世界は恋とSweets&Kiss ( 非募 )

世界は恋とSweets&Kiss ( 非募 )

藤村伊織  2016-05-07 12:59:57 
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新堂カイト × 藤村伊織

>510 様 限定

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  • No.121 by 新堂カイト  2016-09-16 02:26:34 


…あ?こういう時他人に頼らなくていつ頼るんだよ。使えるもんは使っとけ。(部屋を出ようとする際、背中越しに掛かる声に足を止め。普段とは違う柔らかくか細い声が愛しさを募らせ胸を締め付ける。体調のせいで妙に素直でしおらしい相手。調子を乱されそうになりながらも普段通りの態度を崩さず、振り返り薄い笑みを浮かべながら返すと部屋を出て。_そもそもいつも一人で力を入れすぎだ。少しは周囲に頼ればいいものを。相手を気に掛けながらリビングに戻ると、その辺を勝手に漁って氷枕や風邪薬等、必要なものを手にし寝室へ戻っていき。「おい、生きてるか」高熱でぼんやりとしたままの相手の顔を覗き込んで一声かけた後、氷枕を後頭部の方へと差し込んで。先程寒気を訴えていたし、熱はまだ上がりきっていないのだろう。こんな時添い寝でもして温めてやればてっとり早いのだろうが、相手が相手なだけに様々な意味でそれはまずい。不謹慎な感情に支配されまいと己の前髪を掻き上げ息を吐くと、近くに腰を下ろして)
薬も持ってきたけど飲んどくか?何かしら食ってからの方がいいだろうけど、その熱じゃ食欲ねぇだろ。後で粥でも作ってやるよ。あとは…予備の毛布は何処にある?

  • No.122 by 藤村伊織  2016-09-16 18:20:00 



ああ…とりあえず飲む。毛布はクローゼットの中にしまってある筈だ。
(相手にしては優しい言葉に此方も少しだけ気が楽になり、更にはいつもの不敵なそれとは打って変わって柔らかい笑みを浮かべた表情を見ればトクンと胸が音を立て。先程相手が来る前に探していた風邪薬を持ってきてもらえばとにかく今はその効果に頼るのを待つしかなさそうで食事よりも先に薬を選び。せっせと看病してくれる相手。しかも家に上げたのは今日が初めてだというのに、必要な物を揃えてくれる辺りきっと実際は面倒見が良いんだろうなと自分の周りを動き回る姿を見ながら考える。それに自分の性格上、他人に家の中を漁られるのは耐えられない筈が、何故か相手なら、と思ってしまう。それもみんな熱のせいだ。熱が下がればこんなおかしな気持ちになる訳─なんて思っていた矢先に声を掛けられすぐ近くにあるクローゼットを指差し毛布の場所を説明して。そんなこんなしているうちにもうすっかり外は暗くなっているようで、途端に相手の方に目を向けて)
明日からまた練習だし…もう帰ってくれて構わないぞ。お前に移したら元も子もないだろ。

  • No.123 by 新堂カイト  2016-09-17 22:36:57 


歩く事すら出来ないような病人放って帰る程薄情じゃねぇよ。簡単に移るほど柔じゃねぇしな。(毛布の在処を聞けば了解とばかりに軽く頷き、立ち上がってクローゼットから取り出しながら、このまますんなり帰る気はない事を伝え。相手の言うように窓の外はいつの間にか暗くなっているが、雨の中を引き返す事にしたあの時点でそれなりの決意はしたわけで。それに─、相手の身を心配する中で、こうして近くに居られる時間が延びた嬉しさが誤魔化せないのも事実。下心を悟られない為にもっともな理由をつけて此処にとどまろうとする自分が酷く滑稽に思えるが、引き下がる気は更々ない。しかし秘めた想いといつ暴走するかわからない感情を抱えたまま必要以上に近付く事の危うさも感じており。交差する複雑な思いに苛まれる中、平常心を装いながら毛布をかけ直せば、テーブルに置いた薬と水を手にし相手の方に差し出し)
…ほら薬。どうにか起きて飲め。


