恐竜博士 2018-08-22 19:01:10 |
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まあそれはね、一緒にいる人がご機嫌な方が空気も良くなるし(同じく強ち間違ってない問い掛けに首を縦に動かし、相手が運転に集中しているのを良い事に心なしか普段より表情の柔らかい横顔を眺め)
それもそうだな(比較的口喧嘩の絶えない相性故にこうして穏やかに過ごすこと自体不思議な感じもしていて、そのまま暫く車を走らせると遠くの空が赤く日が降りるのを知らせる中、何かを感じたのか急ブレーキを踏むように突然止めてしまい)
(特に何を話すでなく車に揺られていた最中の急ブレーキに身体が大きく前後に動き、突然の出来事に状況が把握できず相手の顔を覗き見て)どうしたの、何か見つけた?
悪い……いや、ちょっと(急ブレーキを掛けたことを謝りつつもエンジンを停めると車から降りて、近くにあった恐竜の足跡に近づくと片膝をついてその形を確認するようにし)この足跡は、ラプトルの……まだ新しい…。
大丈夫、ちょっと驚いただけ(何が起きたか分からないが続いて車を降り視線を辿って足跡を見つけ、前方に向かって真っ直ぐ伸びるそれを数歩移動し観察して)まだまだ続いてそうね、追い掛けなくちゃ
あぁ、追い掛けるぞ!(先程の爪痕と足跡を思えば俄然期待が高まるのか、珍しく興奮気味に頷くと急いで車に戻ってクレアが乗ってからハンドルを握り)
何処かへ誘導してるみたいに見えるわね(野性動物の習性に詳しくないがハッキリした足跡を残すものなのだろうか、彼女程の知性があればわざと残す事もありそうだとか期待に満ちた考えが頭を駆け巡り高揚する気持ちを抑えられずにシートベルトを握り締め)
ブルーの見つけた家だったりして、俺達を新居に招待してくれるのか(ブルーに会えるかもしれないという可能性が気持ちを高鳴らせているのか、冗談を口にしつつ足跡を見失わないように車を走らせては足跡は森に続いていて)
(/すみません、遅くなりました…!)
新居のお祝いに手土産が必要?(地図を片手に見える限りの情報を書き込み、ブルーが大好きでご機嫌な調教師の冗談に乗っかり彼女の喜ぶ物は何か考えたりして)
(お待ちしてました!)
彼女の好物なら用意はしてある(いつ会っても大丈夫なようにと常に好物のネズミは用意してあり、胸が確かに高鳴り興奮気味にハンドルを握る手に力を込めていると森の入口で車を停めて)足跡はあの中に続いているようだし、此処から先は歩きだ……。
用意周到ね、これだけ考えて貰ってたら彼女も幸せ者だわ(先の見通せない森を前に停止した車から降り、ブルーが居るかもしれない期待に加え何が居てもおかしくない雰囲気に森へ侵入する手前で足を止め)…慎重に行かないとね。
……そうかもな(少しでも喜べばとブルーのコトを考えていると一度黙ったが、ライフルを肩に掛けると相手の言葉に頷いてから前を歩くように歩き出し、足跡を追うように少し雨後なのかぬかるんだ道を歩き)足下、気をつけろよクレア。
(ヒールを止めブーツに履き替えても足を取られて歩きにくく、ぬかるみを避けた拍子に剥き出しになった木の根っこに躓き幹に手をついて何とかバランスを保ち)大丈夫、気を付けるわ
(数歩後ろで歩きにくそうな彼女に気付くと足を止めて、元々慣れている自分とは違ってやはり大変だろうと思えば片手を差し出し)ほら、手を貸せ。
(そんなに物音を立てなかったつもりだが前を気付かれてしまい、手を借りれるのは有難いが転げそうになった恥ずかしさから意地を張ってしまい差し出された助けは無視して相手より数歩前にずかずか進んで振り返り)平気、一人で歩ける
(差し出した手はあっさりと流されて先に歩く彼女の姿を見て、以前も似たような場面があったと思えば肩を竦めてから自分も後を追うように歩いては足跡を追い掛けていたが、途中で途絶えてしまい)……此処まで来たのに、どこかにまだあるハズだ。
急に途切れるなんて、この先は飛んで行ったとでも?(住みかとか何処かしらの先まで繋がっていると思われた足跡が停止した場所で足を止め、何らかの意味があって消したのか周囲を見回せど足跡らしき形は見当たらず双眼鏡を取り出し覗いても結果は同じで)
ブルー…ラプトルのジャンプ力なら可能ではあるな(辺りを見るも同じく足跡は見つからず、ぬかるんだ地面のせいかと苛立ちを隠せずに舌打ちをしたところで少し離れた場所に足跡を見つけ、すぐに近づくもそれは今まで追い掛けてきた足跡とは違い少し小さくて、背に担いでいたライフルを手に持つと林の中を進み始め)クレア、あそこに……、どうやらブルーの新居案内では無かったみたいだ。とりあえず、行ってみよう。
何であれ恐竜がいるなら確めないと、私達の使命だわ(相手に比べ恐竜の知識が少なく足跡の違いはピンと来ないが残念ながらブルーではなかったらしい。ぬかるみに足を取られないよう少しでも乾いてそうな地面を探し相手に続き、ふと背後で物音がした気がして振り返り確かめ)
あぁ…そうだな(落ち込む気持ちを抑えて意識を足跡に集中していると聞こえてきた微かな音にライフルの先を構えるように向け、がさがさと茂みを分けた先には後頭部が丸く鋼鉄のように硬いと言われるパキケファロサウルスが酷く弱っているのか倒れ込んだまま動かずにいて。ミルズ邸の檻から出る時に手伝ってくれた個体かと考えつつも慎重に近づくと後ろ足辺りに銃弾の痕を見つけて)怪我をして酷く弱っている…、こんな場所に居たら他の肉食恐竜に喰われるか、変な人間に捕まるのが目に見えている。
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