燭台切光忠 2017-03-18 23:04:23 |
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...。おむらいす..がいい
(公園を出て帰路を辿る途中で何が食べたいとリクエストを受け、その問いにいつの間にか昼を過ぎていたようで急に聞かれると暫し考え込み。ふと、脳裏に過った彼の作ってくれた洋風のオムライスを思い浮かび、現代の横文字が苦手で辿々しく声に出して)
オムライスだね、了解。
(彼は自身の作る料理を美味しいと褒め、その言葉通りの表情で食べてくれる為に自身の作れるものなら何でも作ってやりたいと思っていて。昔はなかったであろう料理のひとつであるオムライスと言えば、それを快く了承して。食材はまだあったよな、と思い出しながら他愛ない会話を交わしつつ自宅へとたどり着き)
(鍵を開け扉を引いて先に家の中に入って行く背に続くように室内に足を踏み入れ、美術館は人がわんさか群がっていたがその点矢張り家の方が落ち着くなと改めて感じ。この後は彼次第だが特に予定は無いだろうと、ゆったりと過ごすため一度ジャージに着替えに行き)
(家へと帰ってくると羽織っていたコートを椅子の背もたれへとかけて、それから腕時計を外しキッチンへと向かうとそのまま冷蔵庫から材料を取り出していき。早速料理を始めていきながらも先程の信じがたい話を思い出していて)
(部屋に着くと羽織っていたカソックを脱げば懐からお守りが出てきてこれは..と、彼に貰った贈り物でずっと仕舞ったままなことを忘れており。もう必要ないかも知れないが自身の大事な物に変わりなく、何故今まで忘れていたのかを一人で自問自答を繰り広げつつジャージに着替え。手の中で握ったままリビングへと向かえばオムライスの良い匂いがして)
(しばらくして、オムライスを作り終えるとそれを皿に乗せ、机へと運んで。ちょうど部屋着のジャージへと着替えた彼もリビングへと入ってきたのを見ては「今日のオムライスは、ちょっと変わってるでしょ?ふわとろっていうんだよ」と微笑み)
ふわとろ..?
(テーブルに並べられた一風変わったオムライスを見ては彼の言葉を反芻し。チキンライスを包み込む卵がふわふわで、真ん中からとろっと崩れていてまさに言葉で表すならばそんな感じで。記憶を辿りながら作って貰った作り方とは異なっており、同じ料理でも少し見た目が違うだけでこんなにも変わるのかと関心しつつ椅子に座り)
長谷部くんに作るのは初めてだから口に合うかは分からないけど、僕の自信作だよ
(同じように椅子に座り、彼の言葉を聞いては、やはり彼が食べたことは無いのだろうと思い。普通のオムライスでも良かったのだが、たまには変わったものも食べさせて今の世の食事を身近に感じてもらいたいようで。上記を告げては手を合わせて食事を始め)
..ん、このおむらいすも美味い
(普段の料理を毎日食している者として、彼の作るもの全て美味いが、それも今回は自信作だと自信満々に言うので楽しみにしながら手を合わせスプーンでオムライスを掬って口に運び。普通のオムライスとさして味は変わらないはずが、こちらの方が何倍も美味く感じては素直な感想を言い)
それは良かった
(美味しいと言われればにこりと微笑んで。また、彼の好きな食べ物が増えたのではないかと思いながら自身も食事を進めて。作り方によって同じ食事でも見た目や味も変わる、だから料理は楽しいんだ、と告げて)
..それは燭台切も言っていた、
(余程気に入ったのか食べるスピードを落とさず食事を食べ進めるも、笑顔で言う彼の言葉にぴたりと手を止め。あの日は二人で内番を終了させた後、昼餉を取った時に全く同じ事を話していたのを思い出すとくすりと笑ってそう言い)
前の僕も?ふふっ…料理が好きだなんて、本当に変わらないね
(余程気に入ったのか、食事を進めるスピードは劣っておらず。自身の告げた言葉に反応したのか、その動きが止まったと思えば燭台切であった頃の自身もそう言っていたらしく、それを聞けば前の自身も料理が好きだったのだろう、と笑いをこぼし)
ああ、厨当番を任される位だからな。大概料理は凝ったものばかりが多かった
(本丸で生活したあの期間は自身にとって柄にもなく楽しくて、その中でも燭台切の作る料理はどれも絶品ばかり。それは今の彼にも言えることだが、何処か懐かしむように話す声色と表情は優しげで)
へぇ…長谷部くん、そんな顔もするんだね。
(彼の話す、自身にとっても遠い昔の話であろう話をする彼の表情はいつもよりも幾分か柔らかく見えて。彼もこんな顔をするのかと微笑んではどこか茶化すような口調でそう言って)
へぇ…長谷部くん、そんな顔もするんだね。
(彼の話す、自身にとっても遠い昔の話であろう話をする彼の表情はいつもよりも幾分か柔らかく見えて。彼もこんな顔をするのかと微笑んではどこか茶化すような口調でそう言って)
..?どんな顔なんだ?
(その表情は一瞬で口を閉じ食事を進めると、何処か茶化すような口調に今自身は一体どんな顔をしているのか分からず。彼の表情から何と無くおかしな顔では無いこと察しがつき、再びスプーンを握る手止め其方を向けば首傾げて)
うーん、いつもよりも優しい顔かな。
(どんな顔、と言われても例えることが難しいようで苦笑を浮かべ。彼が分かるようにと思うと、いつもより優しいとしか言えないようで。「ほら、大切な人の話をしたりする時の顔だよ」と続けて)
!、..そうか。まあ、彼奴も大切な仲間..だからな
(彼の言葉を聞けば無意識に燭台切に対する特別な感情が表に出ていたようで、いつもは無表情を装う自身だけに少し動揺しつつ何か言うため咄嗟のことだが上記を述べた刹那、胸の辺りがチク、と痛くなり。嘘を付いたことで罪悪感を感じては早々に食事を済ませて)
そっか、昔は同じ仲間だったのか。大切だもんね
(彼の言葉に、昔は同じ戦場で駆けていて同じ場所で過ごしていたのだから大切なのも当たり前かと思い。それから、自身も食事を終えてはふと思い出したように「そう言えば昨日見た夢で長谷部くんみたいな人を見たんだ。あれが長谷部くんだったかは分からないけど、僕の隣で微笑んでたんだ」と続けて)
(食器を重ねると夢の中で自分らしき人物が彼の隣で笑っていたことを告げられ、幼い頃から傍で見守り続けてきた故、まさかそれが前世の記憶に繋がる夢だと思わず一緒に生活するうちに出てきたのだろうと自己解釈しては「仮にそれが俺だとしたら、共に暮らしている影響だろう」と思ったこと口に出すと立ち上がりキッチンに向かい、白手袋を外して皿洗いを始め)
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