  • No.124 by 藤村伊織  2016-09-19 18:02:11 



…まあ確かにお前なら風邪なんか跳ね返せそうだ。
(相手を気遣ったつもりで言った言葉はキッパリと断られてしまう。もうこうなってしまえばきっと何を言っても聞かないだろう事はある程度分かっていて半ば諦めるも一応申し訳無さはあるらしく若干眉を下げれば小さな声でボソリと呟いて。先程家で一人になった瞬間に襲ってきた物足りなさというのは自然と無くなっていて、それどころか自分の為にわざわざ雨の中戻ってきてくれたという事を嬉しいとすら感じてしまい。これ以上甘えてはいけないとわかってはいるものの、体調が悪い時ぐらいは見逃してくれるだろうか…と何度も心の中で葛藤を繰り返しているなか水と薬を差し出され何とか身体を起こしてそれを受け取れば飲み終え空になったグラスをテーブルに置き。枕を自分の背中に当たるように動かしベッドの背に寄りかかり、目の前の相手を見ようにもそう簡単に出来る事ではなくかけられた毛布をじっと見つめ)
俺はずっとお前に対して勘違いをしていたみたいだな。意地っ張りで強情で我儘なのは訂正しないが…お前は優しい。

  • No.125 by 新堂カイト  2016-09-22 21:54:26 


はぁ?俺の優しさに今頃気付いたのかよ。大体、意地っ張りで強情なのはどう考えてもお前の方だろ。…おまけに鈍いしよ。(どうにか自力で上半身を起こし薬を口に含む相手を見守っている中、不意にぽつりと溢された言葉に若干驚いたような顔を向け。視線はかち合わないものの、一点を見つめたまま紡がれた言葉は恐らく彼の素直な気持ちで。優しくしたい相手に“優しい”などと言われむず痒くなり、照れ臭さからぶっきらぼうに返し。しかしその優しさに隠された意味を彼は理解していない。_お前だから優しくしてるんだろうが…そのくらいわかれよ。声に出来ない思いを噛み締めながら視線を逸らし、鈍感さを咎めるような言葉をボソリと添えて。かと思えば直ぐに視線を戻しふっと表情を緩めれば、上体を起こしたままの相手を再び寝かせようと毛布に手をかけ横になるよう促して)
ほら、そのままじゃしんどいだろ、横になっとけ。で、少し寝ろ。

  • No.126 by 藤村伊織  2016-09-23 20:51:45 



(相手の返答には相変わらずだなと小さく息をつき、やっぱり滅多に褒めるもんじゃないななんて心の中で反省しつつ苦笑零し。ただ最後に相手が呟いた"鈍い"という言葉の意図をあまり理解出来ずに居て。体調が悪い事に気付かなかった事でも言っているのだろうかと見当違いな答えばかりが頭に浮かぶ。大体、鈍いのは相手も同じじゃないのか…なんて呟きは胸に留めておくだけにして今は大人しく相手の言うようにゆっくり身体を倒し横になり。先程の薬の効果だろうか、徐々に瞼が重くなり眠気が襲ってくる。一人だけなら何も気にせず眠りにつくのだが、相手は自分が寝ている間どうするのだろうか。ふとそんな事が気になってチラリと視線を向け。家に帰れという提案は先程蹴られてしまったし、となるともう答えは限られていて。瞼が限界を迎える前にぽそぽそと細い声で呟いてからゆっくり目を閉じ)
帰る気は無いんだろ。もう一つ布団があるから、好きに使うといい。……じゃあ俺は少しだけ寝かせてもらう。

