とあるカウンセラー 2019-12-13 02:54:00 |
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キティちゃんでも置いてあると思った?
( 相変わらずの減らず口にハン、と鼻で笑えばシートベルトを締めつつ戯言で返し。ショッピングをするならば駅前のモールが一番かもしれない。その中なら相手の要望通り昼ご飯に肉も食べれる。そうと決まれば早速、とばかりにギアをドライブに入れアクセルを踏み車を出発させ。暫く走れば窓から見える景色は人々が賑わう通りへと変わるだろう。「__新鮮?」チラリと隣の相手を一度だけ見やりまたゆっくりめの運転で走行し続けて )
アンタ見てりゃ誰でも思うっての。
( こちらもふんと鼻を鳴らして応酬するが、車が動き出すと頬杖をついて窓の外へと視線をやり。ただ景色を眺めることも、こうして他人と長々言葉を交わすこともある意味生まれて初めてで。そう感じていたのは事実でも見透かされれば何故だか苛立ち「まあな。こういうのはオレの役目じゃねえし」何気なく答えつつ、相手の方へ手を伸ばしては不意にハンドルをぐんっと引っ張る悪質な悪戯をして )
アタシは男なのよ。化粧もするしヒールも履くけど男。
( ハンドルを握り真っ直ぐ前を見据えながら淡々と言葉を連ねていくも、何を考えたのか徐に伸びて来た手がハンドルを掴みあろう事かそのまま勢いよく引っ張られれば、勿論の事タイヤはそれに従い向きを変え車もまた然り。車体が脇道へと落ちそうになるギリギリのタイミングでハンドルを反対にきり真っ直ぐに向き直しては片手で横にある頭をペシッと叩き。「危ねェでしょ!大人しく座ってな」悪質な悪戯への制裁を与えて )
( 生憎事故も脱輪も起きなかったが相手のペースを乱せただけ良し。車体の揺れにつられるように不機嫌から上機嫌へと情緒を変えては、叩かれるのも構わずくつくつと笑いながら「センセー、オレはやってません。透くんがやりましたぁ」と言い訳の皮を被った揶揄を一つ。一分程で笑い飽きると再びシートに深くもたれて「──じゃあ何でそんなトチ狂った格好してんの」男はアタシとか言わねえから。と余計な言葉を付け足しつつ、戯れにずけずけと踏み込んで )
ったく、勝手な事言ってンじゃねェわよ。死んで肉食えなくなっても知らねェわよ。
( ケラケラと上機嫌に笑う姿は子供。まったく…と深い溜め息を一つ吐き出し紡がれた適当な言い訳をピシャリと制すれば、己の趣向にズカズカと土足で踏み込んで来る質問に少し間を空けた後「気に入ってるからよ」と完結に答え。ややして車はモールの駐車場へ。入口から近い場所に車を停めたタイミングで「アタシは言うのよ。他の奴らの一人称なんて知ったこっちゃねェわ」と我の強い発言をしては、シートベルトを外しドアを開けて外へと出て )
何だよ、あいつが"悪いことは全部オレがやりました"って言えば信じるクセに。患者の依怙贔屓してんじゃねえよ。
( 相手の溜め息に勝ち誇ったように目を細め、"己"を引き合いに出しつつ職務怠慢だと揶揄を重ねて。趣向に関する返答には「似合ってねえぞ」と、間と口数が生む微妙な違和感を無遠慮な一言で抉り「オレが何かやらかせばアンタも好き勝手やってられなくなる。カンリセキニンってヤツがあんだよ──まあ、せいぜい見張っとけ」我を通せない立場にしてやろうか。そうとも聞こえる言葉と共に車を降り、相手を置き去りに人混みのほうへ歩き出し )
ハハッ、確かにそうだ。正論ね。
( 目の前の相手も、今は眠る相手も、互いが互いにきっと上手く交われないだけ。そんな気がする。前任やその他の医師・人々からどんな言葉を掛けられて来たのかほんの少しだけ垣間見えた事実を素直に認めると、清々しいまでにバッサリと斬りかかってきた言葉のナイフに再び鼻で笑い。この人混みの中、他人に危害を加えようものなら確かに管理責任が発生してほぼ高確率で病院から追い出されるだろう。見張ったってやる時はやるだろ、そんな思いを胸にしまったまま「アタシを病院から追い出すのは構わねェけど、そしたらショッピングには次いつ行けンのかしらね」適当な脅しで相手の後ろを着いていき )
( 馬鹿を言うなと切り捨てなかった。思わず相手の横顔を盗み見ては、服を買い飯を食い相手を一発ぶん殴って帰る、その予定に一言くらい何か付け足してやっても良いかもしれないと無言のままに思考を巡らせ。「はっ。薬漬けの最短コースかアンタとデートできるコースか、好きなほうを選べってか」相手を追いやり、己の望む治療を行う医者に変えるか否か。決定権が己にある以上悠々と笑いながらまだまばらな喧騒の中を進み「──アンタ、薬は使ってねえんだろ。だったらどう治療する」服屋の前で足を止めると適当な冬服を見下ろしながら雑に尋ね )
選択肢があるだけマシでしょ。アタシだったら薬漬け拘束コースは死んでも選ばねェけど。
