Destiny ─ 始まりの冒険の書 ─ / 非募

( 倒れた後､気を失っていたのか冷たい感触が頬から伝わり目を薄ら開くと牢屋の中は薄暗く､その中で一筋の光が見え貴方が助けに来てくれたと思い､ハッと上体を起こすもそこには盗人が居て｡少し睨み付けるように見れば異世界について聞かれて )──･･私は何も言わない。貴方達に言うくらいなら死んだ方がマシよ！( 断固して自分の世界の事を言わずにいれば口走ってしまい盗人が"望み通り始末してやる"と近付きナイフを持つ手を上げると､目をぎゅっと閉じ )


( / 有難う御座います！私もとても幸せです！凄い簡易で展開の早いアジト誘拐イベントですみません･･｡デル○ダール城下町に行ってみたいです！調べただけで中はよく分からないのですが･･｡後はクエスト？みたいな事も｡主様もやりたい事があったら仰って下さい！はい！私も今からドキドキです！では､此方も失礼しますね^^ )

──マユ…ッ！( 漸く彼女が捕らわれている場所に辿り着き、張り上がる彼女の声にばっとそちらを向けばまさに今盗人が彼女に襲いかかろうとしているところで。走っても間に合わないと判断し、咄嗟に腰の短剣抜くとナイフを持つ相手の手首目掛けてブーメラン代わりに投げつけ。見事命中しナイフを落とした隙に飛びかかり攻撃を仕掛け、持ち前の身のこなしで盗人達を次々と蹴散らしていき。怒りを露にした眼差しで倒れている彼等を見下ろし言い放ち ) テメェら…二度とマユに近付くな。今度こんな真似したらこんなもんじゃ済まないぜ。
( 覚えてろ、等お決まりの捨て台詞を吐いて逃げ出す盗人たちを尻目に、彼女の元へと屈みこめば支えるようにして心配そうに顔を覗き ) 大丈夫か、マユ…！…ッ、怪我してるじゃねぇか…！此処はいつアイツ等の仲間が来るかわからねえし、取り敢えずヴァンの元へ戻ろう。手当てしねえとな。…ちょっと悪いな、しっかり掴まってろよ。( 足の怪我を見付けては悔しげに顔を歪め。沸き起こる怒りを抑えつつ、まずは安全な場所で手当てが必要だと考え。一言断った後彼女を抱き上げるとそのままアジトを脱出しヴァンの元へと )

( 心の中で恐怖に怯えつつも何処か覚悟を決めたような感じで目を閉じていると､人が倒れる音がし恐る恐る目を開ければそこには貴方の姿が｡顔を上げれば盗人を倒して行く貴方の勇姿に圧倒し､駆け寄ってくれた貴方を涙目で見つめ )･･カミュさん･･怖かった｡助けに来てくれて有難う御座います･･｡はい･･( 貴方の声を聞き安心すると今は頷き黙って抱えられ､服を力無く掴み胸元に頬を寄せて堪えきれなくなった涙を身体を震えながら流しては､そのまま身を預けて )

──…ここまで来れば安心だな。ヴァン、周りを見張っていてくれよ。( 彼女を抱き抱えヴァンの元に戻る間も伝わる彼女の震えや時折鼻を啜る音に余程怖かったのだろうと胸が痛み。特別な言葉をかける代わりに抱く腕に力を込めると、待っていたヴァンに一声かけ。そっと彼女を下ろすと、申し訳なさそうな表情で真っ直ぐに見つめ ) …すまない、マユ。お前を守るなんて偉そうな事言って、怖い思いさせちまって…。情けなくて合わせる顔がねえよ…。( 怯えさせた上に怪我までさせてしまい、辛そうに視線を外し。道具入れから処置に使う道具を取りだし怪我の手当てを始めるも、己の無力さに堪えきれず悔しげに呟いて ) …ごめんな、少し滲みるぜ。こんな時回復魔法が使えりゃな…。

( アジトから離れた場所に向かう途中でも貴方の腕の中で泣いていて､涙を拭っていると何も言わずに力を込め抱えてくれる貴方の温もりに優しさを感じ｡顔を上げたら再び泣いてしまいそうで､少し俯き目を細め心の中で感謝を述べて｡下ろされると見つめ返し貴方の言葉に首を振り弱々しく紡ぎ )･･私は信じてました｡カミュさんが助けに来てくれると｡旅には傷の１つや２つは付き物ですよ──･･っ！少し滲みますね･･あの時逃げなかった私のせいでもあるので､そんな顔しないで下さい｡( 傷の手当てを受けるも､やはり滲みて痛みに少し肩を跳ね眉下げ笑えば｡普段の笑ってる貴方の顔が見たくて手を伸ばし頬に手を添えれば離し｡咄嗟に？マークが浮かび )･･回復魔法？消毒以外にも直す方法があるのですか？

