‡２人の行方‡ …nl…(非募集)

『おい、坂下。坂下の番だぞ？』
(ボーッとして順番が回ってきたのを気付かない相手に生徒の目が集まり先生が声を掛けその場を離れた席から見ていた己は「なにやってんだ、アイツ。」とクスリと笑い)

(此方も本体ドロンします)

あ…はい…あ、えっと。
（ふいに名前を呼ばれ顔を上げ、キョロキョロとしクラス中の視線を集めてる状況に、顔を真っ赤にしながら、おどおどしながら立ち上がり、「坂下 莉那…です。よろしくお願いします…」とやっと状況を把握するが、何も内容を考えていなかった為簡単な挨拶をし座り顔を下げて）

淡白な自己紹介だこと…
(おどおどしながら自己紹介をして赤面し顔を下げて椅子に座る相手を見れば頬杖をつきながら離れた席から上記を呟き。
その後最後己の番が回ってくれば「えーと、渡貫郁人です。クラスの皆と仲良くやっていきたいと思ってます。あ、あと、俺勉強が苦手なんで優しい女の子ぜひ勉強教えてください。とまぁ宜しく」と机に手をつき爽やかな笑みを振り撒きながら回りの生徒(主に女子)を見ながら自己紹介をして)

いいな…あんな風に話せたら…
（相手の爽やかな笑顔に頬を緩ませジーと見つめながら独り言をポツリと呟くと、無意識に相手を見つめている自身に気付き、ハッとし “そんな事ない…”とブンブンと一人何かを振り払うように顔を左右に振り）

ん？
(視線を感じたのか相手に目線を向けて『よし、みんなの自己紹介終わったな』と先生の言葉と共にチャイムが鳴れば『みんな仲良くな？次の授業に遅れないように休憩とれよ』と一言言葉をかけて先生が教室を出てクラスの皆がザワザワ動き始めて)

…うわっ!?
（此方に気付き向けられた目線に素早く逸らし、チャイムと先生の言葉の後、ざわざわと動き出す教室の中自身はすぐに次の授業の用意を済ませると、席を立ち上がり）

はぁっ？
(素早く目を逸らす相手に眉を潜めるが仲間達が寄ってきて雑談をしはじめて「俺、あの子弄ぼうかな。今までと違うタイプだから面白そう」と仲間にボソリと告げ席を立つ相手を見て)

はぁー、ビックリした…
（突然目が合った為に逸らしてしまったが、よく考えると、逸らしたことの方が不自然だったかな…と思いながらトイレの鏡に映った自身を見つめ呟き「平常心、平常心…」と落ち着かすと教室に戻り）

あ、
(先程目を逸らした相手が教室に戻ってくればスタスタと相手に近付き肩に手を置き耳元で「俺、決めたから…。」と意味深な言葉を言い残し次の授業の教室へ向かい)

え…
（教室に戻れば、真っ先に自身に近寄って来た相手が 肩に手を起き何やら意味深な言葉に小さく疑問符をつけ首を傾げ「何を…？」問い掛けるも既に教室の移動をし始めた為、自身もとりあえず移動をし）

あー、俺っすか？ちょっと待ってくださいねー。
(相手が問い掛けてきたことは気付かず次の授業が始まり己が問題の答えを答えよと先生に言われれば隣の席の女の子に答えを教えて貰えば「分かりました、先生」と答えを告げ何処が隣の席の女の子と仲良さそうに話して)

さっきの何が言いたかったんだろ…
（未だに先ほど言われた事が気になり、問題に答える様子の相手を見ながら考えるも、さっぱりわからず、とりあえず、授業を受けるかーと思い。先生が自身を指名し「あ、はい……です。」あっさりと答えを述べれば、暇そうにノートに落書きをし始め）

へぇ、頭良いんだな。
(あっさりと答える席の離れた相手を横目で見てはボソリと上記を呟き。授業の終わるチャイムが鳴れば『じゃあ今日はここまで。ちゃんと復習しておくように』と先生が去れば「あと体育の授業だけだな」と仲間と話ながら自教室に戻ろうとし)

あー、やだ…体育…
（運動が苦手なのか、授業を終えると憂鬱そうに片付けながら呟き、教室に戻ろうとすれば、クラスにいる幼馴染みの男子が、ノートを写させてくれと駆け寄って来て、「またー？ちゃんと書きなよー!!」と笑いながらその男子の肩を叩き）

へぇ…。
(背後から男子と相手の声が聞こえてくれば振り返りじっと立ち止まり見ては「まぁ俺には関係ないしな。」と呟き仲間達に『郁人行くぞー。』と声を掛けられ体育館に向かい)

後で返してね…
（幼馴染みにノートを貸すと、ふと此方を見ている相手に気付くも、たまたまだろうと、気にしないことにし、急いで体育館に向かい、着くとヤル気無さげにみんなの後ろに隠れる様に並び）

…キュッキュ
(体育の授業が始まれば種目はバスケ。授業最後の30分間を男子、女子別れて15分ずつバスケの試合。先に男子の試合があり運動が得意な己は相手からボールを奪いゴールに向けてシュートを決めては生き生きした表情で女子にむけてガッツポーズを決めたりして)

すごい…運動得意なんだ…
（ゴールを決め、女子に満面の笑みを振り撒く相手を見ながらそう呟くも “やっぱり、チャラいってのは本当なんだ…”と内心思い、女子の番になり、運動の苦手な自身はゴールを決めるどころか、足を捻り、怪我をする始末「最悪…」と朝から散々な一日にはぁーと深いため息を着き、保健室に向かおうとし）

『郁人やっぱすげぇな、渡貫くんスゴーい』
(15分経ち女子と入れ替わるとき仲間や女子から黄色い声援を受ければニィと爽やかに微笑み対応して。女子が始まれば足を捻った相手を見てはあっと立ち上がり保健室に向かおうとする後を追いかけて「おい、大丈夫か？」と声掛け)

あ、うん。大丈夫…慣れてるから。
（運動音痴の自身は怪我をするなんて、日常茶飯事で追い掛けて来た相手にそう述べると眉下げ、ヘラと笑い「女子の試合見ないの…？」と何故追い掛けて来たのか分からぬまま問い掛け、捻った足を庇う様に歩き 保健室に…)