宿命　／　非募集　

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……確かに。
（　なるほど、そもそも見せてもらえないのか。玲の妙な説得力に思わず納得してしまう。宿題を見せろと言われれば見せるのが当たり前になり過ぎて、断るという選択肢が頭から抜け落ちていた。こいつも意外と色々考えているんだな、と、少し感心する。『お前が甘やかすから鴫野が付け上がるんだ』と謂れのない説教を受けたこともあったけれど、俺が見せなかったところで玲が宿題をするかと言ったら恐らくしないだろう。じゃあいいや、と開き直ってしまうタイプだ、こいつは。『お前のせいで鴫野が高校に行けなかったらどうするんだ』とも言われたけれど、多分それは俺のせいじゃない。むしろ、宿題を見せている分、内申に貢献しているんじゃないだろうかとすら思う。大人はいつだって理不尽だ。まあ、元はと言えば玲のせいだけど。こいつの行いのとばっちりを受けるのはもう慣れっことはいえ、このまま良いように使われ続けるというのも何となく癪で、ちゃっかり次の予約まで入れていく背中に「肉まん」と単語で返す。人生はギブアンドテイク。何処かで見た一文を頭の中で唱えてみる。意味はよく知らない。玲がとっくに席に戻ってしまってから、ついでに席替えのまじないも聞いておけば良かったかな、と思う。そんなものがあるなら、俺も近くになりたい。窓と、それから教室後方に備え付けられたロッカーと。まあ、席替えは5時限目らしいから後でいいか。担任の話を適当に聞き流しながら、窓の外へと目を向けた。　）

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おはよう、咲。朝から元気だね。
（　開いたドアから顔を覗かせた咲は、今日も小さくて懐っこくて可愛い。まんまるな瞳をきらきらと輝かせて、小動物みたいにぴょんと跳ねる。私はその隣で小さく笑みを溢す。もちろん、私だって楽しみにしていないわけじゃない。むしろ、咲と同じかそれ以上にわくわくと期待に胸を踊らせている。ただ、咲みたいに素直に感情を表に出すのが、ちょっと……いや、かなり、恥ずかしいのだ。幼い頃からの仲で、家も近く。そんな私たちは、どこに行こう、とか、何をしよう、とか、そんな話は無しに『今度遊ぼう』で簡単に約束を取り付けてしまえる。今日も例に漏れず、行き先もやる事も決まっていない。でも、クラスの子たちと遊ぶ時と違って、私の中に焦る気持ちは一切無かった。当てもなくのんびりと歩くこの時間が心地良いくらいだ。やっぱり咲たちと居る時が一番落ち着く。これも恥ずかしいから言わないけれど。咲の家から、何となくで気の向く方へ少し歩いて、止まる。いつまでもこうやって歩いていては、せっかく可愛くして来てくれた咲に申し訳ない気がして、ようやく切り出す。　）
今日、どこ行こっか？　とりあえずショッピングモールか、水族館とかでもいいし……あ、公園のアスレチックでちょっと体動かしてもいいかも。

ええ、それは困る。確かに何でもやってあげたいけど、できなかったら格好悪いじゃん。(　頬膨らませ　／　むう　)そうだね。なんかカップル向けのメニューとかあるんじゃなかったかな。ほら、二人で食べる感じのビッグサイズ。(　腰に腕回して抱き寄せ　／　片手でメニュー開いてみせて　)

ふふ、そーくんの格好つけ。出来たら格好良いで、出来なかったら可愛いなんだよ？（　頬つん　）あー、これなんか見たことある。二人で食べたら永遠に幸せにー、ってやつだ。（　腰の手気にしてそわ　）

可愛いより格好良いって言われる方が嬉しいんだけどなあ。(　不満げにぽつり　)ジンクスとかあんまり信じないけど、美味しそうだしたまには良いよね。(　ぎゅうっ　)……ね、ゆーちゃん。(　わざとらしく耳元でこそり　)

可愛いって言われるの、嫌？（　首傾げて見　）……っ、そーくんここお店……（　仄かに頬染め　／　言葉だけで抵抗　）

んーん、ゆーちゃんの方が可愛いのに、って思うだけだよ。(　ふふ　)大丈夫、誰も見てないから。それともやだ？(　わざとらしく首こてん　)

……珍しい、あたしよく可愛くないって言われるのに。（　一瞬驚き　／　へら　）そーくんのそういうところは好きじゃない……（　ぐ、と言葉に詰まり　／　言葉とは裏腹に素直に身委ねて　）

俺にとってはお姫様だよ。(　指先にちゅ　／　王子様対応　)俺はゆーちゃんのこと大好きなのになあ……なんて。何にしよっか、食べたいものある？(　抱き締めたままメニューを指差し　／　離れたくない意志の表れ　)

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そうそう。
(　見せて貰うことができなかったら意味がない。そもそも自分としては、正答率なんかよりもちゃんとやったように見せかけることこそが大切。やってないじゃないか、と怒られるのは慣れっこだけれど、やっぱりそれで授業が止まるのは申し訳ないし、迷惑をかけるのは避けたい。だから、結果として彼に頼むのが当然となっているのだ。気兼ねなく色々言えるのは幼馴染みだからこそ。他の人に対してよりも罪悪感がないのは、あまり良いとはいえないかもしれないけれど。席へと戻る途中に掛けられた言葉に対しては、軽く手を上げることで了承の意を示す。肉まんひとつで答えてくれるならそれで良い。お金がないのは事実だけれど、普段から対して使うわけでもないから肉まんを買うことくらいなら問題なくできる。あまり高いものをねだってくるわけでもないのがまたちょうど良い。かなり高額なものを注文されたら受け入れられないから。教師の言葉を聞き流しながら、前の席の人で隠してノートを写す。辛うじて読めるくらいの字ではあるが、急いでいるし自分は読めるから大丈夫、問題ない。とにかく忙しくしていれば自分としては早く写し終わり。朝のHRが終わって礼をするなり彼の席へと走り寄り。ばさりとノートを差し出しつつ、お礼を告げるのは忘れずに　)
さんきゅ、まじ助かった！