マユ…。( 彼女が拐われるのを阻止できなかった事を悔やむ自分に優しい言葉や笑顔を向けてくれる彼女に心が暖かくなるのを感じ、ぽつりと名前を口にし ) ああ、ホイミ系の呪文は回復効果があるんだ。マユの怪我も一発で治るんだが…生憎オレは使えなくてさ。その足で歩くのは辛いだろ。女神像までヴァンに乗っていけよ。──マユを頼んだぜ、ヴァン。( 悔しさと情けなさを感じながら事実を語り。ヴァンを撫でながら話しかければ了解だと伝えるように一鳴きし、彼女に鼻先を擦り付けていて )

呪文を使って傷を癒すのですね･･｡やはり私の居た世界とは違いますね！杖からも炎が出ますし｡傷が直るなんて正に魔法です！それを使える人がいるだなんて･･本当に別世界に来ちゃったんだ･･｡カミュさんが使えなくてもこんな傷は早く直りますから！( 貴方の話を聞けば傷まで直せる魔法もあるとは驚き目を瞬かせ､やはり異世界だけあってほんの少しだけ貴方が遠い存在に見えて小さく呟き｡再び元気の無い貴方にぐっと拳を作り笑顔で言っては )はい･･ではヴァンに少しの間だけ乗らせてもらいますね( 頷くとヴァンの鼻が擽ったいのか片眼を瞑り微笑み頬を撫でながら"ヴァンも待たせてごめんね"と言えば立ち上がり馬に乗ろうとするも怪我で足が上がらず､どうしようと戸惑っていて )

──…何だかお前に励まされてばかりいる気がする。お前の笑顔見てると元気になるし、何だか安心するんだ。( 傷口の痛みや心の傷を抱えながらも笑顔を浮かべる彼女、出会って間もないのにどれだけ元気を貰って来ただろう。改めて彼女の存在に感謝し柔らかな笑みを浮かべ ) ああ、そうだよな。ほら、乗せてやるよ。( ヴァンに乗れない事にはっと気付けば、片腕で彼女を抱えてひょいと一緒にヴァンの背中へ乗り、手綱を握らせると自分はヴァンから降りて ) しっかり掴まってろよ、マユ。ゆっくり行こうぜ。

──･･･あっ､１人で乗れます！･･っ､ごめんなさい｡ありがとうございます･･( 乗れずに戸惑っているのを分かってくれたのか抱えられると驚き｡先程もアジトから運んでくれた時に重くは無かったのかと頭の片隅にあったので申し訳が無く思うも軽々とこなす貴方に照れて頬を紅くし言って｡綱を持ちヴァンを撫でるとゆっくりと動き出し )さっきのお話なんですけど･･｡私､図々しいとかお節介なんて思われてたりするのかなって少しは考えてました｡でも私も此処に来てカミュさんに助けてもらって今もこうして元の世界に戻る方法を一緒に探してもらってて･･｡恩返しとはいきませんが私はカミュさんと笑っていたいんです｡だからカミュさんが悲しい顔をしていたら笑わせてみせます･･いつかその時が来ても･･( 少し俯きながら言葉を紡ぎ､いつか戻る方法が見つかり笑ってさよならが出来るように笑顔でいる事も大切なんだと考えていて｡最後は顔を上げ笑顔を向けて )

…そうだな。いつかお前が居なくなっちまうのは寂しいけど、それまでお前をたくさん笑顔にさせたい。この世界に来て良かったって思えるようにな。( いつか来る別れのことを思うと胸が小さく痛むが、彼女には笑顔でいてほしい。もう二度と怖い思いをさせたりしない、泣かせたりしないと胸に誓いながらヴァンの背中の彼女を見上げて笑みかけ。その後、時折現れる魔物を倒しながら女神像目指して歩いていけば視線の先に漸く見えてきて、少しだけ足早になり ) ──お、あった！マユ、あれが女神像だ。ヴァン、もう少しだから頑張れよ。

──･･･はい｡良い旅にしましょう( 貴方と目を合わせ微笑み上記を述べて｡この旅が思い出になると分かると胸の奥が締め付けられて､この気持ちは何だろう？と胸元に手を添え俯き考えて｡次々と魔物を倒して行く姿に後ろから杖で援護していき｡同じく少し先の方へ女神像らしき物が見えると貴方の言葉を聞き確信して表情を明るくさせ )はい･･あれが女神像ですね！神聖なる場所･･何だか不思議な輝きです！( ヴァンを撫で少し前のめりに女神像を見据えて )

此処までくれば安心だ。ほら、掴まれ、マユ。( 無事女神像まで辿り着けばふぅと一息つき、相手を見上げて笑顔を向け。一先ず彼女をヴァンから下ろそうと片腕で抱えてはそっと安全な場に座らせて ) 怪我してるのに頑張ったな、マユ。お前もな、ヴァン。腹減っただろ。( 怪我をしていてもしっかりと援護してくれていた彼女の頭をぽんぽんと撫でた後、ヴァンも撫でてやり ) さて…まずはテントを組み立てるか。俺がやるからマユはヴァンに餌をやってくれるか？( 暗くならない内に早速作業に取り掛かろうと、彼女にはヴァンの食料となる野菜が入った袋を手渡し )

