「 椿、枯れる 」〆

「 椿、枯れる 」〆

若き将校  2018-03-28 22:31:14 
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白銀の雪に

静かに朽ちた紅の花を沈める


その日まで。



【非募集】


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  • No.81 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 01:31:44 



…おい、勘違いしそうな言葉だな。ーーよし、行くぞ、背凭れに深く腰を掛けろ
(平然と告げられた言葉に胸を擽られるのは己だけでは無いだろう、無自覚なら尚更何人を誑かして来たのか少々嫉視混じれた瞳で一瞥し。戦闘機では無い為コックピットは無く代わりに身体を固定するキツいベルトを締めてから離れて操縦席へ。親友を背後に感じては普段よりも幾許か良い緊張が背筋を駆け巡る、空の旅をするにはあまりにも適した青空は今か今かと待ち構えているよう。エンジンを始動させ、徐々に動き出す機体、ゴーグルを掛けてレバーを引けば機体はふわりと持ち上がり浮遊感をもたらせて)

  • No.82 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 01:48:24 


(相手の言った通りに深く腰掛け、慣れない浮遊感に一瞬息を呑んだのも束の間、窓に視線をやれば遠ざかる基地、小さくなっていく家家の町並み、程なくして薄い雲を通り抜け一面真っ青な世界へと飛び込めば息をする事も忘れてその瞳を見開き。天気の良い青空の日、相手はいつも機嫌が良さそうだった。それも、こんなに青い空を知っていたのだと思えば納得出来、その瞳に青い光を目一杯映し込ませながら真っ青な中に相手の大きな背中だけを見ては素直な小さな呟きが唇からこぼれ落ちて。)
ーー綺麗、だ……どこまでも広くて、青い、こんな澄んだ世界でお前は生きていたんだな。

  • No.83 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 02:09:55 



(何処までも澄み渡る青は地平線の彼方遥か先まで続く。真横には綿菓子のように漂う雲、下には空よりも濃い青の眩い光を反射させる美しい大海原が広がり空中は正に天と地の狭間となる。山の頂よりも高く、風よりも速く、次第に見えて来た入道雲を避けるように更に天を目指して上昇すれば厚い雲を抜けて青と太陽一つの世界へと訪れる。雲海の隙間からは地上がちらほらと顔を出す此処はまるで異世界。通信用の機器のスイッチを入れて意気揚々とした張りのある声で相手の安否を確認し)ーー、なんか言ったか?どうだ、此処から見る景色は、一生忘れる事なんて出来ないだろ。

  • No.84 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 02:29:19 


忘れないーーお前と見たこの空も、青に包まれたお前の背中も……なあ総一郎、これからも俺を…一人にしないでくれ。この青空に溶けてしまわないでずっと、俺の手の届く所に居てくれ、
(相手の声がはっきりと聞こえるも視線は外に広がる景色に向けたまま。飛行機を操縦する相手の背中を見つめながら不意に相手がこのまま鮮やか過ぎるほどの青の中に溶けて消えてしまうのではないかという一抹の不安に、思わず真剣な声色でそう告げていて、自分から離れていくなと昨夜言った相手と同じ心持ちで何処か縋るように)

  • No.85 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 02:48:59 



……ははッまるでもう時期別れが来そうな口振りだ。なあ、言ったろう?お前の側にはいつだって俺がいる、例えこの身が避けようと這ってでも会いに行くさ。
(機器から聞こえて来たのはやけに慎み深い言葉の数々。彼の渦中に渦巻く不安や緊張は既に限界を迎えているのだろうか、こうして表出するまでに溜め込んでいるのであれば一層の事このまま何処か見知らぬ島へと飛んで行きたいとも思わせる。しかし軍に縛られた身では気休め程度しか出来ないのだろう、ジレンマを感じて少しばかり間を置くが直ぐに普段通りの得意満面の声色を聞かせてやり。)

  • No.86 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 08:59:56 


…お前が余りに、この空に翼を広げて飛んで行ってしまいそうだったから釘を刺したんだよ。
(相手の言葉を聞くと少し表情を和らげ冗談だとばかりに笑って見せ。この男は青が似合う、そして鳥のように自由でこの空のように広い心を持つ男だ。相手の存在でバランスを取っている自分は、この男が消えてしまえばあっという間に許容を超えてしまうかもしれない、それ程に自分の中で大きな柱となっている事などすぐに調子に乗るこの男には口が裂けても言うものか、と笑みをこぼし。それ以降は口を開くことはなく窓の外の景色をただ焼き付かせるように瞳に映して)

