Destiny ─ 始まりの冒険の書 ─ / 非募

･･･はい！こんなネガティブになっては駄目ですよね！私は釣れる！って思いながらやってみます！ご指導を宜しくお願いします！･･･カミュさんって然り気無く優しいですよね｡私はこの優しさに何時も救われています｡有難う御座います｡( 初めての試みに難しい顔から意気込んだ顔へと変わりお辞儀をして｡靴を脱ぐと差し出してくれた貴方の手に自分の手を重ね自然と握り､その優しさにポツリと呟けば御礼を言って )

そうか？女と子供、それから困ってる人には優しくしないとな。滑らないよう気を付けろよ。( あまり自覚がなかったのかきょとんとするも、にっと笑いながら言葉を返し。彼女の手をとると浅瀬へと導き、補助がしやすいように身を寄せて餌をつけた釣竿を彼女に持たせ ) ほら、持ってみな。…この辺の魚はこうやって竿を低くして前後に動かしてればその内食いついてくる。( 下流の方を向くと説明と共に補助をし実際にやってみて )

──…はい！や、やってみます。( 隣で真剣に説明を聞き貴方の言われた通り竿を持つと緊張しているのか体が少し強張り手に力が入り、じっとその時を待っていると急に竿の先端が動き出し )…カ、カミュさん！！動いてます！どどどどうしたらいいのでしょうか…！？( 頭の中がパニックになり竿と貴方を交互に見つめて )

慌てなくていいぜ。引っ張られる感覚が伝わったら、竿をゆっくり持ち上げてみな。( 焦り出す彼女とは真逆に落ち着いた様子で伝え。竿を持つ手にくくっと感覚が伝われば、後は彼女に任せようとそっと手を離し ) 今だ、マユ。一気に持ち上げず、ゆっくりな。

──･･･カミュさんっ！離さないで下さい！( 冷静になろうとするも手を離され混乱して｡しかし魚は待ってくれず竿が動き続けていて心の中で落ち着こうと意を決してゆっくりと上げると小さな魚が釣れ )･･･わっ！･･･カミュさん釣れました！･･･釣れた！やったー！( 初めて釣れた感動と喜びに満面の笑みを浮かべ糸を持ち魚を近付け貴方に見せて )

ははっ、やるじゃんマユ。初めてにしちゃ上出来だ。( 喜びを噛み締める彼女を見て此方もにっと笑みを浮かべると、針から魚を外しバケツの中へ ) これだけあれば十分か。よし、戻ろうぜ。足元気を付けろよ。( 頷くと相手の手を取り浅瀬から出て、濡れた足を拭くようにとタオルを手渡し )

･･･はいっ！釣りって楽しいですね！でも私の魚が１番小さい･･･次はもっと大きい魚を釣ってみたいです｡タオルありがとうございます｡この魚って焼いて食べるんですか？( 初めて魚を釣れた事に喜び感想を言ってはバケツの中へと入れられた自分の魚を見ると目を数回瞬き貴方のより明らかに小さいと感じると次は頑張ろうと決心して｡手を掴み浅瀬へ移動しタオルを受け取ると足を拭きながら釣った魚をどう料理するのか聞いて )

ああ、焼いて食う。シンプルだけど新鮮な魚は美味いぜ。( 得意気な笑み浮かべ答えれば早速火をおこし釣った魚を焼き始めて ) ほら、マユの釣った魚、小振りでもすげー美味そうだろ？( 暫くして良い香りが立ち込め )

──･･･自給自足が出来るって良いですね｡はい､美味しそうな匂いがしてきました｡新鮮が１番ですもんね･･･早く焼けないかな･･｡( 手際よく作業を進める貴方に見惚れ切り株に座り自分の取った魚をじーっと見つめ早く焼けるのを今か今かと待ちわびて )

料理も釣りもみんな慣れだって。マユはこういう旅は初めてなんだろ？よくやってるよ。──あ、ほら、焼けたぜ。食べ比べしてみな。どっちも美味いはずだ。( 彼女の順応性を真面目に誉めると、そろそろかと串刺しにした魚を手渡し。自分が吊った大きな魚と彼女の小降りな魚、どちらも渡してニッと笑み )

カミュさんが指示してくれるお陰ですよ｡そうですね､家族と１回だけキャンプをした事はありますが釣りも旅も初めてです｡怖い事もありましたが･･･今はとても楽しいです！有難う御座います･･･頂きます！( 褒めてくれた事に首を振り､いつも貴方が居てくれるからだと伝えて｡異世界に来て数日が経ち殆どが初体験な事ばかりで不安もあるが今は楽しめている自分がいて｡魚を受け取り小さい方と大きい方を交互に食べると"とても美味しいです！"と頬を緩ませ )

