‥ お薬一錠　( 〆 )

随分と興味無さそうじゃない。外出しねェならそれでもありなのよ。(　 どうする？と軽く首をもたげ　 )覚悟が決まったようで何よりだわ。一本しか採らねェ予定だから、終わった後貧血になる事もないでしょうよ。(　 相手を先導するように先に部屋を出て採血室まで向かい　 )

──別にどっか行くところもねーからな。…なぁ、その外出ってなったらオレ1人で出れんの？( 欠伸をしながらゆっくり背筋を伸ばし/横目でそれとなく問いかければ )
オレは元から貧血気味なんだよ、お手柔らかに頼むぜ ( 前を歩く相手について行きながら採血室まで足を進め )ハァ─……お願い、します ( 明らかに嫌そうな顔を浮かべながら片腕出して )

行きたい場所が無くたってこの病院から出られるんなら、って皆喜ぶわよ。物好きねぇ。(　 ふむ　 )一人でなんて出られるはずねェでしょ。付き添いが一人は必ず必要よ。アタシになるか…もしくは手の空いてる他の先生ね。(　 採血室まで来れば何だかんだで用意周到な相手の腕にゴムを巻き付け　 )＿＿＿、ん、おしまい。(　 細い注射針を刺して血を抜けばテキパキとその後のあれこれを終わらせ　 )もういーわよ。部屋で問診する？それとも此処で終わらせる？(　 ちら　 )

ま、確かに息抜きにはなるか──暑いの苦手だけど ( 舌出し )あ─…そりゃそうだよな。付き添い次第で行くか行かねーか決めるか ( 手際よく採血を始める相手と自分の片腕を交互に見てもう片方の手で口元を抑えれば )……きもちわりぃー、吐きそ ( はは )１回部屋戻ろーぜ ( ゆっくり椅子から立ち上がると壁伝いにドアまで歩いて )

涼しい所に行きゃあいいのよ。＿＿患者の要望も少しは通るからね。誰がいいか一応聞いといてやるわ。(　 胸ポケットからペン抜き取り　 )だったら少し休みな。話はそれからでいいわよ。(　 横に並び立ち相手の片腕を掴み支え　 )ったく、先が思いやられるわね。(　 やれやれ　 )

涼しい所──…他の奴はやっぱ家に帰りたい、とか言うのか…？( 視界が狭くなる中朦朧と考えを巡らすも結論が出ず、ふとした疑問が口から出てしまい )誰がいいかって言われてもな…パッと名前出てこねーしアンタでいいんじゃねーの？ダメ？( 隣に体温を感じると目線だけ移して相手の顔を覗き込み/そのまま自室への道をゆっくり歩き始めて )

そ。映画館とかショッピングモールとか…冷房が阿呆みたく効いてる所よ。＿まぁ、そういう人が多いかもしれないわね。それも人それぞれ。帰りてェ場所に行きゃあいいの。(　 クーラーの効いてそうな所を適当にあげつつ後半は好きにしたらいいと　 )アタシ？そうねぇ、だったら三日後ね。その日は丁度なにも入ってねェから付き添えるわ。(　 ペンを胸ポケットにしまい　 )＿＿問診が終われば今日はフリーよ。部屋なり何処へなりでゆっくり休むといいわ。(　 部屋に到着するなりベッドへと向かわせ自身は近くのパイプ椅子へと腰を下ろし　 )

人多い所はあんま得意じゃねーんだけど、……服はちょっと欲しいな ( "お洒落なんてしても意味ねーか"と自嘲するとドア前まで何とか足を進めて )三日後か。オレその日は検診はないんだろ？じゃあその日にしよ、な？ ( いざ行くとなれば少し外出する事に浮足立ち始めて )疲れたし。早く問診も終わらせよーぜ ( うとうと )

あら、いいじゃない。折角馬鹿みたくでかいクローゼット付いてンだから溜め込むといいわ。(　 紡がれた自嘲には特別ハイもイイエも返さぬが代わりに部屋に備え付けられているクローゼットに視線向けて暗に賛同を示し　 )＿＿そうね、無いわ。昼御飯も外で食べるから何食べたいか考えておく事ね。(　 ファイルから相手の三日後何も無い事を確認し　 )..さっさと終わらせるわよ。…取り敢えず薬減らしたけど調子に変わりはない？(　 ちらり　 )

はは、持ってた服は此処に来る前に全部捨てたしな。確かに数着持っとくのも悪くねーか ( 腰掛けていたベットからゆっくり立ち上がりクローゼットのドアを開けるとあまり使われてなかったのか金属の軋む音が部屋に木霊し )食べたいもの…ん、考えとく ( 首縦に振り )特に体は問題はねーよ、この睡眠薬もよく効くしちゃんと寝れる。ただ寝過ごしちまう位よく効くけどな、オレだけ？ ( ベット脇の小瓶を手に取ると、相手に見せながら悪戯っぽく笑いかけて )

