車掌 2020-02-25 21:27:29 |
通報 |
>パルカ
(主の緩い笑いには「驚きはするけど、何も聞かずに貴方を見たわけじゃないからね」とあくまでも冷静に返すに留めて。自分とて彼から二重人格だと知らされなければ戸惑っていたはずなのである。「生半可な気持ちで向き合うのは僕のポリシーに反するからね。それは貴方もでしょう、ザリ」恐らくザリは遠慮せずに挑んでくるのだろう。容易に想像でき、真剣な瞳を向ける。真剣勝負と言われたわけでもなければ、命など重要なものを賭けているわけでもないのだが。「鬼ごっこ……へえ、面白そうだ」彼がいないと自分一人では辿り着けそうにない。羽がある分有利ではあるが、しかし説明を受けなければわからない分不利でもある。成る程確かにそれは良いかもしれないと一人頷く。「パルカ、ナビゲーターになってくれるよね?もちろん最短ルートで」彼へと顔を向け、確認するように問い掛ける。勝負の鍵は彼であると言っても大袈裟ではないはず。強いなら立ち向かうべき。部屋の主が只者でないのは百も承知で、戦う意志を示すようにぶわりと勢い良く飛び上がる。始めの合図を聞いてから走り出せなどと言われていない、卑怯で良いのなら少しくらいの狡い手は許されるだろう。「そうそう。ザリ、君は誤用しているようだから言っておくよ。卑怯って、一時凌ぎって意味なんだってさ!」牢屋見学ツアーだなんて望んでいない。余裕たっぷりに煽る言葉を投げ掛けつつ、彼と手を繋ぐ。先程よりも速い飛行になるのだから、はぐれてしまわないようにとの配慮だった。それから少しして鬼ごっこは始まった。彼の導くのに合わせてくるりくるりと回ってみたり、あえて低空飛行してみたり。あくまでも楽しみながら飛行を続ける。出口へ辿り着くその瞬間。部屋の主が学生に手を伸ばすのと、勢い余ってどん、と扉へと頭をぶつけてしまうのはほぼ同時だった。頭の上を点滅しながら星が回る。「パルカ、良かった……」はぁはぁと呼吸を乱しながら、ザリへと振り返った。)
(/だらだらと無駄に長くなってしまいましたが、学生はパルカくんに良いところを見せたいという確固たる意志を持っているようですので(勢い余って痴態を晒していますが……)ギリギリの勝利、とさせて頂けると有り難いです。また、なぜ列車に牢屋が?と頭に疑問が浮かんでもいる状態ですので、そちらについてもいずれ話を伺えたらと考えております。/蹴り可)
トピック検索 |