グロリオサ 2019-05-28 07:30:30 ID:4661082a2 |
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>人魚姫
『ありがとう!』
赤ずきんはにっこり微笑む。
>人魚姫
「……無理に、とは言わんぞ?」
差し出した手が握られると、苦笑を浮かべる。
《そうだゼ?決めんのはアンタだからナ。
俺でも主でもねェ》
レッド・クイーンは口を閉ざすこともなく
喋り続けている。
元【赤の女王】お喋り好きで陽気な性格である
彼女を彷彿とさせる。
>人魚姫
私は綺麗などではありません。(相手の様子にクスリと笑みを雫し「私はエレナ・シンディールです。」と自己紹介をして深々と頭を下げ)
>赤ずきん
こんにちは…僕はヘンゼル、よろしく
(元気に名乗り頭を下げる少女とは対照に、こちらは静かに名乗り小さく頭を下げ。綺麗に磨かれて少女の姿を映すナイフはゆっくりと降ろし)
>マリナー
ああ、その…ごめんなさい、女の子じゃなくて…
(やれやれと残念がる彼を見ればわたわたと手を振り、申し訳なさそうに俯いて。彼は女性を求めて歌っていたらしい。しかしその歌声は女性だけではなく男でも綺麗だと思うだろう。現に自分がそう感じたのだから)
>ヘンゼル
『ねー、ヘンゼルおにーちゃん!
いっしょにパンドラおねーちゃんをとめようよ!
アリスおねーちゃんはつよいけど、
アリスおねーちゃんだけだとふあんなんだ!』
>ALL
「…人は…集まったな。さて、どうするか…」
わいわいがやがやとした雑踏でアリスは
腕を組み、暫し考え込む。
綺麗な眉間に皺が寄り、切れ長の瞳が
いつも以上に吊り上がる。
《そりゃァ…パンドラを殺るしかねぇだロ。
アイツが全ての元凶なんだからヨ》
太刀の言葉にアリスは耳も傾けない。
「…本当に、【災厄の乙女】パンドラが
この悪夢の元凶なのか…?」
彼女の微かな呟きを聞いたのは、
そのお喋りな太刀と彼女自身しか居なかった。
>ピノキオ
「…そうか…」
《主、何か乗り気じゃねェなァ。
何か気がかりでもあんのかァ?》
アリスはお喋りではあるが良き助言者である
太刀レッド・クイーンの言葉を、無視した。
「…黙れ…考え事をしているだけだ」
《…そうかヨ》
太刀はそれっきり黙り込んでしまった。
>ALL
「…レッド・クイーン」
《んァ?何だヨ》
「…【本当の姿】を解放しろ」
彼女の一言で全てを察したのか、
レッド・クイーンは
《…おうヨ》
と答え、鞘ごとアリスの腰から落ちる。
周りを赤い光が包み、その中にいたのは…
《ふふ、久しぶりに解放するわね》
目の覚めるような赤髪に、切れ長の赤い瞳。
赤い口紅を引いた美貌に、派手な赤いドレス。
手には鎖鎌が握られた美女が、そこにいた。
《あら…パンドラちゃんの使い魔がいるのね》
その美貌に皺を寄せ、【赤の女王】は呟く。
「…ああ…気配的に、かぐや姫本人だろう」
(【災厄の乙女】パンドラは彼女たち以外の
物語の人物を使い魔としています。
(例)【赤ずきん】の狼、おばあちゃん
【アリス】の姉、トランプ兵
【人魚姫】の王子、意地悪な魔女
【白雪姫】の王子、魔女など。
例外で、〔覚えられている〕物語の
主人公たちは使い魔とされています。
倒すと基本はパンドラの束縛から逃れて
そのまま消滅しますが、稀に恩義を感じて
仲間になってくれることがあります)
>アリス
使い魔が来るのか、ちょっと人形を彫ろうかな。(腰からノミを取り出し、直径20センチ程の石を手にすると慣れた手つきで彫り出して)
>アリス
遂に来るのですね。私も用意しましょう…。(そう言うと能力を発動しワンピースに輝きが宿り)
そんなもの、蹴り飛ばせば良いだけだ。(ほんの少し笑みを浮かべ敵の襲来を待ち構え)
>ALL
「…来るぞッ!」
彼女が叫ぶや否や、彼女に勝るとも劣らない
絶叫がその場に響き渡る。
【…あ、ァ…コロ…ス…ゼ、ンブ…】
ゆらゆらと、黒い霧を漂わせる影がやけに、
怠慢な足取りで歩んでくる。
十二単を纏い、扇子を持ち、長い黒髪を
引きずってくる美女はまさに、
【かぐや姫】その人だった。
【…ユル…サ…ナイ…パンドラサマ…
アダ、ナスモノ…コロ…ス】
「レッド・クイーン!」
《…ふふ。【スカーレット・タイフーン】!》
【赤の女王】は手にした鎖鎌を振るう。
鎖がイキモノじみた動きで、【かぐや姫】に
絡みつく。
【コ…ンナ…モノ…ッ!】
だが【かぐや姫】はいとも容易くそれを
引きちぎって、こちらへと進んでくる。
「…チッ!