  • No.127 by 新堂カイト  2016-09-26 22:38:39 


わかった。お前はさっさと治す事だけ考えてろ。(相手が瞳を閉じると暫しぼんやりと眺めていたが、後で粥を作ると相手に伝えたのを思い出し。静かに寝室を出るとキッチンに向かい、調理器具や食材を適当に使わせてもらう事に。さて、粥といってもどんなものにしようか。レシピに頼るべくスマホを取り出せば「風邪にオススメの粥…、と。色々あんな…。…お、コレなんかいいかもな」などと独り言を口にしつつ栄養素が高そうな卵と野菜の粥に決め、レシピとにらめっこしながら早速取り掛かり。手慣れている、とは言い難いが、味見をしながらどうにか完成させ。自分の中では中々の出来映えに満足そうな笑みを浮かべれば、出来上がった粥を寝室まで運び。相手の様子を窺うと規則的な寝息が確認できて。上気した頬からして未だ熱は下がっていないようだが、見たところ苦しそうな様子はない事に安堵し。折角眠っているのに起こしてしまうのも気が引け、粥をテーブルに置くと、相手に背を向ける形でベッドを背凭れに。ちらりと振り返り、寝顔を見つめる。元々綺麗な顔立ちをしているが、寝顔は何処かあどけなさを含んでおり、思わずふっと笑みが零れ。自然と相手の髪に伸びてしまう手に気付いた瞬間はっとし、触れずにそのまま元へ戻し。そわそわと何となく落ち着かずにいたが、静まり返った部屋に響く小さな雨音と時計の秒針のリズムに次第に眠くなり、腕組みした姿勢でベッドを背凭れにしたまま居眠りを始めて)

  • No.128 by 藤村伊織  2016-09-28 15:44:27 



……、?
(どのくらい眠っていただろうか、ふと目を覚ますとぼんやりした視界の中に眠っている相手を捉え。ベッドに凭れている為起こさないようにと慎重に身体を起こすと横のテーブルに置いてある粥に気付き、そういえばさっき作ると言っていたなと思い出せば薄く笑みを浮かべ器を手に取り食べ始めて。相手が作ってから時間が過ぎているのだろう温かさは無いものの冷めている状態でも美味しく出来ており意外だなと目を丸くし。カレーを一緒に作った時は手付きやら工程やらが少々雑だったから料理が得意という訳では無いと思う。きっと色々レシピを見ながら頑張ってくれたんだろうと察して尚更表情も和らぎ。寝て少し身体も楽になった為ベッドから出て空いた食器を運びにキッチンに向かい。時間も空いたしと再び薬を飲んでおけば寝室に戻って相手の様子を伺う。「布団があると言ったのに、何でこんな所で…」と小さく呟くと自分が使っていた布団を一枚剥がして相手に掛けてやり。そのまましゃがんで正面から相手を眺めてみる。一度シャワーを浴びている為セットされていないサラサラの髪のおかげで幼く見え、更には薄く口を開けながら寝ている姿も何だか可愛く思える。長い前髪が目にかかっているのが気になり遠慮がちに手を伸ばして相手の前髪を整えてやり)

  • No.129 by 新堂カイト  2016-09-29 22:39:36 


…ん……、カブ…キ…?(浅い眠りの中、閉じられたままの瞼の向こうに人の気配を感じ。前髪に優しく触れられる感覚にゆっくりと目を開けると、ぼんやりと相手の姿を捉え。寝ていた筈の彼が何故目の前にいるのか。覚醒していない頭では分かる筈もなく、己の前髪に伸ばされている手を反射的に捕まえ、ぼんやりした眼差しで相手を捉え。そこでいつの間にか掛けられている毛布にふと気付き、相手が掛けてくれた事を知り。更に視線を少しずらせば、テーブルの上で空になった器が確認出来て。少しは食欲が出る程度には楽になった事と彼の然り気無い優しさに触れた事の両方で嬉しさや愛しさが込み上げる。寝起きのふわふわした感覚も加わり、柔らかな笑みが自然に零れ。掴んでいた手をきゅっと握ると、今度は空き手で額に触れて熱を確認し。未だ少し熱いものの、ピーク時に比べ随分引いたようで、安堵の息を洩らしながら穏やかな声音で語りかけ)
…少しはマシになったみてぇだな。


