可愛いの魔法 (〆)

 可愛いの魔法 (〆)

匿名さん  2023-03-24 20:11:47 
通報


お相手様決定済み。




コメントを投稿する

  • No.1868 by 逆巻 傑  2024-04-01 22:01:13 



( 待ち合わせた駅から電車に揺られること小一時間。目的の山の最寄駅に降り立てば、外は朝から変わらぬ絶好の花見日和で。白の長袖カットソーの上に黒の透かし編みニット、ライトグレーのカーゴパンツとスニーカーで構内から青空の下へ出ると、燦々と照る日差しに早くも鞄の中のアイボリーのバケットハットが必要かと目を眇め。前方に広がるロータリーからは目的地付近までのバスも出るけれど、休日は特に花見客が多く押し寄せるため常に満員状態。折角の行楽前に余計な体力を使いたくないと迷わずタクシーを選んだなら、バス停の行列を横目に少女へと声を掛け )
…ここからまだ距離あるんで、タクシーで行きましょうか。

----

(/ お花見デートだ~!とひな季ちゃんと同じテンションで一段落つけさせていただきました。ご配慮ありがとうございます!この後はタクシーの中からちょろっと高校の校舎を見て、早速山登り兼お花見に移れればなと…!特にご質問やご意見等なければこちら蹴り可です◎  )


  • No.1869 by 永瀬ひな季  2024-04-01 22:47:50 



あ、はい…!
( 事前に少し山に登ることを伝えられていたため、動きやすいようにインディゴカラーのワイドデニムに白のレースブラウスを合わせた清楚感のあるコーデに身を包み、足元は白のコートスニーカー。彼の提案にこくこくと頷く度に、ざっくり纏めたハーフアップの毛先をぴょこっと跳ねさせて、ナチュラルメイクにふわりと桜色のチークとリップを重ねた表情はいつになく楽しげに咲き。乗り込んだタクシーの中では、膝上に乗せた大きめのベージュのトートバッグを時折無意識に優しく撫でるけれど、その鞄の中には憧れのアイドルに持ちかけた相談の末の作物──当日の朝に早起きして作ったお弁当が眠っている。とにかく〝胃袋を掴め!〟のことだけれど、彼女もそうして今の旦那様であるマネージャーの心を射止めたのだろうか。やがて学校らしい校舎が車窓に移れば、興味津々に窓にひたりと手のひらを添えながら双眸を煌めかせて )
──…あ、もしかしてあれが由木崎ですか?


  • No.1870 by 永瀬ひな季  2024-04-02 04:31:08 



( / 「いつになく楽しげに」ではなく「いつにも増して楽しげに」です…!誤字脱字がいつも多くてすみません…。蹴り推奨です◎ )


  • No.1871 by 逆巻 傑  2024-04-02 12:51:02 



そう。…全然変わってねぇな…。
( 待機中だった一台に乗り込み、目的地と共に母校前を通ってほしいと伝えると、流れゆく街の風景の中にやがてクリーム色の校舎が姿を現す。難関大学への進学者を輩出しただとか英語のスピーチ大会で入賞しただとか喧伝する垂れ幕の下では、春休みにも関わらず部活に勤しんでいるのか制服である灰色のブレザーで行き来する生徒もちらほらと見受けられ。気を利かせて運転手が速度を緩めた車内で少女の問い掛けに短く肯いたなら、ぽつりと洩れ出るのは率直な所感。在学していた頃と少しも変わらぬ佇まいに懐旧の念が湧き上がるけれど、当時よりもどこか遠く感じられるのは帰属意識が薄れたせいだろうか。そうして高校の敷地を過ぎれば、本命の山影まではほんの数分といったところ。思い出話をするには足りぬその時間、今更ながらに「色々持ってきたんすね」と軽い雑談の話題として隣の大きなトートバッグへ目を遣っていては、じきにタクシーがゆっくりと停止する。料金を支払って整備されたアスファルトに足をつけたそこでは、登る前から上方に鮮やかな桜が遠望できるはずで )


  • No.1872 by 永瀬ひな季  2024-04-02 21:05:28 



( / こんばんは、いつもお世話になっております。仕事の方が繁忙期で、7日あたりまでレスぺースが不安定になりそうです…; そして今日早速、疲労困憊のため頭が働かなくて上手くお返事できそうになく…明日必ずお返事しますので、今暫くお待ちくださいませ…! / 蹴り可◎ )
 

  • No.1873 by 逆巻 傑  2024-04-02 22:03:30 



(/ こちらこそいつもお世話になっております。そしていつもお仕事お疲れ様です…!お返事に関しては勿論心身が回復してからで構いませんので、どうぞごゆっくりお休みくださいね。しばらく繁忙期とのことも把握致しました◎ )


  • No.1874 by 永瀬ひな季  2024-04-03 17:21:36 



( 垂れ幕だけでも優秀性の知れる学校の佇まいに、はえ…とぽかんと口を開きながら眺める様子は、車窓に反射して見られていただろうか。これまでに仕事外で会った中でも大きな鞄が目に付いたのか、話題に上がればどきりと緊張が走る。普段の荷物に加えて、レジャーシートにお弁当に水筒をも詰め込んだトートバッグの表面を撫でながら、「はい、いろいろと」反芻しながらえへへとはにかんで。程なくして停まったタクシーから降り立ちながら顔を上げ、これが彼の学生時代の思い出の地…!と瞳に捉えたのは山上に咲き誇る鮮やかな桜。久しぶりのお花見にわっと気持ちが沸き立つようで微かに瞠目しながら瞳を煌めかせるも、喜びは後にとっておきたい。昂りを抑えるようにぎゅと鞄の持ち手を握り直すと、わくわくとした気持ち滲ませながら、ともに降りた彼へ振り返りつつ手招きして )
…──は、はやく…!
 
----

( / お待たせ致しました…!お心遣いありがとうございます。と、背後様もいつもお仕事お疲れ様です。お互いに無理なく頑張りましょう…* / 蹴り推奨です◎ )


  • No.1875 by 逆巻 傑  2024-04-04 00:42:11 



はいはい…。
( 晴れ晴れとした天藍の中に咲く桜はそれだけでもよく映えるけれど、駘蕩たる春の陽気がそこに心嬉しさをも連れてくるようで。感じやすい少女はいち早くふわりと浮き立つ思いを受け取ったのか、惜しみなく期待感を滲ませた双眸を此方へと向ける。タクシーを降りるなり鞄から取り出して被ったバケットハットから手を離すと、つばで影になった目元を仕方なさそうに緩ませ。その場のノリで決定したところが大きかった今回の計画、もっと近場で大人数で執り行なった方が良かったのではないかと悩みもしたものだが、なだらかな坂を登りきる頃にはそんな考えも何処かへ消えていて )

----

(/ こちらもお待たせ致しました…!お忙しい中にも関わらず、お心遣い痛み入ります…。背後様のおかげで頑張れます!また一つご連絡となりますが、金曜日の夜は会社の用事でお返事ができません。何卒ご容赦くださいませ…!※蹴り推奨 )


  • No.1876 by 永瀬ひな季  2024-04-04 13:16:15 



( 暖かく柔らかな風が心地良い。都会の街並みから離れた山の空気は澄んでいて胸いっぱいにそれを取り込みながら、なだらかな坂を悠々と二人登っていく傍ら、なんとなくスマホを取り出してはその景色を写真に収めていく。小さく赤く実った果実や名前も分からないような花たちに、バケットハットで目元の隠れた彼。悠々ながらも弾む足取りで進んでいきやがて坂を登り切ったなら、ふわりと桜の花びらが柔らかな風に運ばれて頬を掠め。そこには地上で見た鮮やかな桜の花が満開に咲き誇り、幾重にもなる花びらたちが微風によってゆらり可憐になびき瞳を奪われて。ほわ…と感嘆の息を吐けば満開の桜を指差しながら、見れば分かる存在の桜を嬉々と笑みを広げながら報告したなら、そのままぱたぱたと桜の木の元へと小さく駆けていくだろうか )
逆巻さん、桜…!見て、満開です!


  • No.1877 by 逆巻 傑  2024-04-04 19:53:23 



本当、ほとんど満開で…良い時に来たすね。
( 山の中腹にあたる開けた場所まで辿り着くと、そこに咲く桜たちは登る前の期待を裏切ることなく美しい花姿を見せていて。満開の花弁を見るや満面の笑みを広げて根元まで駆けてゆく背を悠然と追って隣に並んだなら、正面から吹く一陣の風に顔を隠すようにして帽子を脱ぎ。淡く頬を染めたような可愛らしい薄紅色を写真に収めようかとスマホのカメラを構えた折、ふと窺った少女の頭上に萼ごと落ちた五弁の桜が乗っていることに気が付いて、登り始めにはもうマスクの取り払われていた口元をそっと綻ばせる。カメラの向け先を変えて髪飾りを着けているようにも映るその姿を切り取っては、表示される静止画をそのまま相手の前へと翳し。その後、彼女から特段の制止がなければ枝先から摘み取るような手付きで花弁を掬い、地面へ放つ寸前、短く沈思した末にバケットハットの中へと入れるだろうか )
…あ、可愛い。……ほら。


  • No.1878 by 永瀬ひな季  2024-04-04 22:46:18 



きれい…。
( 天藍の薄紅のコントラストが綺麗で、ひらひらと舞い落ちる花びらは雪を見上げた時のように吸い込まれそうで見惚れてしまう。彼がスマホを構え始めたのを視界の端で認識し、自分も桜を写真に収めようかと思った時、ふいに目の前に翳されたスマホの画面に映っていたのは桜に見惚れた自分の姿で。桜を撮ってたんじゃないのか。柔らかな面差しを向けられては桜と同じ色に頬を染めつつ、風靡く横髪に手を伸ばし触れようかとしては、伸びてきた手に双眸を瞬くと花持ち引いていく手に「へ、──…あ、いつのまに」と更に少し色濃く頬を染めながら視線を下げて。帽子の中に入れられたその花びらはどうするのだろうか。そのまま自身の手に持つトートバッグへ、は、と視線を滑らせては、胸の前まで持ち掲げてぎゅっと双眸を瞑りながら緊張の面持ちでお誘いの言葉を掛けると、〝いろいろ〟のうちを明かしながらあたふたと言葉を続けて )
あのっ、実は今日はその、折角のお花見なのでお弁当を作ってきたんですけど、よかったら食べませんか…!レジャーシートももちろんあるので…あっ、そもそもお腹空いてますか?


  • No.1879 by 永瀬ひな季  2024-04-05 21:12:51 



( / こんばんは、お世話になっております。ホルモンバランスのせいか仕事のせいか、心身の調子があまり良くなく…ここ数日上手く描写も回せていない気がしますし、二日間ばかりお休みをいただきたく存じます; お優しい背後様のことですからお返事はいつでも、と仰ってくださるかもしれませんが、私ができる限り早く返したいだけですので…矛盾している気もしますが、何卒よろしくお願い致します…。※日曜日には必ずお返事お持ちします! )


  • No.1880 by 逆巻 傑  2024-04-06 12:45:03 



…あぁ、それでその荷物…。
( 本来の予定通り枝木に咲く桜花も写真に残し、ひらひらと舞い落ちる一片を捕まえようと宙に手のひらを伸ばしていた折。急に意気込んだ声が聞こえて少女を振り返れば、ただ山に登るだけにしては多いと思っていた荷物の謎が明かされ、得心がいく反面少し目を丸くして。問われて初めて今日何も口にしていないことに気が付くと、提案には素直に肯き、絶好の場所を探すように辺りを見回す。しかし他の花見客も写真を撮ったり腰を下ろしたりと思い思いに佳景を楽しむ中に今立つ芝以上のロケーションはないようで、再度目の前の桜を見上げてはレジャーシートを受け取ろうと片手を差し出して )
…ん、いただきます。シートこの辺でいいすか?

----

(/ お返事が遅くなって申し訳ございません…!ご不調とのことで、お休みの件承知致しました。どちらに関しても時間でしか解決できない面があるかと思いますので、もしお休み期間を延ばしたい等ございましたらお気軽に仰ってくださいね。お気持ちだけで本当に嬉しいので、どうかご無理はなさらず…!実は足跡の方の進捗が芳しくなく…( 小声 )のんびり作業しながらお待ちしております!※蹴り可 )


  • No.1881 by 永瀬ひな季  2024-04-07 19:38:41 



はいっ、大丈夫です!
( 窺った言葉に対して肯定が返ってくると、ぱあっと雰囲気やら表情やらを輝かせ、先日相談に乗ってもらった浅倉玲さんへの感謝の想いの念を飛ばす。こくこくと頷きながら白とベージュのギンガムチェック柄のレジャーシートを手渡し、彼がそれを桜の花弁と芝の広がる地面に広げたなら、コートシューズを脱いでレジャーシートに上がると早速お弁当を広げ出して。順に蓋をぱかっと開いていけば、梅ゆかりや鮭わかめの丸いミニおにぎりに、おかずには定番の卵焼きにハンバーグとアスパラベーコンなどなど、そこに花の形にくり抜いたにんじんを散らしお花見弁当に見立てたもの。苦手なおかずが無ければいいのだけど。温かいお茶を紙コップに注ぎ使い捨てのおしぼりと箸を添えて彼の傍に用意しては、仄かに緊張した面持ちで手のひらでどうぞとお弁当たちを指し示つつも、味の感想を聞くまではそわりと落ち着きなく視線を彷徨わせるだろうか )
…──お口に合えばいいんですけどっ…、ど、どうぞ。

----

( / お休みをいただきありがとうございました、大変お待たせ致しました…!寛大なご対応もありがとうございます。お陰様で大分、体力も気力も回復したように思います。私も全然未消化リストを纏められておりませんので、進捗具合はどうぞお気になさらず…!またよろしくお願い致します* / 蹴り可◎ )


  • No.1882 by 逆巻 傑  2024-04-07 20:55:42 



…すげぇ、本当に弁当だ。
( 受け取ったレジャーシートを芝の上に敷いたなら、靴も脱がずに端の方へ腰を下ろし、着々と進められるセッティングを見守るばかり。多忙な両親の元で育った自身にとって弁当とは遠足や運動会でのみ準備される特別なもので、蓋が開かれ彩り豊かなおにぎりとおかず達が披露されると、物珍しげに至極当然の事柄を口にして。まずおしぼりで両手を拭き、清潔になった手のひらを軽く合わせて「いただきます」と唱えた後、紙皿の上に梅ゆかりのおにぎりと各おかずを一つずつ乗せてゆく。その中から最初に手をつけたのはハンバーグで、小さめサイズのそれを半分に切って口に運べば、密かに此方を窺う少女へ何の捻りもない感想をぽろっと零すように伝え )
──…美味い。


  • No.1883 by 永瀬ひな季  2024-04-07 22:18:00 



( 〝本当に弁当だ〟と眼前の情報そのままの感想につい、くすと小さく笑みが漏れる。遅れて自身もおしぼりで手を拭き、紙皿の上におにぎりやおかずを取り分けつつちらりと反応を窺うように彼を見遣っては。簡素だからこそよくわかる味の感想が溢れると、微かな瞠目とともに瞳を煌めかせていき「─…よ、よかったあ…!たくさん食べてくださいねっ」と周りに桜以外の花をぱぱっと咲かせ。さて自分もと、いただきます、と手を合わせてはハンバーグをひと口ぱくりと頬張るけれど、脂が冷えたそれは焼きたて特有のジューシーさが失われ少しぽそぽそとしていて首を捻らせ。確かにまあ普通に美味しくはあるけれど、本当はこんなものじゃない。お弁当用のハンバーグってもっとこう、何か工夫を要するものだったのか。えーん、と双眸を不等号にあせマークを頭上に浮かべながら必死の訴えをしては、しお…と背景の花は縮んでいき )
──…ん、んん~…?待ってください、本当はこんなものじゃないんです!こう、噛んだらじゅわっとしててもっと美味しいのに…、うう、できたて食べてほしかった…!


  • No.1884 by 逆巻 傑  2024-04-08 00:54:13 



ふぅん…?
( 食べ始めて漸く食欲が湧いてくると、彼女の勧めに全く遠慮することなく他の品目にも黙々と手をつけ。胸裏で先と同じ感想を何度か零しつつ咀嚼する最中、此方の反応を待ってから食事を始めた相手がハンバーグを口に入れるや微妙な面持ちを浮かべては、何やら釈明するように主張するのを不思議そうに見て。半分残しておいたもう一切れを再度味わってみるけれど特別首を捻る程の粗もなく、必死の弁に洩れるのは曖昧な相槌。しかしきっと張り切って作ってくれただけに落胆も大きいのか、徐々に萎れてゆく姿に思わず小さな笑みを溢せば、まず実現することはないと分かっているからこその正直な応答を )
…ふ、自信作なんすね。それは俺もできたて食ってみたかったな。


  • No.1885 by 永瀬ひな季  2024-04-08 07:38:57 



はい…一番得意な料理なので…──
( しょも…と肩と視線を落としていたけれど、ふと溢れる笑い声に、視線を戻したならきゅんと胸は容易くときめき。彼の言葉や表情にころりと立ち直っては、瞳を煌めかせながら「ほ、本当に?ちょっと、今すぐ料理系のお仕事来たりしないかな…」なんて、できたてに近いものを彼に提供できそうな状況を期待する言葉を呟いて。しおれていた背後の花は再び潤いを取り戻し、能天気にぷかぷか浮かばせつつ食事を進め、やがてお弁当箱のと紙コップが空になったなら両手を合わせ「ごちそうさまでした」と唱え。思い思いに過ごしている花見客らの一人である子どもも食事を終えたのか、じっとしているのに飽きたのか、紙パックのジュースを片手にきゃっきゃと走り回る声が聞こえる。シート上のお弁当箱たちを片付け終えては、改めて春の微風に揺れる桜の木を見上げつつ、この後起きる悲劇も知らずにのほほんと双眸を細めて呟き )
ほんと、お花見日和ですね…。


  • No.1886 by 逆巻 傑  2024-04-08 13:47:36 



食わせたすぎでしょ。
( 此方の発言に一縷の望みを見出したのか、精彩を欠いていた相手の顔ばせは途端に明るさを取り戻し。普段の彼女なら『いつでも作りに行く』くらい言いそうなものだが、仕事を頼みの綱にするという絶妙に現実的なラインを攻めてくる辺りに本気を感じ取っては、柔らかく吹き出した後に小刻みに肩を揺らして。シェフ曰く〝本当はこんなものじゃない〟ハンバーグを美味しく完食し、その他の品々も全て胃の中に収めたなら、きっちりお茶まで飲み切って「ご馳走様でした」を紡ぎ。一頻り桜を眺めてから、目的意識のもと芝の上に落ちた花弁を拾ってバケットハットに入れる作業を開始して暫く。退屈に耐えかねて遂に動き回りだす子ども達が視界に映ると、高校生にしてみても地味であろう行楽を満喫する隣を窺って口を開いた折、幼い体躯が転倒した拍子に手に持つ紙パックの中身が少女めがけて飛び散って )
…、そういえば水瀬さんのご家族って──


  • No.1887 by 永瀬ひな季  2024-04-08 19:52:02 



はい、なんです──…っひゃ、え、なに!?
( 心地良い春の陽気や、花綻ぶ柔らかさにつられ普段よりも多少なり気が解れているのか、笑う度に纏う柔らかな雰囲気にきゅんとときめく。せっせと帽子の中に桜の花弁を入れる様子もなんだか可愛くて微笑ましく思えば、そっとスマホを構えて密かに撮影を──とその瞬間、彼に話しかけられ背筋をしゃんと伸ばしたなら、どてっと背後で転ぶ音とともに何かが腰回りに掛かり冷たい。瞳をまんまるにしながら驚いて上半身を捻り振り返れば、地面に体を突っ伏した男児とぱちりと目が合う。転んだことの痛さに加えて人にジュースを掛けてしまったことへの反省か、双眸を潤ませ今にも泣き出しそうな表情へとみるみる変わっていけば、慌てて靴を履きつつ男児の傍へと駆け寄ると「ありゃ…転んじゃったの、怪我ない?泣かないんだあ、すごいねえ」と手を取り立たせながら、にへらと笑みを浮かべて。きゅ、と唇の真ん中を上げつつ泣くのを堪えた男児はぷるぷると首を左右に振ると『おねえちゃ、ふく…ごめんなさい』と反省を口にするも「洗えばいいだけだし大丈夫!怪我しないように気を付けて遊ぶんだよぉ、お姉ちゃんとの約束ね」とにこやかに笑みを返すと、ほ、どこか落ち着いたようにこくりと静かに頷く男児。そこへ『うちの子がすみません…!』と事態に気付いた親御さんらしき女性が駆け寄ってくるけれど、液体の正体は子どもが握った紙パックから察するにりんごジュースのようで染みにはならないだろうし、差し出されたクリーニング代も丁重に断りを入れては、手を振りながら親子を見送って )


  • No.1888 by 逆巻 傑  2024-04-09 00:08:35 



…大丈夫すか?…クリーニング代くらい受け取れば良かったのに。
( 相手を振り返った瞬間、向けられたカメラレンズが目に入ると少し怯んだように言葉を詰まらせるも、直後により驚くべき出来事が起これば注意はすぐさまそちらへ。少女が転んだ男児を引き立たせて宥める傍ら、彼と一緒に走り回っていたもう一人の男児が此方を不安げに窺っていれば、隣のお姉さんより明らかに優しくなさそうな連れに怯えているのであろう様子に当惑して適当な方向へと視線を外し。その場が丸く収まるまでそうして口を出さず控えめに成り行きを見守ったなら、一家が去ってゆくのを確認してから、戻ってくる影におしぼりを差し出しつつ声を掛ける。結局一人で損を被った彼女にそうは言い条、自分も同じ状況ならそうしたかもしれないと思い直すと深くは立ち入らず。こうなっては花見を続けるわけにもいかないだろうし、そうでなくともそろそろ下山しようかと考えていたところ。提案に対して異論がないようなら、レジャーシートを回収して山の麓まで行きと同じ道を戻り始めるだろうか )
…、そろそろ帰りましょうか。


  • No.1889 by 永瀬ひな季  2024-04-09 02:10:10 



オレンジジュースとかトマトジュースとかだったら、受け取ってたかもです。
( 彼の元へと戻っては安否を尋ねる言葉にこくんと頷きつつ差し出されたおしぼりへのお礼を告げ受け取っては、ジュースを被った衣類の上からぽんぽんと軽く抑えてみるものの、飲み始めだったのか紙パックから噴出された量は思いのほか多いようでしっとりと濡れた衣服に苦笑を浮かべて。「はい、そうしましょうか…」としまらない花見の終え方ながらも賛同を示し、レジャーシートを回収しその場を元の状態に戻して麓までの道を辿り降りてきたなら、来た時にタクシーから降りた時に見たアスファルトが視線の先に伺え始めると、はっ…と何か察したように口を開き足を止めて。考えるのは、用があるという彼の実家に寄った後のこと。この濡れた衣服のままでは、タクシーはおろか電車などの公共機関に乗れないのではないか。最悪せめて乾くまで待ってから帰る…?なんて、今更ながら困ったように視線を伏せながら口元に柔く握った拳を添えつつ一人対策会議を脳内で広げて )
あっ…、……。帰る時どうしよう…。


  • No.1890 by 逆巻 傑  2024-04-09 02:39:12 



( 木々の間から車道沿いに出ようかというところで、足を止めた少女が呟いたのは自身も下山しながら考えていたこと。元々は麓で別れて一人で帰らせようと思っていたが、ジュースを浴びた場所が場所だけにタクシーには乗れないだろうし、バスで立っているにしても100%を優に超える乗車率では誰にも触れないなど不可能で。それなりに距離のある駅まで歩いて向かわせ、そこから更に電車内でも立たせておくというのも、赤の他人を宥恕した彼女に対してあまりの仕打ち。となれば次の行動は一つかと、相手より少し先で止まって振り返れば、濡れて色の変じた衣服を目線で示す。もしそれに肯定が返ったなら、高校時代の通学路を並んで歩くことになるはずで )
…、うちまで一緒に来る?少し歩くけど…それ、早めに洗った方がいいでしょ。


  • No.1891 by 永瀬ひな季  2024-04-09 12:30:13 



えっ、いいんですか?助かります、お願いします…!
( 足を止め進まない自分へと振り返った彼に気付いて視線を上げると、示されたありがたい提案に、ぱあっと表情を生き返らせる。ぜひ!と素直に受け入れては両手をぱちんとの顔の前で合わせながら請うと、数歩空いたお互いの距離を少し駆け足で埋めて。道ゆく人や行き交う車の搭乗者に濡れた衣服を見られるのは少し恥ずかしいため、肩に掛けたトートバッグの袋部分を背後側に寄せつつ車道沿いを歩き出していれば、ふと思い出したように〝うち〟について考えて。要するに彼の実家になるわけだけれど、もしかしてご両親がいたりするのでは…とはらはらしだしては落ち着かず。なんと言って挨拶すべきだろうか。玲ちゃん助けて、なんて心の中で願うも結局は半歩先の彼に尋ねるほかなく、おずおずと眉尻を垂らしながら焦りの色浮かべつつ問い掛けて )
…──あのぅ…逆巻さんのご実家ってことは、ご両親がおうちにいらっしゃるのでは…?わたし、なんて挨拶したら…!


  • No.1892 by 逆巻 傑  2024-04-09 18:39:48 



…ああ、いないすよ。
( 衣服にジュースを染み込ませたまま帰らなくて良いと知って顔を晴らした少女は、己の実家へと向かう道中新たな問題へと行き当たったらしく、少し注意を逸らす間にまた眉を困らせていて。歩みを止めないまま此方を窺う面持ちをちらりと横目で見ては、眼差しを前方の白壁に緑屋根の小綺麗な一軒家に戻しつつ、彼女の心配へと簡素に答える。しかしあまりに簡素すぎて誤解を生んだかもしれないと思い至ったのは、その二階建ての家の前で立ち止まり、両開きの門扉をくぐって玄関前まで辿り着いた時で。鍵を回して玄関ドアを開け放ち、先に客人を中へと通すと共に「…両親とも仕事で、今日は誰もいないんで」と改めてより正確な表現に言い換えると、背後が閉じ切られるや否や「両方いってるすか」と衣服の被害状況を確認し。次なる行動を呟いてバケットハットを靴箱の上に置いたなら、答えに応じた着替えを探すべく相手を残して二階へと上がってゆく。物が少ない上にきちんと整頓された家内は生活感のない印象を与える中、桜入りの帽子の傍に佇む色褪せた千日紅のハーバリウムだけが、予定外の来客を迎えたその空間で異質さを放っていて )
まずは着替えか…。少し待ってて。


  • No.1893 by 永瀬ひな季  2024-04-09 20:23:45 



お邪魔します…──
( 非常に簡素な答えが返れば「…へ、」と短く一音を発して、だらだらと冷や汗を垂らす。触れてはいけない話だったのかもしれない、と迂闊な問いを掛けたことへの後悔を抱きながら道中を過ごしたけれど、ぽつりと溢したような挨拶とともに一軒家の中へとおずおずと足を踏み入れたなら、その背後で今更ながら加えられた説明に「あ…、そういうことでしたか」と、失礼がなかったのならよかったと安堵の息吐きつつ胸を小さく撫で下ろし。しっとりと濡れた衣服は上下とも。衣服を隠すようにしていた鞄を伸ばした腕の先へと下ろせば、こくんと小さく頷き返すとどこかへ先ゆく彼の後ろ姿を見送っては、ぽつりと大人しく指示通りに彼が戻るのを待つけれど。何に使うのか桜の花びらを入れた帽子へと一度視線を移したなら、その隣に佇むハーバリウム、それから片づけられた玄関全体、壁──その奥にはどんな空間が広がり、かつてどんな風に過ごしたのだろうか。ゆるく視線を動かしながら、彼が過ごした生活空間をぼんやりと見遣るとしみじみと呟いて )
逆巻さんのおうち…。


  • No.1894 by 逆巻 傑  2024-04-09 21:32:19 



…水瀬さん。これでいい?
( 相手の姿が見えるより先に階段から声を掛け、階下に足をつけてから差し出すのはネイビーストライプのシャツワンピースと白のニットベスト。母親のクローゼットから今日の少女の服装に色味だけでも寄せて見繕ってきた組み合わせだが、服の持ち主より7、8cmほど小柄な体躯にはやや大きく感じられるだろうか。もし彼女が肯いてそれを受け取るようならそのまま洗面所へと案内し、そうでなくやはりサイズの心配があるようなら、いっそのこと己のビックシルエットパーカーでも貸し出そうかと )


  • No.1895 by 永瀬ひな季  2024-04-09 22:13:16 



!はい、…──あの、これって…。
( 2階から聞こえる声にぴっと背筋と視線を正しては、洗濯の間のひとまずの着替えにと持ってきてくれた衣服を受け取り広げ、自身にそっと当てがってみる。大きさは特別問題ないようだけれど、女性物──察するに彼の母親のものだろうか。気を遣って同性の衣服を用意してくれたのだろうけれど、見ず知らずの自分が借りていいものかと少し難しそうな表情を浮かべて。衣服から彼へと視線を移しては「勝手に借りちゃっていいんでしょうか…」と不安げな面持ちで窺って )


  • No.1896 by 逆巻 傑  2024-04-10 00:02:49 



別にいいと思うけど。
( 衣服を合わせる際、彼女が僅かに眉を曇らせたのを見て取ると、気に入らなかったのかと推察するもその要因は別のところにあるらしく。遠慮がちな尋ねには碌に思案することもなくあっさりと答えるけれど、それで晴れるはずもない表情に、母親の服を纏う間ずっと落ち着かない思いをさせるのも気が引けて。「じゃあ──」シャツワンピースとベストは少女に持たせたまま、踵を返して再び二階へと向かえば、程なくして戻る手にはゼニスブルーのオーバーサイズパーカー。自身の私服を掲げて見せながら、決定権は変わらず相手に委ねて )
…気になるなら、俺のにする?