家族とキャンプか…楽しそうだな。マユの両親もあったかい人なんだろうな。…ああ、オレもお前がいると楽しい。ありがとな、マユ。( 彼女の話を聞いていると温かな気持ちになり、穏やかな笑みで言葉を紡いで。美味しいと笑顔になる彼女に此方も嬉しくなっては柔らかく笑みながら本心を述べ。少し照れ臭くなったのか視線を外すと、自分も魚にかぶり付き、満足そうに笑み ) ン、うまい。

･･･きっとカミュさんが会ったら"真面目な好青年"だとか言いそうです｡私は足手まといなだけで･･･でも一緒に居て楽しいと思えてもらえて嬉しいです｡──･･･もう出発しますよね？今日中には町に着けそうですか？( もし自分の親と会わせたら､どうなるかと想像すると口角を上げクスクスと笑い｡貴方の紡いだ言葉に此方も照れてしまい顔を赤らめ視線を反らし魚をもぐもぐと食べてはこれからの予定を聞いて )

真面目な好青年が盗賊なんてするか？…でも、マユの両親の前じゃ情けねえとこ見せられないからな。( 誉め言葉にむず痒くなり、笑い飛ばしながらツッコミをいれるも、彼女の親だからきっと優しい人達なんだろうと穏やかな表情浮かべ ) あぁ、もうすぐ着くはずだ。こっちを突っ切る方が近道だけど、ちょっと険しいからな…。ここを道なりに行く方が無難だな。旅人もよく利用する道だし、強い魔物は出ないはずだ。( 残りの魚を頬張りながら地図を広げ、町までのルートを確認し )

でも私はカミュさんが盗んでる所を見たことありません｡ここまでしてくれるのは優しくて真面目だからです｡( 貴方が盗賊だとは思えなく出会ってから今まで一緒に旅をしてきた事で自分が思う貴方を話しては地図を覗き込み話を聞きながらルートを確認し )──･･･色んなルートがあるんですね｡そう言えば町の人には色々とお話を聞きましたが私達以外の旅人には聞いたことが無いですよね？旅をしているなら何か情報があるかもしれませんね｡道であったら聞いてみます！

マユにそんな風に言われると何ていうか…照れ臭いな。( 頭を掻きながら照れ臭そうに視線逸らし ) そうだな。旅人からなら何か情報を得られるかもしれない。たまに旅の商人に行き合う時もあるが、中にはぼったくりや変なものを売り付けようとしてくる奴もいるから気を付けろよ。マユは人が良いからな。…さて、そろそろ出発するか？( ルートを決め地図を閉じると、今まで経験した事から忠告して。腹も膨れたしと立ち上がっては問いかけ )

こんなに親切にしてくれる人は人生で初めてです｡それに､伝えたい時に伝えなきゃと思いまして･･･｡良い人ばかりでは無いのですね｡売り付けられたら断るようにします｡( 照れ隠しする貴方を見つめると微笑ましくなり此れからは言葉にして伝えたいと思い忠告を聞くと引っ掛からないように胸に決心して )──･･･はい！此処からは魔物も出ますよね､気を引き締めて町へ向かいたいと思います｡( 同じく立ち上がり少し寝癖のついた髪のまま真剣な表情を向け意気込み )

意気込むのはいいけど、寝癖つきまくりだぜ？( 真剣な彼女の思いはしっかりと伝わるのだが、真顔で寝癖というギャップに思わずくくっと吹き出してしまい。その部分に軽く触れてから頭をぽんぽんと ) まぁいいか、マユらしくて。さあ、行こうぜ。( にっと笑みかけるとヴァンを一撫でしてから歩き出し )

あ、あれ･･･さっき直した筈なのに｡寝癖が付いてたら笑われてしまいます｡──･･･あっ！待って下さい！( 撫でられ赤面し寝癖の付いた部分を必死に直しては終えると其処に二人の姿が無く探すと先に行く貴方とヴァンに声を掛け猛ダッシュで駆け寄り隣に並んでは )･･･カミュさん･･置いて行かないで下さい｡この辺の魔物って強いんですか？

この辺はそんなに強い魔物は出ない筈だ。だから旅人もよく利用するしな。…そういえばマユ、足はすっかり良くなったみたいだな。( 隣に並ぶ相手に安心しろとばかりに笑み掛け。たった今ダッシュしてきた様子を見てほっとしたような表情で )