  • No.130 by 藤村伊織  2016-09-30 20:09:04 



あ、……すまない、ゴミが付いてたから気になっただけだ。
(何もこんなタイミングで目を覚まさなくても。視線がかち合うと目を見開きこの状況を一体どう説明すべきか考えながら何度か瞬きを繰り返し。あくまで毛布をかけたついでに髪に付いていたゴミをとっただけ、苦し紛れの言い訳を零して咄嗟に手を離そうとした矢先その行動は相手によって遮られてしまい。ただ寝起きというのも関係しているのだろうか、相手の表情からは険しさは感じられず、それどころか優しく笑みまで浮かべている。自分が体調を崩しているから今日は大目に見てくれているのだろうか。そんな曲がった考えをぐるぐる彷徨わせているうちに聞こえてきた言葉、少し強く握られた手。頭が熱くなる。未だ自分を心配してくれているようなその言葉にぎゅっと胸が苦しくなる。いつもみたいに突っ撥ねてくれた方が楽なのにどうしてこんなに優しくするんだ。調子が狂って仕方ない。体力を奪われているせいで掴んでいる手を振り払う事も出来ず、こうなったらもう一度寝てしまおうと相手にボソリと言い放ち)
…お粥、美味かった。……、俺はベッドに戻る。お前も此処で寝るならちゃんと布団で寝る事。…とりあえず、手を離してくれ。

  • No.131 by 新堂カイト  2016-10-05 13:09:38 


(視線がかち合った瞬間、驚いたような表情を見せる相手。視線が絡み合う中掴まえた手を解放するよう訴えられるが、要求を飲むことなく直視し。二人きりの空間に加え間近な距離感もあってか、あの日から次第に膨らんで来た独占欲に今にも支配されそうになり。自分の思うがまま彼を手に入れたいという欲望と、彼を苦しめてはならないという戒めがこんな時でさえせめぎ合い、己を苦しめる。寝起きでぼんやりとしていた眼差しはいつしか射抜くような眼光を取り戻すも、何処か切なさも孕んでいて。_こんなにも身動きが取れなくなるのはこいつが初めてだ。何でこの俺が─…、 正常な呼吸が出来なくなりそうな程に突き上げる切なさや悔しさに、奥歯をぎり、と噛み締め。体調が芳しくない彼に優しくしたい思いの裏側で、本来持つ狂暴な感情が危うい程に膨れ上がっていて。鋭い視線で相手を縛り付けたまま、握っている手にも益々力が込められ。_もう…無理だ。本当の自分に欺く事に限界を感じ、不意に彼目掛けて伸ばされた片手、そのままグイと後頭部を引き寄せれば一気に距離が縮まる。「…お前の風邪、もらってやるよ」そう言葉を発した次の瞬間、突如噛み付くように唇を塞いでやって。その小さな隙間から強引に舌を捩じ込み、まるで理性を欠いたように一方的に口内を荒らし始め)

  • No.132 by 藤村伊織  2016-10-06 05:15:27 



…?何を言って、……ッ!?
(寝起きのせいか先程までぼんやりとしていた相手の表情が気付いたらいつものような、いつも以上に鋭いものに変わっていてぞくりと背筋が震える感覚を覚え。何故だか分からないが、これ以上相手と触れ合ったままでは危険だ─そう察知するも自分の判断よりも先に相手の腕の力が強まった事で振り払う事は更に不可能になり、ましてやその力強さ故にやや痛みが走り眉間に皺を寄せ。自分の僅かな変化にも気付き戻って来てくれて、夕食も作ってくれて。案外優しいんだな、数分前まで相手に抱いていた感情はどんどん恐怖に変わり。─怖い。さっきまでの相手とはまるで別人のようで、益々相手が何を考えているのか分からなくなる。後頭部を引き寄せられびっくりするぐらい近付く相手の顔。こんな状況だというのに、心臓がバクバク音を立てて煩わしい。次いで放たれた言葉の意味を理解する前に強引に奪われた唇。何だ?何が起きているんだ?すかさず侵入してくる舌の感触に頭がぐらりと重くなる。流石に恋愛やら何やらに疎い自分でもこのぐらいの知識はある。だけどどうして自分なんかに…。とにかく相手の胸元を必死に押し返し抵抗する事しか出来ず息苦しさを訴えるようにそのまま数回胸元を叩き)