  • No.1897 by 永瀬ひな季  2024-04-10 01:51:38 



逆巻さんのがいいです…!
( 憂慮の言葉を聞き一度は肯定した彼だったけれど、再び二階へと引っ込み持ってきた服は、〝俺の〟と称したゆるっと大きめのパーカー。知っている仲ならまだ借りやすいどころか、好きな人の私物を着ても構わないならぜひお願いしたい。服を借りるのは、雑誌の撮影ロケ以来だろうか。願ってもない機会がまた訪れると微かに瞳を煌めかせ、こくこくと頷きつつ交換を求め。手に持っていた彼の母親のワンピースたちとパーカーとを入れ替えてもらったなら、今度こそ洗面所へと案内してもらうだろうか )


  • No.1898 by 逆巻 傑  2024-04-10 08:28:22 



( 分かりやすく気色を変えた彼女に小さく頷いて母親の衣類を受け取り、代わりに自身のパーカーを手渡すと、着替え場所を提供するべく廊下を少し進んだところにある洗面所へと先導する。少女が着替えを済ませる間、二階のクローゼットに不要となったシャツワンピースとベストを元通りに仕舞っては、戻って扉を隔てた外側から中へと声を掛け。内側から肯定の返事が返ったなら、洗面所へと足を踏み入れ、洗濯表示に沿って洗剤やら洗濯機のモード設定やらを準備するはずで )
着れたすか。


  • No.1899 by 永瀬ひな季  2024-04-10 12:46:23 



ありがとうございます。
( わあい、と小さな声で喜び溢しつつパーカーを受け取れば靴を脱ぎ揃えて玄関先から中へと上がると、あまり人の家をじろじろ見てはいけないと思いながらも、彼の実家に比べてやや物の多い自分の実家とは違う生活空間をちらちらと眺めつつ彼の後に着いて洗面所まで移動し。この状況で着替えるのは少し緊張が走るものの、扉の向こうで離れていく足音が聞こえてきたことで仄かに安堵すると漸く着替えだし、幸い下着までは浸透しなかったようで濡れた衣服から解放されるとそのままパーカーを上から被り。今となっては生活拠点ではないからか、纏ったパーカーからは洗剤の香りも彼の香りも薄れ切っている気がする。ぶかぶかと大きいけれど丈は太ももが一応隠れるくらいといったところで、晒した素足は少し恥ずかしいような気がして足元を見つめていると、彼から様子を窺うように外側から声が掛かり「─…あ、はい」と返答しつつ扉を開けて。彼に衣服を託せば洗濯準備を進める様子を見守りつつ問い掛けて )
お願いします、…洗濯、どれくらいで終わりそうですか?


  • No.1900 by 逆巻 傑  2024-04-10 18:31:42 



──……、…本当にそっちで良かったんすか…。
( 廊下と洗面所とを仕切る扉が開かれると、その奥に現れるのは己の私服を身に纏った少女。できるだけ大きめのパーカーを選んだつもりが、実際に着用した姿は思ったよりもひやりとする丈感で、つい桜の木の下でカメラレンズに気付いた時と同様の反応を取って視線を外す。装いそれ自体は街中でも見かける着こなしではあるけれど、彼女の場合は一枚きりだと知っているせいか妙な緊張が走り、脱いだ衣服を受け取りつつ弱った声で呟けばそっぽを向くようにドラム式洗濯機へと方向転換して。努めてそちらに注目しないよう洗濯機の操作に専心して精神を落ち着ける最中、所要時間に関する問いが投げられては、色移りを気にして二回に分けることを説明した後に大まかな目安を答え )
一枚ずつ洗うんで…、一時間半もあれば。


  • No.1901 by 永瀬ひな季  2024-04-10 21:14:16 


 
…、借りるなら逆巻さんの服のがよかったので…。
( 雑踏の中だったら聞こえないだろう弱い呟きも二人きりの空間なら容易に耳に届くと、どこか変だったか、それともやっぱり一枚で着るには心もとない丈感のせいかと視線を問題の箇所へと下げつつ、だぶついた袖で服の表面をならすと。こちらを一瞥して以降つんと視線を逸らしたままのような彼へ、ちらりと視線を送っては両手の先を揃え下ろして縮こまりながら、しゅんと眉尻を垂らし肩と視線をも床に落として。何かお礼なりお詫びなりできればいいのだけれど、今思えば来た時のタクシー代さえ出してもらっていてはなんだか更に不甲斐なく )
すみません…お花見につれてきてくれたのに、更にお世話をお掛けして…。


  • No.1902 by 逆巻 傑  2024-04-10 22:16:42 



…や、服は水瀬さんのせいじゃないし、弁当まで作ってもらったし…これくらいは別に。
( トップスは一旦洗濯かごに入れておいて、まずデニムから洗濯機の中へ。もう一度設定を確認してからスタートボタンを押すと、注水の音を聞きながら漸く体を少女の方へと向けて。何の落ち度もないのに不運を自分の責任のように感じてしゅんとしている彼女は、普段あまり印象のないルーズサイズのアイテムを着用しているせいか一層か弱く映り、今にも消えてしまいそうに儚く。元は相手の寂しげな面持ちが少しでも晴れればと誘った今回の花見行楽。顔を曇らせたままでは終わらせられず、もしフォローの言葉だけではそれが叶えられなかったなら、自身の直前の語句に引っ張られて弁当をご馳走になった際の気休めを思い出し )
…そうだ、ハンバーグ。…できたてのやつ、食いたいです。


  • No.1903 by 永瀬ひな季  2024-04-10 23:02:22 



でも、──…ハンバーグ?
( お弁当を作ったのはあくまで玲ちゃんのアドバイスのおかげで、変わらずしゅんと床を見つめていた視線だったけれど一つの提案によって、ぱ、と上がっては一度双眸を瞬かせながら反芻する。それからは瞳には希望が灯ったように活力を取り戻すと、ぐ、と胸の前に握った両手の拳を持ってきて「ぜひ、そんなことでよければ…!」と、ふんすと意欲を漲らせて。さて、そうは言ったもののできたてを食べてもらえるタイミングなんていつあろうか。それこそ都合よく料理に関する仕事が来るほか、彼の住むマンションに押しかけて作るか事務所に呼び寄せるしか思い浮かばない。重箱ではなかったといえど、お花見弁当から一時間も経っただろうかのタイミングでは今この場で作るなんて案も考え及ばずに、窺うように小首を傾げ )
全然構わないんですけど、えっと…いつがいいですか?


  • No.1904 by 逆巻 傑  2024-04-10 23:51:31 



え。
( できたてハンバーグの約束を快諾してくれた彼女から次いで問いが寄越されれば、今度は此方が双眸を瞬かせる番で。時間も場所も揃った今この時以外の選択肢は頭になく、当然相手も同じ認識だと思っていたため、予想外の尋ねに意表を突かれたような声を洩らし。気儘な一人暮らしは食生活も自由なもので、決まった時刻に食事を摂るという習慣から長らく遠ざかっていたせいか、少女の言葉の裏の思慮には全く考え及ばず。そこまで手間の掛かる料理ではないと記憶していたが、特製のハンバーグを作るには一時間半では足りないのだろうかと的外れな当たりをつけると、先の発言の想定を告げると共に反応を窺って )
今──…は、難しいすか…?


  • No.1905 by 永瀬ひな季  2024-04-11 10:52:17 



えっ。…い、今…ですか。
( 似た反応を一音で返したなら、お互いにきょとんとした沈黙の間が数秒。日程の希望について〝今〟との返事があれば、きょとんとした視線を彼の体躯へちらりと一度移して。このほっそりした体に短時間でするすると食事が入っていくとは思えず、確認するように反芻するけれど、それほどまでに食べたいと思ってくれているのなら嬉しくて少し頬が緩む。難しくない、との否定の意で首をやんわり左右に振れば「キッチンお借りしていいなら、全然作れますけど…─あ、でも材料とかって」と今から作ること自体に問題ないことを伝えるも、そうとなればもう一つ別に浮かんだ懸念も続けて伝えて )

----

( / 交流の足跡の更新、確認しました…!
入ってるといいなあと思っていたワードがタグ付けされていたり、緊張の解き方が対になっていたり、褒められ待ちのうろちょろは一番最初のポメ季絵を思い出してほっこりしたり…ホワイトデーイベのタグもたっぷりでたくさんの思い出に嬉しくなりました。文字数制限ってあるんでしょうか…、もしあるなら二部の足跡がそろそろはちきれてもおかしくなさそうで() 本編外の試運転足跡もたくさんになってきて嬉しいです!これからもよろしくお願いします* 
…と、未消化リストの更新はもう少々お待ちくださいませ…! / 蹴り可◎ )


  • No.1906 by 逆巻 傑  2024-04-11 13:37:11 



…材料ね。
( 下手からの伺いに対して困惑混じりの応答があると、相手の視線の先を辿って自身の胃の辺りへと目を落とす。あまり気乗りしないのだろうかと察せられる態度にそれなら別の機会でも、とは思うものの、互いの住居でというのは論外だし、わざわざ他の場所を借りてまで欲する程の執心もなく、彼女の願った通り料理番組のおこぼれに与るくらいしか考え付かなければ肉声には変じず。そこへ少女から意外にも予想を覆す結論が出されては、次の段階に進もうかという意思の窺える問い掛けに一拍遅れて点頭し。のろのろと動き出し、袖の余ったパーカーの横を通り過ぎて入ってきた扉とは別の扉を開けたなら、その先に広がるのはキッチン。冷蔵庫と冷凍庫を開けて挽き肉らしき材料を探すけれど、今は生憎蓄えがないらしく、事実と共に意欲を削いでしまわないよう庫内を覗き込んだまま近隣の食品売り場の存在も伝えて )
あー……ないな。まぁでも近くにスーパーあるんで、そこで調達すれば…。

----

(/ 足跡のご確認ありがとうございます…!毎回わりと気分で入れたり入れなかったりが変わるので、ご期待に添えたようでほっとしております…。すぐひなの絡みや情報を中心に纏めているせいか、やはり水入らずの回はタグも多くなりますね…!現在第二部の足跡が空白抜きで2628字( ちなみに第一部は1041字 )ですが、もし文字数制限が出たら…どうしよう…その時考えます()未消化リストも楽しみにしておりますが、どうぞご負担にならないペースで進められてください。こちらこそ、これからもよろしくお願い致します!
ついでに以降の展開のご相談ですが、せっかくの眼福衣装を生かしたく、一緒にか進んでかスーパーに行こうとする( 行くつもりはないけど発言に一緒に来そう感が漂う or ハンバーグに気を取られて服装のことを忘れている )ひな季ちゃんを引き止めたり、お料理の際にポニテ・お団子等にスタイルチェンジするのであればそれも全力で阻止して逆巻に結ばせていただきたいです…。そしてその無防備さに二回目の「俺も一応男なんで…」を言わせたい…!勿論解釈違いだったり他案があったりする場合は却下していただいて構いませんので、何卒ご一考くださいませ…! )


  • No.1907 by 永瀬ひな季  2024-04-11 16:52:07 



あ、そうなんですね、よかったあ。
( ゆらり動き出した彼の後を、親鳥に着いていく雛のように追っていけばそこに広がるのはこれまた綺麗に整頓されたキッチンで。冷蔵庫の中を覗いて材料の有無を確認している彼の少し離れた斜め後ろで、あった?と様子を窺うように上半身前傾させつつ見守っては、残念ながら材料が揃ってないとのことだけれど近所のスーパーの存在を知ると、無事ハンバーグを振る舞えそうでほっとした笑みを浮かべて。ハンバーグのレシピとしては突飛した材料はないけれど、他にも足りない物がありそうならついでに買うつもりで「合い挽きと玉ねぎと牛乳と卵と、パン粉が欲しいんですけど…」と次々と必要材料を口にして不足しているものを照らし合わせたなら、今の服装について失念していることや、人様のおうちで自分一人で留守番することの想像も付かなければ、当然の流れで買い物についていくつもりでにこやかに声を掛け )
──…じゃあ、買いに行きましょうか!

----

( / 第二部の文字数が、第一部の3倍に差し掛かろうとしてるんですね…すごい…!それらが1900ものレスの中に詰まっていると思うと、過ごしてきた時間の長さや楽しさがめいっぱいこのスレに詰まっているのを感じますね…! 纏めに関するお心遣いもあり、感謝の念に耐えません…*
二つの理由で当然ついていくつもりの考えの頭なひな季でした…逆巻さんがスーパーへ買い出し中、借りてきた猫のように大人しくじっと待機してると思います。髪型変更の全力阻止、ぜひぜひ!バンザイすると絶対際どいですもんね、なんなら見えそう…() 解釈違いは全くないので全力で賛成させていただきます!台詞のカムバも背後が大変盛り上がるのでぜひお願いします…!

そして一点ご連絡が…!4/13に地元のお祭りがあり終業後に呼ばれてまして、一日お返事が難しいかもしれません…。一度くらいは返せるはずですが、ご承知おきくださいますようよろしくお願い致します。 / 全文蹴り可◎ )


  • No.1908 by 逆巻 傑  2024-04-11 20:48:54 



…………。
( テンポ良く告げられるハンバーグの材料を告げられる順に確認して判明するのは、必要なそれらのほとんどが存在しないか残り僅かであること。全部買ってきた方が早いかと判断するなり片手で冷蔵庫のドアを閉じ、もう片手でスマホを取り出してメモ帳アプリを起動するけれど、文字を打ち込みながら振り返った先の少女からさも当然のように一緒に買い物に出るつもりの促しがあれば、耳を疑うように画面から顔を上げ。危ういパーカー姿の上に浮かぶ無垢な笑みと見つめ合うこと数秒、徐に彼女の肩に両手を掛けて体を反転させると、その背後に回って無言のままぐいぐいと華奢な両肩を押してゆく。やがてやっとリビングのソファ前で歩みを止め、また体を反転させてそこへ座らせては、素足を隠すように膝にブランケットを掛けて。視覚的にひと安心した後に漸く口を開いたなら、改めて材料を聞き取り、最後に「他にも何か欲しいものがあればメッセージ入れといてください」と言い置いて玄関へと向かいだすだろうか )
…水瀬さんはここで留守番です。合い挽きと玉ねぎと──…何?

----

(/ 危なっかしいひな季ちゃん…逆巻に守らせなければ…、いや逆巻から守るのか…?何はともあれご賛同いただけてとても嬉しいです。ひな季ちゃんの代わりに背後がバンザイしておきますね!蹴り可とのご配慮をいただきましたが、お礼のみお伝えしたく失礼致しました*

また土曜日のご予定につきましても把握です◎
お心遣いは大変有り難いのですが、もしお返事できそうになくとも此方のことはお気になさらずお祭りを楽しまれてくださいね…!素敵な一日になりますように!※蹴り推奨 )


  • No.1909 by 永瀬ひな季  2024-04-11 21:42:56 



…え、えっ?逆巻さん?
( 何の反応がないまま数秒ほど流れた沈黙に、あれ?と小首を傾げたなら、スッと動き出した彼に体を反転させられたかと思えば困惑の声虚しくあれよあれよという間にリビングへ。彼に押し誘導されるままに、ぽすっと腰を落ち着かせる形になれば、ぽかん…と薄く口開きながら彼を見上げて頭上にははてなマークを浮かべる。留守番を言い渡されるとそれはびっくりマークへと変わり「えっ!そんなあ…」としょんぼり残念そうに肩を落としながらも、必要なものを問われると彼がスマホにメモを打ち込む速度に合わせて改めて挙げていき。添えられた言葉にこくりと小さく頷くと、心細くも言いつけのお留守番を守るようにその場にとどまれば手のひらをひらひらと何度か振り見送って )
気を付けて──…それと、できるだけ早く帰ってきてくださいね…!


  • No.1910 by 逆巻 傑  2024-04-11 22:44:07 



…誰か来ても絶対に開けちゃ駄目すよ。何かあったらすぐ電話してください。
( この状態の相手を外に出せるわけもないが、依然何も分かっていないかのような言動に、一人きりで留守番させるのにも不安が過って。送り出す言葉へ勿論そのつもりだとでも言いたげに迷いなく「はい」と答えては、少し進んだ先で気掛かりそうに振り返り、まるで幼子に言い聞かせるかの如く小煩い注意を並べたてる。それから再び背を向けて家を出たなら、無意識に逸る足でスーパーまで向かい、素早く材料をカゴの中に揃え。最後に少女から欲しいものの要望は届いていないだろうかとスマホを確認し、トーク画面に何も変化がないようであれば、そのまま会計を済ませて帰路を急ぐはずで )


  • No.1911 by 永瀬ひな季  2024-04-11 23:59:52 



──…わたし、もう18なんだけどなあ…。
( あんな風に注意を言い聞かされたのは多分十年以上ぶりだろうか。もう18歳だというのに幼子に言うような注意を伝えてくるから、彼が買い出しに向かった後の、しんと静かになったリビングでふふと笑みが溢れる。そうだ、スマホ。着替えに使用した洗面所に置きっぱなしだった荷物を思い出して一度取りに戻ると、再びリビングに帰れば変わりないように元いた場所に座ってブランケットを膝に掛け荷物は足元に。いつでも連絡できるようスマホを片手に備え、何か他に必要なものがあったろうかと思案していたけれど、早起きしてお弁当を作った代償か次第に瞼が重たくなれば、こくりこくり船を漕ぎ出してはやがて、すよすよと健やかに寝息を立て始め。彼が帰宅した扉の開閉音かその後の声掛けで、睫毛を震わせ春の浅い微睡から目覚めるだろう )


  • No.1912 by 逆巻 傑  2024-04-12 08:20:59 



戻りまし、た──…。
( 買い出しに発って15分は経ったか、スーパーのレジ袋を提げてリビングのドアを開けたなら、忙しない己とは対照的に穏やかに寝息を立てる少女が出迎えて。掛けようとした声は尻窄みに小さくなり、やがてしんとした部屋にビニール袋の置かれる音だけが響いては、項垂れるような姿勢で目を閉じる相手の顔を床に膝をついてそっと覗き込む。此方はこのまま寝かせておいても構わないけれど、起こさなければ彼女は眠ってしまったことを引き摺るだろう。何とはなしに二秒ほどその寝顔を眺めると、これで起きなければ暫く寝かせておこうとさながら運試しのような思料と共に、手は触れぬまま声音だけで静かに意識を揺り起こし )
…水瀬さん。


  • No.1913 by 永瀬ひな季  2024-04-12 12:59:22 



…──んん…、さかまきさん、……。…わっ。
( 浅く揺蕩う意識の中で、水の波紋のように広がっていくのは心地良くも気持ちを擽るような声。この声を知っている。幼子のような覚束ない言葉つきで呟いたなら、睫毛を震わせつつ緩慢に開いた双眸がこちらを覗き込む彼の顔を視認するなり、意識は一気に鮮明になる。ぱちっと瞬きながら小さく驚嘆の声を漏らしては、緩んでいた姿勢を戻すように頭を上げて「お、おかえりなさい!」と慌てた声音で迎えて。確実に寝顔を見られてた、恥ずかしい。頬に羞恥を滲ませながらうっかり寝ていたことの謝罪をしつつ、慌てて手に持っていたスマホで時間を確認するけれど、然程時間が経過していないことに安堵で胸を撫で下ろしてはへらりと緩んだ笑みを浮かべ )
すみません、つい寝ちゃってたみたいで…!えっといま何時っ…──よかった、そんなに経ってない…ほんとに近いとこにスーパーあるんですね…。


  • No.1914 by 逆巻 傑  2024-04-12 18:17:03 



寛げてるなら何よりだけど。
( 姿を認めるより先に声を聞き分けた少女が未だ夢中にいるような甘い滑舌で己の名前を呼び、ゆっくりと睫毛を持ち上げる。それを真正面から見守っていれば、瞼の裏に描いた顔が思いのほか近くにあったせいか、とろんとした面持ちは一気に眠気を吹き飛ばして。姿勢を正したり頬を染めたりと慌ただしい彼女に対し此方の態度は落ち着いたもので、仄かに目の奥を優しくするばかり。率直な思いを一言零した後にふっと睫毛を伏せて立ち上がると、眼前から退いてテーブルの上に置いた購入品を視線で示し )
…材料、買ってきたんで確認してもらえるすか。


  • No.1915 by 永瀬ひな季  2024-04-12 19:55:36 



( 人のおうちだというのにうっかり寝てしまったのは早起きしたせいもあるけれど、きっとぽかぽかと暖かい陽気のせいもあるだろう。仄かな優しさの灯る瞳に見つめられれば、責められてもいないのに羞恥心も相俟って、あう、と却って居た堪れないような気持ちで口噤み。材料の確認を促されると、ほんの少し引き摺りながらも気持ちを切り替えようと「あ、はい」と頷いては、ブランケットを退かし隣にたたみ置くとスマホは鞄の中に戻し、ソファから立ち上がり確認へ向かって。テーブルの上に置かれたビニール袋の中を覗き込むように少し身を屈ませつつ材料の確認をしていき、不足なく買い揃えられていれば、袋から顔を上げると親指と人差し指をくっ付けたOKサインをにこやかに出して。袋の持ち手を両手で持ち上げると、移動した先のキッチンの作業スペースに一旦それを置いたなら、綺麗に整頓されたキッチンをぐるり見回すと調理器具の収納場所について尋ねて )
えっと、……うん、大丈夫。ちゃんと揃ってます!買い出しありがとうございました、じゃあ準備していきますね。──…そうだ、フライパンとかボウル…包丁とかも、それってどこにありますか?


  • No.1916 by 逆巻 傑  2024-04-12 20:58:41 



──フライパンはここ、ボウルはその隣で…包丁はこっち。あと調味料がここで、菜箸とかフライ返しがこの引き出し。食器は全部後ろの食器棚にあって…レンジとか冷蔵庫も好きに使ってもらっていいんで。
( 二本指で作られた丸の形に頷きとも会釈ともつかないごく浅い首の動きで応えると、早速キッチンに向かう相手の後ろを緩い足取りで追い。リビングが見渡せるカウンターキッチンには視界を遮らぬよう最小限のものしか置かれておらず、調理器具類は全て収納引き出しの中。まずは尋ねられたものの入った箇所を開いて各道具を取り出しては、他の引き出しも一通り中身を見せながら説明し。最後に背後を振り返って壁際の食器棚と家電にも言及したなら、他にも何か手伝うことはあるかと問うように黙ってじっと視線を注いで )


  • No.1917 by 永瀬ひな季  2024-04-12 23:35:15 



( 調理器具たちの在処の説明を次々と受けていくけれど、勉強で使う公式などよりも遥かに覚えやすければ、ふんふんと頷きながら収納場所をそれぞれ目で追い確認していくと共に、綺麗に片付けられているなあと改めて感心を覚える。上半身捻り背後の食器棚や家電も把握しては、こくりと頷くと両手の拳をぐっと握り口角を上げながらやる気を漲らせて。買い出しをしてもらったこともありゆっくり休んでおくよう伝えたなら、さて、と早速作業に取り掛かろうとキッチンカウンターへと向き直るも、その動作でふよっと靡く毛先に気が付けば、手を洗う前に髪は纏めておいた方がいいかと意識向き「あ、髪…──」とぽつり呟いて。髪を括り直すために両手を頭部へ伸ばしていけば、パーカーの裾もそれにつられて上がっていくはずで )
ありがとうございます。…よしっ、頑張って美味しいハンバーグ作りますね!逆巻さんはくつろいでてくださいっ。


  • No.1918 by 逆巻 傑  2024-04-13 02:10:51 



じゃあ遠慮なく、…──!
( 意気込む様子と気遣いの声掛けから己の役割はここまでかと察しては、相手の勧めに逆らうことなく従おうかと。しかし少女の背面を通ってリビングへと移るべく一歩を踏み出した折、不意の呟きに遅れて下方に向けていた目線の先でパーカーの裾位置が高くなってゆくのを看取すれば、咄嗟に肩の辺りまで上がりかけていた両腕をがしりと背後から掴んで止め。そうして制御を奪ったまま腕の外側を撫で付けるように垂直方向へ慎重に下ろさせたなら、突然のことにばくばくと早まった鼓動も幾らか落ち着きを取り戻し、安堵の溜め息と共に見開いていた双眸も常の切れ長の形へ。目の前に鏡のないキッチンでヘアセット時のように大きく髪を掬うも、口振りは単なる顧客に対するそれとは異なり、力の抜けた呆れ声で要望を問うて )
…髪?どうするの。


  • No.1919 by 永瀬ひな季  2024-04-13 12:23:41 



はわっ…!?
( はあい、と返事しきる前に突如として背後から伸びてきた手に両腕を掴まれ心臓が跳ね上がる。衝撃マークを浮かべながら驚嘆の声を上げ、彼とは違う意味のひやりと速まった鼓動を感じつつ、急にどうしたのかとでも言いたげな顔を後方へと見上げるように向け。腕がそっと下ろされていきやがて解放されると、鼓動を落ち着かせるように胸の上に手のひらを添えつつ「びっくりしたあ…」と細い声で小さく呟いて。吐かれた溜息が安堵のものと知らず、何が何だかわからぬまま前方へと顔を向き直すと、ふわりと髪を掬われた感覚に〝逆巻さんがやってくれるんだ…?〟と不思議がる声音でやろうとしていたことを伝えては、落ち着いた鼓動から手を離すと指先揃えて下へと降ろし )
はい、えっと、髪をひとつに纏めておこうと思って…?


