匿名さん 2023-03-24 20:11:47 |
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( 〝本当に弁当だ〟と眼前の情報そのままの感想につい、くすと小さく笑みが漏れる。遅れて自身もおしぼりで手を拭き、紙皿の上におにぎりやおかずを取り分けつつちらりと反応を窺うように彼を見遣っては。簡素だからこそよくわかる味の感想が溢れると、微かな瞠目とともに瞳を煌めかせていき「─…よ、よかったあ…!たくさん食べてくださいねっ」と周りに桜以外の花をぱぱっと咲かせ。さて自分もと、いただきます、と手を合わせてはハンバーグをひと口ぱくりと頬張るけれど、脂が冷えたそれは焼きたて特有のジューシーさが失われ少しぽそぽそとしていて首を捻らせ。確かにまあ普通に美味しくはあるけれど、本当はこんなものじゃない。お弁当用のハンバーグってもっとこう、何か工夫を要するものだったのか。えーん、と双眸を不等号にあせマークを頭上に浮かべながら必死の訴えをしては、しお…と背景の花は縮んでいき )
──…ん、んん~…?待ってください、本当はこんなものじゃないんです!こう、噛んだらじゅわっとしててもっと美味しいのに…、うう、できたて食べてほしかった…!
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