To My Beloved　【非募集】

もっとお互い気分が盛り上がってからじゃないと…貴方が飽きてしまうじゃない。こうして触れ合う事になるなんてね
(目も唇も半開き、計算ずくめの表情で色香を放ち此方に惹きつけ続ける位は朝飯前。可愛い狡さが堪らない、二人共凍てつく寒さの中から誕生したからなのか身に覚えがあるような香りがする。手を見つめ最早敵同士ではなくなり。「ある、私が持っているから。…気障なのは噂通りねバーンズ軍曹」想定外のお礼に一瞬目を丸く、見れば見る程独特の整った顔立ちに色気を感じ。リビングに移動した後は簡単な調理を開始)

お互いをもっと知る必要もあるか、俺の記憶はないけど君の事を教えて欲しいんだ。こう出来て嬉しいと同時に自分が許せない… 。
(跳び跳ねた心臓が速く動き暫くは落ち着かないであろう状態、美しきスパイの虜がまた一人此処に。彼女の事を知るには傷付けた過去も受け止めねば、銃弾が貫通した箇所であろう脇腹を撫でる表情は険しく唇を噛み締め。脱力したにへっと笑顔で「今返せる物がなくてね。じゃあ失礼してサッパリさせて貰う」頭から湯を浴びようとも身体の芯が凍てついた寒さを忘れなかったのは既に昔の話、温かい全身を丁寧に洗い汗臭さを消し去り)

特に楽しくもないけどゆっくり教えてあげる。力を抜いて、貴方に許しを
(バナー博士には打ち明けた秘密を彼にも伝えるべきなのだろうか。去った人よりも今此処にいる人だけを考えていたい、淡い色の瞳を覗き込み。撃たれた跡以上に罪の意識は重すぎる、肩を撫で全世界の代わりに過去を受け入れ。「その笑顔を貰ったからもう要らないわよ」スティーブしか知らなかったチャーミングな表情を頂いたからにはお腹を満たす料理も工夫せねば。新鮮な野菜にキスして調理開始)

辛い話はしなくても良い、一方的に君を知りたいっていう俺の我が儘だから。… 俺を許してくれるのか？
(俺の過去は知らないけど君の話を聞かせて、では失礼すぎるだろうか。傷付けてしまった彼女からの許しの言葉は罪悪感が支配する心の氷を溶かすよう、肩に額をつけ涙が出そうになるのを堪え。姿が見えなくなった僅かな時間でも胸が寂しさにざわつき、急ぎ洗い終え貸して貰った衣服に袖を通し。幾分も良くなった顔色にて得意の笑顔を披露「お待たせ、生き返った気分だよ」台所にひょっこり登場し)

貴方の事だけ調べておいて自分は秘密じゃ不公平よ。ええ、今此処で
(完全に満たされた過去を持つヒーローは居ない、それらを越えて地球の為戦うと決断した。同等の立場であるには弱点も見せるべき。泣いてもよい、涙が癒してくれる。一言のみ残し背中を撫で。暗殺者として恐れられた人物だったのを忘れてしまいそうな柔和な笑顔にドキリ「思った通りの綺麗な顔ね。座ってて、まともな食生活を送っていなかったでしょ」思わずにやついてしまうのを隠さず腰でポンと押し返し)

遅くなってごめん、お待たせ。

少しずつだが記憶が戻ってきてる気がする、自分の口で伝えなきゃ俺もちょっと不公平。… ありがとう、君に会えた事に本当に感謝するよ。
(任務の資料でも博物館の展示でもなく、いつか自分の口から彼女に語りかけたい。背中を撫でる手の優しさも加わり、握りしめた拳にポタリまたポタリと雫が落ち。座って待つのも申し訳ないがどうするか「綺麗な人に言われると照れるよ、髭を剃ってもらって良かった」にやつくのは此方も同じで、何十年ぶりかに素肌を晒したフェイスラインを擦り)

私生活優先は暗黙の了解。気にしないで。

またノートに書いても良いし思い出しただけ話してくれても嬉しい。他人事には思えなかったから。運命の人をやっと見つけた気分
(戦時中当時の彼を現在の彼を通して見ていけるのならばと小さく頷き。泣いている事には触れずじいと立ち動かず。ウィンターソルジャーを追った経験があるからとは違う偶然とは考え難い展開こそ本来のルートだったのではないか、この感触さえ何処かで感じたようだ。「博物館の展示より本人の方がずっと私好み」数品出来上がった料理に温かい飲み物をプラスしてテーブルへと運び)