  • No.1920 by 逆巻 傑  2024-04-13 19:38:57 



ポニテでいい?
( 少女が小声で何か呟くと同時、びっくりした…と図らずも心の中で同じ思いを洩らせば、更に要望を聞き取りつつ眼前のハーフアップを解き。ヘアゴムを腕に通し、手櫛で髪を優しく梳いて背中側に集める最中、踏ん切りがつかないかのように明らかに不必要な回数それを繰り返しては、やや低めの位置で結び始めるのをきっかけにやっと口を開いて。伝え方に迷いながらも指摘するのは相手の無防備さ。あらゆる意味で心臓に悪いそれをどうにかできないものかと言葉を選んだなら、「…もう少し気を付けて」で締め括ると共に希望の髪型が完成し、頭部から手が離れるだろうか )
──…寛いでくれるのはいいんすけど、…その、俺も一応男なんで……。


  • No.1921 by 永瀬ひな季  2024-04-14 15:03:56 



はい、……。
( 髪型の提案に賛同を示したけれど、すぐにできそうな髪型にも関わらずなんだか長い梳き集める時間に視線をちらりと宙に彷徨わせ、頭上にはてなマーク浮かべるも大人しく待っていれば。紡ぎ出される指摘の言葉に一瞬なんのことかと思うものの、度々有無言わさず止められた言動とそれが合致しては「あっ…」と漸く全てを把握したように短な一音を発すると、じわじわと含羞の色を頬どころか耳まで染め上げていき「ハイ、スミマセン…」と小さく呟きつつ肩を竦め縮こまっては、パーカーの裾を少し下へと引っ張り。普段こういう格好をするとしたなら必ず下にショートパンツだったり何かしらを着るし、すっかり料理へと意識が向いていたせいで羞恥心を忘れていた。彼もひやひやしたことだろうと心労を察しては、背後の彼がリビングへと動き出したならお詫びの気持ちも込めて料理に取り掛かり始めるだろう )


  • No.1922 by 逆巻 傑  2024-04-14 19:34:22 



…じゃあ、俺はしばらく上にいるんで。
( 直裁的な言い回しを避けた迂遠な注意に、彼女は言意を理解してくれるだろうかと様子を窺った矢先。小さく上がった悟りの声とみるみる染まる耳輪から手応えを得ては、それ以上は何も言及することなく。多少気まずい思いもあり、ここが実家に寄った本来の用事を片付けるタイミングだろうかと相手に所在だけを伝えたなら、リビングを通って玄関に置きっぱなしにしていたバケットハットを回収してから二階の自室へ。まずは千日紅のプリザーブドフラワーを製作した際に使用した蓋付きのプラスチックカップに桜の花を入れ、そこに脱水液を慎重に注いでゆく。全体が浸かったのを確認して日陰に置けば、ハーバリウム用の花材の処置は打ち止めにして、次は映画雑誌のバックナンバー探し。十数分かけて目当ての号を揃え終わると、雑誌とプラスチックカップの入ったバケットハットを手に一階へと下り、帰り際に忘れないようまた玄関脇へと重ね置いて。リビングに戻った後はいよいよ焼き始めようかという少女の手際をカウンターに軽く頬杖をつきつつ見学し、ハンバーグが完成する頃には丁度洗濯機が洗濯と乾燥の完了を報せるはずで )

----

(/ 未消化イベント一覧および早見表、確認致しました…!とっても分かりやすい上に、毎度のことながら丁寧に拾っていただいてありがとうございます。ものすごい文量で、交流の足跡なんてまだまだなんだなと思い知らされました…()と同時に私の妄想過多でお恥ずかしい限りです…お手数おかけしました…。犬猿が猫猿(的確すぎる…)になっていたり、ところどころ背後様の感想が差し込まれていたり、相変わらずの書き振りの可愛らしさも相俟ってにこにこで拝読しました!改めてありがとうございました* ※蹴り可 )


  • No.1923 by 永瀬ひな季  2024-04-14 21:55:05 



( 所在について了承してはキッチンから離れゆく背中を見送って、それから手を洗いハンバーグ作りに取り掛かる。服も上から持ってきていたし、二階に自室があるのだろう。多少の気まずさを覚えたのはこちらも同じで内心安堵しつつも、収納場所からまな板と包丁を作業スペースへと並べて、買ってきてもらった玉ねぎの皮を剥き微塵切りを始めたならすっかり意識は料理へと移り。フライパンで玉ねぎを飴色まで炒める間にパン粉は牛乳に浸しておいて、飴色玉ねぎが完成すると一旦冷ました後、ぎりぎりまで冷蔵庫で冷やしておいた挽き肉とボウルの中で合流させたなら、調味料や卵とパン粉を混ぜ合わせ白っぽくなるまでしっかり混ぜ捏ねるのが大事。空気を抜きつつ成形したハンバーグは艶があり、成功する予感しかしないと早くも満足げに薄く笑んで。片面を強火で焼き肉汁を閉じ込めたなら、ひっくり返し料理酒を入れあとは蓋をしてじっくりと焼いていく。リビングに戻ってきた彼に静かに看守されつつ、同時に使用した調理器具の洗い物をこなし背面の食器棚からお皿を取り出せば、噛めば肉汁がしみだすハンバーグの焼き上がりの頃合い。ふっくらとした二つのハンバーグをお皿に取り出すと、ハンバーグから出た旨味を利用してケチャップと中濃ソースらを使って簡単にデミグラス風ソースを作り、それをハンバーグの上に回しかけたなら完成!ほかほかと湯気立つハンバーグが乗ったお皿にお箸を添えて、猫のようにカウンターで見つめ待機していた彼の前へと両手を添え差し出すように置いて )
…──できたっ!お待たせしました。お箸立てるようにして割ってくださいね、横に寝かせて割ると肉汁流れちゃうので…!

----

( / ご確認ありがとうございます、わかりやすく出来ていたならよかったです…!文量、空白を抜いても5000字を超えてて私もびっくりしましたが、中身を考えてくださっているのは9割背後様なので、こちらとしては背後様に感謝の気持ちでいっぱいです…!いつも素敵なご考案ありがとうございます* またご感想まで…私もにこにこしつつ拝読しました、えへへ。もしお話の取りこぼしなどがあってお気付きになられましたら、お伝えください…!蹴り可とありましたがお礼をお伝えしたく失礼しました。蹴り推奨です◎ )


  • No.1924 by 逆巻 傑  2024-04-14 23:26:56 



おお──……。
( 彼女の邪魔をしないようにというのも勿論あるけれど、調理音に掻き消されぬよう声を張って話すような事柄もなく、暫し高校生アイドルの家庭的な姿をカウンター越しにぼんやりと見守る時間が流れ。やがてフライパンに蓋が被せられて油の弾ける音が幾らか小さくなったなら、洗い物に取り掛かった相手を特段手伝うわけでもなく「いつも自炊してるんすか」だとか「学校の昼も弁当?」だとか気儘に話し掛けだす。そうこうしているうちに鼻腔を擽る匂いが目の前に差し出されては、頬杖をやめて感嘆を洩らすと共に眼差しは一心にハンバーグへ。それから対面へと視線を移して箸を入れる際の注意事項に素直に頷き、二つの皿をダイニングテーブルへと運ぼうかという折、一度目の洗濯が終了したことを報せる電子音が耳に届けば更に意識を扉の奥へと向け変えて。ひとまず食卓を整えるだけは整えてから「見てきます」と短く伝え、向かう先は洗面所。デニムを取り出して乾いていることを確認すると、次はレースブラウスを洗濯槽に入れて運転を開始し、ダイニングに戻るなり少女へボトムスの着用を促して )
…下、乾いてたんで着てきたらどうすか。


  • No.1925 by 永瀬ひな季  2024-04-15 00:42:16 



( 洗い物中の会話内容は普段の自分を尋ねるもので、他愛のない世間話であろうけれど興味を示してくれるのが嬉しい。普段の食事はメンバーたちと当番制で作ること、学校は学食があってお弁当を作ることは滅多にないことなど、気侭な質問にも丁寧に答えた。自分に向けられていた視線もハンバーグが完成してからは、感嘆とともにそちらへと注がれると、その姿がなんだか可愛らしく思えてつい柔らかく表情が綻んで。洗濯終了を報せる電子音を聞いた彼が洗面所へと向かう中、同棲とか結婚とかってこんな感じなんだろうかと付き合った先のことにもふとした意識芽生えては、なんだかそれってすごくいいなあなんて憧れを抱いて。まあまだ付き合ってもいないのだけれど。ふわふわと妄想広げる前に、洗面所から戻ってきた彼に促されると、「そうします…!」はっと引き戻されては洗面所へ早速いそいそと向かって。デニムを着用しあとは上のみだけれど彼の私物パーカーを脱ぐのはなんだか心惜しく、2回目の稼働をさせられている洗濯機を目に留めては「そっちはゆっくりでいいからね、…なんて」手のひらを口元に添えながら密やかに洗濯機に向かって伝えてみて。ダイニングに戻り彼が椅子へと腰掛けていたなら、正面にお皿の置かれた席へ自分も着座するはずで、二人とも食卓に並んだなら本日2回目の〝どうぞ〟を手のひらで示しながら彼の口へとハンバーグが運ばれるのをどきどきしながら待って )
着てきました!…──それじゃあ、改めてどうぞ。


  • No.1926 by 逆巻 傑  2024-04-15 12:59:36 



いただきます。
( 調理中はカウンターで見えないようになっていたけれど、改めて目にする素足はやはりどうにも無視できないインパクトの強さで。若干顔を背けながら洗面所への動線を空けると、ガラスのコップに二人分の飲料水を用意する間に戻ってきた少女の姿を見て、彼女以上に警戒心を高めていた心を漸く落ち着かせ。これで心置きなく手作り料理に集中できるとそれぞれの席に着けば、勧められるままハンバーグに箸を立てて差し込み、鋏で切るかの如く小刻みに箸の先を動かして一口大に。表面を吹いて冷ますのもそこそこにぱくりと頬張ったなら、弁当に入っていたそれとは異なる味わいに相手の悔しげな反応にも得心がいって、口の中に溢れる肉汁と共につい笑みも溢れ )
──…確かにこれは、こっち食わせたくもなるか。…できたて、一層美味いすね。


  • No.1927 by 永瀬ひな季  2024-04-15 22:18:27 



~~っ…そうでしょ!
( お花見の席にて、自らハードルを上げてしまった自覚があれば彼の口にハンバーグが運ばれるまでを、そわそわと緊張した面持ちで見守ると。溢れる笑みとともに賛辞の言葉を授かれば、雰囲気はぱあっと花開くように煌めき、嬉しそうに綻ばせた表情には八重歯を覗かせて。春の日差しが注いだように心がぽかぽかと温まっては、自作のハンバーグにそっと箸を割り入れるとぱくりと一口頬張る。なんだか普段よりも美味しくできた気がする。こくんと嚥下しては食卓に少し身を乗り出すと、にへ、と無防備な笑みを浮かべながら作る手間を惜しまぬ発言を。これで彼の胃袋は掴むことができただろうか。他の料理についてはまだ特段の自信はないけれど、彼に美味しいと、また食べたいと言わせてみたい )
また食べたくなったら言ってください、いつでも作ります、他の料理でも!


  • No.1928 by 逆巻 傑  2024-04-16 12:51:19 



料理番組のオファーに期待しときます。
( 他者に料理を振る舞う喜びにでも目覚めたのか、陽を浴びたように煌めく双眸は早くも次を見据えているらしく。一方で彼女よりほんの少し高い視点から現状を俯瞰する己は口の端を僅かに緩め、二度もこんな機会が訪れることはないだろうという予測のもと、数時間前に相手の示した可能性を借りて答えて。その後は味に集中するが故に黙々とハンバーグを食べ進め、皿が空になると漸く顔を上げて「ご馳走様でした」としっかり手を合わせる。脇に置いていた水に口をつけ、片付けの前に一息ついていた折、ふと目線の先にあったエスプレッソマシンに気が付いてはコップを下ろすのも忘れて数秒思案し。やがて瞳を横に動かして焦点を対面の少女に合わせれば、まずは甘いもの好きの印象の強い相手へと一つ確認を )
…水瀬さん、カフェラテって飲める?


  • No.1929 by 永瀬ひな季  2024-04-16 21:10:53 



( 期待を受けては「牧さんに伝えておきます!」とやや本気な返答をすると共に、もしかしたらいつか来るかもしれない料理を振る舞う機会のために、料理のレパートリーを増やしておこうと心密かに決意をして。お花見のお弁当も、続けて作ったハンバーグも綺麗に完食してもらうと嬉しくて心がほこほこと温かくなる。「いえいえ、お粗末様でした」と言葉添えしてから遅れて完食しては合掌し、淹れてもらったお水で喉を潤していると。ふとした問い掛けにコップから唇を離して顔を上げては、こくりと浅く頷いて肯定して )
飲めますよ。基本甘めのばっかりですけど、好きです。


  • No.1930 by 逆巻 傑  2024-04-17 00:38:56 



( 軽口のつもりで放った応答に思わぬ前向きな意気込みが返ると、本気が冗談かを見極めるようにじっと視線を留めるもそこに戯れの色はなく。今更言を食むわけにもいかず、果たして彼女のマネージャーにどのように伝わるのだろうかと若干の気掛かりを抱えつつ食事を終えた後。問いへの答えに「了解」とやや畏まった言い回しに反して緩い語気で発しては、徐に席を立ってマグカップを一つだけ取り出してくる。その足でエスプレッソマシンまで歩いて粉やら水やらをセットし、抽出のボタンを操作すると共にピッチャーに入れたミルクをスチームしたなら、準備は完了。斜めに持ったカップへと一定の量を保ってスチームミルクを注ぎ入れ、軽く左右に揺らしながら思い描く絵柄を完成させてゆく。ピッチャーが空になった時、カフェラテの液面に浮かぶのはラテアートの定番とも言えるロゼッタで、それを少女の前へと差し出せば傍にスティックシュガーとティースプーンも置き添えて )
──ハンバーグのお礼…って程のものでもないけど、良かったら。


  • No.1931 by 永瀬ひな季  2024-04-17 03:49:19 



わ、すごぉい…お店のやつみたい…!あ、待って、先に写真撮りたいです!
( 質問に答えると、席立つ彼が何やら準備して向かったのはエスプレッソマシンの元。本格的だなあと流れを見守っていれば、やがて抽出されたエスプレッソの独特な深みのある芳香で辺りが包まれ始めると、それを吸い込んではほわりと心ほぐれる感覚がして。コーヒーが飲めなかった幼い頃でもこの香りが大好きで、コーヒーの香りが充満した職員室に用がある度に肺一杯に取り込んでいたのを思い出す。バリスタさながらの動きでカフェラテを作り込んでいく様子には、かっこいい!とハートマークをぷかりと頭上に浮かべると、瞳にはバリスタエプロンの幻想さえ見えるようで。そうして完成されたカフェラテが目の前に差し出されると、カフェで飲むような本格ラテアートが施されたそれを、煌めく目を見張らせながら覗き込めば率直な感想を告げて。これが普段のカフェで注文して出された物ならば、上手だなあと思ってそのまま飲むまでだけれど、特別な人が淹れて描いてくれたものだから何もせずにはいられない。一旦席を立ちスマホを取って戻って来れば、何枚か写真に収めたのちにお砂糖と引き換えにスマホを卓上に置くと、温かいうちに飲みたいものの崩すのを躊躇われては葛藤するように双眸をぎゅむと瞑りつつ、そっと瞳開けては窺うように問い掛け )
──…うう。崩しちゃうのもったいない…ていうか、なんでラテアートできるんですか。趣味…?


  • No.1932 by 逆巻 傑  2024-04-17 09:36:18 



( 暫くのブランクがありながらも、彼女の言う通り〝お店のやつ〟そのままのラテアートが無事完成すると、内心ほっと胸を撫で下ろしながら賛辞を受け取り。少女が写真を撮る間にラテアートの練習用に購入したエスプレッソマシンを今度は自分のために動かし、より簡単なハートを描けば、思い出されるのは夜な夜な家族に振舞っていた時間のこと。そういえばアルバイト外で両親の他に供したのはこれが初めてかもしれないな、と小さな発見をしつつ席に戻る自身を迎えるのは懊悩する相手の姿で、手元のカップに目線を落としては、尋ねに返答するに合わせて一足先にティースプーンを差し込み、静かにかき混ぜて )
高校の頃にカフェでバイトしてたんすよ。受験期、暇だったんで。


  • No.1933 by 永瀬ひな季  2024-04-17 15:46:33 



へ~…!逆巻さんが働いてる頃に行ってみたかったなあ、絶対通っちゃいます、むしろ一緒に働きたかった…!
( 彼が自分用に淹れたラテアートはハート模様で、それがちょっと羨ましくて視線を注いでいたものの、あっけなく崩されていけば少し無念そうに眉尻を垂らして。耳に入る情報にすぐさま興味を示しては、カフェラテから彼へと煌めく瞳を移し変える。ふわふわと浮かぶ妄想の雲の中に先程よりも鮮明になったバリスタ姿を映しては、お砂糖を握る手をぎゅっと強めながら瞳を煌めかせると思うままに願望を吐露して。そしたら他にもいろんなラテアートを見られただろうなあ──そもそも一緒に働くなんて当時の年齢を考えると無理だけれど、あくまで夢物語だから言うだけタダというもので。写真も撮ったことだし冷めないうちに飲まなくてはと改めてカフェラテに向き直れば「もったいないけど、そろそろ…」とお砂糖を隅っこから投入し、最後まで名残り惜しむようにティースプーンでそっと混ぜていく。すっかり色が溶け合ったそれを持ち上げ漸く口をつけては、甘やかな色合いにあう甘さにほっと表情を緩めて )
…──おいしいです。


  • No.1934 by 逆巻 傑  2024-04-17 19:32:54 



カフェならできたて料理も作れるし──…、
( ティースプーンを引き揚げ、そっと睫毛を伏せながらカップの縁に口をつけていれば、空想の中でも想いを募らせてグレードアップしてゆく少女の欲求にカップの内側から目を上げ。つられてつい過去の自身と彼女がカフェの制服に身を包んで働く姿を想像し、印ばかり夢物語に参加しようかと何の気なしに先程やんわりと辞退した申し出を上乗せしては、すぐに現実へと舞い戻って「…ちょっと遅かったすね」と七年の差を軽くあしらい。最大限の眼差しを注がれたラテアートへの愛着はさておき、カフェラテそのものの味わいについては素材とエスプレッソマシンの性能に依るところで、綻んだ顔ばせには振る舞った側ではなく同じものを共有する立場から薄く微笑んで応えるだけ。此方ももう一口ぶん小さく喉を鳴らしてそれを飲み下したなら、これまでの話題のせいかふっと湧いた関心を真正面へと向けて )
…そういえば、水瀬さんは高校卒業したらどうするんすか?


  • No.1935 by 永瀬ひな季  2024-04-17 20:45:15 



!──…来世は一緒にカフェで働きましょう。
( 上乗せされる夢物語を聞いては、二人で新作フードの考案の試食会なんていうのも妄想広がっていくけれど、突き付けられる現実であしらわれれば、膨らみに膨らんだ妄想は風船のようにぱちんと弾け消滅し。むむ、と少々悔しそうに眉尻を垂らしては、今世がだめなら来世に期待とばかりに、わりと真面目な表情でお誘いを掛けてみたりなんかしていれば。ふと掛けられた問いに双眸をぱちりと一度瞬くと、視線をぐるりとゆっくり一周するように巡らせてから口を開く。夢に見たアイドルを存分に楽しんでおきたいのが第一。それから、そうでしょ、と小首を傾げた表情は柔和な笑みを湛えるけれど、連絡先を交換し今は仕事外で会うことはあれど、彼のクライアントでなくなってしまったならこの縁も切れてしまうのだろうかと、仄かな不安が笑みに儚さを添えて )
うーん……、今の、アイドルに専念するんじゃないかなって思ってます。お仕事楽しいし、…逆巻さんと一緒にお仕事できるでしょ!


  • No.1936 by 永瀬ひな季  2024-04-18 01:23:08 



( / 大きな地震があったようですが大丈夫でしょうか…。何もないことをお祈りするばかりですが、もし何か心身など支障があるようでしたら安全を第一にどうかご無理なさらず、落ち着いたタイミングでのお返事で構いませんのでご自愛くださいませ…! )


  • No.1937 by 逆巻 傑  2024-04-18 11:02:32 



(/ ひとまず安否連絡のみ失礼します。こちらは多少揺れたのと地震警報のアラーム音にびびった程度ですので、大事ありません。ご心配いただきありがとうございます* ロルの方のお返事は今しばらくお待ちください…!※蹴り可 )


  • No.1938 by 永瀬ひな季  2024-04-18 12:38:45 



( / ご連絡ありがとうございます、ご無事でなによりです…!あのアラーム音びっくりしますよね、心中お察しします…。お返事の方了解いたしました、のんびりお待ちしてますのでどうぞごゆるりと◎ / 蹴り推奨 )


  • No.1939 by 逆巻 傑  2024-04-18 15:08:42 



…、来世ときたか…。
( 立場、歳の差、果てには輪廻転生と、如何なる壁も彼女の想いを挫くには至らないのか、共にカフェで働くためだけに易々と来世まで約束しようとする諦めの良いやら悪いやら分からない様には此方もいよいよ圧倒され。まともに取り合う気も起こらず、尋常でない誘い文句にいっそ感心したように呟けば、明確な返答は渡さないまま話題ごと軽く流し。そんな相手が進路を語る笑みの裏に小さな憂いを抱いていることなど露知らず、また選択の理由に自身との関係が含まれていることについても回答にかこつけた好意の表明だろうと真に受けることはなく。ただ腕を買われるのは満更でもない心地で、今し方の来世の約束と絡めて「やたら俺と仕事したがるじゃないすか」と一笑に付すると、その名残ほどの柔らかな表情を顔の上に留める。アイドル活動への本気度を感じ取ると共に好きなことを全力で追い続ける姿勢へ共感を覚え、過去の自分をそこに重ねるような眼差しを差し向けたなら、人によっては危ぶむ未来図を手放しに肯定して )
…そっか、アイドル一本でやってくんすね。…俺も、応援します。全力で。


  • No.1940 by 永瀬ひな季  2024-04-18 19:31:07 



やったあ、約束ですよ!えへへ…逆巻さんとならわたし、トップアイドルにだってなれちゃいそうな気がします。
( 〝やたら一緒に仕事したがる〟との発言には、当然!とでも言いたげににぱっと笑みを咲かせると「大好きだからいっぱい一緒にいたいもん」とカフェラテよりも甘やかな言葉を吐く。全力の応援を約束してもらえれば、いっそう華やいだ笑みを浮かべながら、指先揃えて重ねた両手を頬の横に添えて夢を語ると、続けて「だから、わたしがアイドルしてる間は逆巻さんがずっと担当しててくださいね」と小首を傾げながら乞うて。彼が掛けてくれる魔法は、自分を誰よりも輝かせてくれると信じてやまない。なにげなく語った夢がいつか現実になることなんて今はまだ知らずに、温くなった残りのカフェラテを飲み干したなら、ほどよいタイミングで2回目の洗濯の終了を報せる電子音が洗面所の奥で鳴るだろうか )


  • No.1941 by 逆巻 傑  2024-04-18 22:20:54 



…じゃあ、それも牧さんに伝えておいてください。
( 光り輝く瞳が見つめるのは己か希望に溢れた未来か、喜色満面の笑みを向けられては、彼女を最も輝かせられるのは自分だという自負心から評価された技術も少女のアイドルとしての才能も否定することなく。しかしヘアメイクを選定するのは恐らくタレント本人ではないのだろう、サイズ違いのパーカーも相俟って小首を傾げると小動物のように映る彼女からの要求をマネージャーへと回したなら、その返答で自らの意思も示したつもりで。ゆっくりと嗜んでいるうちに底の見えだしたカフェラテの最後の一口を呷り、食後の一服もそろそろかと全て空になった器たちを眺めた折、穏やかな食卓に飛び込んでくるのは洗濯機の発する機械音。と同時にここに留まる理由もなくなれば、一度窓の外に目を遣った後に椅子から腰を上げ、取り敢えずの家主として食器の片付けに動き始めて )
…──そろそろ帰んないといけないすね。水瀬さんは着替えてきて。脱いだパーカーは適当なところに置いといていいんで。


  • No.1942 by 永瀬ひな季  2024-04-19 00:59:11 



そうですね、そうしますっ!
( はっとしたように傾げていた頭部を戻せば両手の拳をぐっと握り締めると、帰ってからでもすぐに彼女へ伝えなければと使命感に満ちる。順風満帆にアイドル活動ができている今、担当を変えようなんて可能性は限りなく低いけれど、思い立ったが吉日というし未来に向けて先手を打つつもりで。「このパーカーとお別れですか…」と惜しむように呟きつつ着替えを了承すると、ごちそうさまでした、と手を合わせてから椅子から立ち上がり、食器をシンクまで運ぼうかと思ったものの先んじて片付け始めた彼に委ねることにして、促されるまま最後の着替えに洗面所へと向かい。乾燥の終えたブラウスを取り出しパーカーからそれへと着替えては、普段自分が使うのとは違う洗剤の香りと乾燥したてのほかほかとした温かさに包まれる。髪型以外は来た時に元通りとなり、脱いだ服を簡易的に畳み洗濯カゴの縁へと服を掛けリビングに戻ってくると、食器洗いがまだなら当然するつもりで声を掛けて )
カゴ?のとこに服置いておきました、洗濯も服もありがとうございました…!あの、洗い物はわたしが…──


  • No.1943 by 逆巻 傑  2024-04-19 09:39:35 



…もう終わるから。
( 少女が料理をしながら洗い物までこなしてくれたおかげで、残る食器はハンバーグを乗せたプレートとマグカップ、そしてカトラリーのみ。装いを替えて洗面所から戻った彼女を迎える頃にはもう泡を流す段階で、客人に気兼ねするわけでもなくただ事実を伝え。「それよりタクシー呼んでおいてもらえるすか。住所は──…」手の空かない自身に代わって帰りの手段の手配を頼むと、インターネットだか電話だかで連絡しだすのをちらりと確認してから、必要情報をすらすらと述べてゆく。勿論その一回で覚えさせようという横暴な意図はなく、流水に食器をさらして水切りラックに立て掛ける間、尋ねられれば何度でも答えるつもりで。そうして洗い物とタクシーの手配が完了したなら、到着の連絡を受け次第出られるように荷物をまとめて玄関へと移動し。その際に靴箱の上に置いておいた雑誌と脱水液に浸した桜の花も忘れず回収しては、徐に振り返ってプラスチックカップを相手へと見せるように掲げる。もし舞い散る桜の如くふわりと軽い問い掛けに肯定が返ったとしたら、二週間ほど後、小瓶に閉じ込められた春と〝これでいつでも花見してください〟のメッセージカードが、アイドル達の共同生活する寮の部屋へと届けられるだろうか )
…そうだ、これ。ハーバリウムにしようかと思ってるんすけど──…できたら貰ってくれますか。

----

(/ 一気に詰め込んでしまいましたが、逆巻側はこれで〆にしようかと思っております…!ハーバリウムについてはひな季ちゃん的に要らなければ全然要らないで大丈夫ですし、何かやり残した展開等あればロルの方も続けていただいて構いません。なにとぞご随意に◎ ※蹴り可 )


  • No.1944 by 永瀬ひな季  2024-04-19 20:31:29 



ありがとうございま、はいっ。わ、すみませんもう一回住所…──
( 既に食器洗いも終盤に差し掛かっていたようでお礼伝えるも、タクシーの手配を任されれば間もなく告げられる住所に、慌てて卓上に置いたままのスマホへと駆け寄ってはもう一回と人差し指を立てて要求し、この地域のタクシー会社を調べ電話が繋がったなら、彼から聞き取りつつ言い慣れぬ住所を伝えていく。電話を切り5分ほどで到着するらしい旨を彼に伝え、荷物を抱えて共に玄関へと向かった先にて掲げ見せられたカップにぱちりと双眸を瞬く。あ、お花見の時に拾ってたやつだと脳内で合致すると、それが自身への贈り物になる予定のものだと知って一度まあるくした瞳は嬉しそうに細められ「もちろんですっ!」と花綻ぶような笑みを咲かせて。──それから後日、桜はすっかり見頃を終え葉桜になった頃に届けられた春は、あの日ふたりで見た桜を切り取ったみたいにそのままで、とても綺麗で。見るたびに春の暖かさを思い出させてくれるようなハーバリウムを、かすみ草が咲くヘアピンの隣にそっと添えて飾り、メッセージカードは引き出しの中に大切にしまっておくことにして )

----

( / たっぷり満喫させていただきましたのでやり残したことはなく、こちらも〆とさせていただきました◎
ハーバリウム要らないわけがないです…!花弁の採取中は何に使うんだろうとひな季ともども首を傾げておりましたが、こんな贈り物が待っていたとは…素敵なサプライズありがとうございました*
お花見する山に着いた時に「はやく…!」「はいはい」のやり取りも微笑ましくて大好きでしたが、子どもに言い聞かせるみたいに、お留守番の注意事項を伝えるのもツボでした…。そして危なっかしい丈にひやひやする逆巻さんを見られてとても楽しかったです() 念願の手料理の振る舞いも叶えられて大満足なイベントでした。改めてありがとうございました* )


  • No.1945 by 逆巻 傑  2024-04-19 21:45:03 



(/ お花見イベ、ありがとうございました!満開の桜にはしゃぐ様子、子ども相手の神対応、庇護欲を掻き立てるパーカー姿、てきぱき料理と洗い物をこなす家庭的な一面、すぐその気になっちゃう素直なところ…等々、見どころをあげれば枚挙に暇がなく、長丁場にはなりましたがあっという間のひとときでした…!
ハーバリウムも無事に受け取ってもらえて、口約束ですが永続契約も結べ、何気にひな季ちゃんの写真もゲットできたし擬似同棲も味わえたしで、想定以上の大収穫に背後は春の陽気に負けないほどほくほくとしております* あと私も一生気まずそうにしてる逆巻動かすの楽しかったです()

上記は全文蹴り可です◎
そろそろ2000レスも見えてきたということで、次も本編でお化け屋敷デートかなあと考えておりますが、いかがでしょうか?船上パーティーをロケ本番の前に差し込みたいので、物語内の時期はおおよそ4、5月になるかと! )


  • No.1946 by 永瀬ひな季  2024-04-19 22:15:54 



( / 背後様も同様に楽しんでいただけたようで何よりですし、毎度大収穫だと仰っていただけてとても嬉しいです*
2000レス目前なのすごいですね…昔はすごく遠いレス数に感じていたのですが、なんだかあっという間でした…!お化け屋敷デートで異論ございません◎ 次の順序もかしこまりました。開始ロルはこちらから回した方が続けやすいかと思いますので、明日になるかもしれませんが後ほど置きに参りますね。ちなみに2000レス記念についてもやりたいことがあるので、差し支えなければこちらから先に回させていただけますと幸いです…!それでは暫くお待ちくださいませ…!特に何もなければ蹴り可です◎ )


  • No.1947 by 永瀬ひな季  2024-04-20 20:56:20 



( ホラーロケの本番が着々と迫りゆく今日日──遊園地の開園ゲート前で両手で持ったスマホから時折顔を上げて探すのは逆巻さんの姿。ホラーロケに向けて多少耐性を付けるために行われてきたDVD鑑賞だったけれど、そろそろ模擬的に実践を行なってきてはどうかという牧さんの提案の元、逆巻さんを誘って業務的に彼は来てくれることとなったわけれど。遊園地でデートできることは嬉しいものの、お化け屋敷に入らなくてはいけない恐怖の使命に落ち着かず、待ち合わせた時間よりも15分ほど早く待ち合わせ場所に着いてしまって。まさかお化け屋敷しか入らないわけではないだろうと、歩き回れるように踵の低い10ホールの黒い編み上げブーツの足元をそわりともじつかせる。太腿が隠れる丈のスカートとオーバーサイズのジャケットのデニムセットアップに、インナーは白Tシャツ、緩く巻いたポニーテールにキャップを合わせ、カジュアルスポーティーで纏めたスタイルは、可愛いって褒めてもらえるだろうか。斜めがけにした檸檬色のショルダーバッグから小さな手鏡を取り出すと、待つ間に前髪を直してみるけれど、そこに映し出されるのはお化け屋敷への不安からか心配そうに眉尻を垂らした表情で )

----

( / お待たせ致しました…!イベント中、予定のほか何かやりたいことが出てきましたらご遠慮なくお伝えください。お化け屋敷デートイベもよろしくお願いします* / 蹴り可 )


  • No.1948 by 逆巻 傑  2024-04-20 23:54:43 



( 目的の敷地のそばまで来ると、入園ゲートをくぐる前から中の賑やかな声が聞こえてくる。何度か回を重ねたホラーロケ対策もいよいよ本番の夏が迫り、より実践的な内容に切り替えるべきだとの提案で召集のかかった今回のお化け屋敷特訓。遊園地など数年振りに訪れる場所だけに少し早めに家を出て、10分前には到着したのだけれど、それでも待ち合わせの相手は既にそこにいて。誰も彼もが嬉々とした表情で園内へと歩みを進めるなか、一人浮かない顔をした彼女はやけに目立つ。これからの予定を考えれば無理もないかと黒の3ホールレースアップシューズの靴音を鳴らしつつ近付けば、そっとキャップの下を覗き見るように声を掛け。少女が顔を上げたなら、黒のCPOジャケットにインナーの白Tシャツ、暗色デニムのバギーパンツと控えめな色合いの装いに、首元のシルバーネックレスと両耳のピアス、更には両手指シルバーリングとアクセサリーを散りばめた己の姿が瞳に映し出されるだろうか )
おはようございます。…早いすね、しっかり眠れた?

