車掌 2020-02-25 21:27:29 |
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【列車】
ここは空の中を走る列車です。窓の外は一秒よりも早く移り変わり、そして二度と同じ景色を見ることはできません。
あなたはこの列車の乗客に、同意なし・面識なしで列車に連れてこられた存在になります。寂しがり屋の乗客に気に入られてしまった為です。乗客はあなたをひととおり知っていますが、あなたは乗客を知りません。
列車はとても『早く』走り、『一方通行』で、絶対に『目的地』まで走ります。……しかしあなたは乗客の『お連れさま』。『目的地』のない存在。うまく乗客を説得できれば、現実に戻してもらえるかも。
【列車の外観】
黒塗りの、長く長く続く列車です。時折汽笛の音が鳴り、高くそびえた煙突からは白煙が吹き出します。車窓はありますが、どの角度だとしても外から中を見ることは不可能です。
【列車内】
それぞれの乗客には車室が割り当てられています。ただしその部屋が何号室まであるのか、それは分かりません。また食堂や喫煙室、医務室、牢屋、多目的室やプレイルーム、その他色々な部屋もあったりしますが、「行ってみたい」と思わなければ決してたどり着けません。行きたいと願ったのなら、誰かが案内するでしょう。提供以外にもたくさん乗客がいるので、そこで出会いがあるかもしれません。
404号室に入ってはいけません。
【乗客の車室】
散らかっていたり、綺麗だったり、なんだか変テコだったり。それぞれの寂しさが、どこかにぽつんとあったりして。
【乗客】
事情を抱え、旅の連れにあなたを選びました。自身に似た悲しみを抱えているあなたを。
>かすかな空気の震えが鼓膜に届く。
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