ありがとな、綺麗で優しくて君は完璧すぎるよ。これは流して良いぞ。

ナターシャ、君の名前はもうノートに書いておいた。忘れる心配はないが綺麗な名前だから。悲しい過去を持つ者同士、運命の人… やっと会えたんだな。
(ヒドラに記憶を消されても問題ないように書き出したノートをパラパラ、心惹かれる女性のフルネームを綴ったページを示し。泣いた事は人生で初めてかもしれない、瞬きの回数だけ溢れる雫が落ち着くまで身動き取れず手を重ね。「黒い戦闘服を着ている時より今の方が俺好み。待った、運ぶの手伝うよ」慌てて台所へ駆け寄り美味しそうな匂いを発する料理を並べて食事の用意は完了)

もう？素直に嬉しい、ありがとうジェームズ。遠回りして今目の前に…貴方が居る事に心から感謝してる
(確かに書き込まれた文字は未だ不安定で、それが尚更涙を誘い数度瞬き一筋零れ落ち。本当に愛するとはこれから知っていこう。重なった手に更に手を重ね囁き。お手伝いをしてくれるとは理想的な男性では「気を付けて、ありがとう。顔色がまだ悪いからしっかり食べてね」目の前に腰掛け先に手をつけるようアイコンタクトを送り)

忘れはしないが、もしもの事があったら困るから。俺、君に心から惚れてるのかもしれない。
(白美しい肌に落ちる涙を指で拭い、心の底からの感謝の他に感じる熱い想いを口に。手から伝わる温もりは確かに彼女が此処に居る事を教えてくれる、漸く止まった涙を手の甲で乱暴に拭き。両手を合わせて頂きます「こんなに旨そうな飯を用意してくれたんだ、食べない方が無理だぜ。ありがとう」久し振りに食べる手作り料理はどれも美味しくガツガツ頬張り)

もしもの時に貴方の目の届かない場所で消えたりしない。貴方を私の知らない間に失わせもしない。仮定じゃなくて確定して。そうすれば私も同じだと素直に言えるから
(二人は如何なる時も一つ。運命が漸く結び付けた繋がりを消せるのは死のみ。優しい手に下手な笑顔を滲ませ愛へと続く階段を昇り続け。擦ると浮腫むのは目に見えているしハンサムが勿体ない、さりげなくハンカチを差し出し。「いっぱい食べる男性って素敵。まるで新婚生活みたい」ユーモアではなくいつか不可能だった普通の幸せが実現すれば良いのに。フレーバーティーのカップを両手で包み嬉しそうにひとりごち)

俺だって君を再び一人にさせない。確定に… ナターシャ、俺は君が好きだ。恋人の演技でなく本物の恋人になって欲しい。
(スティーブの手から落ち研究室で目覚めた時には感じなかった死への恐怖を今感じる、彼女を一人にさせたくな離れたくない。柔らかいハンカチを目元に、潤んだ瞳で格好付かなくても良い。静かな口調で真っ直ぐ見つめ。「何だよ、そんなに恥ずかしい発言は禁止。あとこれ旨い」在り来たりな幸せが痒い元暗殺者はちょこっと噎せてしまったり、紅茶を貰って呼吸を整え)

約束よ、貴方と私だけの。ええ、絶対嫌なんて言わない。だって私も貴方を愛しているのよ。ジェームズの心の中に居させて
(真っ直ぐに伸ばした髪の先が俯いた先の腕に軽く触れ。潤んだ瞳のなんと美しい事か、演技でもなんでもない本心を連れて腕を伸ばし首に絡め。噎せた瞬間に笑いが込み上げ飲もうにも飲めないから一旦ストップ「刺激が強過ぎた？ありがとう、明日はもっと腕を振るうから」お食事の間にまだ本体とマットレスが別々なままのベッドを整えようと立ち上がり食事を続けるよう目で伝え)

これから先も闘いは避けられない、でも必ず君の元へ帰る。誰かに想いを告げてさ、こんなに嬉しいのは初めてだよ。
(時計の針が動く音すら大きく聞こえる静かな空間で、ひたすらに目の前の女性を大切にしたい気持ちが溢れ揺れる毛先に指を絡め。背中に腕を回し抱き締め、女性らしい甘い香りの髪に鼻を寄せ。笑われちゃって恥ずかしい、眉毛が情けないへの字を描き「急がなくても料理は逃げないってのにな。何かするなら俺も手伝うよ、世話になりっぱなしは悪いだろ」首を傾けうーん、出会ってから一度も何もしていない。もう一度噎せないように注意を払いつつ味わう事も忘れずに残りを口に)