----

(/ おかげさまで毎度お腹いっぱい栄養補給させていただいております…*
開始ロルありがとうございます!珍しいオーバーサイズとカジュアルスポーティーテイストのひな季ちゃん、若さ爆発しててかわいい…10ホールのブーツと差し色が檸檬色なのも好みです…!と背後が盛り上がってしまいましたが、逆巻からの「可愛い」タイムもしっかり差し込ませていただきますのでご安心を◎ 決してプレッシャーを与える意図はないのですが、2000レス記念も1000レス記念の時からずっと楽しみにしておりましたので、是非ひな季ちゃんから初めのお言葉をお願い致します…!※蹴り可 )


  • No.1949 by 永瀬ひな季  2024-04-21 11:19:30 



っ…お、はようございます!まあ、多少は。逆巻さんも早いですね、…──
( 俯きがちに手鏡を覗き込んでいたその背景にこちらを窺う彼の姿が映れば、視界のフォーカスはぐっと彼に当てられ、どっきん!と胸が高鳴る。言葉詰まらせながら返答しつつ、あたふたと手鏡から顔を上げ改めて彼を視界に移すと、その出立ちを上から下まで眺めたなら、手鏡を口元に寄せながら今度はきゅんと胸が高鳴るようで、ふわふわハートを浮かべながら「今日もかっこいいです…」との感想が溢れ出て。遊園地に二人で遊びに来るなんて、側から見ればどう見てもカップルそのもので。お化け屋敷に入るなんて恐怖の使命はあるものの彼に実際会えた今は楽しみが勝ると、手鏡を鞄にしまいながら他の入園予定者がゲートに入っていくのを見ては、外へと向けていた体を遊園地敷地側へと、ポニーテール靡かせつつくるりと反転させるとゲートを指差しながら入園を促して )
わたしたちも入りましょうか…!

----

( / なんて嬉しいお言葉…私も背後様からしか得られない栄養を毎度たっぷりいただいております、ありがとうございます*
コーデもお褒めいただけて嬉しいです、逆巻さんのコーデもいつもお洒落でかっこいいです…今回特に好みでした…!可愛いタイムも楽しみにしております。 2000レス記念の開始もお任せくださりありがとうございます、それではその時までお待ちくださいませ…* / 蹴り推奨です◎ )


  • No.1950 by 逆巻 傑  2024-04-21 12:52:40 



( 予定よりも早い合流に驚いたのか、見せるつもりのなかった姿を見られたことへの動揺か、狼狽えながら顔を上げた少女は此方の姿を確認するなり面持ちの緊張を緩ませて。アトラクションの衝撃で落として失くさないよう今日は外してきたイヤーカフに言及する必要もないと見ては、褒め言葉に「どうも」とだけ応えてから、「水瀬さんも可愛いすね、今日も」と眼前の装いを頭から爪先までさらりと辿って同様の応酬を。側からは恋仲にしか映らないだろうが本人にそんな気は全くなく、相手の反応を待たずに園内へと視線を向ければ、促されるまま入園料を支払ってゲートを過ぎ。外で聞くより一層賑やかな声と入口から流れ続けるテーマパーク特有の音楽とに早速圧倒されつつ、まずはチケットをと並ぶのはチケット売り場。特訓とはいえ折角遊園地に来てお化け屋敷にしか入らないということもないだろうし、少なくとも所属アイドルの分は事務所が精算することだろう。ちらりと隣を一瞥したなら、彼女がどちらを選ぼうとも自らの分は選択を変えないつもりで一般用のフリーパスを購入し )
…いちいち回数券買うのも面倒だし、フリーパスでいいすよね。


  • No.1951 by 永瀬ひな季  2024-04-21 14:57:35 



( さらりと褒め、するりと遊園地の内側へと入っていく彼とは違って、ゲートを指差したまま數瞬動きが止まっては、ぽぽっと頬に赤い花が咲いていく。可愛いって言ってもらえた、と早くも目的のひとつが達成されては、昨晩服装選びに付き合ってもらったメンバーに感謝の念を抱きつつ、「ありがとうございます…」と嬉しげに漏らせば彼に続き、いざ入園。遊園地なんていつぶりだろうか、ゲートを潜った後の賑やかしさ広がる園内の空気に自然と気分が高まっては、わくわくと胸が躍り。入園時同様にチケット売り場でも学生証を出しつつ、彼の提案にこくり頷いて賛同を示しては、これで他のアトラクションも回る保証を得たようなもので、後に難関は控えながらも期待値は高まり。今までの例に倣って掛かった経費は後日請求だけれど、ある程度のお小遣いを入れたお財布は鞄の中に持っていて。フリーパスがそれぞれの手に渡ったなら、チケット売り場を離れ広場の方へと体を向けると、念のために隣の彼へとおずおずと小首を傾げながら確認を図り )
…さて、本来の目的はお化け屋敷なんですが。さすがに初っ端からは行かないですよね…?


  • No.1952 by 逆巻 傑  2024-04-21 16:12:24 



…すね、ひとまず他乗ってからで。
( 受け取ったバンドタイプのフリーパスを手首に巻いて留めたなら、これでどのアトラクションに乗るにも自由。さて少女は用事を真っ先に済ませたいのか、それとも心の準備が必要かと隣に目を遣れば、相手も同様の考えでいたらしく、此方が尋ねるより先にその問いが投げ掛けられて。周り方に関してはどこかのタイミングでお化け屋敷に入れたら如何様でも良いというのが正直なところだけれど、最初には行きたくないという意思をありありと感じ取れる窺い方に、浅く頷いて同意することに決め。まず使命を果たしてからの方が残り時間を心置きなく楽しめるという見方もあるが、彼女の場合それでは一つ目で精魂尽き果ててしまう懸念もあり、基本的には全て当人の希望を尊重する心算で。入園時に貰った園内マップを広げて見せては、目的地を設定すると共にアトラクションの得意不得意を聞き取って )
行きたいとこある?俺は絶叫も高い所も平気だけど…、水瀬さんは。


  • No.1953 by 永瀬ひな季  2024-04-21 19:43:55 



よかった…。わたしも高いところ平気です!絶叫系はどうかな、昔は平気だったんですけど久しく乗ってないので、易しそうなのから試したい気持ちが…。
( お化け屋敷を前にワンクッションどころかスリークッションほどの心の準備をしておきたかったからか、同意を得られては、ほっ…とわかりやすく胸を撫で下ろしながら安堵の息を吐く。広げられた園内マップを隣から覗き込むと、初めて来た地のテーマパークゆえに瞳をきょろきょろ動かしながら、質問に答えつつ興味が惹かれそうなものを探して。いくつかある絶叫系のうち、水飛沫が上がる絶叫系アトラクションのものを指さしては「あ、でもこれは乗ってみたいです、楽しそう!」とマップから顔を上げると、わくわくと浮かれた笑みを向けて )
逆巻さんはどれか気になるのありますか?


  • No.1954 by 逆巻 傑  2024-04-21 21:45:36 



そうだな…、こ──…コーヒーカップ、とか。
( 彼女の指先が示した地点に注目しては、顔を上げてマップと実際に見える園内とを照らし合わせる。おおよそのルートを把握し、すっかりそのまま進む気になっているところへ、当然の問い返しがあると視線は少女を経由して再度リーフレットへと落ち。目で園内を歩き回りつつアトラクションの写真を通覧する最中、興味を惹かれたのは高所から垂直落下する絶叫マシン。ついそのまま指先をそこへと置きかけるも、易しそうなのから試したいという言葉と、この後に控えるお化け屋敷のことを思い出して咄嗟に人差し指はそばのコーヒーカップへ。それから「あとは、バイキングとかミラーハウスとかも…懐かしいすね」と他の適当な候補も挙げてお茶を濁したなら、幸い気になるアトラクションが近くに集まっているそのエリアへと踏み出しながら一つ目を決めようと )
…まぁ、どっちにしろこの辺か。…さっきの、最初に乗るすか。


  • No.1955 by 永瀬ひな季  2024-04-21 22:54:24 



コーヒーカップ、……意外、かわいい…!
( 気になるものとして一番に挙げられたものの意外性にきょとんと双眸を瞬けば、きゅんと煌めいた瞳向けつつ心の声をそのまま漏らして。続いて挙げられていくアトラクション名に、ふふっと表情を綻ばせると「今言ったやつ、全部乗りましょう!」と満喫しきるつもりで提案しエリアへと歩みを進め。最初に候補として挙げたアトラクションの列が空いているのを目に留めると、一つ目に乗るものへの肯定を頷いて示せば「そうですね、ちょうど空いてるみたいですし」と乗り場入り口を指差し、そちらへと爪先を向けては。乗り終えた人々が出口方向からぞろぞろと出て来ると、男子大学生らしい何人かが貸し出しのカッパを着なかったようで、頭からびしょ濡れ状態の姿が見受けられるけれど当の本人たちはとても楽しげで、和気藹々とした雰囲気についくすっと笑みを溢しつつ『カッパをご入用の方はどうぞ~』と透明のカッパを用意して声を掛けるスタッフを一瞥して )
…ふふ、結構濡れちゃうみたいですね。わたしたちは着替えがないですし、カッパ着ましょうか。


  • No.1956 by 逆巻 傑  2024-04-21 23:44:29 



( 楽しいこれからの相談に今日の使命のことは一旦忘れることにしたのか、アトラクション決めの最中、少女は遊園地を遊び尽くそうという気概に満ちていて。折に触れて人懐っこい犬っぽさを感じさせる彼女のこと、周りの空気にあてられて本命に辿り着く前にはしゃぎ疲れてしまわないよう己がセーブしなければと本来とは別の使命感を抱きつつ、派手な水飛沫の上がっている付近の列へ並ぶと。隣の高校生には微笑ましく映ったらしいが、出口から姿を現すびしょ濡れの若者達にぎょっと目を丸くしては、自分だったら気に入って買った服がお世辞にも綺麗とは言えない水を被って平然とはしていられないな、と信じられない光景を目の当たりにしたかのように言葉を失って。カッパの貸し出しを行うスタッフを見つけて連れの提案に力強く頷いたなら、迫真の表情でぽつりと呟いた後、透明のカッパで全身をすっぽりと覆ってから乗り場へと赴き )
…若者ってすげぇすね…。


  • No.1957 by 永瀬ひな季  2024-04-22 00:16:26 



?、やだなあ、逆巻さんだって若いじゃないですか~。
( 同意を示す頷きは力強いながらも、溢れる呟きはなんだか弱々しく。大学生らと数個しか違わないほど若いのに、と不思議そうに小首を傾げたのちに老人じみた言葉がじわりと可笑しく感じては、手のひらをぱたと上下に振りつつ笑って。透明のカッパに身を包んだ他の搭乗者たちと一緒にチェーンで入場を制限したゲート前に並ぶと、いよいよ自分たちの番が迫る。開場された乗り場へと進んだなら、絶叫アトラクション系は一番後ろが一番怖いと聞いたことがあるために、真ん中あたりの座席がすぐに乗客で埋まっていくのを目にしては「あ、…一番後ろって、怖いらしいので…前でいいですか?」と、反応を窺うように問い掛けつつも足は既に一番前の空いている座席の方へと向いて )


  • No.1958 by 逆巻 傑  2024-04-22 12:16:15 



…、…ありがとう。
( 青春を謳歌する学生達とすっかり大人になってしまった自身との違いを実感していると、不意に傍からころころと笑う声が聞こえ。アトラクションが余程楽しみなのかと思っていれば、どうやら今し方の発言に対する反応らしく、己よりずっと若い彼女に〝若い〟と言われてもどう返して良いやら分からずに、当たり障りのない返答と共に薄く困り笑みを浮かべるばかりで。ついでに後ろに並ぶ客にも笑われたような気がしたけれど、勿論振り返って確かめるようなこともなく、列にそって進んだならついに順番が回ってくる。少女の遠慮がちな眼差しに「ん」と短く応え、隣り合って座るのは最前の席。緩やかな波に揺られて不安定なゴンドラの上へややバランスを崩してよろめきながらも腰を下ろし、他に見るものもないのでじっと前方を見据えて。そうしてゆっくりと発進した小舟が勢いを付けて水面へと突き進みぶつかる刹那、大量の水飛沫が宙に舞ってはその爽快感と降り注ぐ水粒に思わずふっと息が洩れ。レールに乗ってまたゆっくりと引き上げられて、ゴンドラが出口につけられる頃には、乗り込む前に見た大学生達と似た表情が顔の上に浮かんでいるだろうか )


  • No.1959 by 永瀬ひな季  2024-04-22 21:41:56 



( / すみません、今日は諸事情につきお返事を考える余裕がなく、投下できるのが明日になりそうです; 何卒ご容赦いただけますと幸いです…。 / 蹴り可 )


  • No.1960 by 逆巻 傑  2024-04-22 22:23:33 



(/ ご事情把握致しました。お返事はご都合のよろしい時で構いませんので、どうぞ心身を第一になさってください…!こちら蹴り可です◎ )


  • No.1961 by 永瀬ひな季  2024-04-23 13:55:53 



ひゃーっ!
( 並んで座席に腰を下ろして前方の安全装置を掴んだなら、発進のベルが鳴るとともにいざ進み出した小舟。久しぶりの絶叫アトラクションということもあり、小舟に揺られる度にどきどきと高まる緊張感を抱き、やがてグンと引かれるように急降下したなら背後の乗客ら同様に声を上げはしゃぎ、降下の勢いそのままに水面に着水した瞬間豪快なスプラッシュが上がると、歓声に混じって水飛沫がカッパの上で弾けるようにばらばらと音を上げ。乗降する陸へと付けられた小舟の安全装置が上がりきったなら、出口側に位置する自分から先に不安定な小舟からひょいと足を掛け降りては、先のよろけた姿を目にしていたから振り返ると彼へと手を差し出しながら、大学生たちに負けず劣らずのきらきらとした瞳を向け、次の提案を持ち掛けながら楽しげな笑みを浮かばせて )
~~…た、楽しかったですね…っ!ね、次なに乗りますかっ?

----

( / お返事お待たせ致しました…!ここ最近仕事で他のお店に行く日もあり、レスペがまちまちですみません; まだ確定していないのですが、来月もこんな日があるかもしれません…。今月はあと29日が夜まで返せないことが確定しておりますので、ご不便をお掛けしますが把握のほどよろしくお願い致します…!ご連絡のみですので蹴り可です◎ )


  • No.1962 by 逆巻 傑  2024-04-23 19:24:31 



絶叫系も全然余裕だったみたいすね。
( 少女の手を借りて不安定なゴンドラの上から脱し、滑り落ちる水滴にも注意を払いながら借り物のカッパを脱ぐ。依然水との相性は悪けれど、アトラクションの感想は向かい合った喜色と同様であれば、言葉ではなく目顔で返事をして。代わりに怖いもの知らずの子どものように欠片も怯んだ様子なく次を急かす相手へ確認の一声を掛けたなら、口を動かすことばかりに気を取られて退場の足取りは緩やかな客たちに続いて階段を下りてゆく最中、焦らした問い掛けに答えるべくぐるりと付近を見回してみる。高揚した彼女──いや、自分たちの熱はティーカップの中でじっとしていられるだろうかと思案しては、小舟の次は大舟とばかりに船を模した巨大なブランコを指して )
──…次、あれは?

----

(/ 普段と違うことがあると同じように返すのってすごく難しいですよね…!毎日お仕事お疲れ様です。環境の変わるストレスもあるでしょうし、どうぞご無理のない範囲でお返事いただけますと幸いです* またご予定もしっかりと頭に入れました◎ いつもこまめなご連絡ありがとうございます!※蹴り推奨 )


  • No.1963 by 永瀬ひな季  2024-04-23 20:15:09 



はい、なんかこう…スカッとしてよかったです!
( 彼もどうやら楽しんでくれているようで、表情からそれを読み取ることができては心が弾んで仕方がない。手を掬い取って小舟から降りたあとはカッパを脱ぎ戻すと、ぱっぱと周りに花を咲かせながらご機嫌な返答をして。周囲を見渡す彼へわくわくと次なる期待の視線を送っていると、指された指先の向こうへと視線を移したなら、大きく左右にゆったりと、けれど重たげに強く振り動かされるバイキングを双眸に捉え。昔、親に寄り添って乗った記憶があるそれは、端に到達した直後落下へ赴くその瞬間、えにも言えぬ浮遊感を感じたのを思い出す。懐かしさもあれば彼へと煌めいた視線を戻せばこくこくと頷いて賛同し、階段を降り終えたなら自然と彼の手を引いて次のアトラクションへと向かって )
いいですね、行きましょう!


  • No.1964 by 逆巻 傑  2024-04-23 21:28:08 



中央のほう座る?
( 小舟から連れ出され、手を引かれて大海原へ漕ぎ出すなど一体何処ぞの冒険物語だろうか。ゴンドラから陸地へと上がる際に手を貸してもらったおかげか、いつになく頼もしげに映る背中を眺めながら追い掛けては、ふとそんな思い付きが頭を過って。とはいえ次なるアトラクションまでの道のりは空想を広げるにはあまりに短く、順番待ちの列の最後尾につく頃には自然と、もしくは此方からさり気なく繋いだ体温は離れ。列が進むにつれて一歩ずつ出航が近付き、ついにその時が訪れたなら、小舟に乗る直前の相手の言葉を思い出し、これこそまさしく恐怖度に相当の差を生むであろう席の希望を尋ねて並び座る。そうして二人で散々荒波に揺られた後にはすっかり好奇心旺盛な冒険少年の心持ちで、コーヒーカップが気になると言ったこともはしゃぎ過ぎないようセーブしようと誓ったことも忘れ、先程と全く同じ台詞と共に心なし無邪気に垂直落下の絶叫マシンを指差して )
──…次、あれは?


  • No.1965 by 永瀬ひな季  2024-04-24 03:58:24 



( 気を遣ってか中央寄りの座席への提案を受けては、大船は広く座席が取られているために余裕を持って望む席へと座ることができて、適度に楽しめる中級絶叫アトラクションとして揺られ満喫し。出口階段を降り、さて次はとこちらが問い掛ける前に彼から次なる提案が持ち掛けられると、はしゃぐ心のままに「あれも行きましょう!」と無邪気さで返したものの。向かったアトラクションにて、円柱の面にそれぞれ4席ずつ並んだ座席のうち内側の方に座り安全装置が降ろされた後のこと。何気に初めて乗るなあ、なんて好奇心溢れるなか開始のベルが鳴り響き、地上から足がゆっくり離れていき宙ぶらりんになる足。なんだか、地面があるとないとじゃ結構恐怖感が違うかもしれない──段々と遠ざかってく地上に小さくなっていく人々。ゆっくりと最上部へと昇っていくにつれて恐怖心の矢印もじわじわ上がっていくと、はわ、と不安げに波線状に口元歪ませては、視線は遠い地面を見つめたまま隣に並んで座る彼へと手を伸ばし助けを求めて )
…さ、逆巻さん逆巻さん、ちょっと手、握っててほしいかも…。


  • No.1966 by 逆巻 傑  2024-04-24 12:29:15 



…グリップの方が頼もしいすよ。
( 乗り気の承諾を得て身を沈めたフリーフォールの四人用シートは徐々に高度を上げ、遊園地内の他のアトラクションの背丈を次から次に追い越してゆく。地面の方ばかり見ている隣とは対照的に近付く空ばかり見ていたせいか、名前を呼ばれるまで相手の顔色の変化を察せず、求めに振り向いたのはかなりの高さまで昇った頃で。さすがに少々怖気付いているらしく、心細げに宙を彷徨う小さな手を左手で捕まえると、助言を与えつつ彼女の座席の右側グリップへ。勿論良かれと思ってのことだけれど、少女がそれでも自身の名を呼ぶようなら、伸ばした掌をグリップの内側へと滑り込ませ、指先を包むように軽く握って。ガコン、と座席が天井に当たって揺れ、あとは落下を待つだけという間際、両側から重なり合ったそれは、少し指を開けば自ずと恋人繋ぎの形になるはずで )


  • No.1967 by 永瀬ひな季  2024-04-24 15:43:57 



そ、そんなぁ…逆巻さん、おねがい…──
( 安心感を求めて伸ばした手が冷えた無機質のグリップに戻されてしまえば、見放されでもしたかのような弱々しい落胆の声を上げる。ちらりと隣に眉尻を垂らした表情を向け再度懇願を呟くと、ガコンと頂上に達したことが分かる揺れに小さく「ひぇ、」と声を漏らしては息を呑み、不安げに青く広がる前方の空に視線を向け。落下寸前の静けさのなか伸びてきた手のひらが指先を包めば、それにひしっと縋るように指先を絡めたその瞬間、一本の命綱が切れたかのようにシートが垂直に落下する。「きゃああーーっ!」とよく通る声をアトラクションのエリア周辺に響き渡らせ、景色楽しむ余裕もなく双眸をぎゅっと固く瞑りながら落下の勢いに耐えたなら、やがて緩やかにバウンドしながら止まっていくシートの上で眉尻や目元ならず口角までも下げつつ、ひーんと弱音を吐くだろうか )
ち、地に足付いてないってこわい~…!
 

  • No.1968 by 逆巻 傑  2024-04-24 18:40:35 



怖かったすね。
( 自らの感覚が感じ取ったのは、落下の瞬間の浮遊感、急速に縦に流れゆく視界と足元に感じる風圧、そして近傍から響く伸びやかな美声で。ゴンドラの止まる衝撃でグリップを握る手に一瞬力がこもると、我に返ったかのように小さく息を吐き、のろのろと下降を始めるシートの上で充足感に満たされながら遠くを眺める。そこへ地上に足がつくより先に少女の泣き言が耳に届けば、落下中のお手本のような悲鳴が蘇り、ふつふつと込み上げる可笑しさを堪え切れずに。ふっと吹き出し、そよ風ほどの笑い声を立てたなら、細めた双眸を隣に向けて到底そうは見えない応答を軽やかに返す。座席に乗り込んだ際の地面が目前に迫り、視線の高さが元に戻って安全バーのロックが解除されては、仄かな笑みを湛えたまま「…ほら、もう降りないと」と絡まった指先を眼差しで示して )


  • No.1969 by 永瀬ひな季  2024-04-24 21:37:48 



思ってないでしょ~…、ふふ。
( 到底怖かったとは思えない様子な彼の口ぶりは子どもをあやすかのようで、つい唇を尖らせながら困ったように片頬をぷくぷくと膨らませて抗議するも可笑しげに笑う姿を見ていれば、ふ、とつられるように笑みを溢すと未だ宙ぶらりんの状況ながら次第にころころと笑い出して。彼が楽しいならわたしも楽しい。やがて恋しかった地面に足が着き漸く地上に戻ってきたような感覚になると、ほっとしながらも繋いだ手は離さなければならず少し名残惜しく。一瞬躊躇うように間を開けつつも「…ん、」と彼の手から指先を解けば、共に出口階段へと降りていくと。ずっと後回しにしてきたお化け屋敷だけれど、この後に及んでまだ行くような気分にならなければ、次のアトラクションはどうしようかと周囲を見回していたところ、〝あそこのパンケーキ可愛いしおいしかったね〟と満足げに笑い合いながら建物から出てきたカップルに視線が止まり。ファンシーな建物を見遣れば、ふんわり甘い香りが漏れ出すカフェの出入り口とグッズショップの出入り口があり、どうやら中は繋がっているようで。少し小腹が空いた気もするし、ひやりとした後だからかなんだか甘いものが食べたいかも。彼が次なるアトラクションを見定めるのに他所を向いていたなら、くい、と軽く彼の服の裾を引きながら提案をするだろうか )
……、逆巻さん。ちょっとあそこで休憩しません…?