またさらっとそういうことする……（　ほんのり頬染め　）んー……どれも美味しそうで迷う。（　じっとメニューに見入って　）

え、やだ？(　首こてん　／　頬に手を添えじい　)そうなんだよね。どれが良いかな……俺的にはこのホイップましましないちごパンケーキとか食べたいかも。(　メニューのひとつ指差し　)


全然実感が沸かないんですが、そろそろホワイトデーが来るようです……りょうまこだけはやってあげないと真子ちゃんに期待させ損になってしまうかなと思っているのですが、どうしましょう？さらっとやったことにして飛ばしてしまうのもありですが……！

……（　無言で首ふりふり　）ふふ、すごい苺推し。いいよ、それにしよっか。（　メニューから貴方へと視線戻して　）


ホワイトデーはあまり騒がれないですからね……通常りょうまこはまだ出会ってすらいませんし、会話に出てくることもないと思うので、飛ばしてしまっても良い気がしないでもないです……

……うん。(　満足げにふふ　)半分こで良い？他のが良かったらゆーちゃんに合わせるけど。(　推しておきながらも意見は尊重しようと　／　視線合わせて首傾げ　)


大体バレンタインデーだけですよね、騒がれるのは。そうなんですよね、まだりょうまこは出会ってすらいない……と考えると、会うのはいつになるんでしょうね(　←　)取り敢えず飛ばして、そうゆいのゆるゆるデートをキリが良いところまでやってからりょうまこを出会わせるのもありかもしれません。そして長文、遅れていてすみません……

……あ、他の子にもしたらやだよ？（　思い出したように冗談めかしつつ　）優しいね、そーくん。あたし自分の意見言えない程か弱くないから、大丈夫だよ。（　柔らかい中にも強気さが覗く笑みで　）


ですね、流れ的にも次はりょうまこでしょうし、ホワイトデーは毎年ありますし。今回は見送りにしましょうか？
えっ、全然。こちらも長らくお待たせしてしまいましたし、お気になさらず。お時間のある時で大丈夫ですので！

元々するつもりないよ、ゆーちゃんだけ。(　当然のようにさらりと　)そうだね。俺、ゆーちゃんのそういうところ好きだなあ。(　へにゃりと緩い笑み浮かべて　／　注文済ませ　)


来年のことを約束してくださるようなお言葉、凄く嬉しいですし有り難いです。そのときはまったく違う組み合わせで違う物語を紡いでいるかもしれないと思うと面白いですね。今回は見送って、また他のイベントごとで、ということで。
背後様の優しさが身に沁みるようです、びっくらぶ……おふざけはおいておきつつ、ゆるりと作成しますね。有り難う御座います。

じゃあ、あたしだけの王子様だ。（　嬉しそうに頬緩め　）……え、自分の意見が言えるところ？（　首傾げつつ　）


重いと言われてしまわなくて良かったです。末永くよろしくお願いします、はずっと有効のつもりですので何卒。
びっくらぶにはびっくらぶで応えさせていただき……何でもないです。こちらものんびりとお待ちしておりますね。

うん。ゆーちゃんは俺だけのお姫様。(　頬にちゅ　)んー、というよりもまっすぐなところかな。(　首傾げながら答えて　)


負けず劣らず重いつもりがあります……離れられたら悲しいですし、このやりとりも癒しですので。
りょうまこちゃんの出会いくらいは考えておいた方が良いのかな、とも思っております。シンプルに不良に絡まれたところを助けた、くらいしか思い浮かばないので、何かありましたら。

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だって、なんかわくわくするじゃん。
(　当たり前のように答えて、にっこりと笑みを浮かべる。控えめで優しい彼女が隣にいてくれるから、安心して羽を伸ばすことができるのだ。これでも普段は真面目に部活動に取り組んでいるつもりで、だから幼馴染みといるときが一番気楽。気を遣って本音を隠す必要もないし、そのままの自分でいられる。クラスメイトといるのが嫌なわけではないけれど、そのときと今は全然違う。圧倒的に落ち着くのは今の方。この日が空いている、と確かめて、無計画のままどこかへと進む。「良いね、水族館！それからショッピングモールで洋服を買って……あ、公園も！全部回ってみる？」優柔不断というよりも、ただ好奇心が強いだけ。彼女の提案はいつも通り、やりたいことをぴたりと突いてくる。断るなんて選択肢は見付からなくて、大抵同じようにすべてを選ぼうとする。たとえふざけたとしてもついてきてくれる、包み込んでくれる。だからこそ、こうして甘えてしまう。「ペンギンのぬいぐるみとか……マスコットならめっちゃ高くなっちゃうこともないよね」田舎ならではの緩い場所。比較的に安いのが有り難いと思う。突拍子もない発言をしながら、先導するように手を引いていき。行き先は勿論水族館で　)
んー……ねえ咲、クレープとか食べたくならない？ああでも、アイスも良いな！

そーくん動じな過ぎ。（　淡く頬染め　／　柄にもないことを言った気恥ずかしさから誤魔化すように話題ずらし　）……そんなこと初めて言われた。（　目ぱちぱち　）


癒されているのはこちらも同じです。仕事の方ももう少しで落ち着く……はず、なので、暫しの間お返事が遅くなることをお許しください。
お腹を空かせているところを餌付けされた、みたいな話をしていた記憶があります……記憶違いだったらごめんなさい。