グロリオサ 2019-05-28 07:30:30 ID:4661082a2 |
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「…グレーテル、だと?あの知的な少女が?」
【え、ええ…私の記憶が間違っていなければ、
確か】
アリスはその言葉を聞くなり、苦々しげに
顔を歪める。
「…あの少女まで、囚われてしまったのか。
パンドラの見せる、思い出される幻想に」
アリスは太刀をひとつ叩く。
《…なァんだヨ、アリス》
「…【ハートのジャック】を呼べ、
聞きたいことがある」
《おうヨ。繋いでやッから、
ちょッとだけ待ッとけヨ》
暫く太刀が黙り込み、そして張りのある
若々しい青年の声が聞こえてくる。
《…はい、【ハートのジャック】です。
アリスさんですか?》
「…ああ。聞きたいことがある。グレーテルは、
パンドラに囚われているのか?」
《そこは、僕からは何とも言えませんね。
ですが…彼女がマトモでないのは確かです》
「…そうか、つまらない事を聞いたな。
ありがとう」
《いえ》
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