【カネキ×トーカ】

お疲れ｡
(一通り皿やカップなどを洗い終え､閉店作業が進む様子を眺めながらまだ水気の残っている食器を布巾で拭いては棚の中へと仕舞っていて｡片付けが終わり､店内を見回しながら声を掛け｡)

あ、うん。お疲れ
（相手に声をかけられると振り替えって返事をし。「そう言えば…からあげはカラアゲにしてないよね…？」相手かカラアゲにしてやると言っていたが、冗談で相手に一応聞いてみて

してねーよ｡
(半眼になりながら冷静な口調で答え｡一日の疲れを取るように体を伸ばしてから､ふぅ､と息をついて腕を下ろし｡自宅に帰って受験勉強しなければとため息が漏れるものの着替えに奥へと入っていき｡)

なら、よかった…
（相手の言葉を聞けばふぅっとひと安心して。そろそろ帰ろうかなと思い自分も着替えようと奥へいき。着替え終れば帰ろうと思い、裏口から店の外へと出て自宅に向かって歩きだし

おい､カネキ!
(着替え終わり､店長に挨拶をしてから自分も店の裏口から出て行き｡前を歩く相手の姿が目に入り､これといって大した用事はないものの無意識のうちに引き止めるように声を上げてしまい｡)

な、何…？
（いきなり後ろから大きな声で呼ばれたのでビクッと驚いてしまい、振り替えれば相手が居たので相手が呼んだのだと分かると恐る恐る聞いてみて

っと‥｡
(つい引き止めてしまったは良いものの､これといって特に用事があるわけでもなく｡しばらく悩んだ後､｢別に‥｡｣と何も浮かんでこない自分の会話力の無さに内心苦笑しながら｡)

えっと……じゃ、じゃぁ…またね
（と何でもないと聞けば手を軽くあげて挨拶をすれば再び歩きだして。歩いているとお腹が空いた…と思い、お腹をさすり

‥｡
(相手の言葉に黙って頷き､自分も片手を軽く上げて反対方向へと歩き出し｡わけのわからない行動をしてしまったことに若干の後悔を覚えながら帰路につき｡)

………
（何処かしらかとてもいい匂いが鼻をつき、普段は気にしないがお腹が減ってるせいか足を匂いがする方向に進めてしまい。数分歩けば、他のグールが食事をしているところにたどり着いてしまい。「っ……！」眼帯を取れば空腹のせいか目が赤色に変わっていて

‥アイツ､店長に貰ってねーよな｡
(おそらく店長から肉を受け取っていないのであろう相手の様子を思い出し､心配になったのか歩いてきた方向を振り返り｡嫌な予感がしたのか､一度溜息をついてから早足に相手の帰る方向へと早足気味に向かい｡)

はぁ……はぁ……
（未だに目が赤いままの状態で、なんとか空腹感を紛らわそうとするが鼻をつく匂いと空腹を押さえることができず、地面に膝をついて葛藤している時にもう一人がグールに自分が居たことに気づき

‥?
(嫌な予感のせいか､無意識のうちに相手の自宅がある方向へと走って行き｡しかし､その途中で恐らく捕食中であろう気配に嫌な予感が増し｡あまり足音を立てないようにと気配を殺しながらそちらへと向かうと､どこかを一心に見ている相手の姿が目に入り｡何が起きているのかを把握するためにと跳躍を繰り返して建物の上に立ち｡)

っ……
（エリアを奪われると思ったのかいきなり攻撃してきたので何度か相手の攻撃を避けて。しかし空腹のせいで動きが鈍く、すでに息があがり始めて

‥めんどくさ｡
(建物の上から見えた景色に飢えていた過去の相手の姿を思い出し､思わず深い溜息をつき｡その上､相手に暴力を奮っている喰種が共有スペースを私有化しているのだということに気が付き｡降り立つと同時にその喰種を蹴り飛ばし｡)

!?…と、董香ちゃん…？
（いきなり空から何かが落ちてきたと思えば先程まで自分に襲いかかってきたグールが蹴られた衝撃でのびて倒れていることに気がついて。「と、董香ちゃん…何でここに…」といるはずがない相手が居ることに疑問を持って聞いて

‥弱｡
(そこまで力を込めて蹴った覚えはないというのにあっさりと伸びてしまった様子の喰種の姿に眉を顰めながらボソリと呟き｡それはそれで面倒だと額に手を当てるものの､背後にいる相手の方へと振り向いて近寄り､眼帯の紐の部分に人差し指を絡めて取ると､｢‥別に｡んで､これのどこが大丈夫なわけ?｣と変化した眼を指差しながら｡)

っ……ごめん…
（尻餅をついたような状態で相手を見上げると赤と黒の目で相手の顔を見ていて。相手に指摘されるとすっと右下の方に視線をはずして相手と顔を合わせず謝り。「董香ちゃんは帰ったはずなのに…どうして…？」相手に目線を合わせることができず外したまま聞いて

嫌な予感がしたから来てみたら勘が当たっただけ｡
(視線を落とした相手を見下ろすように眺めながらさらりと答え｡捕食対象にされた人間とその横で伸びている喰種の姿をチラリと横目に見ながら､｢‥で､コイツ喰うわけ?｣とあくまでも冷静に死体を指差し｡)

っ……食べないよっ!!
（相手の言葉を聞くと目を少し開いて背けていた顔を相手に向けると少し声を荒らげた様子で相手に言い。「僕は食べないよ…食べたくない…」ようやく立ち上がれば相手に背を向けると少しふらふらしながら歩き始めて