  • No.1970 by 逆巻 傑  2024-04-24 23:38:02 



…──ん、そうすね。
( どこかのタイミングでは本来の目的であるお化け屋敷に臨む準備を問わなければとは思いつつも、楽しそうに笑う相手を前にしてはどうしてももう少しくらいはと劣後してしまう。時間はまだ真昼といったところで、そう急くこともないだろうと緩く構えては、例に漏れず裾を引かれた後の休憩の提案を気軽に肯定して。カフェらしき店の前まで来ると先程の位置までも漂っていた甘い香りがひときわ強くなり、パンケーキだろうかと当たりをつけた客の心理を読んだかの如く、その答えを表示したメニュー看板が目につく場所に配置されている。名物はスフレパンケーキのようで、大きく印刷された実物の写真を見るに、中心には遊園地のマスコットである鳩のキャラクターの焼印が押されるらしい。数秒だけ足を止め、その横を通り過ぎて店内へと足を踏み入れたなら、少女の踵を踏んで適当な席につき、今が好機かと漸く今日のミッションに切り込んで )
…そろそろ行けそうすか、本命。

----

(/ 背後よりご相談を失礼致します…!まずは、絶叫系アトラクション三連続にお付き合いくださりありがとうございました!バイキングは本当に何も思い付かなかったので飛ばしてしまいましたが…。お化け屋敷に入る前でも後でも、他に乗りたいアトラクションや、やりたい展開があればお聞かせください◎
こちらからは3点ほど…できればで構わないので、ひとまず共有だけさせていただきますね。

・ミラーハウス
 逆巻がいっぱい!に見えるはずなので、『ゲームの本物当てるやつみたいだよね~、本物わかる?』のノリで戯れ程度に問い掛けてみて、ぴょんっと目の前に飛び込んできてくれても、勢い余って抱きつかれても、はたまた思いっきり鏡に向かって跳ぼうとして慌てて逆巻が引き寄せてもかわいいなって思います…。ひな季ちゃんが問い掛けて逆巻が本物を引き寄せるパターンでも!
・マスコットキャラクターとの邂逅
 中に人が入ってる着ぐるみでも、フィギュアだとか銅像だとかでも。ひな季ちゃんがお化け屋敷を出た後、魔除けの効果をどう捉えるのか、マスコットキャラクターへどう接するのかが見てみたい…というだけです。
・暗闇の中で手探り
 お化け屋敷の舞台裏ではぐれちゃった時のやつ。真っ暗闇の中で声を頼りに?手探りに?腕を伸ばしたら何かに触れて、形を確かめるために撫でていたらひな季ちゃんだった!のありがちなネタやりたいです。ひな季ちゃんには今日散々握った手とリングの感触で逆巻だと分かっていただけたら…。

また、カフェで休憩した後は、グッズショップに立ち寄ってお守り(仮)をゲットする流れで相違ないでしょうか…? )


  • No.1971 by 永瀬ひな季  2024-04-25 15:57:32 



( わあい、と語尾に音符を浮かべながら笑みを広げては裾引いた手を離し、店先まで進んでくると店内に誘い込むような香りと表に出ているメニュー看板に食欲は高まり。弾む足取りで席へと着いたなら、もとより看板メニューのスプレパンケーキを頼むつもりではあるものの、一応全部のメニューに目を通したくて卓上のメニュー表をお互いから見えるように縦に広げて目を通していれば。切り出された本題には、甘いものを前に浮かれていた気分も幾分かしゅるしゅると縮むもので。眉尻を垂らしながらちらりと彼の方を一瞥しては、緩めに立てられた生クリームがとろりとかかり、ベリー類が散りばめられたはとハトの刻印スプレパンケーキの写真を指差して )
う~ん……、たぶん…これ食べたら頑張れそうかも…。逆巻さんはどれにしますか?

----

( / いえいえ、小舟から連れ出され手を引かれ大海原へ…のくだりには、さすが!と読んでいてテンションが上がりましたし、冒険少年な逆巻さんにもほっこりして満喫しておりましたので*
乗りたいアトラクションとしては、ベタベタな〆として最後は観覧車に乗れたら嬉しいくらいです…!コーヒーカップについては乗ったていで描写飛ばしでもありかなあと思っております。

・ミラーハウス
 逆巻さんがいっぱい!ひな季にとって夢の世界ですね…。どちらのパターンも大変魅力的でかなり悩んでしまいましたが、鏡に向かって跳ぼうとしちゃうのがひな季らしく感じましたので、ぜひそれでお願いできたらなと*
・マスコットキャラクターとの邂逅
 おもしろい提案でによによしてました…ぜひそれも取り入れたいです…!とはいえ差し込む程度にはなると思いますが、中に人に入ってる着ぐるみと出逢うことにしようかと思います。どんな接し方かはその時のお楽しみということで…!
・暗闇の中で手探り
 お化け屋敷の中で、正体がホラー人形かもしれないのに平気で触れられるあたりさすが逆巻さんですね…()逆巻さんの手だと気付くのは、ひな季から逆巻さんの手に、または逆巻さんがひな季の手に触れてからわかるといった感じでしょうか?そうじゃないよ~って場合はご教示いただけますと幸いです…!

その流れで相違ありません◎
上記蹴り・割愛お好きに扱いください…! )


  • No.1972 by 逆巻 傑  2024-04-25 22:17:49 



お、えらい。
( 少女の指先を追ってメニュー表に目を落とせば、ねだって甘えているわけでも至福の時間に水を差すなと牽制しているわけでもなく、自ら何とか好物で恐怖心に折り合いをつけようとする健気な姿にミントの葉ほどの後押しをそっと添え。彼女の勇気が出るような味だと良いのだけれど、と呑気な顔をしたハトに目配せしたなら、そこに載る提供品を一通り眺めてからまた元の位置まで視線を戻して。呼び出しのベルを鳴らし、注文を終えた十数分後には、写真とそっくり同じスフレパンケーキのプレートが両者の前に並べられているはずで )
…俺もそれにしようかな。

----

(/ 毎度ながらご丁寧なご反応をありがとうございます…!お言葉に甘えて未確定の部分以外は割愛しておりますが、心の燃料としてしかと受け止めておりますので!

・アトラクション
 やはり観覧車は乗って帰りたいですよね…大賛成です!コーヒーカップについてもバイキング同様何も考え付いておりませんので、乗ったていにしていただけると助かります*
・暗闇の中で手探り
 触れるのは首元辺りだと美味しいな~と思っておりまして、その間ずっとひな季ちゃんに恐怖心を与え続けるのも忍びなく、リングで逆巻の手だと分かってもらえれば、という次第です!ただ背後様的にお化け的なものの手だと思って必死に息を殺すひな季ちゃんの方がイメージに合致するようなら、その辺りは好きにしていただいて構いませんので…!掛けられるひな季ちゃんの声か、いつも触れている顔周りに到達して相手の正体に勘付く逆巻、きっとホラー人形に遭遇するより遥かにびびるでしょうね…。

上記について特に疑問点等なければこちら蹴り可です◎ )


  • No.1973 by 永瀬ひな季  2024-04-26 00:18:28 



( 偉い、なんて褒められては見えない尻尾が嬉しそうにぱたぱたと揺れて、えへへとはにかむばかりで。けれど、今回だけならず今までもたびたび彼の休日を借りて様々なことに付き合ってもらっているため、偉いのはどちらかというと逆巻さんなんだよね、なんて思う。だからせめて今日はめいっぱい羽を伸ばして楽しんでもらえたら良いのだけれど。やがて出来立てのふわふわ震えるスフレパンケーキのプレートが目の前にやってきたなら、瞳を煌めかせては何枚か写真に収めたあと存分に甘味を堪能するものの、やはり頭の片隅にあるのはお化け屋敷のことで、他愛のない会話をしながらも「これ食べたらお化け屋敷かあ…」と眉尻を垂らしつつあがくようにぽそり呟き。そういう類の場所に訪れるのは心霊ロケ以来で──、と何か思い出してはフォークを口へ差し込んだまま、はたと固まって。数秒の沈黙のあと、口の中のものを咀嚼するとパンケーキと一緒に頼んでいたミルクティーで流し込んでから、深刻そうに眉を顰めながら口を開き )
──…たいへん、逆巻さん。わたし、牧さんからまだお守りもらってない…!そういえばお化け屋敷にも霊が出るって言いません!?呪われたりしたらどうしよう…。

----

( / いえいえこちらこそ、毎度素敵なイベント案を考えてくださる背後様のおかげですので!それにしてもいつも乗っかるばかりですみません…!いつも本当にありがとうございます。

・観覧車
 ご賛同ありがとうございます…!日が暮れだして遊園地内のイルミネーションが点き始めた頃を考えておりまして、そろそろ帰ろうかと切り出す逆巻さんに、ひな季から誘わせていただけたらと思っております。
・暗闇の中で手探り
 かしこまりました、ご教示いただきありがとうございます◎  ホラー人形に遭遇するよりびびっちゃう逆巻さんの姿、楽しみにしております*
・グッズ購入後
 すぐお化け屋敷の流れでよろしかったでしょうか?だとするなら、お化け屋敷→(マスコットキャラクターに遭遇→)コーヒーカップでブレイク(休憩)→復活したところでミラーハウス→観覧車かなあと思うのですが、何かご意見あればお願い致します…!特になにもなければ、ここ含めまるっと蹴り可です◎ )


  • No.1974 by 逆巻 傑  2024-04-26 12:47:34 



( パンケーキを前にした少女は悲喜こもごもで、面を輝かせ、眉尻を垂らし、頬を緩め、消沈しを繰り返し。普段以上に忙しない表情変化をテレビの前に座っているかの如くただ眺めながら、言葉少なにやさしい甘味を頬張っていれば、はたと停止する画面の向こうの存在に此方もスフレ生地に突き立てようとしていたフォークの動きを止めて。そうして対面する口の中が空になるのを待ってから告げられるのは、以前彼女のマネージャーに伝えていた依頼の未達。何事かと密かに身構えていただけに少し拍子抜けするも、廃ホテルで何の変哲もないアクセサリーにさえ縋っていた相手にとっては一大事だろう。さてどうしたものかと視線を落とした先、串刺しにされる寸前だったハトのマスコットキャラクターが今度は己に目配せしているように感じられては、試案をぴんと閃いて隣接するグッズショップを見遣り、それから前方に向き直って。深刻そうに睫毛を伏せ、その間に脳内で空事の内容を大まかに纏めると、動揺した面持ちへ真っ直ぐな眼差しを向け )
…まずいすね、それは…。…──でもこの遊園地には強力な味方がいるんで、心配しなくても多分──絶対、大丈夫すよ。

----

(/ いえいえこちらこそ、いつも一方的にやりたいことをぶつけるばかりですみません…。妄想が膨らむあまりつい先走って細かいところまで一人で作りがちなのですが、やりづらさや不自由さを感じられる場合はご遠慮なく仰ってくださいね…!以前より私がプロットを作るせいでひな季ちゃんのアプローチの機会を潰しているのでは…?と懸念しておりまして、今後はあまりキャラクター達の行動を縛らないよう気を付けます…。
ご相談事に関しては全て賛成です◎ 蹴り可とのご配慮をいただきましたが、把握のご連絡まで! )


  • No.1975 by 永瀬ひな季  2024-04-26 13:46:51 



( / やりづらいだとか不自由だとか、そういう風に感じたことは今まで一切ございませんので…!昔に他の方とお話を進めていても話の方向性が見えなくて、迷子になりがちで苦しくなってお相手解消なんてこともあったのですが、背後様がプロットを組んでくださるおかげで迷子になることがなく、本当にやりやすくて助かっておりまして…こんなに楽しんでお話を進めることができているのは背後様のおかげです…!
ひな季のアプローチの機会を危惧していらっしゃるようですが、少ないと感じでいるのでしたら完全にこちらの技量不足です…結果こちらばかり楽しんでしまっていてすみません…!早くお返事したいと逸る気持ちゆえか、最近また妙なところで積極性に欠けちゃうひな季というか…ただ楽しむ図になってるなあ、と私自身も感じてますので、ちょっとひな季の言動など見直そうと思います。それにあたり、ミラーハウスの件は少し行動が変わるかもしれません…どうするかは未定ですが定まったらご連絡しますね。
先にこちらのお返事のみで失礼します、こちらのお返事は任意で大丈夫です◎ 本編のお返事は夜にお持ちしますので、今暫くお待ちくださいませ…! )


  • No.1976 by 逆巻 傑  2024-04-26 18:29:37 



(/ とにかくまずはご不快な思いをおかけしていないようで良かったです…!そしてご意見を拝読するうち、先が決まっていないと迷子になってしまうというのは一理どころか百理あるなと思いましたし、進行とアプローチを即興で両立させるのは確かに至難の業だなと得心しましたので、この辺りで一度進め方の見直しをさせていただきたく存じます。
また、アプローチに関しては少ないというより、ひな季ちゃんのアプローチで恋に落ちないと意味がないのに、私があれこれ手を回しすぎるせいで何事もなく普通にくっつく人たちになっているかも…という懸念でした!楽しんでいただけているのは本当に嬉しいですし( もちろんこちらも毎度大いに楽しませていただいております! )、メタ雑談などではたっぷり愛情表現を受け取っておりますので、完全に本編の主旨の都合です…。しかしそんな物語の根幹に関わる部分を背後様一人に全て背負わせるのはあまりに無責任かと思い直しましたので、イベント案はこれまで通りにご提案させていただくとして、もし差し支えなければ同じタイミングでアプローチ案も案出し・ご相談させていただいてもよろしいでしょうか…?あくまで一案の域を出ないものであるため、可否は背後様の一存で決めていただいて構いませんし、うちのこをまるで理解できていないから全却下だとか、相談に上げてないけどロルを回す中で思い付いたからアドリブで入れちゃうだとか、採用にしてたけど場面にそぐわないからやっぱり入れないだとか…そんな感じでお好きなように扱っていただいて大丈夫です。いかがでしょうか…?
ミラーハウスでの展開と本編のお返事についても承知致しました◎ 毎度のことながら長文ですので適宜ご割愛ください…。 )


  • No.1977 by 永瀬ひな季  2024-04-26 20:40:05 



( / 背後様も楽しんでいただけてるようでしたら何よりです…!!で、見直しのご提案に関しまして、【今まで通りイベント案のご提案+同じタイミングでアプローチ案も案出し・ご相談】については賛成なのですが、背後様のご負担が増えやしないでしょうか…?もちろんこちらからも案出しやご提案ができればと思うのですが、なんせ想像力が弱く…尽力致しますがご迷惑をお掛けしたらすみません…!案の採用可否につきましても、採用にしてたけどやっぱり入れないなどはないかと思いますが承知致しました◎ 背後様も本編中動かしていて、改変したい場合があればどうぞご遠慮なく。臨機応変に良い対応ができれば何よりなのですが…!それにあたり〝こうしたいからこう動いてほしい〟などのご要望があればいつでもお伝えください。背後様はひな季のことをしっかり(なんなら私以上に)捉えていてくださってるので大丈夫です◎

さて、次のお返事についてですが、仕事から帰宅後でまだ本編のお返事は練れていない状況ではありますが、この際にアプローチ案について現時点からご相談を始めた方がよろしいでしょうか…? )


  • No.1978 by 逆巻 傑  2024-04-26 22:04:29 



(/ イベント案もそうですが、アプローチ案につきましてもほとんど私の妄想発表会ですので負担等々はどうぞお気になさらず…!むしろ本来なら差し出がましいことにも関わらず、聞いていただけるだけで有り難いといいますか…。とにかく苦なく諸々練らせていただいておりますし、元来の募集主である此方が案を出すのは当然かと思いますので、迷惑だなんて一ミリも思っておりません。なんせひな季ちゃんを生み出してくださった時点で既に大功績ですし…!!
身に余るお言葉、光栄です…。改変の可能性は否めない…というかしょっちゅうありそうな予感がしておりますが、ひな季ちゃんの動きに関してはどうしても入れたいやりとりがある時のみお伝えさせていただきますね。背後様におかれましても、こういうことがしたいから逆巻にこう動いてほしい、等ございましたらいつでもお伝えください…!

上記蹴り・割愛可です◎
そうですね、ひとまず今回イベのアプローチ案をご相談できれば幸いです。以下に今思い付くものを置いておりますので、ご意見を頂戴したく、ご一読のほどよろしくお願い致します…!

①お化け屋敷から出た後、逆巻の腕にしがみついてめそめそぐずぐず→でもコーヒーカップで向かい合って座って対面の逆巻を見ているうちに「えへへ…帰りたくないなあ」と幸せそうに頬ゆるゆる→「現金だな…」ってなりたいです
② 「今日はありがとうございました」→「まぁ俺も久々の遊園地で普通に楽しんだし…」→「ほ、ほんと?これまでで何番目に楽しかったっ?」
③観覧車の中…?で「次は特訓じゃなくてデートで来ましょうねっ…」ってはにかみながら人差し指つんつんもじもじしてても可愛いし、「それじゃあ、次はいつにしましょうか!」って押し強くても可愛い )


  • No.1979 by 永瀬ひな季  2024-04-27 15:24:23 



( / 様々なご厚意や温かいお言葉、感謝の念に堪えません…。背後様におかれましても、本当に素敵なキャラクターたちと設定を生み出してくださりありがとうございます。ここ一年は間違いなく、逆巻さんがなによりの推しです…!足を向けて寝られませんので方角を確認してから寝ますね()

上記蹴り可です!
ご提案につきまして、どれも可愛いので全部問題ございません◎ ①だけ追加の要望と、④としてミラーハウスの件について触れておりますので、こちらもご一読よろしくお願い致します。ご意見ございましたらなんなりと…!
いつも素敵なご提案ばかりゆえに全肯定bot化しちゃいますね…。そのため案が挙がる数だけ取り入れることとなりそうですが、どれかだけ選んでほしいなどでしたらお伝えくださいね…!

①コーヒーカップ、胸部より下は見えないだろうなあと思うので、めそめそぐずぐずが落ち着くまでカップの中で手を繋いでる(ひな季が手を離そうとしない)などしてると可愛くて、背後がほっこりするのですが取り入れてもよろしいでしょうか…?

④ミラーハウスの中でひな季から例のノリの問い掛けをして、うろちょろと翻弄?したのちに「本物はこっちでした!…あれ?」と本物の逆巻さんを見失い混乱ひな季。奥に逆巻さんの姿があるように見えて足を踏み出したひな季が普通に鏡におでこゴンしちゃって、その始終を傍観してた逆巻さんが呆れつつも心配して手を差し伸べて、ひな季が「えへへ、本物の逆巻さんだあ」と涙目にこにこで手をぎゅっ。 )


  • No.1980 by 逆巻 傑  2024-04-27 21:20:54 



(/ ひぇ、これ以上ない褒め言葉です…ありがとうございます…!私もひな季ちゃんがなによりの推しですし、ソシャゲでもひな季ちゃんに似た子に推し変するほど影響を受けております…( こそ )真似して此方も今日から寝室にコンパス置きますね…!※蹴り可

解釈違い等なくて安堵致しました…!また追加の要素もありがとうございます。此方からも他に何か思い付き次第ご相談させていただきますね、アプローチなんてあればあるだけ良いですから…( ぐっ )

①対面で座って回すやつの下で手を繋ぐ感じでしょうか?隣り合って座って手を繋いでいる感じでしょうか…?どちらにせよ可愛いのでぜひ…!

④自分の動きに自分で翻弄されるひな季ちゃん、愛おしすぎて笑顔になりました…。そして本物にはきっと待ち合わせで彼氏を見つけた時の彼女みたいな嬉しそうな笑顔が向けられるんだろうな…と想像して早くもときめきが…。合流しておでこの心配をした後に「やっぱり本物が一番かっこいい」「偽物の方に行ったくせに」「もう間違えませんから!」みたいな会話しながら出口まで手引いて連れて行きたいです…。 )


  • No.1981 by 永瀬ひな季  2024-04-28 12:04:01 



( / 蹴り可とありましたが、嬉しすぎるご報告にによによが止まらず…!そして影響を受けてしまうのすごくわかります、私も漫画を読んでいて惹かれるキャラクターが、容姿だったり言動だったりが逆巻さんに似ていることがめちゃくちゃ増えました…(こそこそ)

かしこまりました、こちらからも何かあればまたご相談させていただきますね* 以降のイベントに関するアプローチ案は、このイベントが終わってからまたご相談させていただけますと幸いです。

①対面で回すやつの下で手を繋ぐイメージでした、距離的に多分大丈夫なはずです◎ ご賛同ありがとうございます…!

④とびきりの反応いただけてこちらもつい笑顔になりました…えへへ…。出口までの会話もかわいくてにっこりです、ぜひそれでよろしくお願い致します*

全文蹴り可です◎
本編のお返事は次に置かせていただきますね、大変お待たせ致しました。引き続きよろしくお願い致します! )


  • No.1982 by 永瀬ひな季  2024-04-28 12:10:00 



>>1974

強力な味方……?
( ダンスや歌詞を間違えるよりも痛恨のミスとばかりに深刻な顔をしていたけれど、それを聞いた彼も深刻そうな顔をするものだから、益々どうしよう!とあせマークを頭上に散らしながら、はわはわと双眸をぎゅっと不等号にして動揺していれば。〝強力な味方がいる〟と聞くなりぴたりと動揺が治まると、不思議そうに双眸を瞬かせたまんまるな瞳を向けては、小首を傾げて反芻する。多分から絶対へと言い直された〝大丈夫〟は、絶対的な信頼と安心を置いている彼だからこそすんなり素直に耳に届けば、フォークを握る手の力を少し強めつつ、少々身を乗り出しながら詳細を求めて。説明を兼ねてグッズショップへと移動した、あとで、と言い聞かせられたならもちろんそれに大人しく従うだろう )
それ、詳しく聞かせてください…!


  • No.1983 by 逆巻 傑  2024-04-28 19:50:07 



…まずはこれ食べ終えてから、すね。
( 藁にも縋る思いとはこういうことを言うのだろうか。見え見えの釣り針にいとも容易く食い付いてきた少女に一抹の憂慮を抱きつつも、それだけ切迫した状況なのだろうという理解のもと、早速適当な作り話を披露しようとした折。店の入り口付近に待機列ができ始めるのを捉えては、今ここで話すより実際にグッズを見繕いながら話した方が早いこともあり、先にカフェを出ようと対面へ促して。そうして完食の後に隣のグッズショップへと移動したなら、真っ先に目についた片手サイズのマスコットキーホルダーをフックスタンドから掬い上げ、相手へと向ける。意気込むように小さく息を吸って語り始めたところで、そういえばこのキャラクターの名前も知らないことに気が付くと、ちらりと裏の商品名をカンニングしてから彼女の手のひらの上へと乗せ、ひとまず知識量を窺うことにして )
さっき言ってた〝強力な味方〟──この、…〝トワハトくん〟なんすけど、水瀬さん知ってるすか。


  • No.1984 by 永瀬ひな季  2024-04-28 22:55:03 



トワハトくん。いえ、知らないです…。
( 会話もそこそこに完食完飲後、彼の後について隣接されるグッズショップへとやってくると様々な鳩グッズが並んでいるのが目に付く。そのうちの一つを手に取った彼が強力な味方だと言い添えながら、自身の手のひらの上にちょこんとマスコットキーホルダーを置いたなら、名前を反芻しつつ対面したトワハトくんの顔と見つめあいながら小首を傾げて。そういえばパンケーキに鳩の刻印がされていたし、鳩に関連した商品がこれだけ並んでいるし「この遊園地のキャラクターか何かなんだろうな、ってくらいしか」と、目線を手元のトワハトくんから彼へと移しながら推察を口にして。再び視線を手元に戻せば、未だに抱いたままの疑問を続けて問い掛けつつキーホルダーのチェーン部分をつまんで持ち上げると、指先で左右に捻る度にくるくるとマスコットは弄ばれるように回転し )
いったい強力な味方とどういう関係が…?


  • No.1985 by 逆巻 傑  2024-04-29 00:05:40 



──…ここのお化け屋敷、霊が出るって言われてるのに普通に営業してんの、変だと思わないすか。それ全部、トワハトくんのおかげなんすよ。遊園地内にいるトワハトくんが、皆を霊から護ってるとか。
( そんな話はでたらめだと首を振るように、あるいはその小さな双肩には重すぎる役目から逃れようと身を捩るように、遊園地のマスコットキャラクターは両者の目の先で少女の意のまま左右に揺れる。何か仕掛けでも探ろうかという訝しげな眼差しに小鳩が射抜かれるのを横目に、相手が自分を上回る知識を持たない確証を得ては、すっかり安心して適当な嘘を並べたて。この話を単なる遊園地内の逸話として終わらせず、ホラーロケ本番でも使えるお守りへと昇華するため、人差し指で宙ぶらりんの羽をつんと突いて揺らせば最後の一押し。興が乗ったのかついでのように付け足した「トワハトくんのパンケーキも食べたし、今なら効果倍増してるんじゃないすか」の一言は、果たして彼女をすぐにでも本命へと向かわせる助けとなるだろうか )
…だから、これを持ってればいつでもどこでも霊から護ってもらえるはずです。


  • No.1986 by 永瀬ひな季  2024-04-29 01:05:12 



…──えっ。…この鳩が…?
( 待って、本当に出るの?とでも言いたげに瞬時に青ざめ固まる表情と指先。慣性で揺られたままのマスコットを前に、違う遊園地にすればよかったと後悔の念に苛まれ眉尻を垂らすものの、この鳩のおかげでみんなが護られ営業できているのだと聞けばマスコットを見る目が変わっていき、やがて尊敬を抱いたように煌めかせて。「トワハトくんにそんな力があったなんて…!」と宙ぶらりんにしていたキーホルダーを両手で支えるように、持ち方さえも変わり。それは買うしかない、と値段の確認をしようと裏の商品説明が書かれているところに目を向けると、そんな強い効力があるというのにそれに関する宣伝文句が入っていないことに気が付いては、キーホルダーが吊られている棚をざっくり見回してPOPにすらも書いていなければ、不思議そうに頭上にはてなマークを浮かべ指摘して )
…あれ、でもそういう説明書いてないんですね…?


  • No.1987 by 逆巻 傑  2024-04-29 01:47:21 



…え?…あぁ、まぁ逸話ってそういうもんだし──
( みるみる光を増す瞳に手応えを覚えたのも束の間、大事そうにマスコットを抱えた相手からその純粋さゆえの疑問が飛び出せば、先程の芝居めいた口調とは打って変わって妙に冷めた返答が口を衝き。しかしそこで思い直したように主張を翻し、芝居を演じ続けさせたのは後から言い聞かせようと腹に決めていた注意をここに繋げてしまおうという閃きで、胸裏はあくまでも現実的に、打算的に。少女がこんな事実無根のでっちあげを誰かに洩らして笑い者にならぬよう、そして何よりロケ本番までにこの一種の洗脳が解けぬようにと鳩を突いた人差し指を唇の前に立てたなら、内緒話然と声を落として )
…いや、書けないんすよ。この話、他人に伝えるとトワハトくんに護ってもらえなくなるらしくて。水瀬さんも絶対、誰にも話したら駄目すよ。


  • No.1988 by 永瀬ひな季  2024-04-29 02:38:26 



へぇ~…、わ、わかりました!……えっ?
( 彼の手のひらで踊らされていることなんて知らぬまま、密やかに明かされる事柄に真剣な面持ちで耳を傾け生唾を飲み込むと、素直に警告を受け入れてはこくりと頷いてみせるけれど、彼が自分に話したということは──。はっ…と重大なことに気が付く。彼も一緒にお化け屋敷に入ってもらわなければいけないのに、とんでもないことを話させてしまった。両手の上にいる鳩と目の前の彼とを交互に見遣りながら、小声ながらもあたふたととり乱しつつ詰め寄って )
それだと逆巻さんはもうトワハトくんに…っどうするんですか…!?


