…おいしい、 (口の中に入れてもらった苺を咀嚼して、口に広がるみずみずしい甘酸っぱさに思わず頬が緩む。これが食べたかったのだ。ごくりと飲み込んでは、どこか落ち着いた様子で。普段の自分なら、彼に食べさせてもらおうだなんて思わない。しかしすでに思考が止まっているようで、ふわふわと熱特有の浮遊感に身を任せればいちごを手に取り頬張って_