いつでも、お傍に

いつでも、お傍に

執事  2020-07-30 19:43:59 
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お坊ちゃん、お待ちしております。

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  • No.701 by ヴィラ  2021-05-24 01:23:19 


おや、明日は空から槍でも降るかもしれませんね
(彼から勉強の用意をしろだなんて、どういう風の吹き回しだ。慣れた手つきで勉強道具が独りでに机に広がるイメージをしながら杖を降ったのだが、教科書たちが浮くどころか独りでに動いたのは全く関係のない観葉植物であり。…つまりはイメージが上手くできていないのだがそれにも気づいておらず、まだ少ししか力を使っていないのに既に息は荒く、)

  • No.702 by ノエル  2021-05-24 13:28:50 


(やはり、今日の彼は明らかにおかしい。……彼を試してみて正解だった。この呼吸の乱れ具合、イメージが続かない、つまりは集中力の途切れ…これらの症状から導き出される結論なんて限られているだろう。彼の様子からしておそらく、今の自分の状態でさえ理解していないのではないか。…ともかく、このまま放っておくわけにはいかない。側にあった椅子の一つを引くと、そこに座るよう指示をして)
…一度座れ。お前は今日、魔法を使えていない。

  • No.703 by ヴィラ  2021-05-24 21:06:44 


…お坊ちゃんには言われたくないのですが…
(魔法が使えていない?彼に言われるということは、認めたくはないが本当に使えていないのだろう。それを彼に指摘されてからやっと気づくだなんて_そういえば、今日は考えがまとまらない。まるで透明のフィルムに頭が覆われたようだ。ふらりとよろけるようにして彼に言われた通り椅子に座れば、どこか焦点が合っておらず顔も火照っていて、)

  • No.704 by ノエル  2021-05-25 06:53:31 


今日はもう休めヴィラ、凄い熱だぞ……
(ぺたり、座り込んだ彼の額に、自身の手のひらを押し当てる。熱い。いくら執事とは言えど、こんな状態で仕事なんて頼めるわけがない。部屋まで戻って安静にしているように促し、そっと彼の背に手を当てて)
取り敢えず寝室まで戻るぞ、……動けるか?

  • No.705 by ヴィラ  2021-05-25 07:33:31 


は、………すみません
(凄い熱だなんて、そんなはずはない。なぜなら、彼の世話をするにあたって、まずは自分の体調が万全でなければ仕事の効率も何もかも落ちるからだ。だからこそ気をつけていたはずなのに、1度熱だと言われると自分の状態がやっと自覚できたようで、素直に彼の言うことを聞けばゆっくり立ち上がって)

  • No.706 by ノエル  2021-05-28 00:09:47 


(立ち上がった相手を支えながら廊下を通って彼の寝室まで移動し。そのまま彼を寝かせて布団を掛けると同時に口を開いてそう言い残し、濡れタオルを取りに行くため洗面台の方へと足を進め)
今日一日はしっかり休むんだな。今タオルを持ってくるから、

  • No.707 by ヴィラ  2021-05-28 04:11:24 


…どこに、行かれたのですか…
(情けない、これでは執事の意味が無いではないか。大人しくベッドで寝ていたのもほんの少しで、上半身だけ起こして辺りを見れば彼の姿が見当たらず。熱さと怠さ、加えて鈍く響くような頭痛で頭が回らず、ついさっき彼の言っていたことすら思い出せなくて探しに行こうとするものの、これ以上体を動かせなくて今の姿勢のまま、ぼーっとドアを見つめており)

  • No.708 by ノエル  2021-05-29 00:26:48 

勝手に起き上がるな…!
(水の張った洗面器とタオルを持って彼の寝室へ向かう。がちゃり、ドアを開くと視界に入ってきたのは虚ろな目で此方を見つめる彼の姿。水を溢さないよう気を付けつつ洗面器をベッドの片脇にある机へと置き、半ば無理矢理起き上がっていた彼を横に寝かせ。水に浸して冷たくなった濡れタオルを絞って折り畳むと彼の額へと乗せる。汗を拭き取りながらも、病人なんだから安静にしてるよう釘を刺し)
今日一日は寝てろ、勝手に動いたら許さないからな

  • No.709 by ヴィラ  2021-05-29 01:21:12 


すみません、こんな姿を…
(戻ってきた彼を見ては、ほっと安心したように僅かだが眉を下げ。そのままされるがまま、ベッドに寝かせられては額にひんやりとした感触を感じて。
こんなことを主人にさせている情けなさだろうか、熱のせいだろうか、素直に零れた言葉は弱々しく、)
そこにいてください、見えないのは不安だ…

  • No.710 by ノエル  2021-06-01 01:07:25 

……僕は離れない。安心して休んでろ
(普段の彼からは考えられないような彼の弱々しい声色に、少し胸が締め付けられる。思わず表情が曇ってしまいそうだが、彼に変な心配を掛けさせないためにもここは平常心で振る舞って。彼の汗を拭いたタオルを一度畳んで避けておくと、ベッドの傍に置かれていた椅子へと腰掛け)
食欲はあるのか?……熱の時は体力を使うからな、何か食べたいものは?