~奇妙なお茶会~【マッド・パーティ】!
マッドハッター、チェシャ猫!力を貸せ!」
彼女の呼び声に応え、チェシャ猫と
マッドハッターが姿を現す。
〔おや、お困りかね?アリス〕
〔仕方あるまい…力を貸そう〕
チェシャ猫はニヤニヤと笑いながら。
マッドハッターはため息をつきながら。
狂った【かぐや姫】へと向かって行く。
>アリス
私が先制する!(ただそれだけ伝えると常人とはかけ離れた加速でかぐや姫へと向かって行き、そのスピードを利用した蹴りを繰り出し)
>ALL
【…ジャマ…スル…ナ…ァァァ!】
【かぐや姫】はその長い黒髪を振り乱し、
ひたすらに絶叫する。
シンデレラの蹴りを辛うじて扇子で
受け止めるが、扇子からは嫌な音が鳴る。
「…隙だらけだ」
アリスはエレナに一瞬微笑み、
太刀の姿に戻っていたレッド・クイーンで
【かぐや姫】を斬った。
【…ヴ…アァ…っ!…う、ぅ…。
…はっ!私は、なにを…?】
【かぐや姫】の身体からは真っ黒な霧が抜け、
彼女はその場にへたりこんだ。
しばらくすると彼女は目を覚まし、
きょろきょろと辺りを見回す。
「…戻ったようだな」
【あ、あら!私は何てことを…
申し訳ありません!
お詫びに、と言ってはなんですが…私も、
貴女方の仲間に加えてはいただけない
でしょうか?】
「…さて、どうするか…」
>アリス
私は別にどちらでも良い。もし仲間になったとしても使えなければ捨てるのみだろうな。(まだ能力が終了していないようでそう言い放ち壁に寄り掛かり目を瞑り)
>ALL
【あ、あのう…私、他に操られている人の
居場所を知ってるんです。
操られているのは、【ジャックと豆の木】の
【ジャック】さんです…】
かぐや姫は、おずおずと言う。
「…ふむ。他の奴らの居場所を知っているのは
頼もしいな。…お前、名前は?」
【わ、私は…〔覚えられている〕かぐや姫の
かぐやですわ】
>アリス
ふぅ…。あっ、かぐや様ですね。先程は申し訳ありませんでした!(能力を発動した時の性格で酷い事を言ってしまったと思い一生懸命謝り)
>エレナ
【いいえ。私こそ、申し訳ございませんわ。
操られている間に、随分と酷いことを…】
かぐやは首を横に振り、深々と頭を下げる。
>かぐや姫
いえ、貴女は何も悪くありません。悪いのは貴女を操ったパンドラが悪いのです。(操られたかぐや姫を見て更にパンドラへの怒りが増してきたのか少し眉を潜めながらそう言い)
「…グレーテル、だと?あの知的な少女が?」
【え、ええ…私の記憶が間違っていなければ、
確か】
アリスはその言葉を聞くなり、苦々しげに
顔を歪める。
「…あの少女まで、囚われてしまったのか。
パンドラの見せる、思い出される幻想に」
アリスは太刀をひとつ叩く。
《…なァんだヨ、アリス》
「…【ハートのジャック】を呼べ、
聞きたいことがある」
《おうヨ。繋いでやッから、
ちょッとだけ待ッとけヨ》
暫く太刀が黙り込み、そして張りのある
若々しい青年の声が聞こえてくる。
《…はい、【ハートのジャック】です。
アリスさんですか?》
「…ああ。聞きたいことがある。グレーテルは、
パンドラに囚われているのか?」
《そこは、僕からは何とも言えませんね。
ですが…彼女がマトモでないのは確かです》
「…そうか、つまらない事を聞いたな。
ありがとう」
《いえ》
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