no title .　

嫌われても同然な事を御前にした｡
当たり前だよな｡はは､嘘ばっかついててごめんな｡
でも､御前に見せてるのがほんとの俺､高校生しててﾊﾞｲﾄして､って言っても意味無いか｡
一気に信用失ったもんな｡もう取り戻すのは無理だろ｡

大丈夫だ､うん､大丈夫｡


俺の周りに前と変わらず誰も居なくなるだけ｡
俺の存在を認めてくれる人が居なくなるだけ｡

好きだ､幸星が1番｡
愛人とか玩具じゃない､ほんとに本気で好き｡


これも全部嘘だと思われるんだろうなきっと｡
名前を呼ぶ事も､もう許されないんだろうな｡

はは､ほんときっつ｡

寂しかった｡

なあ､御前のとこ行ったら怒る?
嫌か､こんな俺が御前のとこ行ったら｡

はは､何言っても信じれね-んだろ?
だったら､本気だって､本気で好きだって俺が言っても意味ね-じゃん｡何したら信じてくれる?俺の言葉をどうやれば信じてくれる?


信じて｡なんて､俺は馬鹿か｡

はは､流石にそれ言われるときっついな｡

彼奴は切ろうか､もう｡寂しさを埋めるだけ､利用してただけ｡何なら御前も俺は居なくなった方が良いだろう?

幸星｡好き､愛してる｡

御前しか本間に見てへんかった､ずっとずっと｡
不安で､寂しくて､御前が居らんかった空白の間を埋めたくてあんな事して､馬鹿やろ｡はは､歳上の癖して､歳下傷付けて､1番大事にせなあかん奴を傷付けちゃって､後悔してももう遅い｡

この言葉ももう言えない｡

逃げてね-よ､逃げも隠れもしない｡

はは､俺は一体何してんだろうな?

全然笑えね-よ｡面白くなんてない｡泣かせてごめん､傷付けてごめん､嘘ついてごめん､こんなの信用無くして当然だ｡当然の報い｡

俺が例え今､御前を想って泣いてるって言っても､きっとこの言葉さえ信じて貰えない｡そんなの嘘だろって｡それで良い｡信じてもらわなくても良い､大丈夫｡だって､俺は自称嘘つきだもんな?

ほんと俺は､人を傷付ける事しか出来ない｡

幽霊になったら未練有りまくりだからこりゃ成仏出来ね-な｡まだまだしたい事あったんだよ｡願望でしかないけど｡叶わない夢もあるけど､叶えたい夢もある｡


幸星ともっといっぱい話したかった､幸星にもっと愛されたかった､幸星とお揃いのもんとか買いに行きたかった､ﾃﾞｰﾄとかしてみたかった､幸星と同じ高校に行きたかった､幸星と一緒に旅行に行きたかった､俺にもっと触れて欲しかった､なんて言い出すとｷﾘね-くらい､叶えたい夢がある｡


嘘つきな俺は､きっと叶える資格も無いんだろうな｡


ごめんなさい｡

何を言ってもきっと､俺の言葉は全部嘘にしか見えない｡

離れないで｡
嫌わないで｡
ずっと傍に居て｡
愛して｡
寂しい｡
辛い｡
逢いたい｡
話したい｡
不安｡
今何してる｡
俺以外の奴と話してるの｡
俺以外見ないで｡
俺だけを見て｡



なんて､ずっとずっとずっと心中に隠してた重い思い｡こんなの､御前に言えなかった｡歳上な癖に､こんなの言ったら小さい男だと思われると思った､嫌われると思った｡言葉にする事が苦手だったから､余計｡


なんて､こんなのも信じて貰えないんだろう｡

こんな俺が幸せにしてたからかな､神様からの罰か｡天罰｡当然の報いだろう｡当たり前だ｡
それだけ最低な事を俺はしたから､叶えたい夢があっても言いたい言葉があっても､全部俺が悪い｡

幸星｡もし聞きたい事有るなら聞いてこい｡
ちゃんと全部答える｡ちゃんと本当の事を言う｡

なんて言っても信じてくれね-か｡

ほんと､なんだけどな｡
はは､悲しいな､寂しい｡虚しい｡怖い｡
ほんとの事を言ってるのに信じて貰えない事が､どれだけ怖いのか改めて実感する｡