名無しさん 2017-02-11 21:42:25 |
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俺を用心棒として雇うんだ。いい考えだろ?
(看病のため泊めて貰った部屋はその様子から普段人が使っている気配はなく、色々な所を転々と遊び歩く身として宿つき住み込みの用心棒ほど魅力的な物はなく自信満々に提案し
(その言葉に耳を疑った父はまさか娘目的じゃないかと疑い「あー・・気持ちは嬉しいけど、用心棒を雇うお金なんかないし、それに・・」眉を下げ言葉を濁し
金は自分で稼げるから必要ないが、リシュリーには俺が必要だと思うが?
(一度は断られると予想済みで思った通りの返答に片眉を上げ肩を竦めて笑い、更に踏み込んで話を持ち掛けリシュリーに同意を求めてウィンクを飛ばし
・・・どうする?
(ジョシュのウィンクに困惑し、父に目線を向けて難しい顔をこちらに向けチラリとジョシュの方を見てから勝手にしろとだけ言って「どういう事?」店に戻る父の背中に問いかけ
今のは了承の意味だろ
(満足げに口角を上げニヤリとした表情を浮かべ「用心棒じゃなくて恋人ならもっと嬉しいんだけど」なんて調子に乗った発言と共に、リシュリーの隣に並び腰に手を回して
ウソ・・
(相手にそう言われると締まりきった扉とジョシュの方を交互に見て、力が抜けたように肩を落とせば腰に回った手に驚き掌をつねり「そういう冗談やめてくれる?」手をどけて自分も店に戻り
いてっ、ちょっと待てって
(戻る相手の華奢な腕を握り強引に引き留め冗談で言ってるように見えるか?」痛くしないよう注意しつつ力を込めて引き寄せ顎に手を掛け自分の方を見させて
ちょっと、なに・・っ
(急に腕を掴まれ後ろに倒れそうになるのを左足で留まり、引き寄せられた体に向けられた顔を見て「じ・・冗談よね・・?」怖々に今一度確認し
…本気だけど
(部屋で二人きりのシチュエーションを思い描いていたが、もうどうとでもなれも半ば自棄っぱちで声のトーンを低くし顎に手を掛けたままゆっくりと顔を近付けて
や・・・やめてっ
(あまりにも突然の出来事に頭が混乱しどうしたらいいか分からず、うろたえていたがざわざわと再び周りからの視線に目がいきドンッとジョシュの体を押し「された事なのに・・」小声で呟いては再び店に戻り
ファーストキスか、そりゃいいな
(初めての口づけは自分が貰うと根拠のない自信で決め付け、用心棒になる宣言をしたからには堂々と店に入れる訳で定位置に腰掛けて
裏で仕事するよ、何かあったら呼んで
(あたかも平然を装い、相手のいる表に居てもたってもいれず足早に裏に行ってはしゃがみ顔を覆いこれからどういう顔向けたらいいか分からずい、今は仕事に集中しようと頬を叩き
訳あって酒も煙草も今はお休み中
(客に混じり座るが普段と異なり酒も煙草もなく、ただの水を飲み何とも不味そうな苦虫噛み潰した表情して特に面白くもなく席を立ちこっそり裏へ回り少し離れた場所からリシュリーを見つめ
(注文が入れば表に出ての繰り返し、客席に視線を向けるとそこにはジョシュの姿は見えず帰ったのかな?と思い、それならいいかと安心して「店の片付けは私がやるから父さんは先に帰ってて」先に言っておき
俺も片付け手伝うぜ
(テーブル席で寝入る客を叩き起こし他にも帰っていく客達を見送り、彼女の父が帰る姿も見えれば二人きりになれるチャンスだとばかりに声を掛け
いいよ、一人で出来るから・・それよりお風呂にでもはいってきたら?
(食器を洗い終わり、食堂に出ては帰ったはずのジョシュが目の前にいて手伝うと言われるがこれぐらいなら大丈夫といい。当分入ってないだろうと思われる体に指差し
…悪い、もしかして臭かった?
(指摘されシャツの襟を引っ張り恐る恐る嗅げば汗臭く顔をしかめ、手伝いは不要だと言われたし久しぶりに汚れを落とすのはいいが「風呂借りていい?」自分から提案した住み込みの件を了承して貰えたのかという点も含めて尋ね
タバコと汗の臭いが
(真顔で何回も頷き、手馴れた様子で椅子を机の上にあげ「店の上にあるから、ちょっと待ってて」椅子をあげ終えたらに店の奥にある階段を登り湯船にお湯を貯め
そんなにか…
(にがっくりと肩を落としその状態で何度か密着したと思えば申し訳なく頭を抑えて溜め息つくが相手の言葉にハッと顔を上げ「なぁ、そろそろ煙草も酒もいいだろ?」小声で顔色を伺い
当たり前よ・・
(お湯を張り終え一回に戻ってくれば、取っておいたお酒とタバコをそろそろ返して欲しいと言われ「そうね、そろそろ大丈夫かしら」傷口も塞がり熱もないと
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