  • No.87 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 13:01:04 



へえ。あと一声、…お前がいなきゃ死んでしまうって言ってくれたらな、たっぷり可愛がってやるのに
(声色の中に遊び心に似た明るめのトーンが入れば此方とて満足そうに軽く笑い声を上げて。同じく冗談仄めかしては密かに胸の内に彼の言葉を刻み込む。大空を見せてやれて良かったと冥利に尽きる思いで数時間の空の旅を迎える事となり。次第に見えて来た浮島、幸い空襲とはならず慎重に着陸した先は開拓が滞っている小さな村のある離島、基地は本島にあるようで此処からは徒歩となり)

  • No.88 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 13:25:22 


ーー誰が言うか、
(相手のその言葉には悪戯にそう返すも、島が見えてきてしまうとその表情は徐々に硬く厳しいものに。相手と共に空を飛んだこの数時間は忘れられないものになる。鋭い視線を上空から投げるとざっと様子を確認し、やがて着陸すると服装を整え島へと。村が大きく損壊していなくて良かったと少し安堵しつつもまたいつ騒ぎが起きるか分からない、村人も怯えているだろうと。相手とともに中心部にある基地へと歩いて行き)
…空襲にはなっていないのが唯一の救いだな。

  • No.89 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 13:45:20 



そうだな、驚く程整備も何も行き届いていない島だ。今から強化に資金を使うよりも此処を捨てるかもな国は。
(見えて来た戦地にも関わらず基地は随分とこじんまりとして平和を謳っていた島に良く溶け込んでいる。塀を越えた先は森林となり防空壕でさえ大して作られてはいない有様で薄々想像はついていたがこうも露骨だと嘆息も自然と出てくる。どうやら一番に到着したようで基地の中は島の兵士のみ、流石に慌てた様子だがろくな装備はなく)

  • No.90 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 14:06:14 


…嗚呼、確実に捨てられる。
あんなに短時間のずさんな会議で決定し、俺を含む数十人だけで警備強化に向かわせたーー小さな村の住民など国民にも数えちゃいないだろうよ。
すぐにまた呼び戻される事になる、此処への滞在はそう長くはならなそうだ。
(鋭い表情のまま、あたりを見回せば上層部の思惑は明らかで深く息を吐き。自分たちがいる間に何が出来るだろうか、襲撃されればひとたまりもない。この島で役に立つのはおそらく陸軍よりも空軍の筈だ、島へと甚大な被害を与えるであろう襲撃はほとんど空からのものだろう。もう少し空軍兵を増員すれば良かったかと思いつつもおそらく上層部は動かない、何かが起きた時此処での指揮はほとんど自分の独断になり、それが島の未来を決めるのだと思えば自然と眉間の皺は深まり)
…暫くは警備強化、という名目で此処に居ることしか出来ないだろうな。俺たちが来たところで、今何が出来る訳でもない。

  • No.91 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 14:47:35 



おいおい、…出来てせいぜい地上から撃ち落とすぐらい、か。どうする、避難させるか?それとも、俺が見張りに行こうか。
(何も整っていない整備を見れば呆れた様子で後頭部を掻き毟りつつ彼の発言に想像が現実となる。どうせろくな戦闘機も整ってはいないのだろうと点検の必要性を高めながら横目で険しい顔付きの親友、将校を眺めて現状の重さをひしひしと身に感じて。遅れて到着した兵達が基地内へ彼の指令を待つ姿勢で整列する様子を眺めながら二つの提案を。村人の避難といっても離島で生活をする者を大勢受け入れる家も食料もない事は一目瞭然であり、かといって戦闘機を無闇に使うにも十分な燃料はこの島に用意されているはずも無く)

  • No.92 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 15:13:15 



…避難させるのは、厳しいだろうな。
どう転ぶとも図りかねないこの状況だ、身を潜めさせた所で逆にストレスに繋がり兼ねない。
村人達には、襲撃があった場合の避難の指示をしておいてくれ。樹が生い茂る森の方へ逃げれば、目眩しにもなるだろう。ーー後は、見張りしかない。交代制で島の三箇所に見張りを。以上が有れば直ちに上空に向けて銃を二度発砲しろ、それを異常ありの合図とする。
(様々な可能性を頭の中で巡らせたものの行き着いた答えを告げて。仕方がないが今出来る最善の策はこれしかないだろうと思えば鋭い視線を兵士達へと向け司令を出し、頼んだと敬礼を一つ。相手の方へと視線を向けるとこの少ない人数では相手にも負担を掛けると)
…悪いな、今俺から出せる司令は此れくらいしかない。お前にも負担を掛ける事になるがーー、

  • No.93 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 16:16:15 



(指示内容に賛同する意思を敬礼で示し、空軍の部下へも従うよう目配りを。この最悪な状況下で良く考えたと褒めてやりたいぐらいだが緊張感の漂う公の場では皆の気を晒さぬためにも力強く背を叩いてやる事しか出来ず。上着を羽織り袖口へ腕を通せば幾許かやる気も出てくるようで、兵だけには任せられないと見張り役に率先して行くつもりであり、今一度相手の背を叩いては勇気付けるように緩く笑みを浮かべ)気にするな、十分だ。奴らだけだとヘマをするかもしれないだろ、俺も行ってくる。何かあったら呼んでくれ、すぐに駆けつけるから。