  • No.133 by 新堂カイト  2016-10-07 23:26:59 


──…っ、……(初めて奪った唇の感触を堪能する間もなく、無理矢理捩じ込んだ舌で口内をまさぐり。そこから伝わる熱ごと奪うような勢いで掻き回し、時に吸い上げてやる。逃れようと必死に押し返してくる相手だが、抵抗される事は勿論想定内で。繋ぎ止めていた理性をはね除け踏み出してしまった以上、大人しく離してやる気など更々ない。胸を叩いて苦しさを訴えてくる相手。押さえ込むように引き寄せていた後頭部と貪っていた唇を一度は解放してやるも、直ぐ様相手の体をベッドへと器用にはり付け、再び唇を塞ぐ。けれど今度は弱っている相手でも呼吸がしやすいようにと気遣っての口づけ。先程とは真逆の緩やかな動きで、撫でるように優しく舌を滑らせていき、相手のものを掬ってはゆったりとした動作で絡め。とはいえ抵抗されればぐっと押さえ付け、己の気が済むまで長く深い口づけを続けて。漸く唇を解放する頃には此方の呼吸も乱れており、相手を見下ろしたまま呼吸を整え。恐らくわけがわからないでいるだろう相手を見つめながらそっと前髪を撫でると、不敵な笑みを浮かべて平然と口にし)
……こんだけしときゃ明日にはピンピンしてるだろ。代わりに俺がダウンしてるかもな。


  • No.134 by 藤村伊織  2016-10-09 11:46:19 



ッ……、お前、ふざけてるのか…、っ
(急にスイッチが入ったように口付けを続ける相手に頭は混乱するばかりで。─こういうのは思い合っている者同士がするものじゃないのか。風邪を貰うだ何だにしても、こんな事普通に出来る事ではない筈なのに。それに自分は相手に普通ではない感情を抱いている訳で。そんな相手からの口付け。真上から降ってくる先程よりも優しいそれに頭と体はどんどん甘く痺れていき。だけど相手はきっと大した事だとは思っていないだろう、そう思うときっかけはどうであれこういう事態に陥ってしまった事に少なくとも胸が高鳴っている自分があまりにも惨めで情けなくて。感情とは裏腹に抵抗を続けていたがやがて唇が離れて相手が平然とした口振りで言葉を放つのを聞けば一気に自分の中で何かが弾けるのが分かり気が付けば乾いた音と共に相手の頬を叩いていて。同時にぽろぽろ溢れてくる涙に自分でも驚きつつ指で拭うも止まる事なく溢れ出してきてそれを隠すように目元を手で覆い。─こんな事で泣くなんて、女じゃあるまいし。頭では冷静になろうと思うも一度切れた涙腺はそうすぐにおさまるものでもなく、ただ相手に泣き顔を見られないよう必死で隠しつつ辛そうにポツポツと呟き始め)
お前が何を考えてるのか、全く分からない……っ、何でこんな、…。俺は、あの日からずっと苦しくて仕方ないのに、…

  • No.135 by 新堂カイト  2016-10-09 20:50:17 


─…ッ!何す……、…! ……な、ん…だよ、何も泣く事ねぇだろ…(唇を解放し言葉を放った直後、不意にくらった頬への衝撃。抵抗されるのは承知の上、こうなる事も予想していなかったわけじゃない。けれど感情任せに放っただろう平手打ちは中々の威力で、ついカッと頭に血がのぼる。抗議しようと勢いに乗って横に逸らした顔を再度相手に向けた瞬間、ぎょっとしたように目を見開き。次から次へと溢れる涙に釘付けになり、言葉に詰まる。まさか泣かせてしまうとは思っていなかったようで、表情と声色に明らかな焦りの色を滲ませ。泣き顔を見られたくないのか顔を隠されてしまうが、ぽつりぽつりと心情を吐露し始めるか細い声からも精神的にも随分弱ってしまっている事が伝わる。思わず抱き締めてしまいたくなるが、何一つ大事な事を告げていないこのタイミングではまた混乱させるだけだとぐっと堪え。彼が言う “あの日” は、恐らくレッスンルームで抱き締めてしまった時だろう。事故だと誤魔化したつもりだが、やはり彼には鮮明な出来事として残ってしまったらしい。己が必死に葛藤している間彼もずっと悩んでおり、傷付けないよう最善策をとっていたつもりが、ここまで苦しめてしまっていた。罪悪感は確かにある。なのに、こんな時でさえ、他の者は見る事がないだろう彼の泣き顔がもっと見たい、そんな独占欲と高揚感にドクンと鼓動が響く。再び暴走しそうな熱を逃すように息を吐き出すと、宥めるような声色で静かに口にし)
…お前が言ってるのはレッスンルームでの事か?あれは事故だから忘れろって言ったじゃねぇか。


