しくしなきゃいいのに

(彼の柔らかな笑みを見るとこちらの顔にも笑みが浮かぶ。自分のことを客観的な視線で評価しつつ、これじゃあダメだと首を降っていて。実際この屋敷に来てから調子は狂いっぱなしだ。強制的に共同生活を強いられているせいか、それとも、ハリーが感じた通り彼とうまがあってしまうせいなのか…どちらにせよこのままでは長らく息をひそめていた感情が溢れてしまいそうだ)

あぁ、ごめん。そうだ…君も不運で閉じ込められたんだったな……なぁ、本当に君はこの屋敷に閉じ込められたことを不運だと思ってるのか?だって君は…血を飲まずに断食して、死のうとしてるんだろう?それなら、こうやって1人でいれる空間はひっそり死ぬには最適だ。僕も…ここで1人閉じ込められて全ての関係を遮断できたら…まだ未練はあるけど、でも…1人で死ぬっていう願いは叶えられる

(先日聞いたことをまた質問してしまったと手をひらりと返して謝罪した。彼が内心別のことで気分を悪くしていることには流石に気づかない。だが、そこでふとした疑問が浮かぶ。彼の中にある矛盾のようなもの。閉じ込められて憤っているのになぜか断食を選択している。死のうとしている。閉じ込められたことは確かに不運だが、死のうとしているのならば理想の場所ではないか。もしここに閉じ込められたのが彼ではなく自分だったら…医者になる夢はまだ捨てられないが、過去とは完全に断絶することができる。それはそれで、理想ではないかと暗い天井を見上げて)

  • No.40 by 吸血鬼  2018-07-03 00:01:53 



……案外、深層意識では真逆なのかもしれないな。無意識下で他者との繋がりや温もりを求めているから、本能的に人へ温かく接しているのかも。与えよさらば与えられん、と言うしな


(自分の行いを反省するかのように首を振るハリーを眺めつつ、ふと頭に浮かんだ何の根拠もない仮説を述べる。もしかしたら彼は、自分で言うほど一人が好きなわけではなくて、ある程度誰かとの繋がりに飢えているのではないか、と。それが当たっていようがいまいが、ハリーの持つ優しさは先天的なものであることに、疑いはなく)


そうだな……もし今、俺がこの屋敷に囚われず自由の身であったならば、より美味い血を求めて旅をし、使い魔たちと名実共に満たされた日々を送っているだろう。この屋敷には、死ぬことしか残されていないんだ。出来ることならば……夜風を感じ、仄かな月明かりの下で、悠々と生きていたい


(確かにここは、死ぬには最適な空間である。だがラザロが緩やかに死へと向かいつつあるのは、決して彼の本意ではなく、間違っても死にたいわけではないことを説明して。ふと応接間の分厚いカーテンに触れ、少しだけそれを捲って遥か遠くに鎮座する月を見上げながら、同じくらい遥か遠くに位置する今はなき自由へと想いを馳せて)


…………そうか。だが生憎、その願いは叶えられんな。俺はこのまま何も口にしなくても、少なくとも人間のお前よりは長生きする。お前が望まずとも、俺が最期を看取ることになるよ、ハリー


(ハリーが、この屋敷に閉じ込められたことに少しでも前向きな姿勢を持ったことに驚きながら、深く頷く。彼もまた、心に深い傷を負っているのだろう。そのことについて気になりつつも、今は彼の過去を探るより、どこか悲しそうな様子の方が気がかりだった。彼は一人で死にたいと言うが、果たして本当にそれが心の底からの本音なのだろうか。そう思いを巡らせつつ、もう一つ気になるのは、彼が未練と口にした夢のことだ。人との繋がりを断つことは本来簡単なことではないが、彼はそれをあっけらかんと達成している。そんな執着心の薄そうな彼がそこまでしがみつく夢なのだから、よっぽど大切な夢なのだろう。そしてその夢は、この屋敷の中では叶えられない。ラザロは少しずつ、本当はこの屋敷からハリーを解放してやれる方法が一つだけあることを打ち明けようかと悩み始めていて)

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