  • No.711 by ヴィラ  2021-06-01 22:29:50 


いちご…
(安心して休んでいろ、そう言われれば少しは落ち着いたようで。なにか食べたいものと聞かれて、真っ先に思い浮かんだのは好物のショートケーキ。だがしかし、歩くのもしんどいこの体調でショートケーキは食べれたものじゃない。ならば、いちごだけでも口にしよう、温かいスープよりも冷たい果物の方が喉を通りそうで、彼にそのことも伝え)

  • No.712 by ノエル  2021-06-02 01:37:49 

……分かった、
(返答を聞くに食欲はまだ残っているようだ。こくりと頷いて了承すると、彼の要望の品をはてさてどうやって手に入れようかと思考を巡らせ。まず第一に思い浮かんだのは魔法で苺を生成する方法。……普段物を動かすだけでも一苦労だというのに、果たして何もない空間からいちごなんて出せるだろうか。今の自分の腕前からしてそれは難しいか…そんな結論に陥るが、苺の入手方法は振り出しに戻ってしまった。きっとキッチンの方へ行けば冷蔵庫に幾つか果物が冷やされてあった筈。彼の病状からしてここを離れるわけにはいかない、因って導き出される答えは1つ「冷蔵庫内の苺を魔法でこの寝室へと運ぶこと」。距離はあるものの、前述した方法よりも成功する確率はぐんと上がっただろう。そうと決まれば杖を構え)
少し待てヴィラ、直ぐに苺を持ってくる

  • No.713 by ヴィラ  2021-06-02 12:55:24 


…できます、?
(ちらりと彼を見れば、杖を構える姿。…どうするつもりなのだろう、予測を立てることも出来ない。熱ってこんなにしんどかったっけ、改めて自分の体調の悪さを自覚する。それでも、杖を構えたということは魔法でどうにかするつもりなのだ。彼の魔法の力はどれ程か理解しているので、ぽそりと不安げに問いかけて)

  • No.714 by ノエル  2021-06-03 01:17:10 

僕の魔法を甘く見るな
(不安そうな彼を振り返ると「病人は黙って見ていろ」とでも言いたげな声色でそう返して。その後手元の方へ意識を戻すと、冷蔵庫から苺を取り出し此処まで届く、その一連の流れを想像しながら杖を振り下ろす。……数秒後、どんっ、と此処の扉に何かがぶつかる音、扉を開くとその先には苺の入った籠が転がっており。幸いにも中身は出ていない。冷やされたその籠を拾い上げ彼の元へ戻って。その途中、彼の寝室の扉が軽くへこんでいたり、料理人の叫び声が聞こえてきた気もしないが、そこは見なかった、聞かなかったことにする。先程拾ってきた籠を彼の前へ掲げ)
ほらなヴィラ、僕だってやる時はやるんだ

  • No.715 by ヴィラ  2021-06-05 03:20:16 


ふふ、…成長しましたね
(見事苺を用意することに成功したらしい。振り返った彼が自分の前に掲げた籠、それは苺を入れるもので。ゆっくり体を起こして中を見れば確かに苺が入っており、成長したなあ、と柔らかく笑って。そういえば鈍い音がした……ような気がするが、頭痛だろうか。難しいことは考えないようにしようと思考を諦めれば、あ、と小さく口を開けて)

  • No.716 by ノエル  2021-06-09 08:49:56 


(彼に褒められたことが嬉しくて、自分から褒めてくれと言ったようなものにも関わらず、照れくさくなってふいと視線を逸らしてしまう。ちらりと視線を戻すと開かれた彼の口が視界に入り、何事かと首を傾げるがその意図を汲み取るのにそう時間は掛からなかった。苺を一つ手にとってヘタを取ると彼の口へと入れて)

  • No.717 by ヴィラ  2021-06-12 23:22:16 


…おいしい、
(口の中に入れてもらった苺を咀嚼して、口に広がるみずみずしい甘酸っぱさに思わず頬が緩む。これが食べたかったのだ。ごくりと飲み込んでは、どこか落ち着いた様子で。普段の自分なら、彼に食べさせてもらおうだなんて思わない。しかしすでに思考が止まっているようで、ふわふわと熱特有の浮遊感に身を任せればいちごを手に取り頬張って_

  • No.718 by ノエル  2021-06-17 10:40:53 


……無理は、するなよ
(食欲はあるようで安心した。心なしか顔色も次第に良くなっている気がして、ふっと胸を撫で下ろす。幸せそうに苺を頬張る彼を側の椅子に腰掛けて眺め。彼が体調を崩すなんて珍しいよな、なんて改めて考えてみる。巷ではこの時期に風邪が流行っているのか、それとも日頃の疲れからか。それぞれ真偽は分からないが、どちらにせよ普段の彼は働きすぎではないか。心配からかぼそりと呟いて)

  • No.720 by ヴィラ  2021-06-18 17:58:29 


それくらい、成長していただけると有難いのですが…
(無理はするな、噛み砕いた苺と共に飲み込む。
自分は、彼のことも見ながら自分の体調管理もしっかりできているのだと思っていた。実際、体調を崩すことなんてあまり無かったし、仕事が立て込んで睡眠時間が減ったとしても、翌日の仕事には影響無かった。知らず知らず、疲れが溜まっていたのかもしれない。彼の言葉にいつもより覇気のない毒を吐いた後で、けほりと咳き込んだ後一言、)
肝に銘じておきます、お坊ちゃん

  • No.721 by ノエル  2021-06-25 01:34:13 


……ふぁ、
(相変わらずの毒舌は変わらないようで、む、と顔をしかめる反面、普段の調子が戻ってきたとどこか安心感も抱いており。普段使わない神経を使ったせいで疲れが出てきたのか、ぷつんと自分の中の糸が切れ、先程までの緊張感を失った欠伸をひとつ)

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