  • No.136 by 藤村伊織  2016-10-09 23:04:15 



……、じゃあ、今のも事故か…、?事故だから忘れろって言うのか?
(少し強く叩き過ぎてしまっただろうかと相手の反応を見ながら思ったものの、今はそんな事すら気にかけている余裕は無くなっていて、ただひたすら涙を止める事で頭はいっぱい。こんな無様な姿、これ以上見られたくないのに。今までずっと自分の中に溜め込んで抑えていた感情が爆発してしまったからには自分でさえもコントロールするのが不可能になっていて大きな溜息を零す。レッスンルームでの出来事について淡々と語る相手、やっぱりいつまでも忘れられず意識しているのは自分だけなんだと、益々気分が沈んでいく。確かにあの時はほんの数秒抱き締められただけだし、相手にとっては何て事ない行為だという事も分かっている筈なのに。自分はいつからこんなに女々しくなってしまったんだろうか。だけどあの時の事が事故だというなら、数分前の出来事は一体何なんだろうか。頭の中でどれだけ落ち着いて整理しようとしても出来なくて分からない。気付けばその疑問は直接言葉となり相手にぶつかっていて。もうこうなってしまえば自分の気持ちに気付かれてしまうのも時間の問題だろう。少しずつ感情も静まり薄ら赤くなった瞳で目の前の相手を見て)
もう止めてくれ…、ずっと、お前が頭から離れないんだ、……

  • No.137 by 新堂カイト  2016-10-11 19:43:55 


…俺が頭から離れない?それはあの時抱き締めたからか?あれが俺じゃなく、仮に体力バカだったとして……それでもお前は同じ事を言うんだろ?(やがて目元を覆っていた腕が外され、泣いた跡を残したままの相手と視線が合う。真面目で嘘が下手そうな彼の言葉は己を期待させるものでしかなく、鼓動がドクンドクンと加速していく。彼が自分を気に掛けていてくれてる事は確かだろうが、そのきっかけとなったのはあの行動。ならば相手が誰であろうと同じ道を辿る事になったのではないか。そんな風に卑屈な考えが過れば胸がざわめき落ち着かなくなる。自分だけを見てほしい、自分だから意識していると思いたい、そんな思いが彼を咎めるような口調にしてしまう。眉間に皺を寄せ何処か苦しげな表情で見下ろしていたが、最早この感情を抱えたままでいる事に堪えられず観念し。何か吹っ切れたようにも取れる溜め息を小さく吐けば、相手との距離を詰め改めて見つめ直して。「…忘れなくていい。忘れるんじゃねぇ。今までの俺も、これからの俺も、お前の中にしっかり刻み込め」真っ直ぐに捉えたまま言葉を紡ぐと、緊張からか漸く己を解放出来る喜びからか、より鼓動が騒がしくなり、細められた瞳が揺れる。しかしそこにもう迷いはなく、引き寄せられるように唇を重ねるとゆっくりと離し。至近距離のまま見つめては、秘めてきた想いを言葉に変えて)
──…お前が好きだ。