  • No.1989 by 逆巻 傑  2024-04-29 03:24:27 



( 至極真面目な顔で耳を傾ける少女の様子に、ふと思い出されるのは先日彼女のマネージャーと偶然会った時のこと。今お守りが手中にないのは決して忘れられているわけではなく、大方本番までに用意すれば問題ないと思ったか、お化け屋敷に赴く日程を知らされていなかったかというところだろう。その日は真剣に品物の選定に頭を悩ませていた相手へ、それらしいこじつけや作り話をくっつければ何でも良いのでは、と助言と共に幾つか例を示したところ、よく即興でそんな適当が考え付くものだと呆れたような感心したような目を向けられて居た堪れなくなったことを覚えている。己だって勿論この真っ白な少女に嘘など吐きたくはないけれど、これは致し方ないことなのだと記憶の中のスーツ姿に言い訳しては、立たせた人差し指を今度はネックレスのチェーンを掬い上げるのに使って、此方の身を案じる双眸の前に過去信じ込ませた法螺を掲げ )
俺にはこっちがあるんで。トワハトくんは水瀬さんの方が必要でしょ。


  • No.1990 by 永瀬ひな季  2024-04-29 21:19:57 



あ、そっかあ!
( 複数のリングを嵌めた手が揃いの色のネックレスを掬い上げたなら、落ち着きなく移していた視線をそこに注ぐ。以前にお守りとして貸してもらった記憶が蘇り頭上にぴこんと電球マークを浮かばせると、ほっと安堵の笑みを咲かせながら胸を撫で下ろして。「それじゃあ、わたしは早速これ買ってきますね!」と重荷を課せられたマスコットキーホルダーを胸の前で小さく掲げては、早速レジへと向かって購入を図り。その際に彼が店外かレジから離れた場所で待っているようなら、レジ付近にあった個包装の鳩サブレを一緒に購入して鞄の中へとしまい込むだろうか。無事に買い終えてタグも切ってもらえば、その場で檸檬色のショルダーバッグに早速キーホルダーを取り付けて、それを揺らしつつ彼の元へと戻ると緊張の面持ちで拳をぐっと握りしめて出陣に息を巻き。けれど数秒後、眉尻を微かに垂らしながらやや下から窺うように彼を見上げては、お化け屋敷後の保証を求めて )
お待たせしました、…それじゃあ、本来の目的に臨みましょうか…!……あの、お化け屋敷終わってからすぐ解散とか言わないでくださいね、心の回復したいので…。


  • No.1991 by 逆巻 傑  2024-04-29 22:09:15 



( 比較的近場の遊園地でわざわざお土産を調達する必要もないかとそれきりでグッズショップを出ては、あちこちから聞こえてくる歓声悲鳴を背景音楽にお化け屋敷までの道のりを復習し、少女が会計を終えるのを待つ。リーフレットを開いて閉じる間に早速マスコットをお供にした相手が隣に戻り、気合十分の姿勢を示した──のはほんの数秒のこと。あまりに早く崩れ去った虚勢の下から弱気が顔を出し、入園してすぐと似た問い掛けが寄越されたなら、どうせこのために一日空けているのだからとことん付き合おうかと一瞥ののち遠回しな肯定を。それから記憶した地図に従い、使命への第一歩目を踏み出して )
…ま、引き受けたからには最後まで面倒見るすよ。


  • No.1992 by 逆巻 傑  2024-04-29 22:18:28 



>1991

(/ ごめんなさい、台詞「面倒見る」じゃなくて「責任持つ」でした…!ついでに「アイスでもチュロスでもポップコーンでも」って適当なお菓子を補完していただけると助かります…!※蹴り推奨 )


  • No.1993 by 永瀬ひな季  2024-04-30 16:29:10 



チュロスがいいですっ…!
( お化け屋敷後も遊園地を満喫できる保証を得られるとともに、甘いご褒美の提案に再度意気込む姿勢を見せては、漸く彼の後に続くように一歩踏み出していくと──やがて辿り着いたのは、古く廃れた洋館を舞台にしたお化け屋敷。その外観は蔦が張り巡らされ、雨風に晒された結果朽ちて切れたような演出の黄色いテープ、keep outと書かれたものが入口に垂れ下がり物々しい雰囲気を纏っていて。先程まで歓声と悲鳴が入り混じっていた周りの声は、ここでは悲鳴が色濃く響きわたっている。気圧されてたじたじと彼の背後に隠れるようにしながら呟くも、彼にかスタッフにか促されたなら、警戒心たっぷりに瞳だけきょろきょろと周囲へ巡らせつつ、彼の影に隠れるようにしながら入館するだろうか )
……な、なんか結構、本格的…。


  • No.1994 by 逆巻 傑  2024-04-30 19:10:31 



( 寂れた洋館の様相を呈するそのアトラクションは、過去に此処で不吉な何かが起こったのだと雄弁に物語り、いかにも幽霊の棲み着いていそうな雰囲気を醸し出していて。手招くように揺れる黄色のテープが一層の不気味さを誘い、少女は入る前からすっかり及び腰。しかし逃げ出そうとはしない勇敢さに毎度の感心をしつつ、彼女の盾となる形で暗がりに足を踏み入れては、数歩進んだ辺りでふと立ち止まり。今回の特訓はロケ本番を見据えてのもの。あまり甘やかしてもその意味を為さないかと背後の気配を振り返れば、たった今閃いたというニュアンスを隠さずに問うて )
…、先行く?


  • No.1995 by 永瀬ひな季  2024-04-30 20:45:24 



え、嫌です。
( 仄かな明かりだけが灯り、演出のためか外気温よりも少し冷えたお化け屋敷の中ぴたりと彼の背後に寄り添っていたところ、ふと立ち止まった彼にぶつかりそうになりつつ問い掛けを受けては、間髪入れずに普段とは違う活気のない声音で即答する。けれど、続けてぽつりと紡ぎ始めた言葉には小さくとも明らかな決意を揺らめかせて。そ、と少しずつ彼の前へと足を踏み出していくものの、目の前に遮蔽物がないのはやっぱり怖くて、ショルダーバッグに付けたトワハトくんを左手にがしりと握りしめつつ、暗がりを恐る恐る前を進み出しながら台詞だけは頼もしくとも声音は縋るようで )
……嫌ですけど……ロケ本番は、逆巻さん近くにいないですもんね…。……、わ、わたしの傍から離れないでくださいね。


  • No.1996 by 逆巻 傑  2024-05-01 01:05:54 



…はい。
( 蝋燭の火のような頼りのない声がはっきりと否定を紡ぎ、予想と違わぬその答えを楽に受け入れて前方へと向き直りかけた時、それを留めたのもまた相手の言葉で。恐怖へ立ち向かわんとする少女の意思表示に自分で尋ねておきながら意外そうに眉を上げ、どこか呆気に取られたような表情のまま一歩先へと進み出てゆく小さな肩を目で追うと、精一杯の台詞へ淡い感激混じりの従順な返事を静かに落とし。以降は無駄口を叩く事なく後方から彼女の勇姿を目に収めることと凝った館内をつぶさに鑑賞することに専心し、足取りはさながら美術館でも巡るかという優雅さで。脅かし役は人間より機械の仕掛けが主らしく、屋敷内にはほとんど生気が感じられない。二歩ほど前を行くポニーテールに従って開かれた扉の先に入れば、廊下より更に暗いその部屋ではびくつく連れ人すら危うく見失ってしまいかねず。実はくぐったばかりのその扉が突然開いて上から逆さ吊りのホラー人形が現れる脅かしの仕掛けだとは知る由もなく、誤作動で開きっぱなしになっていた木板は、少女が天井に張り付く白いドレスを見つけると同時、ひとりでに閉じて室内に完全な暗闇をもたらすだろう )


  • No.1997 by 永瀬ひな季  2024-05-01 17:21:56 



……?暗くてよく見えな──
( 壁際に佇む今にも動き出しそうな騎士の人形や、通り過ぎる瞬間にがたりと音を立ててズレる壁に掛けられた絵画、どこからか聞こえてくる少女の笑い声など、例に漏れず全てのポイントに肩を揺らし驚く度に「わっ」だとか「ひぇ」だとか怯えた声を漏らし、トワハトくんをぎゅっと握りしめる。あまり怖いものを見ないように暗がりな屋敷内を双眸を薄めておっかなびっくり進んでいくものだから、うっかり仕掛けのための部屋に入り込んだなんて気が付かずに。直前の入園者が、進路案内の標識にぶつかり仕掛け部屋へ誘導するかのようにずらしてしまったせいもあるだろう。明かりがないためやけに暗く薄目では見えにくいその部屋で、さすがに暗すぎて危なそう、と双眸の開きをよくしては頭上から垂れ下がる白い布に気が付き、誘導されるように視線を上げていけば「─…っっ!?」天井に張り付けられていたのは、顔に入った亀裂から血が染み出したような人形。ぱちりと視線が合い、ひゅっと息を吸うだけで声にならない声を上げ〝さすがに無理!〟と思い振り返ったその瞬間、扉が閉じ僅かな明かりさえ遮断されてしまえば辺りは完全に闇に包まれて。え、と思考も動きも止まるけれど、誤作動のせいで上手く動かない人形が背後でギッと軋んだ音をひとつ立てては、屋敷の外にも聞こえそうな悲鳴を上げながら、身を守るように頭を両手で抱えてその場にしゃがみ込んでは固く双眸を瞑って。扉の外では誤作動のエラーを示すランプが鈍く点っているだろうか )
っ…きゃーーっ!!?やだやだやだっ、なに、逆巻さんどこ!?


  • No.1998 by 逆巻 傑  2024-05-01 19:53:22 



( 世界観を大事に仕掛けが配置・演出されてきたこれまでの順路とは異なり、ただただ暗いだけのそこはまるでアトラクションの舞台裏。突然風合いが変わったことへ僅かな違和感を覚えつつも、そういう趣向の脅かしなのかと呑み込んで視界の悪い部屋の探索に動き出せば、少しそばを離れた隙に暗闇の中から少女の絶叫が聞こえ。咄嗟に振り返るも扉が閉じ切られた後では相手の位置が把握できず、整備用具やら替えの人形やらに当たって音を立てながら、とにかく声のした方へと進んだ先は血走った作り物の眼の真下。その場で軽く手を振ってみるけれど触れるのは空気ばかりで手応えがなく、どこかへ逃げ去ってしまったのかと予測しては、見えない周囲を見回しながら呼び掛けて )
…、…水瀬さん?


  • No.1999 by 永瀬ひな季  2024-05-01 20:51:59 



ひ、──…っ、ふぁい…?
( 真っ暗闇の中では何もかもに恐怖を感じて、彼が移動して何かにぶつかり音を立てる度に肩をびくつかせながら身を震わせる。頭を抱えるように押さえた力をつい強めていけば耳元も軽く塞いでしまうも、自身の名を呼ぶ声にはっとして、そっと手を緩めて下ろしていきながら目を開けるけれど瞑っていたのと然程変わらぬ景色が広がっていて。ぐす、と鼻を啜りつつ縋るようでふやふやと細い声ながら彼の声に応じては、蹲るようにしゃがんでいた顔をそっと上げ首を伸ばして。怖いものは何も視界に入れたくないけれど、彼の姿を求めて濡れた睫毛に縁取られた双眸を暗闇の中で不安げに揺らしつつ見据え )


  • No.2000 by 逆巻 傑  2024-05-01 21:48:16 



( 名前を呼ぶ声に応答があったのは、並んだ際の常の顔の位置より更に下方。蹲っていたのかと心霊スポットでの一件を思い出してすぐに察すれば、腕は慎重に周辺へと伸ばしたまま、片膝をつく形でゆっくりと身を屈め。その時無闇に宙を探っていた指先が漸く何かにぶつかり、体温を持つことから恐らく彼女であろうとは思いながら、しかしそこが普段触れる機会のない場所だけに確信が得られず。自信のない声で二度目の問い掛けを口にしては、何に手を当てているのか輪郭を確かめるべく、リングを数個つけた右手で少女の首元をそっと上の方へと撫でてゆき )
…、水瀬さん…?


  • No.2001 by 永瀬ひな季  2024-05-01 22:31:27 



( 闇の虚空を見つめていれば、ふいに何かが首元に触れる感触がしてひゅっとまた息を小さく吸い込んだのを皮切りに無意識に息を止めてしまう。お化けだったらどうしよう、さっき上にいたアレが動き出したのかな。そんなはずもないのに怖いものが苦手なあまり、特訓でホラー映画を観すぎたあまりそんな不安が瞬時に過ぎってしまえば、心臓はばくばくと激しく鼓動するのに体は動けずにいたその時──すぐ近くでもう一度自分を呼ぶ声がして、輪郭をなぞるように上がってくる指にはいくつかの凹凸が感じられると、はっとして。この手を、指を知っている。一瞬の緊張で渇いた喉は掠れた声で確かめるように名を呼び、安堵で動くようになった体は弾かれるようにして前方へと腕を伸ばしながら飛び込んで、そこにちょうど彼の体があったならそのまま背か首の後ろに腕を回し「怖いよぉ~!」と泣き泣き縋り付くだろうか )
──…さ、か…まきさん?逆巻さん…逆巻さんっ!


  • No.2002 by 永瀬ひな季  2024-05-01 22:44:55 



こわいこわいお化け屋敷の途中ではありますが…終わるまでまだ先そうだったので、お祝い挟んじゃいますね。( こそこそメタ季 )

----

傑さん傑さんっ、わたしが良いって言うまで目開けちゃダメですよ。( 部屋に入る前、彼に告げた目を瞑る指示 / 瞑ったのを確認してから扉を開けると彼の両手を下から掬い取り、部屋中央までゆっくりと誘導 )まだです、…もう少し、あとちょっと──…あ、左足気を付けて。…で、ここで座ってください。( ラグの上の物に細心の注意と誘導を払い、彼が腰を落ち着けるとともに自身も隣に落ち着ければ / にぱ )はいっ、どうぞ目を開けてください!

( 照明を落とした部屋の中は星空のプラネタリウム / シリコン製のミニクラゲがゆらゆら揺蕩い、青のLEDでライトアップされたアクアリウムを足元にいくつか散らして / 部屋の真ん中には砂浜を模した淡いベージュの丸ラグ / ラグ上に置かれた木製トレーの上には、定番シャンメリーとお祝いグラス / 三段のケーキスタンドには下から順に生ハムと野菜のサンドイッチ、ベリージャム添えのスコーン、抹茶のチョコケーキが並べられ )


  • No.2003 by 逆巻 傑  2024-05-01 23:35:38 



タイミングどうしようか迷ってたんで助かります。本編は一時中断ってことで、お祝い終わってからか──、…とにかく区切りが良いところで再開するすね。( 何気なく目を遣ったカレンダーの5/5に印がついているのを見つけてぎくり / 気付かなかった振り )

----

…足元に何かあるんすか?……、( 目を閉じると彼女の手を柔く握り、誘導に従って部屋を歩き / 足元の注意を促されて爪先でちょんちょんと辺りを探れば、アクアリウムを不必要な大股で跨いで / その後離れゆく両手を一瞬引き止めかけるも、意図を理解すると大人しくそこへ腰を下ろし )──……星。( 合図を受けて瞼を開いたなら、俯き加減だった顔は徐々に天井の方へ / 満点の星空にあっという間に見入ってぽつり / それから周辺のセットへ視線を下ろしては、それが表現するものに思い至って楽しげな表情向け )…と、プライベートビーチ?


  • No.2004 by 永瀬ひな季  2024-05-02 00:30:52 



?…はい、了解ですっ!( 一瞬様子のおかしい姿に双眸ぱち / 印のついたカレンダー見遣るも小首を傾げるだけで / 視線を戻せばにこやかに敬礼 )

----

さすが傑さん、プライベートビーチまで大正解です!( 反応を期待したきらきらな笑みで見つめては / 正解のクラッカーをぱーん! / プラネタリウムのライトに反射してきらきら )綺麗なものが好きって聞いてたので、こういうのも好きかな~って思ってたら派生して夜のビーチになっちゃいました。ヒトデとか貝殻もありますよ。( ケーキスタンドのお皿の上にはそれらを模した半透明のカラフルなアクリルストーン / ひとつ指先で摘まむと顔の傍まで持ち上げてにこにこ )


  • No.2005 by 逆巻 傑  2024-05-02 10:04:14 



…ん、好き。疲れた時とかしばらくここにいたい。( 趣味をストレートに肯定 / こじんまりと座っていた足を徐々に寛がせると / 癒される仄暗さと綺麗な光たちに普段より幾分か気の抜けた様子で )…あぁ、こっちにも星があると思ったら、これヒトデか。( 徐に相手の顔のそばへと腕を伸ばし / 木に生った果実を摘むように、一回り小さな手ごと星形の後ろ側に手のひらを添えて少し引き寄せ )


  • No.2006 by 永瀬ひな季  2024-05-02 12:46:17 



えへへ、よかったあ…!いつでもお部屋のセットしますからね。( 嬉しそうにふにゃんと柔らかく破顔しては / 星夜と海と、それから月が揃った景色を満足げに見つめ / 「ちなみにこれはお持ち帰り可です」と一番近くにあったアクアリウムの上部を手のひらでぽん )ふふ、海の星って書いてヒトデだから間違いじゃないかも。床に散らしたら踏んじゃいそうだったから、こっちに飾り付けてみました。( くすくすと小さく笑いながら、手のひら越しに微笑ましげに見つめると / ふと今更ながら浮かんだ名案 / むむ、とちょっと悔しげに唇を尖らせるも、すぐに無邪気な笑みに変わり )…あ。飴細工にすればよかった…そしたらこのままあーんってできたのに。えへへ。


  • No.2007 by 逆巻 傑  2024-05-02 18:38:07 



ひな季さんにさせられないすよ、そんなこと。いくら疲れてても。( 上ばかり見つめていた顔を隣の笑みにゆっくりと向け / 安らいだ表情はそのまま、ほんの僅かに眉下げると気持ちだけ受け取っておくことにして / 「…寝室かな」早くも持ち帰るつもりでじっと吟味しては、置き場所まで決定し )…間違いなく踏んでた。( 先程の状況を振り返り、踏んだ時の痛みまで想像して / 深刻そうに頷き / 不意の発案には仮にそうだとしても口を開かない意思を暗に示して撥ねつけ / にも関わらず、体温の高い彼女の手のことはそっと優しく握って )粘る間に溶けて指汚れただろうし、アクリルで良かったんじゃないすか?


  • No.2008 by 永瀬ひな季  2024-05-02 20:14:10 



んん…、でも、ちょっとでも癒しになれるなら、わたしは力になりたいタイプなので。…だから、いつでも頼っていいんですよ。( きょと、と双眸を一度瞬けば / いつでもウェルカムな姿勢を示すように両腕を広げると朗らかな笑み浮かべ / 「ちなみにこれ色も変えれるみたいです」ひとつ手に取り底にあるスイッチをぽちれば / 淡いピンク色だったり紫色だったり、緑だったり )そう、かな…?そうかも…。( 彼が言うならそうなのかもしれない / 微かに指先ぴくり / 頬を淡くぽぽっと染めつつ僅かに手のひらの体温も上がったような / 視線をそわり )…そうだ、お祝いの言葉がまだです!乾杯しませんか。( は、とぽつんと空のままのグラスを見遣っては声を掛け )


  • No.2009 by 逆巻 傑  2024-05-02 21:22:18 



…、…じゃあ、声。…聴かせててください。好きなんで。( 何かを考えているのかいないのか、ぼんやりと相手の顔を眺めれば / ささやかな願い事と共に新情報をひとつ / 連れ帰ることが確定しているためか興味深げに色を変えるクラゲに視線注ぎ / ややあって「…あれみたいすね、ペンライト」とおぼえた既視感の正体に思い当たり )──…。( 部屋が暗いせいで顔色の変化には気付かず、相手をへこませただけのように映って / 今だけ飴細工にならないかとアクリルストーンを窺うも勿論なるはずなく / 多少名残惜しそうにしつつ、指先から抜けてゆくように手離し )!…すね、部屋に浸ってて忘れてた。( 呼び掛けを受けて此方もは、と / 最早慣れた手際でシャンメリーをふたつのグラスに注ぎ、赤のポピーが浮き出たそれを手に )


  • No.2010 by 永瀬ひな季  2024-05-02 21:46:04 



声っ?…それはいいんですけど、んと、……大好き…、ずっと大好き。( ここにきて新情報が追加されては小さな衝撃マークを頭上に / いざそう言われると何を発したらいいのか、恥じらいながら視線を彷徨わせると / 折角音に乗せるなら想いも乗せたくて、ころんと転がる鈴音のようにぽつり / 「確かに!…あれでも待ってこれ、白色がないやつです」ぱ、と表情綻ばせるものの、一周回って青色に戻れば / ずーん… )ふふふ、夢中になってもらえたのなら冥利に尽きるってものです。…では改めまして──…2000レス、おめでとうございますっ!( 内情には気づかぬまま、ぽかぽかと温かな手をグラスに掛けて / ポピーの咲いたグラスを控えめにこつんと触れ合わせては / 咲き誇るポピーに引けを取らぬ笑みを湛えながら )まだまだこれからも、よろしくお願いします!


  • No.2011 by 逆巻 傑  2024-05-02 22:51:05 



──…、終わり?( 迷った末の言葉選びへ何か物言いたげに口開きかけるもやめて / 一度離れた両唇を閉じ合わせると、同様に一言だけぽつり / 仄青い光を湛えた眼差しで静かに見据え / 肩を落とす相手に小さく笑み零し、その手からアクアリウムを攫えば自分でも色を変えつつ「そうなると何色にするか迷うな」 )おめでとうございます。……2000レス…。( 笑顔が戻ったことに内心ほっと / グラスの鳴るのに合わせて祝辞述べ、まずはひとくち / 喉を下ったタイミングで遅れて実感したのか、傾けたグラスを戻しつつ独り言の声量で / 思い馳せるように柔らかく目伏せたなら、数瞬ののち屈託のない笑みで応えて )こちらこそ。ひな季さんといると時間があっという間すぎるけど、まだまだあれば安心すね。


  • No.2012 by 永瀬ひな季  2024-05-03 10:03:10 



お、終わらないです!…今日もかっこよくて、でもこの空間にいる傑さんが綺麗でうっとりしちゃって、見てるだけできゅんきゅんして好きーって思うんですけど…、声聞いてるとなんだか落ち着いて……わたしも傑さんの声が好きみたい、わたしを呼ぶ優しい声が大好き。( 視線を合わせ、きぱり / 溢れる幸せのように止まらない言葉たちを、はにかむ両頬包むように手を添えながら紡いでいくと / さらさらと静かで涼やかな、優しさ孕む声を思い出した耳朶へ指先伸ばして、えへへ / アクアリウムの色に仄かに照らされた表情を見つめながら「白があったら白にしてました?」 )──…わたしも、傑さんといると楽しくてあっという間です!たくさん話してきてるはずなのに、まだまだ話し足りなくて不思議。( グラスを傾けこくんと一口 / 向けられる笑みにきゅん / 緩まる頬 / レス数を人差し指でなぞれば、数字では表しきれない思いを溢し )


  • No.2013 by 逆巻 傑  2024-05-03 22:11:41 



…ひな季さんに〝何か喋って〟って雑に無茶振りするとそうなるんすね。大抵自分の興味あるものの話とかが返ってくるんだけど。( 聞き終えると純粋な嬉しさから控えめに相好崩し / 予想外の対応もよくよく考えれば彼女らしいような / それから思い出したように「俺じゃなくて星見てください」と内容に言及するも、そういう自分も隣に視線を向けたまま / 相手の問い掛けで当然のように白を選ぼうとしていたことに気付いてスイッチを操作する手を止め / ちらりと横目で窺ってから「…、しないすよ。寝る前に見るには白は眩しすぎるし」と今し方の失言を取り消そうと試みて )──…ん。2000ってすごい数字だけど、でも2000程度には収まらないすよね、ひな季さんの魅力って。( 共感を示して深い肯定の一音を洩らしては / 数字をなぞる指先を伏し目がちに追いつつ、話し足りない理由に心付いてそのまま得心したように口に出し / ほぼ独り言の調子で )


  • No.2014 by 永瀬ひな季  2024-05-04 15:45:01 



折角聞いててくれるなら、大好きって気持ちをいっぱい伝えたかったので──…って、傑さんこそ星見てない。えへへ、星よりわたしに見惚れちゃいますか?( 片手を後頭部へ添えつつはにかんだ笑みを浮かべ / 指摘を受けては双眸を瞬くけれど見つめあった状況に小さく笑えば / 立てた両手の人差し指を笑みを広げた両頬に添えながら、緩く小首を傾げてみせれば「なんてね」と冗談ぽく足して / 少し不満げに、むむ…と頬を小さく膨らませるも「たしかに…、で、でもほら、例えば、寝る前の読書タイムとか…白があったら嬉しいですよね…?」 / 説得力に押し負けそうになりつつも粘ってみて )そっ…そうかなあ、へへ…。それを言うとわたし的には、傑さんの魅力はカンストしてることになるんですけどね。( 双眸ぱち / てれてれと頬を掻きながら嬉しさに表情を緩めるも / 本編だったりメタ雑談だったり、パロにおいても底知れぬ魅力を思い返せば「というか、もはや無限大…」 / 両手の指を組みながらほわほわ )


  • No.2015 by 逆巻 傑  2024-05-04 21:43:39 



…ま、見惚れるかどうかは別として、目が離せないのは星よりひな季さんかも。( 愛嬌のある仕草に小さくふっと息洩らし / 暫し戯れの問いを吟味するように立て膝に軽く頬杖をついて視線を留めた後、その掌へ顔の輪郭を沿わせるように首を傾げながら応答 / 真似て「…なんてね」と続けると、腕をラグに下ろして眼差しは星空へ / 相手の圧されている姿を見ては、二度目の失態を犯さぬようアクアリウムは元の色に戻して元の場所に置き / 懸命な説得にも「それは…普通に照明つけるし」とにべもなく )…相変わらず過大評価だけど。…でも、この先も追い掛け続けてもらえるように、そのくらいの魅力目指して頑張ります。( 規模の大きな語彙に、嬉しいような身の縮むような曖昧な苦笑 / 気を引く程度にちりんとグラスをぶつけて音を鳴らせば、その音ほどの静かさで決意表明を )


  • No.2016 by 永瀬ひな季  2024-05-04 22:51:04 



…──ずっと、見ててくださいね。( 魅力的な意味だとしても、危なっかしいから的な意味だとしても、彼の瞳にわたしが映るならそれでいい / きゅう、と胸を締め付けるようなときめく衝動に身を任せては彼の前方へ立ち塞がるように立膝を付いて / 彼を見下ろすように視界に入っては、見上げる彼の両頬にそっと手を添えてぽつり / のらりくらり躱す相手に、いよいよ頬をぷくぷくと膨らませ / 「…会えない時でもわたしのこと考えててほしいのに」と視線を逸らして呟き )過大だなんて、…──わたしも、振り向いてもらえるように、もっと目が離せなくなるくらい頑張ります!( グラスが合わさりぽつりと呟けば / グラスをぐいっと傾けぐびり中身を飲み干して / 空いた手はぐっと拳を作りながら決意表明 / 「あ、これもどうぞ」と三段のケーキスタンドを手のひらで差し示しながら促して )


  • No.2017 by 逆巻 傑  2024-05-05 00:49:57 



──…いつも勝手に視界に入ってくるくせに。( 擬似の夜空を遮る影に睫毛の先を微かに震わせては、その他のどこも動かすことなくただ視線を交わし / 静寂が耳に沁みる頃、漸くぽつりと唇から言葉がこぼれ落ちて / 眼差しこそ逸れないものの、瞳の奥には感情の制御に苦心するような、仄かな困惑の色を揺らめかせ / 「だったら別に白にこだわらなくても、」と素で返答しようとした声を一度止め / 続く言葉を慎重に選ぶ間を経て「…ひな季さんから貰ったものだし、見て今日の思い出くらいは思い出すんじゃないすか?」と最後には他人事のような口振りで )ん。…前は手加減してって言ったけど、やっぱり振り向きたくても振り向けない人を全力で振り向かせるくらい、容赦なくお願いします。( 勢いよく中身を呷った相手に多少驚きつつ、決意表明には確かに頷いて / 応えるように此方もシャンメリーをく、く、と二口で飲み干すと、空のグラスをトレーの上に / それから「いただきます」と勧められるまま、サンドイッチ、スコーンの順に手を伸ばし )


  • No.2018 by 永瀬ひな季  2024-05-05 11:41:04 



傑さんの世界にいたいし、わたしの世界にも傑さんがいてほしいんだもん。( じ、と自分を映す瞳を見つめ返すこと数秒 / 少し恥じらいに瞳が揺れ出した頃に言葉が届くと / えへへと愛おしげに双眸を緩めながら親指の腹で目尻を撫で / 模擬夜空を見上げて少しの思案後それもそうか、と納得 / 「そっか、…じゃあどこにいても思い出せるように、次はリビングに置ける物にしようかな…」ふむ、と顎に手を添えながら部屋を制覇する思惑溢し )〝振り向きたくても〟、……任せてくださいっ!( 双眸をぱちりと瞬かせ反芻しては / 表情を綻ばせながらこくんと深く頷くと / 彼がサンドイッチを口に運んだのを見届けてから、続くようにいただきますと手を伸ばして / 蹴りでも次で〆でもご自由に◎ )


  • No.2019 by 逆巻 傑  2024-05-05 15:00:19 



…もう充分いるから、このくらいで満足しといて。( 平静を取り戻そうとするように短く息を吐くと、頬に触れる両手の手首をそっと捕まえて / そこから外させて腕を下ろさせつつ掌に親指をかけて握り、更に下に引いて膝立ち状態の相手を座らせようと / もし成功したなら「…ひな季さんがいると、他が何も見えなくなる」と呟いて、逃れるように再び広がった星空を見上げるだろうか / 思惑をすぐに読み取って「俺の家がひな季さんに侵略される…」とやや冗談めかすも、いらないとは言わずにおいて / 〆 )

----

(/ 一部蹴り、一部〆とさせていただきました。2000レス記念、素敵なお部屋のご準備をありがとうございました…!いつもとはまた少し違う雰囲気の中でのお祝い、そしてやりとり、逆巻共々堪能させていただきました。実家に帰ってばたばたしたのと、単純に力量不足でテンポの良いお返事ができず、そこだけ心残りですが…!ひな季ちゃんは〝月が綺麗〟、逆巻は〝星が綺麗〟状態の交流、神秘的なお部屋の雰囲気も相俟ってとってもエモでチルでした…( 語彙力… ) )


  • No.2020 by 永瀬ひな季  2024-05-05 17:05:51 



今日のところはこれくらいにしておきましょう…折角のプラネタリウムですもんね。( 充分だと聞けば満足げに表情を和らげ / されるがままに大人しく座り、彼は再び星を見上げるけれど自分は星を見る振りをして月を眺めたなら / 「ほんとに、綺麗ですね」と双眸緩ませながら独り言を呟くだろうか / 〆 )

----

( / こちらも〆させていただきました!時間が取れず、今回いつものように絵のご用意ができなかったのがこちらも心残りでしたが、ご満足いただけたようならよかったです…!新情報もありがとうございました*
お返事のテンポについてはこちらこそ、ほとんど仕事だったり寝落ちだったりでお待たせしてしまいましたので…。それと明日はまた他の店舗に行かなくてはならないので、お伝えしていた通り夜のみのお返事になります。よろしくお願いします…!

