吸血鬼 2018-06-27 00:10:52 |
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ラザロ…?_____っ!待て、ラザロ…落ち着いて…僕は、なにを……
(問いかけに対して一瞬静止した彼を不思議そうに眺めていると、その顔にはふつふつと負の感情が湧き上がっていた。最初こそ驚きの顔を浮かべたがラザロの顔に憎悪が増すほどに、今度は恐怖心に襲われた。思わず派手な音を立てながら立ち上がりゆっくりと後退していく。使い魔たちが異常に騒いでいて今がまずい状態であるということを一層に思い知らされた。恐怖で体の震えが止まらかった)
…僕がみたのは君が眠るのを見下ろしてる女性の霊だ。ラザロ、その…不用意なことを言ったみたいだ、ごめん
(ラザロが冷静さを取り戻してもまだ震えは止まらなかった。この屋敷にきて初めて本気で命の危機を感じたからだろう。だが今背中を向けて立つ彼からは憎悪の類は感じられず彼が抱える闇に閉ざされているようだった。ゆっくり足を進め、震える手を彼の背中に添える。生気のない冷たい背中だが、それでも彼に触れることで震えは止まった。彼の質問に答えつつも、彼の立ち入ってはいけない領域に入ってしまったことを謝罪する。だが一方であの女性の影がラザロにどんな闇を落としているのかなぜか無性に気になって仕方がなかった。)
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