  • No.138 by 藤村伊織  2016-10-12 10:06:14 



っ……!、お前…また叩かれたいのか、…!
(相手の言葉を聞いて一度考えてみる。もし相手の言うようにあの時同じ場所に居て自分を抱き締めたのが昴だったら─。だけどそんな事を考えた所で結局答えは同じだ。あの出来事が起きる前から自分はずっと相手が…─勿論それを正直に伝える勇気はまだ無い為返事の代わりに緩く首を横に振って否定し。相手を見上げていると何処か辛そうな表情で此方を見つめていて何だか目が離せなくなる。どうしてお前がそんな顔をするんだ。そして次いだ言葉に一瞬何を言っているのか訳が分からずきょとんとしてしまい。どうせ先程の口付けも忘れろと言われるのを覚悟していたのに、相手は忘れるなと言った。実際忘れろと言われてもそんな所出来る訳が無いのだがまさか本人から直接言われるとは思ってもおらず。未だ数分前の記憶が鮮明に残った状態で再び重なる唇。抵抗したり防いだりする暇も無く奪われたそれに益々目を丸くさせ。そして最後に放たれた一言。一気に体が熱くなり折角収まった涙腺も再び緩み始める。相手の口から聞けるとは思っていなかった言葉、でもそんな簡単に信じる事が出来なくて瞳に涙を溜めたまま返答だけは強気で。だけどそんな中でも相手を信じたいという気持ちが大きく膨らみ、情けないとは分かっていながらも少し震える手でぎゅっと相手の腕を掴み)
俺は……怖い。頭の中にはずっとお前が居て、気になって。昴でも誰でもない…お前だから、だ。こんな事、一生言うつもりなんて無かったのに……

  • No.139 by 新堂カイト  2016-10-13 00:31:04 


あ?何が怖いんだよ。お前は俺を意識してる、それは他の誰でもない俺だから…って事には間違いねぇんだろ?その俺がお前を好きだって言ってんだ。お前はただ俺を受け入れりゃいいんだよ。(縋るように腕を掴んでくる手は少し震えており、真っ直ぐに向けられる濡れた瞳に “どうすればいい”と、救いを求められているようで。見つめ返しながら己の感覚で当然のように答えを述べるが、相手からしてみればそれは難しい事かもしれない。それでも伝えずにはいられなくて。相手が己に抱いている感情が未だ曖昧だとしても、気になるのは他でもない自分だからという事。それがはっきりしただけで今は十分であり、何より感情のまま想いを貫ける喜びに興奮を隠し切れずず。自らを苦しめていた葛藤から漸く解放された今、本来の己を取り戻したかのように挑発的でいて自信に満ちた笑みを浮かべながら相手の片手を取ってぐっと握ると、「…そのまま頭ん中俺でいっぱいにしてろ。今にココも奪ってやるから」と、相手の胸元を指で軽く叩き。必ず振り向かせてやる、そう宣言した事で満足したのか、瞳を細めてふっと表情を緩めれば相手の上から退き、隣へと体を横たえ。ちゃっかり隣で寝るつもりなのか、緩く抱くように腕を回しながら上から目線な物言いをし)
なぁ…寒いだろ?今日は特別に添い寝してやるよ。



  • No.140 by 藤村伊織  2016-10-13 18:57:51 



……、本当に勝手な奴だ。
(流石に相手のように直接的な言葉を告げるにはまだ勇気が足りなかったものの、とうとう自分の正直な気持ちを打ち明けてしまった事で今まで自分の中で張り詰めていた糸が一瞬にして切れ大分楽になり。そしていつも通りと言わんばかりに傲慢な発言を次々落としてくる相手に対しては呆れがちに溜息を吐くもこれでこそ自分の想い人だと何だか妙に安心し薄く口元緩め。胸元を叩きながら相手が放った言葉の意味は何となく伝わった。しかしもう相手はそこまで努力せずとも自分はとっくに心も奪われているのに。なんて当然口に出せる訳が無いフレーズを飲み込んでは不意に隣に横たわる相手を横目で確認する。─何をしているんだろうか。そう思った瞬間には軽く抱き締めるような体勢になっていてあまりに急な出来事にまた一気に体温が上がり耳を赤く染め。前からポジティブな奴だと思ってはいたがまさかここまでとは。どうにかしてこの近距離を回避したいがきっと撥ね退けた所でもうただの照れ隠しとしか思われないだろう。間違ってはいないけれど。とにかく目を合わせる事すら難しくなるべく布団に顔を埋めて小さい声でブツブツ呟き出し)
…別に、してくれなんて頼んでない……そもそも、あ、あんな事までした挙句添い寝なんて…本当に風邪が移っても知らないぞ。看病なんてしないからな…。

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