  • No.94 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 19:23:05 


分かった、俺は基地の司令室にいる。
何かあったら連絡をくれ、ーーくれぐれも無理はし過ぎるな。
(相手の言葉に幾らか救われる気持ちで頷き、そう答えると相手とは反対の方向へと。司令室付近に残した兵士も少なく、この人数で回すのは厳しいと改めて感じ何もできないことに無力感を感じつつも狭く古い司令室の椅子へと。窓から見えるのも鬱蒼とした木々と家々だけで嘆息し)

  • No.95 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 23:07:14 



(今回の一件がければ此処は緑豊かな自然に囲まれた平和な島なのだろうと思わせる、基地を後にして向かった先は海を目の前にした展望台に加えて建てられた見張り台。小型のミサイルを片手に潮風に乗って香る磯の香りを堪能しながらゆっくりとその場に腰を下ろして。戦争さえ無ければあの海で親友とはしゃぐ事も出来たのだろう、世知辛い世に生まれて来てしまったものだと考えながら数時間、太陽は何事も無く傾き夕暮れとなり)
…と、そろそろ交代の時間か。

  • No.96 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 23:24:10 


(やがて日が暮れ始め、夜も気が抜けないと思いつつ休める兵士は早めに休ませてやらねばこの人数では保たないと。人数を考えれば交代で戻って来た兵士達はまた早朝に警備に当たることになる、早々に休ませようと此方に残っていた兵士に簡単な寝床の準備を任せ。何度か本部と連絡を取るも思うような対応は得られず、その上安穏とした島に居ながら兵が足りないと感じるのは使い方が下手だからだと神経を逆撫でするような叱咤の言葉まで頂戴すれば苛立ちが募るのは当然で、会話の言葉尻だけはあくまで冷静に、それでいていつもの癖で机を叩きつつ電話を切ると苛立ち露わに舌打ちをして)

  • No.97 by 鷹田 総一郎  2018-04-03 23:37:48 



(恐ろしい程静かな海を背に交代で訪れた兵と他愛も無い会話を交わして少々感じていた疲労を拭う事とし、後を託して基地へと戻る道中。沈みかけた太陽により茜色に染まる静まり返った基地から地面をも轟かせる程大きな銃声の音が鳴り響き、辺り一帯の森林から一斉に鳥達が飛び立って普通では起こり得ない事態を濃く色付けてゆく。一瞬の出来事により脳の処理は追い付かず反射的に立ち止まっては音の根源である小さな基地を改めて見つめてどっと押し寄せる冷や汗に僅かに手元が震え。続けて鳴り響く銃声音に背を押されるように脇に抱えた武器を放り込り投げて基地の方へと走り出し)

  • No.98 by 鷺宮 灯夜  2018-04-03 23:47:03 



ーーーっ、誰が発砲を許可した!
(基地の中で響く銃声、司令も無しに、それも基地の中だと言うのに。響き渡る大きな音に何事だと立ち上がり将校室の扉を開け放つと何処で誰が、と鋭い視線を辺りへと向け己も腰に携えた銃に手を掛けたまま。兵士のほとんどは外で警備に当たっている、基地の中に敵が身を潜めていたのか、はたまた裏切りか。緊張感に心臓の音ばかりがやけにうるさく響き)

  • No.99 by 鷹田 総一郎  2018-04-04 00:00:55 



ーーはあ、まずいな……、おい!灯夜!
(全速力で向かうがすぐに駆け付ける事は不可能な距離、誤発であり兵達と親友が無事である事を祈りながら駆ける足は木の根に捕らわれようと止まる事は無く。基地内は少人数ながら騒然とし何人かは腕から又は足から血を流す者もいればその場に伏せて動かない者もいる、されど手に銃を所持する者は存在せず。漸く基地の入口へと辿り着けば心苦しいが外から施錠を、近くの窓から侵入する事とし彼の姿を見つければ駆け駆け寄ったその刹那、黒光りを纏う銃口を持つ一人の日本兵が一発発砲した弾は二人を目掛けて放たれ)

  • No.100 by 鷺宮 灯夜  2018-04-04 00:15:51 



ーーくそ、裏切りか…!
ッどうして戻ってきた、勝手に持ち場を離れるな!
(舌打ちをしつつ日本兵の足へと威嚇の意を込めて発砲を。犠牲は最小限に抑えたい、既に負傷している者もおりその怪我の程度は確認できない。どうか危険なこの場所に戻って来るなと切に願った人物の声が響くと思わず声を荒げつつ、しかし放たれた銃弾が此方へと向かうのを見れば目を見開き反射的にその先にいる相手の方へと走り出すとその手を掴み庇うようにして相手諸共床へと倒れこみ。)

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