それとお祝い直前のカレンダーについて、印があったのが気になったのですが、あれは…?(こそ) 何か失念してましたら申し訳ございません…! )


  • No.2021 by 逆巻 傑  2024-05-05 17:34:32 



(/ そんなそんな…!描いていただける時が有り難いだけで、絵は恒例だとは思っておりませんので…!すぐひなにはいつか海なんかにも一緒に行ってほしいですが、如何せん適当な口実がなく、また人目もあって夏イベントに入れるのを涙ながらに諦めたな…とイベント案出しの際の記憶を振り返っておりました…。また綺麗な〆もありがとうございます*
明日のご予定も承知しております!ご職業柄、連休も関係ない…というかむしろかき入れ時ですもんね。お疲れ様です…!

あっ…お気を遣わせてしまってすみません…!あれは、単にこどもの日ということで、背後が逆巻を5歳児にしようかと目論んで印をつけていただけの描写でした…。リアルや本編との兼ね合いもあるのでまたの機会にしても構いませんが、いかが致しましょうか…?※適宜割愛可です! )


  • No.2022 by 永瀬ひな季  2024-05-05 18:24:19 



( / お心遣いのお言葉たちをありがとうございます…!
私も去年は同じような理由で諦めていたのですが…二人きりではないですが、海イベントもしかしたら可能かもしれないです…!MVか雑誌撮影とかで海に行って、休憩時間とかに海辺で足元ちゃぷちゃぷしてても楽しそうですし、「綺麗な貝殻見つけました!」「ヤドカリ見つけた」「ひぇ、足わさわさしてる…」ってわいわい(?)してても可愛いなあなんて。ただオチがなくてほのぼのして終わりそうですが…。

うきうきと印を付ける背後様と、解せない顔でそれを見ている逆巻さんの図が目に浮かびました…() めちゃくちゃやりたすぎます…こどもの日とはズレてしまいますが、もしよろしければですがお化け屋敷の本編終了後にお願いしても構わないでしょうか…? )


  • No.2023 by 逆巻 傑  2024-05-05 20:16:24 



(/ なるほど…!逆巻は生粋の都会っ子なのでヤドカリどころかロケバスから出るのすら嫌がりそうですが、そこはメンバーの助けを借りて数で押したり、外から大きい声で呼んで粘り勝ったりしていただけたらなと…。海辺でちゃぷちゃぷは是非したいですし、綺麗な貝殻も一緒に探したいし、ひな季ちゃんが砂浜に描いた相合傘を消したりもしたい…!今まで必ず進展に関わるイベントを起こさなければという強迫観念に囚われていた節があり、その結果シチュエーションを整えすぎたことを反省して、ほのぼの日常回的なものを挟むのも一案かなと思っていたところでした。撮影は夏が始まる少し前になるでしょうし、差し込むなら船上パーティー前後でしょうか…?

もちろんです…!では、またお化け屋敷デートが終わり次第ご相談させてください。
そしてお化け屋敷の方ですが、以降の展開として以下2パターンのうちどちらがお好みでしょうか?決定後に本編のお返事置かせていただきますね…!
①今の抱き合った状況で入ってきた扉が開いて無事脱出( スタッフに発見される・次の客が気付かずに通り過ぎて行く )→あとは順路に沿って出口へ( 腕にしがみつく・視界を塞ぐように胸元へ抱き寄せたまま・背中にひっつく形…その他自由形 )
②しばらく扉は閉じられたまま暗闇を探索→入ってきた箇所とは別の扉を見つけ、やがて自力で順路へと戻る )


  • No.2024 by 永瀬ひな季  2024-05-05 21:44:16 



( / 大きい声でも呼んでも聞こえてないと思って、しつこくお呼び出しさせていただきますね() 逆巻さんもヤドカリ嫌なんですね、逆巻さんの平気な生き物の境界線が気になります…!小さいの相手に二人で嫌がって避けてる姿もおもしろそう…。砂浜に相合傘は名案ですね、ぜひ入れ込みたいです* そうだったのですね、ちょうど良い提案だったでしょうか…!差し込みのタイミングについても異論ございません◎

ありがとうございます…!
エラーの警告灯を点けておいたので①でスタッフに発見されるがいいかなあと思います。その後の胸元へ抱き寄せたままのシチュも大変魅力的なのですが、ひな季のぐすぐすが収まってしまいそうなので、背中にひっつく形で出口へ…でお願いします!スタッフに「イチャイチャしてるなよ…」と密かに思われてるとおもしろいですね()

こちらも適宜ご割愛くださいませ◎ )


  • No.2025 by 逆巻 傑  2024-05-05 23:59:25 



>2001

( 指先が耳下付近の覚えのある輪郭に達すると同時、手を触れている箇所のそばから声が発されては瞬時に思考が繋がって。少女の首元だ、と謎の正体が導き出された瞬間の驚倒はこの洋館に入って以来最大で、仕掛けに慄く相手の如くびくっと肩を震わせ慌てて手を引っ込めると、それを追うように白い両腕が伸びて来てまたいつかのようにへたりと地に尻をつけ。早まった鼓動は相当参っているらしい涙声を聞いてすぐに治まるけれど、謝るタイミングは完全に逸してしまい、胸元に縋る頭を暗闇の中で恐る恐ると探り当て、宥めるように撫でて。そうしてすすり泣きばかりが部屋に響く中、暗晦と静寂が破られたのは突然のこと。勢いよく扉が開かれ、スタッフらしき男性が「大丈夫ですか!?申し訳ございません、機械の不具合で──」とお化け屋敷に似つかわしくないハキハキとした喋り方で部屋を見渡すのを顔を横向けて捉えれば、向こうも此方の存在、そして体勢に気が付き、その先が続かなくなってしまって。何とか「…出口まで案内しますので…」と気まずそうに絞り出した彼にばつが悪い思いを味わいながらも、今優先すべきはすっかり萎れてしまった彼女を外に出す一点のみ。腕の中に抱いている芸能人の名を知られぬよう耳元で小さく「…水瀬さん、立てますか」とささやき、それに肯定が返ったなら立ち上がるのを支え。そのまま明るい方へ歩き出すも、もし勇気を挫かれた足が進むのを躊躇う素振りを見せたとしたら、せめて怖いものを見なくて良いようにと自身の背に身を隠すよう促すだろうか )
…俺の後ろにいてください。そしたら怖くないから。

----

(/ 最初の一回は手くらい振るかと思いますが、あとは見てるだけか無視かだと思いますので、根負けしてロケバスから出てくるまで呼んでやってください() たぶん見た目に嫌悪感を覚えるものは全般駄目だと思います。大きめの虫とか爬虫類とか…。二人して逃げて、ヤドカリが横断していくのを一緒に固唾を飲んで見守ってたりしてても可愛いですね*

ご回答ありがとうございます!絶対に「イチャイチャしてるなよ…」とは思われているでしょうから、決定的瞬間を見てしまったこのスタッフにはひな季ちゃんのお顔は見せられませんね…。それでは以降の遊園地デートもよろしくお願い致します…!※蹴り可 )


  • No.2026 by 永瀬ひな季  2024-05-06 20:41:28 



──…っ!!?
( 彼の胸へと飛び込んだ勢いでキャップはころんと傍に転がると、彼の服をまた涙で濡らしてしまわないよう額を押し当てる形でぐすぐすと縋り付く。その間後頭部を彼の手のひらが優しく撫でてくれるけれど、正直トワハトくんより安心感を得られては、手のひらから投げ出されたトワハトくんは鞄の傍でぽつんと二人を立場なく見守っているだろうか。そこへ扉が勢いよく開かれたなら、また何が起きたかと肩をびくつかせ彼の首元に回した腕の力をきゅっと一瞬強めるものの、それがスタッフだとわかればほっと緩めて。双眸からほろほろと溢れる涙は安堵の温かいものへと変わると、問い掛けに「立てる…」とこくんと小さく頷き応じては、首元に回した手をそうっと離していきキャップを手繰り寄せ。そうして支えてもらいながら立ち上がるけれど、少し足が震える。そこにこちらを案じた提案がなされ彼が背中を見せたなら、すす…と近付いて服に皺が寄らないようにジャケットの裾を摘まむと、彼以外見えないようにキャップを深く被って案内に従って出口へと向かい。線が細い彼だけれど、誰よりも何よりも彼の存在が一番安心して、大好きで尊く感じられては前行く背中が頼もしく映り。やがて出口に辿り着けば垂れ幕が開けられ日差しが差し込み、背中の陰ながらもやけに外が眩しく感じてはきゅっと双眸を細めて。漸くお化け屋敷からの脱出が叶えば、背中からひょこりと顔を覗かせるようにして、案内をしてくれたスタッフへきちんと顔は見せられないながらもぺこりと会釈し「ありがとうございました…」と鼻声まじりにお礼を伝えると、『いえ…設備の不具合でご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした、よろしければこちらご利用ください』と前方に立つ彼に淡々とした口調でフードの無料券を手渡しているのが見えて )

----

( / 爬虫類系も苦手なの意外でした…が、背後の苦手系統と一緒で親近感を覚えました() 蛇やカメレオンなどは無理なんですが、グミみたいなカエルだけはなんかちょっと可愛くて好きです…。解像度が上がり助かりました、ありがとうございます*

お返事いただいた中の、男性スタッフの〝…〟に全ての感情が詰まってそうで笑っちゃいました。情景豊かなお返事ありがとうございます、こちらこそ引き続きよろしくお願い致します…! / 蹴り推奨◎ )


  • No.2027 by 逆巻 傑  2024-05-06 22:48:36 



( スタッフが先導しようと半泣きの客を連れていようとお構いなしに機械仕掛けの脅かし役たちは飛び出してくるけれど、構造を知悉した彼も背中にすがる彼女も、そしてホラー耐性のある自身も反応を示さずに進むため、道中には虚しい作動と演出の音だけが鳴り響き。不具合の影響で泣き出してしまった少女を不憫に思ったのか、案内人が仕掛け手前で次に起こることを冷静に説明してくれたこともあり、難なく洋館からの脱出を遂げては改めての謝罪の言葉に「いえ」だとか「はあ」だとか応答して渡された二枚の紙を手中に受け取る。簡単な礼を述べてお化け屋敷を後にし、見送りの低頭でも詫びの気持ちを示す黒髪が見えなくなったところでその無料券を己の脇腹辺りに差し出すと、約束のご褒美で相手の気を引いて )
…チュロスだっけ?


  • No.2028 by 永瀬ひな季  2024-05-07 03:22:07 



チュロス……チョコのやつがいいです…。
( 濡れたまつ毛に縁取られた双眸が差し出された無料券をじっと見つめたのち、深く被ったキャップのツバから目元が伺えるほど顔を上げて彼の方を一度見ては、ぽつ、と鼻音で反芻し小さく頷き返す。けれど甘味で釣られても眉尻はへなりと垂らしたまま、曇りどころかしとしとと降る雨空のような表情で。ホラー映画による特訓のおかげで難易度易しめはクリアしたものだと思っていたけれど、画面で見ているだけとは違い実践で自分自身がハプニングに見舞われるとなると、いくらトワハトくんが護ってくれていても恐怖度は桁違い。売店までの道のりから購入に至るまで、彼の背後に繋がったまま目元をハンカチで押さえつつぐすぐすめそめそしていれば、おやつを買ってもらえないことに駄々をこね泣き出した子どもに買い与える図にも見えるだろうし、痴話喧嘩したカップルの彼氏が宥めるためにおやつを買い与える図にも見えるだろうか )

----

( / 前レスにて「フードの無料券」と限定的な表記をしてしまいましたが、パンケーキ後だと逆巻さんはフード食べたい気にならないかな…?と思い直したので「ドリンクかフードおひとつ無料券」で脳内変換よろしくお願い致します…!お好きなものをご注文ください…! / 蹴り推奨 )


  • No.2029 by 逆巻 傑  2024-05-07 14:05:17 



チュロスの…チョコ味と、…そらいろソーダ。
( お化け屋敷を出てもまだ恐怖が薄れないのか、命綱のように裾をつまんだままの少女を引き連れて売店まで辿り着くと、背後を気にしつつも努めて平常通りに接客しようとする店員に倣って、此方もできるだけ気を逸らさずに注文を済ませ。相手の所望の品と鮮やかな青色のシロップとソーダで作られたセパレートドリンクを無料券と引き換え、受け取ったそのままチュロスを斜め後ろへと受け渡したなら、ずっとそこに佇むわけにもいかず再び変わらぬ位置関係と緩い歩調で歩きだす。気の利いた言葉の一つも思い浮かばず、甘味の効果を祈りながらひたすら混ざって空色になったジュースをストローで吸い上げる様は、周囲から冷たい兄か彼氏かのように見られるだろうか。飲食物を消費しがてらあてもなく彷徨っていたつもりが、いつの間にか目路には先刻乗った絶叫アトラクションが映り込み始め、手に持ったクリアカップの中身も残り少なになれば顔色を窺うように泣き面を振り返って )
…何か乗ります?


  • No.2030 by 永瀬ひな季  2024-05-07 20:50:29 



( 〝そらいろソーダ〟そんな名前のネイルとかありそうだなあ、なんてやり取りを聞きつつぼんやり思えば、やがて差し出されたチュロスを黒子のようにスッと受け取っては「ありがとうございます…」と消沈しっぱなしの声音で告げる。裾を持ったままなため、歩き出した彼に半ば連れられるように歩き進めながら出来立てのチュロスを、はぐ、と一口頬張ればサクサクの外身としっとりとした食感とほんのりビターな甘味に「おいしい…」ほっと心が解れるように呟いては、以降黙々と食して。涙は止まれど睫毛は濡れたせいかしゅんと肩を落としたように下がり気味で、依然としてぐすぐすと鼻を啜りしょんぼりと背中を丸めながら歩いていては、ふと振り返った彼をじっと見上げ。きょろ、と控えめに周囲を見回すけれど、絶叫系はなんだか乗る気分にはなれなくて。ゆったり腰を落ち着けられるような──、動作次第ではある意味絶叫系になりかねないけれど、楽しむリストとして候補に挙げていたコーヒーカップに目を留めては、指差しながら気を引くように、くいと裾を軽く引いて )
……あれ、コーヒーカップがいいです。


  • No.2031 by 逆巻 傑  2024-05-07 23:26:48 



ん、いいよ。
( 甘味も食べたし暫く歩いた。もしかすると振り返った先では少女が普段通りの眩い笑みを湛えてすっかり持ち直しているのでは、という希望的観測は、此方を見上げたつばの下の顔にすぐさま否定され。一か八かの賭けに負けたような心持ちでドリンクを吸い上げればずずっと空気の入った音が鳴り、空になったのを目でも確認して唇から離す。その間に周辺へ視線を巡らせた相手より次なる要望を受けては、娘の頼みを全て引き受けてしまう子煩悩な父親よろしく回転するカップを一瞥しただけで了承し。声が気持ち甘くなるのは睫毛を濡らした姿がやけに幼く見えるせいか、いつも明るい彼女が泣いていると無性に落ち着かなくなるせいか。本当に乗ることになるとは、と心中で洩らしつつ、中に透明だけが残ったプラスチック容器とストローを脇のゴミ箱に捨てると、最初に自身が偽の要望として挙げたコーヒーカップの列へと並んで。待ち時間はそう長くなく、程なくして動きを止めた色とりどりの器からぞろぞろと人が流れ出し、次は自分達の乗り込む番。いつまでも離れる気配のない裾の手が多少気になって控えめに声を掛け、眼差しで示してみるけれど、思うような反応が返らなかったなら諦めてそのままゴンドラにのぼるだろうか )
…水瀬さん、……。


  • No.2032 by 永瀬ひな季  2024-05-08 19:25:33 



( 沈んだ心に、彼の声がふわりと溶け込んでいくのを感じる。そうやって優しくて、弱っている時に甘やかしてくれるところも大好き。きゅ、と裾を握る手の力を強めつつ、二つ返事ですぐに了承を得られた後は、チュロスを食べ終えた紙を彼が飲み物の空を捨てるのと一緒に隣で捨てると。いよいよコーヒーカップに乗ろうかとした時、そのままでは乗りにくいとでも言いたげな瞳を向けられると、ずっと摘まみっぱなしだった手元と彼の視線とを交互に見つめたのち、はっと察して「すみません…!」と手を裾から離し。そうしてコーヒーカップを模したゴンドラへと乗り込むとハンドルを挟んで対面に座り、やがて開始ベルが鳴ればメルヘンな音楽が流れ出すと共に土台がゆっくりと回転を始めるも、宛てのなくなった指先がトワハトくんの頭を撫でていたのはほんの僅かな間だけ。この心が癒えるのは彼でないと無理だと自覚したなら、俯きがちだった顔を上げて潤む双眸に彼を映すと、ハンドルの下でおずおずと両手を伸ばしながら彼との繋がりを求めて )
──…逆巻さん。やっぱり、もうちょっと…。


  • No.2033 by 逆巻 傑  2024-05-08 22:12:03 



( 意図は目顔で十分に通じたらしく、慌てた様子で裾から手が離されるとそのままメルヘンで溢れたコーヒーカップの中へと踏み入り。アトラクションが動き始め、そばの子連れや恋人達、回る景色を眺めながら考えていたのは、今日の特訓の成果のこと。生まれたての子鹿のような足取りではありながらも前進の兆しを見せた彼女だったが、お化け屋敷での予想外のハプニングにより更に苦手意識が強まったように見受けられる。でっちあげた逸話も大した効果を発揮しなかったようで、その証拠にマスコットの頭を撫でていた相手の指はやがて力不足と言わんばかりに此方へと伸ばされ──潤む瞳とか細い声で拠り所を求めて。今度は即答とはいかず、寄る辺のない両手に目を落として数秒躊躇するけれど、結局緩徐に右手を差し出せばあくまで〝裾の代わりに掴む場所を提供している〟というスタンスを崩さぬよう軽く掌の皮膚に触れるだけ。甘やかしている自覚があるのか一応の制限はつけてみるものの、果たしてその時自身は仕事のため恐怖心に立ち向かうこの健気なアイドルの手を振り払えるだろうか。もし本命に挑む前に発した『最後まで責任持つ』の言を引き合いに出されたなら、言いなりになる未来もそう遠くないはずで )
…、降りる時には離すから。


  • No.2034 by 永瀬ひな季  2024-05-08 23:35:06 



( 手のひらを伸ばして数秒、じと視線を注ぐだけの彼の様子を見つめてはさすがにそこまでは甘やかせてもらえないかと、やっぱりだめ?と窺うように小首を傾げてみた時、そっと差し出された右手に、曇天の空に光が差したかのようにぱああ…と集中線が背後に差して。あくまで皮膚面を触れるだけな彼とは対照的に、手のひらが触れ合ったなら両手でやわく包み込む。いつも自分に可愛いの魔法や勇気の出る魔法、安心する魔法を掛けてくれる大好きな手。にぎ、としっかり捉えた直後、告げられた制限には素直に頷いたけれど降りる際にはきっと離しがたくて駄々を捏ねるに違いないだろう。メルヘンな曲をBGMに、大好きな彼の大好きなその手を形確かめるように緩く握ったりきゅっと包み込み直したり、彼の右手に重ねた自身の左手であたかも彼にも握り返してもらっている風をつくりあげたり。曇天だった表情も次第に柔らかな陽が差し始め、やがて幸せそうに表情を緩めては )
えへへ、帰りたくないなあ…。


  • No.2035 by 逆巻 傑  2024-05-09 12:33:07 



現金だな…。
( やはり彼女には人の体温が一番の妙薬なのか、裾を握ってもマスコットの頭を撫でても涙が降り止むに留まっていた顔には、細部まで調べまわるような指遣いを受容しているうちに晴れ間が覗きだし。柔らかく緩む面差しを観察するように眺めては効果覿面だなと内心の安堵を微かに滲ませるけれど、莞爾と綻ぶ唇から零れた急転換の一言にはさすがに肩透かしを食って脱力した呟きを洩らす。そのまま漸くゆったりと背凭れに体を預けたなら、じきにカップの回転が遅くなって、やがては止まり。持ち直した少女相手なら手を離すのも気兼ねなく、身を起こして慣性で握り返した風の形を保っていた指先の力を緩めると、向こうの両手も緩むようであればするりと抜き出し、そうでなければ乗り込む際と同様に眼差しを投げ掛けて )
……、水瀬さん。


  • No.2036 by 永瀬ひな季  2024-05-09 15:34:29 



( 終始ハンドルを一度も回すことのないまま悠々としたコーヒーブレイクがやがて終わりを告げると、周りの乗客は次のアトラクションや売店に向かう相談をしているのか、弾んだ声があちこちで飛び交いながらゴンドラからぞろぞろと降り始めていく。その一方で自身の腰はというと上がらぬまま。降りる時までと決められた手繋ぎが終わるからと、緩められた彼の手をきゅっと握り離せないでいて。視線の訴える内容はもちろんわかっている。一度手元に注いだ視線を彼へと上げたなら、その表情はまた曇り始めたものに変わっていては、眉尻を垂らしながら小首を傾げてぽつりと訴えかけて。その姿はまるで雨空の下に捨てられる寸前、くーん…と耳を垂らした子犬のようにも見えるだろうか。出口にはけていき周囲の人がまばらになりゆくと、立ち上がろうとしない雰囲気の自分らを気に掛けるように運営スタッフがそろそろ視線を送り始めるはずで )
…ま、まだ完全回復してない場合は…?


  • No.2037 by 逆巻 傑  2024-05-09 19:07:46 



( 少女が明確な意思を持って立ち上がろうとも手を離そうともしないから、その指先に結び止められる自身も浮かせた腰を再びゴンドラへと下ろし。物理的に振り払うことなら容易だろうが、制限の突破を窺う問い掛けと共に心細げな眼が向けられては、なまじ手を繋ぐ行為自体に嫌悪も抵抗もないだけに一時の迷いが生じて。しかしどこかで彼女との間に線を引かなければならないことも事実で、情に訴えかける視線から逃れるようにほんの少し顔を背け、すぐに思い直してそろと戻してから、最初に手繋ぎを乞うた際の相手の言葉を引き合いに出し )
…自分で言ったんでしょう、もうちょっとって。


  • No.2038 by 永瀬ひな季  2024-05-09 20:56:41 



!、あぅ……。
( 引き合いに出された言葉に小さく衝撃マークを浮かべては、それは、と弁明しようとするものの事実なため何も言い返せず、噤んだ唇をちゅんと尖らせながら、しゅるしゅると萎縮するように肩を竦めつつ離しがたい手元へと視線を下げて押し黙る。いよいよ運営スタッフが呼び掛け用の無線に手を掛けようかとした時、はっ…と思い出されるのはお化け屋敷に入る直前に掛けられたあの言葉。ぱ、と視線を彼に戻したなら、引き合いに出されたよりも先に告げられたそれを訴えかけるように告げつつ、彼の手のひらを握る手は依然として離すまいと握られたまま、むしろ若干引き寄せるくらいで )
──…でっ…でも、逆巻さんだって。その前に、最後まで責任持ってくれるって自分で言ったもん。


  • No.2039 by 逆巻 傑  2024-05-09 23:21:48 



っ……、…確かに言ったすね。
( 決着までは早かった。相手を説き伏せるための方策がそっくりそのまま自分の首を絞めることになっては、反論の余地なく暫し沈黙して見合った後、溜め息と共に睫毛の影を落として負けを認め。しかしそうと決まってしまえば順応も早いもので、従う意思を示すように彼女の手に自身の指を軽く添え、指示を待つ飼い犬の如く目線をゆっくりと持ち上げて合わせる。少女がゴンドラから降りようと動き出したならそれに続き、律儀にひとときも離すことなくそこを脱して、綺麗に打ち返された約束の遵守に努めるだろうか )
…他に乗りたいものは?


  • No.2040 by 永瀬ひな季  2024-05-10 12:41:03 



それじゃあ、!…──えへへ、やったあ。
( 今度は彼の意志で、自身の手に指先が添えられ繋ぎ返してもらえれば途端にぱっと表情に晴れ間が広がると、嬉しそうに綻ばせた頬には桜色が差して。周りにほわほわとお花を浮かばせながらベンチから腰を上げては、ゴンドラから降りそのまま軽い足取りでコーヒーカップのアトラクションを後にし。彼の右手と繋いだ左手を緩く引きつつ、次に乗るアトラクションについて右手の人差し指を顎先に添えながら、んん、ときょろきょろエリア全体を見回し考えると、コーヒーカップ、メリーゴーランドと続いた奥に観覧車がゆったりと回転しているのが見える。夕刻に日が落ち出したら遊園地のライトアップが始まるだろうし、観覧車から見える景色は綺麗だろうなあ、と一度視線を留めては「あれ、観覧車は絶対最後に乗りたいです!」と人差し指の先を観覧車へと移し向けては予約するように先に希望を伝え。ふと、ぴこんと電球マークを浮かべては、彼へ視線を戻すとうきうきと弾む気持ちのリズムを崩さぬまま続けるように本来の質問に応じて )
…で、次のは──…あっ、ミラーハウス。まだ行ってないですよねっ。


  • No.2041 by 逆巻 傑  2024-05-10 19:24:44 



…元気じゃん。
( 空には変わらぬ快晴が広がる一方、ころころと転じる眼前の面様にすっかり翻弄されては最早相手の思うまま。此方が折れて手を握り返した途端華やぐ表情に複雑な思いを味わい、コーヒーカップを後にする道中、スタッフのどこか恨めしそうな眼差しを浴びながら彼女の華奢な背に小さくぼやくも、それも須臾の間。使命から解放されて純粋に楽しめているらしい姿は心解れるものがあり、時折隣を見遣っては口元を綻ばせ。観覧車の時には人差し指の示す先を向くばかりだった顔も、次の希望を聞く際にはしっかりと視線が交わり、仄かな笑みを湛えて真意を確認したなら回答に沿った方向へと歩み出して )
別に水瀬さんの好きなところでいいけど、本当にミラーハウスにする?