なるべく早く帰ってきて。寂しいから。私は想う事自体よく分からなかった。そして貴方には知らなかった愛を与え続けたい
(柔らかな髪を撫で続けると同時に感情に満ちた熱い眼差しを送り発した経験のない本心が自然と口から出て。抱き締めてくれた人の身体に腕を回しこれからも変わらぬ関係であると誓いを立て。そんな所がチャーミングでスティーブが必死に庇う理由をまた新たに一つ発見「ベッドが完成していなかったから行こうと思って。当然二人で寝る為のね」眠っている間魘される可能性もある、ストレスで睡眠障害を起こしている可能性も否めない。側に居て少しでも安らげるよう配慮するつもりであり)

今まで寂しかった分、これからはそんな思いはさせない。遊びの恋はあったけど本気なのは君が初めて、だから俺にとっても知らなかった愛。
(僅かに残る記憶では女の子と遊ぶ為に金を費やした事もある、けれど今経験する愛とは全く違う。抱き締めた感覚を忘れないよう何度も何度も頭を撫で手に記憶を刻み。彼女とならば安眠も望めるが未だ完全には洗脳の解けない身「二人は止めとこう、俺本気で手を出しちゃうかもだぜ？」急ぎ食器を下げ彼女の元へ、本心を隠す為わざと口元歪ませ曲線を描く腰に手を這わせ)

信じていられる自信がある、貴方だけは。これからは白い肌もチャーミングな口元も全て私だけのもの、必ず洗脳を解く手段を見つけるわ
(やはり彼とはいずれこうなる運命だったのだ。やがて来る過酷な戦いを今は知らなくとも一途な思いでしっかり見つめ。メタルアームのひんやりとした感触も今は気にならず必ずやヒドラの残忍な仕打ちから救う事をも約束して。精神的に不安定な今手を出すかもしれないとは口実だと見破るも、ただフラッシュバックに苦しむ姿は見過ごせず「手を出しても良い。でも私が心配しているのはそれよりも精神状態だって理解して欲しいの」這う手に生温い吐息を零しておきながらゆっくりとその仕草を阻害)

誓うよ、二度と君を傷つけないと。洗脳なしの本当の俺に早く会って貰いたいよ。
(お伽噺の王子様の如く美しい姫の手を取り甲に口付けを。肉体的にも精神的にも彼女を傷つける事なく愛し抜く、生きる目標とも言える人の頬を撫で。いつ精神のバランスが崩れるか気掛かりな内は遠ざけたかった魂胆はお見通しのよう「… 俺が眠ったらウィンターソルジャーが目覚めるかもしれない、そう思うといつも不安で眠れないんだ 」手をだらりと垂らし視線も下に声を震わせ)

その一言で全て水に流したからもう自分を責めないで。今一歩前進出来た、貴方の記憶の中の貴方とまた一つになれる
(姫君のように扱うメタルアームの王子様が酷く愛おしくて胸が痛み。撫でてくれた手をキャッチ、そのまま顔を近づけ二人最初のキスをして。スティーブが自分では行かず己を送り込んだのにはきっと彼なりの考えがあってこそ「貴方を必ず止める。もし洗脳が優ったとしても。怖くない、一晩中抱きしめていてあげる」愛が何を救えるか知るのはまだまだこれから。だとしても気持ちは揺るがず腕の中に彼をすっぽり包み込み)

全世界が俺を恐れ憎んでる、そんな中で救おうとしてくれるのは君達だけ。ロマンチックだな、何をされたって今日の事は忘れられそうにない。
(親友とその仲間の存在が己を変えてくれる、そう信じられるだけの強さが彼女にはある。口付けを受けた口が緩やかに弧を描き、今日の記憶はどんな機械を使っても消せやしないだろう。抱き締められた温もりは彼女が側に居てくれる事を実感できる「君に会えて変われそうな気がする。さてと、お手伝いしなきゃな」怖がりスナイパーのせいで作業を中断させたままでは申し訳ない。もう大丈夫の意味合いも兼ねて額に軽いキスを)