大倶利伽羅 2018-03-29 19:10:42 |
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—―ッ…!…今の、だれ…なんだ…?
(朝までそのまま寝落ちしてしまったようで昨日の事もあるのか遠くからぼんやり出てきた見知らぬ後姿が現れると同時に勢いよく起き上がり目が覚めてしまい。誰、なんだ…と思い悩んでいたところふと、時計を見やれば予定よりも遅れていることに気付き。今日の予定では午前中のみの講義だということを忘れていて慌てて髪の毛もぼさぼさのままパタパタと身支度を済ませ家を出て。小走りでいつもの道を走っていれば目の前の相手を見つけると「…!相州、おはよう」と声を掛け)
ああ…長義、おはよう。
(一人で歩いていると不意に後ろから声を掛けられ振り向けばそこには長義がおり。見るからに急いでやってきたのだろう、肩で息をして疲れきっておりその上髪はボサボサの寝癖もついており。ふ、と一瞬ではあるが微笑を浮かべては「どうせ寝坊でもしたんだろう」と続け)
う、うるさい…!寝坊なんてしてない…!
(不思議な夢を見て寝坊した、なんて言えるわけもなく乱れた息遣いも大分落ち着いてきたところで相手の言葉に反抗しつつ寝ぐせの付いた髪を適当に直しえらく目立つ髪の色であるため相変わらず隠すようにフードを被り。急いできたのもあり腹の虫が鳴り始めては恥ずかしそうに視線を逸らし何事もなかったように黙って先に歩きはじめ)
(急いできた様子なのに寝坊していないと言われては、「そうか」とだけ返して。不意に腹の音が鳴ったのが聞こえてはまるで何事も無かったかのように先に歩き出した背中を見ては自身も歩き出して。しばらく歩き続け学校へと辿り着き教室に入ればまだ時間はある為、かばんの中からパンを取り出しそれを彼に投げ渡すと「それでも食えばいい」と言って)
(腕時計を見て見るとまだ講義まで時間はあるようで食堂へ行って何か軽い物でも食べようかと考えていたところ突然投げられたパンに素早く反応をし慌てて受け取りきょとり。「!こ、これ…あんたが食べるやつじゃないのか?俺は食堂でなにか食べてくるしあんただって腹が空いてるだろ。すまない、気遣わせて」と相手の元へ近づきパンを返そうとし)
(誰でも突然そのようなことをされたら驚くだろう。彼の反応にも仕方ないだろうと思っていると、申し訳ないとこちらにパンを返そうとするのを見ては首を振って「俺はもう食べてきた、気にせずに食えばいいだろう」と告げ)
……ならいいが…。すまない…ありがたく頂戴する。
(そう告げられてしまえば何も言えずに返そうとしたパンをも受け取ってはくれず申し訳なさそうにパンを受け取ることにして。席に座り相手から貰ったパンを黙々と食べ続けてなんとか午前の講義までお腹を満たされたと満足そうな表情をすると、午前の講義を受け)
(昼の分が無くなってしまったが、帰りにどこかで食べていくなどしたらいいだろうと思い。講義を受け、それも終えて帰ろうとしたら数人の男子に声を掛けられるものの適当にあしらいさっさと教室を出て)
…す、すまない。俺も用があるから…!
(此方も初めて男子に声を掛けられるも断り慌てて相手の元へ。パンを貰ったお礼もしたいのもありあのパンはもしかしたら相手の昼の分なのでは…と。「ま、待ってくれ…!相州…その、だな…パンのお礼をさせてくれないか。あのパン…昼の分だったんだろ…悪かった。だから…その、一緒に…昼飯でもどうか、と…思って…」ぼそぼそと自信なさげに声は小さくなってはフードを下へ下げ)
(昼食は何にしようか…たまにはカフェでのんびりするのもいいが、カレーでもいいかも知れない、などと考えていると背後から長義の声が聞こえ。隣に並び歩き様子を伺っているとどうやら今朝のパンのお礼がしたいようで。気にしなくていいが、無下にすることも出来ずに黙って聞いた後「別に構わないが…何処に行くんだ?」と尋ねて)
よかった…あ。
(相手に了承を得ては一先ず一安心したのも関わらず勢いで誘い込んでいたのもありどこに行くかも決めていなかったらしく下げ気味だった顔を上げ視線を逸らし暫し考えてから「…カフェ、とかがあるが…あんたは何処か行きたいところあるか?」と尋ねてみて)
(どうやら彼もカフェに行こうと考えていたらしく、尚更その意見を拒否することも無ければ「別に。食えたらそれでいい。」と頷いて。話が決まればここに長居する必要は無い、いつの間にか足も止めていたが再び歩き出し校外に出て)
(相手と共に校外を出ては相変わらず他愛の会話を少ししては沈黙を繰り返していると、目的地のカフェへと辿り着き。一風和風な造りで中へ入れると落ち着いた雰囲気であり店員の一人に席まで案内されると席へ座り相手へメニューを見せ)
(しばらく歩きカフェに着くと席に案内されて。メニューを見せられては、しばらく考えた後に決めると彼が決めるのを待ったあとに店員を呼べば注文をして)
(流石にカフェということだけあって、読書をしたりパソコンと向かって仕事をしていたりする人が多く店内は静かで。やはりいつもの如く二人の間には長い沈黙が流れていたが、彼の方をチラリと見てはまさに心ここに在らず、という様子であり。どうかしたのかと思い「…おい、大丈夫か」と声を掛けて)
——っ、あ、ああ。大丈夫だ。…なにも、ない
(午前中の講義でさえあまり耳に入らなかったのもあって夢に見たあの姿が気になって仕方がなく。悶々と考え込んでいると相手に声を掛けられてはハッ、と意識を取り戻し相手へ顔を向け何もないと、小さく首を振り相手に話したところで自分自身曖昧なところもあるし話せずにいて。それからし注文していた物が二人同時に届くと”いただきます”とポソリ言えば食べ始め)
(大丈夫だ、と言われてはこちらも何も言えなくなり。それからまたしばらく時間が過ぎると店員が注文していた物を持ってきて。手をあわせてからこちらも食べ始めて。ゆっくりと食事を終えては腹も満たされたようで満足そうに息を吐き)
(此方も遅れて食べ終えると傍にあった水を手に取り一口飲んでは一息ついて。ちらりと相手の方を見やれば満足そうな表情に「…旨かったな。」と感想をポソリ)
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