( クリスマスが近いせいもあるのかもしれないが、いつも以上にガヤガヤと煩く感じる人混みの中で適当に戯言を交わす様子は傍から見たらとても精神科医と患者には見えないだろう。相手が足を止めた服屋の前で同じく静止しては、目の前の真っ白のニットを見やりつつ「まだ決めてねェよ。ただそうね__聞ける"要望"は聞くわ。あの子のも、アンタのも」特別隠し事をする事もなく珍しく少しの治療方針を話して )
はぁ?意味わかんねえ。そのほうが手っ取り早いだろうが。
( どうせ薬漬けになるのも拘束されるのも己ではないという身勝手のもと首を傾げては目の前の服をぞんざいに引っ掴み。白いニットも黒いニットも適当極まりなく相手に押し付け「死にたがりが治んなら要望もクソもねーよ。自分にぶっ殺されんのだけは御免だ──ただ、」薬で無理矢理治す以外の術を知らなければざっくり答えにならない答えを返し。しかし先程己の言葉に耳を傾けた相手と"己"の要望とやらが過るとふと二の句を継いでみて「アンタが信頼できる医者なら教えてやるよ」言葉を選ぶ間に、信頼という建前で暗に金を払えと主治医を顎で使い )
手っ取り早くても使わねェもんは使わねェの。
( 大して吟味する事もなく適当に引っ掴まれたニットが強引に押し付けられれば、今日は元よりそのつもりであるがやれやれと肩を竦め。__こう言った症状の場合裏の人格には二通りある。自身が本当に存在していると思うケースと、主人格が治れば自分は消えてなくなると理解しているケース。前者だった場合、それこそ信頼とこちらのケアも必要になる。"信頼"の単語を引っ提げた相手の言葉に「こんなんでアンタがアタシを信頼するとは思えねェけど。…一足早いクリスマスプレゼントって事で買ってやるわ」近々あるイベントを託けてレジへと並び )
へぇ、クソガキにもサンタが来るんだな。
( 自嘲ではなく、己ではないほうを糞餓鬼と嘲っては相手を置き去りに店外へ出て。睡眠薬のせいか運動不足のせいか気怠い体を壁にもたれつつ思考する。思考、という慣れない行為にうんざりしてきた頃に相手が戻ってくると「──アンタがあいつを治せるってんなら、オレは消えてやってもいい」もう一人の自分にも、頭をド突かれた医者にも手を貸す気など更々無いが。相手を引っ掻き回してやりたい、そんな加虐心を隠さぬ笑みで少し口を割ることにして )
餓鬼には皆来ンのよ。アンタへのプレゼントは久今日の外出と、昼食でいいわね。
( どっちにしろ両方がニットを着る事になるのだ、どっちがどうのクリスマスプレゼントと言う事ではないが相手がそう言うのならば、ニットとは別の丁度良いプレゼントとして現段階の外出と昼食を持ち出しつつ、わざわざラッピングされた袋を手渡して。__どうやら相手は後者だったようだ。その言葉が本心か否かを探るのはとても難しい。「治せるわよ。アンタが消えるか消えないかは知らねェけど。取り敢えずそこ座ンな」加虐心に満ち溢れた笑みを真っ直ぐに見やり、少しの躊躇いも無い言葉を返した後は近くの休憩椅子に腰掛け相手にも座るよう促して )
https://imgur.com/CE8FMKO
( おにいさんメーカー )
( / 見れているといいのですが…。おにいさんメーカーをお借りして、なんとなく黒江の容姿を作ってみました!微妙に違う所もあるかと思うのですが何となーくこんな感じです!笑 )
にしてもショボすぎんだろ。髭も剃ってやがるし。
( クリスマスプレゼントという幼稚な物などズタズタに引き裂いて突っ返す所だが、己に利のある言葉と袋ならば嫌味と共に受け取って。贈り物感をお仕着せがましく演出するリボンを毟っては投げ捨てながら促されるまま椅子に腰掛けて「口と態度と図体だけはでけえよな。…カウンセリングっつーんだろ、これ。オレにベラベラ話しかけても無駄だから。先に言っとく」直後に相手の言いなりになったと感じては舌打ちを一つ。肝の座った医者だとは分かったが、対話療法と言うのか、病人をあやし宥め賺すような治療をこの距離感から連想しては怖気が走ると釘を刺し )
( / 想像していた以上にお綺麗で慄いております…!!こんな美人なお兄さんとカウンセリングしたりお出かけしたりしてるのか…と思うと緊張で手が震えてしまいます…笑
時間があれば透の容姿も作らせていただきますね! )
知らねェの?最近のサンタはお洒落なのよ。
( 髭があるかないかでサンタクロースを否定されては本物もたまったものじゃない。態とらしく口角持ち上げたニヒルな笑みを浮かべる事で明らかに嘘だとわかるような戯言を述べてみせるも、プレゼントの袋の口を縛っていた光沢のあるリボンをその辺に投げ捨てられれば「隣にゴミ箱あるでしょ」と拾い半ば強引に手渡し。「カウンセリングは病院でしかやらねェわよ。今日のは全部世間話」医者と患者である以上はカウンセリングと捉えられてもおかしくは無いが、それが目当てではない。座り休憩を入れた事で相手の体力が少しでも回復すれば次に行く所も任せようか )
( / いやいやいやいや!お気を確かに!笑
男みたいな女みたいな容姿…上手く表現出来たか不安でしたが気に入ってもらえていたら嬉しいです!メーカー様、さまさまです!