使える物は使っておかねェと勿体無いわよ。クローゼット秘密基地にしたって喜んでた子も居るくらいなんだから。(　 やってみたら？と冗談も付け加え　 )＿＿もう一段階弱い薬に替えても大丈夫そうね。(　 ふむ　 )後は…あぁ、そうだ。感情の起伏についての話をしましょうか。アタシが担当医になってから発作が起きたのを見たのは一回。でもあれくらいは軽いものだと思ってるわ、時間も短かったしね。前任にはもう少し酷い部分も見せたでしょ？＿＿次もし同じ発作が起きた時、落ち着かせるのは少し後回しにするからそれは伝えるわ。(　 足を組みファイルに書かれた字列を目で追いつつ　 )

秘密基地？はっ、そんな子供みてぇな事するかよ！ ( 鼻で笑った後"馬鹿にすんな"と皺寄せて抗議してみせ )──あんなン発作の内に入るかよ、なんたって昨日の記憶はあるんだぜオレ。前の奴の時は結局最後の方はいつも覚えてねぇし、後日"殴ったんだ、キミが"って言われるってのが毎回だった ( 目を細めながら感情を込めずに淡々と話始め、ベットに腰掛けたまま天井を見つめて )

大人も子供も関係ねェのよ。此処では自分のやりたい事をすりゃあいいの。(　 その抗議をあっさりと流し　 )＿＿だとしたら相当軽かったのね。自分自身で認識してる発作が起きる原因、思い付くものはある？…それと、最近泣いたのはいつかしら。(　 視線ファイルに落としたまま淡々と質問を投げかけていき　 )

──したい事か、まぁ考えとくわ ( へら )
あ─…自分で原因分かれば楽なんだけどな、それがさっぱり分かんねー。は？泣いた事？ん……覚えてない、かな( 自嘲気味に笑うと首を横に何度か振って/口元に手を当て考えを巡らせるも記憶に無い様でボソボソと呟き )

そ。まぁ特別珍しい事でもないしわからなくたって問題は無いわ。＿＿今はね。(　 ファイルから視線外し相手に向けて　 )泣きてェ、って思う事は？涙が出るかどうかは別としてよ。(　 僅かに目を細め　 )

□ 都内のマンションの10階 ／ 2LDK
家具等は少なく全体的にシンプルなモノトーンで纏められている。


部屋の一つは白のシーツに黒の枕と布団付きのキングサイズのベッドと小さな黒い丸型ローテーブルが置かれている寝室。
もう一つは机と椅子と大量の本が並ぶ大きな本棚が置かれた仕事場として使っている書斎。

基本的に料理はしない為にキッチンは綺麗なまま。お風呂場と三面鏡の洗面台がある洗面所はやたらと広い。

リビングには大きなテレビ、黒のテーブル、白と灰色のクッションが一つずつ置かれた黒のソファー、背の高い観葉植物だけが置かれている。人が住んでる感は限りなく０に近い。



（ /この先黒江の家を訪れるイベントもあると思うので勝手ながら大まかな部屋の感じをのせさせてもらいました！失礼しますっ！ ）

泣きてーって思う時──、毎夜寝る時は何故か泣きたくなるな ( 珍しく眉尻を下げながら困った様に笑うと右手で自分の頭をくしゃくしゃ描きながら目元隠して )で、他にも聞きたいことはあんのか？( 相手が持ってるファイルを覗き込もうとゆっくり立ち上がりファイルに顔を近づけ )




( /黒江先生の家の件ありがとうございます！部屋の感じ把握致しました！参考にさせて頂きますー！ )

涙は出る？(　 書類からちらりと視線向け　 )＿＿ねェわよ。眠そうだし昼寝でもしたらいいわ。(　 さり気ない動作で相手の視界にファイルの内容が映らないように傾け　 )アンタみたいなタイプにはなかなか出来る事じゃねェかもしれないけど、感情の波に飲まれそうになった時にはアタシでも誰でもいいから呼びな。それが今アンタに必要な事の一つよ。(　 それだけ言えば立ち上がり　 )

（ /是非是非です！また、黒江のこんな事が知りたい等ありましたら遠慮なくです！簡単に纏めますのでー！）

涙は出ねぇ、ホント最近涙が出たことはねーよ ( きっぱりと言い放つとベットに向き直りそのままダイブして )ん、もう無いなら有難く昼寝するわ。あ──…それについては難しいかもな。誰かを呼ぶなんて考えた事ねーし、今後呼ぶ気なんてのも更々ない ( 枕に顔を押し付けたまま数秒黙り込むといきなりくるっと仰向けになり、少し低めの声色で牽制とも取れる言葉をつらつら並べて )