──･･･これが女神像ですね｡はい､ありがとうございます( 目的の場所へ到着し､初めて見る女神像をまじまじと見つめていれば､馬から下ろしてくれると言う貴方の言葉に甘え肩を掴むと近くなる距離にどこか緊張して座り )いえ･･私はカミュさんとヴァンに頼りきりです｡だから私に出来る事をしたいです･･何から何までありがとうございます｡わ、私はまだお腹は大丈夫です！( いつも助けてくれるのは貴方とヴァンで､頭を撫でられ出来る事が限られてると思うと少し切ない表情をし｡この前の食料調達の時にお腹の音を出してしまった事を思い出すと慌ててお腹を掌で押さえて )はい！私を乗せた分きっと空いてますね｡あっ！カミュさん！今夜の料理は私に作らせて下さい！( 袋を受け取り立ち上がりヴァンを撫で餌をあげていれば思い立ったように提案して )

ははっ、腹のひとつくらい鳴った方がマユらしいぜ？( 可愛らしい顔にそぐわない腹の音を聞いたあの時の事を思い出し、笑いながら冗談を飛ばし。ヴァンに餌を与える様子を見守りながら器用にテントを組み立て、夕食についての返事を ) バカ、お前まだ怪我が治ってないんだから無理すんなって。でも…サンキュな。一緒に作ろうぜ。無理しない程度にな。( 彼女の心配をしているものの役に立ちたいという気持ちはしっかりと伝わり、その気持ちを汲んで笑顔を向けながら提案をして )

わ、私らしいとは･･どうゆう意味ですか！？( 貴方からの印象がお腹の音が大きい女と思われてると思い慌てて顔を赤くし､冗談でも自分にとっては消し去りたい過去で｡笑い飛ばす貴方を見ては頬を膨らませ訊ねて )･･大丈夫です！手なら動かせますし！何からお手伝いしましょう？( ヴァンに餌をやり終え撫で､貴方の方へ歩み寄り隣に立てば屈み指示を待ち )

元気で安心するってことだよ。( 頬を膨らませ抗議してくる様子を見、笑いながら頭をぽんぽんとして宥め ) 昼間買った材料でスープを作ろうぜ。オレはそこの川で水を汲んでくるから、マユは野菜を切ってて貰えると助かる。( 頷くと相手に指示をしながら昼間買った野菜、まな板やナイフ等調理器具を準備し )

──･･カミュさんが元気になれるなら嬉しいですけど･･やっぱり､あの出来事は恥ずかしいので記憶から消して下さい･･( 頭を撫でられ怒っていた感情が照れ笑いに変わり｡しかし府に落ちず恥ずかしい自分を思い出して欲しくない為にお願いをして )はい！スープは大好きです！川は流れが早いかもしれませんので気を付けて下さいね｡野菜を切りながら待ってます( 夕食にわくわくと胸を弾ませ頷き､見知らぬ土地に貴方へ注意を促し切り株に座ると早速ナイフを持ち野菜を切り始め )

( 役割を振り分け、川で水をくむ作業も何だか楽しく感じるのは彼女と一緒だからだろうか。遠目から彼女が一生懸命野菜を切る姿が見え、自然と頬が緩んでしまい。水をくんで彼女の元へ戻ると鍋に湯を沸かす準備をしながら声かけ ) ──お、作業が早いな。スープなんだけど、野菜の他にベーコンでも入れた方が美味そうだよな。

お帰りなさい･･こう見えて家でお手伝いしてましたから｡わぁ･･ベーコンも入れたらきっと美味しいです！もう少しで野菜が切り終わるので待ってて下さい！あっ･･カミュさん疲れてませんか？少しテントで休んでは？此処は魔物も来ませんし､教えてもらえたらスープ作りますよ？( 水汲みをして戻って来た貴方へ笑みを向けて､貴方からの提案に数回縦に頷き｡先程まで盗人に攫われていたのにも関わらず､こうして楽しく食事の準備をしていられるのもきっと貴方のお陰なのだろうと感謝をしつつ残りの野菜を切り終えようとした所､今まで盗人と戦い此処まで連れて来てくれた貴方の身体が心配になり少しでも休んでもらおうと話をし )

手伝いか…マユはいい子だな。オレは大丈夫だし、休まなきゃならないのはマユの方だろ。…あんまり頑張りすぎるなよな。( 母親の手伝いをする彼女の姿を想像しふっと表情緩め。彼女の気遣いを嬉しく思うものの、今休息が必要なのはどう考えても彼女の方であり。見知らぬ土地で気丈に振る舞う彼女が何だか愛しく思え、ぽんぽんと優しく頭を撫でながら微笑みかけ ) よし、こっちは準備が出来たぜ。( お湯が沸くとと彼女が切ってくれた野菜等を鍋で煮込み始め )