透君のも見る事の出来る機会があれば楽しみにしてます! )
( 捨てたものをわざわざ拾い上げてまで添えられた小言には「母親気取りかよ」と、自分は男だと跳ね除けられることまで織り込み済みの悪態を吐いて苛立ちごとゴミ箱に投げ。「世間話、ねえ」カウンセリングよりマシだが、精神病院の医者と患者という世間離れした人間に似合わぬ言葉をあからさまに小馬鹿にし、しばらく黙ったままキラキラと喧しいモールの風景を睨んで。平凡な会話も、会話を拒んで行く先も思い浮かばなければ徐に口を開いて「──医者を刺したのはオレじゃない。って言ったらアンタ、信じるか?」それこそ愉快な雑談をするように目を細めて相手の反応を眺め )
( / 男性の色気と女性の色気を兼ね備えたイメージの再現率がもう素晴らしくて…語彙力が無いのでアレなのですが…!!
透はせっかくなので買っていただいた服を着せて作成してみました、ご想像の参考になれば幸いです!
https://imgur.com/ZC36bD3
https://imgur.com/TfYxb3f )
こんな手のかかる子供なんてゴメンよ。
( 苛立ち悪態をつきながらも取り敢えずはゴミ箱に捨て直す所は、ほんの少しだけ可愛げがあると呼べるか。己は男だと言う主張を通さず嫌そうに眉を顰めては真っ平御免だと言うように片手閃かせ。目の前を少し早いプレゼントを買って貰い喜びはしゃぐ小さな女の子が通る。その少し後ろを両親が微笑ましそうに着いて回る様子をぼんやりと眺めていた矢先、ふいに口を開いた相手からの思わぬ問い掛けと視線が来れば僅かに目を細め「__それはアンタじゃない別の誰かがまだいるって言いてェの?それとも主人格の透がやったと?」真意を問うように真っ直ぐ見つめ返し )
( / な、なんか恥ずかしくなってきました 笑
透君こんなに早く見る事が出来るなんて…!そしてわざわざプレゼントした服まで着せて頂いて…!思ってたより大人っぽい顔立ちでした!そして整った綺麗なお顔!机に叩き付けた黒江をシバいてやりたいです…っ! )
□ 黒江の過去 □
父親、母親、妹との四人暮らし。
幼い頃から父親のDVによって家庭は滅茶苦茶。
その標的になったのが主に母親と妹で、その影響から妹は重度の男性恐怖症に。
妹が17歳、黒江23歳の時に母親が病気で他界。
父親と同じ家に住んでいては妹を守れないと二人で家を出て小さなボロアパートで生活するも、妹は兄ではあるが男である自分にも恐怖し、学校にも結局通えなくなり引きこもりに。
その年の夏、妹を安心させる為と母親代わりになるという決意から化粧をし、女言葉を使うようになる。
今では妹もすっかり回復し、結婚して子供も産み幸せな家庭を築いているが、長年の積み重ねで慣れてしまった黒江の女言葉等は現在。
ははっ、あいつに伝えとくわ。
( 女だ男だという堂々巡りを打ち切るように別の答えが返ってくると眉を寄せたままつい吹き出して。いかにも彼の地雷を踏み抜きそうな言葉を是非聞かせてやりたかった、浮かぶ笑みは上機嫌ではなくそんな悪意が理由で。「あのクソ病院にぶち込まれてからオレとあいつ以外に誰か出てきたっけか?医者なら頭使えや」目を逸らさず、わざわざ挑発するような口ぶりで別の人格の存在を否定しては「首なんざ狙った所ですぐ死んでつまんねえし。──オレは殴るほうが好きなんだよ」身も蓋もない猟奇的な発言を以って信憑性の代わりとし )
( / ありがとうございます、外見だけは良い子そうに大人びているイメージです!こちらこそ今まで以上に先生のお顔を傷つけるのが怖くなってしまったので、むしろ遠慮なくガンガンやっていただければ…!笑
そして先生の過去まで拝見できるとは…!
何か事情がおありなんだろうなとは思っていたのですが、背景を知るとよりオネエさん言葉がじんわり沁みます…。資格を取る前から既に立派なカウンセラーだったんですね
…こんなお優しい先生に担当していただけて光栄です! )
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