  • No.2042 by 永瀬ひな季  2024-05-10 21:09:47 



はい、わたしは逆巻さんの隣だったらどこでも好きなので!
( 浮かれた気持ちのなか、これまた浮かれた音楽に包まれた遊園地内にいては背後でぼやかれた声も聞こえなくて。周囲のアトラクションに視線を移していたため向けられていた笑みにも気付かないまま、真意について尋ねられると直情を晴れやかな笑みで告げるも「…あ、うそうそ、やっぱりお化け屋敷とかは嫌いです」と、ぱぱっと右手のひらを左右に振りながら訂正を。そうして辿り着いたミラーハウスの入り口、「そういえば遊園地っていつぶりですか」なんて世間話をしつつ待機列に並んでいれば、やがて自分らに入場の案内が回ってくると繋いだ手をゆるく引きながら中へと入ると。どこもかしこも自分と彼が映る景色に黒目がちな瞳を丸くしては、ほあ、と一瞬呆気に取られて。どこへ進めばいいのかわからなくなるような世界の中ながら、あちこちに大好きな人の姿が映っていては瞳を煌かせつつ歓喜の声を上げて )
わっ…すごぉい、逆巻さんがいっぱい!


  • No.2043 by 逆巻 傑  2024-05-10 23:04:13 



…ふ、正直でいいんじゃないすか。
( 調子の良い愛情表現は欠かさないながら危機回避能力を身に付けたらしい相手の慌ただしく明け透けな言動に、つい控えめに吹き出しては細めた瞳で横目に見る。当人にとっては笑い事ではないのだろうが、その裏にこれまでの苦労が滲むようで、心霊への恐怖心が自身への好意を上回ることが逆に彼女の仕事への真摯さと己への想いを本物と証明したように思われて。入場までの待機時間はほとんど遠いところから記憶を手繰り寄せるために使い、結局「…3年前くらい?」とはっきりしない回答と暈した思い出話に終始し。ミラーハウスに入った経験がなかったのか足を踏み入れてすぐに前方から歓声が上がれば、自分の存在を忘れているような少女の発言へ、少し遅れて隣に並びながら呟き程度にそっと付言して )
…水瀬さんもね。


  • No.2044 by 永瀬ひな季  2024-05-11 03:52:32 



( 向けられた笑みを今度こそ直視すると、例に漏れずきゅんとときめいて尊さすら感じる中で、遊園地に来たのは3年前との回答に「へえ~」と和気藹々とした雰囲気でその場では返したものの、ミラーハウスに入る直前に〝誰と…!?〟はっと気にすることとなって。もしそれが当時付き合っていた彼女とかかと思えばそんなの好き同士で遊ぶ方が楽しいに違いない。ミラーハウスの中の景色についテンションが上がってしまったけれど、自分との遊園地デートを彼も楽しめているだろうかと気に掛けちらりと一度横目で窺うと。繋いでいた手を緩めていき「これ、ゲームの本物当てるやつみたいですよねっ」と彼の手の中からするりと抜け出しては、「逆巻さん、5秒だけ目瞑っててください」とぱっと開いて五本の指先を伸ばした手のひらを向け、指示通りに彼が双眸を閉じてくれたなら、次にその双眸が開けられた時には鏡の世界で無邪気に笑い掛ける自分の姿があちこちに様々な角度で映っているだろうか )
本物どれでしょーかっ!


  • No.2045 by 逆巻 傑  2024-05-11 15:47:43 



あぁ……。
( さてどう進もうかと鏡で作られた迷路へ目を走らせていれば、手の離れる感覚とは反対側の鏡越しに隣の相手が自分の元から遠のいてゆくのが見える。ぽつりと洩らした声は発言に対する納得と行動に対する喫驚が綯い交ぜになったもので、当惑しつつも素直に5秒間瞼を下ろすと、全ての謎は次に目を開けた瞬間に解けて。己を取り囲む同じ見目の少女達を見回し、声のした方向と正面の顔に当たりをつけて腕を伸ばすも、指先が触れるのは硬い鏡面。ひとつ瞬いて再び周囲を見回しては、早々に降参して答えを求め )
…、…──正解は?


  • No.2046 by 永瀬ひな季  2024-05-11 20:57:32 



本物はこっちで、し…た…?あれ?あ、さか──
( 彼が指示通りに双眸を瞑っている間に背を向け迷路内をうろちょろと軽く彷徨い、自身の中でも5秒経過した後に振り返ると、挑戦を促した身ながら鏡に反射した無数の彼の姿に一瞬戸惑ったのは内緒。そのうちでもわりと正面に見えたような気がした姿へと、じゃん!と一歩前へ出て両手のひらを顔の傍で広げながら答え合わせをしようとしたものの、一歩前へ出た途端に本物かと思っていた姿はぐるりと別角度へと変わり、本物ではなかったと知れば言葉が徐々に尻すぼみになり困惑した声音へと転じて。頭上にはてなマークを二つほど浮かべながらぱちくりと瞬くけれど、同時に小首を傾げたそのタイミングで奥に彼らしい姿が確認できたように感じてはその方向へと駆け出した──次の瞬間、ゴン!と鏡に強かに額を打ち付け「み゙ゃっ!」と悲痛な声を上げては、目の前がチカチカと一瞬眩む。反動で外れた帽子が傍に転がりつつ、ずるずると正面の鏡に伝うように左手を付きながら、右手は打ち付けた額を押さえてその場でしゃがみ込んでしまって )


  • No.2047 by 逆巻 傑  2024-05-11 22:43:50 



何やって──、…本当に何やってるんすか。
( 相手は答え合わせとばかりに前へ踏み出すも自身の目前にその姿はなく、戸惑う彼女の様子に軽く眉を顰めたなら、出題者もまた此方の本物を見失ったのだと悟るまでにさして時間は掛からず。思わぬ間の抜けた展開に呆れ声が零れ落ちるも、直後に鈍い打音が聞こえた瞬間にはさすがに短く息を呑み、撃沈してゆく姿があらゆる角度から反射されると吐き出す息にまで憐憫を帯びて。鏡のうちから衝撃で振動する一枚が目に入り、やっと見つけ出した本物の少女の隣に身を屈めれば、横から顔を覗き込むようにして状態を窺い )
…大丈夫?ひなちゃん。


  • No.2048 by 永瀬ひな季  2024-05-12 08:57:40 



……い、ったぁ~…。
( なんて愚かなんだろう。ズキズキじんじんと痛む額を押さえながら、堪えるような悲痛な呻き声を漏らしつつ深く恥じ入れていれば。身を案じる声がすぐ隣から聞こえてきたかと思えば、続く呼び名に手のひらから顔を上げ痛みに堪え潤んだ瞳をぱっと向ける。子どもっぽいと思われての呼び方かもしれないけれど、励ますためにそう呼んだのだったらまんまと乗せられ、潤む瞳を三日月型に細めながらふにゃりと破顔して。腕へと手を伸ばして指先が衣服に触れたなら、そのまま手のひらへの方へと滑らせていくときゅっと手を繋いで「ふふ、えへへ…本物の逆巻さんだあ」と触れられる嬉しさににこにこへらへらとした笑みを浮かべつつ )
大丈夫ですっ。……やっぱり、本物の逆巻さんが一番かっこいい!


  • No.2049 by 逆巻 傑  2024-05-12 14:03:07 



( 心配が先に立ちつつも多少の揶揄を込めた呼び名に、いつも此方の意図に関わらず喜色を滲ませる少女は例に漏れず上げた顔を蕩けるように和らげ。細められてきらきらと光る涙の膜に気を取られる間に流れるように手を捕えられるも、特段の抵抗を示さないどころか、胸裏では何故か涓滴の安堵感を覚えて。目も向けないまま印ばかり握り返し、半ば相手の言葉を無視して前髪をかき分け額を確認すると、ほんのり赤みは残るものの腫れたような様子はなく。前髪を元に戻して傍に転がっていた帽子を雑に被せたなら、ひと足先に膝を伸ばした後、説得力のない嘉賞に漸く反応して )
…偽物の方に行ったくせに。


  • No.2050 by 永瀬ひな季  2024-05-12 15:25:56 



( 強かに額を打ちつけた痛みも一瞬で吹っ飛んだようににこにこと浮かべていれば、怪我の様子を気に掛けて額へ注がれる彼の視線をじっと見つめ、やっぱり本物が一番!と再認識してはほんのり赤みの残る額と同じように頬もほんのり染めるけれど。雑に被せられた帽子のツバでその視線を遮られ指摘された言葉にどきりと衝撃マークを浮かべると、帽子に空いている片手を乗せて深く被り収めつつ遅れて立ち上がっては、強い語気ながらもなんだか説得力の弱そうな主張をして。痛い思いはしたものの、大好きな人の姿が反射してあらゆる角度から堪能できた幸せ空間だったには違いなく、微かに未練を残しつつミラーハウスから脱出するだろうか )
もっ…もう間違えないもん!……、でもあれはいい空間でした…。


  • No.2051 by 逆巻 傑  2024-05-12 17:07:14 



へぇ……。…鏡…好きなんすか…?
( 反論の瞬間には増した相手の語勢も、それに紐付いてか中での出来事を振り返る折にはたちまち緩み。発言の背景を解さず、そんなに楽しかったのかと意外そうに相槌を打つけれど、言葉選びへの違和感を覚えては恐らくそういうことではないだろうなと自分でも思いつつ控えめに意図を探って。空回りする程のはしゃぎようを見せたのだから可能性はなくはないだとか、そういえばダンスのレッスン室も鏡張りのはずだとか、取り留めのない思量が飛び交う脳内を俯瞰しつつ、ミラーハウスを出て漫ろ歩きをしていれば不意に二時の方向に鳩の着ぐるみが闊歩しているのが見え。時間を忘れて楽しめるように、と〝鳩時計から飛び出してきた鳩〟というコンセプトでデザインされた(とキーホルダーのタグに書いてあった)マスコットキャラクターは確かに可愛らしい外見ながら知名度の低さからかそこまでの人気はないらしく、遠巻きに写真を撮られる姿はどこか寂しげにも映り )

----

(/ 一旦トワハトくん着ぐるみを登場させておりますが、他のタイミングが望ましかったり優先したい事柄があったりする場合はスルーしていただいて構いませんので…!※蹴り推奨 )


  • No.2052 by 永瀬ひな季  2024-05-12 20:40:43 



?…ふ、あははっ、違いますよ~!逆巻さんでいっぱいの世界だったからです。
( 先程の発言の経緯をなんだか誤解されていることに気が付けば、双眸をぱちりと瞬いたあとにくすくすと笑みを溢しながら朗らかに訂正していると。ふと彼が他へ一瞬気を取られているようで、同じ方向へと視線を向けてみるとそこにはぽてりぽてりと愛らしい丸っこいフォルムで歩くトワハトくんの姿があり。「わ~っ、トワハトくんだあ」と歩くお守りの姿に小さく歓喜の声を上げながら、無邪気に煌めく瞳を向けつつ足を止め。他の入園者が遠巻きに撮影をしている姿を見れば、てっきりトワハトくんの写真を待ち受け画像などに設定しておくのもお守りとして効果があるのだろうと勝手に一人解釈をしては、一緒に撮ってもらいたい気持ちがあるもののお守りが重複するのは良くないとも聞く──となると。繋いだ手のひらごと徐に鎖骨の高さまで手を上げ指先を絡めて、遠くにいるトワハトくんへお祈りのポーズを構えたなら、「どうかこれからもお守りください…あとできたら怖いの平気になりますように…」とお祈りだけでなく重すぎる願いを呟いて )

----

( / 実はトワハトくんの邂逅について、うっかり失念していたことにミラーハウスに入った後に気が付きまして…観覧車から景色を見下ろしたタイミングで着ぐるみ発見を捩じ込もうかと考えていたところでした!ご配慮ありがとうございます、乗っからせていただきました* / 蹴り推奨 )


  • No.2053 by 逆巻 傑  2024-05-12 22:56:00 



あぁ──…いや、そんなさも当然みたいに言われても。
( 鏡好きほどのインパクトはなくとも、彼女のミラーハウスの楽しみ方だって一般的ではないはずだ。それをまるで共通認識かのように正されると、一瞬流されそうになるも既の所で踏みとどまり、半眼で苦情を申し立てて。しかしその頃には相手の瞳はマスコットキャラクターの着ぐるみに向けられており、子どもさながらに喜悦したのも束の間、自分の両手代わりに繋いだ手を組み合わせて胸の前に掲げ、何やら念じ始め。強欲なのか謙虚なのか分からない内容に口を挟まず隣からその様子を傍観していたものの、筒抜けの心中を聞き終えてはちらりと目線の先を窺い、それからまた少女を見遣って )
…、トワハトくんのこと軽めの神様だと思ってる?


  • No.2054 by 永瀬ひな季  2024-05-13 00:56:07 


へ。…幽霊から護ってくれるくらいだから、そんな感じかと思ったんですけど──…そ、そうですよね!
( 願いごとを伝えきり、鎖骨辺りまで上げていた手を下ろしてはさて何の話だったか。ふと思い出したように顔を上げれば、直前のツッコミに対して〝好きなものに囲まれたらいかに幸せか〟を語ろうかと彼に視線を向け口を開きかけた時、投げかけられた質問にきょとんと瞬かせた瞳から図星の欠片が零れ落ち。霊から護ってくれるというくらいだから、彼の言う通りそれなりに神に近い存在をマスコット化したものかと思っていたのだけれど──えへへと頬を掻きながら納得したような口振りをするものの、それは決して例の逸話がデマだと気が付いたわけではなく。あくまで護ってくれるだけと純粋に信じきったまま、欲張りに願いごとを乗せたことへの恥じらいに薄く頬を染めて )
お願いごとまではさすがに無理ですよねっ、欲張っちゃいました、えへへ。


  • No.2055 by 逆巻 傑  2024-05-13 12:34:06 



さぁ…俺もそこまでは知らないけど、今日はこの遊園地でいろいろ遊んだし、ついでに一個くらいは叶えてくれるんじゃないすか?
( 此方の軽い尋ねに対し、己の欲心を恥じるかのように頬を赤らめた彼女へじっと目を留める。その願いの切実さを知っているし、元より守護の力もでっちあげだ。幾らか逸話が増えたところで困るのはせいぜい設定を覚えておかなければならない自分くらいのものだろうと静かに腹を決めては、明後日の方を向き、適当な理由付けと共に常識外に都合の良い論理展開をして。腰の辺りへ下りていた〝祈りのポーズ〟のまま繋いだ手を再び胸の前まで持ち上げ、実際には何の力も有さないマスコットキャラクターへ「水瀬さんが怖いの平気になりますように」と口の中で唱えたなら、パフォーマンスを終えて視線は隣へ。もし続く問い掛けに肯定が返ったとしたら、「じゃあこれは終わりで」と絡まった指先、および重なった手のひらをすげなく離すだろうか )
…これで本番頑張れそう?


  • No.2056 by 永瀬ひな季  2024-05-13 21:37:48 



そうだといいな──……。
( 微かな期待を孕んだ声色で返しては、彼が見つめた明後日の方向を自身もつられるように向くけれど、今度は彼が手のひらを持ち上げたなら驚いた瞳で彼の方を見遣ると、真似るように何かお祈りしているようにも見えて。一体何を願ったのだろうか、あまりにも小さな呟きはがやがやと賑わう園内では拾うことができず、そわりと興味津々に心が働く。視線が再び交わってからの質問にはふるふると首を左右に振っては「…っま、まだ!最後にあれだけ乗ったら、頑張れるから」と、きゅっと絡めた指は離さぬまま、日が暮れ出した空を背景にゆったりと回る観覧車を他の手で指差して )


  • No.2057 by 逆巻 傑  2024-05-13 23:25:02 



忘れてないすよ。
( 何か問いたげに此方を見つめていた双眸は心持ちの確認にはっとして、慌てて首を振る。まだこの時間を終わらせまいと僅かに力のこもった指と、反対側の手で指し示される観覧車にそっと相好を崩しては、少し屈折して伝わってしまったらしい意図を正すべく置き据えるような確かな口調で応答し。何なら他のアトラクションを経由しても構わないくらいだったが、大車輪の隙間に覗く暖色の混じり始めた空を見上げて解散までを逆算すると、目標へと歩きだしつつ手元に目を落とし、提案の代わりにごく自然に移り変わった繋ぎ方へ言及を )
…ちなみに握り方はこのままでいいんすか。


  • No.2058 by 永瀬ひな季  2024-05-14 13:15:22 



本当?よかったあ…。
( 指差していた手を胸元に添えると、ほ…と安堵の息を吐きながら表情と指先を和らげて。目標に向かって先に足を踏み出した彼に合わせて自身も足を踏み出したなら、言及内容と視線につられて手元に視線を向ける。トワハトくんを拝む際に合掌の形を本来取ろうかと思っていたけれど、彼の手を離しがたくて、その手のひらごと両手を組んでお祈りしてからそのままの形──所謂恋人繋ぎ。隣り合わせで観覧車へ乗り込んではゴンドラが傾くため手を離すことになるだろうから、それまでのささやかな間だけ。繋いだ手を胸の高さ辺りまで持ち上げては、微かに眉尻を垂らしながら覗き込むように小首を傾げ )
はい、…観覧車に乗るまでのちょっとの間だけ、でも、…だめ?


  • No.2059 by 逆巻 傑  2024-05-15 06:49:27 



いや、分かってやってんなら──…だめ、でしょ。余計だめ。
( あまりに何事もなく振る舞われるものだから無意識だろうと思いきや、相手にも恋人繋ぎの意識があると知っては予想を裏切られて眉を持ち上げ。その驚きの余韻を残したまま思わずルーズな線引きの基準を洩らしかけるも、互いの立場と関係を思えばここを許すのは悪手と判断して、言葉半ばで着地点の変更を。自分に言い聞かせるように繰り返した後、するりと指を抜き出して元の握り方に戻したなら、観覧車へと促すようにその手を柔く引っ張って )


  • No.2060 by 永瀬ひな季  2024-05-15 12:26:33 



えぇ~っ、けち…。
( 余計にダメだと念押しまでされてしまい指を引き抜かれてしまえば、心底残念そうに八の字に眉尻を垂らし、見えない尻尾をしゅんと垂らしながら不満を溢すけれど。てっきりそのまま繋いでくれなくなるのかと思いきや、しっかりとまた元の形で繋ぎ直してくれると〝!〟と尻尾をぴんと立て嬉しそうに振り「やっぱり今の嘘、逆巻さん大好き!」と直前の言葉を訂正し、ぎゅっと握り返しては軽い足取りで観覧車へと向かって。列に並んでいる間に刻々と日は沈み、順番が回ってきてカラフルなゴンドラのうちのピンク色に乗り込めば、懐かしい床の不安定さに「隣合わせに座ったら傾きますよね…」と名残惜しくも手を離したならそのまま対面になるように座り、ゴンドラが上昇しだしたところで園内のライトアップが始まるだろうか。緩やかに上昇していく窓の外に一度視線を向けては、期待に煌めかせた表情を綻ばせ )
あ、点いた。上まで行ったら絶対、綺麗ですよね…!


  • No.2061 by 逆巻 傑  2024-05-15 20:54:29 



けちとかじゃなくて。
( 大人として守った節操を、さも己が出し惜しんだかのようにすり替えられては、間髪入れぬ応答で直ちにピントの修正を図り。それでも観覧車のゴンドラに乗り込むまでいじけた視線を浴び続けるのはやむを得ないかと諦念を抱いた矢先、手のひと握りでころりと機嫌を直した相手の言動に見事に振り回されて、口を衝くのは「…まるで子守りだな…」という独り言然とした呟き。すっかり気が抜けてしまってほとんど腕を引かれる形で待機列に並べば、進んだ先で底を浚うピンク色の中へと入り、ふたりきりの空間でも寛いだ様子で深く座面に腰掛けて。少女に促されて側面のアクリルから外を覗いた後は、さすがに疲れが出たのか遠ざかってゆく地上をぼんやりと眺め続け )
…ほんとだ。ライトアップされると一気に雰囲気変わるすね。


  • No.2062 by 永瀬ひな季  2024-05-15 21:51:06 



観覧車はお昼より夜がおすすめって、マップに書いてあったから。正解でしたね!
( きらきらと輝く遊園地のイルミネーションが微かに反射して彼の横顔を照らしては、ぼんやり黄昏れるように外を眺める彼もまたかっこよくて、景色よりも眼前の光景に満足げに頬を緩める。こういう時って何を話すものか、ろくに恋愛経験もなければ窓の外を見る振りしてその綺麗な横顔をじっと見つめるだけで。やがて頂上付近へと差し掛かった頃、漸く口を開いては「─…逆巻さん、今日はありがとうございました。お化け屋敷以外にもたくさん付き合ってもらっちゃって…」頬を掻きながら、にへ、と緩んだ笑みを浮かべると、ふと思い出したようにトワハトくんをぶらさげた鞄から取り出したのは、グッズショップで購入した鳩サブレ。自身のイメージカラーである白色のアイシングが施された3枚の鳩サブレを両手で差し出しながら、オタクの定番3セットになぞらえて )
あのこれ、ささやかなお礼ですが。食べる用、観賞用、布教用に!


  • No.2063 by 逆巻 傑  2024-05-16 13:04:52 



…別世界…。
( 辺りが薄暗くなるにつれて映えだし、絶叫アトラクションから眺めた昼間とは異なる表情を見せる園内に、ほとんど開いていない唇が紡いだ一言は相手に応えるようでも、ただそこから零れ落ちただけのようでもあり。光に見入る双眸の先が声を受けてゆるりと対面に移動すると、差し出された3枚の菓子を「毎度律儀に…」と小さく洩らして眼下の景色同様に眺めてから、やがて素直に受け取ろうかと両腕を伸ばす。その折にアイドルには馴染み深いであろう用途分けが付け足されては、それでこの枚数かとふっと笑んで鳩サブレを手中に収めつつ、浅い知識で強欲にも特典を欲する振りをして )
…──握手券は?


  • No.2064 by 永瀬ひな季  2024-05-16 17:02:33 



あ、握手券ですかっ?
( 差し出したお菓子が彼の手に無事渡れば満足げに笑みを広げたものの、次いだ思わぬ要求を受けては双眸をぱちくりと瞬かせる。そんなのなくても、いくらでも握手するし手だって繋ぐ──むしろ彼相手ならこちらからお願いしたいくらいだし、もし握手会に彼が参加してくれるならずっと手を握っていられるようにたくさん券をあげたい。予想外の要求にあたふたすると、ほわりと頬を染めつつ真剣な表情で、お菓子を渡して空いた両手をぐっと握りしめながらころころと話題を巡らせて。お願いしますとばかりに両手を伸ばしたなら、最後に期待で煌めく瞳を向けつつ小首を傾げ )
今日は持ってなくてその、でも、逆巻さんなら何枚でも何十枚でもあげます!ていうか握手券なくても握手しますし、むしろ握手してほしいくらいですっ!…え、もし券あげたら本当に握手会来てくれます?


  • No.2065 by 逆巻 傑  2024-05-16 19:18:38 



いや、冗談──…
( ほんの軽い思い付きで口にしたアイドル知識が想定外に少女を前のめりにさせたようであれば、熱を増してゆく弁舌に撤回の隙はなく。霧のように掻き消えていった己の声を遠くに聞き、熱烈な誘いの最後に吸い込まれそうな瞳から見つめられると、気圧され気味の視線は相手の顔に留まった次に伸ばされた手へと落ち、果てには完全に瞼を下ろして。はっきりとした断りを口にすると共に手の感覚だけでトランプの束のように3枚の鳩サブレを揃え、伏し目がちに両眼を開いて鞄に仕舞った頃には当惑の色は失せていて、再度握手を求めるように差し出された瑞々しい両手を見遣る。理由の一つは実直に券を手にしたファンに後ろめたいから。そしてもう一つは──。先程の動きを逆に辿るように彼女の顔まで眼差しを戻すと、もしこれが本当の握手会だとしたら対面側にはいない、ファンよりも踏み込んだ関係性であることを公然と自負して )
…、行かない。ズルだし……、俺〝こっち側〟じゃないし。


  • No.2066 by 永瀬ひな季  2024-05-16 22:15:50 



そ、そっかあ…。
( すっかりその気になっていたけれど、はっきりと握手会を断られてしまえばしょんぼりと眉尻や肩を落として。確かにズルだ、と一理どころか百理ある言葉に納得しては握り返されることのない手のひらを徐々に膝上へと戻していると。〝こっち側じゃない〟彼の瞳とゆっくり交わっていけばきょとんと双眸を瞬いて。ファンとアイドルという関係性ではないことを指しているのだろう、視線を斜め上へと一度逸らしてふと考えたあと徐に立ち上がると、不安定に微かに揺れるゴンドラの床を渡り、半分の距離を越えた辺りで彼側へゆったりゴンドラが傾けば、合わせてふらり。「わ、」と小さく驚いた声漏らしつつ彼の隣の座面に両手を付いて辿り付けば、体を反転させて座面に腰を落ち着けると、にへらと微笑んで。それから以前玲ちゃん推しかと尋ねた際に返ってきた言葉を引っ張ってくると、頂上へ到達し煌めいた景色が一望できる窓の外へ視線を配りながら、絶対的な自信を秘めた双眸を緩めて宣言し )
こういう、こと?…──そうは言っても、前に推しって言ってくれたの忘れてないですからねっ。ライブはいつか絶対観に来てくださいね、この景色よりもずっときらきらしてみせますから。


  • No.2067 by 逆巻 傑  2024-05-17 18:25:43 



…そういうこと。
( やおらにゴンドラが傾斜して、綱渡りの如く危うげな足取りで座席の間を渡った少女が無事〝こっち側〟へと腰を下ろす。ファンからすれば憧れのアイドルが自らの隣に進んで来てくれる経験など一生の思い出となるに違いないが、担当ヘアメイクである己はそれを平然と受け入れ、仄かに口元を綻ばせるばかり。しかし多少の好感が上乗せされているとはいえこの関係も契約の上に結ばれたはかないもので、もし担当から外れて顔を合わせる機会が減ったなら彼女の想いも風化し、やがては消えるのだろう。そんな念慮が頭を掠めて一抹の寂寥を覚えたせいか、少し肩を寄せて相手と同じ窓から覗き下ろした光に、自然と耳元に近づいた唇からは「…遠いな」という声がこぼれ。そのまま内から放たれる煌めきを宿した傍の瞳へ注意を移すと、宙ぶらりんの約束で淡い縁を結び直そうとするかのように肯いて )
今もじゅうぶんきらきらしてるけど、…まぁ、そうすね。いつか。


  • No.2068 by 永瀬ひな季  2024-05-17 21:35:13 



( こうして隣に来たのは自分だけれど、彼の方から少し身を寄せてきてはどきりと心臓が跳ねて鼓動が強くなり。〝遠いな〟と呟く彼とは反対に〝近いな〟と心の中で呟きながら、頬や耳たぶは桃色に染まり、景色よりも彼の横顔に夢中になる。近くで再び交わる視線に微かに双眸を見開くと「や、約束ですよ!逆巻さんが観に来てくれるまで、絶対アイドル辞めないですから!」ぴ、と小指だけを立てた拳を彼との間に作っては、より強固な縁を繋いで離すまいとするように見えるかもしれない。小指へと彼の指が絡んだなら小指を折り曲げて約束を紡ぎ、絡まなかったとしても「絶対ね」と彼の手を取り指を絡ませようとするだろうか。互いの小指を解いたなら、表情を幸せいっぱいに緩めながら今日いちにちの感想を謝辞と共に伝えて )
──…わたし、今日すごく楽しかったです!息抜きもできたし…本当にありがとうございました。


[PR]リアルタイムでチャットするなら老舗で安心チャットのチャベリ!
ニックネーム: 又は匿名を選択:

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字 下げ
利用規約 掲示板マナー
※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※必ず利用規約を熟読し、同意した上でご投稿ください
※顔文字など、全角の漢字・ひらがな・カタカナ含まない文章は投稿できません。
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください

[お勧め]初心者さん向けトピック  [ヒント]友達の作り方  [募集]セイチャットを広めよう

他のトピックを探す:1対1のなりきりチャット







トピック検索


【 トピックの作成はこちらから 】

カテゴリ


トピック名


ニックネーム

(ニックネームはリストから選択もできます: )

トピック本文

トリップ:

※任意 半角英数8-16文字

※トリップに特定の文字列を入力することで、自分だけのIDが表示されます
※メールアドレスや電話番号などの個人情報や、メル友の募集、出会い目的の投稿はご遠慮ください
利用規約   掲示板マナー





管理人室


キーワードでトピックを探す
初心者 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 部活 / 音楽 / 恋愛 / 小説 / しりとり / 旧セイチャット・旧セイクラブ

「これらのキーワードで検索した結果に、自分が新しく作ったトピックを表示したい」というご要望がありましたら、管理人まで、自分のトピック名と表示させたいキーワード名をご連絡ください。

最近見たトピック